JPH0248959A - 通電方式記録ヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は、画像、文字等を印写乃至は印字する通電方式
記録ヘッド（通電記録ヘッドとも称する）に関するもの
であり、更に詳しくは、記録ヘッドの電極構造に関する
ものである。

（背景技術） 従来より、通電方式記録ヘッドの電極構造に関して、数
多くの提案が為されており、特に記録電極と帰路電極（
共通電極とも称する場合がある）とが多層構造に形成さ
れている記録ヘッドについては、特開昭６１−３５９７
２号公報、特開昭５８−１２７９０号公報、特開昭６１
−２３０９６６号公報、特開昭６２−２９２４６１号公
報等にて、明らかにされている。即ち、そこでは、通電
により発熱する抵抗層或いは抵抗層の役目もするインク
層を少な（とも有する層状記録媒体に対して、それぞれ
接触せしめられる複数の記録電極と帰路電極を備えた記
録ヘッドが明らかにされているのであり、そしてそれら
記録電極と帰路電極とは、電気的な絶縁層を介して配置
された多層構造の形態において設けられている。

ところで、このような多層構造に電極を配してなる記録
ヘッドでは、電極間のクロストークを抑制し、均一で再
現性の良い転写ドツトを得るために、記録電極と帰路電
極との間隔を精度良（形成する必要がある。

さらに、特開昭６３−８７２６４号公報には、感熱紙を
用いる場合の通電方式記録ヘッドが示され、また特開昭
５８−１０４７８７号公報、特開昭６１−３７４９３号
公報、特開昭６３−３０２７９号公報等には、インク層
と抵抗層の役目を兼ね備えた電気抵抗体インク層を用い
る場合の通電方式記録ヘッドが示されている。而して、
これらの公報には、帰路電極と記録電極が多層構造を形
成した通電方式記録ヘッドは提示されていないが、これ
らの公報で示された感熱紙や電気抵抗体のインク層や発
色層等を記録媒体として用いた通電記録でも、帰路電極
と記録電極が多層構造を形成する通電方式記録ヘッドを
用いる場合には、前述したように、記録電極と帰路電極
との間隔を精度良（形成しなければならないのは、同様
である。

また、電極が記録媒体の抵抗層又は電気抵抗体のインク
層や発色層へ常に通電出来るように接触するためには、
電極間の絶縁層は、それら電極より易摩純性の材料を用
いる必要があり、更には、記録媒体の抵抗層又は電気抵
抗体のインク層や発色層での発熱によって、絶縁層の絶
縁破壊が生じたり、絶縁層厚さの経時変化が生じたりし
て、印字乃至は印写品質が低下しないようにするために
は、電極間の絶縁層は、非常に大きな耐熱性を有するこ
とも必要である。

しかしながら、記録電極と帰路電極とが多層構造に形成
されている従来の記録ヘッドでは、電極間の絶縁層がエ
ポキシ樹脂やポリイミド等の樹脂等で形成されていると
ころから、上記の耐熱性の必要条件を満足し得ない問題
点があった。

また、従来の記録ヘッドで用いられている、通常のガラ
スやセラミックスからなる、電極間の絶縁層は、耐熱性
は満足するものの、電極材質より耐摩耗性が大きいとい
うように、各材料の摩耗性のバランスを考慮するのが困
難なために、インクの抵抗層と電極との電気的接触性が
低下するという問題点があった。

さらに、前記絶縁層にマイカを用いた従来の記録ヘッド
では、耐熱性、電気絶縁性等は満足するものの、電極間
の間隔を定める絶縁層の厚さの均一性が、通常のマイカ
では不充分であって、そのため高記録品質が得られない
問題を内在しているのである。

（解決課題） ここにおいて、本発明は、上記の如き問題点乃至は不都
合を解消するために為されたものであって、前記した記
録電極と帰路電極とが多層構造に配されてなる通電方式
の記録ヘッドｌζおいて、その耐熱性、電気絶縁性、電
気的接触性を有利に確保しつつ、高記録品質を実現する
ことを、その解決課題とするものである。

（解決手段） そして、本発明は、かかる課題解決のために、複数の記
録電極と、帰路電極とを少なくとも備えた通電方式記録
ヘッドにおいて、前記記録電極と前記帰路電極とが、集
成マイカ板よりなる絶縁層を介して、多層構造に形成さ
れると共に、それら電極が集成マイカ板より耐摩耗性で
ある導体材料で形成されていることを特徴とする通電方
式記録ヘッドを、その要旨とするものである。

すなわち、本発明は、耐摩耗性の記録電極と帰路電極と
が多層構造に形成されている通電方式記録ヘッドの電極
間の絶縁層として、集成マイカ板を用いることによって
、電極間の間隔が精度良く形成され、以てそれぞれの電
極が抵抗層と良好に接触するようになり、更には通電に
よる発熱によって絶縁層がｖＡ縁被破壊れたり、記録ヘ
ッドとして問題になるような絶縁層厚さの経時変化が生
じないという、高画質、高速、高信頼性の記録ヘフドが
得られることを見い出したことに基づいて、完成された
ものである。

ところで、本発明に係る記録ヘッドの電°極、即ち記録
電極及び帰路電極には、集成マイカ板より耐摩耗性の大
きい導体材料が用いられるが、特に、クロム、チタン、
タンタル、ジルコニウム等の金属及びそれらを含む合金
、またはそれらの化合物を主成分とする導体材料が好適
に採用され、それらは、機械的耐摩耗性に優れると共に
、電気的作用による電極の消耗も小さいところから、有
利に用いられるのである。なお、その中でも、特にクロ
ムの金属、合金若しくは化合物を主成分とする導体材料
が、好ましい。

また、本発明に従う記録ヘッドの基材としては、易摩純
性の基材が、好適に用いられるが、特に、耐熱性を有し
、電極材料よりも硬度が小さく、摩耗し易いセラミック
ス系の基材が好ましい。そして、その中でも、特に集成
マイカ板を用いた基材、或いはマイカを含有する快削性
ガラスセラミック基板が、好ましい材料である。

なお、前記のように、本発明の記録ヘッドの電極間の絶
縁層には、集成マイカ板が用いられることとなるが、こ
れは、前述した電極材料と基材材料の組合せに対して、
集成マイカ板を用いた絶縁層が非常に適度の摩耗性を示
し、電極と抵抗層が良好に接触し、高品質の印字又は印
写が出来ることを見い出したことと、集成マイカ板が５
００℃以上の耐熱性を有するセラミックス系絶縁薄板で
あり、しかも弾性を有することによって、高速転写時に
適度な印圧と熱をインク層に作用させることを見い出し
たことに基づくものである。

また、かかる集成マイカ板は、粉砕したマイカを抄造し
、高温高圧で薄板状に加熱圧縮して製造されるものであ
って、通常のマイカと比べて、厚さの均一性に非常に優
れている点においても、また層状に剥離しない点におい
ても、本発明における電極間の絶縁層用材料として好ま
しいものなのである。そして、このような集成マイカ板
は、本発明において、一般にｌθ〜５００μｍ程度の厚
さにおいて用いられることとなるのであるゆなお、本発
明に従う記録ヘッドの多層構造の形成において、例えば
記録電極を形成した基材と集成マイカ板を積層するよう
な場合が一例として示されるが、このような多層構造形
成では、例えばアルミナ、シリカ、ボロンナイトライド
の何れかを含むような無機系、乃至は例えばエポキシ、
フェノール或いはポリイミドを含むような樹脂系の材料
を用いて接着しても、アルミナ、シリカ、ボロンナイト
ライド等の無機材料と樹脂系材料とを含む複合材料で接
着しても、或いはガラス系の材料を用いて加熱によって
接合しても良く、またヘッド治具等を用いて機械的に固
定しても良い。

（実施例） 以下に、本発明を更に具体的に明らかにするために、本
発明の実施例を図面に基づいて説明することとするが、
本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制
約をも受けるものでないことは、言うまでもないところ
である。

また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記
の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正
、改良等を加え得るものであることが、理解されるべき
である。

先ず、第１図は、本発明における通電方式記録ヘッドに
係る一つの実施例の構造を示す概念図である。そこにお
いて、マイカを含有する快削性ガラスセラミック基板が
基材１として用いられており、そしてその表面に、スパ
ッタ法でクロム膜を形成し、加熱処理をして、複数の記
録電極２と。

帰路電極３とが形成されている。なお、かかる記録電極
２は、通常のフォトエツチング法にてパターン形成され
ており、電極ピッチ：１７０μｍ、電極幅：８０μｍ、
電極厚さ２４μｍ、電極数：２７２である。そして、そ
れら記録電極２と帰路電極３との間には、絶縁層４とし
て、厚さ１００μｍの集成マイカ板が、接着材５と共に
積層されて、記録ヘッド（試料Ｎｎ１）が作製されてい
るのである。

また、第２図には、かかる第１図とは異なる構造を有す
る本発明の他の実施例（試料１１ｈ２）が示されている
。即ち、この第２図においては、基材１、記録電極２、
絶縁層４、接着材５が第１図に示される実施例と同様に
用いられ、更に帰路電極６として、厚さ５０μｍのステ
ンレス製の導電性薄板が用いられている。そして、押え
板７としてアルミナ板を用い、それを帰路電極６上に積
層した構造が採用されている。

さらに、第３図には、第１図に示される記録ヘッドにお
いて、帰路電極３も、記録電極２と同様に、パターン形
成されている実施例が示されている。なお、第１図のも
のと同様な部材には、同一の番号を付して、詳細な説明
は省略することとする。

ところで、上記の構成で作製された記録ヘッドの電極間
距離（絶縁層と接着材層の厚さの和）の測定結果が、下
記第１表に示されている。なお、比較例として、絶縁層
をエポキシ樹脂で形成した記録ヘッド（試料陽３）の結
果も、併わせ示した。

更に、比較例として、絶縁層を通常のマイカにて形成し
た記録ヘッド（試料ｌｌ＆Ｌ４）の結果も、第１表に示
した。

第　　１　表 次いで、これらの試料患１〜４の記録ヘッドをそれぞれ
用いた記録装置を使用して、記録電極をフィルム抵抗層
に対して絶えず摺動させ、印写を繰り返し、印写品質の
経時変化を検討する評価試験を行なったところ、集成マ
イカ板を絶縁層としている試料患１，２は、経時変化の
少ない、高密度で高品質の印写が得られた。また、印写
後の記録ヘッドの記録面の顕微鏡観察の結果、記録電極
及び帰路電極が、基材や絶縁層よりも突出している様子
が観察された。

一方、試料魚３．４の記録ヘッドでは、初期印写時から
ドツト形状が安定せず、印写ムラが生じ、評価試験の結
果では、印写品質の経時劣化が見られた。また、試験後
の記録ヘッドの記録面の顕微鏡観察の結果、試料１１ｍ
３．４のものでは、絶縁層の損傷が一部に見られた。

上記評価試験後の各試料の電極間距離の測定結果を、下
記第２表に示した。

第２表 電極間の絶縁層が実質的な経時変化を受けない効果が得
られるのであり、従って本発明に係る通電方式の記録ヘ
ッドは、高記録品質、高速、高信鎖性を有する優れた記
録ヘッドとなるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例に係る試料Ｎ１１ｌの記録
ヘッドの先端部を概念的に示した斜視図であり、第２図
は、本発明の他の実施例に係る試料階２の記録ヘッドの
先端部を概念的に示した斜視図であり、また第３図は、
第１図の記録ヘッドにおいて、帰路電極がパターン形成
された実施例を概念的に示した斜視図である。 （発明の効果） 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、記録
電極と帰路電極との間で高精度な電極間距離が得られ、
それら電極がフィルムの抵抗層と常に良好に電気的に接
触し、フィルムのインク層へ適度な印圧がかかり、更に
はフィルムの抵抗層を発熱させ、印写乃至は印字を繰り
返しても、該ｌ：基材　　　　　　２：記録電極 ３．６：帰路電極　　４：絶縁層 ５：接着材　　　　　７：押え板

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）複数の記録電極と、帰路電極とを少なくとも備え
   た通電方式記録ヘッドにおいて、前記記録電極と前記帰
   路電極とが、集成マイカ板よりなる絶縁層を介して、多
   層構造に形成されると共に、それら電極が集成マイカ板
   より耐摩耗性である導体材料で形成されていることを特
   徴とする通電方式記録ヘッド。
2. （２）前記記録電極及び帰路電極が、それら電極よりも
   易摩耗性の２枚の基板上にそれぞれ膜形成されており、
   且つそれら２枚の基板が、それぞれの電極膜形成面を対
   向させて配置され、そして該２枚の基板の間に集成マイ
   カ板を挟んで積層せしめられて、多層構造とされている
   請求項第１項記載の記録ヘッド。
3. （３）少なくとも前記帰路電極が金属箔よりなる請求項
   第１項記載の記録ヘッド。
4. （４）前記記録電極が、該記録電極よりも易摩耗性の基
   板上に膜形成されており、且つ前記帰路電極が金属箔で
   ある請求項第１項記載の記録ヘッド。