JP2883073B1 - クロスヘッドピンの軸受け機構 - Google Patents

クロスヘッドピンの軸受け機構

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JP2883073B1 JP8663898A JP8663898A JP2883073B1 JP 2883073 B1 JP2883073 B1 JP 2883073B1 JP 8663898 A JP8663898 A JP 8663898A JP 8663898 A JP8663898 A JP 8663898A JP 2883073 B1 JP2883073 B1 JP 2883073B1
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Abstract

【要約】 【課題】 損傷が防止され且つ摺接面へのゴミの侵入も
防止されるクロスヘッドピンの軸受け機構の提供。 【解決手段】 連接棒頂部2の半円状断面の軸受け面2
aとでクロスヘッドピン4を挟持するための半円状断面
の軸受け面3aを有する軸受けキャップ3と、該軸受け
キャップ3の上記軸受け面3aとクロスヘッドピン4の
外周面とのあいだにクロスヘッドピン4の軸方向に相互
に離間して介装された一対の上部軸受けシェル6とを備
えており、軸受けキャップ3の軸受け面3aに、上記一
対の上部軸受けシェル6同士のあいだに位置して下部軸
受けシェル5の上端に当接しうる押圧部11が突設され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクロスヘッドピンの
軸受け機構に関する。さらに詳しくは、クロスヘッド式
の内燃機関においてその連接棒とピストンとの連結部で
あるクロスヘッドピンの軸受け機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のクロスヘッドピンの軸受け機構と
しては、実開平1−141921号公報(従来技術1と
いう)、特開平4−160217号公報(従来技術2と
いう)および特開平7−180720号公報(従来技術
3という)に開示されたものが知られている。
【0003】従来技術1においては、円柱状のクロスヘ
ッドピンをその上方の軸受け冠の軸受け面と下方の連接
棒頂部のハウジング面とにより包蔵し、ボルトによって
軸受け冠と連接棒頂部とを締結している。クロスヘッド
ピンには軸受け冠の窓部を貫入したピストンロッドの下
端(以下、脚部という)が接続されている。上記連接棒
頂部のハウジング面にはクロスヘッドピンからの荷重を
受けつつ摺接する半円筒状の薄肉シェルメタルが介装さ
れている。この薄肉シェルメタルは組み立てるときに連
接棒頂部の上端面から僅かに上端辺が飛び出す大きさに
されている。そして、前述のごとく軸受け冠と連接棒頂
部とをボルトによって締結することにより、薄肉シェル
メタルの上端辺は軸受け冠の下面の外縁近傍によって押
され、クロスヘッドピンの外周面と連接棒頂部のハウジ
ング面とのあいだに押し込まれてクラッシュさせられ
る。それによって薄肉シェルメタルが連接棒頂部のハウ
ジング面に一定の面圧で押圧され、均一な内周面を保持
するとともにフレッティングコロージョン等の防止が図
られている。これはクロスヘッドピンの軸受け機構とし
ては基本的な構造である。そして、上記軸受け冠の軸受
け面の内周面にはクロスヘッドピンの外周面と摺接する
ように軸受け用の金属材料(たとえば、ホワイトメタル
等)が鋳込まれている。
【0004】従来技術2においては、上記軸受け冠がク
ロスヘッドピンの軸方向に二分割されている。そして、
この二分割された軸受け冠同士のあいだには連接棒頂部
のハウジング面に介装された薄肉シェルメタルの上端辺
を押圧するための押さえ金物を取り付けたりもする。上
記軸受け冠の軸受け面の内周面にも軸受け用の金属材料
を鋳込む必要がある。
【0005】従来技術3においても、軸受け冠(上メタ
ルと呼んでいる)がクロスヘッドピンの軸方向に二分割
されている。また、連接棒頂部のハウジング面に介装さ
れた薄肉シェルメタルの上端縁に切欠き部が形成されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術1ではそ
の軸受け冠の内周面に軸受け用の金属材料が鋳込まれて
いる。しかし、軸受け冠には前述のとおりピストンロッ
ドの脚部が貫入する窓部が形成されているため、湯のこ
ぼれを防止するためにこの窓部を閉止する堰等の治具が
必要となり、鋳込み作業も複雑になる。そこで、軸受け
用金属材料の鋳込みに代えて、図7に示すような、軸受
け冠の内面に一致した形状の上部軸受け用の薄肉シェル
メタル51も採用されているが、必要によって連接棒の
揺動角度を大きくした場合にピストンロッドの脚部が貫
入する窓部51が大きくなり、軸受け冠と連接棒頂部と
のボルト締結時や使用時にこの窓部51aの隅からクラ
ックが生じることがある。
【0007】また、従来技術2や従来技術3のように二
分割の軸受け冠とした場合には、下部の薄肉シェルメタ
ルの上端縁を均一に押圧することができない。従来技術
3のように薄肉シェルメタルに切欠き部を形成した場合
にはなおさらであり、薄肉シェルメタルに異常な変形を
生じてしまう。さらに、二分割された軸受け冠同士の間
からクロスヘッドピンの外周面と下部薄肉シェルメタル
の内周面との間にゴミが侵入するおそれがある。
【0008】また、従来技術2のように二分割された軸
受け冠同士のあいだに押さえ金具を取り付けるもの(特
開平4−160217号公報の第9図参照)では、部品
点数が増加することはもとより、組立時間が長くなり、
押さえ金具の締め付け力の調節にも細心の注意が必要と
なる。
【0009】如上のとおり、従来の二分割型軸受け冠で
は、その軸受け金属を軸受け冠の内周面に鋳込もうと、
分割型の上部薄肉シェルメタルを採用しようと、下部薄
肉シェルメタルの不均一なクラッシュやゴミの侵入等の
問題が生じるのであり、従来の一体型軸受け冠では、そ
の軸受け金属を軸受け冠の内周面に鋳込もうとすると非
常に高価なものとなり、一方、一体型の上部薄肉シェル
メタルを採用すれば窓部を大きくしたときにクラック等
の不具合発生のおそれがある。
【0010】本発明はかかる課題を解決するためになさ
れたものであり、安価に製造することができ、組立も容
易であり、しかも下部の薄肉シェルを均一に押圧して適
正にクラッシュさせうる軸受け機構を提供することを目
的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の軸受け機構は、
連接棒頂部の軸受け面とでクロスヘッドピンを挟持する
ための軸受け面を有する軸受けキャップと、該軸受けキ
ャップの上記軸受け面とクロスヘッドピンの外周面との
あいだにクロスヘッドピンの軸方向に相互に離間して介
装された一対の上部軸受けシェルとを備えており、軸受
けキャップの軸受け面に、上記上部軸受けシェル同士の
あいだに位置した下部軸受けシェルの端部に当接しうる
押圧部が突設されてなることを特徴としたものである。
【0012】したがって、従来のものとは異なって二分
割にされた上部軸受けシェルを用いているので、組立時
や運転時などにクラックの要因ともなりうる円周方向の
狭い部分が回避されているので、寿命の延長が実現され
るとともにメンテナンスも容易となる。さらに、上記押
圧部によって、軸受け機構が組み立てられるときに、相
互に離間した上部軸受けシェル同士のあいだに対応する
下部軸受けシェルの端部の部分を、この押圧部の下端面
が上部軸受けシェルに代わって押すことになる。したが
って、下部軸受けシェルは適当にクラッシュして摺接面
に均一な面圧が生じる。
【0013】そして、上記押圧部のクロスヘッドピンに
向く方向の高さを上記上部軸受けシェルの厚さより小さ
く形成し、それにより、組立時にそのクロスヘッドピン
の外周面に対向する面とクロスヘッドピンの外周面との
あいだに隙間が形成されるようにすることにより、この
隙間から潤滑油は流入するがゴミは押圧部の上面に留ま
り、クロスヘッドピンの外周面と軸受けシェルとのあい
だ、並びに軸受けシェルと連接棒頂部および軸受けキャ
ップとのあいだに侵入することが大幅に制限される。つ
まり、クロスヘッドピンが上部軸受けシェルに押しつけ
られても、クロスヘッドピンとこの押圧部とが接触しな
い最小の隙間を形成することにより、小さなゴミでもそ
の侵入が防止される。
【0014】また、各上部軸受けシェルの内周面に、上
記隙間と上部軸受けシェルの端縁の外方とを連通するよ
うに潤滑油溝を形成することにより、たとえ上記隙間内
に小さなゴミが侵入しても潤滑油とともにこの潤滑油溝
を通して効果的に排出することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】添付図面に示される実施形態に基
づいて本発明の軸受け機構を説明する。
【0016】図1は本発明の軸受け機構の一実施形態の
組立前を示す斜視図である。図2は図1の軸受け機構の
組立後を示す一部断面正面図である。図3は図1の軸受
け機構における軸受けキャップの一例を示しており、図
3(a)がその平面図であり、図3(b)が図3(a)のB−
B線断面図であり、図3(c)が底面図であり、図3(d)
が図3(a)のD−D線断面図である。図4は図1の軸受
け機構における軸受けシェルの一例を示しており、図4
(a)がその側面図であり、図4(b)が図4(a)のIV−
IV線矢視図である。図5(a)は図1の軸受け機構の組
立後の要部断面を示し、図3(b)におけるV部に対応す
る拡大図であり、図5(b)はその斜視図である。図6は
本発明の軸受け機構が適用されうるクロスヘッド式ディ
ーゼルエンジンの一例の要部を示す透視図である。
【0017】図6に示すクロスヘッド式ディーゼルエン
ジンDにおいて、Kがクランクシャフトであり、Cが連
接棒、Rがピストンロッド、Pがピストンである。連接
棒Cの頂部とピストンロッドRの脚部とは軸受け機構1
によって連結されている。
【0018】この軸受け機構1は、連接棒Cの頂部2と
軸受けキャップ3とでクロスヘッドピン4をその軸回り
に回転自在に包蔵しており、このクロスヘッドピン4に
はピストンロッドRの脚部(脚部を併せて符号Rで示
す)が接続されている。したがって、クロスヘッドピン
4の軸回りに連接棒CとピストンロッドRとが相互に揺
動することができる。
【0019】図1および図2にこの軸受け機構1の詳細
が示されている。クロスヘッドピン4は円柱状を呈して
おり、連接棒頂部2および軸受けキャップ3にはそれぞ
れクロスヘッドピン4を包蔵するための半円形断面の凹
状軸受け面2a、3aが形成されている。
【0020】さらに、クロスヘッドピン4の外周面下部
と連接棒頂部2の凹状軸受け面2aとのあいだには薄肉
半円筒状の下部軸受けシェル5が介装され、クロスヘッ
ドピン4の外周面上部と軸受けキャップ3の凹状軸受け
面3aとのあいだには一対の薄肉半円筒状の上部軸受け
シェル6が介装されている。
【0021】上記下部軸受けシェル5は、連接棒頂部2
の凹状軸受け面2aに嵌合されたときに、図示のごとく
その上端が連接棒頂部2の上端面から僅かに突出する寸
法にされている。そして、連接棒頂部2と軸受けキャッ
プ3とは、クロスヘッドピン4と各軸受けシェル5、6
とを挟圧するようにボルト7によって締結される。この
ときに下部軸受けシェル5は、その上端が上部軸受けシ
ェル6の下端面および後述の押圧部11の下面によって
押され、クロスヘッドピン4の外周面と連接棒頂部2の
凹状軸受け面2aとのあいだに押し込まれて適正にクラ
ッシュし、クロスヘッドピン4の外周面および連接棒頂
部2の凹状軸受け面2aとのあいだで均一な面圧で摺接
しうることになる。
【0022】軸受けキャップ3は実質的に半円筒状を呈
しており、その上部にはピストンロッドの脚部Rが貫通
する窓部8が開口されている。
【0023】図3および図5に示すように、この窓部8
の両下端における内側には斜面8aが形成されている。
クロスヘッドピン4の上面には上記ピストンロッド脚部
Rの下面に当接して取り付く平面部9が形成されてい
る。9aはボルト孔である。
【0024】このようにして、ピストンロッドRはクロ
スヘッドピン4と一体となって、軸受けキャップ3と一
体となった連接棒Cに対して、クロスヘッドピン4の軸
回りに回転できる。
【0025】10は一対のリング状滑り金であり、クロ
スヘッドピン4にその両端側から外嵌されて軸受けキャ
ップ3の側端面3bおよび連接棒頂部2の側端面2bに
当接した状態でディーゼルエンジンのシリンダ内に組み
込まれる。
【0026】上記上部軸受けシェル6は軸受けキャップ
の窓部8を挟んだ両側の凹状軸受け面3aそれぞれに対
応する形状を呈し、その両端に軸受けキャップ3におけ
る窓部8下方の内面に沿う突片6aが形成されている。
このように、上部軸受けシェル6は従来のものとは異な
って二分割にされているため、上記ボルト7の締結時や
運転時などにクラックが生じるおそれのある狭い部分を
有していない。
【0027】軸受けキャップの凹状軸受け面3aのう
ち、窓部8の下方には内側に僅かの高さ突出する押圧部
11が形成されている(図3も併せて参照)。軸受け機
構1が組み立てられるときに、二分割され且つ離間した
上部軸受けシェル6では下部軸受けシェル5の上端面の
うち押せない部分が生じるが、この押圧部11の下端面
が上部軸受けシェル6に代わってその部分を押すことに
なる。したがって、上述のごとく下部軸受けシェル5は
適当にクラッシュして均一な面圧を生ぜしめる。上記押
圧部11の側面には上部軸受けシェル6の突片6aの端
縁が当接する。
【0028】この押圧部11の高さHは上部軸受けシェ
ル6の厚さより僅かに小さい値にされている。本実施形
態では0.1〜0.4mm程度である。したがって、図
5に示すように組立状態にあっては、押圧部11の内側
の面とクロスヘッドピン4の外周面とのあいだには0.
1〜0.5mm程度の隙間Sが生じており、運転中にク
ロスヘッドピン4が上部軸受けシェル6に押しつけられ
た場合でも押圧部11に直接接触することはない。その
結果、上方から落ちてきた潤滑油にゴミが混入していて
もこの狭い隙間Sによって大きいゴミの侵入は防止され
る。
【0029】上記押圧部11の上面から下面にまで、斜
め方向に排油孔12が軸受けキャップ3内に穿孔されて
いる。そして、連接棒頂部2にも、その上端面における
上記排油孔12の下端に対向する部位から斜め方向に、
外部に連通する排油孔13が穿孔されている。すなわ
ち、組み立てられた状態で両排油孔12、13は連続す
る。それによって、押圧部11の上面に留まったゴミは
両排油孔12、13を通って外部に排出される。
【0030】また、とくに上記排油孔13を連接棒頂部
2に設けずに、軸受けキャップ3の排油孔12を押圧部
11の上面から軸受けキャップ3の側面に抜けるように
斜め下方に向けて穿孔してもよい。
【0031】図1および図4に示すように、上部軸受け
シェル6の内周面には周方向の潤滑油通路14aと軸方
向の潤滑油通路14bとが交差するように形成されてい
る。軸方向の潤滑油通路14bは、組み立てられたとき
に上記隙間Sと外部と連通しうるように、上部軸受けシ
ェル6における上記突片6aの端縁から反対側の端縁ま
で延設されている。そうすることにより、潤滑油に混入
している小さいゴミがたとえ軸受けキャップ3の窓部8
から侵入してきても軸方向の潤滑油通路14bを通って
外部に排出される。
【0032】図1に示すように、下部軸受けシェル5の
内周面にはその中央周方向に沿って潤滑油溝15が形成
されている。
【0033】また、下部軸受けシェル5は一枚物に限定
されることはなく、たとえば、図示しないが、幅の狭い
二枚の下部軸受けシェルを、潤滑油通路を形成する僅か
な間隙を相互間において配設してもよい。
【0034】そして、下部軸受けシェル5の下端中央に
は上記潤滑油溝15と連通する潤滑油孔16が穿孔され
ており、図2に示すように連接棒頂部2内にも潤滑油通
路17が穿孔されており、この凹状軸受け面2aにおけ
る潤滑油通路17の開口が上記下部軸受けシェル5の潤
滑油孔16に対応している。
【0035】したがって、連接棒頂部2内の潤滑油通路
17は下部軸受けシェル5の潤滑油孔16および潤滑油
溝15を通して上記押圧部11の下面にまで連通してい
る。
【0036】そして、図3(d)および図5に示すよう
に、上記押圧部11の内側の面の下部には傾斜した上下
方向の潤滑油溝18が形成されており、さらにこの潤滑
油溝18から両側に向けて横方向の潤滑油溝19が形成
されている。この潤滑油溝19はその端部において上記
上部軸受けシェル6の軸方向潤滑油通路14bと連通し
ている。それにより、上記下部軸受けシェル5の潤滑油
溝15は押圧部11の潤滑油溝18、19および上部軸
受けシェル6の軸方向潤滑油通路14bを通して外部に
連通している。すなわち、潤滑油の供給通路がこのよう
に連通している。
【0037】また、クロスヘッドピン6の内部にも潤滑
油通路20が形成されている。この潤滑油通路20は、
上記下部軸受けシェル5の潤滑油溝15と対向するよう
にクロスヘッドピン6の下面中央に接線方向に形成され
た潤滑油溝20aと、この潤滑油溝20aと連通して上
下方向に貫通するように形成された潤滑油孔20bとを
有している。さらに、図示しない潤滑油通路がクロスヘ
ッドピン6内部に穿孔されている。
【0038】
【発明の効果】本発明の軸受け機構によれば、従来のも
のとは異なって二分割にされた上部軸受けシェルを用い
ているので、軸受け用金属の鋳込みの必要がなく、製造
がコストが低廉である。さらに、従来の一体型軸受けシ
ェルにおけるピストンロッド脚部の取り付け用窓部を形
成する必要がないので、組立時や運転時などにクラック
の要因ともなりうる円周方向の狭い部分が回避される。
したがって、寿命の延長が実現されるとともにメンテナ
ンスも容易となる。
【0039】さらに、押圧部によって、軸受け機構が組
み立てられるときに、相互に離間した上部軸受けシェル
同士のあいだに対応する下部軸受けシェルの上端面の部
分を、この押圧部の下端面が代わってその部分を押すこ
とになる。したがって、下部軸受けシェルは適当にクラ
ッシュして均一な面圧を生ぜしめ、フレッティングコロ
ージョン等が防止される。
【0040】また、上記押圧部とクロスヘッドピンの外
周面との間に形成される隙間をできる限り小さくするこ
とにより、ゴミの侵入が防止される。
【0041】さらに、上部軸受けシェルの内周面に潤滑
油溝を形成することにより、たとえ上記隙間にゴミが侵
入してきても効果的に外部に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の軸受け機構の一実施形態の
組立前を示す斜視図である。
【図2】図1の軸受け機構の組立後を示す一部断面正面
図である。
【図3】図1の軸受け機構における軸受けキャップの一
例を示しており、図3(a)がその平面図であり、図3
(b)が図3(a)のB−B線断面図であり、図3(c)が底
面図であり、図3(d)が図3(a)のD−D線断面図であ
る。
【図4】図1の軸受け機構における軸受けシェルの一例
を示しており、図4(a)がその側面図であり、図4(b)
が図4(a)のIV−IV線矢視図である。
【図5】図5(a)は図1の軸受け機構の組立後の要部断
面を示し、図3(b)におけるV部に対応する拡大図であ
り、図5(b)はその斜視図である。
【図6】本発明の軸受け機構が適用されうるクロスヘッ
ド式ディーゼルエンジンの一例の要部を示す透視図であ
る。
【図7】従来の軸受け機構の一例における上部軸受け用
薄肉シェルメタルを示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・軸受け機構 2・・・連接棒頂部 2a・・凹状軸受け面 2b・・側端面 3・・・軸受けキャップ 3a・・凹状軸受け面 3b・・側端面 4・・・クロスヘッドピン 5・・・下部軸受けシェル 6・・・上部軸受けシェル 6a・・突片 7・・・ボルト 8・・・窓部 8a・・斜面 9・・・平面部 9a・・ボルト孔 10・・・滑り金 11・・・押圧部 12・・・排油孔 13・・・排油孔 14a・・潤滑油通路 14b・・潤滑油通路 15・・・潤滑油溝 16・・・潤滑油孔 17・・・潤滑油通路 18、19・・・潤滑油溝 20・・・潤滑油通路 20a・・潤滑油溝 20b・・潤滑油孔 C・・・連接棒 D・・・ディーゼルエンジン H・・・押圧部高さ K・・・クランクシャフト P・・・ピストン R・・・ピストンロッド S・・・隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−109016(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16C 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連接棒頂部の軸受け面とでクロスヘッド
    ピンを挟持するための軸受け面を有する軸受けキャップ
    と、該軸受けキャップの上記軸受け面とクロスヘッドピ
    ンの外周面とのあいだにクロスヘッドピンの軸方向に相
    互に離間して介装された一対の上部軸受けシェルとを備
    えており、 軸受けキャップの軸受け面に、上記上部軸受けシェル同
    士のあいだに位置した下部軸受けシェルの端部に当接し
    うる押圧部が突設されてなるクロスヘッドピンの軸受け
    機構。
  2. 【請求項2】 上記押圧部のクロスヘッドピンに向く方
    向の高さが上記上部軸受けシェルの厚さより小さくされ
    ており、それにより、組立時にそのクロスヘッドピンの
    外周面に対向する面とクロスヘッドピンの外周面とのあ
    いだに隙間が形成されてなる請求項1記載のクロスヘッ
    ドピンの軸受け機構。
  3. 【請求項3】 各上部軸受けシェルの内周面に、上記隙
    間と上部軸受けシェルの端縁の外方とを連通するように
    潤滑油溝が形成されてなる請求項2記載のクロスヘッド
    ピンの軸受け機構。
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