JP2894194B2 - 後席乗員用のエアバッグ装置 - Google Patents

後席乗員用のエアバッグ装置

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JP2894194B2
JP2894194B2 JP5340184A JP34018493A JP2894194B2 JP 2894194 B2 JP2894194 B2 JP 2894194B2 JP 5340184 A JP5340184 A JP 5340184A JP 34018493 A JP34018493 A JP 34018493A JP 2894194 B2 JP2894194 B2 JP 2894194B2
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    • B60R21/20Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components
    • B60R21/207Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components in vehicle seats

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】自動車の後席乗員のエアバッグに
ついては、助手席のシートバッグと後席乗員との間隔が
狭いため、後席乗員との間隔を広く確保し、後席乗員を
確実に拘束する後席乗員用のエアバッグ装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車の後席乗員用のエアバッグとし
て、例えば、米国特許第3,779,577号明細書
及び図面に記載されているように、左右の前席のシート
バッグの背面にエアバッグユニットを設け、後席乗員の
頭部及び胸部を拘束するものが知られている。また、特
開平4−358944号公報の明細書及び図面に記載さ
れているように、衝突時に膝が上方に移動するいわゆる
サブマリン現象を防ぐために、膝部のみを拘束する補助
エアバッグユニットを通常のエアバッグと別に設けた物
も知られている。しかし、これらでは後席乗員の体格や
座った時の姿勢の違い等により、効果的に後席乗員の体
を拘束することが難しかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、後席乗員の
体格や座った時の姿勢の違いに左右されず、後席乗員の
体全体を確実に拘束することができるエアバッグ装置を
提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、自動
車に設けられ、自動車の衝突により所定値以上の衝撃力
が加わったことを検出する衝撃検知センサと、助手席の
後方に設けられた後席と、少なくとも上記助手席に乗員
が着座しているか否かを検出する着座センサと、上記助
手席を車両前後方向に移動可能に装着するシート移動装
置と、上記衝撃検知センサと上記着座センサからの検出
信号に応じて出力信号を発生する制御装置と、上記制御
装置の出力信号を受けてシート移動装置を作動させ、上
記助手席を車両前後方向に移動させる作動装置と、上記
助手席に設けられ、上記出力信号に応じて、エアバッグ
上記後席に向けて展開させるエアバッグ機構とを備え
ことを特徴とする後席乗員用のエアバッグ装置であ
る。また、請求項2の発明では、上記着座センサは上記
後席に乗員が着座しているか否かを検出する第1着座セ
ンサと上記助手席に乗員が着座しているか否かを検出す
る第2着座センサとからなり、上記制御装置は上記衝撃
検知センサが上記所定値以上の衝撃力を検知し、かつ、
上記第1及び第2の着座センサの双方が着座状態を検出
したときに第1出力信号を発生させ、また、上記衝撃検
知センサが上記所定値以上の衝撃力を検知し、かつ、上
記第1着座センサが着座状態を、上記第2着座センサが
非着座状態を、それぞれ検出したときに第2の出力信号
を発生させ、上記エアバッグ機構は上記第1の出力信号
を受けた時に後席乗員の頭部から膝部にわたる範囲に
1エアバッグを展開させる第1エアバッグ機構と、上記
第2の出力信号を受けた時に後席乗員の体全体にわたる
範囲に第2エアバッグを展開させる第2エアバッグ機構
からなることを特徴とする請求項1に記載された後席乗
員用のエアバッグ装置である。また、請求項3の発明で
は、上記助手席はシートクッションとシートバックを有
し、上記シート移動装置は上記シートクッションとシー
トバックとの間に設けられ、上記シートバックを前方へ
傾けることができる前倒し機構と、上記シートクッショ
ンがスライドすることで上記シートクッションが車両前
後方向へ移動するスライドアジャスタ装置から成り、上
記作動装置は上記第2の出力信号を受けたときに上記前
倒し機構を作動させ、上記シートバックを前方へ傾ける
とともに上記シートクッションを車両前方へ移動させる
ことを特徴とする請求項2に記載された後席乗員用のエ
アバッグ装置ある。
【0005】
【作用】自動車に衝突事故が発生し、その衝突力が所定
値以上であると、衝撃検知センサは信号を発生する。ま
た、着座センサは少なくとも助手席に乗員が着座してい
るかどうかを検出し信号を発生する。衝撃検知センサと
着座センサからの信号は制御装置に入力され、制御装置
は衝撃検知センサ所定値以上の衝撃力を検出し、か
つ、着座センサ非着座状態を検出したときに出力信号
を発生する。そして、制御装置からの出力信号を受け
て、作動装置はシート移動装置を作動させて、助手席を
車両前後方向に移動させる。作動装置と同時に制御装置
からの出力信号を受けて、エアバッグ機構はエアバッグ
を展開させ、後席乗員の車両前方への移動を抑制する。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に沿って詳細に
説明する。
【0007】本発明の第1実施例について第1図〜第3
0図を用いて説明する。第1図及び第3図において、1
は自動車、2は自動車に設けられた助手席であり、助手
席2のシートバック2a、2aの上端部にはヘッドレス
ト2cが着脱自在に配設されている。ヘッドレスト2c
内には第1エアバッグユニット4が、助手席のシートバ
ック2a内には第2エアバッグユニツト14が、それぞ
装備されている。そして、助手席2のシートクッショ
ン2bの下には助手席2を車両前後方向にスライドさせ
るウォークイン機構10、及び火薬式パイロンシステム
12が、また助手席2のシートクッション2bとシート
バック2bとの間にはリクライニング機構23がそ
れ取付けられている。
【0008】助手席2のシートクツション2b及び同助
手席2の後席5のシートクッション5aの略中央部に
は、乗員がある場合にON作動するシートセンサ9及び
6が埋設されている。また、インストウルメントパネル
8には加速度感応型の衝撃検知センサ8aと、助手席2
の乗員用の図示しないエアバッグ装置が配設されてい
る。
【0009】第5図はリクライニング機構23の分解斜
視図で、同機構を下方側より見たもの、第4図は中心軸
74の拡大図である。この第5図、第4図において11
aはシートクッション側固定フランジである。シートク
ッション側固定フランジ11aは円盤状で、円周の1/
4の部分に幅が一定の壁53aがある。また、その中央
部には軸穴74a、円周寄りの部分に軸穴44a、42
a、軸穴74aを中心とした正三角形の頂点程の位置に
ボルト孔52a〜52cが配設されている。シートクッ
ション側固定フランジ11aは図示しないシートクッシ
ョン2b内のシートフレーム36にボルト孔52a〜5
2cを通じて、ボルトで固定される。中心軸74は大径
部74b、リング部74c、小径部74d、角柱部74
eよりなり、大径部74bがシートクッション側固定フ
ランジ11aの軸穴74aを通って、図示しないシート
フレーム36に回転可能に軸着される。40は一端が円
弧の矩形状のシートバック側回動ブラケットである。シ
ートバック側回動ブラケット40は、その中央部から長
手方向に伸びボルト孔を有する溝54、溝54の脇に突
出したスプリングストッパ40a、円弧状になっている
一端のほぼ中央部が開いた図示しない軸穴を有する。ま
た、該ブラケット40は図示しない軸穴を通して中心軸
74の小径部74dに軸止される。41はいちよう型の
セクタプレートである。セクタプレート41の基端部に
は中心軸74を挿通する軸穴48、面上には軸穴48を
中心とする同心円上に突出した第1係合部材41a、第
2係合部材41bが配設されている。また、セクタプレ
ート41の軸穴48を中心とした1/4円弧の部分は歯
形上でセクタギア41cを形成している。セクタプレー
ト41は、シートバック側回動ブラケット40の図示し
ない軸穴と軸穴48が重なり、かつ、セクタギア41c
がロックギア43aと噛み合うことができるよう、シー
トバック側回動ブラケット40の面上に固定する。ロッ
クプレート43は、その先端の側面側に、歯形状でセク
タギア41cに噛み合うロックギア43aを形成し、ま
た、先端の面上には、メモリ保持板43bが形成され、
この係合板43cは、メモリプレート47に設けられた
係合面47dに当接できるように形成されている。ロッ
クプレート43は図示しないバネによって反時計回りの
方向に付勢され、その基部には軸穴55を有し、該軸穴
55を通して、シートクッション側回動フランジ11a
の軸穴42aに取り付けられた軸42に支持される。略
矩形状のメモリプレート47は、その先端の側面側に、
その一部を下方へL字状に折り曲げて係合体47aが形
成されている。該係合体47aの前縁47cが第1係合
部材41aに当接可能で、係合体47aの後縁47bが
第2係合部材41bに当接できるように、また、1段下
方に折れ曲がって伸びる基部の軸穴49が中心軸74に
回転自在に軸支されるように、メモリプレート47はセ
クタプレート41の面上に配設されている。メモリプレ
ート47の先端には係合面47dが形成され、この係合
面47dは、ロックプレート43に設けたメモリ保持板
43bの係合板43cが当接できるように形成され、両
者が当接すると、ロックギア43aとセクタギア41c
は係合しない(アンロック状態)。メモリプレート47
の上面には中心軸74を中心とした、円弧状の、上部は
開放しているが下部は中途までの嵌合溝47eが形成さ
れている。
【0010】45はだるま形のカムで、基部には軸穴4
5bを有し、先端部には突起45aが突出している。カ
ム45は、軸穴45bを通じて、シートクッション側固
定フランジ11aの軸穴44aに取り付けられた軸44
により軸支し、また、カム上の突起45aは、リクライ
ニングレバー25の係合孔25aに係合するように取り
付ける。25はリクライニングレバーである。リクライ
ニングレバー25は、握り手のついたクの字形の平板
で、基部には軸穴25c、カム45の突起45aの係合
孔25a、及び、ばね孔25bを有し、また、基部の側
面側には円柱状のワイア通し24aが溶接されている。
リクライニングレバー25は、カム45の軸穴45bに
軸穴25cが重なり、かつ、カム45上の突起45aに
係合孔25aが係合するように取り付けられている。ま
た、リクライニングレバー25の係合孔25aはカム上
の突起45aに係合しているので、リクライニングレバ
ー25とカム45は軸44を中心に一体的に回転する
6はバネで、リクライニングレバー25のバネ孔25
bにその一端を係止し、もう一端をシートクッション側
回動フランジ11aの軸56に係止することにより、リ
クライニングレバー25を常時紙面手前に付勢してカム
45を回動させ、ロックプレート43のロックギア43
aをセクタープレート41のセクタギア41cに常時係
合するように付勢している。
【0011】50は弾性を有する三角形状のメモリカバ
ープレートであり、基部には中心軸74に係合する係合
穴50aを、先端には軸42と軸44を係合する係合穴
50b、50cを、そして、メモリプレート47側に
は、突出した嵌合突起50dを有している。メモリカバ
ープレート50は、メモリプレート47の上方に、係合
穴50a、50b、50cを通じて、中心軸74、軸4
2、軸44によって軸支される。26は胃袋形のウォー
クインプレートである。ウォークインプレート26は、
その上端の側面部には円柱形のワイア通し24bが溶接
され、中心部には軸穴26aを有している。下端部は上
面方向に折れ曲がっており、その折れ曲がった面の中心
部には、ロッド33を軸着する軸穴26bを有してい
る。ウォークインプレート26は、その中心部の軸穴2
6aを通じて中心軸74に回転可能に軸支され、メモリ
カバープレート50の上方に取り付けられている。51
はつる巻きバネにより形成されたリクライニング用スプ
リングである。リクライニング用スプリング51は、そ
の中心部の一端51bが中心軸74に固着され、もう一
端の51aがシートバック側回動ブラケット40上に突
出したスプリングストッパ40aに、シートバック側回
動ブラケット40を常時前方へ押動するように着され
ている。リクライニング用スプリング51は、ウォーク
インプレート26の上方に、ウォークインプレート26
の軸穴26aを通りぬけた中心軸74にその一端51b
を固着することにより取り付けられている。11bはシ
ートバック側回動フランジである。シートバック側回動
フランジ11bは、シートクッション側固定フランジ1
1aと同じ大きさの円盤で、円周の1/4の部分にシー
トクッション側固定フランジ11a上の壁53aと同
じ、一定の幅の壁53bを有する。該フランジ11bの
壁53bとシートクッション側固定フランジ11aの壁
53aは、助手席2のシートバック2aを前倒しにした
時、各々の壁の一端11d及び11cが互いに当接する
ように形成されている。また、シートバック側回動フラ
ンジ11bの中央部には、中心軸74の角柱部74eが
嵌合する嵌合孔11eが形成されている。シートバック
側回動フランジ11bはリクライニング用スプリング5
1の上方に取り付けられ、その中央部の嵌合孔11eに
中心軸74の角柱部74eが嵌合し、中心軸74と一体
的に回転する。
【0012】第6図〜第8図は、ウォークイン機構10
を示す図である。この第6図〜第8図において、29は
ロアレールである。ロアレール29はアッパレール28
と嵌合するためのフランジ29a、29bを有するハッ
ト型断面を有し、長手方向にびる溝であり、フロアに
固定されている。28はアッパーレールである。アッパ
ーレール28はロアレール29のフランジ29a、29
bと嵌合するフランジ28a、28bを有するC字形の
レールで、助手席2のシートクッション2bのシートフ
レーム36に一体的に固定されている。ロアレール29
とアッパーレール28は各々のフランジが当接して、車
両前後方向にスライドするようになっている。30はU
字形の断面を有し、長手方向にびるロックプレートで
あり、ロアレール29の側面部に固定されている。ま
た、ロックプレート30のロアレール29に固定されて
いない方の側面部には、その前後方向に多数の歯30a
が形成されている。ロックプレート30において、歯3
0aが形成されている側面部の先端と基端には、ブラケ
ット63、63が取り付けられ、そこに、キャンセルプ
レート62を係止する矩形断面のガイドロッド63aが
掛け渡してある。
【0013】31aはスライドロック31をピン32で
軸支するための、コの字形のブラケットで、アッパーレ
ール28の側面部28c上に固定されている。31は矩
形形状のスライドロックで、先端部が3枚の歯を有する
鉤爪になっており、基部にはピン32を介在するための
軸穴とロッド37を係止するための突起が形成されてい
る。スライドロック31は、ブラケット31aにピン3
2を介して、動自在に取り付けられている。34はF
字形のレバープレートである。レバープレート34の先
端部には、ヒンジピン35に対応する孔34bと、ロッ
ド33を係止する係止孔34aが設けられ、中端部に
は、リンク57上の係合孔と係合する係合突起34cが
形成されている。基端部は、上方へL字状に折れ曲がっ
ており、折れ曲がり上方へ立ち上がった面にはロッド3
7を係止する軸穴が設けられている。レバープレート3
4は、アッパーレール28の上面28d上に、孔34b
を通してヒンジピン35によって回転可能に軸支され
る。ロッド37は、スライドロック31の基部の突起
と、レバープレート34の基端部34dの軸穴にその両
端を係止して取り付けられる。33は棒状のロッドで、
一端がレバープレート34の先端部の係止孔34aに係
止され、もう一端がウォークインプレート26の下端部
の軸穴26bに軸着されている。57は両端が円弧状
リンクであり、その先端部には、レバープレート34の
中端部の係合突起34cと係合する係合孔が設けられ、
基端部には、メモリレバー58上の係合突起と係合する
係合孔と、バネ59を係止する係止孔が設けられてい
る。リンク57は、両端の係合孔をレバープレート34
の係合突起34cとメモリレバー58上の係合突起と
合させて、アッパーレール28の上面28d上に取り
付けられている。59はバネで、一端アッパーレール
28の上面28d上の係止孔に、他端がリンク57に
それぞれ係止されて、スライドロック31がロックプレ
ート30の方向へ常時付勢されるように取り付けられて
いる。58はメモリレバーで、アッパーレール28の上
面28d上に、アッパーレール28の形に沿って一段折
れ曲がって固定されている。61はメモリプレートでメ
モリレバー58の一段折れ曲がった部分に固定される。
60はメモリプレート61と係合するブラケットであ
る。
【0014】火薬式パイロンシステム12を示す、第7
図及び第9図において、12aはユニットで、作動装置
と図示しない発火装置を内蔵している。16は下方が幅
広に形成された凸形のケーシングで、幅広に形成された
下方の両端部には、それぞれシリンダ17を嵌合するた
めの嵌合孔と、ワイア20を移動可能に挿入するための
挿入孔が設けられている。ケーシング16は、推薬1
9、シリンダ17の一部、ワイア20をシリンダ17へ
誘導するカラー20aを内蔵し、その突出した上方部が
ユニット12aの下部に溶接されている。19は発火装
置により火をつけられると、多量のガスを発生させる推
薬である。推薬19は、ケーシング16内に、その一端
をユニット12a内の図示しない発火装置に、他端を
ラー20aに、それぞれ係合させている。カラー20a
先端部と後端部には、ワイア20を移動可能に挿入す
る挿入孔が設けられており、先端部はシリンダ17の後
端部に挿着され、後端部は、ケーシング16の挿入孔に
カラー20aの挿入孔に対応するように固着されてい
る。また、上方の中心部には係合孔が設けられ、推薬1
9と係合している。17は長手方向にびる筒状のシリ
ンダで、先端のシリンダヘッド13は開口しており、後
端部には、カラー20aを挿着するための孔が設けられ
ている。シリンダ17は、シリンダ固定クランプ21
a、21bによって、助手席2のシートクッション2b
の内部のシートフレーム36にボルトで固定されてい
る。18はシリンダ17内の直径と同じ径を有する円柱
状のピストンで、その後端部の中心にはワイア20の一
端が固着されている。また、ピストン18はシリンダ1
7に内蔵されており、推薬19の膨張力により変位す
る。
【0015】シリンダ固定クランプ21a、21bは、
シリンダ17挿入される筒部と、助手席2のシートク
ッション2b内部のシートフレーム36に固着される
板部とからなる。筒部はシリンダ17が挿入されると、
シリンダ17が筒部を移動できないほど密着する径を有
し、平板部の中心には、シートフレーム36に固定する
ためのボルト孔が設けられている。22は、ワイア20
をリクライニングレバー25及びウォクインプレート
26の方向へ誘導するワイア誘導クランプで、筒部にワ
イア20を通し、平板部に設けられたボルト孔を通じ
て、助手席2のシートクッション2b内部のシートフレ
ーム36にボルトで固定される。第7図〜第9図及び、
第10図〜第12図において、24a及び24bはワイ
ア通しである。ワイア通し24a及び24bの先端部に
はワイア20だけが通る幅の穴が設けられている。ワイ
ア通し24aはリクライニングレバー25の基部の側面
側に、ワイア通し24bはウォークインプレート26の
上端の側面部に、それぞれその側面部が固着されてい
る。尚、ワイア通し24a及び24bにおいては、ワイ
ア20は移動可能な状態にあり、ワイア通し24a、2
4bワイア誘導クランプ22との間には、乗員Pがリ
クライニングレバー25を操作しても接触しない間隔が
保たれている。ワイア20の先端はピストン18の後端
部に固着されている。そして、ワイア20は、筒状のワ
イア誘導クランプ22の内部を通り、リクライニングレ
バー25及びウォークインプレート26の方向に延びて
いる。ワイア20は、さらに、リクライニングレバー2
5に装着されたワイア通し24a及び、ウォークインプ
レート26に装着されたワイア通し24bの内部を通
り、後端は、グロメット27bに固着されている。ま
た、ワイア20のワイア通し24aとワイア通し24b
の間に位置する部分には、グロメット27aが固着され
ている。ワイア20は、通常、乗員Pがリクライニング
レバー25及びウォークインプレート26を操作できる
ほどの弛みを持ち、かつ、火薬式パイロンシステム12
が作動した時に、リクライニングレバー25及びウォー
クインプレート26を適切に引張り、回転させることが
できるほどの長さである。グロメット27a、27bは
円柱状で、その長手方向に中心軸に沿ってびる溝を有
し、これら溝をワイア20に圧着することにより、それ
ぞれワイア20に対し固定される。尚、グロメット27
aの取付位置は、リクライニングレバー25とウォーク
インプレート26の間でも、火薬式パイロンシステム1
2が作動した時に、リクライニングレバー25を十分に
回転させることができる位置である。
【0016】第13図〜第24図は、第1エアバッグユ
ニット4及び第2エアバッグユニット14を示す図であ
る。このうち、第13図、第15図は第1エアバッグユ
ニット4及び第2エアバッグユニット14の側面図、第
20図、第21図はブラケット67、67の側面図であ
る。これら第13図〜第24図において、66はケーシ
ングで、外側ケーシング部材64と内側ケーシング部材
65から成り、内部には、インフレータ4aと折りたた
まれた第1エアバッグ4b又は第2エアバッグ14bが
設けられている。外側ケーシング部材64は、背面視長
方形の開口部64aを有する逆コ字形のケーシングで、
金属製である。外側ケーシング部材64は、その開口部
64aの左右又は上下の側端部に夫々ボルト孔を有する
矩形状のブラケット67、67が設けられている。ま
た、該ブラケット67、67は、第18図〜第21図に
示すブラケット68のようなものでもよい。ブラケット
68は、傾斜部73を有し、傾斜面部には矩形状の開口
部73aを、また、傾斜面部の上下又は左右の側辺部に
はブラケット67、67に対応したボルト孔を有する。
ブラケット68は、その上端部と下端部に、横部材72
a及びクロスメンバ72b〜72dに設けられたボルト
孔と対応するボルト孔を有し、係る上端部と下端部のボ
ルト孔を通じて、横部材72aやクロスメンバ72b〜
72dにボルトで固定されている。ブラケット68に第
2エアバッグユニット14を取り付ける場合には、ブラ
ケット68の傾斜面部の上下又は左右の側辺部のボルト
孔に、ブラケット67、67のボルト孔を対応させ、ボ
ルトで固定して取り付ける。内側ケーシング部材65
は、側面視コ字形のケーシングで、合成樹脂製である。
内側ケーシング部材65は、その縦壁部65a上の長手
方向に一点鎖線で示すようなミシン目65bをしてい
る。また、内側ケーシング部材65は、外側ケーシング
部材64の開口部64aを縦壁部65aで閉塞するよう
に外側ケーシング部材64に外嵌固定され、その上壁部
と下壁部を複数のビスで外側ケーシング部材に固定され
ている。尚、内側ケーシング部材65のミシン目65b
に対応して、助手席2のシートバック2a背面及びヘッ
ドレストカバー71には、点鎖線で示したように、ミ
シン目67aが形成されている。4aは、瞬時に多量の
ガスを発生させるインフレータで、インフレータ4a内
には、コントロールユニット15からの出力信号により
作動する図示しない作動装置が内装されている。また、
インフレータ4aは、外側ケーシング部材64の左右の
側壁部に固定される。4bは第1エアバッグで、14b
は第2エアバッグである。第1エアバッグ4b又は第2
エアバッグ14bは、ケーシング66内に折りたたんで
収容され、その上下左右の端縁がビスで気密状に外側ケ
ーシング部材64に固着されている。第1エアバッグ4
bの形は、後席乗員Pの頭部及び胸部を拘束できるもの
であればよい。また、第2エアバッグ14bの形は、衝
突時に助手席2のシートバック2aの背面ほどの広さに
広がり、後席乗員Pの体を全体的に拘束できる大きさの
ものであればあよく、例えば、特開平4−358944
号の明細書及び図面に記載されているように、エアバッ
グの一部を紐で結び上下方向に膨張展開するようなもの
や、特開平2−212239号の明細書及び図面に示さ
れているように、後席乗員Pの体の凹凸にそった形で膨
張展開するような構造でもよい。
【0017】69、69は筒状のヘッドレストポール
で、その上端部には、夫々ボルト孔を有する矩形状のブ
ラケット70、70が固着してあり、下端部は助手席2
のシートバック2aの上端部の嵌合孔に嵌合している。
第1エアバッグユニット4又は第2エアバッグユニット
14をヘッドレスト部2cに取り付ける場合、図23に
示すように、ヘッドレスト部2cの装着用の左右一対の
ヘッドレストポール69、69の上端に固着されたブラ
ケット70、70に、第1エアバッグユニット4又は第
2エアバッグユニット14の左右のブラケット67、6
7をボルトで固定し、その後にヘッドレストカバー71
を装着して取り付ける。36は筒状部材で形成された助
手席2のシートフレームで、助手席2のシートバック2
aにあたる部分には、横方向に等間隔に筒状の棒である
クロスメンバ72b〜72dが固定されている。また、
該クロスメンバ72b〜72d上には、第2エアバッグ
ユニット14の上下ブラケット67、67のボルト孔に
対応したボルト孔が設けられている。第2エアバッグユ
ニット14を助手席2のシートバック2aの上部に取り
付ける場合には、シートフレーム36の横部材72a及
びクロスメンバ72bの中央部に、第2エアバッグユニ
ット14の上下ブラケット67、67をボルトで固定し
て取り付ける。第2エアバッグユニット14を助手席2
のシートバック2aの中部に取り付ける場合は、クロス
メンバ72b及びクロスメンバ72cに、下部に取り付
ける場合はクロスメンバ72c及びクロスメンバ72d
に同様に取り付ける。
【0018】以下、第1実施例の作動について説明す
る。第3図に示すような2ドアの自動車において、乗員
Pが助手席2側のドアから助手席2の後方の後席5へ乗
りこむ場合は、第25図、第5図に示すように、乗員P
がリクライニングレバー25をバネ46に抗して時計回
りに回動させる。すると、カム45の突起45aがリク
ライニングレバー25の係合孔25aに係合しているの
で、カム45はリクライニングレバー25と一体的に右
回転し、カム45はロックプレート43の左縁との係合
を解除する。そのため、ロックプレート43は図示しな
いスプリングにより反時計回りに回動し、セクタープレ
ート41との係合を解除しシートバック側回動ブラケッ
ト40は、中心軸74を中心に前後に回動することがで
きる。リクライニング用スプリング51は、スプリング
ストッパ40aを介して、回動が可能となったシートバ
ック側回動ブラケット40にバネ力を伝えて、所定位置
より左回りに回動させ、シートバック2aを前倒しにす
る。シートバック側回動フランジ11bは、シートバッ
ク側回動ブラケット40に固定されているため、シート
バック側回動ブラケット40が前方へ回動すると、共に
前方へ回動する。そして、シートクッション2bにはシ
ートクッション側固定フランジ11aが固定されている
ため、シートバック側回動フランジ11bの一端11d
がシートクッション側固定フランジ11aの一端11c
と当接する位置まで回動すると、それより前方へ回動し
なくなり、シートバック側回動ブラケット40に固定し
たシートバック2aがシートクッション側固定フランジ
11aに対して固定される。また、リクライニング用ス
プリング51が、前後に回動が可能となったシートバッ
ク側回動ブラケット40を、スプリングストッパ40a
を介してバネ力で所定位置より前方へ回動させるとき、
スプリングストッパ40aはウォークインプレート26
の上部の側面に当接する。そして、シートバック側回動
ブラケット40が車両前方へさらに回動すると、第26
図に示すように、ウォークインプレート26はスプリン
グストッパ40aに押されて中心軸74を中心に矢印F
の方向に回転する。ウォークインプレート26が回転す
ると、第6図に示すように、ウォークインプレート26
の下端26bに連結したロッド33が矢印Rの方向に引
かれ、これと連結するレバープレート34がヒンジピン
35を中心に反時計回りに回転する。スライドロック3
1とレバープレート34は、ロッド37により連結され
ているので、レバープレート34が回転するとスライド
ロック31の突部がアッパーレール28方向に引っ張ら
れ、スライドロック31はピン32を中心に回転して、
ロックプレート30との嵌合が外れる。その結果、リタ
ーンスプリング38のバネ力により、助手席2のシート
クッション2bは、ロアレール29の最前部の位置まで
スライドする。
【0019】尚、助手席2のシートバック2aを前倒し
にすると、第25図に示すように、セクタープレート4
1が回動し、第1係合部材41aがメモリプレート47
の係合面47bに当接して、メモリプレート47をセク
タプレート41と共に下方へ回動させる。そして、メモ
リプレート47の係合面47bは、ロックプレート43
の係合板43cに当接して押して、ロックギア43aを
セクタギア41cから離脱させ、ロックプレート43を
外す方向に回動させて、アンロック状態にする。この場
合、メモリプレート47の下縁には、メモリカバープレ
ート50の嵌合突起50dが当接して下方回動を規制し
ているが、嵌合突起50dはメモリプレート47の回動
によりメモリプレート47を乗り越えメモリプレート4
7の嵌合溝47eに嵌合するから、嵌合突起50dは
合面47dが係合板43cに当接した状態で、メモリ
プレート47の上方回動を妨げる。
【0020】第25図のシートバックを前倒しした状態
から、第27図に示されるように、助手席2のシートバ
ック2aを第27図の矢印方向に回動させ、同図の状態
まで起立させると、第2係合部材41bはメモリプレー
ト47の係合面47cに当接してメモリプレート47を
上方に回動させる。この時、嵌合突起50dはメモリプ
レート47を乗り越えて嵌合溝47eから外れ、メモリ
プレート47の下縁より下方になる。そのため、係合面
47dと係合板43cとの係合は外れ、それと同時に、
リクライニングレバー25とリクライニングレバー25
と一体的に回動するカム45は、バネ46により、ロッ
クプレート43をセクタプレート41側に回動するよう
に付勢しているから、ロックギア43aはセクタギア4
1cに係合し、シートバック側回動ブラケット40をシ
ートクッション側固定フランジ11aに対して固定す
る。そして、嵌合突起50dの先端は、メモリプレート
47の下縁に当接しているから、メモリプレート47は
自重下降しない。
【0021】通常の背凭れ角度の調節はリクライニング
レバー25をバネ46に抗して持ち上げることにより可
能であり、所望の位置でリクライニングレバー25から
手を放すとリクライニングレバー25はバネ46により
元の位置に復帰し、カム45によりロックプレート43
を押し、ロックギア43aはセクタギア41cに係合
し、シートバック側回動ブラケット40をシートクッシ
ョン側固定フランジ11aに対して固定し、背凭れの角
度を調節する。この場合、セクタプレート41にはメモ
リプレート47が設けられているが、メモリプレート4
7の下縁にはメモリカバープレート50の嵌合突起50
dが当接しているから、メモリプレート47は嵌合突起
50dよりも下方に回動せず、ニュートラルな状態を保
持しているので、背凭れの角度の調節には影響しな
第27図)。
【0022】次に、第3図に示すような2ドアの自動車
において、助手席2には乗員がおらず、助手席2の後方
後席5に乗員Pが座っている状態を想定する。係る状
態で通常の走行を行っている場合には、衝突検知センサ
8aはON信号を発生しないので、第28図、第29図
に示すように、コントロールユニット15は衝撃検知セ
ンサ8aがON信号を発しているか否かの判断(ステ
ップS1)を繰り返す。係る状態で走行中の自動車に正
面衝突事故が発生した場合、第28図、第29図に
ように、その衝突力が所定値以上であると、衝突検知セ
ンサ8aはON信号(ステップS1)を発生し、後席5
のシートセンサ6からの着座(ON)信号(ステップS
2)、助手席2のシートセンサ9からの非着座(OF
F)信号(ステップS3)と共にコントロールユニッ
ト15に入力される。すると、信号を受けたコントロー
ルユニット15は、火薬式パイロンシステム12の作動
装置にON信号を送り(ステップS4)、作動装置から
発火命令を受けた発火装置は、推薬19を発火させる。
第7図、第30図において、推薬19を発火させると、
瞬時に多量のガスが発生し、その圧力によりシリンダヘ
ッド13の方向(第9図左方)へピストン18は押さ
れ、ピストン18に連結されているワイ20もシリン
ダヘッド13の方向へ牽引される。
【0023】ピストン13によりワイ20が牽引され
るため、第10図〜第12図においてワイ20上に固
着してあるグロメット27a、27bがそれぞれリクラ
イニングレバー25及びウォークインプレート26に取
り付けられているワイ通し24a、24bに引っ掛か
り、ワイア20がシリンダヘッド13の方向にさらに
引されることにより、リクライニングレバー25及びウ
ォークインプレート26は、それぞれの回転軸を中心に
回転する(第9図)。リクライニングレバー25が回転
することにより、助手席2のシートバック2aは前倒し
になり、ウォークインプレート26が回転することによ
り、上述した、いわゆるウォークイン機構10が作動
し、助手席2はそのシートバックを前傾させながらロア
レール29の最前部の位置までスライドする。
【0024】コントロールユニット15は、火薬パイロ
ンシステム12の作動装置にON信号を送ると直ちに、
第2エアバッグユニット14にON信号を送り(ステッ
プS5)、インフレータ4a内の発火装置を作動させ
る。発火装置が作動すると、インフレータ4aから瞬時
に多量のガスが発生し、そのガスの圧力により内側ケー
シング部材65のミシン目65bを突き破って、第1図
に示すように、第2エアバッグ14bは膨張展開し、後
席乗員Pの体全体を拘束する。尚、衝突事故が発生して
も、その衝突力が所定値未満の場合には、コントロール
ユニット15は、衝撃検知センサ8aからの信号がON
かOFFかという判断を繰り返す。
【0025】次に、第3図に示すような2ドアの自動車
において、助手席2に乗員がおり、助手席2の後方の
席5に乗員Pが座っている状態を想定する。係る状態で
通常の走行を行っている場合には、衝撃検知センサ8a
はON信号を発生しないので、第28図、第29図に示
すように、コントロールユニット15は衝撃検知センサ
8aがON信号を発しているか否かの判断(ステップ
S1)を繰り返す。係る状態で走行中の自動車に正面衝
突事故が発生した場合、その衝撃力が所定値以上である
ときには、衝撃検知センサ8aからのON信号(ステッ
プS1)、後席5のシートセンサ6からのON信号(ス
テップS2)、助手席2のシートセンサ9からのON信
号(ステップS3)がコントロールユニット15に入力
される。すると、コントロールユニット15は、第1エ
アバッグユニット4のみにON信号を送り(ステップS
6)、第1エアバッグ4bのみが図2に示すように膨張
展開する。
【0026】以上のように実施例装置は作動するため、
助手席2に乗員がいない場合には、ウォークイン機構1
が解除され、助手席2のシートクッション2bがロア
レール29の最前部の位置までスライドすることから、
助手席2のシートバック2aと後席乗員Pとの間には十
分な空間が確保される。そして、その空間に後席乗員P
の体全体を拘束することができる第2エアバッグ14b
を膨張展開させるため、該エアバッグ14bの展開時の
体積を大きくすることができ、後席乗員Pの座っている
姿勢に左右されることなく、確実に後席乗員Pを拘束す
ることができる。また、助手席2に乗員がいる場合に
は、助手席2のヘッドレスト部2cから後席乗員Pの
頭部から膝部までを拘束する第1エアバッグ4bが膨張
展開して後席乗員Pを拘束し、傷害を防止することがで
きる。助手席2に乗員がいる場合には、限られた空間で
第1エアバッグが後席乗員Pの頭部から膝部までを拘束
する一方、助手席2に乗員がいない場合には助手席の乗
員分の空間を有効に利用して第2エアバッグが後席乗員
Pの体全体を拘束するというように、助手席に乗員がい
る・いないの異なった車室内の状況を判断し、その状況
に合わせて2種類のエアバッグを使いわけるため、衝突
時の状況下で最も効率よく後席乗員Pを拘束することが
できる。
【0027】第1実施例において、第2エアバッグをヘ
ッドレスト部2cに設けた場合には、第2エアバッグ1
4bが後席乗員Pの頭部から胸部をめがけて展開し、衝
突時に一番移動の激しい頭胸部の移動を最小限に留める
ことができる。
【0028】さらに、第1実施例において、第2エアバ
ッグをシートクッション2bに設けた場合には、第2エ
アバッグ14bが後席乗員Pの脚部をめがけて展開し、
衝突時に後席乗員Pの膝が上方に移動するいわゆるサブ
マリン現象を防止することができる。
【0029】次に第2実施例について説明する。尚、第
1実施例と共通するものは第1実施例を援用する。第3
1図に示すように、助手席2のシートバック2aの下部
又は中部に、衝突時に後席乗員Pの脚部P2に向かって
膨張展開する第2エアバッグ14bを装備した第2エア
バッグユニット14が、ヘッドレスト部2cに取り付け
た通常の第1エアバッグユニット4とは別に配設されて
いる。
【0030】ヘッドレスト部2cに装備されている第1
エアバッグ4は通常の乗員Pの頭部P3を拘束するエア
バッグでなくとも、大型のエアバッグや例えば、特開
平4−358944のようにエアバッグの一部を紐で結
び、素早く上下方向に膨張展開するような構造のもので
もよい。第1エアバッグユニット4,第2エアバッグユ
ニット14を取り付ける場合において、第1エアバッグ
ユニット4をシートバックに、第2エアバッグユニット
14をヘッドレスト部2cに取り付けても、第1エアバ
ッグユニット4をヘッドレスト部2cに、第2エアバッ
グユニット14をシートクッション2bの背面部に取り
付けてもよい。また、第1エアバッグユニット4、第2
エアバッグユニット14とも助手席2のシートバック2
bの背面に取り付けてもよい。さらに、ブラケットを第
1実施例の第18図〜第21図のように、後席乗員Pの
脚部P2に対向する傾斜部を有するような形にしてもよ
い。
【0031】第3図に示すような2ドアの自動車におい
て、助手席2には乗員がおらず、助手席2の後方の後席
5に乗員Pが座っている状態を想定する。係る状態で通
常の走行を行っている場合には、衝撃検知センサ8aは
ON信号を発生しないので、第32図に示すように、コ
ントロールユニット15は衝撃検知センサ8aがON信
号を発しているか否かの判断(ステップS1)を繰り
返す。係る状態で走行中の自動車に、衝突事故が発生し
た場合、第32図に示すように、衝突力が所定値以上で
あるときには、衝撃検知センサ8aからのON信号(ス
テップS1)、後席5のシートセンサ6からのON信号
(ステップS2)がコントロールユニット15に入力さ
れる。すると、コントロールユニット15は第1エアバ
ッグユニット4にON信号を送り(ステップS3)、第
1エアバッグ4bが第31図に示すように膨張展開し、
後席乗員Pの胸部P1、頭部P3を拘束する。次に、コ
ントロールユニット15に助手席2のシートセンサ9か
らのOFF信号が入力される(ステップS4)と、コン
トロールユニット15は火薬式パイロンシステム12の
作動装置ON信号を送り(ステップS5)、第30図
に示すように火薬式パイロンシステム12を作動させ
る。火薬式パイロンシステム12が作動することによ
り、ウォークイン機構10も作動する(第30図)。コ
ントロールユニット15は、火薬式パイロンシステム1
2の作動装置にON信号を送ると直ちに第2エアバッグ
ユニット14にON信号を送り(ステップS6)、第2
エアバッグ14bが第31図に示すように膨張展開し、
後席乗員Pの脚部P2を拘束する。コントロールユニッ
ト15は、第2エアバッグユニット14にON信号を送
ると、再び衝撃検知センサ8aからの信号がONかOF
Fかの判断(ステップS1)に戻る。
【0032】次に、第2実施例に特有の効果を説明す
る。衝突時に助手席2に乗員がいない場合には、ウォー
クイン機構10が解除され助手席2のシートクッション
2bがロアレール29の最前部の位置までスライドする
ことから、助手席2のシートバック2aと後席乗員Pの
脚部P2の間には、第1エアバッグ4bと第2エアバッ
グ14bが十分に膨張展開できる空間が確保される。そ
して、この空間に、頭部・胸部拘束専用の第1エアバッ
グ4bと胸部拘束専用の第2エアバッグ14bという体
の各部の拘束に適したエアバッグをそれぞれ膨張展開さ
せるため、従来のエアバッグのように後席乗員Pの座っ
ている姿勢に左右されるということはなく、後席乗員P
の体の各部を確実に拘束することができる。
【発明の効果】助手席と後席に乗員が着座しているか・
いないかの異なった車室内の状況を判断し、その状況に
合わせて助手席を移動させ、エアバッグを展開するた
め、衝突時の状況下で最も効率よく後席乗員を拘束する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す要部側面図である。
【図2】本発明の第1実施例において、助手席に乗員が
いる時の作動状態を示す作動状態図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す要部破断平面図であ
る。
【図4】本発明の第1実施例のリクライニング機構の中
心軸を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1実施例のリクライニング機構の分
解斜視図である。
【図6】本発明の第1実施例のウォークイン機構の要部
平面図である。
【図7】本発明の第1実施例のウォークイン機構と火薬
式パイロンシステムを示す側面図である。
【図8】本発明の第1実施例のウォークイン機構の要部
斜視図である。
【図9】本発明の第1実施例のウォークイン機構の要部
側面図である。
【図10】本発明の第1実施例のウォークインプレート
のワイア通し部分とグロメットの斜視図である。
【図11】本発明の第1実施例のグロメットを示す斜視
図である。
【図12】本発明の第1実施例のウォークインプレート
のワイア通しの部分にグロメットが引き込まれた状態を
示す説明図である。
【図13】本発明の第1実施例の第1エアバッグユニッ
トの断面図である。
【図14】本発明の第1実施例の第1エアバッグユニッ
トの正面図である。
【図15】本発明の第1実施例の第1エアバッグユニッ
トの他の例を示す断面図である。
【図16】本発明の第1実施例の第1エアバッグユニッ
トの変形例を示す正面図である。
【図17】本発明の第1実施例の第1エアバッグユニッ
トのブラケット部分を、助手席のシートフレームに取り
付けた状態を示す斜視図である。
【図18】本発明の第1実施例の第1エアバッグユニッ
トのブラケット部分を、助手席のシートフレーム上部に
取り付けた状態を示す斜視図である。
【図19】本発明の第1実施例の第1エアバッグユニッ
トのブラケット部分を、助手席のシートフレーム下部に
取り付けた状態を示す斜視図である。
【図20】本発明の第1実施例の第1エアバッグユニッ
トのブラケット部分を助手席のシートフレーム上部に取
り付けた状態を示す要部側面図である。
【図21】本発明の第1実施例の第1エアバッグユニッ
トのブラケットを助手席のシートフレーム下部に取り付
けた状態を示す要部側面図である。
【図22】本発明の第1実施例の第2エアバッグが展開
した状態を示す斜視図である。
【図23】本発明の第1実施例の第1エアバッグユニッ
トを助手席のヘッドレスト部に取り付けた状態を示す斜
視図である。
【図24】第2エアバッグユニットを助手席のシートフ
レーム中部に取り付けた本発明の第1実施例の第2エア
バッグが展開した状態を示す側面図である。
【図25】本発明の第1実施例のリクライニング機構の
作動図である。
【図26】本発明の第1実施例のウォークイン機構の作
動図である。
【図27】本発明の第1実施例のリクライニング機構の
作動図である。
【図28】本発明の第1実施例のコントロールユニット
15の概念図である。
【図29】本発明の第1実施例において、衝撃検知セン
サが衝撃を検知してからエアバッグが展開するまでを示
すフローチャートである。
【図30】本発明の第1実施例の火薬式パイロンシステ
ムとウォークインプレートとリクライニングレバーの作
動図である。
【図31】本発明の第2実施例の要部側面図である。
【図32】本発明の第2実施例において、衝撃検知セン
サが衝撃を検知してからエアバッグが展開するまでを示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 自動車 2 助手席 2a 助手席2のシートバック 2b 助手席2のシートクッション 2c ヘッドレスト部 4 第1エアバッグユニット 4b 第1エアバッグ 5 助手席2の後方に設けられた後席 6 シートセンサ 8a 衝撃検知センサ 9 シートセンサ 10 ウォークイン機構 11 フランジ部 12 火薬式パイロンシステム 14 第2エアバッグユニット 14b 第2エアバッグ 15 コントロールユニット 17 シリンダ 18 ピストン 19 推薬 23 リクライニング機構 25 リクライニングレバー 26 ウォークインプレート 28 アッパーレール 29 ロアレール 36 助手席2のシートバックフレーム 40 シートバック側回動ブラケット 66 ケーシング 67 ブラケット 69 ヘッドレストポール 72a 横部材72 b クロスメンバ72 c クロスメンバ72 d クロスメンバ 74 中心軸

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車に設けられ、自動車の衝突により所
    定値以上の衝撃力が加わったことを検出する衝撃検知セ
    ンサと、助手席の後方に設けられた後席と、 少なくとも上記助手席に乗員が着座しているか否かを
    出する着座センサと、 上記助手席を車両前後方向に移動可能に装着するシート
    移動装置と、 上記衝撃検知センサと上記着座センサからの検出信号に
    応じて出力信号を発生する制御装置と、 上記制御装置の出力信号を受けてシート移動装置を作動
    させ、上記助手席を車両前後方向に移動させる作動装置
    と、 上記助手席に設けられ、上記出力信号に応じて、エアバ
    ッグを上記後席に向けて展開させるエアバッグ機構とを
    備えたことを特徴とする後席乗員用のエアバッグ装置。
  2. 【請求項2】上記着座センサは上記後席に乗員が着座し
    ているか否かを検出する第1着座センサと上記助手席に
    乗員が着座しているか否かを検出する第2着座センサと
    からなり、 上記制御装置は上記衝撃検知センサが上記所定値以上の
    衝撃力を検知し、かつ、上記第1及び第2の着座センサ
    の双方が着座状態を検出したときに第1出力信号を発生
    させ、また、上記衝撃検知センサが上記所定値以上の衝
    撃力を検知し、かつ、上記第1着座センサが着座状態
    を、上記第2着座センサが非着座状態を、それぞれ検出
    したときに第2の出力信号を発生させ、 上記エアバッグ機構は上記第1の出力信号を受けた時に
    後席乗員の頭部から膝部にわたる範囲に第1エアバッグ
    を展開させる第1エアバッグ機構と、 上記第2の出力信号を受けた時に後席乗員の体全体にわ
    たる範囲に第2エアバッグを展開させる第2エアバッグ
    機構からなることを特徴とする請求項1に記載された後
    席乗員用のエアバッグ装置。
  3. 【請求項3】上記助手席はシートクッションとシートバ
    ックを有し、 上記シート移動装置は上記シートクッションとシートバ
    ックとの間に設けられ、上記シートバックを前方へ傾け
    ることができる前倒し機構と、上記シートクッションが
    スライドすることで上記シートクッションが車両前後方
    向へ移動するスライドアジャスタ装置から成り、上記作
    動装置は上記第2の出力信号を受けたときに上記前倒し
    機構を作動させ、上記シートバックを前方へ傾けるとと
    もに上記シートクッションを車両前方へ移動させること
    を特徴とする請求項2に記載された後席乗員用のエアバ
    ッグ装置。
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