JP2883619B2 - エステル加水分解酵素活性阻害剤及び遊離脂肪酸測定方法並びにこれに用いる測定試薬 - Google Patents

エステル加水分解酵素活性阻害剤及び遊離脂肪酸測定方法並びにこれに用いる測定試薬

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はエステル加水分解酵素活性阻害剤に関するも
のであり、また、生体試料中の遊離脂肪酸の測定方法及
び測定用試薬に関するものである。
[従来の技術] 酵素は生物の生産する触媒であって、生命の維持に必
須なものであるが、近年バイオテクノロジー技術の進歩
に伴って広い分野で利用されつつある。
特に医療・診断分野及び酵素を工業的に利用するバイ
オリアクター,バイオマス分野での酵素の重要性は著し
く増大してきている。
そして、これらの酵素の活性を阻害し、制御する酵素
活性阻害剤の必要性も増してきている。
従来知られているエステル加水分解酵素活性阻害剤と
しては、例えば、リポプロテインリパーゼの活性阻害剤
としてオレイン酸ナトリウム,ステアリン酸ナトリウム
等の高級脂肪酸ナトリウム塩が特公昭63−50665号公報
に記載されているが、阻害剤として高級脂肪酸塩を使用
するため、リポプロテインリパーゼをバイオリアクター
に利用して脂肪酸エステル等を生成させる場合にこの阻
害剤を用いる時は、未反応原料と反応生成物と阻害剤の
分離が困難となるので好ましくない。かつ、後に記載す
るように反応系中の脂肪酸を測定する反応系に用いるよ
うな場合にも使用することはできない。
また、コレステロールエステラーゼの活性阻害剤とし
て界面活性剤のトリトンX−405,フッ化ナトリウム及び
ヨード酢酸が特開昭58−67197号公報に記載されている
が、フッ化ナトリウムは他種の酵素の阻害剤としても知
られており、また、ヨード酢酸はSH酵素の阻害剤として
知られているのでこれらの酵素が反応系中に存在する場
合は、リポプロテインリパーゼ活性だけでなくこれらの
酵素も阻害を受けてしまうので好ましくない。
一方、臨床検査分野においては、検査に用いる器具等
に測定反応に干渉する物質が混入することにより測定値
に誤差が生じることは自明のことであるが、近年、自動
分析装置の普及に伴ってこのことが大きな問題となって
来ている。
つまり、複数の測定項目の試薬を共通の分注ノズルで
分注するタイプの自動分析装置においては、先に分注を
行った測定試薬及びその成分が分注ノズルの洗浄後も微
量ながら分注ノズル系に残留していて、後の別の測定項
目試薬分注時に測定試薬中に混入してしまい、測定反応
に干渉して測定値に誤差を生じさせるということが起こ
る。
また、反応容器についても同様のことが言え、反応容
器が測定項目別に特定されていないタイプの自動分析装
置においては、現在使用されている自動分析装置の多く
がこのタイプであるが、先に測定を行った測定項目の測
定試薬及びその成分が、反応容器の洗浄後も微量ながら
反応容器内に吸着又は残留していて、後の別の測定項目
の測定試薬中に混入して、測定反応に干渉して測定値に
誤差を生じさせるということが、起こる。
生体試料中の遊離脂肪酸,コレステロール,中性脂肪
等の脂質の測定は疾病の診断に重要な役割を果している
が、これらの脂質の測定時においても前記の問題は例外
ではなく、コレステロールエステラーゼ,リパーゼ及び
リポプロテインリパーゼ等の脂質エステル加水分解酵素
が測定試薬中に混入すると、測定試料中に含まれる脂質
エステルが測定時に加水分解されて、遊離脂肪酸,コレ
ステロール,グリセロール等が遊離して、結果として測
定値に誤差を生ずる。
これらの誤差を抑制するための従来の技術としては、
リポプロテインリパーゼ及びコレステロールエステラー
ゼを含む測定試薬にポリオキシエチレン系の非イオン性
界面活性剤等を含有させることにより、リポプロテイン
リパーゼ及びコレステロールエステラーゼの反応容器へ
の吸着を抑え、その結果これらの酵素が別の測定試薬系
へ混入することを妨げる方法が特開昭61−104798号公報
に記載されているが、この方法では反応容器に吸着する
酵素量はかなり低下するものの完全ではなく、例えば遊
離脂肪酸の測定においてはかなりの誤差を生じることが
判明した。
また、オレイン酸ナトリウム,ステアリン酸ナトリウ
ム等の高級脂肪酸ナトリウム塩をリポプロテインリパー
ゼの活性阻害剤として用いる方法が特公昭63−50665号
公報に記載されているが、この方法では阻害剤として高
級脂肪酸塩を使用するため遊離脂肪酸を測定する反応系
には使用することができない。
トリトンX−405,フッ化ナトリウム及びヨード酢酸を
コレステロールエステラーゼの活性阻害剤として使用す
る方法も特開昭58−67197号公報に記載されているが、
この方法では例えば遊離脂肪酸の測定時において、反応
容器へ吸着混入したコレステロールエステラーゼ及びリ
ポプロテインリパーゼによる測定誤差を完全に抑制する
には至らないことが判明した。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、エステル加水分解酵素のみを特異的に阻害
し、酵素反応系の他の成分には関与せず、バイオリアク
ター反応系においては反応生成物との分離が容易であっ
て、かつ、広い分野で利用することができるエステル加
水分解酵素活性阻害剤を提供し、さらに、遊離脂肪酸測
定試薬中に脂質エステル加水分解酵素が混入しても測定
値に誤差を生じない正確な測定値が得られる遊離脂肪酸
の測定方法及び遊離脂肪酸測定試薬を提供することを目
的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、下記の一般式(I)で示されるポリオキシ
アルキレン変性オルガノポリシロキサン化合物よりなる
エステル加水分解酵素活性阻害剤であって、この一般式
(I)で示されるポリオキシアルキレン変性オルガノポ
リシロキサン化合物をエステル加水分解酵素に共存させ
ることによって、エステル加水分解酵素活性を阻害する
ことができるものである。
〔式中、R1は同種又は異種の一価炭化水素基であり、ア
ルキル基,アリール基,アラルキル基,アルカリール基
あるいは一価のハロゲン化炭化水素基を示す。R2は、R1
又は−(CH2)a−0−(C2H4O)b−(C3H6O)c−R3から選択さ
れる基を示す。そして、R3は水素原子又は炭素数1〜12
のアルキル基を示す。aは1〜5の整数を示し、bは0
から50の整数を示し、cは0から50の整数を示す。但
し、b+cは1〜100である。また、mは0〜500,nは0
〜100を示す。但し、m+nは5〜500である。なお、R2
が、R1のみより成る時は、nは1〜100,m+nは5〜500
とする。〕 本発明の一般式(I)で示されるポリオキシアルキレ
ン変性オルガノポリシロキサン化合物におけるアルキル
基,アリール基,アラルキル基,アルカリール基及びハ
ロゲン化炭化水素基は特に限定されるものではなく、自
体公知のものであれば良いが、例えば、アルキル基には
メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル
基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基,ノニル基,
デシル基,ドデシル基,オクタデシル基及びイソプロピ
ル基等が、アリール基には、フェニル基,キシリル基及
びナフチル基等が、アラルキル基には、ベンジル基,フ
ェネチル基,フェニルプロピル基及びクミル基等が、ア
ルカリール基には、トリル基,スチリル基及びシクロヘ
キシルフェニル基等が、そしてハロゲン化炭化水素基に
は、クロロメチル基,クロロプロピル基,クロロフェニ
ル基,クロロペンチル基及び3,3,3−トリフルオロプロ
ピル基等が含まれる。
本発明の一般式(I)で示されるポリオキシアルキレ
ン変性オルガノポリシロキサン化合物に含まれる具体的
な化合物としては自体公知のものでよいが、例えば、下
記のような構造式で示されるものが挙げられる。
〔式中、bは0から50の整数を示し、cは0から50の整
数を示す。但し、b+cは1〜100である。また、mは
0〜500,nは0〜100を示す。但し、m+nは5〜500で
ある。〕 〔式中、bは1から50の整数を示す。また、mは0〜50
0,nは1〜100を示す。但し、m+nは5〜500であ
る。〕 〔式中、bは0から50の整数を示し、cは0から50の整
数を示す。但し、b+cは1〜100である。また、mは
5〜500を示す。〕 〔式中、bは0から50の整数を示し、cは0から50の整
数を示す。但し、b+cは1〜100である。また、mは
0〜500,nは0〜100を示す。但し、m+nは5〜500で
ある。〕 〔式中、cは1から50の整数を示す。また、mは5〜50
0を示す。〕 より具体的には、例として以下の第1表に示すポリオ
キシアルキレン変性オルガノポリシロキサン化合物が挙
げられる。
本発明の一般式(I)で示されるポリオキシアルキレ
ン変性オルガノポリシロキサン化合物は既に市販されて
いるものであるが、これらは帯電防止剤,潤滑剤,防曇
剤,離型剤,消泡剤,繊維油剤等としての作用が知られ
ていたのであって、エステル加水分解酵素活性阻害剤と
しての作用は今まで知られていなかった。
本発明におけるエステル加水分解酵素には種々の公知
のエステル加水分解酵素が含まれるが、それらのうち1
種だけでなく2種以上のエステル加水分解酵素を同時に
阻害することも可能である。そして、このエステル加水
分解酵素には脂質エステル加水分解酵素が含まれるのは
当然のことであって、この中にはコレステロールエステ
ラーゼ,リパーゼ及びリポプロテインリパーゼ等が含ま
れるものである。
本発明におけるエステル加水分解酵素の由来源は特に
限定されるものではなく、自体公知のものであればよ
い。
本発明におけるエステル加水分解酵素活性阻害剤は一
般式(I)で示されるポリオキシアルキレン変性オルガ
ノポリシロキサン化合物の中から1種又は2種以上の化
合物を組み合わせて使用することもできる。
本発明におけるエステル加水分解酵素活性阻害剤の最
適使用濃度は、阻害を目的とするエステル加水分解酵素
の種類、反応条件等により変化するものなので、それぞ
れの使用条件に合わせて決定すれば良いが、一般的に0.
005%〜30%の範囲で使用され得る。
一方、本発明は先の一般式(I)で示されるポリオキ
シアルキレン変性オルガノポリシロキサン化合物よりな
るエステル加水分解酵素活性阻害剤を測定系に用いる遊
離脂肪酸の測定方法及び一般式(I)で示されるポリオ
キシアルキレン変性オルガノポリシロキサン化合物より
なるエステル加水分解酵素活性阻害剤を含有する遊離脂
肪酸測定試薬である。
本発明におけるエステル加水分解酵素活性阻害剤は、
一般式(I)で示されるポリオキシアルキレン変性オル
ガノポリシロキサン化合物の中から1種又は2種以上の
化合物を組み合わせて、遊離脂肪酸の測定系に用いるこ
とができ、又は遊離脂肪酸測定試薬中に含有させること
もできる。
本発明における遊離脂肪酸の測定系又は遊離脂肪酸の
測定試薬中のエステル加水分解酵素活性阻害剤の最適使
用濃度は、遊離脂肪酸の測定反応系や測定条件等により
変化するものなので、それぞれの測定反応条件に合わせ
て決定すれば良いが、一般的には0.005%〜30%の範囲
で使用され得る。
遊離脂肪酸の測定方法及び測定試薬としては種々の測
定反応系が考えられるが、例えば、遊離脂肪酸をアデノ
シン−5′−三リン酸(ATP)とコエンザイムA(CoA)
の存在下でアシル−CoAシンセターゼ(ACS)を作用させ
た時に、アシル−CoA,アデノシン−5′−一リン酸(AM
P)及びピロリン酸(PPi)が生成してくるので、これら
の生成物質を測定する反応系を利用して最終的に色素や
紫外部波長吸収物質を測定する方法及び測定試薬や、ア
シル−CoAシンセターゼ作用後に残存するCoAの量を測定
する反応系を利用する方法及び測定試薬等が知られてい
る。
具体例としては、 以上のような測定反応系が知られている。
しかし、本発明は、本発明の作用効果から明らかなよ
うに、遊離脂肪酸の測定反応系の種類には限定されずに
自体公知の遊離脂肪酸の測定方法及び測定試薬を利用す
ることができる有効な遊離脂肪酸の測定方法及び測定試
薬である。
[作用] 本発明においては、先の一般式(I)で示されるポリ
オキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン化合物を
エステル加水分解酵素と共存させて作用させることによ
りエステル加水分解酵素の活性を効果的に阻害すること
ができる。そして、この一般式(I)で示されるポリオ
キシアルキレン変性オルガノポリシロキサン化合物は化
学反応性が低く、かつ安定であるので、エステル加水分
解酵素を用いたバイオリアクターの反応系等においても
有用なバイオリアクター制御剤となり、バイオリアクタ
ー反応装置内の反応系あるいは後処理工程中に溶液状あ
るいは固相化状で存在させることにより、バイオリアク
ター使用酵素活性を阻害しそして制御することができ
る。
また、一般式(I)で示されるポリオキシアルキレン
変性オルガノポリシロキサン化合物はエステル加水分解
酵素のみに特異的に作用し、かつ安定であるので、医療
・診断分野に有用であり、溶液状あるいは固相化状で共
存させて作用させることによりエステル加水分解酵素活
性を阻害させることができる。
また、自動分析装置における生体試料中の遊離脂肪酸
の測定時には、総コレステロール測定試薬,遊離コレス
テロール測定試薬及び中性脂肪測定試薬等の脂質エステ
ル加水分解酵素を含有する測定試薬中に含まれる、コレ
ステロールエステラーゼ,リパーゼ及びリポプロテイン
リパーゼ等の脂質エステル加水分解酵素が自動分析装置
の分注ノズルや反応容器に吸着又は混入することにより
遊離脂肪酸測定試薬中に混入して、その結果測定試料中
に含まれる脂肪酸エステルが測定時に加水分解されて遊
離脂肪酸が遊離して、遊離脂肪酸の測定値に正誤差を生
じてしまう恐れがある。本発明による先の一般式(I)
で示されるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロ
キサン化合物よりなるエステル加水分解酵素活性阻害剤
を測定系に用いることを特徴とする遊離脂肪酸測定方法
及び一般式(I)で示されるポリオキシアルキレン変性
オルガノポリシロキサン化合物よりなるエステル加水分
解酵素活性阻害剤を含有することを特徴とする遊離脂肪
酸測定試薬においては、このエステル加水分解酵素活性
阻害剤が遊離脂肪酸の反応系及び測定試薬中に混入した
脂質エステル加水分解酵素を効果的に阻害するので、遊
離脂肪酸の測定時の遊離生成を防ぎ、結果として誤差の
ない正確な遊離脂肪酸測定値を得ることができる。
[実施例] 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明は、これらの実施例により限定されるものではな
い。
実施例1 各種エステル加水分解酵素に対する本発明のエステル
加水分解酵素活性阻害剤の1つである、第1表に記載し
たポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン化
合物〔A〕で示されるポリオキシアルキレン変性オルガ
ノポリシロキサン化合物の効果を測定した。
(1)試薬 ヒト低密度リポタンパク質フラクション エステル加水分解酵素試薬 コレステロールエステラーゼ (クロモバクテリウム ビスカスム〔Chromobacterium
viscosum〕由来) 又はリパーゼ(クモノスカビ由来) 又はリポプロテインリパーゼ(シュードモナス フルオ
レッセンス〔Pseudomonas fluorecens〕由来) 600単位 リン酸2水素1カリウム 0.181g 以上を水に溶解して水酸化カリウムでpH7.0に調整し
た後、水で全量100mlとする。
ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン化
合物試薬 ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン化合
物〔A〕 1.50g 水で全量100mlとする。
遊離脂肪酸測定用第1試薬 トリスヒドロキシメチルアミノメタン 0.606g 塩化マグネシウム 0.203g 4−アミノアンチピリン 0.027g ATP−2Na 0.061g アシル−CoAシンセターゼ 150単位 コエンザイムA 0.016g 以上を水に溶解して塩酸でpH7.6に調整した後、水で
全量100mlとする。
遊離脂肪酸測定用第2試薬 リン酸2水素1カリウム 0.181g N−エチルマレイミド 0.020g N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピ
ル)−m−トルイジンナトリウム(1.5水塩) 0.130g パーオキシダーゼ 533単位 アシル−CoAオキシダーゼ 1,800単位 以上を水に溶解して水酸化カリウムでpH7.0に調整し
た後、水で全量100mlとする。
(2)操作法 エステル加水分解酵素に対する本発明のポリオキシア
ルキレン変性オルガノポリシロキサン化合物の阻害剤と
しての効果を確認するために次のような測定系を組み立
てた。
つまり、脂質エステルを含むヒト低密度リポタンパク
質フラクションを基質として、エステル加水分解酵素を
作用させ、エステル加水分解酵素活性を示す指標となる
脂質エステルより遊離した遊離脂肪酸量を、公知の遊離
脂肪酸測定系で測定し、この測定系で最終的に生じた赤
紫色キノン色素の吸光度を測定することにより、エステ
ル加水分解酵素活性の測定が行える。このエステル加水
分解酵素活性測定反応系に、本発明におけるポリオキシ
アルキレン変性オルガノポリシロキサン化合物を添加し
て、エステル加水分解酵素活性に対する阻害効果の測定
を行った。
具体的には、コレステロールエステラーゼ又はリパー
ゼ又はリポプロテインリパーゼを含有するエステル加水
分解酵素試薬0.5mlにポリオキシアルキレン変性オルガ
ノポリシロキサン化合物試薬0.5mlを加え、更にヒト低
密度リポタンパク質フラクション50μlを加えて37℃で
5分間反応させ、その後遊離脂肪酸測定用第1試薬1ml
を加えて37℃で5分間反応させた後、遊離脂肪酸測定用
第2試薬1mlを添加して37℃で5分間加温した。その
後、分光光度計で555nmにおける吸光度を測定して、遊
離した遊離脂肪酸量よりエステル加水分解酵素活性値を
求めた。
この時、比較として、ポリオキシアルキレン変性オル
ガノポリシロキサン化合物試薬の代わりに水を用いて、
ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン化合
物非存在時の各エステル加水分解酵素活性値を求めた。
以上の実験により得られた本発明のポリオキシアルキ
レン変性オルガノポリシロキサン化合物〔A〕によるエ
ステル加水分解酵素の活性阻害効果をまとめたのが第2
表である。これは、ポリオキシアルキレン変性オルガノ
ポリシロキサン化合物非存在時の各エステル加水分解酵
素活性値を100%とした時の残存活性率で表した。
第2表から分かるように、本発明におけるポリオキシ
アルキレン変性オルガノポリシロキサン化合物は、上記
の各種のエステル加水分解酵素活性をほぼ完全に阻害す
ることが確かめられた。
実施例2 本発明のエステル加水分解酵素活性阻害剤である、第
1表に記載したポリオキシアルキレン変性オルガノポリ
シロキサン化合物〔B〕,〔C〕,〔D〕,〔E〕及び
〔F〕で示される5種類のポリオキシアルキレン変性オ
ルガノポリシロキサン化合物の、エステル加水分解酵素
であるリポプロテインリパーゼに対する阻害の効果を測
定した。
(1)試薬 実施例1のエステル加水分解酵素試薬のコレステロ
ールエステラーゼ又はリパーゼ又はリポプロテインリパ
ーゼを、リポプロテインリパーゼ(シュードモナス フ
ルオレッセンス〔Pseudomonas fluorecens〕由来)(処
方量は600単位)に代えるのと、ポリオキシアルキレ
ン変性オルガノポリシロキサン化合物試薬のポリオキシ
アルキレン変性オルガノポリシロキサン化合物〔A〕
を、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン
化合物〔B〕又はポリオキシアルキレン変性オルガノポ
リシロキサン化合物〔C〕又はポリオキシアルキレン変
性オルガノポリシロキサン化合物〔D〕又はポリオキシ
アルキレン変性オルガノポリシロキサン化合物〔E〕又
はポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン化
合物〔F〕(処方量はそれぞれ3.00g)に代える以外は
実施例1と同様とする。
(2)操作法 実施例1と同様にして、本発明のポリオキシアルキレ
ン変性オルガノポリシロキサン化合物〔B〕,〔C〕,
〔D〕,〔E〕及び〔F〕の、エステル加水分解酵素活
性に対する阻害効果を測定した。
各ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン
化合物による阻害時の残存活性率を示したのが第3表で
ある。
第3表より、本発明の各種のポリオキシアルキレン変
性オルガノポリシロキサン化合物は、エステル加水分解
酵素をほぼ完全に阻害することが確認された。
実施例3 測定値に誤差を生じさせる、反応容器に吸着混入した
脂質エステル加水分解酵素に対する、本発明のエステル
加水分解酵素活性阻害剤を測定系に用いることを特徴と
する遊離脂肪酸測定方法及び本発明のエステル加水分解
酵素活性阻害剤を含有することを特徴とする遊離脂肪酸
測定試薬の効果を見る。
(1)試薬 第1試薬 ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン化合
物〔A〕 0.500g トリスヒトロキシメチルアミノメタン 0.606g 塩化マグネシウム 0.203g 4−アミノアンチピリン 0.027g ATP−2Na 0.061g アシル−CoAシンセターゼ 150単位 コエンザイムA 0.016g 以上を水に溶解して塩酸でpH7.6に調整した後、水で
全量100mlとする。
第2試薬 リン酸2水素1カリウム 0.181g N−エチルマレイミド 0.020g N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピ
ル)−m−トルイジンナトリウム(1.5水塩) 0.130g パーオキシダーゼ 533単位 アシル−CoAオキシダーゼ 1,800単位 以上を水に溶解して水酸化カリウムでpH7.0に調整し
た後、水で全量100mlとする。
(2)操作法 反応容器が透明なプラスチック製であるシングルマル
チ・ランダムアクセス・ディスクリートタイプの自動分
析装置を用いて実験を行った。このタイプの自動分析装
置は環状に一列に配列された反応容器が移動,停止を繰
り返しながら回転するものであり、反応容器列の停止時
に第1の場所で試料分注ノズルから測定試料が1つの反
応容器に分注され、次に第2の場所に移動後第1試薬分
注ノズルより第1試薬を分注し第1反応を行わせ、次に
第3の場所で第2試薬分注ノズルより第2試薬を分注し
第2反応を行わせたのち、第4の場所で反応により生成
された色素あるいは紫外部波長吸収物質の吸光度を測定
して被測定物質量を算出する。吸光度測定後第5の場所
で、反応容器内の反応液は吸引廃棄され、反応容器は水
洗洗浄された後に再び第1の場所に戻って、次の測定反
応に使用される。なお、試料分注ノズル及び試薬分注ノ
ズルも試料又は試薬の分注後、水洗洗浄された後に再び
分注に使用される。
この実験では、自動分析装置の反応容器に吸着混入し
た脂質エステル加水分解酵素が測定試薬中に混入するこ
とにより生ずる測定誤差を、本発明のエステル加水分解
酵素活性阻害剤を測定系に用いることを特徴とする遊離
脂肪酸の測定方法及び本発明のエステル加水分解酵素活
性阻害剤を含有することを特徴とする遊離脂肪酸測定試
薬が抑制するのを確かめることを目的とするものであ
る。
具体的には、シングルマルチ・ランダムアクセス・デ
ィスクリートタイプの自動分析装置(日立−7150)の特
定の反応容器中で本発明のエステル加水分解酵素活性阻
害剤であるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロ
キサン化合物〔A〕を含む遊離脂肪酸測定試薬で遊離脂
肪酸を測定し、次に同じ反応容器中で脂質エステル加水
分解酵素であるリポプロテインリパーゼを成分として含
む中性脂肪測定試薬で中性脂肪を測定する。このリポプ
ロテインリパーゼが吸着混入した反応容器中で、再び本
発明による遊離脂肪酸測定試薬で遊離脂肪酸を測定し
て、1回目と2回目の遊離脂肪酸測定値を比較すること
により測定値に対する誤差の有無を調べた。
実際には測定試料として3種類のヒト血清を用意し、
それぞれの3μlに第1試薬250μlを分注して37℃で
5分間反応させた後、第2試薬125μlを分注して5分
間,37℃で反応させ、生成した赤紫色キノン色素の吸光
度を主波長546nm,副波長660nmで測定し遊離脂肪酸量を
算出した。
なお、比較のために、ポリオキシアルキレン変性オル
ガノポリシロキサン化合物〔A〕を第1試薬から除いた
ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン化合
物無添加第1試薬と、ポリオキシアルキレン変性オルガ
ノポリシロキサン化合物〔A〕に代えて非イオン性界面
活性剤であるトライトンX−100(処方量0.500g)を加
えたトライトンX−100添加第1試薬を調製して、前記
の通りに実験を行い遊離脂肪酸の測定値に対する誤差の
有無を見た。以上の実験の結果を第4表に示した。
第4表から明らかなように、ポリオキシアルキレン変
性オルガノポリシロキサン化合物無添加系試薬とトライ
トンX−100添加系試薬での場合は、第1回目の遊離脂
肪酸測定値に比べて中性脂肪測定後の第2回目の測定値
がかなり大きくなり、中性脂肪測定後に遊離脂肪酸を測
定することにより測定値に大きな正誤差を生じることが
確認されたが、本発明の測定方法及び測定試薬による遊
離脂肪酸の測定値は第1回目の測定値と中性脂肪測定後
の第2回目の測定値とではほぼ同じ測定値を得ることが
でき、ほとんど脂質エステル加水分解酵素混入の影響を
受けずに、誤差のない正確な測定値を得られることが確
かめられた。
実施例4 反応容器に吸着混入した、実施例3におけるのとは別
種の脂質エステル加水分解酵素に対する、本発明のエス
テル加水分解酵素活性阻害剤を測定系に用いることを特
徴とする遊離脂肪酸測定方法及び本発明のエステル加水
分解酵素活性阻害剤を含有することを特徴とする遊離脂
肪酸測定試薬の効果を見る。
(1)試薬 第1試薬 実施例3の第1試薬のポリオキシアルキレン変性オ
ルガノポリシロキサン化合物〔A〕を、ポリオキシアル
キレン変性オルガノポリシロキサン化合物〔C〕(処方
量0.500g)に代える以外は実施例3と同様とする。
第2試薬 実施例3と同様とする。
(2)操作法 この実験は実施例3と同じ自動分析装置(日立−715
0)を用いて、自動分析装置の反応容器に吸着混入し
た、実施例3とは別種の脂質エステル加水分解酵素が測
定試薬中に混入することにより生ずる測定誤差を、本発
明のエステル加水分解酵素活性阻害剤を測定系に用いる
ことを特徴とする遊離脂肪酸の測定方法及び本発明のエ
ステル加水分解酵素活性阻害剤を含有することを特徴と
する遊離脂肪酸測定試薬が抑制するのを確かめることを
目的とするものである。
具体的には、上記の自動分析装置の特定の反応容器中
で、本発明のエステル加水分解酵素活性阻害剤であるポ
リオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン化合物
〔C〕を含む遊離脂肪酸測定試薬で遊離脂肪酸を測定
し、次に同じ反応容器中で脂質エステル加水分解酵素で
あるコレステロールエステラーゼを成分として含む総コ
レステロール測定試薬で総コレステロールを測定する。
このコレステロールエステラーゼが吸着混入した反応容
器中で、再び本発明による遊離脂肪酸測定試薬で遊離脂
肪酸を測定して、1回目と2回目の遊離脂肪酸測定値を
比較することにより測定値に対する誤差の有無を調べ
た。
実際には、測定試料として3種類のヒト血清を用意
し、それぞれの3μlに第1試薬250μlを分注して37
℃で5分間反応させた後、第2試薬125μlを分注して
5分間,37℃で反応させ、生成した赤紫色キノン色素の
吸光度を主波長546nm,副波長660nmで測定し遊離脂肪酸
量を算出した。
なお、比較のために、ポリオキシアルキレン変性オル
ガノポリシロキサン化合物〔C〕を第1試薬から除いた
ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン化合
物無添加第1試薬と、ポリオキシアルキレン変性オルガ
ノポリシロキサン化合物〔C〕に代えて非イオン性界面
活性剤であるトライトンX−100(処方量0.500g)を加
えたトライトンX−100添加第1試薬を調製して、前記
の通りに実験を行い遊離脂肪酸の測定値に対する誤差の
有無を見た。以上の実験の結果を第5表に示した。
第5表から分かるように、ポリオキシアルキレン変性
オルガノポリシロキサン化合物無添加系試薬とトライト
ンX−100添加系試薬での場合は、第1回目の遊離脂肪
酸測定値に比べて総コレステロール測定後の第2回目の
測定値がかなり大きくなり、総コレステロール測定後に
遊離脂肪酸を測定することにより測定値に大きな正誤差
を生じることが確認されたが、本発明の測定方法及び測
定試薬による遊離脂肪酸の測定値は第1回目の測定値と
総コレステロール測定後の第2回目の測定値とではほぼ
同じ測定値を得ることができ、ほとんど脂質エステル加
水分解酵素混入の影響を受けずに、誤差のない正確な測
定値を得られることが確かめられた。
実施例5 測定値に誤差を生じさせる、試薬分注ノズルに吸着混
入した脂質エステル加水分解酵素に対する、本発明のエ
ステル加水分解酵素活性阻害剤を測定系に用いることを
特徴とする遊離脂肪酸測定方法及び本発明のエステル加
水分解酵素活性阻害剤を含有することを特徴とする遊離
脂肪酸測定試薬の効果を見る。
(1)試薬 第1試薬 実施例3の第1試薬のポリオキシアルキレン変性オ
ルガノポリシロキサン化合物〔A〕を、ポリオキシアル
キレン変性オルガノポリシロキサン化合物〔E〕(処方
量0.500g)に代える以外は実施例3と同様とする。
第2試薬 実施例3と同様とする。
(2)操作法 この実験は実施例3で使用した自動分析装置と同じタ
イプであるシングルマルチ・ランダムアクセス・ディス
クリートタイプの自動分析装置(東芝−TBA60R)を用い
て、自動分析装置の試薬分注ノズルに吸着混入した脂質
エステル加水分解酵素が測定試薬中に混入することによ
り生ずる測定誤差を、本発明のエステル加水分解酵素活
性阻害剤を測定系に用いることを特徴とする遊離脂肪酸
の測定方法及び本発明のエステル加水分解酵素活性阻害
剤を含有することを特徴とする遊離脂肪酸測定試薬が抑
制するのを確かめることを目的とするものである。
具体的には、上記の自動分析装置において、ある特定
の反応容器中に、本発明のエステル加水分解酵素活性阻
害剤であるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロ
キサン化合物〔E〕を含む遊離脂肪酸測定試薬を試薬分
注ノズルで分注して遊離脂肪酸を測定し、次に別の反応
容器中に脂質エステル加水分解酵素であるコレステロー
ルエステラーゼを成分として含む総コレステロール測定
試薬を、同じ試薬分注ノズルで分注して総コレステロー
ルを測定する。次にさらに別の反応容器中に、コレステ
ロールエステラーゼが吸着混入した先と同じ試薬分注ノ
ズルで、本発明による遊離脂肪酸測定試薬を分注して遊
離脂肪酸を測定する。このように、それぞれ別の反応容
器を使用し、かつ同じ試薬分注ノズルで試薬を分注する
ことにより、試薬分注ノズルに起因する誤差のみが測定
できる。そして、1回目と2回目の遊離脂肪酸測定値を
比較することにより、測定値に対する誤差の有無を調べ
た。
実際には、測定試料として3種類のヒト血清を用意
し、それぞれの5μlに第1試薬320μlを分注して37
℃で5分間反応させた後、第2試薬160μlを分注して
5分間,37℃で反応させ、生成した赤紫色キノン色素の
吸光度を主波長540nm,副波長700nmで測定し遊離脂肪酸
量を算出した。
なお、比較のために、ポリオキシアルキレン変性オル
ガノポリシロキサン化合物〔E〕を第1試薬から除いた
ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン化合
物無添加第1試薬と、ポリオキシアルキレン変性オルガ
ノポリシロキサン化合物〔E〕に代えて非イオン性界面
活性剤であるトライトンX−100(処方量0.500g)を加
えたトライトンX−100添加第1試薬を調製して、上記
の通りに実験を行い遊離脂肪酸の測定値に対する誤差の
有無を見た。以上の実験の結果を第6表に示した。
第6表から明らかなように、ポリオキシアルキレン変
性オルガノポリシロキサン化合物無添加系試薬とトライ
トンX−100添加系試薬での場合は、第1回目の遊離脂
肪酸測定値に比べて総コレステロール測定後の第2回目
の測定値がかなり大きくなり、総コレステロール測定後
に遊離脂肪酸を測定することにより測定値に大きな正誤
差を生じることが確認されたが、本発明の測定方法及び
測定試薬による遊離脂肪酸の測定値は第1回目の測定値
と総コレステロール測定後の第2回目の測定値とではほ
ぼ同じ測定値を得ることができ、ほとんど脂質エステル
加水分解酵素混入の影響を受けずに、誤差のない正確な
測定値を得られることが確かめられた。
[発明の効果] 本発明の一般式(I)で示されるポリオキシアルキレ
ン変性オルガノポリシロキサン化合物よりなるエステル
加水分解酵素活性阻害剤は、エステル加水分解酵素と共
存させて作用させることにより特異的、かつ効果的にエ
ステル加水分解酵素活性をほぼ完全に阻害することがで
きた。
そして、本発明のエステル加水分解酵素活性阻害剤
は、化学反応性が低く、安定であり、目的の酵素活性を
特異的に阻害し、制御することが可能なので、医療・診
断分野及びバイオリアクター分野を始めとする広い分野
で有効に利用することが可能になった。
また、本発明の一般式(I)で示されるポリオキシア
ルキレン変性オルガノポリシロキサン化合物よりなるエ
ステル加水分解酵素活性阻害剤を遊離脂肪酸の測定系に
用いることを特徴とする遊離脂肪酸の測定方法及び本発
明のエステル加水分解酵素活性阻害剤を含有することを
特徴とする遊離脂肪酸測定試薬では、遊離脂肪酸の測定
試薬中に混入した脂質エステル加水分解酵素活性を阻害
することにより、ほとんど脂質エステル加水分解酵素混
入の影響を受けずに、誤差のない正確な測定値を得られ
るようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 33/92 G01N 33/92 B (56)参考文献 特開 昭61−104798(JP,A) 特開 昭58−67197(JP,A) 特公 昭63−50665(JP,B2) 米国特許4785066(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 9/99 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) WPI(DIALOG)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で示されるエステル加水
    分解酵素活性阻害剤。 〔式中、R1は同種又は異種の一価炭化水素基であり、ア
    ルキル基,アリール基,アラルキル基,アルカリール基
    あるいは一価のハロゲン化炭化水素基を示す。R2は、R1
    又は−(CH2)a−0−(C2H4O)b−(C3H6O)c−R3から選択さ
    れる基を示す。そして、R3は水素原子又は炭素数1〜12
    のアルキル基を示す。aは1〜5の整数を示し、bは0
    から50の整数を示し、cは0から50の整数を示す。但
    し、b+cは1〜100である。また、mは0〜500,nは0
    〜100を示す。但し、m+nは5〜500である。なお、R2
    が、R1のみより成る時は、nは1〜100,m+nは5〜500
    とする。〕
  2. 【請求項2】エステル加水分解酵素が、脂質エステル加
    水分解酵素であり、下記一般式(I)で示されるエステ
    ル加水分解酵素活性阻害剤。 〔式中、R1は同種又は異種の一価炭化水素基であり、ア
    ルキル基,アリール基,アラルキル基,アルカリール基
    あるいは一価のハロゲン化炭化水素基を示す。R2は、R1
    又は−(CH2)a−0−(C2H4O)b−(C3H6O)c−R3から選択さ
    れる基を示す。そして、R3は水素原子又は炭素数1〜12
    のアルキル基を示す。aは1〜5の整数を示し、bは0
    から50の整数を示し、cは0から50の整数を示す。但
    し、b+cは1〜100である。また、mは0〜500,nは0
    〜100を示す。但し、m+nは5〜500である。なお、R2
    が、R1のみより成る時は、nは1〜100,m+nは5〜500
    とする。〕
  3. 【請求項3】エステル加水分解酵素が、脂質エステル加
    水分解酵素であり、この脂質エステル加水分解酵素が、
    コレステロールエステラーゼ,リパーゼ及びリポプロテ
    インリパーゼより選ばれる1種又は2種以上の脂質エス
    テル加水分解酵素であって、下記一般式(I)で示され
    るエステル加水分解酵素活性阻害剤。 〔式中、R1は同種又は異種の一価炭化水素基であり、ア
    ルキル基,アリール基,アラルキル基,アルカリール基
    あるいは一価のハロゲン化炭化水素基を示す。R2は、R1
    又は−(CH2)a−0−(C2H4O)b−(C3H6O)c−R3から選択さ
    れる基を示す。そして、R3は水素原子又は炭素数1〜12
    のアルキル基を示す。aは1〜5の整数を示し、bは0
    から50の整数を示し、cは0から50の整数を示す。但
    し、b+cは1〜100である。また、mは0〜500,nは0
    〜100を示す。但し、m+nは5〜500である。なお、R2
    が、R1のみより成る時は、nは1〜100,m+nは5〜500
    とする。〕
  4. 【請求項4】下記一般式(I)で示されるエステル加水
    分解酵素活性阻害剤を遊離脂肪酸の測定系に用いること
    を特徴とする遊離脂肪酸の測定方法。 〔式中、R1は同種又は異種の一価炭化水素基であり、ア
    ルキル基,アリール基,アラルキル基,アルカリール基
    あるいは一価のハロゲン化炭化水素基を示す。R2は、R1
    又は−(CH2)a−0−(C2H4O)b−(C3H6O)c−R3から選択さ
    れる基を示す。そして、R3は水素原子又は炭素数1〜12
    のアルキル基を示す。aは1〜5の整数を示し、bは0
    から50の整数を示し、cは0から50の整数を示す。但
    し、b+cは1〜100である。また、mは0〜500,nは0
    〜100を示す。但し、m+nは5〜500である。なお、R2
    が、R1のみより成る時は、nは1〜100,m+nは5〜500
    とする。〕
  5. 【請求項5】下記の一般式(I)で示されるエステル加
    水分解酵素活性阻害剤を含有することを特徴とする遊離
    脂肪酸測定試薬 〔式中、R1は同種又は異種の一価炭化水素基であり、ア
    ルキル基,アリール基,アラルキル基,アルカリール基
    あるいは一価のハロゲン化炭化水素基を示す。R2は、R1
    又は−(CH2)a−0−(C2H4O)b−(C3H6O)c−R3から選択さ
    れる基を示す。そして、R3は水素原子又は炭素数1〜12
    のアルキル基を示す。aは1〜5の整数を示し、bは0
    から50の整数を示し、cは0から50の整数を示す。但
    し、b+cは1〜100である。また、mは0〜500,nは0
    〜100を示す。但し、m+nは5〜500である。なお、R2
    がR1のみより成る時は、nは1〜100,m+nは5〜500と
    する。〕
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