JP2888895B2 - カラー画像形成方法 - Google Patents

カラー画像形成方法

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JP2888895B2 JP2017363A JP1736390A JP2888895B2 JP 2888895 B2 JP2888895 B2 JP 2888895B2 JP 2017363 A JP2017363 A JP 2017363A JP 1736390 A JP1736390 A JP 1736390A JP 2888895 B2 JP2888895 B2 JP 2888895B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はハロゲン化銀カラー写真感光材料を用いたカ
ラー画像形成方法に関するものである。詳しくは、極め
て短時間の現像処理で高画質のカラー画像を提供するこ
との出来るカラー画像形成方法に関するものである。
(従来の技術) 芳香族第一級アミン化合物を現像主薬として露光され
たハロゲン化銀粒子を現像させ、これによって生成した
現像主薬の酸化体とカラーカプラーとのカップリングに
よってカラー画像を形成させた後、漂白定着、水洗およ
び/または安定処理して乾燥させる方法は従来よく知ら
れた技術であり所謂銀塩写真として広く利用されてい
る。
写真業界において写真感光材料の現像処理を出来るか
ぎり迅速に行なうことは、現像所の生産性向上と顧客の
待ち時間を短くする必要から常に重要な課題の一つであ
った。
写真感光材料の処理を迅速に行なうための最も容易な
方法は処理温度を上げて反応を活性化させることであ
り、既にこの方法で大幅な処理の時間短縮が実施されて
きた。
これに対して近年高塩化銀ハロゲン化銀粒子を使って
迅速に現像処理を行なう特許が多数公開されている(例
えば特願昭58−95345,同59−232342,同60−19140)。こ
の高塩化銀ハロゲン化銀粒子を用いることによって従来
3分以上必要とされた発色現像処理時間が1分以下にま
で短縮されたが、総処理時間を効果的に短縮するために
は発色現像工程のみならず漂白定着以降の工程も時間短
縮を計る必要があった。
また同じく塩化銀含有率の高いハロゲン化銀乳剤を用
いて25秒以下で発色現像処理を行なう迅速処理方法にお
いて全処理行程時間が合計2分以内であることを特徴と
する処理方法の特許が公開されている(特開昭1−1960
44)。この明細書ではこの方法により極めて短時間の処
理であるにも拘らず白地および色素保存の安定性が得ら
れることを示している。しかし本発明者の独自の研究に
よれば、全処理時間を大幅に短縮した場合には感光層か
らの物質の洗いだし過程が律速となってカラー画像の仕
上がり品質の低下を招く場合があることが解った。特
に、画像の鮮鋭度を上げるべく、反射型支持体の少なく
とも写真感光層塗設側の片面に酸化チタン14重量%以上
を含有させた疎水性樹脂層を設け、かつ感光層のイラジ
エーションを減ずるべく比較的多量のイラジエーション
防止染料を用いて感光層の反射濃度を上昇させた場合に
は画像の最低濃度が十分に下がらずその結果、白色度が
不足して画像の鮮明さが損なわれ易いという問題を生じ
る。
本発明の様なカラープリント材料の画質向上のために
は、露光の際の入射光の感光層中での散乱を減らすべく
イラジエーション防止染料を用いる方法と、同じく露光
時の入射光の支持体表面での散乱の程度を減ずるととも
に処理後の画像観察時の入射光の散乱による画像にじみ
を減ずるために支持体表面に設置する耐水層の白色顔料
充填率を上げる方法とが知られている。
前者に関してはイラジエーション防止染料の改良など
が行なわれてきた(例えば特開昭50−145125号、同52−
20830号、同50−147712号、同59−111641号、同61−148
448号、同61−151538号、61−151649号、同61−151650
号、同61−151651号、同61−170742号、同61−175638
号、同61−235837号、同61−248044号、同62−164043
号、同62−253145号、同62−253146号、同62−253142
号、同62−275262号、同62−283336号明細書やリサーチ
・ディスクロージャーRD−17643号(1978年12月22
頁)、同RD−18716号(1979年11月647頁)などに記載が
ある)。
後者に関しては、酸化チタンを含有するポリエチレン
層の改良について、例えば、特公昭58−43734号、特開
昭58−17433号、同58−14830号、同61−259246号などの
明細書に記載されており、また電子線硬化法によって高
密度の白色顔料を含有する耐水層を支持体表面に設ける
方法が、例えば特開昭57−27257号、同57−49946号、同
61−262738号、同62−61049号などに記載されている。
後者の方法の一つとして、鏡面反射性または第2種拡
散反射性の支持体を用いた例が報告されている(例え
ば、特開昭63−24251ないしは同24253号)。
これら2つの方法は、前述の様に効果が異なるために
合わせて用いることが好ましく、従って前述の最低濃度
上昇の問題が解決出来れば格段に優れたカラー画像を極
めて短時間の処理で得ることが出来るという期待が大き
かった。
(本発明が解決しようとする問題点) 本発明における様な極めて短時間の写真現像処理を行
なおうとすると、感光層中にあって不要となった成分、
特に着色成分については感光層からの洗い出しが遅れて
最低濃度の上昇を招き易い。一方、画質の向上と写真現
像処理時間の短縮はいずれも市場からの切実な要求であ
り、これらを同時に実現する方法が強く望まれていた。
従って、本発明の目的は、耐水紙の耐水層の白色顔料
の密度が高く、且つ特許請求の範囲に記載の様な比較的
高い反射濃度のイラジエーシヨン防止染料を用いても白
地のムラがない十分に低い最低濃度の画像を得ることの
出来るカラー画像形成方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者は前記の目的を達成すべく研究を重ねた結
果、以下のカラー画像形成方法を発明するに至った。
(1)反射型支持体上に、芳香族第一級アミン発色現像
主薬の酸化体とのカツプリングにより色素を形成する耐
拡散化された油溶性カプラーの少なくとも一種、及び高
沸点有機溶媒の少なくとも一種を含有する親油性微粒子
の乳化分散物を含むハロゲン化銀写真乳剤層を少なくと
も一層有し、かつ該ハロゲン化銀写真乳剤層が95モル%
以上の塩化銀を含有する単分散ハロゲン化銀乳剤から成
ることを特徴とするカラー写真感光材料を露光後、発色
現像、漂白定着、水洗および/または安定処理する工程
の時間が合計20秒間以上70秒間以下であるカラー画像形
成方法において、該反射型支持体の少なくとも写真感光
層塗設側の片面が酸化チタン14重量%以上を含有する疎
水性樹脂層から成っていて、且つ未露光、未処理の該感
光材料の感光層側の反射濃度の680nmにおける値が0.7以
上、更に同じく550nmにおける値を680nmにおける値で除
した比率が1.0以下であり、更に前記発色現像、漂白定
着、水洗および/または安定処理の工程の内、少なくと
も漂白定着と水洗および/または安定処理の処理浴にお
いて、処理液の噴流を該感光材料の感光層表面に衝突さ
せながら処理することを特徴とするカラー画像形成方
法。
(2)前記(1)のカラー写真感光材料の処理工程が露
光後、5秒間以上20秒間以下で発色現像し、引き続いて
5秒間以上20秒間以下で漂白定着した後、10秒間以上30
秒間以下で水洗および/または安定処理するものである
ことを特徴とするカラー画像形成方法。
(3)前記(1)の感光材料の感光層側の反射濃度が、
更に470nmにおいて0.2以上であることを特徴とするカラ
ー画像形成方法。
(4)前記(1)のカラー写真感光材料の処理工程が露
光後、5秒間以上20秒間以下で発色現像し、引き続いて
5秒間以上20秒間以下で漂白定着した後、10秒間以上30
秒間以下で水洗および/または安定処理し、最後に10秒
間以上30秒間以下で除水および乾燥するものであること
を特徴とするカラー画像形成方法。
(5)前記(1)の写真感光材料の水洗および/または
安定処理工程が3段以上の所謂多段処理であり、且つ各
処理浴の汚染度が第1番目の浴から最終浴に向かって次
第に低くなる様に水洗水および/または安定液の補充が
なされることを特徴とするカラー画像形成方法。
(6)前記(1)のカラー画像形成方法の発色現像処理
時間が5秒以上15秒以下で、かつ漂白定着処理時間が5
秒以上15秒以下であることを特徴とするカラー画像形成
方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における支持体の特徴は、酸化チタンの微粒子
を14重量%よりも多く、好ましくは15重量%以上60重量
%以下程度の密度になるように、耐水性樹脂層中に分散
せしめることにある。酸化チタン顔料の微粒子の表面
は、シリカや酸化アルミニウムなどの無機酸化物と併せ
または別々に2ないし4価のアルコール類、例えば特開
昭58−17151号などに記載の2,4−ジヒドロキシ−2−メ
チルペンタンやトリメチロールエタンなどをもって表面
処理して用いるのがよい。
酸化チタン微粒子を含有した耐水性樹脂は2ないし20
0μm、好ましくは5ないし80μmの間で使用される。
この場合本発明の酸化チタン微粒子を含有した耐水性樹
脂層は、例えば含有率の異なるような、または他の白色
顔料を含有するような、または白色顔料を含有しないよ
うな複数の耐水性樹脂層と重ねてラミネートされてもよ
い。このような場合は酸化チタン微粒子を含有する本発
明の耐水性樹脂層を支持体より遠い位置(ハロゲン化銀
乳剤層により近い側)に設置するのが好ましい。
本発明において、耐水性樹脂層中の白色顔料の微粒子
の占有面積比率(%)の変動係数は、0.20以下が好まし
く、さらには0.15以下とくに0.10以下が好ましい。
該白色顔料微粒子の樹脂層中での分散性は、樹脂の表
面ないし約0.1μm好ましくは500Å程度の厚みをグロー
放電によるイオン・スパッタリング法により表面の樹脂
を飛散させ、露出させた顔料の微粒子を電子顕微鏡によ
り観察し、その撮影占有面積を求め、占有面積比率
(%)の変動係数によって評価できる。イオン・スパッ
タリング法は、村山洋一、柏木邦宏「プラズマを利用し
た表面処理技術」、機械の研究第33巻6号(1981年)な
どに詳しく記載している。
白色顔料粒子の変動係数を0.20以下に制御するには、
界面活性剤の存在下に白色顔料を充分に混練するのがよ
く、また顔料粒子の表面を先に述べたような2〜4価の
アルコールで処理したものを用いるのが好ましい。
白色顔料微粒子の規定された単位面積当りの占有面積
比率(%)は、最も代表的には観察された面積を、相接
する6μm×6μmの単位面積に区分し、その単位面積
に投影される微粒子の占有面積比率(%)(Ri)を測定
して求めることが出来る。占有面積比率(%)の変動係
数は、Riの平均値()に対するRiの標準偏差sの比s/
によって求めることが出来る。対象とする単位面積の
個数(n)は6以上が好ましい。従って変動係数s/は によって求めることが出来る。
耐水性樹脂中には酸化チタン以外の白色顔料が含有さ
れることも可能である。例えばルチル型酸化チタン、ア
ナタース型酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウ
ム、酸化ケイ素、酸化亜鉛、リン酸チタンや酸化アルミ
ニウムなどが好ましい白色顔料として用いられる。
本発明によるハロゲン化銀写真感光材料に用いる白色
支持体は、基質の上に耐水性樹脂層を被覆して設けたも
のであり、基質としては天然パルプ、合成パルプあるい
はそれらの混合物より得られた原紙やポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエ
ステルフィルム、三酢酸セルローズフィルム、ポリスチ
レンフィルム、ポリプロピレンフィルム、やポリオレフ
ィンのフィルムなどのプラスチックフィルムを用いるこ
とができる。
本発明に用いる原紙は写真印画紙に一般的に用いられ
る材料から選ばれる。すなわち、針葉樹、広葉樹等から
選ばれる天然パルプを主原料に、必要に応じて、クレ
ー、タルク、炭酸カルシウム、尿素樹脂微粒子等の塩
料、ロジン、アルキルケテンダイマー、高級脂肪酸、パ
ラフィンワックス、アルケニルコハク酸等のサイズ剤、
ポリアクリルアミド等の紙力増強剤、硫酸バンド、カチ
オン性ポリマー等の定着剤などを添加したものが用いら
れる。特にエポキシ化脂肪酸アミド、アルキルケテンダ
イマー、アルケニルコハク酸等の反応性サイズ剤を用い
た、pH5〜7(電極に、東亜電波工業株式会社製の平面
性GST−5313Fを使用したpH計で測定)の中性紙を使用し
たものが好ましい。更に、上記の天然パルプに代えて合
成パルプを使用したものでも良く、天然パルプと合成パ
ルプを任意の比率に混合したものでも良い。
また、このパルプ表面にゼラチン、スターチ、カルボ
キシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルアルコールの変性物等の皮膜
形成ポリマーにより表面サイズ処理することもできる。
この場合のポリビニルアルコール変性物としては、カル
ボキシル基変性物、シラノール変性物やアクリルアミド
との共重合物等が挙げられる。また皮膜形成性ポリマー
により表面サイズ処理する場合の皮膜形成ポリマーの塗
布量は、0.1〜5.0g/m2、好ましくは0.5〜2.0g/m2に調整
される。更にこの際の皮膜形成性ポリマーには、必要に
応じて帯電防止剤、螢光増白剤、顔料、消泡剤なとを添
加することができる。
また、原紙は、上述したパルプ、及び必要に応じて塩
料、サイズ剤、紙力増強剤、定着剤等の添加剤を含有し
たパルプスラリーを長網抄紙機等の抄紙機により抄紙
し、乾燥し、巻取って製造される。この乾燥の前後のい
ずれかにおいて前記表面サイズ処理が行われ、又、乾燥
後から巻取りの間にカレンダー処理が行われる。このカ
レンダー処理は、表面サイズ処理を乾燥後に行う場合に
は、表面サイズ処理の前後のいずれにおいて実施するこ
とができる。
本発明の支持体基質に用いる原紙が、中性紙か否かは
例えば電極に東亜電波工業(株)製平面用GST−5313Fを
用いてそのpH値を測定して判断できる。中性紙はpH値が
5以上、好ましくは5ないし9を示すものである。
また本発明による耐水性樹脂層は、塩化ビニル樹脂の
ようにそれ自身が支持体を構成してもよい。
本発明に用いられる耐水性樹脂とは、吸水率(重量
%)が0.5、好ましくは0.1以下の樹脂で、例えばポリア
ルキレン(ポリエチレン、ポリプロピレン、やそのコポ
リマー)、ビニール・ポリマーやそのコポリマー(ポリ
スチレン、ポリアクリレートやそのコポリマー)やポリ
エステルやそのコポリマーなどである。好ましくは、ポ
リアルキレン樹脂で、低密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、ポリプロピレン及びそのブレンド品が用いら
れる。必要に応じて螢光増白剤、酸化防止剤、帯電防止
剤、剥離剤などが添加される。
また例えば特開昭57−27257号、同昭57−49946号や同
昭61−262738号明細書に記載のように、重合可能な炭素
−炭素2重結合を1分子中に1個以上もつ不飽和有機化
合物、例えばメタアクリル酸エステル系化合物、特開昭
61−262738号明細書に一般式で表わされたジントリーま
たはテトラーアクリル酸エステルなどを用いることがで
きる。この場合、基質上に塗布したあと、電子線照射に
より硬化させ、耐水性樹脂層とする。酸化チタン及び他
の白色顔料などはこの不飽和有機化合物中に分散する。
また他の樹脂を混合して分散することもできる。
本発明の耐水性樹脂層を塗膜する方法は、例えば加工
技術研究会編「新ラミネート加工便覧」などに記載のラ
ミネーション方法、例えばドライ・ラミネーション、無
溶剤型ドライラミネーションなどが用いられ、また塗布
にはグラビアロール型、ワイヤーバー型、ドクターブレ
ード型、リバースロール型、ディップ型、エアーナイフ
型、カレンダー型、キス型、スキーズ型、ファンチン型
コーティングなどの方法から選んで用いられる。
支持体の表面に、好ましくはコロナ放電処理、グロー
放電処理や火焔処理などを行い、ハロゲン化銀感光材料
の保護コロイド層群が設けられる。
支持体は、総厚として30ないし350g/m2(約30ないし4
00μm)が好ましく、より好ましくは約50ないし200g/m
2である。
本発明における光学反射濃度とは、当業界において一
般に用いられている反射濃度計によって測定されるもの
であり、以下のように定義される。但し測定時には試料
の裏面に標準反射板を設置し、試料を透過してしまし光
による測定誤差を防ぐ必要がある。
光学反射濃度=log10(F0/F) F0:標準白色板の反射光束 F:試料の反射光束 本発明において必要な光学反射濃度は680nmの測定波
長において0.70以上が必要であり、好ましくは0.7以上
2.0以下、更に好ましくは0.8以上1.9以下、最も好まし
くは1.0以上1.8以下である。また550nmにおける光学反
射濃度と680nmのそれとの比は1以下であることが好ま
しく、より好ましくは0.8以下、更に好ましくは0.6以
下、最も好ましくは0.5以下0.2以上である。さらに470n
mにおける光学反射濃度は0.2以上であることが好まし
く、さらには0.3以上であることが好ましい。
本発明の光学反射濃度を得るためには下記の染料の添
加量を調節すればよい。これらの染料は単独で用いても
複数を併用して用いてもよい。またこれら染料の添加層
には特に制限はなく、最下層の感光層と支持体との間の
層、感光層、中間層、保護層、保護層と最上層の感光層
の間の層などに添加できる。
この目的を達成するための染料は、ハロゲン化銀を実
質的に分光増感しないものから選ばれる。
これらの染料の添加法としては、従来の方法を適用で
き、例えば、水やメタノールなどのアルコール類に溶解
して添加できる。
前記の染料の添加量としては、下記の塗布量を一つの
目安とすることができる。
シアン染料:20mg/m2〜100mg/m2 (最も好ましい量) マゼンタ染料:0〜50mg/m2(好ましい量) 0〜10mg/m2(最も好ましい量) イエロー染料:0〜30mg/m2(好ましい量) 5〜20mg/m2(最も好ましい量) 前記の層に添加された染料は、感光材料の塗布から乾
燥までの間に全層に拡散する形で存在させるほうが、特
定の層に固定させる方法よりも本発明の効果を顕著なも
のとし、また特定の層を設けることによる製造コスト上
昇を防止する観点からも好ましい。
本発明で使用できる染料は、例えば英国特許第506,38
5号、同1,177,429号、同1,311,884号、同1,338,799号、
同1,385,371号、同1,467,214号、同1,433,102号、同1,5
53,516号、特開昭48−85,130号、同49−114,420号、同5
2−117,123号、同55−161,233号、同59−111,640号、特
公昭39−22,069号、同43−13,168号、同62−273527号、
米国特許第3,247,127号、同3,469,985号、同4,078,933
号等に記載されたピラゾロン核やバルビツール酸核を有
するオキソノール染料、米国特許第2,533,472号、同3,3
79,533号、英国特許第1,278,621号等記載されたその他
のオキソノール染料、英国特許第575,691号、同680,631
号、同599,623号、同786,907号、同907,125号、同1,04
5,609号、米国特許第4,255,326号、特開昭59−211,043
号等に記載されたアゾ染料、特開昭50−100,116号、同5
4−118,247号、英国特許第2,014,598号、同750,031号等
に記載されたアゾメチン染料、米国特許第2,865,752号
に記載されたアンオラキノン染料、米国特許第2,538,00
9号、同2,688,541号、同2,538,008号、英国特許第584,6
09号、同1,210,252号、特開昭50−40,625号、同51−3,6
23号、同51−10,927号、同54−118,247号、特公昭48−
3,286号、同59−37,303号等に記載されたアリーリデン
染料、特公昭28−3,082号、同44−16,594号、同59−28,
898号等に記載されたスチリル染料、英国特許第446,583
号、同1,335,422号、特開昭59−228,250号等に記載され
たトリアリールメタン染料、英国特許第1,075,653号、
同1,153,341号、同1,284,730号、同1,475,228号、同1,5
42,807号等に記載されたメロシアニン染料、米国特許第
2,843,486号、同3,294,539号等に記載されたシアニン染
料などが挙げられる。
これらの中で、本発明で特に好ましく用いることので
きる染料は以下の一般式(I)、(II)、(III)、(I
V)、(V)又は(VI)で表わされる染料である。
一般式(I) 式中、Z1,Z2は各々同じでも異っていてもよく、複素
環を形成するのに必要な非金属原子群を表わし、L1
L2,L3,L4,L5はメチン基を表わし、n1,n2は0又は1
を表わし、M は水素又はその他の1価のカチオンを表
わす。
一般式(II) 一般式(II)において、X、Yは同一または異なって
いてもよく、電子吸引性基を表わし、XとYが連結され
て環を形成してもよい。
R41、R42は同一または異なっていてもよく、水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロ
キシ基、カルボキシル基、置換アミノ基、カルバモイル
基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、スル
ホ基を表わす。
R43、R44は同一または異なっていてもよく、水素原
子、アルキル基、アルケニルもと、アリール基、アシル
基、スルホニル基を表わし、R43、R44が連結されて5〜
6員環を形成してもよい。また、R41とR43、R42とR44
それぞれ連結されて5〜6員環を形成してもよい。
上記X、Y、R41、R42、R43、R44のうち、少なくとも
1つは置換基としてスルホ基またはカルボキシル基を有
する。
L11、L12、L13は各々メチン基を表わす。kは0又は
1を表わす。
一般式(III) Ar1−N=N−Ar2 式中、Ar1、Ar2は同じでも異っていても良く、アリー
ル基又は複素環基を表わす。
一般式(IV) 式中、R51、R54、R55およびR58は同一または、互いに
異なっていてもよく、水素原子、ヒドロキシ基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、カルバモイル基、およびア
ミノ基 R″は同一または互いに異なっていてもよく、水素原子
および少なくとも一つのスルホン酸基またはカルボキシ
ル基をもつアルキル基、アリール基)を表わす。
R52、R53、R56およびR57は同一または互いに異なって
いてもよく、水素原子、スルホン酸基、カルボキシル基
又は少なくとも一つのスルホン酸基又はカルボキシル基
をもつアルキル基又はアリール基を表わす。
一般式(V) 式中、L、L′は置換または非置換のメチン基または
窒素原子を表わし、mは0、1、2または3を表わす。
Zはピラゾロン核、ヒドロキシピリドン核、バルビツ
ール酸核、チオバルビツール酸核、ジメドン核、インダ
ン−1,3−ジオン核、ロダニン核、チオヒダントイン
核、オキサゾリジン−4−オン−2−チオン核、ホモフ
タルイミド核、ピリミジン−2,4−ジオン核、または1,
2,3,4−テトラヒドロキノリン−2,4−ジオン核を形成す
るに必要な非金属原子群を表わす。
Yはオキサゾール核、ベンゾオキサゾール核、ナフト
オキサゾール核、チアゾール核、ベンゾチアゾール核、
ナフトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ピリジン
核、キノリン核、ベンゾイミダゾール核、ナフトイミダ
ゾール核、イミダゾキノキサリン核、インドレニン核、
イソオキサゾール核、ベンゾイソオキサゾール核、ナフ
トイソオキサゾール核、またはアクリジン核を形成する
に必要な非金属原子群を表わし、ZおよびYは更に置換
基を有していてもよい。
一般式(VI) 式中、RおよびR′は互いに同一または異っていても
よく、置換または非置換のアルキル基を表わす。
L1、L2、L3は互いに同一または異っていてもよく、置
換または非置換のメチン基を表わし、mは0、1、2ま
たは3を表わす。
Z、Z′は互いに同一または異っていてもよく、置換
または非置換の複素5員環または複素6員環を形成する
に必要な非金属原子群を表わし、lおよびnはそれぞれ
0または1である。
はアニオンを表わす。pは1または2を表わし、化
合物が分子内塩を形成するときはpは1である。
一般式(I)で表わされる染料のうち、特に好ましい
ものは下記一般式(I−a)で表わさる染料である。
一般式(I−a) 式中、R1,R3は脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を
表わし、R2,R4は脂肪族基、芳香族基、−OR5、−COO
R5、−NR5R6、−CONR5R6、−NR5CONR5R6、−SO2R7、−C
OR7、−NR6COR7、−NR6SO2R7、シアノ基(ここに、R5
R6は水素原子、脂肪族基又は芳香族基を表わし、R7は脂
肪族基又は芳香族基を表わし、R5とR6又はR6とR7は連結
して5又は6員環を形成していても良い。)を表わし、
L1,L2,L3,L4,L5及びn1,n2,M は一般式(I)にお
ける定義と同義である。
以下に一般式(I−a)で表わされる染料の例を示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明に用いられる一般式(I)〜(VI)で示される
染料としては、特願平1−297213号明細書第27頁〜第10
3頁に記載されているものを用いることができる。
本発明に用いられる染料は、現像から水洗までのいず
れかの工程において、ハロゲン化銀写真感光材料から溶
出するかあるいは英国特許第506,385号に記載されてい
るように亜硫酸塩によつて脱色される。
本発明のカラー写真感光材料は、支持体上に青感性ハ
ロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層および赤
感性ハロゲン化銀乳剤層を少なくとも一層ずつ塗設して
構成することができる。一般のカラー印画紙では、支持
体上に前出の順で塗設されているのが普通であるが、こ
れと異なる順序であっても良い。また、赤外感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層を前記の乳剤層の少なくとも一つの替り
に用いることができる。これ等の感光性乳剤層には、そ
れぞれの波長域に感度を有するハロゲン化銀乳剤と、感
光する光と補色の関係にある色素−すなわち青に対する
イエロー、緑に対するマゼンタそして赤に対するシアン
−を形成する所謂カラーカプラーを含有させることで減
色法の色再現を行うことができる。ただし、感光層とカ
プラーの発色色相とは、上記のような対応を持たない構
成としても良い。
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤としては、実質的に
沃化銀を含まない塩臭化銀もしくは塩化銀よりなるもの
を好ましく用いることができる。ここで実質的に沃化銀
を含まないとは、沃化銀含有率が1モル%以下、好まし
くは0.2モル%以下のことを言う。乳剤のハロゲン組成
は粒子間で異なっていても等しくても良いが、粒子間で
等しいハロゲン組成を有する乳剤を用いると、各粒子の
性質を均質にすることが容易である。また、ハロゲン化
銀乳剤粒子内部のハロゲン組成分布については、ハロゲ
ン化銀粒子のどの部分をとっても組成の等しい所謂均一
型構造の粒子や、ハロゲン化銀粒子内部のコア(芯)と
それを取り囲むシェル(殻)〔一層または複数層〕とで
ハロゲン組成の異なる所謂積層型構造の粒子あるいは、
粒子内部もしくは表面に非層状にハロゲン組成の異なる
部分を有する構造(粒子表面にある場合は粒子のエッ
ジ、コーナーあるいは面上に異組成の部分が接合した構
造)の粒子などを適宜選択して用いることができる。高
感度を得るには、均一型構造の粒子よりも後二者のいず
れかを用いることが有利であり、耐圧力性の面からも好
ましい。ハロゲン化銀粒子が上記のような構造を有する
場合には、ハロゲン組成において異なる部分の境界部
は、明確な境界であっても、組成差により混晶を形成し
て不明確な境界であっても良く、また積極的に連続的な
構造変化を持たせたものであっても良い。
これ等の塩臭化銀乳剤のハロゲン組成については任意
の臭化銀/塩化銀比率のものを用いることができる。こ
の比率は目的に応じて広い範囲を取り得るが、塩化銀比
率が2%以上のものを好ましく用いることができる。
また、迅速処理に適した感光材料には塩化銀含有率の
高い所謂高塩化銀乳剤が好ましく用いられる。これ等高
塩化銀乳剤の塩化銀含有率は90モル%以上が好ましく、
95モル%以上が更に好ましい。
こうした高塩化銀乳剤においては臭化銀局在層を先に
述べたような層状もしくは非層状にハロゲン化銀粒子内
部および/または表面に有する構造のものが好ましい。
上記局在相のハロゲン組成は、臭化銀含有率において少
なくとも10モル%のものが好ましく、20モル%を越える
ものがより好ましい。そして、これらの局在層は、粒子
内部、粒子表面のエッジ、コーナーあるいは面上にある
ことができるが、一つの好ましい例として、粒子のコー
ナー部にエピタキシャル成長したものを挙げることがで
きる。
一方、感光材料が圧力を受けたときの感度低下を極力
抑える目的で、塩化銀含有率90モル%以上の高塩化銀乳
剤においても、粒子内のハロゲン組成の分布の小さい均
一型構造の粒子を用いることも好ましく行われる。
また、現像処理液の補充量を低減する目的でハロゲン
化銀乳剤の塩化銀含有率を更に高めることも有効であ
る。この様な場合にはその塩化銀含有率が98モル%〜10
0モル%であるような、ほぼ純塩化銀の乳剤も好ましく
用いられる。
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン
化銀粒子の平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円
の直径を以て粒子サイズとし、その数平均をとったも
の)は、0.1μ〜2μが好ましい。
また、それらの粒子サイズ分布は変動係数(粒子サイ
ズ分布の標準偏差を平均粒子サイズで除したもの)20%
以下、望ましくは15%以下の所謂単分散なものが好まし
い。このとき、広いラチチュードを得る目的で上記の単
分散乳剤を同一層にブレンドして使用することや、重層
塗布することも好ましく行われる。
写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形状は、立方
体、十四面体あるいは八面体のような規則的な(regula
r)結晶形を有するもの、球状、板状などのような変則
的な(irregular)結晶形を有するもの、あるいはこれ
らの複合形を有するものを用いることができる。また、
種々の結晶形を有するものの混合したものからなってい
ても良い。本発明においてはこれらの中でも上記規則的
な結晶形を有する粒子を50%以上、好ましくは70%以
上、より好ましくは90%以上含有するのが良い。
また、これら以外にも平均アスペクト比(円換算直径
/厚み)が5以上、好ましくは8以上の平板状粒子が投
影面積として全粒子の50%を越えるような乳剤も好まし
く用いることができる。
本発明に用いる塩臭化銀乳剤は、P.Glafkides著Chimi
e et Phisique Photographique(Paul Montel社刊、196
7年)、G.F.Duffin著Photographic Emulsion Chemistry
(Focal Press社刊、1966年)、V.L.Zelikman et al著M
aking and Coating Photographic Emuldion(Focal Pre
ss社刊、1964年)などに記載された方法を用いて調製す
ることができる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニ
ア法等のいずれでも良く、また可溶性銀塩と可溶性ハロ
ゲン塩を反応させる形式としては、片側混合法、同時混
合法、およびそれらの組み合わせなどのいずれの方法を
用いても良い。粒子を銀イオン過剰の雰囲気の下におい
て形成させる方法(所謂逆混合法)を用いることもでき
る。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成
する液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわち所謂コン
トロールド・ダブルジェット法を用いることもできる。
この方法によると、結晶形が規則的で粒子サイズが均一
に近いハロゲン化銀乳剤を得ることができる。
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、その乳剤粒子形
成もしくは物理熟成の過程において種々の多価金属イオ
ン不純物を導入することができる。使用する化合物の例
としては、カドミウム、亜鉛、鉛、銅、タリウムなどの
塩、あるいは第VIII族元素である鉄、ルテニウム、ロジ
ウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金など
の塩もしくは錯塩を挙げることができる。特に上記第VI
II族元素は好ましく用いることができる。これ等の化合
物の添加量は目的に応じて広範囲にわたるがハロゲン化
銀に対して10-9〜10-2モルが好ましい。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、通常化学増
感および分光増感を施される。
化学増感法については、不安定硫黄化合物の添加に代
表される硫黄増感、金増感に代表される貴金属増感、あ
るいは還元増感などを単独もしくは併用して用いること
ができる。化学増感に用いられる化合物については、特
願昭62−215272号公報明細書の第18頁右下欄〜第22頁右
上欄に記載のものが好ましく用いられる。
分光増感は、本発明の感光材料における各層の乳剤に
対して所望の光波長域に分光感度を付与する目的で行わ
れる。本発明においては目的とする分光感度に対応する
波長域の光を吸収する色素−分光増感色素を添加するこ
とで行うことが好ましい。このとき用いられる分光増感
色素としては例えば、F.M.Harmer著Heterocyclic compo
unds−Cyanine dyes and related compounds(John Wil
ey & Sons〔New York,London〕社刊、1964年)に記載
されているものを挙げことができる。具体的な化合物の
例ならびに分光増感法は、前出の特開昭62−215272号公
報明細書の第22頁右上欄〜第38頁に記載のものが好まし
く用いられる。
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製
造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶりを防止す
る、あるいは写真性能を安定化させる目的で種々の化合
物あるいはそれ等の前駆体を添加することができる。こ
れらの化合物の具体例は前出の特開昭62−215272号公報
明細書の第39頁〜第72頁に記載のものが好ましく用いら
れる。
本発明に用いる乳剤は、潜像が主として粒子表面に形
成される所謂表面潜像型乳剤、あるいは潜像が主として
粒子内部に形成される所謂内部潜像型乳剤のいずれのタ
イプのものであっても良い。
本発明がカラー感光材料に適用される場合、該カラー
感光材料には芳香族アミン系発色現像薬の酸化体とカッ
プリングしてそれぞれイエロー、マゼンタ、シアンに発
色するイエローカプラー、マゼンタカプラー及びシアン
カプラーが通常用いられる。
本発明において好ましく使用されるシアンカプラー、
マゼンタカプラーおよびイエローカプラーは、下記一般
式(C−I)、(C−II)、(M−I)、(M−II)お
よび(Y)で示されるものである。
一般式(C−I)および(C−II)において、R1、R2
およびR4は置換もしくは無置換の脂肪族、芳香族または
複素環基を表し、R3、R5およびR6は水素原子、ハロゲン
原子、脂肪族基、芳香族基またはアシルアミノ基を表
し、R3はR2と共に含窒素の5員環もしくは6員環を形成
する非金属原子群を表してもよい。Y1、Y2は水素原子ま
たは現像主薬の酸化体とのカップリング反応時に離脱し
うる基を表す。nは0又は1を表す。
一般式(C−II)におけるR5としては脂肪族基である
ことが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンタデシル基、tert−ブチル基、シ
クロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、フェニルチ
オメチル基、ドデシルオキシフェニルチオメチル基、ブ
タンアミドメチル基、メトキシメチル基などを挙げるこ
とができる。
前記一般式(C−I)または(C−II)で表わされる
シアンカプラーの好ましい例は次の通りである。
一般式(C−I)において好ましいR1はアリール基、
複素環基であり、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、アシル基、
カルバモイル基、スルホンアミド基、スルファモイル
基、スルホニル基、スルファミド基、オキシカルボニル
基、シアノ基で置換されたアリール基であることがさら
に好ましい。
一般式(C−I)においてR3とR2で環を形成しない場
合、R2は好ましくは置換もしくは無置換のアルキル基、
アリール基であり、特に好ましくは置換アリールオキシ
置換のアルキル基であり、R3は好ましくは水素原子であ
る。
一般式(C−II)において好ましいR4は置換もしくは
無置換のアルキル基、アリール基であり、特に好ましく
は置換アリールオキシ置換のアルキル基である。
一般式(C−II)において好ましいR5は炭素数2〜15
のアルキル基および炭素数1以上の置換基を有するメチ
ル基であり、置換基としてはアリールチオ基、アルキル
チオ基、アシルアミノ基、アリールオキシ基、アルキル
オキシ基が好ましい。
一般式(C−II)においてR5は炭素数2〜15のアルキ
ル基であることがさらに好ましく、炭素数2〜4のアル
キル基であることが特に好ましい。
一般式(C−II)において好ましいR6は水素原子、ハ
ロゲン原子であり、塩素原子およびフッ素原子が特に好
ましい。一般式(C−I)および(C−II)において好
ましいY1およびY2はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原
子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ
基、スルホンアミド基である。
一般式(M−I)において、R7およびR9はアリール基
を表し、R8は水素原子、脂肪族もしくは芳香族のアシル
基、脂肪族もしくは芳香族のスルホニル基を表し、Y3
水素原子または離脱基を表す。R7およびR9のアリール基
(好ましくはフェニル基)に許容される置換基は、置換
基R1に対して許容される置換基と同じであり、2つ以上
の置換基があるときは同一でも異なっていてもよい。R8
は好ましくは水素原子、脂肪族のアシル基またはスルホ
ニル基であり、特に好ましくは水素原子である。好まし
いY3はイオウ、酸素もしくは窒素原子のいずれかで離脱
する型のものであり、例えば米国特許第4,351,897号や
国際公開WO88/04795号に記載されているようなイオウ原
子離脱型は特に好ましい。
一般式(M−II)において、R10は水素原子または置
換基を表す。Y4は水素原子または離脱基を表し、特にハ
ロゲン原子やアリールチオ基が好ましい。Za、Abおよび
Zcはメチン、置換メチン、=N−又は−NH−を表し、Za
−Zb結合とZb−Zc結合のうち一方は二重結合であり、他
方は単結合である。Zb−Zc結合が炭素−炭素二重結合の
場合は、それが芳香環の一部である場合を含む。R10
たはY4で2量体以上の多量体を形成する場合、またZa、
ZbあるいはZcが置換メチンであるときはその置換メチン
で2量体以上の多量体を形成する場合を含む。
一般式(M−II)で表わされるピラゾロアゾール系カ
プラーの中でも発色色素のイエロー副吸収の少なさおよ
び光堅牢性の点で米国特許第4,500,630号に記載のイミ
ダゾ〔1,2−b〕ピラゾール類は好ましく、米国特許第
4,540,654号に記載のピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕ト
リアゾールは特に好ましい。
その他、特開昭61−65245号に記載されたような分岐
アルキル基がピラゾロトリアゾール環の2、3又は6位
に直結してピラゾロトリアゾールカプラー、特願昭61−
65246号に記載されたような分子内にスルホンアミド基
を含んだピラゾロアゾールカプラー、特開昭61−147254
号に記載されたようなアルコキシフェニルスルホンアミ
ドバラスト基をもつピラゾロアゾールカプラーや欧州特
許(公開)第226,849号や同第294,785号に記載されたよ
うな6位にアルコキシ基やアリーロキシ基をもつピラゾ
ロトリアゾールカプラーの使用が好ましい。
一般式(Y)において、R11はハロゲン原子、アルコ
キシ基、トリフルオロメチル基またはアリール基を表
し、R12は水素原子、ハロゲン原子またはアルコキシ基
を表す。Aは−NHCOR13、−NHSO2−R13、−SO2NHR13
−COOR13を表わす。但し、R13とR14はそれぞれアルキル基、アリ
ール基またはアシル基を表す。Y5は離脱基を表す。R12
とR13、R14の置換基としては、R1に対して許容された置
換基と同じであり、離脱基Y5は好ましくは酸素原子もし
くは窒素原子のいずれかで離脱する型のものであり、窒
素原子離脱型が特に好ましい。
本発明に用いられるカプラー写真感光材料に使用され
うるシアンカプラー、マゼンタカプラーおよびイエロー
カプラー、また、感光材料の親水性コロイド層中に含有
させる方法については特願平1−116835号明細書の第15
頁〜第47頁に記載もしくは引用された刊行物に記載され
ている。
また、色カブリ防止剤、褪色防止剤、紫外線吸収剤、
染料、結合剤、保護コロイドについては特願平1−1168
35号明細書の第47頁〜第55頁に記載もしくは引用された
刊行物に記載されている。
本発明の感光材料の現像処理に用いる発色現像液は、
好ましくは芳香族第一級アミン系発色現像主薬を主成分
とするアルカル性水溶液である。この発色現像主薬とし
ては、アミノフェノール系化合物も有用であるが、p−
フェニレンジアミン系化合物が好ましく使用され、その
代表例としては3−メチル−4−アミノ−N,N−ジエチ
ルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N
−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−4−ア
ミノ−N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチ
ルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N
−β−メトキシエチルアニリン及びこれらの硫酸塩、塩
酸塩もしくはp−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。
これらの化合物は目的に応じ2種以上併用することもで
きる。
発色現像液は、アルカリ金属の炭酸塩もしくはリン酸
塩のようなpH緩衝剤、臭化物塩、沃化物塩、ベンズイミ
ダゾール類、ベンゾチアゾール類もしくはメルカプト化
合物のような現像抑制剤またはカブリ防止剤などを含む
のが一般的である。また必要に応じて、ヒドロキシルア
ミン、ジエチルヒドロキシルアミン、亜硫酸塩、N,N−
ビスカルボキシメチルヒドラジンの如きヒドラジン類、
フェニルセミカルバジド類、トリエタノールアミン、カ
テコールスルホン酸類の如き各種保恒剤、エチレングリ
コール、ジエチレングリコールのような有機溶剤、ベン
ジルアルコール、ポリエチレングリコール、四級アンモ
ニウム塩、アミン類のような現像促進剤、色素形成カプ
ラー、競争カプラー、1−フェニル−3−ピラゾリドン
のような補助現像主薬、粘性付与剤、アミノポリカルボ
ン酸、アミノポリホスホン酸、アルキルホスホン酸、ホ
スホノカルボン酸に代表されるような各種キレート剤、
例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジ
エチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四
酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、1−ヒドロキシ
エチリデン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロ−N,N,N−ト
リメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,
N′−テトラメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−
ジ(o−ヒドロキシフェニル酢酸)及びそれらの塩を代
表例として挙げることができる。
また反転処理を実施する場合は通常黒白現像及び反転
処理を行ってから発色現像する。この黒白現像液には、
ハイドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類、1−フ
ェニル−3−ピラゾリドンなどの3−ピラゾリドン類ま
たはN−メチル−p−アミノフェノールなどのアミノフ
ェノール類など公知の黒白現像主薬を単独であるいは組
み合わせて用いることができる。
これらの発色現像液及び黒白現像液のpHは9〜12であ
ることが一般的である。またこれらの現像液の補充量
は、処理するカラー写真感光材料にもよるが、一般に感
光材料1平方メートル当たり3l以下であり、補充液中の
臭化物イオン濃度を低減させておくことにより500ml以
下にすることもできる。補充量を低減する場合には処理
槽の空気との接触面積を小さくすることによって液の蒸
発、空気酸化を防止することが好ましい。処理槽での写
真処理液と空気との接触面積は、以下に定義する開口率
で表わすことができる。即ち、 開口率=処理液と空気との接触面積(cm2) /処理液の容量(cm3) 上記開口率は、0.1以下であることが好ましく、より
好ましくは0.001〜0.05である。
このように開口率を低減させる方法としては、処理槽
の写真処理液面に浮き蓋等の遮蔽物を設けるほかに、特
願昭62−241342号に記載された可動蓋を用いる方法、特
開昭63−216050号に記載されたスリット現像処理方法等
を挙げることができる。
開口率を低減させることは、発色現像及び黒白現像の
両工程のみならず、後続の諸工程、例えば、漂白、漂白
定着、定着、水洗、安定化等のすべての工程において適
用することが好ましい。
また現像液中の臭化物イオンの蓄積を抑える手段を用
いることにより補充量を低減することもできる。
発色現像処理の時間は、通常2〜5分の間で設定され
るが、高温、高pHとし、かつ発色現像主薬を高濃度に使
用することにより、更に処理時間の短縮を図ることもで
きる。
発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理される。漂白
処理は定着処理と同時に行なわれてもよいし(漂白定着
処理)、個別に行なわれてもよい。更に処理の迅速化を
図るため、漂白処理後漂白定着処理する処理方法でもよ
い。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理すること、
漂白定着処理の前に定着処理すること、又は漂白定着処
理後漂白処理することも目的に応じて任意に実施でき
る。漂白剤としては、例えば鉄(III)などの多価金属
の化合物等が用いられる。代表的漂白剤としては鉄(II
I)の有機錯塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエ
チレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢
酸、メチルイミノ二酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢
酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、などのアミノ
ポリカルボン酸類もしくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸
などの錯塩などを用いることができる。これらのうちエ
チレンジアミン四酢酸鉄(III)錯塩を始めとするアミ
ノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は迅速処理と環境汚染
防止の観点から好ましい。さらにアミノポリカルボン酸
鉄(III)錯塩は漂白液においても、漂白定着液におい
ても特に有用である。これらのアミノポリカルボン酸鉄
(III)錯塩を用いた漂白液又は漂白定着液のpHは通常
4.0〜8.0であるが、処理の迅速化のために、さらに低い
pHで処理することもできる。
漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴には、必要に応
じて漂白促進剤を使用することができる。有用な漂白促
進剤の具体例は、次の明細書に記載されている:米国特
許第3,893,858号、西独特許第1,290,812号、特開昭53−
95630号、リサーチ・デイスクロージャーNo.17,129号
(1978年7月)などに記載のメルカプト基またはジスル
フィド結合を有する加護物;特開昭50−140129号に記載
のチアゾリジン誘導体;米国特許第3,706,561号に記載
のチオ尿素誘導体;特開昭58−16235号に記載の沃化物
塩;西独特許第2,748,430号に記載のポリオキシエチレ
ン化合物類;特公昭45−8836号に記載のポリアミン化合
物;臭化物イオン等が使用できる。ながでもメルカプト
基またはジスルフィド基を有する化合物が促進効果が大
きい観点で好ましく、特に米国特許第3,893,858号、西
独特許第1,290,812号、特開昭53−95630号に記載の化合
物が好ましい。更に、米国特許第4,552,834号に記載の
化合物も好ましい。これらの漂白促進剤は感光材料中に
添加してもよい。撮影用のカラー感光材料を漂白定着す
るときにこれらの漂白促進剤は特に有効である。
定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエ
ーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩等をあげ
ることができるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、
特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用できる。漂
白定着液の保恒剤としては、亜硫酸塩や重亜硫酸塩、p
−トルエンスルフィン酸の如きスルフィン酸類あるいは
カルボニル重亜硫酸付加物が好ましい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、脱銀処
理後、水洗及び/又は安定工程を経るのが一般的であ
る。水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性(例えば
カプラー等使用素材による)、用途、更には水洗水温、
水洗タンクの数(段数)、向流、順流等の補充方式、そ
の他種々の条件によって広範囲に設定し得る。このう
ち、多段向流方式における水洗タンク数と水量の関係
は、Journal of the Society of Motion Picture and T
elevision Engineers第64巻、p.248〜253(1955年5月
号)に記載の方法で、求めることができる。
前記文献に記載の多段向流方式によれば、水洗水量を
大幅に減少し得るが、タンク内における水の滞留時間の
増加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感
光材料に付着する等の問題が生じる。本発明のカラー感
光材料の処理において、このような問題の解決策とし
て、特開昭62−288838号に記載のカルシウムイオン、マ
グネシウムイオンを低減させる方法を極めて有効に用い
ることができる。また、特開昭57−8542号に記載のイソ
チアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソ
シアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベン
ゾトリアゾール類、堀口博著「防菌防黴の化学」(1986
年)三共出版、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防
黴技術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学会編
「防菌防黴剤事典」(1986年)に記載の殺菌剤を用いる
こともできる。
本発明の感光材料の処理における水洗水のpHは、4〜
9であり、好ましくは5〜8である。水洗水温、水洗時
間も、感光材料の特性、用途等で種々設定し得るが、一
般には、15〜45℃で20秒〜10分、好ましくは25〜40℃で
30秒〜5分の範囲が選択される。更に、本発明の感光材
料は、上記水洗に代り、直接安定液によって処理するこ
ともできる。このような安定化処理においては、特開昭
57−8543号、同58−14834号、同60−220345号に記載の
公知の方法はすべて用いることができる。
又、前記水洗処理に続いて、更に安定化処理する場合
もあり、その例として、撮影用カラー感光材料の最終浴
として使用される、ホルマリンと界面活性剤を含有する
安定浴を挙げることができる。この安定浴にも各種キレ
ート剤や防黴剤を加えることもできる。
上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオーバーフロ
ー液は脱銀工程等他の工程において再利用することもで
きる。
本発明のハロゲン化銀カラー感光材料には処理の簡略
化及び迅速化の目的で発色現像主薬を内蔵しても良い。
内蔵するためには、発色現像主薬の各種プレカーサーを
用いるのが好ましい。例えば米国特許第3,342,597号記
載のインドアニリン系化合物、同第3,342,599号、リサ
ーチ・ディスクロージャー14,850号及び同15,159号記載
のシッフ塩基型化合物、同13,924号記載アルドール化合
物、米国特許第3,719,492号記載の金属錯体、特開昭53
−135628号記載のウレタン系化合物を挙げることができ
る。
本発明のハロゲン化銀カラー感光材料は、必要に応じ
て、発色現像を促進する目的で、各種の1−フェニル−
3−ピラゾリドン類を内蔵しても良い。典型的な化合物
は特開昭56−64339号、同57−144547号、および同58−1
15438号等に記載されている。
本発明における各種処理液は10℃〜50℃において使用
される。通常は33℃〜38℃の温度が標準的であるが、よ
り高温にして処理を促進し処理時間を短縮したり、逆に
より低温にして画質の向上や処理液の安定性の改良を達
成することができる。また、感光材料の節銀のため西独
特許第2,226,770号または米国特許第3,674,499号に記載
のコバルト補力もしくは過酸化水素補力を用いた処理を
行ってもよい。
本発明のカラー写真感光材料は、カラー現像、漂白定
着、水洗処理(または安定化処理)が施されるのが好ま
しい。漂白と定着は前記のような一浴でなくて別個に行
ってもよい。
本発明に使用されるカラー現像液中には、公知の芳香
族第一級アミンカラー現像主薬を含有する。好ましい例
はp−フェニレンジアミン誘導体であり、代表的を以下
に示すがこれらに限定されるものではない。
D−1 N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン D−2 2−アミノ−5−ジエチルアミノトリエン D−3 2−アミノ−5−(N−エチル−N−ラウリル
アミノ)トルエン D−4 4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチ
ル)アミノ〕アニリン D−5 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒ
ドロキシエチル)アミノ〕アニリン D−6 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
〔β−(メタンスルホンアミド)エチル〕−アニリン D−7 N−(2−アミノ−5−ジエチルアミノフェニ
ルエチル)メタンスルホンアミド D−8 N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン D−9 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−メ
トキシエチルアニリン D−10 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β
−エトキシエチルアニリン D−11 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β
−ブトキシエチルアニリン 上記p−フェニレンジアミン誘導体のうち特に好まし
くは4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−〔β−
(メタンスルホンアミド)エチル〕−アニリン(例示化
合物D−6)である。
また、これらのp−フェニレンジアミン誘導体と硫酸
塩、塩酸塩、亜硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩など
の塩であってもよい。該芳香族第一級アミン現像主薬の
使用量は現像液1当り好ましくは約0.1g〜約20g、よ
り好ましくは約0.5〜約10gの濃度である。
本発明の実施にあたっては、実質的にベンジルアルコ
ールを含有しない現像液を使用することが好ましい。こ
こで実質的に含有しないとは、好ましくは2ml/l以下、
更に好ましくは0.5ml/l以下のベンジルアルコール濃度
であり、最も好ましくは、ベンジルアルコールを全く含
有しないことである。
本発明に用いられる現像液は、亜硫酸イオンを実質的
に含有しないことがより好ましい。亜硫酸イオンは、現
像主薬の保恒剤としての機能と同時に、ハロゲン化銀溶
解作用及び現像主薬酸化体と反応し、色素形成効率を低
下させる作用を有する。このような作用が、連続処理に
伴う写真特性の変動の増大の原因の1つと推定される。
ここで実質的に含有しないとは、好ましくは3.0×10-3
モル/l以下の亜硫酸イオン濃度であり、最も好ましくは
亜硫酸イオンを全く含有しないことである。但し、本発
明においては、使用液に調液する前に現像主薬が濃縮さ
れている処理剤キットの酸化防止に用いられるごく少量
の亜硫酸イオンは除外される。
本発明に用いられる現像液は亜硫酸イオンを実質的に
含有しないことが好ましいが、さらにヒドロキシルアミ
ンを実質的に含有しないことがより好ましい。これは、
ヒドロキシルアミンが現像液の保恒剤としての機能と同
時に自身が銀現像活性を持ち、ヒドロキシルアミンの濃
度の変動が写真特性に大きく影響すると考えられるため
である。ここでいうヒドロキシルアミンを実質的に含有
しないとは、好ましくは5.0×10-3モル/l以下のヒドロ
キシルアミン濃度であり、最も好ましくはヒドロキシル
アミンを全く含有しないことである。
本発明に用いられる現像液は、前記ヒドロキシルアミ
ンや亜硫酸イオンに替えて有機保恒剤を含有することが
より好ましい。
ここで有機保恒剤とは、カラー写真感光材料の処理液
へ添加することで、芳香族第一級アミンカラー現像主薬
の劣化速度を減じる有機化合物全般を指す。即ち、カラ
ー現像主薬の空気などによる酸化を防止する機能を有す
る有機化合物であるが、中でも、ヒドロキシルアミン誘
導体(ヒドロキシルアミンを除く。以下同様)、ヒドロ
キサム酸類、ヒドラジン類、ヒドラジド類、フェノール
類、α−ヒドロキシケトン類、α−アミノケトン類、糖
類、モノアミン類、ジアミン類、ポリアミン類、四級ア
ンモニウム塩類、ニトロキシラジカル類、アルコール
類、オキシム類、ジアミド化合物類、縮環式アミン類な
どが特に有効な有機保恒剤である。これらは、特開昭63
−4235号、同63−30845号、同63−21647号、同63−4465
5号、同63−53551号、同63−43140号、同63−56654号、
同63−58346号、同63−43138号、同63−146041号、同63
−44657号、同63−44656号、米国特許第3,615,503号、
同2,494,903号、特開昭52−143020号、特公昭48−30496
号などに開示されている。
その他保恒剤として、特開昭57−44148号及び同57−5
3749号に記載の各種金属類、特開昭59−180588号記載の
サリチル酸類、特開昭54−3532号記載のアルカノールア
ミン類、特開昭56−94349号記載のポリエチレンイミン
類、米国特許第3,746,544号等記載の芳香族ポリヒドロ
キシ化合物等を必要に応じて含有しても良い。特にトリ
エタノールアミンのようなアルカノールアミン類、ジエ
チルヒドロキシアミンのようなジアルキルヒドロキシア
ミン、ヒドラジン誘導体あるいは芳香族ポリヒドロキシ
化合物の添加が好ましい。
前記の有機保恒剤のなかでもヒドロキシアミン誘導体
やヒドラジン誘導体(ヒドラジン類やヒドラジン類)が
特に好ましく、その詳細については、特願昭62−255270
号、同63−9713号、同63−9714号、同63−11300号など
に記載されている。
また前記のヒドロキシルアミン誘導体またはヒドラジ
ン誘導体とアミン類を併用して使用することが、カラー
現像液の安定性の向上、しいては連続処理時の安定性向
上の点でより好ましい。
前記のアミン類としては、特開昭63−239447号に記載
されたような環状アミン類や特開昭63−128340号に記載
されたようなアミン類やその他特願昭63−9713号や同63
−11300号に記載されたようなアミン類が挙げられる。
本発明においてカラー現像液中に塩素イオンを3.5×1
0-2〜1.5×10-1モル/l含有することが好ましい。特に好
ましくは、4×10-2〜1×10-1モル/lである。塩素イオ
ン濃度が1.5×10-1〜10-1モル/lより多いと、現像を遅
らせるという欠点を有し、迅速で最大濃度が高いという
本発明の目的を達成する上で好ましくない。また、3.5
×10-2モル/l未満では、カブリを防止する上で好ましく
ない。
本発明において、カラー現像液中に臭素イオンを3.0
×10-5モル/l〜1.0×10-3モル/l含有することが好まし
い。より好ましくは、5.0×10-5〜5×10-4モル/lであ
る。臭素イオン濃度が1×10-3モル/lより多い場合、現
像を遅らせ、最大濃度及び感度が低下し、3.0×10-5
ル/l未満である場合、カブリを十分に防止することがで
きない。
ここで塩素イオン及び臭素イオンは現像液中に直接添
加されてもよく、現像処理中に感光材料から現像液に溶
出してもよい。
カラー現像液に直接添加される場合、塩素イオン供給
物質として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アン
モニウム、塩化リチウム、塩化ニッケル、塩化マグネシ
ウム、塩化マンガン、塩化カルシウム、塩化カドミウム
が挙げられるが、そのうち好ましいものは塩化ナトリウ
ム、塩化カリウムである。
また、現像液中に添加されている蛍光増白剤から供給
されてもよい。
臭素イオンの供給物質として、臭化ナトリウム、臭化
カリウム、臭化アンモニウム、臭化リチウム、臭化カル
シウム、臭化マグネシウム、臭化マンガン、臭化ニッケ
ル、臭化カドミウム、臭化セリウム、臭化タリウムが挙
げられるが、そのうち好ましいものは臭化カリウム、臭
化ナトリウムである。
現像処理中に感光材料から溶出する場合、塩素イオン
や臭素イオンは共に乳剤から供給されてもよく、乳剤以
外から供給されても良い。
本発明に使用されるカラー現像液は、好ましくはpH9
〜12、より好ましくは9〜11.0であり、そのカラー現像
液には、その他に既知の現像液成分の化合物を含ませる
ことができる。
上記pHを保持するためには、各種緩衝剤を用いるのが
好ましい。緩衝剤としては、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸
塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、グリシル塩、
N,N−ジメチルグリシン塩、ロイシン塩、ノルロイシン
塩、グアニン塩、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン
塩、アラニン塩、アミノ酪酸塩、2−アミノ−2−メチ
ル−1,3−プロパンジオール塩、バリン塩、プロリン
塩、トリスヒドロキシアミノメタン塩、リシン塩などを
用いることができる。特に炭酸塩、リン酸塩、四ホウ酸
塩、ヒドロキシ安息香酸塩は、溶解性、pH9.0以上の高p
H領域での緩衝能に優れ、カラー現像液に添加しても写
真性能面への悪影響(カブリなど)がなく、安価である
といった利点を有し、これらの緩衝剤を用いることが特
に好ましい。
これらの緩衝剤の具体例としては、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、リ
ン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二ナトリ
ウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カ
リウム、四ホウ酸ナトリウム(ほう砂)、四ホウ酸カリ
ウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸
ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カリウム、5−
スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5−スル
ホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−2−ヒドロキ
シ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル酸カリウム)
などを挙げることができる。しかしながら本発明は、こ
れらの化合物に限定されるものではない。
該緩衝剤のカラー現像液への添加量は、0.1モル/l以
上であることが好ましく、特に0.1モル/l〜0.4モル/lで
あることが特に好ましい。
その他、カラー現像液中にはカルシウムやマグネシウ
ムの沈澱防止剤として、あるいはカラー現像液の安定性
向上のために、各種キレート剤を用いることができる。
例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレンホ
スホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラメ
チレンスルホン酸、トランスシロヘキサンジアミン四酢
酸、1,2−ジアミンプロパン四酢酸、グリコールエーテ
ルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシ
フェニル酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカル
ボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン
酸、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレン
ジアミン−N,N′−ジ酢酸等が挙げられる。
これらのキレート剤は必要に応じて2種以上併用して
も良い。
これらのキレート剤の添加量はカラー現像液中の金属
イオンを封鎖するのに充分な量でれば良い。例えば1
当り0.1g〜10g程度である。
カラー現像液には、必要により任意の現像促進剤を添
加できる。
現像促進剤としては、特公昭37−16088号、同37−598
7号、同38−7826号、同44−12380号、同45−9019号及び
米国特許第3,813、247号等に表わされるチオエーテル系
化合物、特開昭52−49829号及び同50−15554号に表わさ
れるp−フェニンジアミン系化合物、特開昭50−137726
号、特公昭44−30074号、特開昭56−156826号及び同52
−43429号等に表わされる4級アンモニウム塩類、米国
特許第2,494,903号、同3,128,182号、同4,230,796号、
同3,253,919号、特公昭41−11431号、米国特許第2,482,
546号、同2,596,926号及び同3,582,346号等に記載のア
ミン系化合物、特公昭37−16088号、同42−25201号、米
国特許第3,128,183号、特公昭41−11431号、同42−2388
3号及び米国特許第3,532,501号等に表わされるポリアル
キレンオキサイド、その他1−フェニル−3−ピリゾリ
ドン類、イミダゾール類、等を必要に応じて添加するこ
とができる。
本発明においては、必要に応じて、任意のカブリ防止
剤を添加できる。カブリ防止剤としては、塩化ナトリウ
ム、臭化カリウム、沃化カリウムの如きアルカリ金属ハ
ロゲン化物及び有機カブリ防止剤が使用できる。有機カ
ブリ防止剤としては、例えばベンゾトリアゾール、6−
ニトロベンズイミダゾール、5−ニトロイソインダゾー
ル、5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニトロベンゾ
トリアゾール、5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−
チアゾリル−ベンズイミダゾール、2−チアゾリルメチ
ル−ベンズイミダゾール、インダゾール、ヒドロキシア
ザインドリジン、アデニンの如き含窒素ヘテロ環化合物
を代表例としてあげることができる。
本発明に適用されうるカラー現像液には、蛍光増白剤
を含有するのが好ましい。蛍光増白剤としては、4,4′
−ジアミノ−2,2′−ジスルホスチルベン系化合物が好
ましい。添加量は0〜5g/l好ましくは0.1g〜4/lであ
る。
又、必要に応じてアルキルスルホン酸、アリールスル
ホン酸、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の各種
界面活性剤を添加しても良い。
本発明に適用されうるカラー現象液の処理温度は20〜
50℃好ましくは30〜40℃である。処理時間は20秒〜5分
好ましくは30秒〜2分である。補充量は少ない方が好ま
しいが、感光材料1m2当たり20〜600mlが適当であり、
好ましくは50〜300mlである。更に好ましくは60ml〜200
ml、最も好ましくは60ml〜150mlである。
次に本発明に適用されうる脱銀工程について説明す
る。脱銀工程は、一般には、漂白工程−定着工程、定着
工程−漂白定着工程、漂白工程−漂白定着工程、漂白定
着工程等いかなる工程を用いても良い。
以下に本発明に適用されうる漂白液、漂白定着液及び
定着液を説明する。
漂白液又は漂白定着液において用いられる漂白剤とし
ては、いかなる漂白剤も用いることができるが、特に鉄
(III)の有機錯塩(例えばエチレンジアミン四酢酸、
ジエチレントリアミン五酢酸などのアミノポリカルボン
酸類、アミノポリホスホン酸、ホスホノカルボン酸およ
び有機ホスホン酸などの錯塩)もしくはクエン酸、酒石
酸、リンゴ酸などの有機酸;過硫酸塩;過酸化水素など
が好ましい。
これらのうち、鉄(III)の有機錯塩は迅速処理と環
境汚染防止の観点から特に好ましい。鉄(III)の有機
錯塩を形成するために有用なアミノポリカルボン酸、ア
ミノポリホスホン酸、もしくは有機ホスホン酸またはそ
れらの塩を列挙すると、エチレンジアミン四酢酸、ジエ
チレントリアミン五酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢
酸、プロピレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、シク
ロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、イミ
ノ二酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、などを
挙げることができる。これらの化合物はナトリウム、カ
リウム、チリウム又はアンモニウム塩のいずれでも良
い。これらの化合物の中で、エチレンジアミン四酢酸、
ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン
四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、メチルイミノ
二酢酸の鉄(III)錯塩が漂白力が高いことから好まし
い。これらの第2鉄イオン錯塩は錯塩の形で使用しても
良いし、第2鉄塩、例えば硫酸第2鉄、塩化第2鉄、硝
酸第2鉄、硫酸第2鉄アンモニウム、燐酸第2鉄などと
アミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン酸、ホスホ
ノカルボン酸などのキレート剤とを用いて溶液中で第2
鉄イオン錯塩を形成させてもよい。また、キレート剤を
第2鉄イオン錯塩を形成する以上に過剰に用いてもよ
い。鉄錯体のなかでもアミノポリカルボン酸鉄錯体が好
ましく、その添加量は0.01〜1.0モル/l、好ましくは0.0
5〜0.50モル/lである。
漂白液、漂白定着液及び/またはこれらの前浴には、
漂白促進剤として種々の化合物を用いることができる。
例えば、米国特許第3,893,858号明細書、ドイツ特許第
1,290,812号明細書、特開昭53−95630号公報、リサーチ
ディスクロージャー第17129号(1978年7月号)に記載
のメルカプト基またはジスルフィド結合を有する化合物
や、特公昭45−8506号、特開昭52−20832号、同53−327
35号、米国特許3,706,561号等に記載のチオ尿素系化合
物、あるいは沃素、臭素イオン等のハロゲン化物が漂白
力に優れる点で好ましい。
その他、本発明に適用されうる漂白液又は漂白定着液
には、臭化物(例えば、臭化カリウム、臭化ナトリウ
ム、臭化アンモニウム)または塩化物(例えば、塩化カ
リウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム)または沃
化物(例えば、沃化アンモニウム)等の再ハロゲン化剤
を含むことができる。必要に応じ硼砂、メタ硼酸ナトリ
ウム、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、亜燐酸、燐酸、燐酸ナトリウム、クエン酸、ク
エン酸ナトリウム、酒石酸などのpH緩衝能を有する1種
類以上の無機酸、有機酸およびこれらのアルカリ金属ま
たはアンモニウム塩または、硝酸アンモニウム、グアニ
ジンなどの腐蝕防止剤などを添加することができる。
漂白定着液又は定着液に使用される定着剤は、公知の
定着剤、即ちチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウ
ムなどのチオ硫酸塩;チオシアン酸ナトリウム、チオシ
アン酸アンモニウムなどのチオシアン酸塩;エチレンビ
スチオグリコール酸、3,6−ジチア−1,8−オクタンジオ
ールなどのチオエーテル化合物およびチオ尿素類などの
水溶性のハロゲン化銀溶解剤であり、これらを1種ある
いは2種以上混合して使用することができる。また、特
開昭55−155354号に記載された定着剤と多量の沃化カリ
ウムの如きハロゲン化物などの組み合わせからなる特殊
な漂白定着液等も用いることができる。本発明において
は、チオ硫酸塩特にチオ硫酸アンモニウム塩の使用が好
ましい。1あたりの定着剤の量は、0.3〜2モルが好
ましく、更に好ましくは0.5〜1.0モルの範囲である。漂
白定着液又は定着液のpH領域は、3〜10が好ましく、更
には5〜9が特に好ましい。
又、漂白定着液には、その他各種の蛍光増白剤や消泡
剤あるいは界面活性剤、ポリビニルピロリドン、メタノ
ール等の有機溶媒を含有させることができる。
漂白定着液や定着液は、保恒剤として亜硫酸塩(例え
ば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモ
ニウム、など)、重亜硫酸塩(例えば、重亜硫酸アンモ
ニウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、な
ど)、メタ重亜硫酸塩(例えば、メタ重亜硫酸カリウ
ム、、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸アンモニ
ウム、など)等の亜硫酸イオン放出化合物を含有するの
が好ましい。これらの化合物は亜硫酸イオンに換算して
約0.02〜0.05モル/l含有させることが好ましく、更に好
ましくは0.04〜0.40モル/lである。
保恒剤としては、亜硫酸塩の添加が一般的であるが、
その他、アスコルビン酸や、カルボニル重亜硫酸付加
物、あるいは、カルボニル化合物等を添加しても良い。
更には緩衝剤、蛍光増白剤、キレート剤、消泡剤、防
カビ剤等を必要に応じて添加しても良い。
定着又は漂白定着等の脱銀処理後、水洗及び/又は安
定化処理をするのが一般的である。
水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性(例えばカ
プラー等使用素材による)や用途、水洗水温、水洗タン
クの数(段数)、向流、順流等の補充方式、その他種々
の条件によって広範囲に設定し得る。このうち、多段向
流方式における水洗タンク数と水量の関係は、ジャーナ
ル・オブ・ザ・ソサエティ・オブ・モーション・ピクチ
ャー・アンド・テレヴィジョン・エンジニアズ(Journa
l of the Society of Motion Picture and Television
Engineers)第64巻、p.248〜253(1955年5月号)に記
載の方法で、もとめることができる。通常多段向流方式
における段数は2〜6が好ましく、特に2〜4が好まし
い。
多段向流方式によれば、水洗水量を大巾に減少でき、
例えば感光材料1m2当たり、0.5l〜1以下が可能であ
り、本発明の効果が顕著であるが、タンク内での水の滞
留時間増加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊
物が感光材料に付着する等の問題が生じる。この様な問
題の解決策として、特開昭62−288838号に記載のカルシ
ウム、マグネシウムを低減させる方法を、極めて有効に
用いることができる。また、特開昭57−8542号に記載イ
ソチアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、同61−12
0145号に記載の塩素化イソシアヌール酸ナトリウム等の
塩素系殺菌剤、特開昭61−267761号に記載のベンゾトリ
アゾール、銅イオンその他堀口博著「防菌防黴の化学」
(1986年)三共出版、衛生技術会編「微生物の減菌、殺
菌、防黴技術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学
会編「防菌防黴剤事典」(1986年)、に記載の殺菌剤を
用いることもできる。
更に、水洗水には、水切り剤として界面活性剤や、硬
水軟化剤としてEDTAに代表されるキレート剤を用いるこ
とができる。
以上の水洗工程に続くか、又は水洗工程を経ずに直接
安定液で処理することも出来る。安定液には、画像安定
化機能を有する化合物が添加され、例えばホルマリンに
代表されるアルデヒド化合物や、色素安定化に適した膜
pHに調製するための緩衝剤や、アンモニウム化合物があ
げられる。又、液中でのバクテリアの繁殖防止や処理後
の感光材料に防黴性を付与するため、前記した各種殺菌
剤や防黴剤を用いることができる。
更に、界面活性剤、蛍光増白剤、硬膜剤を加えること
もできる。本発明の感光材料の処理において、安定化が
水洗工程を経ることなく直接行われる場合、特開昭57−
8543号、同58−14834号、同60−220345号等に記載の公
知の方法を、すべて用いることができる。
その他、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホ
ン酸、エチレンジアミン四メチレンホスホン酸等のキレ
ート剤、マグネシウムやビスマス化合物を用いることも
好ましい態様である。
脱銀処理後用いられる水洗液または安定化液としてい
わゆるリンス液も同様に用いられる。
水洗工程又は安定化工程の好ましいpHは4〜10であ
り、更に好ましくは5〜8である。温度は感光材料の用
途・特性等で種々設定し得るが、一般には15〜45℃好ま
しくは20〜40℃である。時間は任意に設定できるが短か
い方が処理時間の低減の見地から望ましい。好ましくは
15秒〜1分45秒更に好ましくは30秒〜1分30秒である。
補充量は、少ない方がランニングコスト、排出量減、取
扱い性等の観点で好ましい。
具体的な好ましい補充量は、感光材料、単位面積あた
り前浴からの持込み量の0.5〜50倍、好ましくは3倍〜4
0倍である。または感光材料1m2当り1以下、好まし
くは500ml以下である。また補充は連続的に行っても間
欠的に行ってもよい。
水洗及び/又は安定化工程に用いた液は、更に、前工
程に用いることもできる。この例として多段向流方式に
よって削減して水洗水のオーバーフローを、その前浴の
漂白定着浴に流入させ、漂白定着浴には濃縮液を補充し
て、廃液量を減らすことがあげられる。
(実施例) 以下、本発明を実施例によつて具体的に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 (支持体の調製) 写真用印画紙用LBKP(広葉樹晒、硫酸塩パルプ)100
%(秤量175g/m2、厚み約180μ);白色原紙の表面に下
記の組成の耐水性酸化チタンからなる白色顔料含有樹脂
層を設け、支持体I、IIないしIIIをえた。
支持体I: ポリエチレン組成物(密度0.920g/cc、メルトインデ
ツクス(MI)5.0g/10分)の90重量部に、酸化ケイ素と
酸化アルミニウムで表面処理した酸化チタン白色顔料の
10重量部を添加し、更に青味染料(群青)を加えて混練
した後に熔融押出しコーテイングにより30μmの耐水性
樹脂層を得た。他方白色原紙の裏面に他のポリエチレン
組成物(密度0.950g/cc、MI8.0g/10分)のみコーテイン
グして20μの耐水性樹脂層をえた。
支持体II: 支持体Aで用いたポリエチレン組成物の86重量部に、
次のような表面処理したアナタース形酸化チタン白色顔
料14重量部添加し、同様に混練した後に、熔融押し出し
コーテイングにより30μmの耐水性樹脂層をえた。
支持体Aで用いたと同一の酸化チタン粉末を、2,4−
ジヒドロキシ−2−メチルペンタンのエタノール溶液に
浸漬し加熱してエタノール蒸散せしめて表面処理した酸
化チタン白色顔料を得た。該アルコールは、酸化チタン
に対して約1重量%相当粒子表面に被覆した。白紙原紙
のその裏面に支持体Aと同様にポリエチレン組成物を用
い耐水性樹脂層を設けた。
第1表に示す組成に変え、他は同様にして試料IIIを
えた。
支持体試料IV ジペンタエリスリトールプロピレンオキシド12モル相
当付加物のヘキサアクリレートエステルの50重量部とル
チル型酸化チタンの50重量部の組成物をボールミルで20
時間以上混合分散した後、乾燥膜厚が10μmになるよう
に下記の原紙に塗布・乾燥した。用いた原紙は、支持体
Aで用いた白色原紙の上にポリエチレン組成物の厚さ20
μmの層を設け、その裏面にはポリエチレン組成物(密
度0.960g/cc、MI25g/10分)の20μmの層を設けて得ら
れたものである。
塗布層を、窒素雰囲気下で、加速電圧200kv、吸収線
量5メガラツド相当量の電子線照射を行い支持体試料IV
を得た。
本発明による支持体の耐水性樹脂層の表面部における
白色顔料粒子の分散性を、イオンスパツタリング法によ
り表面から約0.05μmの樹脂をエツチングし、白色顔料
粒子を電子顕微鏡により観察し、連続する6μm×6μ
mの単位面積6個について各粒子の投影面積比率Riを求
め、その 並び平均粒子占有面積比率(%)を求めた。その結
果を、第1−a表に示す。
支持体試料Iに比して、支持体試料IIないしIVは、そ
の白色顔料の分散性に優れている。
ハロゲン化銀乳剤A−1調製 石灰処理ゼラチン20gを蒸留水800mlに添加し、40℃に
て溶解後、硫酸でpHを3.8に調節した。この水溶液に、
更に塩化ナトリウム2.0gとN,N′−ジメチルエチレンチ
オ尿素0.01gを溶解させたものを水溶液(I)とした。
次に硝酸銀125gを蒸留水500mlに溶解したものを水溶液
(II)とした。更に塩化ナトリウム43gと黄血塩0.25mg
および6塩化イリジユウム2カリウム塩0.001mgを蒸留
水500mlに溶解したものを水溶液(III)とした。55℃に
保温した水溶液(I)の中に水溶液(II)と水溶液(II
I)を同時に55分間にわたつて添加混合した。以上の操
作によつて得られたハロゲン化銀粒子の分散液から凝集
沈降法により過剰の塩類を除去した後、石灰処理ゼラチ
ン40gを加えて再び分散した。この分散液に下記分光増
感色素(V−1)をハロゲン化銀1モル当たり4.2×10
-4モルを加えて分光増感し、更にハロゲン変換法により
既に形成されている塩化銀粒子上に臭化銀を形成させな
がらN,N,N′−トリエチルチオ尿素を用いて硫黄増感を
施した。
以上の様にして、平均粒子サイズ0.63μm、変動係数
0.09、塩化銀含量99.3モル%の立方体、塩臭化銀乳剤A
−1を調製した。
ハロゲン化銀乳剤B−1の調製 ハロゲン化銀乳剤A−1の調製に用いた分光増感色素
(V−1)の代わりに下記分光増感色素(V−2)およ
び(V−3)をハロゲン化銀1モル当たりそれぞれ3.8
×10-4モル、および7.0×10-5モル用いる他は乳剤A−
1と同様の方法で、但し乳剤A−1の調製法における水
溶液(I)、(II)および(III)の添加混合の時間、
温度、攪拌方法の調節によつて平均粒子サイズ0.59μ
m、変動係数0.09、塩化銀含量99.1モル%の立方体ハロ
ゲン化銀乳剤B−1を調製した。
ハロゲン化銀乳剤C−1の調製 ハロゲン化銀乳剤A−1の調製に用いた分光増感色素
(V−1)の代わりに下記分光増感色素(V−4)をハ
ロゲン化銀1モル当たり7.4×10-5モル用いる他は乳剤
A−1と同様の方法で、但し乳剤A−1の調製法におけ
る水溶液(I)、(II)および(III)の添加混合の時
間、温度、攪拌方法の調節によつて平均粒子サイズ0.54
μm、変動係数0.07、塩化銀含量99.5モル%の立方体、
塩臭化銀乳剤C−1を調製した。
感光材料(試料番号10)の作製 前記の方法で調製した支持体Iを用いて、以下に示す
層構成の多層カラー印画紙を作製した。塗布液は下記の
ようにして調製した。
第一層塗布液調製 イエローカプラー(ExY)19.1gおよび色像安定剤(Cp
d−1)4.5g及び色像安定剤(Cpd−7)1.3gに酢酸エチ
ル27.2ccおよび溶媒(Solv−3)2.7gおよび溶媒(Solv
−1)5.5gを加え溶解し、この溶液を10%ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム8ccを含む10%ゼラチン水溶
液185ccに乳化分散させた。
この乳化分散物と前記乳剤(A−1)とを混合溶解
し、以下に示す組成となるように第一塗布液を調製し
た。
第二層から第七層用の塗布液も第一層塗布液と同様の
方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤としては、1−
オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩
を用いた。
赤感性乳剤層に対しては、下記の化合物をハロゲン化
銀1モル当たり2.6×10-3モル添加した。
また青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性乳剤層に対
し、1−(5−メチルウレイドフエニル)−5−メルカ
プトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1モル当たり
8.5×10-5モル、7.7×10-4モル、2.5×10-4モル添加し
た。
イラジエーシヨン防止のために乳剤層に下記の染料を
添加した。
また防腐剤として下記の化合物を使用した。
(層構成) 以下に各層の組成を示す。数字は塗布量(g/m2)を表
す。ハロゲン化銀乳剤は銀換算塗布量を表す。
支持体:前記支持体I 第一層(青感層) 前記乳剤(A−1) 0.25 ゼラチン 0.98 イエローカプラー(ExY) 0.72 色像安定剤(Cpd−1) 0.17 溶媒(Solv−3) 0.10 溶媒(Solv−1) 0.21 色像安定剤(Cpd−7) 0.05 第二層(混色防止層) ゼラチン 0.75 混色防止剤(Cpd−5) 0.08 溶媒(Solv−1) 0.16 溶媒(Solv−4) 0.08 第三層(緑感層) 乳剤(B−1) 0.13 ゼラチン 0.94 マゼンタカプラー(ExM) 0.26 色像安定剤(Cpd−2) 0.05 色像安定剤(Cpd−3) 0.08 色像安定剤(Cpd−4) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.02 溶媒(Solv−2) 0.40 第四層(紫外線吸収層) ゼラチン 1.13 紫外線吸収剤(UV−1) 0.47 混色防止剤(Cpd−5) 0.05 溶媒(Solv−5) 0.24 第五層(赤感層) 乳剤(C−1) 0.21 ゼラチン 0.80 シアンカプラー(ExC) 0.32 色像安定剤(Cpd−6) 0.17 色像安定剤(Cpd−7) 0.32 色像安定剤(Cpd−8) 0.04 溶媒(Solv−6) 0.20 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.38 紫外線吸収剤(UV−1) 0.16 混色防止剤(Cpd−5) 0.02 溶媒(Solv−5) 0.08 第七層(保護層) ゼラチン 1.06 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(変性度
17%) 0.08 流動パラフイン 0.02 以上の様にして感光材料(10)を作成した。つづいて
感光材料(10)の作成方法において、支持体Iを用いる
代わりに第1表に示した支持体II、IIIおよび支持体IV
を用いる他は感光材料(10)と全く同様の方法で第2表
に示す感光材料(11)〜(13)を作成した。
以上の未露光、未処理の感光材料の感光層側の反射濃
度が、いずれの感光材料においても550nmにおいて0.7
5、680nmにおいて1.00となる様に前記のイラジエーシヨ
ン防止用マゼンタ染料、シアン染料I、IIの添加量を調
節した。
感光材料の評価 以上の様にして作製した感光材料(10)〜(13)に、
引伸し機を用いてシヤープネス測定用の矩形チヤートを
焼き付け、露光の終了した試料を下記現像処理(I)の
手順で処理した。処理工程 現像処理(I) カラー現像液 38℃18秒 漂白定着 38℃18秒 リンス 38℃5秒 リンス 38℃5秒 リンス 38℃5秒 リンス 38℃5秒 リンス 38℃5秒 乾燥 65℃14秒 (リンスへの5タンク向流方式とした。) 各処理液の組成は以下の通りである。
リンス液:タンク液、補充液ともイオン交換水を使用
し、補充量は55ml/m2とした。
本実施例の現像処理は自動現像機を用いて行なつた。
この場合の自動現像機の特徴としては、各処理浴とも
感光材料の感光層面に向かって毎分2l以上の吐出量でタ
ンク液を吹き付ける様な液循環の機構を有しているこ
と、カラー現像浴の現像液が空気と接している表面の
面積の現像浴総容量に対する比率が0.05cm2/ml以下とな
る様な構造を有していること、カラー現像浴および漂
白定着浴に感光材料が侵入してから空中を経て次の浴に
侵入する過程において各浴の空中時間と液中時間の比率
が0.7以下となる様な構造を有していること、最終リ
ンス浴と乾燥部との間に感光材料の表面に付着した液を
ぬぐい取るための複数の除液ローラーを配置してあるこ
と、感光材料の感光層面に多孔板あるいはスリツトを
介して3m/秒以上の風速で乾燥風を吹き付けかつ水分を
含んだ所謂スクリーン風を感光材料表面から迅速に取り
去る様な空気の循環機構を持った乾燥部を有すること、
などを挙げることが出来る。
以上の処理によつて得られたシヤープネス測定用画像
の空間周波数5line/mmのところのCTF値(0.2line/mmに
おける濃度差を1とした時の5line/mmの細線の濃度差の
相対値)を第3表に示した。
更に、同じく感光材料(10)〜(13)を用いてA3サイ
ズのシートを50枚ずつ作成し、露光を与えないで現像処
理(I)を行なつた。この場合、感光材料は最低濃度
(即ち白地)を示すことになるが感光材料や現像処理が
適切でない時には往々にしてこの白地に濃度ムラを生ず
る。この白地ムラの発生程度を同じく第3表に示す。但
し、白地ムラの発生程度は肉眼で視覚的に判断し、白地
ムラの発生のないものを○、やや発生しているが実用上
問題ないものを△、明らかに白地ムラが認められて許容
出来ないものを×とした。
以上の結果から、本発明の画像形成方法においては優
れたシヤープネスを有し、かつ白地ムラのない良好な画
像を極めて短時間の現像処理で提供することが出来るこ
とが分る。
本実施例で示す本発明の必須の態様は、酸化チタン顔
料を14重量%以上含有する疎水性樹脂層を少なくとも片
面に設けた支持体とイラジエーシヨン防止染料の使用に
よつて感光材料の感光層側の反射濃度の680nmにおける
値が0.7以上であること、および現像処理の際に処理液
の噴流を感光材料の感光層表面に衝突させながら処理し
ている(以下噴流攪拌と称する)ことである。
第3表に示すCTF値は0.03以上であれば実用条件下で
その違いが識別出来、更に0.05以上であれば容易に違い
が分る。従って、第3表の本発明例は比較例に対して明
かに優れたシヤープネスを有している。
同じく第3表に示す白地ムラはすべてのサンプルで良
好な結果であつたが、これは実施例1においてはすべて
の処理浴で噴流攪拌を行なつたためである。
実施例2 実施例1の感光材料(11)を用いて実施例1と同様の
現像処理を行なう際に、漂白定着浴およびリンス浴〜
の攪拌方法を下記第4表に示すごとくに変える以外は
実施例1と同様にして、白地ムラの評価を行ない、その
結果を第5表に示す。
以上の結果から、本発明の効果を得るには漂白定着浴
及びリンス浴の処理液を噴流して感光材料の感光層表面
に衝突させながら処理することが重要であることが明か
である。ここで(2)の方法は(4)に比べて優れてい
るので本発明に含まれるがその効果は十分ではなく、処
理液の流量は毎分2l以上、好ましくは5l以上がよい。ま
た処理装置の形状にもよるが過剰の流量は感光材料の搬
送性や処理液の飛散、経時安定性の観点から好ましくな
い。
実施例3 実施例1の感光材料(11)と同様の方法で、用いるイ
ラジエーシヨン防止染料の添加量のみを変更することに
よつて第6表に示す感光材料(30)〜(32)を作成し
た。つまり470nmに関してはイエロー染料の、550nmに関
してはマゼンタ染料の、680nmに関してはシアン染料
I、IIの添加量を変更して所定の反射濃度となるように
した。
以上の感光材料に実施例1の評価と同様に引伸機を用
いてシヤープネス測定用の矩形チヤートを焼き付け現像
処理(I)に従って処理をした。但しこの場合、処理に
よつて得られたシヤープネス測定用画像の空間周波数0.
2line/mmの部分での発色がグレイとなる様に、露光時の
引伸機の色補正フイルターを調節した。
この様にして得たシヤープネス測定用画像の空間周波
数5〜16line/mmの高周波数部分を肉眼で観察すると画
像のボケを生じた部分に色味の偏りが見られる場合が有
る。この偏りはシアン、マゼンタ、イエロー各画像のシ
ヤープネスの違いが大きい場合に起こり、色滲みとなつ
て見えるため実用上好ましくない。感光材料(30)〜
(32)についてこの色滲みの評価と実施例1と同じ白地
ムラの評価結果を合わせて第7表に示す。
以上の結果から、感光材料(30)〜(32)はいずれも
白地ムラは見られないが、色滲みに違いがあり、本発明
の効果を得るためには感光材料の感光層側の反射濃度が
680nmにおいて0.7以上でかつ550nmにおける値を680nmに
おける値で除した比率が1.0以下、かつ470nmにおける値
が0.2以上であることが好ましい。
また感光材料(30)〜(32)を実施例2第4表の処理
(4)の方法で現像進行を行なつたところ、いずれの感
光材料にも白地ムラの発生が見られ実用に適さないこと
がわかつた。このことから本発明の効果を得るために
は、発色現像、漂白定着、水洗および/または安定処理
の内、少なくとも漂白定着と水洗および/または安定処
理の処理浴において、処理液の噴流を感光材料の感光層
表面に衝突させながら処理することを必要とすることが
わかる。
なお、前表の評価は次の通りである。
○色滲みが見られない △色滲みが多少認められるが、実用上問題ない程度で
ある ×色滲みが多く、実用上問題のある程度である 実施例4 実施例1の感光材料(11)と同様の方法で、用いるイ
ラジエーシヨン防止染料の添加量のみを変更することに
よつて第8表に示す感光材料(40)〜(43)を作成し
た。
なお、各染料の添加量は実施例3と同様の方法にて所
定の反射濃度となるようにした。
以上の感光材料において実施例1と同様の方法でシヤ
ープネスおよび白地ムラの評価を、また実施例3と同様
の方法で色滲みの評価を行なつた結果を第9表に示す。
尚白地ムラの評価については処理浴の攪拌を実施例2の
第4表、処理(1)および(4)の2通りで行なつた結
果を示した。シヤープネスと色滲みについては上記処理
(1)と(4)で同じ結果が得られたので1種のみ示し
た。
以上の結果から、先ず第1に感光材料(40)における
シヤープネス(CTF)改良効果が大きく、この効果は感
光材料の感光層側の反射濃度を680nmにおいて1.0以上の
にすることによつて達成されることがわかる。ここで重
要なことは感光材料(40)〜(42)が実施例1の感光材
料(11)と同様、第1表の支持体IIを使用している点で
あり、その理由は実施例1で述べた通りである。次に白
地ムラの結果から、本発明の感光材料に比べてシヤープ
ネスの劣った感光材料の場合、即ち感光材料(41)〜
(43)の場合には処理(4)のおいても白地ムラを生じ
ず、従つて処理(1)のような処理液の噴流を感光材料
に衝突させながら処理を行なう必要がない。また色滲み
については感光材料(40)〜(42)のいずれにおいても
問題ない結果であつたが、これはこれら感光材料の感光
層側の反射濃度が470nmにおける値から550nmにおける
値、更に680nmに置ける値へと次第に大きくなる様に設
定したためである。従って感光材料(40)〜(43)は実
用上のシヤープネスに関して色滲みの問題はないが、感
光材料(41)〜(43)についてはシヤープネスそのもの
の程度が低い、即ちCTF値が低いという欠点は残る。本
発明の噴流攪拌の効果は、CTF値が高くかつ色滲みもな
い感光材料に対して顕著であることが明かである。
実施例5 実施例1の感光材料(11)の作成方法においてハロゲ
ン化銀乳剤の用い方および水溶性合成ポリマー(以下の
実施例中では単にポリマーと記す)の用い方を下記第10
表に記載の量とする以外は感光材料(11)と同様の方法
にて感光材料(20)を作成した。尚、本実施例には水溶
性合成ポリマーとしてポリアクリルアミド(平均分子量
10万〜20万)を用いた。乳剤使用量は銀換算塗布量(g/
m2)で表わした。
以上の様にして作成した感光材料(11)、(20)に対
して実施例1と全く同様の白地ムラ評価を行なつたとこ
ろ、いずれの感光材料においても白地ムラは認められな
かつた。また実施例1と同様のシヤープネスの評価結果
も感光材料(11)ど同等の性能であつた。本実施例にお
ける感光材料(20)は感光材料(11)に比べて発色現像
が速く、本発明における様な極めて短時間の現像処理に
は特に好ましい特徴を有するものであるが、この様な感
光材料においても本発明の効果が確実に得られることが
明かである。
実施例6 実施例1と同じ自動現像機を用いて現像処理(I)の
代わりに下記現像処理(II)および(III)を施す以外
は実施例1と同様の方法にて感光材料(11)を評価した
ところ、実施例1における現像処理(I)の結果と同
様、本発明の画像形成方法が白地ムラのない鮮明な画像
を提供するものであることを確かめた。
各処理液の組成は以下の通りである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−286849(JP,A) 特開 平1−196044(JP,A) 特開 昭62−212650(JP,A) 特開 昭57−151942(JP,A) 特開 昭63−200147(JP,A) 特開 昭62−183460(JP,A) 特開 昭64−13550(JP,A) 特開 平2−3042(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反射型支持体上に、芳香族第一級アミン発
    色現像主薬の酸化体とのカップリングにより色素を形成
    する耐拡散化された油溶性カプラーの少なくとも一種、
    及び高沸点有機溶媒の少なくとも一種を含有する親油性
    微粒子の乳化分散物を含むハロゲン化銀写真乳剤層を少
    なくとも一層有することを特徴とするカラー写真感光材
    料を露光後、発色現像、漂白定着、水洗および/または
    安定処理する工程の時間が合計20秒間以上70秒間以下で
    あるカラー画像形成方法において、該カラー写真感光材
    料のハロゲン化銀写真乳剤層が95モル%以上の塩化銀を
    含有する単分散ハロゲン化銀乳剤から成り、かつ該反射
    型支持体の少なくとも写真感光層塗設側の片面が酸化チ
    タン14〜60重量%を含有する疎水性樹脂層から成ってい
    て、且つ該感光材料の感光層側の反射濃度の680nmにお
    ける値が0.7以上、更に同じく550nmにおける値を680nm
    における値で除した比率が1.0以下であり、更に前記発
    色現像、漂白定着、水洗および/または安定処理の工程
    の内、少なくとも漂白定着と水洗および/または安定処
    理の処理浴において、処理液の噴流を該感光材料の感光
    層表面に衝突させらながら処理することを特徴とするカ
    ラー画像形成方法。
  2. 【請求項2】前記カラー写真感光材料の処理工程が露光
    後、5秒間以上20秒間以下で発色現像し、引き続いて5
    秒間以上20秒間以下で漂白定着した後、10秒間以上30秒
    間以下で水洗および/または安定処理するものであるこ
    とを特徴とする請求の範囲第1項記載のカラー画像形成
    方法。
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