JP2887434B2 - 電子写真用トナーバインダーおよびその製造方法 - Google Patents

電子写真用トナーバインダーおよびその製造方法

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JP2887434B2
JP2887434B2 JP5265633A JP26563393A JP2887434B2 JP 2887434 B2 JP2887434 B2 JP 2887434B2 JP 5265633 A JP5265633 A JP 5265633A JP 26563393 A JP26563393 A JP 26563393A JP 2887434 B2 JP2887434 B2 JP 2887434B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用トナーバイン
ダーおよび電子写真用トナーバインダーの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用プロセスでは紙等の上に転写
されたトナーを定着するために、接触加熱型定着器(ヒ
ートロールを用いる方法、加熱体と紙等の間にフィルム
またはベルトを介する方法(例えば特開平4−7068
8号公報および特開平4−12558号公報)が広く採
用されている。この方法では、定着下限温度(以下MF
Tと略す)は低いことが望ましく(低温定着性)、ま
た、ヒートロール表面、フィルムまたはベルトへのホッ
トオフセットが発生する温度(以下HOTと略す)は高
いことが望ましい(耐ホットオフセット性)。また、電
子写真プロセスの機械内では、定着器等から熱が発生す
るため、トナーが熱によって凝集し流動性が悪化したり
することのない様、耐熱保存性も満たさなければならな
い。
【0003】この三つの性質を満足させるために従来か
ら低分子量から高分子量にわたる広範囲の分子量分布を
有し、ガラス転移点が50℃〜80℃であるトナーバイ
ンダーを使用すること(例えば特公昭60−20411
号、特開昭61−215558号公報)や、非結晶ポリ
エステル樹脂とビニル共重合体樹脂との加熱反応生成物
を主成分とするトナー(例えば特開平2−277074
号公報)や、海側樹脂をビニル系樹脂、島側樹脂をポリ
エステル樹脂とし、ポリエステル樹脂の分散が0.5μ
m以上であるトナー(特開昭60−260062号公
報)が提唱されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の方法
は、近年のコピー機やファクシミリの高速化による、よ
り低温定着性を求める動向や、プリンターの小型化によ
る、より耐熱保存性を求める動向に充分に対応できてい
るとは言いがたい。。後者の方法は、通常ポリエステル
樹脂とビニル共重合樹脂の混合系では、海島構造をと
り、島側の分散粒径を充分に細かくすることが困難であ
り、カーボンブラック等の着色剤や荷電調整剤の分散が
不充分となり、摩擦帯電量が不足する。また、ビニル共
重合樹脂は、通常ポリエステル樹脂に比較して界面張力
が小さいため、後者の様にポリエステル樹脂を海側とし
た場合、トナー化した際、ビニル樹脂がトナー表面にブ
リードアウトしやすい。従って、耐熱保存性を維持する
ために、ポリエステル樹脂、ビニル共重合樹脂ともに、
ガラス転移点を50℃〜80℃としているため、低粘度
化が困難である。特開昭60−260062号の方法
も、トナーの混練時間によって、トナー中のポリエステ
ル樹脂の分散粒径を0.5μm以上にコントロールする
ものであって二軸押し出し機等の連続式混練機には不向
きであり、かつ粒径が大きくする方向であるため、耐熱
保存性を維持するためには、島側のポリエステル樹脂の
Tgを下げることは困難であり、低温定着性の向上も不
十分である。
【0005】本発明は上記の問題を解決するものであっ
て、トナー化した際に、耐熱保存性および電気特性が良
好で、ホットオフセット発生温度が高く、かつ低温定着
性に優れるトナーバインダーを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、トナー化
した際に、耐熱性および電気特性が良好で、ホットオフ
セット発生温度が高く、かつ低温定着性に優れるトナー
バインダーを得ることを目的に鋭意検討した結果本発明
に到達した。すなわち、本発明は、スチレン類またはス
チレン類と(メタ)アクリル酸エステル類を重合して得
られる非架橋樹脂(A)と、非架橋非結晶性飽和ポリエ
ステル樹脂(B)と、必要により相溶化剤(C)とから
なり、(A)のガラス転移点が55℃〜80℃であり、
(B)のガラス転移点が20℃〜60℃であり、(B)
のガラス転移点が(A)のガラス転移点より低く、
(A)〜(C)全体の数平均分子量が2,000〜1
5,000、(A)〜(C)全体の重量平均分子量が1
0万〜100万であることを特徴とする電子写真用トナ
ーバインダー;並びにスチレン類またはスチレン類と
(メタ)アクリル酸エステル類を重合して得られる非架
橋樹脂(A)と、非架橋非結晶性飽和ポリエステル樹脂
(B)と、必要により相溶化剤(C)とからなる混合物
であり、(A)のガラス転移点が55℃〜80℃であ
り、(B)のガラス転移点が20℃〜60℃であり、
(B)のガラス転移点が(A)のガラス転移点より低い
ものである混合物を150℃〜200℃に加熱したもの
を、5分以内に(A)のガラス転移点以下まで冷却し、
混合物中の(B)の平均分散粒径を3.0μm以下にす
ることを特徴とする電子写真用トナーバインダーの製造
方法である。
【0007】以下、本発明を詳述する。本発明は、トナ
ーバインダー樹脂として、溶剤の存在下でブレンド後、
脱揮した際に、室温付近で海島構造を有する少なくとも
2種類の樹脂を用い、海側成分の樹脂に比較して表面自
由エネルギーが大きい樹脂を島側樹脂に用いることによ
って、トナー化した際、島側樹脂がトナー表面にブリー
ドアウトしにくくし、島側樹脂のガラス転移点を比較的
低くすることを可能としたものである。従って、耐熱保
存性の悪化を避けながら、溶融時の粘度を下げ、低温定
着性を向上させるが可能となった。特に、室温付近で海
島構造を有する樹脂を150℃〜200℃で均一な溶融
状態から海側樹脂のガラス転移点以下に急速に冷却する
ことで島側樹脂の平均分散粒径を3.0μm以下にした
場合、トナー化の混練時、滞留時間を自在に調整できる
2本ロールミル等のバッチ式混練機だけでなく、二軸押
し出し機等の滞留時間の短い連続式混練機を用いても、
トナー中の島側樹脂が充分に細かいため、カーボンブラ
ック等の着色剤や荷電調整剤の分散を悪化させないもの
である。
【0008】本発明に用いるスチレン類またはスチレン
類と(メタ)アクリル酸エステル類を重合して得られる
非架橋樹脂(A)のガラス転移点は55℃〜80℃であ
る。55℃よりも低いとトナーにした時の耐熱保存性が
悪化し、80℃よりも高いとトナーの低温定着性が悪化
する。(A)は非架橋非結晶性飽和ポリエステル樹脂
(B)に比較して低表面自由エネルギーの樹脂があげら
れる。スチレン類としては、スチレン、α−メチルスチ
レン、p−メトキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン
等があげられる。(メタ)アクリル酸エステル類として
は、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
ステアリル、無水マレイン酸、マレイン酸モノブチル等
があげられる。上記モノマーのうち、アクリル酸等のカ
ルボン酸を用い(A)の極性を上げ(B)の分散を助け
る場合は、(A)の酸価を30以下にする方が望まし
い。酸価が30を越える場合は、トナーにした場合、ト
ナーの摩擦帯電量の湿度依存性が大きくなる。(A)の
数平均分子量は、本発明のトナーバインダーの数平均分
子量が2,000〜15,000となる様に調整する。
トナーバインダーの数平均分子量が2,000未満では
耐熱保存性が悪化し、15,000より大きいと低温定
着性が悪化する。(A)の重量平均分子量は、本発明の
トナーバインダーの重量平均分子量が10万〜100万
となる様に調整する。トナーバインダーの重量平均分子
量が10万未満ではHOTが低下し、100万より大き
いと低温定着性が悪化する。(A)の分子量分布を広げ
るために、比較的低分子量の部分と比較的高分子量の部
分を別々に重合しても良いし、いずれかの存在下に残り
の部分を重合しても良い。(A)の重合方法としては、
懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法等があげられる。
【0009】本発明に用いる非架橋非結晶性飽和ポリエ
ステル樹脂(B)のガラス転移点は20℃〜60℃であ
って、低温定着性を付与するためには、(A)のガラス
転移点よりも低いことが望ましい。20℃未満ではトナ
ーの耐熱保存性が悪化し、60℃を越えると低温定着性
が悪化する。本発明で得られるトナーバインダーの溶融
粘度50,000ポイズを示す温度が(B)のそれより
30℃以上高いことが好ましい。30℃未満では(B)
の添加による低粘度化が不十分であり、トナーにした時
の低温定着性が不充分である。(B)の数平均分子量は
1,000〜4,000であることが好ましい。数平均
分子量が1,000未満ではトナーの耐熱保存性が悪化
し、4,000を超えると低温定着性が悪化する。
(B)の酸価は5以下、水酸基価は120以下であるこ
とが好ましい。酸価が5を越える場合、または水酸基価
が120を越える場合は、トナーにした場合の帯電量が
低下する。(B)としては、(A)に比較して高表面自
由エネルギーのポリエステル樹脂等があげられる。本発
明に係わるポリエステル樹脂は、例えば2価アルコール
と2塩基酸類(2塩基酸、無水物、低級エステル化物)
を重縮合することにより得られる。また、末端カルボン
酸、末端水酸基を封止するためにモノアルコールまたは
1塩基酸を併用することもできる。2価アルコ−ルとし
てはエチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、1,2−プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオールなどの脂肪族グリコール
類およびこれらのアルキレンオキサイド付加物;ハイ
ドロキノン、カテコール、レゾルシン、ピロガロール、
ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノール
AD、ビスフェノールF、ビスフェノールスルホンな
ど)および水素添加ビスフェノール類およびこれらにア
ルキレンオキサイドを付加させたフェノール系グリコー
ル類;およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
アルキレンオキサイドとしてはエチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイドなどがあげられ、これら混合物を付
加する場合、ブロック付加でもランダム付加でも良い。
これらの中で好ましいものは、エチレングリコール、ネ
オペンチルグリコールおよびビスフェノール類(とくに
ビスフェノールA)にアルキレンオキサイドを2〜3モ
ル付加させたもの、およびこれらの混合物であり、特に
好ましくはネオペンチルグリコール、ビスフェノールA
のアルキレンオキサイドを2〜3モル付加させたもの、
およびこれらの2種以上の混合物である。2塩基酸とし
てはコハク酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、
アゼライン酸、メサコン酸、シトラコン酸、セバチン
酸、グルタコン酸、アジピン酸、マロン酸、フタール
酸、イソフタール酸、テレフタール酸、シクロヘキサン
ジカルボン酸、ナジック酸、メチルナジック酸、オクチ
ルコハク酸、ドデセニルコハク酸など、およびこれらの
酸の無水物、低級アルキル(メチル、エチル)エステル
などが挙げられる。その他リノレイン酸の二量体、三量
体などの重合脂肪酸も使用できる。2塩基酸は単独でも
2種以上の混合物としても使用できる。これらの中で
は、コハク酸、マレイン酸、フマール酸、フタール酸、
イソフタール酸、テレフタール酸、オクチルコハク酸お
よびドデセニルコハク酸に代表されるアルキルまたはア
ルケニル(炭素数4〜18)コハク酸が好ましい。重縮
合反応は、必要により触媒(例えばジブチル錫オキサイ
ド、酸化第一錫およびテトラブチルチタネート)を使用
することができ、通常150℃〜300℃の任意の温度
で行うことができる。また、この反応は、常圧または減
圧下、さらに不活性ガスや溶媒の存在下または不存在下
で行うことができる。
【0010】(B)の平均分散粒径は、3.0μm以下
であることが好ましい。3.0μmを超えるとトナーに
した際、カーボンブラック等の着色剤や荷電調整剤の分
散が不充分になり、帯電量が低下する。また、島成分の
トナー表面への露出面積が増加するため耐熱保存性も悪
化する。本発明においては、(B)の平均分散粒径を
3.0μm以下するために、(A)、(B)および必要
により(C)の混合物の温度を150℃〜200℃の均
一な溶融状態から(A)のガラス転移点以下まで5分以
内に急速に冷却する。150℃未満では、均一でない場
合や、高粘度のため生産上ハンドリングが行いにくい。
また、200℃を超えると、(A)の高分子量領域の分
子量が解重合によって低下し、HOTが低下する。
【0011】(B)と(A)の重量比は0.02/1〜
0.25/1が好ましい。0.02/1未満では、低温
定着性が不充分であり、0.25/1超えると、(B)
の分散粒径が大きくなる。
【0012】本発明において、(B)の平均分散粒径を
さらに細かくしたい場合は、必要に応じて相溶化剤
(C)を加えることができる 。(C)としては、スチ
レン類またはスチレン類と(メタ)アクリル酸エステル
類を重合した部分とポリエステル部分を持つグラフトま
たはブロック共重合体等である。(C)の合成法として
は、(B)の組成、重合法と同様にして、ポリエステ
ル樹脂を重合し、その一部のOH基とメタクリロイルイ
ソシアネートを反応させて得られた末端に二重結合を有
するポリエステル樹脂(D)と未反応のポリエステル樹
脂(B)の存在下で、スチレン類および/または(メ
タ)アクリル酸エステル類を重合させる方法;bポリエ
ステル樹脂の成分に無水マレイン酸等の重合性二重結合
を導入し、そのポリエステル樹脂の存在下、スチレン類
および/または(メタ)アクリル酸エステル類を重合さ
せる方法等がある。好ましくはの方法である。
【0013】(C)の含有量は、(B)100重量部に
対し、0〜120重量部である。120重量部超えると
低温定着性が不充分である。
【0014】本発明のトナーバインダーには、低分子量
ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)
をトナーバインダー全体に対し1〜10重量%含むこと
ができる。ただし、トナーバインダーの分子量測定に
は、低分子量ポリオレフィンを遠心分離、メンブレンフ
ィルターによる濾過等で除去したものについて行う。
【0015】本発明のバインダーの用途となる電子写真
用トナーの製法例を例示すると、トナー重量に基づいて
トナーバインダーが通常45〜95重量%、公知の着色
剤(カーボンブラック、鉄黒、ベンジジンイエロー、キ
ナクドリン、ローダミンB、フタロシアニン等)が通常
5〜10重量%および磁性粉(鉄、コバルト、ニッケ
ル、ヘマタイト、フェライトなどの化合物)が通常0〜
50重量%用いられたものがあげられる。さらに種々の
添加剤[荷電調整剤(金属錯体、ニグロシンなど)、滑
剤(ポリテトラフルオロエチレン、低分子量ポリオレフ
ィン、脂肪酸、もしくはその金属塩またはアミドなど)
など]を含むことができる。これらの添加剤の量はトナ
ー重量に基づいて通常0〜10重量%である。電子写真
用トナーは上記成分を乾式ブレンドした後、溶融混練さ
れ、その後粗粉砕され、最終的にジェット粉砕機などを
用いて微粉砕され粒径5〜20μmの微粒子として得ら
れる。前記電子写真用トナーは、必要に応じて鉄粉、ガ
ラスビーズ、ニッケル粉、フェライトなどのキャリア粒
子と混合されて電気的潜像の現像剤として用いられる。
また粉体の流動性改良のために疎水性コロイダルシリカ
微粉末を用いることもできる。前記電子写真用トナーは
支持体(紙、ポリエステルフィルムなど)に定着され使
用される。定着方法については前述の通りである。
【0016】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明するが本
発明はこれに限定されるものではない。 以下、部は重
量部を示す。
【0017】分子量測定 装置 :東ソー株式会社製 HLC−802A 条件 :カラム 東ソー株式会社製 TSK ge
l GMHが2本 測定温度 :40℃ 試料溶液 :0.5重量%のテトラハイドロフラン溶液 溶液注入量:200μl 検出機 :屈折率検出機 なお分子量校正曲線は標準ポリスチレンを用いて作成。
【0018】ガラス転移点測定 装置:セイコー電子工業株式会社製 DSC20、SS
C/580 条件:ASTM(D3418−2)法
【0019】平均分散粒径測定 (1)トナーバインダーの破断面の走査型電子顕微鏡に
よる写真撮影 装置:日立製作所製 S−800 倍率:400倍 (2)上記写真の画像解析による平均分散粒径計算 画像解析装置:ピアス社製 LA−555 なお平均分散粒径は等価円直径として求めた。
【0020】海島構造樹脂が150℃で均一溶解するこ
との確認。 装置:REICHERT−JUNG社製 Heizbank System KOFLER Type WME Nr.0772 (コフラーホットベンチ) 測定:標準物質で温度校正をした後、バインダー樹脂片
(約10mm×約10mm、厚さ約5mm)をホットベ
ンチ上にのせ水平位置から樹脂のかすみ具合いを目視確
認し、透明になった温度を均一溶解温度とした。
【0021】溶融粘度が50,000ポイズを示す温度
の測定 装置 :島津製作所製フローテスターFT−
500 ダイ :1mmφ×1mm 荷重 :10Kg/cm2f プレヒート時間 :300秒 昇温スタート温度:40℃ 昇温スピード : 6 ℃/分 ファクター :K=1.0 記録間隔 :5℃毎 サンプル量 :1.4g この様にして測定した溶融粘度を片対数グラフにプロッ
トし、各点を直線で結び50,000ポイズの交点の温
度を溶融粘度が50,000ポイズを示す温度とした。
【0022】ポリエステル樹脂の合成例1 イソフタル酸318部とビスフェノールAのプロピレン
オキサイド3モル付加物1,000部を重縮合し、ポリ
エステル樹脂(B−1)1,240部を得た。(B−
1)を分析したところ、数平均分子量2,500、重量
平均分子量5,000、ガラス転移点36℃、溶融粘度
が50,000ポイズを示す温度は75℃であった。ま
た、酸価は1.0mgKOH/g、水酸基価は51mg
KOH/gであった。 ポリエステル樹脂の合成例2 イソフタル酸628部とビスフェノールAのプロピレン
オキサイド2モル付加物2,000部を重縮合し、ポリ
エステル樹脂(B−2)2,520部を得た。(B−
2)を分析したところ、数平均分子量1,200、重量
平均分子量3,500、ガラス転移点50℃、溶融粘度
が50,000ポイズを示す温度は90℃であった。ま
た、酸価は1.6mgKOH/g、水酸基価は56mg
KOH/gであった。 ポリエステル樹脂の合成例3 イソフタル酸954部とビスフェノールAのプロピレン
オキサイド2モル付加物3,168部を重縮合し、ポリ
エステル樹脂(B−3)3,880部を得た。(B−
3)を分析したところ、数平均分子量1,400、重量
平均分子量2,700、ガラス転移点42℃、溶融粘度
が50,000ポイズを示す温度は84℃であった。ま
た、酸価は0.8mgKOH/g、水酸基価は92mg
KOH/gであった。
【0023】実施例1 (B−1)11部と、懸濁重合法によって得られた数平
均分子量22万、重量平均分子量58万、ガラス転移点
62℃のスチレン/アクリル酸n−ブチル(80重量%
/20重量%)共重合体(A−H−1)40部と、溶液
重合法によって得られた数平均分子量2,500、重量
平均分子量5,900、ガラス転移点58℃のポリスチ
レン(A−L−1)60部とを冷却管、攪拌機付コルベ
ンに仕込み、窒素置換した後、キシレン120部を加え
さらに窒素置換を行った。攪拌しながら還流温度まで昇
温し、還流下3時間攪拌を続行した。その後ラインを切
り替え、常圧で180℃まで昇温しながら脱揮した。1
80℃になった時点で減圧に切り替え、20torrに
到達後1.5時間脱揮した。ここでバットに5mm程度
の厚さになる様に取り出し、氷水を入れたバットの中に
バインダーの入ったバットを入れ、さらにもう1つの氷
水の入ったバットを上から重ね、サンドイッチ状にして
急速に冷却した。5分後、上のバットを取り外し、非接
触型表面温度計で温度を測定したところ、17℃であっ
た。ここで得られたトナーバインダー(TB−1)の分
析をしたところ、平均分散粒径は2.4μm、数平均分
子量3,100、重量平均分子量15万、ガラス転移点
は55℃、溶融粘度が50,000ポイズを示す温度は
132℃であった。また、均一溶解温度は、約125℃
であった。
【0024】比較例1 実施例1の取り出し操作を、変更し、バットに約4cm
の厚さで取り出し自然放冷した。5分後の表面温度は1
10℃であった。ここで得られたトナーバインダー(T
B−11)の分析をしたところ、平均分散粒径は6.3
μm、数平均分子量3,100、重量平均分子量15
万、ガラス転移点は55℃、溶融粘度が50,000ポ
イズを示す温度は132℃であった。また、均一溶解温
度は、約130℃であった。
【0025】比較例2 (B−1)を入れずに実施例1の操作を行いトナーバイ
ンダー(TB−12)を得た。(TB−12)を分析し
たところ、数平均分子量4,000、重量平均分子量1
8万、ガラス転移点は59℃、溶融粘度が50,000
ポイズを示す温度は145℃であった。なお、(TB−
12)は室温でもかすみは観察されなかった。
【0026】比較例3 (B−1)にかえて、数平均分子量2,600、重量平
均分子量5,800、ガラス転移点36℃のスチレン/
メタクリル酸n−ブチル(65重量%/35重量%)共
重合体を用い、実施例1と同様の操作を行いトナーバイ
ンダー(TB−13)を得た。(TB−13)を分析し
たところ、数平均分子量3,500、重量平均分子量1
6万、ガラス転移点は56℃、溶融粘度が50,000
ポイズを示す温度は138℃であった。なお、(TB−
13)は室温でもかすみは観察されなかった。
【0027】実施例2 (B−1)を(B−2)に変えた以外は実施例1と同様
な混合、脱揮、取り出し冷却操作を行いトナーバインダ
ー(TB−2)を得た。取り出し5分後の、(TB−
2)の表面温度は16℃であった。(TB−2)を分析
したところ、平均分散粒径は2.4μm、数平均分子量
2,100、重量平均分子量14万、ガラス転移点は5
5℃、溶融粘度が50,000ポイズを示す温度は13
3℃であった。また、均一溶解温度は、約125℃であ
った。
【0028】実施例3 (B−1)150部とキシレン150部を冷却管、攪拌
機付セパラブルコルベンに仕込み、50℃まで昇温し、
窒素置換した。メタクリロイルイソシアネート3部を投
入し、50℃で3時間反応させ、ポリエステル樹脂(B
−1)と、末端に二重結合を有するポリエステル樹脂
(BW−2)の混合物のキシレン溶液(S−1)を得
た。一部をサンプリングし、減圧乾固し、核磁気共鳴装
置によってプロトンNMRを測定したところ、5.7p
pm付近に共鳴があり、ウレタン結合の窒素原子に結合
したプロトンが観測された。キシレン150部をオート
クレイブに投入し、窒素置換した後、攪拌下で205℃
まで昇温し、205℃を維持しながら、(S−1)28
0部、スチレン770部、およびジ−t−ブチルパーオ
キサイド12部の混合物を3時間かけて滴下し、同温度
で20分間熟成した後、冷却し、(B−1)と相溶化剤
(C−2)とポリスチレン(A−L−2)の混合物の溶
液(S−2)を得た。サンプリングし、減圧脱揮して固
形分(D−1)を分析したところ、数平均分子量2,4
00、重量平均分子量5,300、ガラス転移点54℃
であった。なお、(B−3)100重量部に対する(C
−2)中のポリエステル部分の重量部(Z)は、下記の
様にして計算すると59重量部である。 Z=(1−X2/X1)×100 {ただし、X1は反応前の(B−1)の(酸価+水酸基
価)(mgKOH/g)、X2は(D−1)の(酸価+
水酸基価)(mgKOH/g)。} さらに(S−2)135部をセパルブルコルベンに投入
し、(A−H−1)40部を加え、以下実施例1と同様
に混合、脱揮、取り出し、および冷却操作を行い、トナ
ーバインダー(TB−3)を得た。(TB−3)の冷却
5分後の表面温度は16℃であった。(TB−3)を分
析したところ、平均分散粒径は1.2μm、数平均分子
量2,200、重量平均分子量11万、ガラス転移点は
56℃、溶融粘度が50,000ポイズを示す温度は1
33℃であった。また、均一溶解温度は、約125℃で
あった。
【0029】実施例4 実施例1と同様な操作を繰り返し、(B−1)120
部、(A−H−1)1,600部、および溶液重合法に
よって得られたスチレン/アクリル酸n−ブチル(98
重量%/2重量%)共重合体(A−L−3)2,400
部を用いて(TB−4)を得た。(TB−4)を分析し
たところ、平均分散粒径は2.4μm、数平均分子量
3,100、重量平均分子量15万、ガラス転移点は5
5℃、溶融粘度が50,000ポイズを示す温度は13
5℃であった。また、均一溶解温度は、約125℃であ
った。
【0030】実施例5 (B−2)1,600部とキシレン800部を攪拌機、
冷却管付きコルベンに仕込み、50℃まで昇温し、窒素
置換した。そこにメタクリロイルイソシアネート20部
を投入し、50℃で3時間反応させ、ポリエステル樹脂
(B−2)と末端に二重結合を有するポリエステル樹脂
(BW−2)の混合物のキシレン溶液(S−3)を得
た。一部をサンプリングし減圧乾固しし、核磁気共鳴装
置によってプロトンNMRを測定したところ、5.7p
pm付近に共鳴があり、ウレタン結合の窒素原子に結合
したプロトンが観測された。キシレン1,860部をオ
−トクレーブに投入し、窒素置換した後、密閉し攪拌下
で195℃まで昇温し、195℃を維持しながら、(S
−3)1,630部、スチレン4,470部、アクリル
酸134部、メタクリル酸メチル813部、およびジt
−ブチルパーオキサイド100部の混合物を3時間かけ
て注入し、どう温度で20分間維持した後、冷却し、
(B−2)と相溶化剤(C−3)とスチレン/アクリル
酸/メタクリル酸メチルの共重合体(A−L−2)の混
合溶液(S−4)を得た。サンプリングし、減圧乾固し
て固形分(D−2)を分析したところ、数平均分子量
1,900、重量平均分子量3,900、ガラス転移点
52℃であった。なお、(B−2)100重量部に対す
る(C−3)中のポリエステル部分の重量部(Z)は下
記の様に計算すると28重量部である。 Z=Y1×5,610,000/(X1/2−Y1) {ただし、Y1は反応前の(B−2)1g当りに対する
メタクリロイルイソシアネートのモル数,X1は反応前の
(B−2)の(酸価+水酸基価)(mg/KOH/
g)} キシレン500部、(S−4)3,530部、および
(A−H−1)1,600部を攪拌機、冷却管付きコル
ベンに仕込み窒素置換した後、攪拌しながら還流温度ま
で昇温し、還流下3時間攪拌を続行した。その後ライン
を切り替え常圧で180℃まで昇温しながら脱揮した。
180℃になった時点で減圧に切り替えて脱揮を行い、
20torrに到達後、1.5時間さらに脱揮した。こ
こで、実施例1と同様の操作で取り出し急冷しトナーバ
インダー(TB−5)を得た。(TB−5)を分析した
ところ、平均分散粒径は1.2μm、数平均分子量は
2,800、重量平均分子量は14万、ガラス転移点は
54℃、溶融粘度が50,000ポイズを示す温度は1
33℃であった。また均一溶解温度は約125℃であっ
た。
【0031】実施例6 (B−3)1,000部を冷却管、攪拌機付きコルベン
に仕込み、窒素雰囲気下で溶融させながら、150℃ま
で昇温した。150℃で無水マレイン酸40部を投入
し、2時間反応させ、(B−3)と末端に二重結合を有
するポリエステル樹脂(BW−3)の混合物(S−5)
を得た。キシレン1,600部をオートクレーブに仕込
み、窒素置換した後、攪拌下で195℃まで昇温した。
195℃を維持しながら、(S−5)600部、スチレ
ン5,200部、アクリル酸200部、およびジ−t−
ブチルパーオキサイド165部の混合物を3時間かけて
注入した。20分間、195℃で熟成した後、冷却し、
(B−3)、相溶化剤(C−4)、およびスチレン/ア
クリル酸の共重合体(A−L−5)の混合物の溶液(S
−6)を得た。サンプリングし、減圧脱揮して固形分
(D−3)を分析したところ、数平均分子量2,20
0、重量平均分子量4,500、ガラス転移点52℃、
酸価26mgKOH/gであった。なお、(B−3)1
00重量部にたいする(C−3)中のポリエステル部分
の重量部(Z)は下記の様にして計算すると97重量部
である。 Z=Y2×5,610,000/(X1/2−Y2×5
6,100) {ただし、Y2は反応前の(B−3)1g当りに対する
無水マレイン酸の仕込みモル数、X1は反応前の(B−
3)の(酸価+水酸基価)(mgKHO/g)。} さらに、(S−3)3,340部と(A−H−1)1,
600部を加え、以下実施例1と同様に、混合、脱揮、
取り出し、および冷却操作を行い、トナーバインダー
(TB−6)を得た。(TB−6)を分析したところ、
平均分散粒径は0.5μm以下(*)、数平均分子量は
2,900、重量平均分子量は14万、ガラス転移点は
53℃、溶融粘度が50,000ポイズを示す温度は1
33℃であった。 (*:細かすぎて観測できなかった。)
【0032】比較例4 テレフタル酸954部とビスフェノールAのエチレンオ
キサイド2モル付加物2,070部を重縮合し、ポリエ
ステル樹脂(B−4)を得た。(B−4)を分析したと
ころ、数平均分子量5,600、重量平均分子量11,
000、ガラス転移点64℃、溶融粘度が50,000
ポイズを示す温度は113℃、酸価は1.0mgKOH
/g、水酸基価25mgKOH/gであった。以下、
(B−3)1,000部を(B−4)1,000部に、
および無水マレイン酸40部を11.4部に変えた以外
は実施例6と同様の操作を行い、(TB−14)を得
た。(TB−14)を分析したところ、平均分散粒径
2.6μm、数平均分子量は3,000、重量平均分子
量は14万、ガラス転移点は58℃、溶融粘度が50,
000ポイズを示す温度は146℃であった。また、均
一溶解温度は約130℃であった。
【0033】使用例および比較使用例 実施例1〜6の本発明のトナーバインダーおよび比較例
1〜4のトナーバインダーの各々88部にカーボンブラ
ック(三菱化成(株)製 MA100)7部、低分子量
ポリプロピレン(三洋化成工業(株)製 ビスコール5
50P)3部、及び荷電調整剤(保土ヶ谷化学工業
(株)製スピロンブラックTRH)2部を均一混合した
後、内温150℃の二軸押出機で混練、冷却物をジェッ
トミルで微粉砕し、ディスパージョンセパレータで分級
し平均粒径12μmのトナーa〜jを得た。
【0034】試験例1 トナーa〜jの各々3部にフェライトキャリア(パウダ
ーテック(株)製 F−100)97部を均一混合し、
市販複写機((株)東芝製BD−7720)を用いて紙
上にトナー像を転写し、転写された紙上のトナーを市販
複写機(シャープ(株)製 SF8400A)の定着部
を改造して、A4紙35枚/分のスピードで定着テスト
を行った。テスト結果は表1に示した通りである。
【0035】試験例2 トナーa〜jのそれぞれをポリエチレン製の瓶に入れ、
45℃の恒温水槽に8時間保持した後、42メッシュの
ふるいに移し、ホソカワミクロン(株)製パウダーテス
ターを用いて10秒間振とうし、ふるいのうえに残った
トナーの重量%を測定し、耐熱保存性のテストとした。
数字の小さいもの程、耐熱保存性が良い。結果を表1に
示す。
【0036】試験例3 トナーa〜jの各々3部にフェライトキャリア(パウダ
ーテック(株)製 F−100)97部を50CCのガ
ラス瓶に入れ、25℃、50%RHの温湿度調整室に1
2時間放置した後、25℃、50%RHの条件でターブ
ラーシェーカーミキサーで100rpmで30分間、攪
拌し、摩擦帯電させた。その後、(株)東芝製ブローオ
フ帯電量測定機で測定した結果を表1に示す。
【0037】
【表1】 *1 画像濃度1.2の黒ベタ部を学振式堅牢度試験機
(摩擦部=紙)により5回の往復回数で摩擦し、摩擦後
のベタ部の画像濃度が70%以上残存していたコピーを
得た時のヒートロール温度。 *2 トナーがホットオフセットした時のヒートロール
温度
【0038】本発明のバインダーa〜fはいずれも比較
バインダーg〜jに比べ、低温定着性と凝集性のバラン
スに優れる。また、本発明のバインダーa〜fはいずれ
も比較バインダーgに比べ、トナー中での分散状態が優
れ、帯電特性に優れる。
【0039】
【発明の効果】本発明のトナーバインダーは、低ガラス
転移点の樹脂は、高ガラス転移点の樹脂よりも表面自由
エネルギーを大きく設計しており、トナー化した際に、
ブリードアウトしにくいため、耐熱保存性を悪化させず
に、低温定着性を改良することが可能となった。特に、
室温付近で海島構造を有する樹脂を150℃〜200℃
で均一な溶融状態から海側樹脂のガラス転移点以下に急
速に冷却することで島側樹脂の平均分散粒径を3.0μ
m以下にした場合、トナー化の混練時、滞留時間を自在
に調整できる2本ロールミル等のバッチ式混練機だけで
なく、二軸押し出し機等の滞留時間の短い連続式混練機
を用いても、トナー中の島側樹脂が充分に細かいため、
カーボンブラック等の着色剤や荷電調整剤の分散を悪化
させないものである。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン類またはスチレン類と(メタ)
    アクリル酸エステル類を重合して得られる非架橋樹脂
    (A)と、非架橋非結晶性飽和ポリエステル樹脂(B)
    と、必要により相溶化剤(C)とからなり、(A)のガ
    ラス転移点が55℃〜80℃であり、(B)のガラス転
    移点が20℃〜60℃であり、(B)のガラス転移点が
    (A)のガラス転移点より低く、(A)〜(C)全体の
    数平均分子量が2,000〜15,000、(A)〜
    (C)全体の重量平均分子量が10万〜100万である
    ことを特徴とする電子写真用トナーバインダー。
  2. 【請求項2】 (B)の数平均分子量が1,000〜
    4,000であり、(B)が該トナーバインダー中に分
    散しており、且つその平均分散粒径が3.0μm以下で
    ある請求項1に記載のトナーバインダー。
  3. 【請求項3】 該トナーバインダーの溶融粘度50,0
    00ポイズを示す温度が(B)のそれより30℃以上高
    い請求項1または2に記載のトナーバインダー。
  4. 【請求項4】 (A)の酸価が30以下であり、(B)
    の酸価が5以下、(B)の水酸基価が120以下である
    請求項1〜3のいずれかに記載のトナーバインダー。
  5. 【請求項5】 重量比(B)/(A)が0.02/1〜
    0.25/1である請求項1〜4のいずれかに記載のト
    ナーバインダー。
  6. 【請求項6】 (C)がスチレン類またはスチレン類と
    (メタ)アクリル酸エステル類を重合した部分とポリエ
    ステル部分を持つグラフトまたはブロック共重合体であ
    る請求項1〜5のいずれかに記載のトナーバインダー。
  7. 【請求項7】 (C)のポリエステル部分の含量が
    (B)100重量部に対し、5〜120重量部である請
    求項6に記載のトナーバインダー。
  8. 【請求項8】 (C)が、OH末端ポリエステルとメタ
    クリロイルイソシアネートもしくは無水マレイン酸とか
    らの末端に二重結合を有するポリエステル樹脂(D)
    と、スチレン類および/または(メタ)アクリル酸エス
    テル類とのグラフトまたはブロック重合体である特徴と
    する請求項6または7に記載のトナーバインダー。
  9. 【請求項9】 スチレン類またはスチレン類と(メタ)
    アクリル酸エステル類を重合して得られる非架橋樹脂
    (A)と、非架橋非結晶性飽和ポリエステル樹脂(B)
    と、必要により相溶化剤(C)とからなる混合物であ
    り、(A)のガラス転移点が55℃〜80℃であり、
    (B)のガラス転移点が20℃〜60℃であり、(B)
    のガラス転移点が(A)のガラス転移点より低いもので
    ある混合物を150℃〜200℃に加熱したものを、5
    分以内に(A)のガラス転移点以下まで冷却し、混合物
    中の(B)の平均分散粒径を3.0μm以下にすること
    を特徴とする電子写真用トナーバインダーの製造方法。
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