JP2890365B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プリンタ、ファクシミ
リ、複写機等に適用される電子写真プロセスに基づく画
像形成装置に係り、特に装置本体側にレジストローラを
設けずに記録紙搬送路の短縮を図った画像形成装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、感光体ドラム外周面上に、露
光、現像、転写、クリーニング（残留トナー除去）、除
電、及び帯電の各プロセス手段を配置し、所定の電子写
真プロセスにより画像形成を行なう、いわゆるカールソ
ンプロセスに基づく電子写真装置は周知である。

【０００３】かかる装置によれば、トナー像を転写する
記録紙の搬送路上に、給紙トレイ側よりの記録紙の給紙
を行なう給紙ローラ、該給紙ローラよりの給紙等を確認
する紙検知センサ、感光体ドラムに担持されたトナー像
始端に同期させて転写位置に記録紙を送出するレジスト
ローラ、記録紙上に未定着トナー像を転写する転写手
段、該未定着トナー像を加熱定着させる定着ローラ、及
び排紙ローラ等を必要とし、例え前記プロセス廻りの小
型化を図っても記録紙搬送系が必然的に長くなるために
装置全体の大型化が避けられない。

【０００４】そこで、本出願人は前記記録紙搬送系の経
路を極力短縮する為に、給紙ローラと紙検知センサとで
レジスト機能を持たせ、レジストローラを削除して給紙
経路側の搬送路の短縮を図った画像形成装置を提案して
いる。（かかる技術は先願であるが公知ではない。）

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらかかる従
来技術においては、紙検知センサの検知信号に基づいて
給紙ローラの給紙サイクルと感光体ドラム側の潜像形成
時期とを同期を取りながら転写可能に構成しているため
に、給紙部が複数ある装置には適用できない。特に近年
小型の複写機やプリンタにおいては、基本構成としては
給紙部を１つとし、多数枚の印刷の必要なユーザ若しく
は異種サイズの印刷が多いユーザの為にオプションとし
て装置の下面側に給紙カセットを取付ける構成を取るも
のが多い。（例えば特開平１ー３１７９３７）

【０００６】そしてかかる従来技術はいずれもオプショ
ンとして装着される給紙カセット側に、給紙ローラを設
けているが、前記のようにレジストローラを省略した機
構を採用すると第１の給紙部の給紙ローラと紙検知セン
サ間の距離と、オプションとして装着される第２の給紙
部の給紙ローラと紙検知センサ間の距離とを完全に一致
させる事が出来ず、この為かかる複数給紙部の構成を取
る装置においてはレジストローラを削除する構成を取る
事が出来ない。

【０００７】本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み、
複数給紙部の構成を取る装置においても装置本体側での
部品点数の低減とをレジストローラの削除を可能とする
画像形成装置を提供する事にある。

【０００８】

【課題を解決する為の手段】本発明は第１の給紙部、給
紙ローラ、紙検知センサ及び感光体ドラムの転写位置に
至る第１の給送路と、少なくとも前記給紙ローラ配設位
置の下流側を分岐させて、第２の給紙部の装着面上に設
けた給紙開口より前記紙検知センサ及び感光体ドラムの
転写位置に至る第２の給送路とを装置本体側に設けた
点。前記いずれの給送路にもレジストローラを設ける事
なく前記装置本体に脱着可能に装着される第２の給紙部
側にのみレジストローラを設けた点、少なくとも該第２
の給紙部側のレジストローラ駆動時に前記給紙ローラの
回転を停止させる点を特徴とする。

【０００９】

【作用】かかる技術手段によれば、装置本体側にレジス
トローラを設けずにすむ為に、装置本体側に設ける第１
の給送路及び第２の給送路のいずれも短縮でき、且つそ
の分部品点数の低減につながる。又第１の給送路には装
置本体側に取付けられた第１の給紙部が位置し、従っ
て、給紙ローラと紙検知センサ間距離、及び紙検知セン
サ及び感光体ドラムの転写位置間距離はいずれも固定的
であり、従ってレジストローラを用いずに、給紙ローラ
と紙検知センサとでレジスト機能を持たせる事が出来、
円滑な記録紙の搬送が可能である。一方第２の給送路は
例えばオプションとしての給紙カセット等が取り付く
が、該給紙カセット（第２の給紙部）にはレジストロー
ラが装着されているために、円滑に記録紙の搬送が可能
である。

【００１０】又第２の給送路は少なくとも前記給紙ロー
ラ配設位置の下流側、好ましくは紙検知センサの下流側
を分岐させて形成されるものである為に、第２の給送路
に記録紙を搬送させるために第１の給送路側の給送ロー
ラの搬送力は全く不要であり、従って第２の給紙部側の
レジストローラ駆動時に前記給紙ローラの回転を停止さ
せる事が出来。これにより駆動力の低減や騒音の低減更
には給送ローラの空廻りに基づく各種不具合が解消され
るのみならず、第２の給送路側で記録紙搬送中に第１の
給紙部に記録紙を積載させる等の並行動作が可能とな
る。

【００１１】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている
構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に
特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図１
乃至図３は本発明の実施例にかかるＬＥＤプリンタを示
し、図１はその給紙側の断面図、図２は給紙ユニットの
引出し状態を示す概略図、図３は駆動系の配列図、図４
はその給紙動作を示すタイミングチャート図である。

【００１２】図１において、Ａは装置本体、Ｂは該装置
下面に矢印方向に引出し可能に組込まれたオプションと
しての給紙ユニットで、矢印方向に引出し可能に構成さ
れている。装置本体Ａは、装置の筐体１の一部をなす前
壁３を下端に設けた支点３ａを中心として起伏可能に構
成し、僅かな上方傾斜角度をもって略水平に倒伏させた
時点で位置規制可能に構成するとともに該前壁３上面に
給紙トレイ２を配設し、前壁３倒伏時にスプリング４の
バネ力により給紙トレイ２の先端が記録紙を介して給紙
ローラ５に圧接され、一方前壁３起立時に前記給紙トレ
イ２が後記する搬送ユニット枠１１の後壁１１ａの一部
に押圧されてスプリング４のバネ力に抗して給紙トレイ
２がきっちり収納可能に構成する。そして前記給紙ロー
ラ５より上面排紙部２側に向けほぼ垂直方向に第１の記
録紙搬送路１０を形成する。そして該搬送路１０の記録
紙搬送方向に沿って順にフリクションパッド部材１２、
紙検知センサ１４、転写ローラ１６と感光体ドラム１
７、定着ローラ１８、排紙ローラ１９を配設すると共
に、感光体ドラム１７の下側に現像スリーブ２０ａを具
えた現像ユニット２０を配置する。転写ローラ１６は搬
送路１０の一部をなす搬送ユニット枠１１にバネ１６ａ
により感光体ドラム１７側に付勢可能に軸支する。

【００１３】そして前記紙検知センサ１４の下流側の第
１の記録紙搬送路１０上を分岐して装置本体Ａの下面開
口２５側に至る第２の給紙路３０を設ける。そして該給
紙路３０は、第１の給紙路（搬送路）１０の背面側に沿
って形成され、前記紙検知センサ１４を共通して用いる
ように構成している。給紙ユニットＢは記録紙収納部２
１と、その前側に引き出し部２２を形成すると共に、該
引き出し部２２の上面を前記下面開口２５に向けて斜め
上方に傾斜する給紙面２２ａを形成すると共に、該給紙
面２２ａの下面開口２５と対峙する位置にレジストロー
ラ２３を配置する。

【００１４】レジストローラ２３は図２に示すように、
レジスト駆動ローラ２３ａと従動ローラ２３ｂからな
り、該駆動ローラ２３ａは給紙ユニットＢ装着時に装置
本体Ａ側の駆動系２４と連結可能に構成されている。又
該給紙ユニットＢと装置本体Ａ間には、前記給紙ユニッ
トＢが正規位置に装着された事を検知する正規位置検知
センサ２６が付設されている。記録紙収納部２１には給
紙ローラ２７が配設され、公知の用に該給紙ローラ２７
は給紙ユニットＢ装着時に装置本体Ａ側の駆動系２４と
連結可能に構成されている。

【００１５】図３は前記駆動系２４の配列図で、メイン
モータ２４１よりの駆動を受けて感光体ドラム１７、転
写ローラ１６、定着ローラ１８、排紙ローラ１９が夫々
歯車列２４２を介して回転可能に構成する。給紙ローラ
５は前記歯車列２４２と給紙クラッチ２４３を介して連
結され、紙検知センサ１４の検知信号に基づいて給紙ロ
ーラ５の回転タイミングを決定している。又給紙ユニッ
トＢ側のレジストローラ２３と給紙ローラ２７は夫々装
置本体Ａ側に設けた電磁クラッチ２４４、２４５を介し
て前記歯車列２３２と連結している。

【００１６】次にかかる実施例により記録紙を印刷する
場合の動作を図４に示すタイムチャート図にもとずいて
説明する。先ずスイッチＯＮによりメインモータ２４１
が駆動するとともに、現像バイアスＶが時定数を介して
立上がる。そしてメインモ−タ２４１の駆動により感光
体ドラム１７及び定着ローラ１８と現像スリーブ２０ａ
や現像ユニット内の攪拌手段等を歯車列２３２を介して
回転させる。従って前記いずれのローラ及び感光体ドラ
ム１７も夫々メインモ−タ２４１の回転が継続している
限り回転する事になる。

【００１７】そして現像剤のミキシング終了後、給紙ト
レイ２側よりの給紙を行う場合は、コントロールユニッ
トＣ／Ｕよりの指令により給紙クラッチ２４３がＯＮし
歯車列２３２及び給紙クラッチ２４３を経て給紙ローラ
５が回転する。これによりフリクションパッド２２によ
り重送規制しながら給紙ローラ２７により給紙トレー上
の記録紙を紙検知センサ１４位置まで給送し、該紙検知
センサ１４をＯＮさせる。

【００１８】この際給紙ローラ２７が回転しても紙検知
センサ１４が回転しない場合は載置部に紙なしと判断し
てメインモータ２４１の回転を停止するか若しくは給紙
ユニットＢ側の給紙に切換える。そして該センサ１４の
検知信号に基づいてビデオデータを画像コントローラ側
より出力させてＬＥＤユニット２９より感光体ドラム１
７側への露光を開始する。この際センサ１４の検知位置
より転写位置までの記録紙搬送路１０長を感光体ドラム
１７の露光位置から転写位置までの周長より短く設定す
ると紙検知時期と露光時期の同期を取るのが不可能にな
る。

【００１９】そこで本実施例においては、センサ１４の
検知位置より転写位置までの記録紙搬送路長を感光体ド
ラム１７の露光位置から転写位置までの周長と同一若し
くは大に設定している。

【００２０】さて、前記記録紙給送後、給紙ローラ５の
クラッチ２４３は、記録紙の後端が給紙ローラ５を通過
後ＯＦＦされ、次位の紙の給送が阻止される。

【００２１】さて前記転写ローラ１３は記録紙始端が転
写ローラ１６に到達した時点で転写バイアスＴ／Ｃが印
加され、所定の転写が行われ、更に定着ローラ１８にて
定着され、排紙ローラ１６にて装置上面２側に排紙され
る事になる。一方、給紙ユニットＢ側より給紙を受ける
場合は、例えば操作者のマニュアル動作に基づく指令に
より、不図示の切換えスイッチをＯＮすると、給紙ロー
ラ５の回転停止状態のまま、所定タイミングで給紙ユニ
ット側の給紙ローラ２７の電磁クラッチ２４４及びレジ
ストローラ２３の電磁クラッチ２４５を順次ＯＮし、先
ず給紙ローラ２７により記録紙をレジストローラ２３入
口端まで給紙させた後、前記ＬＥＤユニット２９の露光
時期と同期を取って該レジストローラ２３を駆動させ下
面開口２５より第２の給送路３０を通って転写位置に給
送され、前記と同様な転写が行なわれる。

【００２２】

【効果】以上記載した如く本発明によれば、複数給紙部
の構成を取る装置においても装置本体側での部品点数の
低減とをレジストローラ２３の削除を可能とし、而もい
ずれの給紙路３０においても感光体ドラム１７側のトナ
ー像と同期を取って精度よくする画像形成が可能であ
る。等の種々の著効を有す。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例にかかるＬＥＤプリンタを示す
給紙側の断面図である。

【図２】図１の給紙ユニットの引出し状態を示す概略斜
視図である。

【図３】図１の駆動系の配列図である。

【図４】図１の給紙動作を示すタイミングチャート図

【符号の説明】

５、２７ 給紙ローラ １４ 紙検知センサ １６ 感光体ドラム １７ 転写ローラ １２ 第１の給送路 ５ 給紙ローラ Ｂ 第２の給紙部 ２５ 給紙開口 ３０ 第２の給送路 Ａ 装置本体 ２３ レジストローラ

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１の給紙部、給紙ローラ、紙検知セン
   サ及び感光体ドラムの転写位置に至る第１の給送路と、 少なくとも前記給紙ローラ配設位置の下流側を分岐させ
   て、第２の給紙部の装着面上に設けた給紙開口より前記
   紙検知センサ及び感光体ドラムの転写位置に至る第２の
   給送路とを具えた装置本体を有し、 前記いずれの給送路にもレジストローラを設ける事なく
   前記装置本体に脱着可能に装着される第２の給紙部側に
   のみレジストローラを設け、 少なくとも該第２の給紙部側のレジストローラ駆動時に
   前記給紙ローラの回転を停止させる事を特徴とする画像
   形成装置