JPH08242U - シリンダヘッドガスケットの製造方法 - Google Patents
シリンダヘッドガスケットの製造方法Info
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- JPH08242U JPH08242U JP006789U JP678995U JPH08242U JP H08242 U JPH08242 U JP H08242U JP 006789 U JP006789 U JP 006789U JP 678995 U JP678995 U JP 678995U JP H08242 U JPH08242 U JP H08242U
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- grommet
- head gasket
- cylinder
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 1対の平坦面7、7を設けたワイヤリング6
の厚さ寸法を設計値通りにし、ボア孔2周縁部のシール
性能を確保する。 【構成】 ワイヤリング6には、シリンダヘッドガスケ
ット1への装着以前に、予め平坦面7、7を形成する。
グロメット5をシート8にかしめ付ける際には、このグ
ロメット5の外周寄り部分のみを押圧し、上記ワイヤリ
ング6を押圧しない。従って、グロメット5の装着作業
時にワイヤリング6が余計に押され、その厚さ寸法が設
計値からずれる事がなくなる。
の厚さ寸法を設計値通りにし、ボア孔2周縁部のシール
性能を確保する。 【構成】 ワイヤリング6には、シリンダヘッドガスケ
ット1への装着以前に、予め平坦面7、7を形成する。
グロメット5をシート8にかしめ付ける際には、このグ
ロメット5の外周寄り部分のみを押圧し、上記ワイヤリ
ング6を押圧しない。従って、グロメット5の装着作業
時にワイヤリング6が余計に押され、その厚さ寸法が設
計値からずれる事がなくなる。
Description
【0001】
この考案に係るシリンダヘッドガスケットの製造方法は、エンジンのシリンダ ブロック上面とシリンダヘッド下面との間に挟持し、両面間の気密、液密を保持 するシリンダヘッドガスケットの製造に利用する。
【0002】
エンジンのシリンダブロック上面とシリンダヘッド下面との間の気密、液密を 保持する為のシリンダヘッドガスケットは、例えば図3に示す様に構成されてい る。このシリンダヘッドガスケット1には、シリンダ頂部の開口形状に合せた円 形のボア孔2、2、シリンダヘッドをシリンダブロックに固定する為のボルトを 挿通する小円孔3、3、冷却水や潤滑油を通すための透孔4、4が穿設されてい る。各ボア孔2、2の内周縁部には、図4に示す様に、金属薄板製のグロメット 5を装着している。このグロメット5は、各ボア孔2、2の周縁部に於けるシリ ンダヘッドガスケット1の耐圧縮性(圧縮力に対して突っ張る強さ)をその他の 部分よりも大きくする。そして、このシリンダヘッドガスケット1をシリンダブ ロック上面とシリンダヘッド下面との間で強く押圧した場合に、特に高度の気密 性が要求される各ボア孔2、2の周縁部の押圧力を特に大きくして、シリンダ内 で発生する高圧の燃焼ガスが外部に漏洩するのを防止する。
【0003】 この様なボア孔2周囲の気密保持を一層確実にする為、図4に示す様に、ボア 孔2の内周縁部に装着したグロメット5の内側のシート8とこのグロメット5と の間に、断面が円形で無端環状のワイヤリング6を介在させる事が行なわれてい る。このワイヤリング6は、シリンダヘッドガスケット1をシリンダブロック上 面とシリンダヘッド下面との間に挟持した場合にこれら両面間で突っ張り、ボア 孔2周囲の押圧力を一層強くする
【0004】 ところが、上述の様なワイヤリング6をグロメット5の内側のシート8とこの グロメット5との間に装着した従来のシリンダヘッドガスケット1に於いては、 次に述べる様な不都合を生じる。
【0005】 即ち、近年エンジンの軽量化を目的としてシリンダヘッドをアルミニウムで造 る事が多くなり、更にはシリンダヘッドだけでなくシリンダブロックまでもアル ミニウムで造る事が行なわれる様になって来た。アルミニウムは、従来シリンダ ヘッドやシリンダブロックを造るのに使用されていた鉄に比べて柔らかい(硬度 が低い)。この為、ステンレス鋼鈑や亜鉛メッキ鋼鈑により造られたグロメット により強くこすられると比較的容易に傷が付いてしまう。一方、図4に示す様に 、上記グロメット5の内側に設けられたワイヤリング6の断面形が円形であると 、シリンダヘッドガスケット1をシリンダブロック上面とシリンダヘッド下面と の間で挟持した場合に、上記グロメット5とシリンダヘッド下面(或はシリンダ ブロック上面。以下同じ。)との接触状態が線接触に近い状態となる。
【0006】 この様に、ステンレス鋼鈑や亜鉛メッキ鋼鈑の様に硬度の高い材質により造ら れたグロメット5と硬度の低いアルムニウム製のシリンダヘッド下面とが線接触 した場合、アルミニウム製のシリンダヘッド下面にワイヤリング6の圧痕が付い てしまう。この様な圧痕は、直ちにグロメット5の押圧力の低下をもたらすだけ でなく、次の様な問題を生じる。即ち、シリンダヘッドを開放して新たなシリン ダヘッドガスケットを組み込み、前記シリンダヘッドを再び組み付けた場合に、 ワイヤリング6と圧痕との位置がずれる可能性がある。そして、これらの位置が ずれると、圧痕に対向する部分のグロメット5の押圧力が低下して、シリンダ内 で発生する高圧の燃焼ガスが外部に漏洩する通路となり得る為、好ましくない。
【0007】 この様な不都合を解消する為に従来から、図5に示す様に、断面円形のワイヤ リング6の上下両縁部で、使用時にシリンダブロック上面とシリンダヘッド下面 とに対向する部分を押圧して、これら両面に対して平行な平坦面7、7を形成し 、グロメット5の上下両面とシリンダブロック上面及びシリンダヘッドの下面と が面接触する様にした構造が知られている。
【0008】
ところが、図5に示した様な従来構造の場合、予めワイヤリング6の上下両縁 部に形成された平坦面7、7が、グロメット5の装着時に更に押し潰され易く、 押し潰された場合には、ワイヤリング6の厚さ寸法が設計値からずれる。そして 、この厚さ寸法が設計値からずれた場合には、ボア孔2の周縁部に於けるシール 性が不確実になり易い。本考案のシリンダヘッドガスケットの製造方法は、この 様な不都合を解消すべく考えたものである。
【0009】
本考案のシリンダヘッドガスケットの製造方法は、シートの一部にシリンダ頂 部の開口形状に合わせて形成したボア孔の内周縁部に、金属薄板製で断面がU字 形のグロメットを装着し、このグロメットの外周面と上記ボア孔の内周縁との間 に無端環状のワイヤリングを介在させたシリンダヘッドガスケットを製造するも のである。
【0010】 この様な本考案のシリンダヘッドガスケットの製造方法に於いては、上記ワイ ヤリングの上下両縁部で使用時にそれぞれシリンダブロック上面或はシリンダヘ ッド下面と対向する部分は、断面円形で無端環状のワイヤリング素材をシリンダ ヘッドガスケットに組み込む以前に上下型の間で押圧する事により、上記シリン ダブロック上面及びシリンダヘッド下面と平行な平坦面としたものである。そし て、上記グロメットを上記ボア孔の内周縁部に装着する際には、このグロメット の外周寄り部分で上記ワイヤリングから外れた部分を上記シートに向けて押圧す る。
【0011】
上述の様に構成される本考案のシリンダヘッドガスケットの製造方法によれば 、予めワイヤリングの上下両縁部に形成された平坦面が、グロメットの装着時に 更に押し潰される事がない。従って、ワイヤリングの厚さ寸法が設計値からずれ る事がなく、ボア孔の周縁部に於けるシール性を設計値通り良好に保てる。
【0012】
図1〜2は本考案の実施例を示している。ワイヤリング6の上下両縁部で、使 用時にシリンダブロック上面とシリンダヘッド下面とに対向する部分には、それ ぞれ平坦面7、7を形成している。断面が円形のワイヤリング素材を押圧して平 坦面7、7とする為の作業は、ワイヤリング6をシリンダヘッドガスケット1に 組み込む前に予め行なう。これにより、複数のボア孔2、2を有するシリンダヘ ッドガスケット1を製作する場合でも、各ボア孔2、2の内周縁部に装着するワ イヤリング6の潰し量を正確に等しくする。即ち、複数のボア孔2、2を有する 幅の広いシリンダヘッドガスケット1を上下型の間で強くプレスした場合、型の 変形によって各ボア孔2、2毎にワイヤリング6の潰し量に差が生じるおそれが ある。この為、平坦面7、7を形成する作業を、ワイヤリング6をシリンダヘッ ドガスケット1に組み付ける以前に行なう。
【0013】 この様に、予めワイヤリング6を押圧しておく場合であっても、グロメット5 の圧着作業が必要になる。そして、この圧着作業時に上記ワイヤリング6の厚さ 寸法が変化しない様にする事が、ボア孔2の周縁部に於けるシール性を設計値通 り良好に保つ為に必要である。そこで、グロメット5のかしめ作業を、図1に示 す様なプレス型により行なう。このプレス型は、グロメット5の内周寄り部分で 上記ワイヤリング6を抱持した部分を嵌合させて、この内周寄り部分を押圧しな い様にする、凹部9を有する。この様な凹部9を有するプレス型により、上記グ ロメット5のかしめ作業を行なえば、このグロメット5の外周寄り部分で上記ワ イヤリング6から外れた部分のみを、上記シリンダヘッドガスケット1を構成す るシート8に向け押圧できる。従って、ワイヤリング6を押圧する事がない。こ の為、予め押圧されたワイヤリング6がそれ以上押圧されない様にして、このワ イヤリング6の押圧量を精密に規制できる。
【0014】 尚、ワイヤリング6を押圧する場合に於ける押圧量は、ワイヤリング6の直径 を0.6〜1.8mmとした場合で0.05〜0.3mmとする事が好ましい。この 場合に於いて押圧量とは、押圧作業の前後に於いてワイヤリング6の厚さが変化 した量を言う。図2に示す様に、厚さTのワイヤリング6の上下両縁部を厚さt ずつ押圧して押圧後の厚さをT−2tとした場合、押圧量は2tである。
【0015】 上述の様に構成される本考案の製造方法により造られたシリンダヘッドガスケ ット1は、前述した従来のシリンダヘッドガスケットの場合と同様に、シリンダ ブロック上面とシリンダヘッド下面との間に挟持して使用される。このシリンダ ヘッドガスケット1は、グロメット5の外周面と上記ボア孔2の内周縁との間に 装着され、上記グロメット5をシリンダヘッドの下面に押し付けるワイヤリング 6の上記シリンダヘッド下面と対向する面を、平坦面7としている。この為、グ ロメット5の上面とシリンダヘッド下面とは面接触し、両面が線接触する事がな くなる。従って、アルミニウム製のシリンダヘッド下面やシリンダブロック上面 に圧痕を付ける事がなく、特に製作を面倒にする事なくシリンダヘッド下面とシ リンダブロック上面との間でボア孔2周囲部分の気密を長期に亙って良好に保持 する事ができる。
【0016】 又、本考案のシリンダヘッドガスケットの製造方法の場合には、グロメット5 の装着時にワイヤリング6を押圧する事がない為、使用前に於けるワイヤリング 6の厚さ寸法を、設計値通り正確に規制できる。この為、高度の気密性を要求さ れるボア孔2周縁部の厚さ寸法を精密に仕上げる事ができ、ボア孔2周縁部の気 密保持を確実にできる。
【0017】
本考案のシリンダヘッドガスケットの製造方法は、上述の様に構成され作用す る為、得られたエンジンのシリンダブロック上面とシリンダヘッド下面との間に 挟持して使用した場合、次の効果を得られる。 アルミニウム製のシリンダヘッド下面やシリンダブロック上面に圧痕を付け る事がなく、特に製作を面倒にする事なくシリンダヘッド下面とシリンダブロッ ク上面との間でボア孔周囲部分の気密を長期に亙って良好に保持する事ができる 。 高度の気密性を要求されるボア孔周縁部の厚さ寸法を精密に仕上げる事がで き、ボア孔周縁部の気密保持を確実にできる。
【図1】本考案の実施例を示す断面図で、予め押圧した
ワイヤリングを組み込んだシリンダヘッドガスケットに
グロメットをかしめ付ける状態を示している。
ワイヤリングを組み込んだシリンダヘッドガスケットに
グロメットをかしめ付ける状態を示している。
【図2】押圧量の概念を説明する為のワイヤリングの断
面図。
面図。
【図3】本考案の対象となるシリンダヘッドガスケット
の1例を示す平面図。
の1例を示す平面図。
【図4】従来のシリンダヘッドガスケットの第1例を示
す、図3の拡大A−A断面図。
す、図3の拡大A−A断面図。
【図5】同第2例を示す、図4と同様の図。
1 シリンダヘッドガスケット 2 ボア孔 3 小円孔 4 透孔 5 グロメット 6 ワイヤリング 7 平坦面 8 シート 9 凹部
Claims (1)
- 【請求項1】 シートの一部にシリンダ頂部の開口形状
に合わせて形成したボア孔の内周縁部に、金属薄板製で
断面がU字形のグロメットを装着し、このグロメットの
外周面と上記ボア孔の内周縁との間に無端環状のワイヤ
リングを介在させたシリンダヘッドガスケットの製造方
法に於いて、上記ワイヤリングの上下両縁部で使用時に
それぞれシリンダブロック上面或はシリンダヘッド下面
と対向する部分は、断面円形で無端環状のワイヤリング
素材をシリンダヘッドガスケットに組み込む以前に上下
型の間で押圧する事により、上記シリンダブロック上面
及びシリンダヘッド下面と平行な平坦面としたものであ
り、上記グロメットを上記ボア孔の内周縁部に装着する
際には、このグロメットの外周寄り部分で上記ワイヤリ
ングから外れた部分を上記シートに向けて押圧する事を
特徴とするシリンダヘッドガスケットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP006789U JPH08242U (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | シリンダヘッドガスケットの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP006789U JPH08242U (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | シリンダヘッドガスケットの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08242U true JPH08242U (ja) | 1996-02-06 |
Family
ID=18527980
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP006789U Pending JPH08242U (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | シリンダヘッドガスケットの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08242U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10035156B2 (en) | 2006-06-20 | 2018-07-31 | Saint-Gobain Abrasives, Inc. | Liquid supply assembly |
-
1995
- 1995-07-05 JP JP006789U patent/JPH08242U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10035156B2 (en) | 2006-06-20 | 2018-07-31 | Saint-Gobain Abrasives, Inc. | Liquid supply assembly |
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