JP2885477B2 - 多層配線基板及びその製造方法 - Google Patents
多層配線基板及びその製造方法Info
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- JP2885477B2 JP2885477B2 JP2140363A JP14036390A JP2885477B2 JP 2885477 B2 JP2885477 B2 JP 2885477B2 JP 2140363 A JP2140363 A JP 2140363A JP 14036390 A JP14036390 A JP 14036390A JP 2885477 B2 JP2885477 B2 JP 2885477B2
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- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/076—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
- C03C3/089—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron
- C03C3/091—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron containing aluminium
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、多層配線基板及びその製造方法に関する。
混成集積回路等に用いられる回路基板として、所定の
導体パターンが形成されたセラミックシートを複数枚積
層して一体焼成した多層配線基板が知られている。この
多層配線基板では、内部に内部配線が形成されており、
また表面に表面配線が形成されている。
導体パターンが形成されたセラミックシートを複数枚積
層して一体焼成した多層配線基板が知られている。この
多層配線基板では、内部に内部配線が形成されており、
また表面に表面配線が形成されている。
多層配線基板では、内部配線及び表面配線用の導体材
料として、一般にタングステン系やモリブデン系のもの
が用いられている。ところが、タングステン系やモリブ
デン系の導体材料は、配線抵抗が高い。また、焼成温度
が高く、酸化雰囲気中で焼成することができない。そこ
で、導体材料として、配線の抵抗が小さい銀系や銅系の
ものが用いられつつある。しかし、銀系の導体材料は、
マイグレーションを起こしやすいため、高密度の表面配
線を実現するのが困難である。一方、銅系の導体材料
は、マイグレーションを起こしにくいために高密度の表
面配線を容易に実現できるものの、内部配線用の材料と
して用いたときに脱バインダー条件の設定が困難であ
り、焼成後の基板の品質が悪化しやすい。
料として、一般にタングステン系やモリブデン系のもの
が用いられている。ところが、タングステン系やモリブ
デン系の導体材料は、配線抵抗が高い。また、焼成温度
が高く、酸化雰囲気中で焼成することができない。そこ
で、導体材料として、配線の抵抗が小さい銀系や銅系の
ものが用いられつつある。しかし、銀系の導体材料は、
マイグレーションを起こしやすいため、高密度の表面配
線を実現するのが困難である。一方、銅系の導体材料
は、マイグレーションを起こしにくいために高密度の表
面配線を容易に実現できるものの、内部配線用の材料と
して用いたときに脱バインダー条件の設定が困難であ
り、焼成後の基板の品質が悪化しやすい。
特開昭62−265796号公報には、このような銀系及び銅
系の導体材料の特性を考慮して、内部配線を銀系の導体
材料を用いて形成し、表面配線を銅系の導体材料を用い
て形成したセラミック多層配線基板が示されている。こ
の多層配線基板では、内部配線のみが形成された基板を
形成し、その後基板に表面配線を形成し、両者を銅系の
導体材料を用いて接合させることにより回路を構成して
いる。
系の導体材料の特性を考慮して、内部配線を銀系の導体
材料を用いて形成し、表面配線を銅系の導体材料を用い
て形成したセラミック多層配線基板が示されている。こ
の多層配線基板では、内部配線のみが形成された基板を
形成し、その後基板に表面配線を形成し、両者を銅系の
導体材料を用いて接合させることにより回路を構成して
いる。
ところが、銅系の導体材料と銀系の導体材料とは約78
0℃で共晶してしまう。このため、内部配線と表面配線
との接合時に銅系の導体材料の焼成温度が780℃を超え
ると、両者の接合部分の配線パターン形状が崩れ、接触
不良や断線等が起こりやすい。そこで、前記公報には、
このような表面配線と内部配線との接合手段として、次
のような構成が開示されている。
0℃で共晶してしまう。このため、内部配線と表面配線
との接合時に銅系の導体材料の焼成温度が780℃を超え
ると、両者の接合部分の配線パターン形状が崩れ、接触
不良や断線等が起こりやすい。そこで、前記公報には、
このような表面配線と内部配線との接合手段として、次
のような構成が開示されている。
銅系材料として、600℃程度の低い焼成温度のものを
用いる構成。
用いる構成。
表面配線と内部配線とをメッキ層を介して接合する構
成。
成。
前記の構成では、表面配線の表面側に銅系材料中に
含まれる低軟化性ガラス成分によるガラスリッチ層が形
成されるため、表面配線のはんだヌレ性が良好ではな
い。このため、表面配線上に電子部品を配置するときに
固定不良が生じやすい。また、焼成温度が低い銅系の導
体材料を用いると、高温焼成が必要な抵抗材料(たとえ
ばRuO2系の抵抗材料)からなる抵抗体膜を基板上に配置
できない。
含まれる低軟化性ガラス成分によるガラスリッチ層が形
成されるため、表面配線のはんだヌレ性が良好ではな
い。このため、表面配線上に電子部品を配置するときに
固定不良が生じやすい。また、焼成温度が低い銅系の導
体材料を用いると、高温焼成が必要な抵抗材料(たとえ
ばRuO2系の抵抗材料)からなる抵抗体膜を基板上に配置
できない。
前記の方法では、メッキ層を設ける手間が必要とな
り、多層配線基板がコスト高になる。また、メッキ材料
として銅系及び銀系のいずれの導体材料とも反応しない
ものを選択する必要がある。
り、多層配線基板がコスト高になる。また、メッキ材料
として銅系及び銀系のいずれの導体材料とも反応しない
ものを選択する必要がある。
したがって、前記公報に記載の技術では、信頼性の高
い安価な多層配線基板は得にくい。
い安価な多層配線基板は得にくい。
第1の発明の目的は、高密度の表面配線を有し、しか
も信頼性の高い安価な多層配線基板を提供することにあ
る。
も信頼性の高い安価な多層配線基板を提供することにあ
る。
第2の発明の目的は、高密度の表面配線を有し、しか
も信頼性の高い安価な多層配線基板を製造するための方
法を提供することにある。
も信頼性の高い安価な多層配線基板を製造するための方
法を提供することにある。
第1の発明に係る多層配線基板は、複数のセラミック
層を積層してなる基板本体と、基板本体内に形成されか
つ基板本体の主面に露出部を有する銀系材料からなる内
部配線と、基板本体の主面に配置された表面配線と、内
部配線と表面配線とを接続する接続用導体とを備えてい
る。この多層配線基板は、表面配線が銅と銀との共晶点
以上の温度で焼成可能な銅系材料からなり、接続用導体
が銅と銀との共晶点未満の温度で焼成可能な銅系材料か
らなり露出部の全体を被覆していることを特徴としてい
る。
層を積層してなる基板本体と、基板本体内に形成されか
つ基板本体の主面に露出部を有する銀系材料からなる内
部配線と、基板本体の主面に配置された表面配線と、内
部配線と表面配線とを接続する接続用導体とを備えてい
る。この多層配線基板は、表面配線が銅と銀との共晶点
以上の温度で焼成可能な銅系材料からなり、接続用導体
が銅と銀との共晶点未満の温度で焼成可能な銅系材料か
らなり露出部の全体を被覆していることを特徴としてい
る。
第2の発明に係る多層配線基板の製造方法は、次の工
程を含んでいる。
程を含んでいる。
◎銀系材料からなる内部配線を有しかつ主面に内部配線
の露出部を有する、セラミック積層基板本体を形成する
工程。
の露出部を有する、セラミック積層基板本体を形成する
工程。
◎基板本体の主面に、銅と銀との共晶点以上の温度で焼
成可能な銅系材料を用いて表面配線を形成する工程。
成可能な銅系材料を用いて表面配線を形成する工程。
◎内部配線の露出部全体を被覆しかつ露出部と表面配線
との間を接続するよう、銅と銀との共晶点未満の温度で
焼成可能な銅系材料からなる接続用導体を形成する工
程。
との間を接続するよう、銅と銀との共晶点未満の温度で
焼成可能な銅系材料からなる接続用導体を形成する工
程。
第1の発明に係る多層配線基板は、内部配線の露出部
の全体が接続用導体により被覆されている。しかも、接
続用導体は上述の銅系材料からなるため、従来例のよう
な内部配線と接続用導体との接合部分の配線パターン形
状の崩れは起こりにくい。このため、本発明によれば、
表面配線のマイグレーションや接合部分の接続不良や断
線を防止でき、信頼性の高い高密度の表面配線を有する
多層配線基板が実現できる。また、表面配線は、銅と銀
との共晶点以上の温度で焼成可能な銅系材料からなるた
め、はんだヌレ性が良好である。このため、本発明で
は、基板に配置される電子部品等との接続不良が生じに
くい、信頼性の高い多層配線基板が実現できる。
の全体が接続用導体により被覆されている。しかも、接
続用導体は上述の銅系材料からなるため、従来例のよう
な内部配線と接続用導体との接合部分の配線パターン形
状の崩れは起こりにくい。このため、本発明によれば、
表面配線のマイグレーションや接合部分の接続不良や断
線を防止でき、信頼性の高い高密度の表面配線を有する
多層配線基板が実現できる。また、表面配線は、銅と銀
との共晶点以上の温度で焼成可能な銅系材料からなるた
め、はんだヌレ性が良好である。このため、本発明で
は、基板に配置される電子部品等との接続不良が生じに
くい、信頼性の高い多層配線基板が実現できる。
第2の発明に係る多層配線基板の製造方法では、表面
配線のはんだヌレ性が良好なため、電子部品等との接続
不良が起こりにくい、信頼性の高い多層配線基板が製造
できる。また、本発明では、接続用導体により内部配線
の露出部全体を被覆し、また接続用導体を上述の銅系材
料により構成しているため、表面配線のマイグレーショ
ンや内部配線と接続用導体との接合部分の接続不良や断
線を防止でき、信頼性の高い高密度の表面配線を有する
多層配線基板が製造できる。
配線のはんだヌレ性が良好なため、電子部品等との接続
不良が起こりにくい、信頼性の高い多層配線基板が製造
できる。また、本発明では、接続用導体により内部配線
の露出部全体を被覆し、また接続用導体を上述の銅系材
料により構成しているため、表面配線のマイグレーショ
ンや内部配線と接続用導体との接合部分の接続不良や断
線を防止でき、信頼性の高い高密度の表面配線を有する
多層配線基板が製造できる。
第1図は、本発明の一実施例に係る多層配線基板の縦
断面部分図である。図において、多層配線基板1は、基
板本体2と、内部配線3と、表面配線4と、接続用導体
5とから構成されている。
断面部分図である。図において、多層配線基板1は、基
板本体2と、内部配線3と、表面配線4と、接続用導体
5とから構成されている。
基板本体2は、例えば3枚のセラミックグリーンシー
トを積層して一体焼成することにより得られた一体化し
たシート2a,2b,2cから構成されている。各セラミックグ
リーンシートを構成するセラミック材料は、後述する内
部配線3の銀系材料の融点以下で焼成できるものであれ
ばガラス複合系または結晶化ガラス系のいずれの材料が
用いられてもよい。ガラス複合系のセラミック材料とし
ては、硼珪酸ガラス形成物質に修飾物質(たとえばMg
O、CaO、Al2O3、PbO、K2O、Na2O、ZnO、Li2O等)を加え
たガラス粉末と、アルミナ,石英等のセラミック粉末と
の混合物を原料とするものを例示できる。また、結晶化
ガラス系のセラミック材料としては、コージェライト
系、αスポジュメン系等の結晶化するガラス粉末からな
るものを例示できる。
トを積層して一体焼成することにより得られた一体化し
たシート2a,2b,2cから構成されている。各セラミックグ
リーンシートを構成するセラミック材料は、後述する内
部配線3の銀系材料の融点以下で焼成できるものであれ
ばガラス複合系または結晶化ガラス系のいずれの材料が
用いられてもよい。ガラス複合系のセラミック材料とし
ては、硼珪酸ガラス形成物質に修飾物質(たとえばMg
O、CaO、Al2O3、PbO、K2O、Na2O、ZnO、Li2O等)を加え
たガラス粉末と、アルミナ,石英等のセラミック粉末と
の混合物を原料とするものを例示できる。また、結晶化
ガラス系のセラミック材料としては、コージェライト
系、αスポジュメン系等の結晶化するガラス粉末からな
るものを例示できる。
内部配線3は、シート2a,2b間、及びシート2b,2cの間
に所定のパターンで形成されている。各内部配線3は、
スルーホール6を通じて基板本体2の表面に延びてお
り、その先端が基板本体2の図上面及び図下面で電極3a
を形成している。内部配線3は、銀系の導体材料を用い
て構成されている。銀系の導体材料としては、たとえ
ば、銀、銀−パラジウム、銀−白金、銀−パラジウム−
白金等の導体材料が用いられる。
に所定のパターンで形成されている。各内部配線3は、
スルーホール6を通じて基板本体2の表面に延びてお
り、その先端が基板本体2の図上面及び図下面で電極3a
を形成している。内部配線3は、銀系の導体材料を用い
て構成されている。銀系の導体材料としては、たとえ
ば、銀、銀−パラジウム、銀−白金、銀−パラジウム−
白金等の導体材料が用いられる。
表面配線4は、基板本体2の少なくとも一方の主面
(図では両主面)に所定の高密度パターンで形成されて
いる。表面配線4は、内部配線3の露出部である電極3a
から間隔を隔てて配置されており、電極3aと直接接触し
ないようになっている。表面配線4は、銅と銀との共晶
点よりも高温での焼成に適した銅系の導体材料により構
成されている。このような銅系の導体材料としては、デ
ュポン社製の銅厚膜導体#9153が例示できる。
(図では両主面)に所定の高密度パターンで形成されて
いる。表面配線4は、内部配線3の露出部である電極3a
から間隔を隔てて配置されており、電極3aと直接接触し
ないようになっている。表面配線4は、銅と銀との共晶
点よりも高温での焼成に適した銅系の導体材料により構
成されている。このような銅系の導体材料としては、デ
ュポン社製の銅厚膜導体#9153が例示できる。
接続用導体5は、内部配線3の電極3aと表面配線4と
の間に配置されており、両者を接続している。接続用導
体5は、電極3aの表面全体を被覆しており、電極3aを完
全に覆うよう、その端部と電極3aの端部との間隔Xが0.
1mm以上となるように設定されている。接続用導体5
は、銅と銀との共晶点未満の温度での焼成に適した銅系
の導体材料を用いて構成されている。このような銅系の
導体材料としては、銅の粒径が小さく(平均粒径1μm
程度)かつ低軟化点のガラス成分を多く含むものが用い
られる。また、銅系の導体材料は、内部配線3の熱膨張
率と同等もしくはそれ以下の熱膨張率の接続用導体5を
構成できるものが望ましい。接続用導体5の熱膨張率が
内部配線3の熱膨張率よりも大きい場合は、基板本体2
に熱衝撃が加わったときに、内部配線3の電極3aが基板
本体2から剥がれやすく、また接続用導体5が内部配線
3から剥がれやすい。なお、上述の銅系の導体材料の条
件を満たすものとして、デュポン社製の銅厚膜導体#60
01が例示できる。
の間に配置されており、両者を接続している。接続用導
体5は、電極3aの表面全体を被覆しており、電極3aを完
全に覆うよう、その端部と電極3aの端部との間隔Xが0.
1mm以上となるように設定されている。接続用導体5
は、銅と銀との共晶点未満の温度での焼成に適した銅系
の導体材料を用いて構成されている。このような銅系の
導体材料としては、銅の粒径が小さく(平均粒径1μm
程度)かつ低軟化点のガラス成分を多く含むものが用い
られる。また、銅系の導体材料は、内部配線3の熱膨張
率と同等もしくはそれ以下の熱膨張率の接続用導体5を
構成できるものが望ましい。接続用導体5の熱膨張率が
内部配線3の熱膨張率よりも大きい場合は、基板本体2
に熱衝撃が加わったときに、内部配線3の電極3aが基板
本体2から剥がれやすく、また接続用導体5が内部配線
3から剥がれやすい。なお、上述の銅系の導体材料の条
件を満たすものとして、デュポン社製の銅厚膜導体#60
01が例示できる。
前記多層配線基板1では、マイグレーションを起こし
やすい内部配線3の電極部3aがマイグレーションを起こ
しにくい銅系の導体材料からなる接続用導体5により被
覆されているため、表面配線の高密度化が実現できる。
やすい内部配線3の電極部3aがマイグレーションを起こ
しにくい銅系の導体材料からなる接続用導体5により被
覆されているため、表面配線の高密度化が実現できる。
前記多層配線基板1は、たとえば混成集積回路用の基
板として用いられる。この場合、多層配線基板1の部位
Aの表面配線4,4間にたとえば抵抗7が配置される。抵
抗7は、RuO2系、SnO2系、LaB6系、珪化タンタル系、及
び金属タンタル系等の抵抗材料の焼成体からなり、表面
がオーバーコートガラス8により被覆されている。ま
た、多層配線基板1上の表面配線4の所定部位には、チ
ップコンデンサ等の電子部品がはんだ付けにより配置さ
れる(図示せず)。ここで、電子部品は、表面配線4が
上述のような銅系材料からなりはんだヌレ性が良好なた
め、表面配線4上に良好に固定される。
板として用いられる。この場合、多層配線基板1の部位
Aの表面配線4,4間にたとえば抵抗7が配置される。抵
抗7は、RuO2系、SnO2系、LaB6系、珪化タンタル系、及
び金属タンタル系等の抵抗材料の焼成体からなり、表面
がオーバーコートガラス8により被覆されている。ま
た、多層配線基板1上の表面配線4の所定部位には、チ
ップコンデンサ等の電子部品がはんだ付けにより配置さ
れる(図示せず)。ここで、電子部品は、表面配線4が
上述のような銅系材料からなりはんだヌレ性が良好なた
め、表面配線4上に良好に固定される。
次に、前記多層配線基板1の製造方法について説明す
る。
る。
多層配線基板1の製造では、まず基板本体2を形成す
る。基板本体2は、セラミックグリーンシートを積層し
て一体焼成することにより得られる。なお、内部配線3
は、有機バインダーを含有する上述の導体材料のペース
トをあらかじめ各セラミックグリーンシートの表面及び
各セラミックグリーンシートに設けられたスルーホール
内に印刷または充填し、このセラミックグリーンシート
を熱圧着後基板本体2と同時に焼成することにより形成
される。
る。基板本体2は、セラミックグリーンシートを積層し
て一体焼成することにより得られる。なお、内部配線3
は、有機バインダーを含有する上述の導体材料のペース
トをあらかじめ各セラミックグリーンシートの表面及び
各セラミックグリーンシートに設けられたスルーホール
内に印刷または充填し、このセラミックグリーンシート
を熱圧着後基板本体2と同時に焼成することにより形成
される。
次に、基板本体2の表面に表面配線4を形成する。表
面配線4は、有機バインダーを用いた上述の銅系の導体
材料のペーストを所定の高密度パターンで基板本体2上
に印刷し、これを焼成することにより形成される。な
お、ペーストの焼成は、窒素雰囲気中で、銅と銀との共
晶点(約780℃)以上の温度(たとえば900℃)で行われ
る。
面配線4は、有機バインダーを用いた上述の銅系の導体
材料のペーストを所定の高密度パターンで基板本体2上
に印刷し、これを焼成することにより形成される。な
お、ペーストの焼成は、窒素雰囲気中で、銅と銀との共
晶点(約780℃)以上の温度(たとえば900℃)で行われ
る。
次に、必要に応じて基板本体2の部位Aに抵抗7を配
置する。抵抗7は、上述の抵抗材料のペーストを部位A
に配置し、これをたとえば窒素雰囲気下で900℃で焼成
することにより形成される。なお、ここでは、表面配線
4が高温で焼成可能な材料により形成されているため、
抵抗材料の焼成時に表面配線4が悪影響を受けることが
ない。
置する。抵抗7は、上述の抵抗材料のペーストを部位A
に配置し、これをたとえば窒素雰囲気下で900℃で焼成
することにより形成される。なお、ここでは、表面配線
4が高温で焼成可能な材料により形成されているため、
抵抗材料の焼成時に表面配線4が悪影響を受けることが
ない。
次に、基板本体2上に接続用導体5を配置する。接続
用導体5は、銀と銅との共晶点未満の温度で焼成可能な
銅系の導体材料のペーストを基板本体2の所定部位に印
刷し、これを窒素雰囲気下で銅と銀との共晶点未満の温
度(たとえば600℃)で焼成することにより形成され
る。なお、ペーストの印刷は、電極3aの全体が被覆され
るように行う。
用導体5は、銀と銅との共晶点未満の温度で焼成可能な
銅系の導体材料のペーストを基板本体2の所定部位に印
刷し、これを窒素雰囲気下で銅と銀との共晶点未満の温
度(たとえば600℃)で焼成することにより形成され
る。なお、ペーストの印刷は、電極3aの全体が被覆され
るように行う。
本発明に係る実験例 SiO2、Al2O3、ZnO、MgOを主成分とする結晶化ガラス
粉末70重量%とアルミナ粉末30重量%とからなるガラス
セラミック混合粉末と、トルエンと、アクリル系樹脂
と、ジブチルフタレートとを充分に混練してスラリーを
作成し、このスラリーからドクターブレード法によりグ
リーンシートを作成した。このグリーンシートの所定部
位にスルーホールを形成した後、銀粉末にエチルセルロ
ースと2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノ
イソブチレート(MIBE)とを含む有機ビヒクルを加えて
混練した銀ペーストを用いて所定の内部配線パターンを
印刷し、またスルーホールに銀ペーストを充填した。そ
して、グリーンシートを積層し、70℃、100kg/cm2の条
件で熱圧着して一体化した。一体化したグリーンシート
を、酸化雰囲気のベルト炉内で、ピーク温度900℃で30
分間焼成し、多層基板を得た。
粉末70重量%とアルミナ粉末30重量%とからなるガラス
セラミック混合粉末と、トルエンと、アクリル系樹脂
と、ジブチルフタレートとを充分に混練してスラリーを
作成し、このスラリーからドクターブレード法によりグ
リーンシートを作成した。このグリーンシートの所定部
位にスルーホールを形成した後、銀粉末にエチルセルロ
ースと2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノ
イソブチレート(MIBE)とを含む有機ビヒクルを加えて
混練した銀ペーストを用いて所定の内部配線パターンを
印刷し、またスルーホールに銀ペーストを充填した。そ
して、グリーンシートを積層し、70℃、100kg/cm2の条
件で熱圧着して一体化した。一体化したグリーンシート
を、酸化雰囲気のベルト炉内で、ピーク温度900℃で30
分間焼成し、多層基板を得た。
得られた多層基板の表面にデュポン社製銅ペースト#
9153により表面配線パターンを印刷し、これをピーク温
度900℃で10分間焼成して表面配線を形成した。
9153により表面配線パターンを印刷し、これをピーク温
度900℃で10分間焼成して表面配線を形成した。
次に、表面配線の所定部位にLaB6系抵抗ペーストを印
刷し、これを窒素雰囲気下、900℃で10分間焼成するこ
とにより抵抗体を形成した。
刷し、これを窒素雰囲気下、900℃で10分間焼成するこ
とにより抵抗体を形成した。
次に、多層基板の表面に露出している内部配線の露出
部全体と表面配線の所定部位との間にデュポン社製銅ペ
ースト#6001を印刷・塗布し、これを窒素雰囲気下、ピ
ーク温度600℃で10分間焼成することにより露出部と表
面配線とを接続し、多層配線基板を得た。
部全体と表面配線の所定部位との間にデュポン社製銅ペ
ースト#6001を印刷・塗布し、これを窒素雰囲気下、ピ
ーク温度600℃で10分間焼成することにより露出部と表
面配線とを接続し、多層配線基板を得た。
比較例 銅ペーストに代えて銀−パラジウムペースト(パラジ
ウム含量20%)による表面配線と接続用導体とを備えた
多層配線基板を製造した。
ウム含量20%)による表面配線と接続用導体とを備えた
多層配線基板を製造した。
試験 実験例及び比較例で得られた各多層配線基板につい
て、表面配線間のマイグレーション性を試験した。試験
は、表面配線間に水滴を落とし、配線間に5Vの直流電圧
を印加したときに100μAの電流が流れるまでの時間
(マイグレーションするまでの時間)と配線間の距離と
の関係を調べることにより行った。結果を第2図に示
す。
て、表面配線間のマイグレーション性を試験した。試験
は、表面配線間に水滴を落とし、配線間に5Vの直流電圧
を印加したときに100μAの電流が流れるまでの時間
(マイグレーションするまでの時間)と配線間の距離と
の関係を調べることにより行った。結果を第2図に示
す。
第2図から、銀−パラジウムペーストを用いた多層配
線基板では、4秒以上の耐マイグレーション性を保つた
めには、配線間隔を約300μm以上に設定する必要があ
ることがわかる。これに対し、銅ペーストを用いた場合
では、4秒以上の耐マイグレーション性を保つために
は、配線間隔を100μm程度に設定すればよいことがわ
かる。このことから、銅ペーストを用いた本発明に係る
実験例は、比較例に比べて配線密度を3倍程度高くでき
ることがわかる。
線基板では、4秒以上の耐マイグレーション性を保つた
めには、配線間隔を約300μm以上に設定する必要があ
ることがわかる。これに対し、銅ペーストを用いた場合
では、4秒以上の耐マイグレーション性を保つために
は、配線間隔を100μm程度に設定すればよいことがわ
かる。このことから、銅ペーストを用いた本発明に係る
実験例は、比較例に比べて配線密度を3倍程度高くでき
ることがわかる。
第1の発明では、表面配線と接続用導体に上述のよう
な銅系材料を用い、また接続用導体が内部配線の露出部
の全体を被覆している。このため、本発明によれば、高
密度の表面配線を有し、しかも信頼性の高い安価な多層
配線基板が実現できる。
な銅系材料を用い、また接続用導体が内部配線の露出部
の全体を被覆している。このため、本発明によれば、高
密度の表面配線を有し、しかも信頼性の高い安価な多層
配線基板が実現できる。
第2の発明では、表面配線と接続用導体とに上述のよ
うな銅系材料を用い、また接続用導体が内部配線の露出
部全体を被覆するようにしている。このため、本発明に
係る製造方法によれば、高密度の表面配線を有し、しか
も信頼性の高い安価な多層配線基板が製造できる。
うな銅系材料を用い、また接続用導体が内部配線の露出
部全体を被覆するようにしている。このため、本発明に
係る製造方法によれば、高密度の表面配線を有し、しか
も信頼性の高い安価な多層配線基板が製造できる。
第1図は本発明の一実施例の縦断面部分図、第2図は本
発明の実験例及び比較例のマイグレーション特性を示す
グラフである。 2……基板本体、2a,2b,2c……シート、3……内部配
線、3a……電極、4……表面配線、5……接続用導体。
発明の実験例及び比較例のマイグレーション特性を示す
グラフである。 2……基板本体、2a,2b,2c……シート、3……内部配
線、3a……電極、4……表面配線、5……接続用導体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 3/46 H05K 1/09
Claims (2)
- 【請求項1】複数のセラミック層を積層して基板本体
と、前記基板本体内に形成されかつ前記基板本体の主面
に露出部を有する銀系材料からなる内部配線と、前記基
板本体の主面に配置された表面配線と、前記内部配線と
前記表面配線とを接続する接続用導体とを備えた多層配
線基板において、 前記表面配線は銅と銀との共晶点以上の温度で焼成可能
な銅系材料からなり、前記接続用導体は前記共晶点未満
の温度で焼成可能な銅系材料からなり前記露出部の全体
を被覆していることを特徴とする多層配線基板。 - 【請求項2】銀系材料からなる内部配線を有しかつ主面
に前記内部配線の露出部を有する、セラミック積層基板
本体を形成する工程と、 前記基板本体の主面に、銅と銀との共晶点以上の温度で
焼成可能な銅系材料を用いて表面配線を形成する工程
と、 前記内部配線の露出部全体を被覆しかつ前記露出部と前
記表面配線との間を接続するよう、銅と銀との共晶点未
満の温度で焼成可能な銅系材料からなる接続用導体を形
成する工程と、 を含む多層配線基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2140363A JP2885477B2 (ja) | 1990-05-29 | 1990-05-29 | 多層配線基板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2140363A JP2885477B2 (ja) | 1990-05-29 | 1990-05-29 | 多層配線基板及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0432297A JPH0432297A (ja) | 1992-02-04 |
JP2885477B2 true JP2885477B2 (ja) | 1999-04-26 |
Family
ID=15267085
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2140363A Expired - Fee Related JP2885477B2 (ja) | 1990-05-29 | 1990-05-29 | 多層配線基板及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2885477B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05267851A (ja) * | 1992-03-23 | 1993-10-15 | Nec Corp | 多層印刷配線板 |
JP3237258B2 (ja) * | 1993-01-22 | 2001-12-10 | 株式会社デンソー | セラミック多層配線基板 |
JP3398291B2 (ja) * | 1996-11-28 | 2003-04-21 | 京セラ株式会社 | 配線基板 |
JP4501464B2 (ja) * | 2003-04-25 | 2010-07-14 | 株式会社デンソー | 厚膜回路基板、その製造方法および集積回路装置 |
-
1990
- 1990-05-29 JP JP2140363A patent/JP2885477B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0432297A (ja) | 1992-02-04 |
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