JP2887435B2 - トナーバインダー - Google Patents

トナーバインダー

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JP2887435B2
JP2887435B2 JP5307431A JP30743193A JP2887435B2 JP 2887435 B2 JP2887435 B2 JP 2887435B2 JP 5307431 A JP5307431 A JP 5307431A JP 30743193 A JP30743193 A JP 30743193A JP 2887435 B2 JP2887435 B2 JP 2887435B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用ポリエステル
系トナーバインダーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用プロセスでは紙などの上に転
写されたトナーを定着するために、接触加熱型定着器
{ヒートロールを用いる方法、加熱体と紙などの間にフ
ィルムまたはベルトを介する方法(例えば特開平4−7
0688号公報および特開平4−12558号公報)}
が広く採用されている。この方法では、定着下限温度
(以下MFTと略す)は低いことが望ましく(低温定着
性)、また、ヒートロール表面、フィルムまたはベルト
へのホットオフセットが発生する温度(以下HOTと略
す)は高いことが望ましい(耐ホットオフセット性)。
また、電子写真プロセスの機械内では、定着器などから
熱が発生するため、トナーが熱によって凝集し流動性が
悪化したりすることのない様、耐熱保存性も満たさなけ
ればならない。この三つの性質を満足させるために従来
から低分子量から高分子量にわたる広範囲の分子量分布
を有し、ガラス転移点が50℃〜80℃であるトナーバ
インダーを使用すること(例えば特公昭60−2041
1号、特開昭61−215558号公報)や、ノボラッ
ク型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルを用い
たポリエステル樹脂(特開平5−27478号公報)が
提唱されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法
は、近年のコピー機やファクシミリの高速化による、よ
り低温定着性を求める動向や、プリンターの小型化によ
る、より耐熱保存性を求める動向に充分に対応できてい
るとは言いがたい。本発明は上記の問題を解決するもの
であって、トナー化した際に、耐熱保存性および電気特
性が良好で、ホットオフセット発生温度が高く、かつ低
温定着性に優れるトナーバインダーを得ることを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、トナー化
した際に、耐熱性および電気特性が良好で、ホットオフ
セット発生温度が高く、かつ低温定着性に優れるトナー
バインダーを得ることを目的に鋭意検討した結果本発明
に到達した。即ち、本発明は、架橋ポリエステル樹脂
(A1)と非架橋樹脂(B)からなり、室温で(B)が
(A1)中に平均粒径5μm以下で分散しており、10
0℃〜150℃の間で(B)が(A1)に完全相溶する
か、または一部が相溶して昇温前の平均粒径の1/2以
下になることを特徴とする電子写真用ポリエステル系ト
ナーバインダー;および非架橋ポリエステル樹脂(A
2)と非架橋樹脂(B)からなり、室温で(B)が(A
2)中に平均粒径5μm以下で分散しており、100℃
〜150℃の間で(B)が(A2)に完全相溶するか、
または一部が相溶して昇温前の平均粒径の1/2以下に
なることを特徴とする電子写真用ポリエステル系トナー
バインダーである。
【0005】以下、本発明を詳述する。本発明に用いる
架橋ポリエステル樹脂(A1)は、特に限定されない
が、2価カルボン酸類と2価のアルコール類と3価以上
のポリカルボン酸成分および/または3価以上のアルコ
ール類とを用いて得ることができる。
【0006】本発明に用いる非架橋ポリエステル樹脂
(A2)は、特に限定されないが、2価カルボン酸類と
2価のアルコール類と用いて得ることができる。
【0007】2価カルボン酸類の具体例としては、
(1)炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸(マレイン
酸、フマール酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、
マロン酸、アゼライン酸、メサコン酸、シトラコン酸、
グルタコン酸など);(2)炭素数8〜20の脂環式ジ
カルボン酸(シクロヘキサンジカルボン酸、メチルメジ
ック酸など);(3)炭素数8〜20の芳香族ジカルボ
ン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエ
ンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸など);
(4)側鎖に炭素数4〜35の炭化水素基を有する、ア
ルキルもしくはアルケニルコハク酸(イソドデセニルコ
ハク酸、n−ドデセニルコハク酸など);並びに、これ
ら2価カルボン酸の無水物や低級アルキル(メチル、ブ
チルなど)エステルが挙げられる。これらの中では上記
(1)、(3)、(4)およびこれらジカルボン酸の無
水物や低級アルキルエステルが好ましく、(無水)マレ
イン酸、フマール酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ジ
メチルテレフタレート、n−ドデセニル(無水)コハク
酸が更に好ましい。 (無水)マレイン酸およびフマール酸は反応性が大きい
点で好ましく、イソフタル酸およびテレフタル酸はポリ
エステルのガラス転移温度を高くする点で好ましい。
【0008】2価アルコール類としては、例えば(1)
炭素数2〜12のアルキレングリコール(エチレングリコ
ール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピ
レングリコール、1,4−ブタンジオ−ル、ネオペンチ
ルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);
(2)アルキレンエ−テルグリコール類(ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコールなど);(3)
炭素数6〜30の脂環式ジオール(1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);
および(4)ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビ
スフェノールF、ビスフェノールSなど);並びに、
(5)上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド
{エチレンオキサイド(以下EOと略す)、プロピレン
オキサイド(以下POと略す)、ブチレンオキサイドな
ど}2〜8モル付加物を挙げることができる。これらの
うち(1)および(5)が好ましく、(5)が更に好ま
しい。上記(1)の中ではエチレングリコールは反応速
度を増大し、1,2−プロピレングリコールおよびネオ
ペンチルグリコールは低温定着性の点で特に好ましい。
また、上記(5)の中では、特にビスフェノールAのE
Oおよび/またはPO2〜4モル付加物がトナーに良好
な耐オフセット性を与える点で好ましい。
【0009】架橋ポリエステル樹脂(A1)に用いられ
る3価以上のカルボン酸類の具体例としては、(1)炭
素数7〜20の脂肪族ポリカルボン酸(1,2,4−ブ
タントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボ
ン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチ
レンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシ
ル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン
酸など);(2)炭素数9〜20の脂環式ポリカルボン
酸(1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸な
ど);(3)炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸
(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−
ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリ
カルボン酸および1,2,4−ナフタレントリカルボン
酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸
など);並びにこれらの無水物や低級アルキル(メチ
ル、ブチルなど)エステルが挙げられる。これらの中で
は(3)およびその無水物や低級アルキルエステルが好
ましく、特に1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、
1,2,5−ベンゼントリカルボン酸およびこれらの無
水物や低級アルキルエステルが価格およびトナーの耐オ
フセット性付与の点で好ましい。
【0010】架橋ポリエステル樹脂(A1)に用いられ
る3価以上のアルコール類の具体例としては、(1)炭
素数3〜20の脂肪族多価アルコール(ソルビトール、
1,2,3,6−ヘキサンテトラオール、1,4−ソル
ビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ル、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタント
リオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロ
ール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−
1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパンなど);(2)炭素数6〜
20の芳香族多価アルコール(1,3,5−トリヒドロ
キシルメチルベンゼンなど);並びにこれらのアルキレ
ンオキサイド付加物;(3)ノボラック型フェノール樹
脂のオキシアルキレンエーテル;(4)イソシアヌル酸
などの分子中に2個以上の活性水素を有する複素環式化
合物のオキシアルキレンエ−テルなどが挙げられる。こ
れらの中では(1)、(3)および(4)の化合物が好
ましく、(3)および(4)が更に好ましい。
【0011】本発明の架橋ポリエステル樹脂(A1)お
よび非架橋ポリエステル樹脂(A2)においては、分子
量の調整や反応の制御を目的として、カルボン酸類、ア
ルコール類と共にモノカルボン酸、モノアルコールなど
が必要に応じて使用できる。その具体例としては、安息
香酸、パラオキシ安息香酸、トルエンカルボン酸、サリ
チル酸、酢酸、プロピオン酸およびステアリン酸などの
モノカルボン酸;ベンジルアルコール、トルエン−4−
メタノールおよびシクロヘキサンメタノールなどのモノ
アルコールが挙げられる。本発明の架橋ポリエステル樹
脂(A1)、非架橋ポリエステル樹脂(A2)を各々構
成するカルボン酸類とアルコール類との比率はいずれも
アルコール性水酸基当量/カルボキシル基当量が、通常
0.6〜1.4、好ましくは0.7〜1.3、更に好ま
しくは0.8〜1.2となるような比率であればよい。
また、本発明の架橋ポリエステル樹脂(A1)中の3価
以上のカルボン酸類および/または3価以上のアルコー
ル類の構成割合は種々変えることができるが、トナーの
HOTの点から、通常1重量%以上、好ましくは3〜5
0重量%、更に好ましくは5〜25重量%である。本発
明のポリエステル樹脂(A1)および非架橋ポリエステ
ル樹脂(A2)の製法を例示すると、カルボン酸類とア
ルコール類を所定の割合で配合し、ポリエステル化反応
を行うことにより得られる。反応は通常、触媒の存在下
150〜300℃、好ましくは170〜280℃程度の
温度条件下で行われる。また反応は常圧下、減圧下、も
しくは加圧下で行うことができるが、所定の反応率(例
えば30〜90%程度)に到達後は反応系を200mm
Hg以下、好ましくは25mmHg以下に減圧し、反応
を行うのが望ましい。
【0012】上記触媒としては、通常、ポリエステル化
に用いられる触媒、例えばスズ、チタン、アンチモン、
マンガン、ニッケル、亜鉛、鉛、鉄、マグネシウム、カ
ルシウム、ゲルマニウムなどの金属;およびこれら金属
含有化合物(ジブチルスズオキサイド、オルソジブチル
チタネート、テトラブチルチタネート、酢酸亜鉛、酢酸
鉛、酢酸コバルト、酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン
など)が挙げられる。反応物の性質(例えば酸価、軟化
点など)が所定の値に到達した時点、あるいは反応機の
攪拌トルクまたは攪拌動力が所定の値に到達した時点で
反応を停止させることによって本発明の(A1)および
(A2)を得ることができる。
【0013】(A1)は通常0.5〜30、好ましくは
1〜20mgKOH/gの酸価と通常5〜100、好ま
しくは10〜70mgKOH/gの水酸基価を有してい
る。酸価0.5未満ではトナーの帯電量が低くなり、3
0を越えると帯電量の湿度依存性が大きくなる。又、水
酸基価が5未満ではトナーの低温定着に悪い影響がで、
100を越えると帯電量の湿度依存性が大きくなる。ま
た(A1)のゲル分(テトラヒドロフランに不溶分)は
通常0.1〜50%、好ましくは1〜40%である。ゲ
ル分が50%を越えるとポリエステルの合成に困難が伴
う。(A1)のピーク分子量は通常、2000〜200
00、好ましくは2500〜10000である。
【0014】(A1)のガラス転移温度(Tg)は通常
30〜85℃、好ましくは40〜80℃、更に好ましく
は55〜75℃である。Tgが30℃未満では本発明の
バインダーを用いたトナー粒子同士の付着、凝集(ブロ
ッキング)が生じやすく、Tgが85℃を越えるとトナ
ーの低温定着性が悪くなる。
【0015】(A2)は通常0.5〜30、好ましくは
1〜20mgKOH/gの酸価を有している。酸価0.
5未満ではトナーの帯電量が低くなり、30を越えると
帯電量の湿度依存性が大きくなる。(A2)のピーク分
子量は通常、3000〜40000、好ましくは400
0〜30000である。
【0016】(A2)のガラス転移温度(Tg)は通常
30〜85℃、好ましくは40〜80℃、更に好ましく
は55〜75℃である。Tgが30℃未満では本発明の
バインダーを用いたトナー粒子同士の付着、凝集(ブロ
ッキング)が生じやすく、Tgが85℃を越えるとトナ
ーの低温定着性が悪くなる。
【0017】本発明に用いる非架橋樹脂(B)は、ポリ
アミド(B1)、ポリウレタン(B2)、ポリエステル
(B3)、エポキシ樹脂(B4)、ポリスチレン(B
5)、スチレン/アクリル共重合体(B6)の群から選
ぶことができる。(B)の内、好ましいのは(B1)、
(B2)および(B3)であり、更に好ましくは(B
1)である。
【0018】(B1)は、特に限定されないが、2価以
上のカルボン酸類と2価以上のアミン類と必要によりモ
ノカルボン酸および/またはモノアミンとから得ること
ができる。2価以上のカルボン酸類の具体例としては、
一般にダイマー酸と呼ばれるオレイン酸やリノール酸な
どの不飽和脂肪酸を重合した重合脂肪酸および前記記載
の2価カルボン酸類が挙げられる。好ましくは、重合脂
肪酸および重合脂肪酸と前記記載の2価カルボン酸類の
併用である。2価以上のアミン類の具体例としては、
(1)脂肪族ポリアミン(エチレンジアミン、ジエチレ
ントリアミン、トリエチレンテトラアミン、1,2−ジ
アミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、ヘキサメ
チレンジアミンなど);(2)脂環式ポリアミン(イソ
ポロンジアミン、シクロヘキシレンジアミンなど);
(3)芳香族ポリアミン(キシリレンジアミン、ジアミ
ノジフェニルメタンなど)が挙げられる。このうち
(1)が好ましく、エチレンジアミン、ジエチレントリ
アミン、1,3−ジアミノプロパン、ヘキサメチレンジ
アミンの単独およびジエチレントリアミンとの混合物が
更に好ましい。
【0019】モノカルボン酸の具体例としては、(1)
炭素数1〜22の直鎖または分岐の(不)飽和脂肪酸;
(2)混合脂肪酸(パーム油脂肪酸、トール油脂肪酸、
大豆油脂肪酸、糠油脂肪酸、牛脂脂肪酸、魚油脂肪酸な
ど);(3)芳香族モノカルボン酸{サルチル酸、4,
4−ビス(ヒドロキシアリール)酪酸など}が挙げられ
る。このうち(1)および(2)が好ましい。モノアミ
ンの具体例としては、n−プロピルアミン、ステアリル
アミン、オレイルアミンモノエタノールアミンなどが挙
げられる。
【0020】カルボン酸類とポリアミン類の比率は、カ
ルボキシル基当量/アミノ基当量が、通常0.6〜1.
4、好ましくは0.7〜1.3、更に好ましくは0.8
〜1.2となるような比率であればよい。反応は通常、
140〜250℃、好ましくは180〜230℃程度の
温度条件下で行われる。反応は着色を防止するため窒素
ガスなどの不活性ガス中で行うことが望ましい。反応の
末期は、場合によっては反応の完結、揮発性成分の除去
を容易にするため減圧下で反応を行っても良い。本発明
の(B1)は、酸価とアミン価の合計が通常50以下、
好ましくは30mgKOH/g以下であり、溶剤、例え
ばトルエン/イソプロピルアルコールの混合溶剤に溶解
する。(B1)の数平均分子量は通常、500〜200
00、好ましくは1000〜15000である。
【0021】(B2)は、特に限定されないが、ジイソ
シアネートおよび2価のアルコール類から得られる。ジ
イソシアネートの具体例としては、(1)脂肪族ポリイ
ソシアネート(イソホロンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイ
ソシアネートなど);(2)芳香族ポリイソシアネ−ト
(トリレンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタ
ンジイソシアネートなど)が挙げられる。これらうちト
リレンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジ
イソシアネートが好ましい。2価のアルコール類の具体
例としては、前記記載のものが挙げられ、これらうちビ
スフェノールAのEOおよび/またはPO2〜4モル付
加物が好ましい。ジイソシアネートと2価のアルコール
類との比率は、モル比で通常、0.6〜1.4、好まし
くは0.7〜1.3である。反応温度は通常40〜13
0℃、好ましくは50〜120℃である。反応において
は、反応を促進するため通常のウレタン反応に用いられ
る触媒(ジブチルチンラウレート、スタナスオクトエー
トなど)などを使用することもできる。(B2)の数平
均分子量は通常、500〜20000、好ましくは10
00〜15000である。
【0022】(B3)の具体例としては、ビスフェノー
ルA型、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック
型エポキシ樹脂、ポリフェノール型エポキシ樹脂、ポリ
グルシジル型エポキシ樹脂およびこれらエポキシ樹脂と
前記記載のモノカルボン酸との反応物が挙げられる。
【0023】(B4)は、特に限定されないが、2価の
カルボン酸および2価のアルコール類から得られること
ができる。2価のカルボン酸の具体例としては、前記記
載のものが挙げられ、2価のアルコール類の具体例とし
ては、前記記載のものが挙げられる。(B4)の数平均
分子量は通常、500〜20000、好ましくは100
0〜15000である。
【0024】(B5)は、通常のポリスチレンを用いる
ことができる。数平均分子量は通常、500〜2000
0、好ましくは1000〜15000である。
【0025】(B6)は、特に限定されないが、スチレ
ンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基
の炭素数は、通常1〜20、好ましくは、1〜8であ
る)の共重合体を用いることができる。共重合体の数平
均分子量は通常、500〜20000、好ましくは10
00〜15000である。
【0026】(B)を(A1)または(A2)中に平均
粒径5μm以下に分散させる方法は、特に限定されない
が、加熱溶融状態で混練する方法、溶剤の存在下でブレ
ンド後脱揮する方法などが挙げられる。また、必要に応
じて相溶化剤を用いることができる。また、分散粒径が
5μmを超えるとトナーにした際、カーボンブラックな
どの着色剤や荷電調整剤の分散が不充分になり、帯電量
が低下する。
【0027】本発明のバインダーは、(B)が(A1)
または(A2)中に平均粒径5μm以下で分散してお
り、100℃〜150℃の間で(B)が(A1)または
(A2)に相溶する。(B)の平均粒径は、トナーバイ
ンダーの破断面を光学顕微鏡(例えば、ニコン製 OP
TIPHOT−POL)または走査型電子顕微鏡(例え
ば、日立製作所製 S−800)で倍率400倍程度で
写真撮影し、の平均粒径は、画像解析装置を用いて上記
写真の画像解析により計算することができる。顕微鏡用
加熱冷却装置(例えば、ジャパンハイテック製 TH
600RH)を備えた光学顕微鏡(例えば、ニコン製
OPTIPHOT−POL)を用いて毎分10℃〜30
℃昇温させ、100℃〜150℃の間で(B)が(A
1)または(A2)に相溶したか確認することができ
る。なお、本発明において、相溶とは完全相溶または一
部相溶のことである。一部相溶とは、100℃〜150
℃に昇温することにより昇温前の平均粒径が1/2以下
になることである。
【0028】また本発明のバインダーの軟化点は通常7
0〜180℃、好ましくは80〜160℃である。軟化
点が70℃未満ではトナーの耐オフセット性が悪くなり
がちであり、180℃を越えると低温定着性が不良にな
る。以下になることである。
【0029】(B)と(A1)または(A2)の重量比
は、通常、0.03/1〜0.40/1、好ましくは
0.05/1〜0.30/1である。0.03/1未満
では、低温定着性が不充分であり、0.40/1を超え
るとHOTが低くなる。
【0030】本発明のバインダーの用途となる電子写真
用トナーの製法例を例示すると、トナー重量に基づいて
トナーバインダーが通常45〜95重量%、公知の着色
剤(カーボンブラック、鉄黒、ベンジジンイエロー、キ
ナクドリン、ローダミンB、フタロシアニンなど)が通
常5〜10重量%および磁性粉(鉄、コバルト、ニッケ
ル、ヘマタイト、フェライトなどの化合物)が通常0〜
50重量%用いられたものがあげられる。さらに種々の
添加剤[荷電調整剤(金属錯体、ニグロシンなど)、滑
剤(ポリテトラフルオロエチレン、低分子量ポリオレフ
ィン、脂肪酸、もしくはその金属塩またはアミドなど)
など]を含むことができる。これらの添加剤の量はトナ
ー重量に基づいて通常0〜10重量%である。電子写真
用トナーは上記成分を乾式ブレンドした後、溶融混練さ
れ、その後粗粉砕され、最終的にジェット粉砕機などを
用いて微粉砕され粒径5〜20μmの微粒子として得ら
れる。前記電子写真用トナーは、必要に応じて鉄粉、ガ
ラスビーズ、ニッケル粉、フェライトなどのキャリア粒
子と混合されて電気的潜像の現像剤として用いられる。
また粉体の流動性改良のために疎水性コロイダルシリカ
微粉末を用いることもできる。前記電子写真用トナーは
支持体(紙、ポリエステルフィルムなど)に定着され使
用される。定着方法については前述の通りである。
【0031】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明するが本
発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重量
部を示す。
【0032】また、合成例、実施例および比較例で得ら
れたポリエステル樹脂の性質の測定法を次に示す。 1.酸価および水酸基価 JISK0070に規定の方法。但し、サンプルが溶解
しない場合は溶媒にジオキサンまたはテトラヒドロフラ
ンなどの溶媒を用いる。 2.ガラス転移温度(Tg) ASTM D3418−82に規定の方法(DSC
法)。 3.軟化点(SP) フローテスター(CFT−500、島津製作所製)で、
1.0mmφ×1.0mmのノズルを用い、荷重10k
g、昇温速度5℃/分で測定し、1.5gのサンプルの
1/2が流出した時の温度を求める。 4・分子量 ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GP
C)で測定。(A1)はラボ・プラストミル(東洋精機
製作所製)で、120℃で30分間混練後のものを用い
る。なお、GPCによる分子量測定の条件は以下の通り
である。 装置 : 東洋曹達製 HLC−802A カラム : カラム TSK gel GMH6 2
本(東洋曹達製) 測定温度 : 25℃ 試料溶液 : 0.5重量%のTHF溶液 溶液注入量 : 200μl 検出装置 : 屈折率検出器 なお分子量較正曲線は標準ポリスチレンを用いて作成し
た。
【0033】製造例1 温度計、トルク検知器の付いた攪拌機、冷却器および窒
素導入管の付いた反応槽中にビスフェノールAのEO付
加物(水酸基価 340)950部、テレフタル酸43
4部を入れて230℃で酸価が1.5になるまで反応さ
せた。次に、190℃まで冷却し、無水トリメリット酸
100部を加えて更にポリエステル化反応を進めた。反
応物の粘度が除々に高くなり、攪拌機のトルクが所定の
値を示す時点で反応を停止し、反応物を取り出し急冷
し、本発明の架橋ポリエステル樹脂(A1−1)を得
た。(A1−1)の酸価は21、Tg64℃、軟化点1
43℃であった。
【0034】製造例2 製造例1と同様の反応装置にビスフェノールFのEO/
PO(1/1)付加物(水酸基価 320)320部、
テレフタル酸262部、ドデセニル無水コハク酸89
部、ノボラック型フェノール樹脂(核体数5個)の3モ
ルPO付加物150部およびジブチルチンオキサイド
2.5部を入れて、窒素気流下230℃で反応させた。
反応物に透明感が出た時点から反応温度を200℃に下
げて減圧下でポリエステル化反応を進めた。反応物の粘
度が除々に高くなり、攪拌機のトルクが所定の値を示す
時点で反応を停止し、反応物を取り出し急冷し、本発明
の架橋ポリエステル樹脂(A1−2)を得た。(A1−
2)の酸価は2.1、Tg57℃、軟化点126℃であ
った。
【0035】製造例3 製造例1と同様の反応装置にビスフェノールAのPO付
加物(水酸基価 275)940部、テレフタル酸37
6部およびノボラック型フェノール樹脂(核体数4.4
個)の4.5モルPO付加物60部を製造例1と同様に
反応して、本発明の架橋ポリエステル樹脂(A1−3)
を得た。(A1−3)の酸価は3.0、Tg60℃、軟
化点126℃であった。
【0036】製造例4 温度計、攪拌機、冷却器および窒素導入管の付いた反応
槽中にビスフェノールAのEO付加物(水酸基価 34
0)750部、テレプタル酸250部およびジブチルチ
ンオキサイド2.5部を入れて、を入れて230℃で酸
価が6になるまで反応させた後、反応物を取り出し急冷
し、本発明の非架橋ポリエステル樹脂(A2−1)を得
た。(A2−1)のTg70℃、ピーク分20500で
あった。
【0037】製造例5 製造例4と同様の反応装置にビスフェノールAのPO付
加物(水酸基価 320)443部、ジエチレングリコ
ール135部、テレフタル酸422部およびジブチルチ
ンオキサイド2.5部を入れて、製造例1と同様にして
酸価が7になるまで反応させて、本発明の非架橋ポリエ
ステル樹脂(A2−2)を得た。(A2−2)のTg6
5℃、ピーク分子量16000であった。
【0038】製造例6 製造例4と同様の反応装置にビスフェノールAのPO付
加物(水酸基価 320)542部、ビスフェノールA
のEO付加物(水酸基価 340)170部、テレフタ
ル酸287部およびジブチルチンオキサイド2.5部を
入れて、製造例1と同様に酸価が1以下になるまで反応
して、本発明の非架橋ポリエステル樹脂(A2−3)を
得た。(A2−3)のTg58℃、ピーク分子量480
0あった。
【0039】製造例7 製造例1と同様の反応装置にダイマー酸246部、酢酸
9部、安息香酸18部およびエチレンジアミン60部を
入れ、製造例4同様に反応して、本発明の非架橋樹脂
(B1−1)を得た。(B1−1)の数平均分子量は5
000であった。
【0040】製造例8 製造例1と同様の反応装置にダイマー酸260部、イソ
フタル酸75部、糠油脂肪酸28部およびエチレンジア
ミン60部を入れ、窒素気流下200℃で、酸価が2以
下なるまで反応させて本発明の非架橋樹脂(B1−2)
を得た。(B1−2)の数平均分子量は5700であっ
た。
【0041】製造例9 製造例1と同様の反応装置にトリレンジイソシアネート
260部、1,4−ブタンジオール180部およびジメ
チルホルムアミド450部入れ、70℃で6時間反応さ
せて本発明の非架橋樹脂(B2)を得た。(B2)の数
平均分子量は1800であった。
【0042】製造例10 製造例1と同様の反応装置にトリグリシジルイソシアヌ
レート149部、安息香酸183部およびジメチルホル
ムアミド200部入れ、100℃で4時間反応させて本
発明の非架橋樹脂(B3)を得た。(B3)の数平均分
子量は670であった。
【0043】実施例1 製造例1と同様の反応装置に(A−1)100部、(B
1−1)30部およびトルエン130部入れ、150℃
で攪拌しながら溶解した後、常圧で200℃まで昇温し
ながら脱揮した。200℃になった時点で減圧し20m
mHgに到達後1時間脱揮して本発明のトナーバインダ
ー(TB−1)を得た。(TB−1)を分析したとこ
ろ、(B1−1)の平均分散粒径は2.5μmであっ
た。また、
【0027】に記載した装置を用いて、100℃から昇
温して昇温前の平均粒径の1/2になった時の温度を測
定したところ、(B1−1)は145℃であった。以
下、表1の「相溶する温度」は同様の方法で測定した。
【0044】実施例2 (A−2)100部および(B1−2)20部をラボ・
プラストミルに入れ、120℃で30分間混練後さらに
100℃で30分混練して本発明のトナーバインダー
(TB−2)を得た。(TB−2)を分析したところ、
(B1−2)の平均分散粒径は2.5μmであり、14
5℃で(A−2)と相溶した。
【0045】実施例3〜6 表1の配合で実施例1と同様に溶解、脱揮して本発明の
トナーバインダー(TB−3〜TB−6)を得た。各々
のトナーバインダー中の(B)の平均分散粒径および相
溶する温度を表1に示した。
【0046】
【表1】
【0047】比較例1 製造例1と同様の反応装置に(A1−1)100部、
(B1−1)2部およびトルエン103部入れ、実施例
1と同様にして比較のトナーバインダー(TB−21)
を得た。(TB−21)を分析したところ(B1−1)
の分散粒径は細かすぎて観察できなっかた。
【0048】比較例2 製造例1と同様の反応装置に(A1−1)100部、
(B1−1)45部およびトルエン145部入れ、実施
例1と同様にして比較のトナーバインダー(TB−2
2)を得た。(TB−22)を分析したところ(B1−
1)の平均分散粒径は7.5μmであり、150℃でも
(A−1)と相溶しなかった。
【0049】使用例1および比較使用例1 実施例1〜6の本発明のトナーバインダーおよび比較例
1および2のトナーバインダーの各々88部にカーボン
ブラック(三菱化成(株)製 MA100)7部、低分
子量ポリプロピレン(三洋化成工業(株)製 ビスコー
ル550P)3部、及び荷電調整剤(保土ヶ谷化学工業
(株)製スピロンブラックTRH)2部を均一混合した
後、内温150℃の二軸押出機で混練、冷却物をジェッ
トミルで微粉砕し、ディスパージョンセパレータで分級
し平均粒径12μmのトナーa〜hを得た。
【0050】試験例1 トナーa〜hの各々3部にフェライトキャリア(パウダ
ーテック(株)製 F−100)97部を均一混合し、
市販複写機((株)東芝製BD−7720)を用いて紙
上にトナー像を転写し、転写された紙上のトナーを市販
複写機(シャープ(株)製 SF8400A)の定着部
を改造して、A4紙35枚/分のスピードで定着テスト
を行った。テスト結果は表2に示した通りである。
【0051】試験例2 トナーa〜hのそれぞれを10gを20ccのスクリュー
管に入れ、50℃×40%RHで24時間放置し、トナーの凝
集の程度により耐熱保存性を4段階にランク付けで評価
した。テスト結果を表2に示す。 Aランク・・・全く凝集なし。 Bランク・・・わずかに凝集するがスクリュー管に軽い
衝撃与えると再分散する。 Cランク・・・トナーの1/4程度が凝集しスクリュー
管に軽い衝撃与えても再分散しない。 Dランク・・・凝集の程度が顕著でスクリュー管に強い
衝撃与えても再分散しない。
【0052】試験例3 トナーa〜hの各々3部にフェライトキャリア(パウダ
ーテック(株)製 F−100)97部を50ccのガ
ラス瓶に入れ、25℃、50%RHの温湿度調整室に1
2時間放置した後、25℃、50%RHの条件でターブ
ラーシェーカーミキサーで100rpmで30分間、攪
拌し、摩擦帯電させた。その後、(株)東芝製ブローオ
フ帯電量測定機で測定した結果を表2に示す。
【0053】
【表2】 *1 画像濃度1.2の黒ベタ部を学振式堅牢度試験機
(摩擦部=紙)により5回の往復回数で摩擦し、摩擦後
のベタ部の画像濃度が70%以上残存していたコピーを
得た時のヒートロール温度。 *2 トナーがホットオフセットした時のヒートロール
温度 *3 帯電量が低すぎて紙上にトナー像転写せず評価不
【0054】本発明のバインダーa〜fはいずれも比較
バインダーgに比べ、耐ホットオフセット性および耐熱
保存性を維持しつつ低温定着性に優れる。また、本発明
のバインダーa〜fはいずれも比較バインダーhに比
べ、トナー中での分散状態が優れ、帯電特性に優れる。
表2の実施例b、dのトナーについて1万枚連続コピー
を行った。1万枚コピー後の画質は、初期の画質と同じ
であった。本発明のトナーバインダーを用いたトナーは
キャリアとの長時間摩擦においても変化がなく、耐久性
に優れていることが判る。
【0055】実施例7 製造例4と同様の反応装置に(A2−1)50部、(A
2−3)50部、(B1−1)30部およびトルエン1
30部入れ、150℃で攪拌しながら溶解した後、常圧
で180℃まで昇温しながら脱揮した。180℃になっ
た時点で減圧し20mmHgに到達後1時間脱揮して本
発明のトナーバインダー(TB−7)を得た。(TB−
7)を分析したところ、(B1−1)の平均分散粒径は
2.0μmであり、145℃で(A2−1)と相溶し
た。
【0056】実施例8 (A2−2)100部および(B1−2)25部をラボ
・プラストミルに入れ、120℃で30分間混練後さら
に100℃で30分混練して本発明のトナーバインダー
(TB−8)を得た。(TB−8)を分析したところ、
(B1−2)の平均分散粒径は3.0μmであり、14
0℃で(A2−2)と相溶した。
【0057】実施例9〜12 表3の配合で実施例7と同様に溶解、脱揮して本発明の
トナーバインダー(TB−9〜TB−12)を得た。各
々のトナーバインダー中の(B)の平均分散粒径および
相溶する温度を表3に示した。
【0058】
【表3】
【0059】比較例3 製造例4と同様の反応装置に(A2−1)50部、(A
2−3)50部、(B1−1)2部およびトルエン10
2部入れ、実施例1と同様にして比較のトナーバインダ
ー(TB−23)を得た。(TB−23)を分析したと
ころ(B1−1)の分散粒径は細かすぎて観察できなっ
かた。
【0060】比較例4 製造例1と同様の反応装置に(A2−1)50部、(A
2−3)50部、(B1−1)45部およびトルエン1
45部入れ、実施例7と同様にして比較のトナーバイン
ダー(TB−24)を得た。(TB−24)を分散した
ところ(B1−1)の平均分散粒径は7.0μmであ
り、150℃でも(A2−1)および(A2−3)と相
溶しなかった。
【0061】使用例2および比較使用例2 実施例7〜12の本発明のトナーバインダーおよび比較
例3および4のトナーバインダーを使用例1および比較
使用例1と同様にして、平均粒径12μmのトナーi〜
pを得、各々をと使用例1および比較使用例1同様にし
てテストを行った。テスト結果は表4に示した通りであ
る。
【0062】
【表4】 *4 帯電量が低すぎて紙上にトナー像転写せず評価不
【0063】本発明のバインダーi〜nはいずれも比較
バインダーoに比べ、耐ホットオフセット性および耐熱
保存性を維持しつつ低温定着性に優れる。また、本発明
のバインダーi〜nはいずれも比較バインダーpに比
べ、トナー中での分散状態が優れ、帯電特性に優れる。
表4の実施例i、kのトナーについて1万枚連続コピー
を行った。1万枚コピー後の画質は、初期の画質と同じ
であった。本発明のトナーバインダーを用いたトナーは
キャリアとの長時間摩擦においても変化がなく、耐久性
に優れていることが判る。
【0064】
【発明の効果】本発明のトナーバインダーは、架橋ポリ
エステル樹脂(A1)または非架橋ポリエステル樹脂
(A2)に非架橋樹脂を5μm以下に分散させることに
より耐ホットオフセット性および耐熱保存性を維持しつ
つ低温定着性に優れる。また、帯電性および耐久性も良
好である。以上述べたように、本発明のトナーバインダ
ーを用いたトナーは、定着性(低温定着性および耐オフ
セット性)だけでなく耐熱保存性、帯電性、耐久性など
実用上必要な性能を兼ね備えているので、、種々の速度
の複写機(とくに高速複写機)やプリンター、さらには
フルカラーなどの用途に有用である。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋ポリエステル樹脂(A1)と非架橋
    樹脂(B)からなり、室温で(B)が(A1)中に平均
    粒径5μm以下で分散しており、100℃〜150℃の
    間で(B)が(A1)に完全相溶するか、または一部が
    相溶して昇温前の平均粒径の1/2以下になることを特
    徴とする電子写真用ポリエステル系トナーバインダー。
  2. 【請求項2】 非架橋ポリエステル樹脂(A2)と非架
    橋樹脂(13)からなり、室温で(B)が(A2)中に
    平均粒径5μm以下で分散しており、100℃〜150
    ℃の間で(B)が(A2)に完全相溶するか、または一
    部が相溶して昇温前の平均粒径の1/2以下になること
    を特徴とする電子写真用ポリエステル系トナーバインダ
    ー。
  3. 【請求項3】 (B)がポリアミド(B1)、ポリウレ
    タン(B2)、エポキシ樹脂(B3)、ポリエステル
    (B4)、ポリスチレン(B5)、スチレン/アクリル
    共重合体(B6)の群から選ばれる少なくとも1種であ
    る請求項1または2記載のトナーバインダー。
  4. 【請求項4】 (B)と(A1)または(A2)の重量
    比が、0.05/1〜0.30/1である請求項1〜3
    のいずれか記載のトナーバインダー。
  5. 【請求項5】 熱定着用トナーバインダーである請求項
    1〜4のいずれか記載のトナーバインダー。
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