JP2889326B2 - カーボンブラック及びゴム組成物 - Google Patents
カーボンブラック及びゴム組成物Info
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- C01P2006/12—Surface area
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- C01—INORGANIC CHEMISTRY
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- C01P2006/00—Physical properties of inorganic compounds
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は新規なカーボンブラック及びそれを使用した
ゴム組成物に関し、更に詳しくは耐摩耗性、耐偏摩耗性
とグリップ性能を高めたカーボンブラックに関するもの
である。
ゴム組成物に関し、更に詳しくは耐摩耗性、耐偏摩耗性
とグリップ性能を高めたカーボンブラックに関するもの
である。
［従来の技術］ ゴム配合用のカーボンブラックはASTM D1765に示され
ているように、その目的に応じ様々な種類があり、それ
らは通常比表面積（窒素吸着比表面積、よう素吸着量等
で表わされる。）、ストラクチャー等各種の性質によっ
て分類されている。
ているように、その目的に応じ様々な種類があり、それ
らは通常比表面積（窒素吸着比表面積、よう素吸着量等
で表わされる。）、ストラクチャー等各種の性質によっ
て分類されている。
タイヤトレッド、特に競技用タイヤトレッドに用いら
れるカーボンブラックには、高度の耐摩耗性や高いグリ
ップ性能が要求される。また、偏摩耗性の少ないものも
要求される。
れるカーボンブラックには、高度の耐摩耗性や高いグリ
ップ性能が要求される。また、偏摩耗性の少ないものも
要求される。
これらの要求性能を満たすためのカーボンブラックと
しては、例えば耐摩耗性を向上させるには、窒素吸着比
表面積やDBP吸油量の高いカーボンブラックが有効であ
ると考えられている。また、高いグリップ性能には窒素
吸着比表面積の高いカーボンブラックが有効と考えられ
ている。一方、耐偏摩耗性においては、カーボンブラッ
ク特性との相関は明確ではなかった。
しては、例えば耐摩耗性を向上させるには、窒素吸着比
表面積やDBP吸油量の高いカーボンブラックが有効であ
ると考えられている。また、高いグリップ性能には窒素
吸着比表面積の高いカーボンブラックが有効と考えられ
ている。一方、耐偏摩耗性においては、カーボンブラッ
ク特性との相関は明確ではなかった。
しかしながら、比表面積の高いカーボンブラックはゴ
ム配合時の混練り過程において粘度が高くなり、配合ゴ
ム中のカーボンブラックの分散を悪化させ、均質に配合
されたゴム組成物とならずに製品としては逆に耐摩耗性
や耐偏摩耗性を劣化させることさえ生ずることがある。
ム配合時の混練り過程において粘度が高くなり、配合ゴ
ム中のカーボンブラックの分散を悪化させ、均質に配合
されたゴム組成物とならずに製品としては逆に耐摩耗性
や耐偏摩耗性を劣化させることさえ生ずることがある。
［発明が解決しようとする課題］ 本発明は、カーボンブラックの物性、加工性及び配合
されたゴム物性の関係について鋭意検討を重ね、高い比
表面積とDBP吸油量を与えなくとも、高度な耐摩耗性と
グリップ性能を示し、さらに高い比表面積においても加
工性や高度な耐摩耗性とグリップ性能を損なわず耐偏摩
耗性に優れた新規なカーボンブラックを提供することで
ある。
されたゴム物性の関係について鋭意検討を重ね、高い比
表面積とDBP吸油量を与えなくとも、高度な耐摩耗性と
グリップ性能を示し、さらに高い比表面積においても加
工性や高度な耐摩耗性とグリップ性能を損なわず耐偏摩
耗性に優れた新規なカーボンブラックを提供することで
ある。
［課題を解決するための手段］ すなわち、本発明により提供される新規なカーボンブ
ラックは、窒素吸着比表面積（N2SA）150m2/g以上180m2
/g未満、DBP吸油量（DBP）125ml/100g以下の領域にあ
り、遠心沈降法によるカーボンブラックの凝集体のモー
ド径（Dst）が70nm以下であり、窒素吸着比表面積とよ
う素吸着量（IA:mg/g）の比（N2SA/IA）が0.85〜0.98で
あり、かつDBP吸油量（DBP:ml/100g）と圧縮DBP吸油量
（CDBP:ml/100g）の差（ΔDBP）が20未満であるような
特性を示すカーボンブラックである。
ラックは、窒素吸着比表面積（N2SA）150m2/g以上180m2
/g未満、DBP吸油量（DBP）125ml/100g以下の領域にあ
り、遠心沈降法によるカーボンブラックの凝集体のモー
ド径（Dst）が70nm以下であり、窒素吸着比表面積とよ
う素吸着量（IA:mg/g）の比（N2SA/IA）が0.85〜0.98で
あり、かつDBP吸油量（DBP:ml/100g）と圧縮DBP吸油量
（CDBP:ml/100g）の差（ΔDBP）が20未満であるような
特性を示すカーボンブラックである。
また、このカーボンブラックの合成ゴム100重量部当
り20〜200重量部配合したゴム組成物は、タイヤのトレ
ッドに使用したとき耐摩耗性、耐偏摩耗性に優れ、また
優れたグリップ特性を有する。さらに天然ゴム100重量
部当り20〜200重量部配合したゴム組成物もまた同様の
作用を表わす。
り20〜200重量部配合したゴム組成物は、タイヤのトレ
ッドに使用したとき耐摩耗性、耐偏摩耗性に優れ、また
優れたグリップ特性を有する。さらに天然ゴム100重量
部当り20〜200重量部配合したゴム組成物もまた同様の
作用を表わす。
次にカーボンブラックを規定する物性値とこれがゴム
物性に与える影響について説明する。
物性に与える影響について説明する。
ゴム用カーボンブラックの特性値としては多くの試験
法が提案され、使用されているが、基本特性としては比
表面積、ストラクチャーなどが挙げられる。
法が提案され、使用されているが、基本特性としては比
表面積、ストラクチャーなどが挙げられる。
このうち、比表面積の測定法としては、カーボンブラ
ック単位重量（ｇ）当りの表面積（m2）で示され、窒
素、よう素、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド
などの吸着量あるいは電子顕微鏡による平均粒径などか
ら算出する。この数値は吸着分子のサイズ等によりそれ
ぞれの測定法により特徴があって、すべて同一数を与え
るわけでもなく、また一方法、例えば窒素吸着量による
測定法で同一数値が与えられたとしても、他の方法、例
えばよう素吸着法では別々の数値になることを利用し、
それぞれのカーボンブラックの表面形状の差を推定する
ことも出来る。
ック単位重量（ｇ）当りの表面積（m2）で示され、窒
素、よう素、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド
などの吸着量あるいは電子顕微鏡による平均粒径などか
ら算出する。この数値は吸着分子のサイズ等によりそれ
ぞれの測定法により特徴があって、すべて同一数を与え
るわけでもなく、また一方法、例えば窒素吸着量による
測定法で同一数値が与えられたとしても、他の方法、例
えばよう素吸着法では別々の数値になることを利用し、
それぞれのカーボンブラックの表面形状の差を推定する
ことも出来る。
また、ストラクチャーといわれるカーボンブラック各
粒子間の凝集の程度の測定をする方法としては、カーボ
ンブラック100g当りに包含される油のml数で表わされ、
油としてはアマニ油、DBP等が用いられる。
粒子間の凝集の程度の測定をする方法としては、カーボ
ンブラック100g当りに包含される油のml数で表わされ、
油としてはアマニ油、DBP等が用いられる。
このストラクチャーは、カーボンブラック粒子の凝集
であるため、物理的な付着程度の凝集力が小さいものは
ゴムとの混練り工程で破壊される。したがって、ストラ
クチャーの測定においても加圧した場合と加圧下で行な
った場合において微妙な差が生ずることとなる。
であるため、物理的な付着程度の凝集力が小さいものは
ゴムとの混練り工程で破壊される。したがって、ストラ
クチャーの測定においても加圧した場合と加圧下で行な
った場合において微妙な差が生ずることとなる。
一般論としては、ゴム組成物の耐摩耗性を向上させる
ためには、カーボンブラック特性としては比表面積が大
きく、ストラクチャーが高い方が良いことになるが、ゴ
ムの加工性、ヒステリシス等との関係では逆に比表面積
が小さく、ストラクチャーの小さい方が良い等二律背反
する要求があって、そのバランスが必要となる。さら
に、耐偏摩耗性を向上させるには、そのバランスが難し
い。
ためには、カーボンブラック特性としては比表面積が大
きく、ストラクチャーが高い方が良いことになるが、ゴ
ムの加工性、ヒステリシス等との関係では逆に比表面積
が小さく、ストラクチャーの小さい方が良い等二律背反
する要求があって、そのバランスが必要となる。さら
に、耐偏摩耗性を向上させるには、そのバランスが難し
い。
例えば、窒素吸着比表面積150m2/g未満であると充分
な耐摩耗性が得られる、180m2/g以上である混練りにお
ける加工性の問題やゴム中の分散不良の原因となる。15
0m2/g以上180m2/g未満の窒素吸着比表面積ではDBP吸油
量が120ml/100gを越えると硬度が高くなり、またグリッ
プ性能の低下が起こる。
な耐摩耗性が得られる、180m2/g以上である混練りにお
ける加工性の問題やゴム中の分散不良の原因となる。15
0m2/g以上180m2/g未満の窒素吸着比表面積ではDBP吸油
量が120ml/100gを越えると硬度が高くなり、またグリッ
プ性能の低下が起こる。
したがって、この範囲において他の特性値をいかに選
択して、前記二律背反する要求を満たすかにある。本発
明者等はこの問題を検討し、次の事実を確認できた。
択して、前記二律背反する要求を満たすかにある。本発
明者等はこの問題を検討し、次の事実を確認できた。
（ｉ）遠心沈降法によるカーボンブラックの凝集体のモ
ード径（Dst）が70nmを越えると充分な耐摩耗性が得ら
れない。
ード径（Dst）が70nmを越えると充分な耐摩耗性が得ら
れない。
（ii）窒素吸着比表面積とよう素吸着量の比（N2SA/I
A）はカーボンブラックの改質化度の指標であり、0.95
を越えると比表面積の割には耐摩耗性は向上し難いが、
0.98までは事実上その低下は起こり難い。また、0.85未
満は理論上不可能である。しかしながら、特に窒素吸着
比表面積（N2SA）が170m2/g以上の領域においては、耐
摩耗性の顕著な向上は現われ難いが、窒素吸着比表面積
とよう素吸着量の比（N2SA/IA）が0.98以下においては
耐偏摩耗性が向上している。また、窒素吸着比表面積
（N2SA）170m2/g以下でも同様の効果がうかがえる。
A）はカーボンブラックの改質化度の指標であり、0.95
を越えると比表面積の割には耐摩耗性は向上し難いが、
0.98までは事実上その低下は起こり難い。また、0.85未
満は理論上不可能である。しかしながら、特に窒素吸着
比表面積（N2SA）が170m2/g以上の領域においては、耐
摩耗性の顕著な向上は現われ難いが、窒素吸着比表面積
とよう素吸着量の比（N2SA/IA）が0.98以下においては
耐偏摩耗性が向上している。また、窒素吸着比表面積
（N2SA）170m2/g以下でも同様の効果がうかがえる。
（iii）DBP吸油量と圧縮DBP吸油量の差（ΔDBP）が20以
上であるとストラクチャーレベルの割には高い耐摩耗性
は得られない。
上であるとストラクチャーレベルの割には高い耐摩耗性
は得られない。
以上のごとき条件を満足できるカーボンブラックは、
加工性、ヒステリシスを高く維持しながら耐摩耗性、耐
偏摩耗性とグリップ性能を向上できるゴム組成物を与え
る性能を有することを見出した。
加工性、ヒステリシスを高く維持しながら耐摩耗性、耐
偏摩耗性とグリップ性能を向上できるゴム組成物を与え
る性能を有することを見出した。
この場合適用可能なゴムとしては合成ゴムのいずれで
も、また、それらの任意のブレンドでも同様の効果が期
待できる。更に、天然ゴムにおいても同様である。
も、また、それらの任意のブレンドでも同様の効果が期
待できる。更に、天然ゴムにおいても同様である。
本発明におけるカーボンブラックは次の製造条件によ
って得られたものである。
って得られたものである。
ここで用いた反応炉は、ハード系カーボンブラック専
用オイルファーネス炉である。
用オイルファーネス炉である。
本発明によるカーボンブラックの各特性は次のように
して行なった。
して行なった。
１）窒素吸着比表面積（N2SA）： ASTM D 3037に準拠して行なった。
２）よう素吸着量（IA）： JIS K 6221−1982に準拠して行なった。但し、本発明
によるカーボンブラックはいずれもよう素吸着量が135m
g/g以上であり、高比表面積のカーボンブラックの平衡
濃度を考慮して、但し書によるよう素溶液25mlに対しカ
ーボンブラック0.25gとして行った。
によるカーボンブラックはいずれもよう素吸着量が135m
g/g以上であり、高比表面積のカーボンブラックの平衡
濃度を考慮して、但し書によるよう素溶液25mlに対しカ
ーボンブラック0.25gとして行った。
３）DBP吸油量（DBP）： JIS K 6221−1982に準拠して行なった。
４）圧縮DBP吸油量（CDBP）： ASTM D 3493に準拠して行なった。
５）カーボンブラックの凝集体測定法 遠心沈降法によるカーボンブラックの凝集体分布は、
ジョイス・レーブル社製ディスク・セントリフュージを
使用し、次の方法により測定した。
ジョイス・レーブル社製ディスク・セントリフュージを
使用し、次の方法により測定した。
カーボンブラックを約10mg秤量し、少量の界面活性剤
を加えた20％エタノール水溶液に加え、カーボンブラッ
ク濃度を約0.02重量％にした後、超音波で分散させ、こ
れを試料溶液とした。
を加えた20％エタノール水溶液に加え、カーボンブラッ
ク濃度を約0.02重量％にした後、超音波で分散させ、こ
れを試料溶液とした。
ディスク・セントリフュージの回転速度を8,000rpmに
設定し、スピン液（純水）14mlを加えた。その後、バッ
ファー液（20％エタノール水溶液）1mlを注入し、つい
でこれに試料溶液0.5mlを注入し、遠心沈降を開始させ
た。
設定し、スピン液（純水）14mlを加えた。その後、バッ
ファー液（20％エタノール水溶液）1mlを注入し、つい
でこれに試料溶液0.5mlを注入し、遠心沈降を開始させ
た。
光電沈降法により凝集体分布曲線を作成し、モード径
を求めた。
を求めた。
表−１に示したカーボンブラックの性能評価を行なう
ために、合成ゴム配合はASTM D 3191「SBR配合物−評価
と配合」（表−２）、天然ゴム配合はASTM D 3192「NR
配合物−評価と配合」（表−３）に準拠して調整し、次
の配合ゴム物性試験条件により測定評価した。この結果
を表−2,3に示す。
ために、合成ゴム配合はASTM D 3191「SBR配合物−評価
と配合」（表−２）、天然ゴム配合はASTM D 3192「NR
配合物−評価と配合」（表−３）に準拠して調整し、次
の配合ゴム物性試験条件により測定評価した。この結果
を表−2,3に示す。
１）配合物の加硫条件： 145℃、30,50分 ２）耐摩耗製：ランボーン摩耗試験機を用い、次の条件
で測定した。
で測定した。
試験片：外径54.0mm、厚さ12.7mm エメリーホイール：砥粒 Ｃ、粒度 ＃80 結合度 Ｋ エメリーホイール面と試験片との相対スリップ率:25
％、60％ 試験荷重:12Kg 添加カーボランダム粒：粒度 ＃100 添加量 10g/min 測定結果は、IRB＃６対比の指数で表示した。
％、60％ 試験荷重:12Kg 添加カーボランダム粒：粒度 ＃100 添加量 10g/min 測定結果は、IRB＃６対比の指数で表示した。
指数が大きいほど耐摩耗性が優れており、補強性が高
いことを示している。特にスリップ率60％の測定値は、
耐偏摩耗性の指標としても利用できる。
いことを示している。特にスリップ率60％の測定値は、
耐偏摩耗性の指標としても利用できる。
３）損失正接（tanδ）：（株）岩本製作所性粘弾性ス
ペクトロメーター VES−Ｓ型を用い、次の条件で測定
した。
ペクトロメーター VES−Ｓ型を用い、次の条件で測定
した。
試験片：長さ 30mm、幅 5mm、厚さ 2mm 温度:70℃ 周波数:10Hz 歪率:2％ 測定結果は、IRB＃６対比の指数で表示した。
指数が大きいほどtanδが大きく、グリップ性能が優
れていることを示している。
れていることを示している。
［実施例］ 次に、本発明を実施例により説明する。
実施例1,2,3,4,5のカーボンブラックは前記の反応条
件によって得たものである。比較例1,2,3,4はSAF級カー
ボンブラックであり、IRB＃６は標準カーボンブラック
である。
件によって得たものである。比較例1,2,3,4はSAF級カー
ボンブラックであり、IRB＃６は標準カーボンブラック
である。
表−１中の実施例1,2,3,4,5のカーボンブラックはす
べてのカーボンブラック特性が請求範囲内にあるが、比
較例１では窒素吸着比表面積、窒素吸着比表面積とよう
素吸着量の比（N2SA/IA）及びDBP吸油量と圧縮DBP吸油
量の差（ΔDBP）が、比較例２では窒素吸着比表面積と
よう素吸着量の比（N2SA/IA）、DBP吸油量及びDBP吸油
量と圧縮DBP吸油量の差（ΔDBP）が、比較例３では遠心
沈降法によるカーボンブラックの凝集体のモード径（D
st）および窒素吸着比表面積とよう素吸着量の比（N2SA
/IA）、比較例４では窒素吸着比表面積、遠心沈降法に
よるカーボンブラックの凝集体のモード径（Dst）、窒
素吸着比表面積とよう素吸着量の比（N2SA/IA）およびD
BP吸油量が本発明の条件の範囲外である。
べてのカーボンブラック特性が請求範囲内にあるが、比
較例１では窒素吸着比表面積、窒素吸着比表面積とよう
素吸着量の比（N2SA/IA）及びDBP吸油量と圧縮DBP吸油
量の差（ΔDBP）が、比較例２では窒素吸着比表面積と
よう素吸着量の比（N2SA/IA）、DBP吸油量及びDBP吸油
量と圧縮DBP吸油量の差（ΔDBP）が、比較例３では遠心
沈降法によるカーボンブラックの凝集体のモード径（D
st）および窒素吸着比表面積とよう素吸着量の比（N2SA
/IA）、比較例４では窒素吸着比表面積、遠心沈降法に
よるカーボンブラックの凝集体のモード径（Dst）、窒
素吸着比表面積とよう素吸着量の比（N2SA/IA）およびD
BP吸油量が本発明の条件の範囲外である。
実施例1,2,5は比較例2,3に比べカーボンブラックの基
本特性である窒素吸着比表面積とよう素吸着量、DBP吸
油量が低位にあるにもかかわらず同等以上の耐摩耗性や
グリップ性能が得られている。また、実施例3,4は比較
例に比べ窒素吸着比表面積が高いにも拘らず加工性が損
なわれることなく優れた耐摩耗性、耐偏摩耗性やグリッ
プ性能が得られている。
本特性である窒素吸着比表面積とよう素吸着量、DBP吸
油量が低位にあるにもかかわらず同等以上の耐摩耗性や
グリップ性能が得られている。また、実施例3,4は比較
例に比べ窒素吸着比表面積が高いにも拘らず加工性が損
なわれることなく優れた耐摩耗性、耐偏摩耗性やグリッ
プ性能が得られている。
［発明の効果］ 上記説明で明らかなように、本発明により提供される
カーボンブラックは、その配合ゴム物性に優れた補強性
を付与しながら、高いグリップ性能を有することができ
る。したがって、タイヤトレッド、特に競技用タイヤレ
ッドに有用である。
カーボンブラックは、その配合ゴム物性に優れた補強性
を付与しながら、高いグリップ性能を有することができ
る。したがって、タイヤトレッド、特に競技用タイヤレ
ッドに有用である。
Claims (2)
- 【請求項１】窒素吸着比表面積（N2SA）150m2/g以上180
m2/g未満、DBP吸油量（DBP）125ml/100g以下の領域にあ
り、遠心沈降法によるカーボンブラックの凝集体のモー
ド径（Dst）が70nm以下であり、窒素吸着比表面積とよ
う素吸着量（IA:mg/g）の比（N2SA/IA）が0.85〜0.98で
あり、かつDBP吸油量（DBP:ml/100g）と圧縮DBP吸油量
（CDBP:ml/100g）の差（ΔDBP）が20未満であるような
特性を示すカーボンブラック。 - 【請求項２】合成ゴム及び／または天然ゴム100重量部
に対し、請求項第１項のカーボンブラックを20〜200重
量部配合したことを特徴とするゴム組成物。
Priority Applications (10)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2167289A JP2889326B2 (ja) | 1989-09-14 | 1990-06-26 | カーボンブラック及びゴム組成物 |
| DE4028586A DE4028586B4 (de) | 1989-09-14 | 1990-09-08 | Ruße und die Ruße enthaltende Gummi-Massen |
| US07/579,659 US5093407A (en) | 1989-09-14 | 1990-09-10 | Carbon blacks and rubber compositions containing the carbon blacks |
| LU87800A LU87800A1 (fr) | 1989-09-14 | 1990-09-10 | Noirs de carbone et compositions de caoutchouc contenant les noirs de carbone |
| NL9001997A NL194276C (nl) | 1989-09-14 | 1990-09-11 | Roet en rubbersamenstellingen welke dit roet bevatten. |
| IT02145290A IT1244438B (it) | 1989-09-14 | 1990-09-12 | Nerofumo e composizioni elastomeriche che contengono il nerofumo. |
| TR90/0883A TR24655A (tr) | 1989-09-14 | 1990-09-12 | Karbon isleri ve karbon islerini iceren kaucuk bilesimleri |
| BR909004579A BR9004579A (pt) | 1989-09-14 | 1990-09-13 | Negro de fumo e composicao de borracha contendo o negro de fumo |
| FR909011341A FR2651788B1 (fr) | 1989-09-14 | 1990-09-13 | Noirs de carbone et compositions de caoutchouc les contenant. |
| KR1019900014457A KR0145728B1 (ko) | 1989-09-14 | 1990-09-13 | 카본 블랙 및 카본 블랙함유 고무 조성물 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23874089 | 1989-09-14 | ||
| JP1-238740 | 1989-09-14 | ||
| JP2167289A JP2889326B2 (ja) | 1989-09-14 | 1990-06-26 | カーボンブラック及びゴム組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03174470A JPH03174470A (ja) | 1991-07-29 |
| JP2889326B2 true JP2889326B2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
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