JPH0689265B2 - 補強用フア−ネスカ−ボンブラツク - Google Patents

補強用フア−ネスカ−ボンブラツク

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JPH0689265B2
JPH0689265B2 JP15427084A JP15427084A JPH0689265B2 JP H0689265 B2 JPH0689265 B2 JP H0689265B2 JP 15427084 A JP15427084 A JP 15427084A JP 15427084 A JP15427084 A JP 15427084A JP H0689265 B2 JPH0689265 B2 JP H0689265B2
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敬治 朝妻
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旭カ−ボン株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はゴム等のエラストマーを補強するのに好適な極
めて大きな比表面積を有するフアーネスカーボンブラツ
クに関するものである。
カーボンブラツクは、ゴム等のエラストマーに充填し、
その組成物の耐破壊性を改良する目的で広く用いられて
いる。カーボンブラツク充填組成物におけるカーボンの
耐破壊性付与能力(補強性)は、用いられるカーボンブ
ラツクの充填量とその比表面積に大きく依存している。
通常、充填量が同一であれば、比表面積が大きくなる程
高い補強性を示す。カーボンブラツクの比表面積は通常
窒素ガス分子の吸着量より求められる窒素吸着比表面積
(以下N2SAと記す。)として示されている。
極めて高い耐破壊性能を要する組成物を得る為には、大
きなN2SAを有するカーボンブラツクの使用が求められ
る。しかし、N2SAが概ね120m2/gを越える様な高比表面
積のカーボンブラツクをエラストマーの充填剤として利
用する場合、N2SAの増大に従つて補強性の増加は僅かと
なり、N2SAが140m2/g程度以上になると、逆に補強性の
急激な低下をもたらす。これは、高比表面積になるに従
つてカーボンブラツクのエラストマー相への分散性が悪
化し、充填カーボンブラツクが補強材として有効な働き
をしない為と考えられている。このような高比表面積カ
ーボンブラツクの分散性改良については、湿式カーボン
マスターバツチ法などが提案されている(特公昭44-236
17号公報)。
カーボンブラツクの基本構造は、数nm(ナノメーター)
から数百nmの直径を有する球状一次粒子が多数個融合し
てなるアグリゲートがその最小分散単位である事は周知
の事である。このような基本構成要素としてのアグリゲ
ートの平均的大きさ及びその分散の態様が、カーボンブ
ラツクの有する諸特性に対して重要な影響を及ぼす。
例えば、カーボンブラツク充填ゴム組成物において、そ
の補強性は、N2SAの増加によつて向上すると同様に、平
均アグリゲートサイズの減少によつても、また更にその
分布の大きさの減少によつても向上する。また、カーボ
ンブラツクの分散性については、N2SAの増加によつて分
散性は低下すると同時に、アグリゲートサイズ及びその
分布の狭小は分散性の低下をもたらす。
本発明者等は、N2SAが200m2/g以上280m2/g以下の範囲で
あつて、よう素吸着量(IA)と窒素吸着比表面積の比
(IA/N2SA)及びアグリゲートサイズの比較的大粒径部
分の存在割合を限定された範囲で大とする事により、補
強性の低下を来たす事無く、分散性の改良されたカーボ
ンブラツクを得た。さらに、サチル・トリメチル・アン
モニウムブロマイド(CTAB)吸着比表面積(CTABSA)と
N2SAとの比(CTABSA/N2SA)として表わされる表面の平
滑性を特定された範囲に限定する事により、一層補強性
と分散性のより良く整合されたカーボンブラツクを得
た。
カーボンブラツクのアグリゲートサイズ及びその分布
は、遠心沈降分析法で測定されるが、既存のゴム用カー
ボンブラツクのアグリゲートサイズ分布は、通常対数正
規分布ないしはロジン・ラムラー(R.R.)分布に近似さ
れる。しかし、N2SAが160m2/gを越えるような高比表面
積カーボンブラツクのアグリゲートサイズ分布は、対数
正規或いはR.R.分布に適合せず特殊な分布をする事を見
出した。即ち、nm表示で示されるアグリゲートサイズの
対数値の分布が対数正規分布に近似し得る事が判明し、
この対数正規分布式の標準偏差をssとしたとき、ssの大
小は、アグリゲートサイズの比較的大なるアグリゲート
の存在割合の大小を表わす指標となる。
既存のゴム用カーボンブラツクのssは、0.040から0.055
を値を示す。
本発明によるN2SAが200m2/g以上であるカーボンブラツ
クの場合には、ssの値が0.08を越えない範囲で大となつ
ても補強性の低下はほとんど無いか又は無視し得る程度
である。これは、ssを大とする事によりアグリゲートサ
イズの大なるアグリゲートの存在が全体的な分散性向上
に大きく寄与するからである。
しかし、N2SAが200m2/gに満たない場合には、ssを大と
して分散性を改善しても補強性の低下をもたらし、また
N2SAが280m2/gを越える場合には、ssの制御よつても分
散性の改善効果は小さく、従つてN2SAは200m2/g以上280
m2/g以下の範囲にあることが要求される。
本発明において、ssが0.06を下まわるときは、N2SAが20
0m2/g程度であつても分散性は極端に低下し、また0.08
を上回る場合には分散性の改善は著しいが補強性の低下
をもたらす為にssの値は、0.06以上0.08以下の範囲に限
定される。
よう素吸着量(IA)とN2SAの比(IA/N2SA)は、一般的
にはCB表面の化学活性と何らかの相関が有するものと考
えられているが、IA/N2SA比が小となると、分散性が低
下し、補強性が若干上昇する事が知られている。本発明
におけるN2SAが200m2/g以上280m2/g以下の範囲にある高
比表面積カーボンブラツクでは、IA/N2SAが0.9を下まわ
ると分散性の低下が顕著となり、1.2を上まわると補強
性の低下が無視出来なくなるので、IA/N2SA比は0.9以上
1.2以下に保持されなければならない。
本発明におけるカーボンブラツクは、上昇したN2SA,IA/
N2SA比およびアグリゲートサイズ分布指数を特定された
範囲内に保持せしめることにより、本来の補強性を発揮
しかつ分散性の改良されたものとなるが、さらにCTABSA
/N2SA比を特定値以上に高めることにより一層好適なカ
ーボンブラツクとなる。例えば本発明によるカーボンブ
ラツクのような高比表面積カーボンブラツクでは、製造
法にもよるが、表面平滑性の指数であるCTABSA/N2SA比
が高比表面積になる程低下しても0.8を下回る場合が多
い。
通常のゴム用カーボンブラツクでは、N2SAが約120m2/g
を越えると、表面には細孔が生成され平滑性が低下する
傾向にある。表面平滑性の低下はカーボンブラツクの有
効表面積の減少をもたらし、所望の性能が得られないと
考えられて来た。しかし、N2SAが200m2/g以上のカーボ
ンブラツクにおいては、CTABSA/N2SAで表わされる平滑
性指数が0.8未満となるときにはじめて有効表面積の低
下による補強性の低下する傾向がある。従つて本発明に
おいては、この平滑性指数を0.8以上より望ましくは0.8
5以上に保持するのが好適であるが、0.9以上に保持する
ことは製造上困難である。
カーボンブラツクの物理化学特性の一つとして、ストラ
クチヤーの大小を示すジブチルフタレート(DBP)吸油
量(DBPA)がある。ゴムの補強充填剤としてのカーボン
ブラツクのDBPAは、通常80〜160ml/100g程度であり、本
発明の実施例に記載されたDBPA値はこの範囲のものを好
適範囲として例示したが、本発明はDBPAに関してこの範
囲に限定されるものではなく、通常の制御方法を採用す
る事によりこの範囲外のDBPAを有するカーボンブラツク
を自由に製造する事が出来ることは言う迄もない。
以下に製造例および実施例を示し、本発明をさらに詳し
く説明する。
製造例 本発明のカーボンブラック及び比較例のカーボンブラッ
クは、第1〜3図で示されるように、円筒形状の燃焼室
2(内形530mmφ、長さ260mm)と、前記燃焼室前半部分
において設置された接線方向に中心軸を有する2個の第
1の空気導入口(9,9′;内径80mmφ)および前記第1
の導入口とは独立した6個の放射状の第2の天然ガス導
入口(10,10′,11,11′,12,12′;内径20mmφ)と、前
記燃焼室に連結したベンチュリ部(3;内形100mmφ、長
さ180mm)と、前記ベンチュリ部の下流側に設けられ、
かつ第1の導入口の旋回方向に対して順方向(正接)ま
たは逆方向(逆接)で導入できるように設けた同一断面
の上下端を通る平行かつ接線方向で各々4本の導入口を
有する2組の第3の空気および/また天然ガス導入口
(13〜13,14〜14内径140mmφ)が設置され、第3の
導入口の下流側空間内に複数個の冷却水圧入噴霧装置
(a〜g)を設置した反応継続兼冷却室(5;内径220mm
φ、長さ2000mm)とからなる、全体が耐火物で被覆され
たカーボンブラック反応炉1を用いた。
第1および第2の導入口よりの空気および天然ガスの供
給条件、第3の導入口からの空気および/または天然ガ
スの供給条件および旋回方向などを適宜調節することに
より、比表面積、アグリゲートサイズ分布指数(ss)の
事なるファーネスカーボンブラックを製造した。なお、
ストラクチャーは主として原料油に添加するアルカリ金
属の量で調節した。製造条件について述べると、カーボ
ンブラックの比表面積に関するよう素吸着量(IA)、窒
素吸着比表面積(N2SA)およびセチルトリメチルアンモ
ニウムブロマイド吸着比表面積(CTABSA)は、燃焼室導
入空気量と原料油(NG)の導入比率を変えることにより
調節し、空気量比率を増加することにより表面積に増大
する。
各表面積の比、IA/N2SAおよびCTAB/N2SAの制御は、反応
室4への13〜13,14〜14からの第3の空気および/
または天然ガスの導入量およびその旋回方向を正接、ま
たは逆接で導入するかで行う(たとえば、13〜13にお
いて、正接方向の13と13″を使用する場合は、逆接用の
13′と13の導入口は閉鎖し、逆接の場合はこれと逆の
導入口の開閉を行う)逆接で導入される空気および/ま
たは天然ガスの導入量を増加するとIA/N2SAの比は大き
くなり、CTAB/N2SAの比は小さくなる。この効果は、逆
接導入口の位置が反応室の上流側であるほど(13′,13
使用)大きくなる。
もう一つの制御手段は、燃焼室2に導入される空気と燃
料の導入割合を制御することであり、燃焼室2への導入
空気の割合が大きくなるとIA/N2SAの比は大きくなり、C
TAB/N2SAの比は小さくなる。
また、アグリゲートサイズ分布指数(ss)の制御も、前
述した第3の空気および/または天然ガス導入口の旋回
方向および導入量により行い、正接の割合が多い場合に
はssは小さくなり、逆接が多い場合にはssは大きくな
る。さらに、第3の導入口からの天然ガスの導入により
ssを小さくすることができる。
これらの各種製造条件を組合わせ、物性の異なる本発明
カーボンブラックおよび対照用カーボンブラックを製造
した。このときの製造条件および製造されたカーボンブ
ラックの物理化学特性を表−1に示した。なお、表−1
の導入口No.1およびNo.2は図面の導入口13および14を示
す。
なお原料油としては比重(15/4℃)1.1310,動粘度16.8c
St(50℃),残留炭素14.5%,初留点188℃,BMCI160の
性状を有する高芳香族炭化水素を用い、ベンチュリ部入
口端より50mm上流から軸方向に噴霧導入した。
本発明によるカーボンブラツクの各特性は、次のように
して測定される。
DBP吸収量(DBPA):JIS K 6221-1982 A法による。
よう素吸収量(IA):JIS K 6221-1982による。
窒素吸着比表面積(N2SA):ASTM D 3037-78による。
CTAB吸着比表面積(CTABSA):ASTM D 3765-80による。
沈降分析によるカーボンブラツクアグリゲートサイズ分
析法(均一分散法) 使用機器 Disk Centrifuge(Photo sedimentometer)(DCF)
(英) Joyce Loebl社製 測定原理 懸濁液に懸濁された懸濁物は、その大きさが大きいもの
ほど早く沈降する。したがって、その沈降速度を測定す
ることにより懸濁物の大きさを評価することができる。
しかしカーボンブラックのよう懸濁物が非常に微細な場
合には沈降速度が遅いので、外部から回転による遠心力
を加えて沈降速度を早め、これに遠心力を加える回転円
板内の外周付近の一定点を通過する懸濁物の濃度を光学
的に測定する装置を組み合わせて懸濁物の粒子の大きさ
を測定するのが一般に用いられている遠心沈降分析装置
である。
この測定原理により算出される粒子径がストークス(St
okes)径である。遠心沈降分析によるストークス相当径
d(nm)は、次式で与えられる。
ここで、η:懸濁物分散用液体の粘性係数(センチポイ
ズ) N:回転ディスクの回転(rpm) ρP:懸濁物の密度カーボンブラックでは1.86g/cm3を使
用) ρL:分散用液体の密度(g/cm3) R:logR0/R1 R0…回転ディスク中心から測定点までの距離(mm) R1…回転ディスク中心から沈降開始点までの距離(mm) t…沈降までの時間(分) (1)式において、測定温度(液体の粘度および密度に
影響)、ディスクの回転数および分散液量を一定とする
と、tを除く各項は定数となる。そこで、 とおくと、 と表わすことができる。
測定法 若干の界面活性剤を加えた水に0.05〜0.1%のカーボン
ブラツクを加え、超音波処理を施して完全に分散せしめ
る。このカーボンブラツク分散液の約0.1mlを30mlの蒸
留水に加え、攪拌混合してカーボンブラツクの稀薄分散
液を調製する。このカーボンブラツク稀薄分散液の15〜
25mlを正しく測り採り、8000rpmで回転せしめた回転デ
イスクに素早く注加する。
分散液の注加と同時に記録計を動作せしめて測定を開始
する。この記録計で記録される測定曲線の第4図に示
す。分散懸濁液注加時から時間t(分)経過後における
回転ディスク外周近傍の一定点を沈降により通過するカ
ーボンブラックアグリゲートの量を工学的に吸光度を測
定したものであり、沈降時間が短いものほど粒子径は大
きくなる。
第4図の測定曲線から、沈降時間tにおけるカーボンブ
ラックアグリゲートのストークス相当径は、前述のよう
に次式で与えられる。
定数kは、測定時のカーボンブラツク稀薄分散液量、分
散液の温度等によつて決定させられる定数である。例え
ば、分散液量17.5mlを用い、測定温度23℃でデイスク回
転数8000rpmとした場合のk値は270.1となり、dはnmで
表示される。
カーボンブラツクアグリゲートサイズ分布指数(ss)の
定義 第4図に示す測定経過時間tとその吸光度(頻度)の曲
線から、(2)式によりカーボンブラツクアグリゲート
のストークス相当径とその頻度の関係に変換する。これ
により得られたストークス径と頻度の関係を示す曲線の
例を第5図に示す。第5図において、ストークス径の最
多頻度値をA、その時のストークス径をDat-modeとす
る。また、あるアグリゲートのストークス径dにおける
頻度をf(d)とする。
この第5図でのアグリゲートのストークス径の重対数値
〔対数値(logd)更に対数をとったもの、log(log
d);最多頻度値ではlog〔logDat-mode〕および頻度
〔f(d);最多頻度はA〕から、アグリゲート分布指
数(ss)をSIMPLEX法による逐次近似により算出する。
ここでSIMPLEX法に使用する理論式は下記の通りとす
る。
性能評価試験 表−1に示した各カーボンブラツクを配合したゴム組成
物の調製およびその性能評価は以下のようにして実施し
た。
配合組成物の調製:配合組成物の調製は特公昭44-23617
号公報記載の実施例1の方法に準じて行つた。すなわ
ち、ヘキサン中にスチレン−ブタジエンゴム〔商品名SB
R#1500,日本合成ゴム(株)製〕が20%の割合で含まれ
る溶液となるように溶解させ、次に等容量の水および固
形ゴム分100重量部に対して10重量部の芳香族系プロセ
スオイル〔商品名JSO 790 日本サンオイル(株)製〕を
加えて混合し、ゴムセメント乳濁液を調製した。攪拌し
ながら固形ゴム分100重量部に対してカーボンブラツク5
0重量部となるように10%カーボンブラツク水性スラリ
ーを加えて数分間攪拌を続けた。
攪拌を停止した後、加熱によりヘキサンを回収し、次に
ロ過によりカーボンブラツクが分散したゴム小片を得
た。このゴム小片をゴムの変質しない程度の温度(95〜
110℃)の熱空気循環流によりゴム小片内にとり込まれ
た水分を完全に除去した。
次に、表−2に示した配合割合となるようにバンバリー
ミキサー(容量1.8l)中で、他の配合成分を混合し、得
られた混合物を145℃,30分という加硫条件で加硫ゴム組
成物を調製して、ゴム特性の評価に使用した。
表−2 SBR#1500 100重量部 CB 50 〃 プロセスオイル 10 〃 ステアリン酸 1 〃 亜 鉛 華 5 〃 硫 黄 1.5 〃 加硫促進剤 CBS(注) 1.75 〃 CBS:N−cyclohexyl-2-benzothiazyl-sulfenamide 配合組成物の評価方法: 分散度の評価:ASTM D 2663-69方法Bに準じて測定し
た。
補強性の評価:JIS K 6301に準じて引張り強さを測定
し、これをもつて補強性の代表値とした。
各カーボンブラツクにおけるゴム特性について、表−3
にとりまとめて示す。
表−3に示された各カーボンブラツク配合組成物の分散
性および補強性について検討を加えると次のようにな
る。
1)分散性:ssの値が0.06以上であるRun No.1では95%
以上の高い分散性を示し、N2SAではほぼ同等であるが、
ssの値が0.06に満たないRun No.2の分散度よりもずつと
高くなつており、顕著に改善されていることが判る。し
かしながら、ssが0.06以上であつてもIA/N2SAが用件を
満足していないRun No.4においては、分散性の改善効果
は低下している。
N2SAが280m2/gを越えるRnn No.9では、ssが大でしかもI
A/N2SAが要件を満足しているにもかかわらず、N2SAが過
大であるために分散性の低下がみられる。
2)補強性:N2SAが200m2/g以上でしかもIA/N2SAおよび
CTABSA/N2SAが要件を満たしているRnu No.1,6,7および
8では、対照をサンプルの18%以上の向上を示し、著し
い補強性の改善が認められる。しかし、ssが要件を越え
て大きいRun No.8では、N2SAが極めて高いにもかかわら
ず、これよりも低いN2SAを有するRun No.1と同程度の補
強性しか示さず、ssが過大となるとN2SA増加における補
強性への寄与を大きく阻害することが理解される。
更に、Run No.3で見られるように、CTABSA/N2SAが0.8を
下回り、カーボンブラツク表面の平滑性が低下した場合
には、カーボンブラツク‐ゴム相互作用での有効面積の
減少のために補強性の若干の低下をもたらす。また、実
施例のRun No.6およびNo.7を比較したとき、No.7におけ
るssの値がNo.6のそれよりも大きいにもかかわらず高い
補強性を示しているが、これはCTABSA/N2SAの値による
影響がより強く現われたためと思われる。
一方、IA/N2SAの値が好適範囲よりも過大となつたRun N
o.5では補強性の低下が認められたが、これはIA/N2SAの
増大とともにカーボンブラツク表面とゴム分子間の親和
力の低下により生じたのではないかと考えられる。N2SA
が本発明の範囲を下回り、他の条件はすべて満足してい
るRun No.10では、分散性が良好であるにもかかわらず
補強性は10%の増加にとどまつている。これはアグリゲ
ート分布指数ssが0.6以上である場合に、表面積の減少
が補強性の顕著な低下をもたらすことを示している。
上述したように、分散性と補強性を兼備させるうえか
ら、N2SAで200m2/g以上280m2/g以下、アグリゲート分布
指数ssで0.06以上0.08以下、IA/N2SAで0.9以上1.2以下
であり、かつCTABSA/N2SAで0.8以上の特性を有するカー
ボンブラツクが最も望ましいことが理解される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明カーボンブラックの製造に好適な装置の
縦断面図正面図、第2図は第1図のA-A矢視における断
面図、第3図は第1図のB-B矢視における断面図、第4
図は、遠心沈降分析におけるカーボンブラックアグリゲ
ート測定時の時間−吸光度(頻度)の測定曲線図、第5
図は第4図の測定曲線から時間tにより算出したストー
クス径と頻度の関係を示す曲線図である。 1……カーボンブラック製造装置 2……燃焼ガス充填室、3……ベンチュリ部 4……反応室、5……反応継続兼急速冷凍室 9,9′……第1空気導入口 10,10′,11,11′,12,12′……天然ガス導入口 13,13′,13,14,14……第3空気および/または天然
ガス導入口 a〜g……冷却水圧入噴霧器挿入口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒素吸着比表面積(N2SA)が200m2/g以上2
    80m2/g以下の範囲でかつ前記N2SAに対するよう素吸着量
    (IA)の比(IA/N2SA)が0.9以上1.2以下の範囲にあ
    り、沈降分析法によつて得られるアグリゲートサイズ分
    布指数(ss)が0.06以上0.08以下の範囲にある補強用フ
    アーネスカーボンブラツク。
  2. 【請求項2】N2SAに対するセチル・トリメチルアンモニ
    ウムブロマイド(CTAB)吸着比表面積(CTABSA)の比
    (CTABSA/N2SA)が0.8以上である特許請求の範囲第1項
    記載の補強用フアーネスカーボンブラツク。
  3. 【請求項3】CTABSA/N2SA比が0.85以上である特許請求
    の範囲第1項記載の補強用フアーネスカーボンブラツ
    ク。
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