JP2892850B2 - 自動販売機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、横方向に配設された複
数の商品貯蔵部の商品払出口から払出されてくる商品
を、横方向に沿って搬送する横搬送経路と、この横搬送
経路の搬送終端部から前記商品払出口よりも高位置の商
品取出部に向けて縦搬送する縦搬送経路、並びに、前記
縦搬送経路の搬送終了部から横搬送経路の搬送始端部に
至る戻り経路とからなる巡回経路を形成し、この巡回経
路に沿って駆動される無端駆動体に、前記商品払出口か
ら払出された商品を横搬送経路及び縦搬送経路に沿って
搬送する複数の搬送体を設けてある自動販売機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】この種の自動販売機としては、従来、前
記巡回経路に沿って駆動される無端駆動体を搬送ベルト
から構成するとともに、当該搬送ベルトの載置搬送面
に、横搬送された商品を縦搬送経路に沿って持上搬送す
る複数の搬送突起を設けて、前記搬送ベルトの載置搬送
面と搬送突起とをもって、前記商品払出口から払出され
た商品を横搬送経路及び縦搬送経路に沿って搬送する搬
送体を構成していた。 上記構成の自動販売機において
は、前記巡回経路に沿って巡回駆動される搬送ベルトに
複数の搬送突起を設けてあるから、例えば、実開平１−
１４７４８１号公報の第１図、実開平２−１１１８７０
号公報等に開示されているように、前記商品払出口から
払出された商品を横搬送経路に沿って横搬送する横搬送
ベルトと、当該横搬送ベルトで横搬送されてきた商品を
商品取出部にまで持上搬送する昇降自在なエレベータ台
を備えた縦搬送機構とを設けてある自動販売機、或い
は、実開平１−１４７４８１号公報の第４図等に開示さ
れているように、横搬送経路と縦搬送経路とに沿って往
復移動される無端駆動チェーンに、前記商品払出口から
払出された商品を横搬送経路で掬い上げたのち、これを
縦搬送経路に沿って持上搬送する単一の商品載置台を取
付けた自動販売機のように、商品取出部に商品が払い出
される毎に、エレベータ台又は商品載置台を待機位置に
まで復帰移動させる必要がなく、商品の連続販売に要す
る時間の短縮化を図り易い利点がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の自動販売機による場合は、搬送ベルトの載置搬送面
にて横搬送経路の搬送終端部にまで載置搬送された商品
は、その位置に搬送突起が到達するまで、搬送ベルトの
移動力を受けて転動したり、或いは、縦搬送経路の搬送
始端部側に少し持ち上げられたのち転倒するような循環
落下移動を繰り返すため、商品の損傷や騒音発生の原因
となり、特に、搬送商品が炭酸飲料の場合では泡立ちが
発生する。その上、横搬送経路と縦搬送経路とのコーナ
ー部での商品の循環落下移動によって、搬送突起に受け
渡される商品が起立する可能性が高くなり、このような
商品の起立が発生すると、商品取出部で商品が倒れ込
み、前記の泡立ちが助長される問題がある。本発明は、
上記の実情に鑑みて為されたもので、その目的は、商品
の連続販売に要する時間の短縮化を図りながらも、横搬
送経路と縦搬送経路との間のコーナー部での商品の転動
や循環落下移動に起因する損傷や泡立ち等を抑制する点
にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為の
本発明の特徴構成は、冒記の自動販売機であって、 前記
搬送体の各々を、前記商品払出口から払出される商品を
受止め可能な載置搬送面を備え、かつ、前記巡回経路に
沿って屈曲移動自在な帯状の載置搬送部材と、当該載置
搬送部材の搬送方向後端部に位置して、横搬送された商
品を縦搬送経路に沿って持上搬送する持上搬送部材とか
ら構成するとともに、前記横搬送経路の搬送終端側の特
定位置には、前記載置搬送部材にて横搬送されてきた商
品を停止保持する商品保持手段を設け、更に、前記持上
搬送部材が横搬送経路から縦搬送経路に移行するとき、
前記商品保持手段による停止保持を解除して、前記持上
搬送部材の持上搬送面による押圧状態での持上搬送移動
を許容するように構成してある点にあり、かかる構成か
ら次の作用効果を奏する。

【０００５】

【作用】何れかの商品払出口から払出された商品は、巡
回経路に沿って駆動移動される無端駆動体に取付けられ
た複数の搬送体のうち、横搬送経路の待機位置にある搬
送体の載置搬送部材に受け止められ、無端駆動体の駆動
に連れて横搬送される。そして、載置搬送部材上の商品
が横搬送経路の搬送終端側の特定位置に到達すると、当
該部位に設けられた商品保持手段にて一時的に停止保持
される。この停止 保持手段による商品の停止保持作用
は、前記持上搬送部材が横搬送経路から縦搬送経路に移
行する際に解除され、当該持上搬送部材によって商品が
押圧されながら持上搬送される。 それ故に、従来のよう
に、横搬送経路の搬送終端部に到達した商品が載置搬送
部材の移動力を受けて縦搬送経路の搬送始端部側に連れ
移動されることに起因する循環落下移動を抑制すること
ができる。

【０００６】

【発明の効果】従って、巡回経路に沿って駆動移動され
る無端駆動体に複数の搬送体を設けて、商品の連続販売
に要する時間の短縮化を図りながらも、横搬送経路と縦
搬送経路との間のコーナー部での商品の転動や循環落下
移動の繰り返しに起因する商品の損傷や騒音発生を抑制
することができる。特に、搬送商品が炭酸飲料である場
合では泡立ちを抑制することができる。その上、持上搬
送部材の持上搬送面上で商品が起立する可能性も非常に
少なくなり、商品取出位置で起立商品が倒れ込むことに
起因する泡立ちも同時に抑制することができるに至っ
た。

【０００７】

【実施例】

〔第１実施例〕 図１乃至図１１は、三個の商品貯蔵部１が横方向に並設
されている本体Ａに、扉体Ｂが揺動開閉可能に枢支され
てなる自動販売機を示す。前記商品貯蔵部１の各々は、
前後方向に並設される複数のサーペンタイン式の商品貯
蔵庫１ａと、販売指令に基づいて商品貯蔵部１の一つか
ら排出された飲料等の缶入り商品Ｃを商品払出位置とし
ての商品払出口２に向けて滑降案内するシュート１ｂと
を設けて構成されている。前記商品払出口２は各商品貯
蔵部１毎に各別に備えられ、横方向に沿って異る位置に
配置されている。前記扉体Ｂに、前記商品払出口２の一
つから落下して払出された商品Ｃを当該商品払出口２の
払出方向下手側で待機している搬送体Ｄ₁ 又はＤ₂ に受
止めて、その商品払出口２よりも高位置に設けられてい
る商品取出部としての商品取出箱３に向けて搬送する商
品搬送機構Ｅが設けられている。前記商品搬送機構Ｅ
は、搬送体Ｄ₁ ，Ｄ₂ を各商品払出口２に対応する待機
位置に沿って駆動移動させて何れかの商品払出口２から
払出された商品Ｃを横方向に搬送するための横搬送経路
Ｆと、搬送体Ｄ₁ ，Ｄ₂ を上方向に駆動移動させて商品
Ｃを搬送するための縦搬送経路Ｇとが連続するＬ字状搬
送経路を備え、横搬送経路Ｆは搬送方向下手側ほどやや
下降する状態で傾斜している。前記Ｌ字状搬送経路は、
当該Ｌ字状搬送経路の両端部及びコーナー部に配設され
た複数個のスプロケットＳに亘ってＬ字状に平行に巻掛
け保持される無端駆動体としての一対の無端チェーン４
間に搬送体Ｄ₁ ，Ｄ₂ を連結して構成され、前記搬送体
Ｄ₁ ，Ｄ₂ の二つが無端チェーン４の巻掛け経路に沿っ
てほぼ等間隔で設けられている。尚、中間に位置するス
プロケットＳの各々は、搬送体Ｄ₁ ，Ｄ₂ の駆動移動の
邪魔にならないよう片持姿勢で軸支されている。前記搬
送体Ｄ₁ ，Ｄ₂ の各々は、横搬送経路Ｆで商品Ｃを載置
搬送する載置搬送面５ｂが形成されている載置搬送部材
５の搬送方向後端部に、縦搬送経路Ｇで商品Ｃを持上搬
送する持上搬送面６ｅが形成されている持上搬送部材６
を連結して構成されている。前記載置搬送部材５は、前
記一対の無端チェーン４の連結ピン４ａ間に亘って連結
される樹脂製又はアルミ合金製のスラット５ａを、搬送
方向の一定範囲に亘って複数本並設して、Ｌ字状搬送経
路に沿って屈曲しながら駆動移動可能な可撓性の帯状に
構成されている。前記持上搬送部材６は、載置搬送部材
５の搬送方向後方に位置している無端チェーン４の連結
ピン４ａに連結されている連結部材６ａ間に渡って取付
けられるもので、その持上搬送面６ｅを載置搬送部材５
の載置搬送面５ｂ側に向けて、その持上搬送面６ｅが搬
送方向に対して後傾する位置と、この位置よりも搬送方
向前方に傾斜する位置とに亘って横軸６ｃまわりで揺動
自在に軸支されている。前記連結部材６ａにはガイドロ
ーラ６ｆが軸支され、このガイドローラ６ｆを無端チェ
ーン４の巻掛経路に沿って環状に設けたコの字状ガイド
レール１０に係入させて、当該連結部材６ａの前後方向
への倒れを規制している。前記横搬送経路Ｆの搬送始端
部に位置するスプロケットＳと駆動モータＭとが伝動用
無端チェーン１１を介して連動され、搬送体Ｄ₁ ，Ｄ₂
の各々は、駆動モータＭの駆動で、一方の搬送体Ｄ₁ が
商品払出口２の払出方向下手側に待機している待機位置
と、持上搬送部材６で持上搬送された商品Ｃを商品取出
箱３のシュート３ａに滑降排出させる搬送終了部とを順
に通過しながら一方向に巡回移動される。前記無端チェ
ーン４の巻掛経路に沿って、各搬送体Ｄ₁ ，Ｄ₂ の持上
搬送部材６の姿勢を変更する姿勢規制機構が設けられて
いる。前記姿勢規制機構は、横搬送経路Ｆに沿っての持
上搬送部材６の姿勢を、持上搬送面６ｅが商品払出口２
の払出方向上手側に臨み、かつ、その持上搬送面６ｅが
載置搬送部材５に対する連結位置よりも搬送方向後方に
後傾する後傾姿勢に規制する後傾姿勢規制機構７と、縦
搬送経路Ｇに沿っての持上搬送部材６の姿勢を、持上搬
送面６ｅが前記後傾姿勢よりも搬送方向に前傾されて当
該持上搬送面６ｅの先端側が若干上方に位置する商品持
上姿勢に規制する持上姿勢規制機構８と、搬送終了位置
での持上搬送部材６の姿勢を、持上搬送面６ｅが商品取
出箱３のシュート３ａに向けて傾め下方に傾斜する商品
排出姿勢に規制する商品排出姿勢規制機構９と、搬送終
了部から待機位置への戻り経路Ｊに沿っての持上搬送部
材６の姿勢を、それの持上搬送面６ｅが移動方向後方に
大きく傾動した姿勢、即ち、持上搬送面６ｅが移動方向
にほぼ沿う倒伏姿勢に規制する倒伏姿勢規制機構１２と
を設けて構成されている。従って、前記商品搬送機構Ｅ
は、前述したように前記横搬送経路Ｆと縦搬送経路Ｇと
が連続するＬ字状搬送経路と前記戻り経路Ｊとを備え、
これらＬ字状搬送経路と戻り経路Ｊとにより巡回経路が
構成されているとともに、前記無端チェーン４は、この
巡回経路に沿って駆動するように構成されている。前記
後傾姿勢規制機構７は、持上搬送部材６の遊端側に回転
自在に軸支される第１ローラ７ａと、この第１ローラ７
ａが転動する第１レール７ｂとを設けて構成され、第１
レール７ｂは、横搬送経路Ｆの搬送始端部に位置するス
プロケットＳよりも搬送方向上手側の位置から横搬送経
路Ｆの終端近くの位置に亘って延設されている。前記持
上姿勢規制機構８は、持上搬送部材６に揺動自在に枢支
されるカムフォロアー８ｂと、このカムフォロアー８ｂ
に軸支した第２ローラ８ａが横搬送経路Ｆ側から接当す
る第１カム部材８ｃとを設けて構成され、第１カム部材
８ｃは横搬送経路Ｆの搬送終端近くから縦搬送経路Ｇに
沿って延設されている。前記カムフォロアー８ｂは、そ
の第２ローラ８ａが持上搬送部材６の連結部材６ａに対
する連結位置よりも搬送方向上手側の位置で第１カム部
材８ｃに接当するよう図１において時計回り方向にバネ
付勢され、カムフォロアー８ｂに設けたピンを、連結部
材６ａに揺動自在に軸支した規制部材６ｂの長孔に係入
させて、カムフォロアー８ｂの持上搬送部材６に対する
相対揺動範囲を規制している。従って、カムフォロアー
８ｂは、横搬送経路Ｆの搬送終端近くまでは第２ローラ
８ａがそのバネ付勢力で搬送方向前方側に突き出る姿勢
で移動し、第２ローラ８ａが第１カム部材８ｃに接当す
るとバネ付勢力に抗して搬送方向後方側に後退する。前
記商品排出姿勢規制機構９は、無端チェーン４を下向き
に巻掛けて持上搬送部材６を商品取出箱３のシュート３
ａ側に近接させながら上昇移動させる移動経路９ａと、
第１カム部材８ｃに連続する第２カム部材９ｂとを設け
て構成され、第２カム部材９ｂは、持上搬送部材６の前
記移動経路９ａに沿っての上昇移動時に当該持上搬送部
材６の商品排出姿勢への姿勢変更を許容するよう第２ロ
ーラ８ａを案内する。前記倒伏姿勢規制機構１２は、持
上搬送部材６に軸支した第３ローラ１２ｂをコの字状ガ
イドレール１０に連設した第２レール１０ａに接当させ
て当該持上搬送部材６の外向きの倒れを規制する第１規
制機構部１２Ａと、持上搬送部材６に軸支した第４ロー
ラ１２ａを第３レール１２ｃに接当させて当該持上搬送
部材６の内向きの倒れを規制する第２規制機構部１２Ｂ
とを設けて構成され、第２レール１０ａは戻り経路Ｊに
沿ってほぼＬ字状に延設され、第３レール１２ｃは戻り
経路Ｊのうちの上下方向部分に沿って延設されている。
前記搬送体Ｄ₁ ，Ｄ₂ の各々は、その搬送方向に沿う全
長が前記待機位置において任意の商品払出口２から払出
される商品Ｃを受止め可能な長さに設定されている。即
ち、搬送体Ｄ₁ ，Ｄ₂ のいずれか一方Ｄ₁ はその待機位
置において、図１に示すように、載置搬送部材５が横搬
送経路Ｆの搬送始端側に位置する商品払出口２の一部の
払出方向下手側から横搬送経路Ｆの搬送終端側に位置す
る商品払出口２の払出方向下手側に渡る姿勢で待機して
おり、持上搬送部材６が横搬送経路Ｆの搬送始端側の商
品払出口２の払出方向下手側で、持上搬送面６ｅを払出
方向上手側に臨む上向き後傾姿勢で待機していて、これ
ら三つの商品払出口２の何れから払出された商品Ｃであ
っても載置搬送部材５又は持上搬送部材６で受止め可能
に構成されている。更に、図４、図７、図９に示すよう
に、前記横搬送経路Ｆの搬送方向終端側の特定位置であ
る搬送終端近くに到達した載置搬送部材５上の商品Ｃに
接当して、当該商品Ｃを停止保持する商品保持手段Ｈ₁
と、前記持上搬送部材６が横搬送経路Ｆの特定位置であ
る搬送終端近くに到達したときに前記商品保持手段Ｈ₁
による商品保持作用を解除する解除手段Ｈ２とを備えた
商品搬送規制機構Ｈが設けられている。前記商品保持手
段Ｈ₁ は、載置搬送部材５の載置搬送面５ｂの移動軌跡
と持上搬送部材６の下縁６ｄの移動軌跡との間を通し
て、一対の搬送フレーム１３Ａ，１３Ｂから載置搬送面
５ｂの移動軌跡に近接する状態で延設された一対の商品
掬い上げ板１４Ａ，１４Ｂから構成されている。そし
て、前記載置搬送部材５の駆動搬送力を利用して、当該
載置搬送部材５上の商品Ｃを一対の商品掬い上げ板１４
Ａ，１４Ｂ上に掬い上げることにより、持上搬送部材６
が到達するまでのあいだ商品Ｃを横搬送経路Ｆの搬送終
端部で停止保持するように構成してある。前記解除手段
Ｈ２は、前記商品掬い上げ板１４Ａ，１４Ｂの先端間
に、無端チェーン４側の連結部材６ａに対して持上搬送
部材６を揺動自在に枢支するブラケット６ｇ、カムフォ
ロアー８ｂ、規制部材６ｂの通過移動を許容する通路１
５を形成して、持上搬送部材６が通路１５を通して縦搬
送経路Ｇ側に移動する際、一対の商品掬い上げ板１４
Ａ，１４Ｂ上の商品Ｃを押圧して持上搬送部材６側に掬
い上げながら載せ替えるように構成してある。つまり、
前記一対の商品掬い上げ板１４Ａ，１４Ｂによる商品保
持作用を解除するのである。要するに、図１と図９とに
示すように、前記載置搬送部材５にて横搬送されて きた
商品Ｃを、一対の商品掬い上げ板１４Ａ，１４Ｂ上に掬
い上げることにより、持上搬送部材６が到達するまでの
あいだ、前記特定位置である横搬送経路Ｆの搬送終端近
くで停止保持し、前記持上搬送部材６が横搬送経路Ｆか
ら縦搬送経路Ｇに移行するときの持上搬送部材６の前記
通路１５の通過移動により、一対の商品掬い上げ板１４
Ａ，１４Ｂによる商品Ｃの停止保持を解除して、前記持
上搬送部材６の持上搬送面６ｅによる押圧状態での商品
Ｃの持上搬送移動を許容するように構成してある。次
に、待機位置に位置している搬送体Ｄ₁ で受止められた
商品Ｃの搬送動作を順に説明する。図１乃至図３に示す
ように、商品Ｃが商品払出口２の払出方向下手側に待機
していた一方の搬送体Ｄ₁ に受止められると駆動モータ
Ｍが駆動され、搬送体Ｄ₁はその載置搬送部材５をＬ字
状搬送経路に沿って屈曲させながら搬送終了部に向けて
駆動移動される。尚、持上搬送部材６上に受止められた
商品Ｃは、そのまま搬送されたり、或いは、載置搬送部
材５上に滑降して当該載置搬送部材５上で載置搬送され
る。そして、載置搬送部材５によって横搬送経路Ｆの搬
送終端又は搬送終端近くまで搬送されてきた商品Ｃは、
商品搬送規制機構Ｈの一対の商品掬い上げ板１４Ａ，１
４Ｂ上に掬い上げられ、持上搬送部材６が到達するまで
その位置で停止保持される。横搬送経路Ｆの搬送終端近
くに移動してきた持上搬送部材６は、その移動経路が縦
搬送経路Ｇに変更されるにともなって、一対の商品掬い
上げ板１４Ａ，１４Ｂ上に保持されている商品Ｃを押圧
しながらその持上搬送面６ｅで掬い上げて当該持上搬送
面６ｅ上に載せ換える。そして、図４に示すように、持
上搬送部材６はその自重及び持上搬送面６ｅ上の商品Ｃ
の重量で搬送方向後方側の下向きに揺動し、同時に、第
１カム部材８ｃに接当したカムフォロアー８ｂがバネ付
勢力に抗して下向きに揺動されるが、持上搬送部材６と
カムフォロアー８ｂとの相対揺動範囲が規制部材６ｂで
規制されているから、持上搬送部材６は持上姿勢規制機
構８の作用で縦搬送経路Ｇに沿って持上姿勢に保持さ
れ、商品Ｃが持上搬送される。縦搬送経路Ｇに沿って上
昇移動してきた持上搬送部材６は、図５及び図６に示す
ように、商品排出姿勢規制機構９の作用で商品排出姿勢
に姿勢変更されて搬送終了位置に停止し、持上搬送面６
ｅ上の商品Ｃが商品取出箱３のシュート３ａに向けて滑
降排出される。尚、持上搬送部材６は、当該持上搬送部
材６の上昇位置を検知する接触式センサーＩからの出力
信号に基づいて停止されるものであるが、検知すべき上
昇位置を持上搬送部材６の実際の停止位置よりも搬送方
向上手側に設定して、駆動モータＭ停止後の慣性による
移動距離を考慮してある。商品取出箱３への商品Ｃの滑
降排出が完了すると駆動モータＭが再び駆動され、他方
の搬送体Ｄ₂ が待機位置に倒達するまで駆動移動されて
図１乃至図３と同様の相対位置で停止する。従って、一
方の搬送体Ｄ₁ が商品Ｃを搬送しているとき、他方の搬
送体Ｄ₂ は倒伏姿勢規制機構１２で倒伏姿勢に保持され
て戻り経路Ｊに沿って駆動移動される。

【０００８】 〔第２実施例〕 図１２は持上搬送部材６の別実施例を示し、これは、持
上搬送部材６の搬送方向前方側の端部に、前記通路１５
を通して下方側に突出する掬い上げ部材６ｈを連設し
て、持上搬送部材６が通路１５を通して縦搬送経路Ｇ側
に移動する際、一対の商品掬い上げ板１４Ａ，１４Ｂ上
の商品Ｃを持上搬送部材６側にスムースに掬い上げるこ
とができるように構成してある。

【０００９】 〔第３実施例〕 図１３は、前記商品搬送規制機構Ｈの別実施例を示し、
これは、一対の搬送フレーム１３Ａ，１３Ｂから載置搬
送面５ｂ上の商品Ｃの移動軌跡内に一対の商品係止部材
１６Ａ，１６Ｂを延設するとともに、これら商品係止部
材１６Ａ，１６Ｂの各々を、前記載置搬送部材５から商
品Ｃに与えられる搬送力では搬送方向前方側への弾性変
位量が小さく、前記持上搬送部材６から商品Ｃに与えら
れる搬送力によって初めて通過可能な位置にまで搬送方
向前方に弾性変位する弾性構造に構成し、もって、この
一対の商品係止部材１６Ａ，１６Ｂにて商品保持手段Ｈ
₁と解除手段Ｈ２とを兼用構成してある。前記商品係止
部材１６Ａ，１６Ｂを上述のような弾性構造に構成する
手段としては、当該商品係止部材１６Ａ，１６Ｂ自体を
弾性材料から製作する方法と、硬質の商品係止部材１６
Ａ，１６Ｂを搬送方向後方側にコイルバネ等で移動付勢
する方法等がある。

【００１０】 〔第４実施例〕 図１４は前記商品搬送規制機構Ｈの別実施例を示す。こ
の商品搬送規制機構Ｈの商品保持手段Ｈ₁ は、載置搬送
面５ｂ上の商品Ｃの移動軌跡内に突出して当該商品Ｃを
停止保持するゲート部材１７を、一方の搬送フレーム１
３Ａに水平軸芯周りで上下揺動自在に枢支することによ
り構成されている。また、前記解除手段Ｈ２は、前記ゲ
ート部材１７を商品搬送停止位置から持上搬送部材６及
び商品Ｃが通過可能な解除位置に強制的に切り換えるソ
レノイド１８と、横搬送経路Ｆに沿って搬送移動される
持上搬送部材６が搬送停止されている商品Ｃに一定距離
まで近接したことを検出するセンサ１９、及び、このセ
ンサ１９の検出信号に基づいて前記ソレノイド１８を作
動制御する制御部２０とから構成されている。

【００１１】 〔その他の実施例〕 上述の実施例では、無端チェーン４を用いたが、こ
れに限定されるものではなく、細幅の無端平ベルトや無
端タイミングベルトなどを用いて実施してもよい。
前記カムフォロアー８ｂは持上搬送部材６に固定して実
施してもよい。 前記載置搬送部材５としては、一対
の無端チェーン４間に一定範囲に亘って連結されるスラ
ット５ａから構成されるものに限定されず、樹脂、ゴ
ム、布等で構成される一連の帯板、或いは駆動回動され
る無端帯板であってもよい。 前記商品払出口２の配
置が横方向に沿って異る構成としては、上述の実施例で
示した複数の商品払出口２を並設して構成されるものに
限定されず、一連の横長の商品払出口を設けて、その商
品払出口の長手方向の異る位置から商品Ｃが払出される
よう構成して実施してもよい。 上述の実施例では、
前記搬送体Ｄ₁ 又はＤ₂ が商品払出口２の払出方向下手
側に待機している状態において、前記持上搬送部材６
を、それの持上搬送面６ｅが横搬送方向前方側の上方に
向く後傾姿勢に保持させたが、この姿勢に限定されるも
のではなく、前記の後傾姿勢から垂直姿勢を含む前傾姿
勢までの何れかの姿勢に変更して実施してもよい。
上述の実施例では、前記持上搬送部材６を、その搬送体
Ｄ₁ 又はＤ₂ が商品払出口２の払出方向下手側に待機し
ている状態で、横搬送方向の最後端部側の商品払出口２
に対応した位置に待機させたが、この待機位置よりも更
に横搬送方向後方側に偏位した位置に持上搬送部材６を
待機させて、何れの商品払出口２から払出された商品Ｃ
も載置搬送部材５で受止められるように構成して実施し
てもよい。 上述の各実施例で示した構成を適宜組合
せて実施してもよい。

【００１２】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す商品搬送機構の正面
図

【図２】搬送開始時における商品搬送機構の搬送終端部
の拡大正面図

【図３】搬送開始時における商品搬送機構の搬送始端部
の拡大正面図

【図４】搬送途中における商品搬送機構のコーナー部の
拡大正面図

【図５】搬送終了直前における商品搬送機構の搬送終端
部の拡大正面図

【図６】搬送終了直前における商品搬送機構の搬送始端
部の拡大正面図

【図７】横搬送経路側の要部の拡大断面側面図

【図８】縦搬送経路側の要部の拡大断面平面図

【図９】商品搬送機構のコーナー部の拡大斜視図

【図１０】自動販売機全体の一部切欠き正面図

【図１１】自動販売機全体の断面側面図

【図１２】第２実施例を示す要部の拡大断面図

【図１３】第３実施例を示す横搬送経路側の要部の拡大
断面側面図

【図１４】第４実施例を示す横搬送経路側の要部の拡大
断面側面図

【符号の説明】

１ 商品貯蔵部 ２ 商品払出口 ３ 商品取出部（商品取出箱）４ 無端駆動体（無端チェーン） ５ 載置搬送部材 ５ｂ 載置搬送面 ６ 持上搬送部材、 ６ｅ 持上搬送面 Ｃ 商品 Ｄ₁ 搬送体 Ｄ₂ 搬送体 Ｆ 横搬送経路 Ｇ 縦搬送経路 Ｈ₁ 商品保持手段Ｊ 戻り経路

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ // Ｂ６５Ｇ 47/57 Ｂ６５Ｇ 47/57 Ｂ (56)参考文献 特開 平４−18695（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−243714（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G07F 5/00 - 9/10 G65G 17/16 G65G 59/06 101 G07F 11/00 G07F 11/16 B65G 47/57

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 横方向に配設された複数の商品貯蔵部
   （１）の商品払出口（２）から払出されてくる商品
   （Ｃ）を、横方向に沿って搬送する横搬送経路（Ｆ）
   と、この横搬送経路（Ｆ）の搬送終端部から前記商品払
   出口（２）よりも高位置の商品取出部（３）に向けて縦
   搬送する縦搬送経路（Ｇ）、並びに、前記縦搬送経路
   （Ｇ）の搬送終了部から横搬送経路（Ｆ）の搬送始端部
   に至る戻り経路（Ｊ）とからなる巡回経路を形成し、こ
   の巡回経路に沿って駆動される無端駆動体（４）に、前
   記商品払出口（２）から払出された商品（Ｃ）を横搬送
   経路（Ｆ）及び縦搬送経路（Ｇ）に沿って搬送する複数
   の搬送体（Ｄ１），（Ｄ２）を設けてある自動販売機で
   あって、前記搬送体（Ｄ１），（Ｄ２）の各々を、前記
   商品払出口（２）から払出される商品 （Ｃ）を受止め
   可能な載置搬送面（５ｂ）を備え、かつ、前記巡回経路
   に沿って屈曲移動自在な帯状の載置搬送部材（５）と、
   当該載置搬送部材（５）の搬送方向後端部に位置して、
   横搬送された商品（Ｃ）を縦搬送経路（Ｇ）に沿って持
   上搬送する持上搬送部材（６）とから構成するととも
   に、前記横搬送経路（Ｆ）の搬送終端側の特定位置に
   は、前記載置搬送部材（５）にて横搬送されてきた商品
   （Ｃ）を停止保持する商品保持手段（Ｈ１）を設け、更
   に、前記持上搬送部材（６）が横搬送経路（Ｆ）から縦
   搬送経路（Ｇ）に移行するとき、前記商品保持手段（Ｈ
   １）による停止保持を解除して、前記持上搬送部材
   （６）の持上搬送面（６ｅ）による押圧状態での持上搬
   送移動を許容するように構成してある自動販売機。