JP2895313B2 - 記録媒体の摺接部品 - Google Patents

記録媒体の摺接部品

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JP2895313B2 JP10058492A JP10058492A JP2895313B2 JP 2895313 B2 JP2895313 B2 JP 2895313B2 JP 10058492 A JP10058492 A JP 10058492A JP 10058492 A JP10058492 A JP 10058492A JP 2895313 B2 JP2895313 B2 JP 2895313B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録媒体の摺接部品に関
し、特にテープ状、デッイスク状あるいはシート状の記
録媒体と接触し、かつ、相対的に摺動する摺接部品に関
する。
【0002】
【従来の技術】現在、磁性層を有するシートやフィル
ム、あるいは紙を記録媒体に用いて記録あるいは再生を
行うための種々の装置が市販されている。これらの記録
・再生装置においては、記録媒体と常時または一時的に
相対的に摺動する数多くの部品が用いられている。この
種の部品としては、フレキシブルディスクのヘッドスラ
イダ、ハードディスクの浮上スライダ、熱転写プリンタ
のサーマルヘッド、磁気ヘッド等が挙げられる。これら
の部品は記録媒体を損傷させないことだけでなく、長期
間の使用においても摩耗せず耐久性に優れていることが
要求される。
【0003】しかし現在よく使用されている摺接部品の
記録媒体との摺接部には、耐摩耗層の材料としては、T
2 5 あるいはSiO2 等が用いられており、耐摩耗
性は十分ではなかった。
【0004】以下に、これらの摺接部品の一種であるサ
ーマルヘッドを例にとり、従来例の詳細を説明する。
【0005】図3は従来のサーマルヘッドを示したもの
で、アルミナ等のセラミックからなる絶縁性基板1上に
は、保温層として機能するガラス等からなるグレーズ層
2が形成されており、このグレーズ層2は、その上面の
断面形状が2段の凸部状に形成されている。このグレー
ズ層2の凸部2aの上面には、Ta2 N等からなる発熱
抵抗体3が蒸着あるいはスパッタリング等により基板1
の表面に被着された後、エッチングされて、ドットの数
に応じて複数個直線状に整列して形成されており、この
発熱抵抗体3上の一側には、各発熱抵抗体3に接続され
る共通電極4が形成されている。また、前記各発熱抵抗
体3の他側には、各発熱抵抗体3に独立して通電を行う
個別電極5がそれぞれ接続されており、前記共通電極4
及び個別電極5は、例えば、アルミニウム、銅等からな
り、蒸着、スパッタリング等により被着された後、エッ
チングにより所望形状のパターンに形成されている。
【0006】さらに、これら発熱抵抗体3、共通電極4
及び個別電極5の表面には、前記発熱抵抗体3及び各電
極4,5を保護するほぼ7〜10μmの膜厚の保護層6
が形成されており、この保護層6は、前記各電極4,5
の端子部以外のすべての表面を被覆するようになされて
いる。また、前記保護層6は、各発熱抵抗体3を酸化に
よる劣化から保護するSiO2 等からなるほぼ2μmの
膜厚の耐酸化層7と、この耐酸化層7の上面に積層され
インクリボン等の接触による摩耗から発熱抵抗体3及び
各電極4,5を保護するTa2 5 等からなるほぼ5〜
8μmの膜厚の耐摩耗層8とから構成されており、この
保護層6である耐酸化層7及び耐摩耗層8は、スパッタ
リング等の手段により順次形成される。
【0007】このようなサーマルヘッドを用いる熱転写
プリンタにあっては、このサーマルヘッドをインクリボ
ンを介してプラテン部分に搬送される所定の用紙に圧接
させた状態で、所定の印字信号に基づいて発熱抵抗体3
の個別電極5に選択的に通電を行い、所望の発熱抵抗体
3を発熱させることにより、前記インクリボンのインク
を溶融して用紙に転写し、用紙上に所望の印字を行うよ
うにしている。また、感熱記録紙に対しては、インクリ
ボンを介さずサーマルヘッドを直接圧接させた状態で、
所望の印字を行うことができる。
【0008】そして近年、このような熱転写プリンタに
あっても、印字の高品位化が要望されており、これを実
現するために、サーマルヘッドの発熱抵抗体3の中心か
らリボンの引剥がしを行う基板エッジまでの寸法を小さ
くし、かつ、グレーズ層2を突出させて、この突出部の
上に発熱抵抗体3を形成するようにしている。このよう
な構成にすることにより、インクが冷却固化する前に記
録紙からインクリボンを引剥がすようにし、またサーマ
ルヘッドの発熱部にプラテンへの圧接荷重が集中的にか
かるため、インクリボンを用いての普通紙への良好な印
字ができるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のサーマルヘッドにあっては、インクリボンを用いて
の普通紙への印字品位は向上したものの、インクリボン
を用いない感熱記録紙への印字の際、耐摩耗層8の摩耗
が大きく、このために生じるサーマルヘッドの破壊が問
題となってきた。これは、サーマルヘッドを上述のよう
な構造としたため、Ta2 5 等からなる耐摩耗層8が
感熱記録紙に含まれるCaCO3,SiO2等との摩擦に
対して破壊しやすい性質を有しているためである。
【0010】このため、感熱記録紙への印字を行っても
保護層が摩耗しないようにする必要があるが、そのため
にはサーマルヘッドの形状を変える必要があり、そうし
た場合、インクリボンを用いての普通紙への印字品位が
劣化する、という問題があった。
【0011】上述の従来例としては、サーマルヘッドを
例にとり説明したが、他の摺接部品においても同様に耐
摩耗性が十分でなく寿命が短い、という問題点があっ
た。
【0012】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、長期間使用しても記録媒体と摺接する箇所が摩
耗せず、耐久性に優れた記録媒体の摺接部品を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、摺接部品の記録媒体と接触する部位の表面
に窒化クロムと酸化クロムと、Y 2 3 またはCeO 2
を主成分とする耐摩耗層を形成したことを特徴とする。
【0014】
【作用】このような構成からなる本発明の摺接部品によ
れば、記録媒体と接触する部位の表面に窒化クロムと酸
化クロムと、Y 2 3 またはCeO 2 を主成分とする
摩耗層を形成することで、窒化クロムは耐摩耗性が高
く、また酸化クロムは窒化クロムの耐摩耗性を損なわず
絶縁性を高める効果があるため、記録媒体に対して耐摩
耗性に優れたものとすることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例をサーマルヘッドを
例に図1を参照して説明する。なお、上述の従来例のサ
ーマルヘッドと同一の構成には同一の番号を付し、詳細
な説明は省略する。
【0016】図1は本発明をサーマルヘッドに適用した
場合の一実施例を示したもので、上述の従来例と異なる
のは、耐摩耗層8として、酸化クロム(Cr2 3 )と
窒化クロムを主成分としたことにある。窒化クロムとし
ては、CrN、Cr2 N等を単体もしくは適量づつ混合
して用いることができる。
【0017】出願人は、窒化クロムが感熱記録紙に対し
て耐摩耗性が極めて良好なこと(従来材料の3〜5倍)
を耐摩耗テストから突き止めた。しかし、窒化クロムは
導電性を有し、その抵抗率がCrNは600μΩcm、C
2 Nは80μΩcmであるため、窒化クロム単独で保護
層として用いた場合、電極間でショートが発生しサーマ
ルヘッドとして機能しなくなる問題があった。そのた
め、この窒化クロムの有する耐摩耗性を損なわず、電気
抵抗を高める材料として最適な酸化クロムを併用するも
のである。このことは他の摺接部品に適用した場合も当
てはまることてせある。
【0018】この耐摩耗層8を形成するのに使用する酸
化クロム/窒化クロムのスパッタリングターゲットとし
ては、CrNが20〜50モル%あるいはCr2Nが2
0〜30モル%、焼結助剤としてのY23またはCeO
2が1〜10モル%で、残部を酸化クロムからなるもの
とすれば、耐摩耗性が良く、電気抵抗もサーマルヘッド
として実用的な範囲のものが得られることがわかった。
このことは、酸化クロムと窒化クロムと、Y 2 3 または
CeO 2 を主成分とする膜の微細構造および結晶粒子
サイズが、耐摩耗性および電気抵抗が適切な値となるの
に適した構造に保たれているものと考えられる。
【0019】図2は、十絛製紙(株)製の感熱記録紙
(TP50KH−F5)を用いて、印字スピード50c
ps、プラテンへの圧接圧450gにて記録を行ったと
きの、サーマルヘッドの走行距離と耐摩耗層8の摩耗寸
法との関係を示すグラフである。図からも分かるように
本発明におけるサーマルヘッドの摩耗寸法は、従来のサ
ーマルヘッドのそれに比べてほぼ1/5であり、極めて
良好なことが理解できる。
【0020】また本出願人は、磁気記録媒体とその摺接
部品であるフレキシブルディスク用ヘッドスライダの摺
接部表面に、上記サーマルヘッドと同様に、酸化クロム
と窒化クロムと、Y 2 3 またはCeO 2 を主成分とす
る耐摩耗層を形成して試験を行なったところ、200時
間の連続使用後も何等の支障もなく、正常なる記録・再
生を行うことができることを確認した。
【0021】さらにまた、本発明をハードディスク用浮
上スライダに用いた場合も、200時間の連続使用後も
何等の支障もなく、正常なる記録・再生を行うことがで
きること、また磁気ヘッドの耐摩耗層に適用して磁気テ
ープを走行させ、試験を行った結果でも、従来品に比べ
て略2倍の寿命が得られ、大幅な改善となることを確認
した。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように本発明においては、記
録媒体と接触し、かつ、相対的に摺動する摺接部品にお
いて、該摺接部品の前記記録媒体と接触する部位の表面
に窒化クロムと酸化クロムと、Y 2 3 またはCeO 2
を主成分とする耐摩耗層を形成したことにより、記録媒
体に大して損傷を与えることなく、また耐摩耗性が飛躍
的に向上し、長寿命化が図れる、という顕著な効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施例のサーマルヘッドを
示す構造断面図である。
【図2】感熱記録紙に記録を行ったときのサーマルヘッ
ドの走行距離と保護層の摩耗寸法との関係を示すグラフ
である。
【図3】従来のサーマルヘッドを示す構造断面図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 保温層 3 発熱抵抗体 4 共通電極 5 個別電極 6 保護層 7 耐酸化層 8 耐摩耗層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体と接触し、かつ、相対的に摺動
    する摺接部品において、該摺接部品の前記記録媒体と接
    触する部位の表面に窒化クロムと酸化クロムと、Y 2 3
    またはCeO 2 を主成分とする耐摩耗層を形成したこ
    とを特徴とする記録媒体の摺接部品。
JP10058492A 1992-02-20 1992-03-26 記録媒体の摺接部品 Expired - Fee Related JP2895313B2 (ja)

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JP7031392A JPH05229157A (ja) 1992-02-20 1992-02-20 サ−マルヘッド
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