JP2881920B2 - エンジン支持装置 - Google Patents
エンジン支持装置Info
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- JP2881920B2 JP2881920B2 JP4807390A JP4807390A JP2881920B2 JP 2881920 B2 JP2881920 B2 JP 2881920B2 JP 4807390 A JP4807390 A JP 4807390A JP 4807390 A JP4807390 A JP 4807390A JP 2881920 B2 JP2881920 B2 JP 2881920B2
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- Japan
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- bush
- vibration
- engine
- side stopper
- shaft
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- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Springs (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車の車体の、エンジンを搭載する部分
に適用するエンジン支持装置に関するものである。
に適用するエンジン支持装置に関するものである。
(従来の技術) 自動車のエンジンは振動を発生するので、これを車体
に取付けるにはブッシュを用い、発生した振動をこのブ
ッシュ吸収するようにしている。(一例として実公平1
−8752号公報等参照)。ブッシュで吸収する振動の方向
としては、第15図に示す前後方向(X方向)、左右方向
(Y方向)、上下方向(Z方向)及びX軸まわりの回転
方向、Y軸まわりの回転方向、Z軸まわりの回転方向が
ある。
に取付けるにはブッシュを用い、発生した振動をこのブ
ッシュ吸収するようにしている。(一例として実公平1
−8752号公報等参照)。ブッシュで吸収する振動の方向
としては、第15図に示す前後方向(X方向)、左右方向
(Y方向)、上下方向(Z方向)及びX軸まわりの回転
方向、Y軸まわりの回転方向、Z軸まわりの回転方向が
ある。
ブッシュはエンジンの発生する振動を減衰させ、車体
の振動及び騒音を低減させる働きがあるが、急発進等に
よってエンジンが変位したり揺動したりしたときに、こ
れを最小限に抑えるためのストッパが必要となる。この
点については後に詳細な説明をする。
の振動及び騒音を低減させる働きがあるが、急発進等に
よってエンジンが変位したり揺動したりしたときに、こ
れを最小限に抑えるためのストッパが必要となる。この
点については後に詳細な説明をする。
第5図は、自動車1とそのエンジンルーム2に搭載さ
れたエンジン3との関係を示している。この自動車1の
場合、エンジン3はエンジンルーム2内に横置に搭載さ
れており、車体にブッシュ4を介して取付けられてい
る。ブッシュ4は、エンジン3の発生する振動を吸収し
て車体側に伝達しない作用をする。第6図はブッシュ4
を詳細に示すものである。
れたエンジン3との関係を示している。この自動車1の
場合、エンジン3はエンジンルーム2内に横置に搭載さ
れており、車体にブッシュ4を介して取付けられてい
る。ブッシュ4は、エンジン3の発生する振動を吸収し
て車体側に伝達しない作用をする。第6図はブッシュ4
を詳細に示すものである。
この図に示すように、ブッシュ4はコ字状のブラケッ
ト5と、このブラケット5の開口部に軸6で軸着された
ブッシュ本体7とで概略構成されている。ブッシュ本体
7にはアーム8が取付けられており、このアーム8はエ
ンジン3側に、また、ブラケット5は車体側に固定され
る。この構造により、エンジン3の発生する振動はブッ
シュ本体7にねじり力として作用し、ここでその大半が
吸収されることになる。
ト5と、このブラケット5の開口部に軸6で軸着された
ブッシュ本体7とで概略構成されている。ブッシュ本体
7にはアーム8が取付けられており、このアーム8はエ
ンジン3側に、また、ブラケット5は車体側に固定され
る。この構造により、エンジン3の発生する振動はブッ
シュ本体7にねじり力として作用し、ここでその大半が
吸収されることになる。
なお、第6図のブッシュ4は、自動車1の進行方向の
左側に取付けたもので、符号Xは自動車の前後方向、符
号Yは左右方向、符号Zは上下方向の振動を示してい
る。また、符号xはX軸まわりの回転方向を示してい
る。
左側に取付けたもので、符号Xは自動車の前後方向、符
号Yは左右方向、符号Zは上下方向の振動を示してい
る。また、符号xはX軸まわりの回転方向を示してい
る。
次に、ブッシュ4の従来構造の各例を説明する。ま
ず、第7図及び第8図に示すものは、コ字状のブラケッ
ト5に軸(ボルト)9とナット10で支持されるブッシュ
本体7の軸9の外側部分に、第7図に示すような断面、
への字形状の孔11,12を設けると共に、この孔11,12に挟
まれる部分7aの肉厚寸法(第8図における左右方向の長
さ)を薄くしたものである。
ず、第7図及び第8図に示すものは、コ字状のブラケッ
ト5に軸(ボルト)9とナット10で支持されるブッシュ
本体7の軸9の外側部分に、第7図に示すような断面、
への字形状の孔11,12を設けると共に、この孔11,12に挟
まれる部分7aの肉厚寸法(第8図における左右方向の長
さ)を薄くしたものである。
ブッシュ本体7の外周近傍の軸方向に沿う長さは、第
8図に示すように、ブッシュ本体7が結合する円筒体13
の内側において、幅広に形成されている。すなわち、ブ
ッシュ本体7の外周近傍の軸方向に沿う部分は、円筒体
13よりも長く形成されている。なお、第7図及び第8図
に示すブッシュ4も、第6図と同様に自動車の進行方向
の左側に配置したもので、符号Xは前後方向、符号Yは
左右方向、符号Zは上下方向の振動を示している。ま
た、符号xはX軸まわりの回転方向を示している。
8図に示すように、ブッシュ本体7が結合する円筒体13
の内側において、幅広に形成されている。すなわち、ブ
ッシュ本体7の外周近傍の軸方向に沿う部分は、円筒体
13よりも長く形成されている。なお、第7図及び第8図
に示すブッシュ4も、第6図と同様に自動車の進行方向
の左側に配置したもので、符号Xは前後方向、符号Yは
左右方向、符号Zは上下方向の振動を示している。ま
た、符号xはX軸まわりの回転方向を示している。
この構造のブッシュ4では、軸9の向きを自動車の前
後方向に向けて使用することにより、円筒体13の内側の
幅広の部分、すなわち長く形成されたブッシュ本体7の
両端面が、ブラケット5の内側に当接して前後方向のス
トッパの機能を果たし、軸9の周囲部分が上下方向、左
右方向、及び回転方向のストッパの機能を果たすことに
なる。
後方向に向けて使用することにより、円筒体13の内側の
幅広の部分、すなわち長く形成されたブッシュ本体7の
両端面が、ブラケット5の内側に当接して前後方向のス
トッパの機能を果たし、軸9の周囲部分が上下方向、左
右方向、及び回転方向のストッパの機能を果たすことに
なる。
そして、肉厚寸法を薄くした部分は振動吸収の作用を
する。第9図及び第10図に示すものも第7図及び第8図
のものと略同様であるが、ブッシュ本体7の孔11と孔12
との間の部分に肉薄の部分(第8図の符号7aの部分)を
設けていないものであり、類似した機能を発揮するもの
である。
する。第9図及び第10図に示すものも第7図及び第8図
のものと略同様であるが、ブッシュ本体7の孔11と孔12
との間の部分に肉薄の部分(第8図の符号7aの部分)を
設けていないものであり、類似した機能を発揮するもの
である。
また、第11図及び第12図に示すように、ブッシュ本体
7のうちからストッパとして機能する部分(符号7Aで示
す部分)を他の部分(符号7で示すブッシュ本体)と独
立させることも考えられる。図示するものでは、符号7A
で示す部分を弧状の舌片状のものとし、符号7で示す円
筒状のブッシュ本体7の部分とは独立させてある。そし
て、第11図に示すように、この舌片状のものを2個対向
させることによって、軸方向の荷重に対するストッパ機
能を持たせることができることになる。なお、第11図に
おいて、符号7Bで示すものはブッシュ本体7に設けた切
欠きである。
7のうちからストッパとして機能する部分(符号7Aで示
す部分)を他の部分(符号7で示すブッシュ本体)と独
立させることも考えられる。図示するものでは、符号7A
で示す部分を弧状の舌片状のものとし、符号7で示す円
筒状のブッシュ本体7の部分とは独立させてある。そし
て、第11図に示すように、この舌片状のものを2個対向
させることによって、軸方向の荷重に対するストッパ機
能を持たせることができることになる。なお、第11図に
おいて、符号7Bで示すものはブッシュ本体7に設けた切
欠きである。
第13図及び第14図に示すものは、従来技術のさらに他
の例である。この場合には円筒体13の内側上下2個所に
突起状のストッパ7bを取付け、軸9の周囲に位置するブ
ッシュ本体7が上下方向に大きく変位したとき、例え
ば、ブッシュに荷重がかかったとき、上部のストッパ7b
とブッシュ本体7との間隔が開き、下部のストッパ7bと
ブッシュ本体7が接触するようになっている。
の例である。この場合には円筒体13の内側上下2個所に
突起状のストッパ7bを取付け、軸9の周囲に位置するブ
ッシュ本体7が上下方向に大きく変位したとき、例え
ば、ブッシュに荷重がかかったとき、上部のストッパ7b
とブッシュ本体7との間隔が開き、下部のストッパ7bと
ブッシュ本体7が接触するようになっている。
(発明が解決しようとする課題) 以上説明した従来技術のものは、いずれもブッシュ本
体7の材質が各部分について一定であり、したがって、
ブッシュ4に所定のストローク以上の動きを生ずるよう
な荷重が加わったときのストッパ効果を上げようとして
ブッシュ本体7の硬度を高くすると振動吸収能力が低減
することになり、一方、振動吸収能力を上げようとして
ブッシュ本体7の硬度を小さいものとするとストッパ効
果が減少することになる問題が生ずる。
体7の材質が各部分について一定であり、したがって、
ブッシュ4に所定のストローク以上の動きを生ずるよう
な荷重が加わったときのストッパ効果を上げようとして
ブッシュ本体7の硬度を高くすると振動吸収能力が低減
することになり、一方、振動吸収能力を上げようとして
ブッシュ本体7の硬度を小さいものとするとストッパ効
果が減少することになる問題が生ずる。
そこで両者、すなわち、振動吸収能力を上げ、かつ、
ストッパ効果も充分なものとして、ブッシュ本体7の硬
度をある程度高いものとし、孔11と孔12に挟まれる部分
7aの肉厚(断面積)を小さくすることを考えることがで
きるが、このようにすると加硫型の加工及びゴム加硫の
点等、製作性の点で問題が生じ、また、充分な耐久性が
得られなくなるという問題が生ずる。
ストッパ効果も充分なものとして、ブッシュ本体7の硬
度をある程度高いものとし、孔11と孔12に挟まれる部分
7aの肉厚(断面積)を小さくすることを考えることがで
きるが、このようにすると加硫型の加工及びゴム加硫の
点等、製作性の点で問題が生じ、また、充分な耐久性が
得られなくなるという問題が生ずる。
本発明は、この点に鑑みて成されたものであり、充分
な振動吸収性とストッパ性とを両立させたエンジン支持
装置を提供しようとするものである。
な振動吸収性とストッパ性とを両立させたエンジン支持
装置を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記課題を解決するための手段として、ブ
ッシュを介してエンジンを車体に支持したエンジン支持
装置において、前記ブッシュを、軸部の両側に設けら
れ、内側に円形の小径部を有し、外側に円形の大径部を
備えた段付の側面ストッパ体と、該両側の側面ストッパ
体の間に間隔を設けて位置し、内周部を前記軸部に取付
け、外周部を筒体の内周に取付けたブッシュ本体とで形
成し、該ブッシュ本体の一部に前記軸部に沿う方向の孔
を設け、前記筒体の両端部近傍を前記ブッシュ本体の全
外周部の前記軸部方向の長さよりも長く形成すると共
に、該筒体の両端部を前記側面ストッパ体の大径部の内
側に間隔を持たせて臨ませ、前記筒体の両端部近傍の内
周部と前記側面ストッパ体の小径部の外周部とを全周に
渡って対向させたことを特徴とするものである。
ッシュを介してエンジンを車体に支持したエンジン支持
装置において、前記ブッシュを、軸部の両側に設けら
れ、内側に円形の小径部を有し、外側に円形の大径部を
備えた段付の側面ストッパ体と、該両側の側面ストッパ
体の間に間隔を設けて位置し、内周部を前記軸部に取付
け、外周部を筒体の内周に取付けたブッシュ本体とで形
成し、該ブッシュ本体の一部に前記軸部に沿う方向の孔
を設け、前記筒体の両端部近傍を前記ブッシュ本体の全
外周部の前記軸部方向の長さよりも長く形成すると共
に、該筒体の両端部を前記側面ストッパ体の大径部の内
側に間隔を持たせて臨ませ、前記筒体の両端部近傍の内
周部と前記側面ストッパ体の小径部の外周部とを全周に
渡って対向させたことを特徴とするものである。
(作用) このような構成とすれば、軸部の両側に設けられる側
面ストッパ体の硬度をその間に位置するブッシュ本体の
硬度に対して変更することが可能になる。さらに、エン
ジン支持装置を、例えば、車体の前部左側に装着した場
合において、振動が大きくなって、振動の方向が左右方
向または上下方向またはこれらの方向の回転方向である
ときは、筒体の両端部近傍の内周部が側面ストッパ体の
小径部の外周部に当接して各々の振動が阻止されること
になる。また、振動方向が前後方向であるときは、筒体
の両端部が側面ストッパ体の大径部の内側に当接して振
動が阻止されることになる。これにより、ストッパとし
ての機能は車両の左右、上下、前後方向とそれらの回転
方向の全ての方向で得られることになる。
面ストッパ体の硬度をその間に位置するブッシュ本体の
硬度に対して変更することが可能になる。さらに、エン
ジン支持装置を、例えば、車体の前部左側に装着した場
合において、振動が大きくなって、振動の方向が左右方
向または上下方向またはこれらの方向の回転方向である
ときは、筒体の両端部近傍の内周部が側面ストッパ体の
小径部の外周部に当接して各々の振動が阻止されること
になる。また、振動方向が前後方向であるときは、筒体
の両端部が側面ストッパ体の大径部の内側に当接して振
動が阻止されることになる。これにより、ストッパとし
ての機能は車両の左右、上下、前後方向とそれらの回転
方向の全ての方向で得られることになる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を第1図乃至第3図に基づい
て説明する。なお、第6図乃至第15図と同一部材には同
一の符号を付す。本発明の最も大きな特徴は、ブッシュ
14に、第2図及び第3図に示すような側面ストッパ体15
を設けたことである。側面ストッパ体15は、軸部17の両
端側で、かつ、ブラケット5の内側に配設されるもので
ある。そして、この側面ストッパ体15は、配置した状態
において、内側が円形の小径部15bに形成され、外側が
円形の大径部15aに形成された段付(二段状)形状とな
っている。この左右の側面ストッパ体15,15の間には、
間隔d1を設けてブッシュ本体16が配設されている。
て説明する。なお、第6図乃至第15図と同一部材には同
一の符号を付す。本発明の最も大きな特徴は、ブッシュ
14に、第2図及び第3図に示すような側面ストッパ体15
を設けたことである。側面ストッパ体15は、軸部17の両
端側で、かつ、ブラケット5の内側に配設されるもので
ある。そして、この側面ストッパ体15は、配置した状態
において、内側が円形の小径部15bに形成され、外側が
円形の大径部15aに形成された段付(二段状)形状とな
っている。この左右の側面ストッパ体15,15の間には、
間隔d1を設けてブッシュ本体16が配設されている。
ブッシュ本体16は、側面ストッパ体15よりは軟質のゴ
ムで出来ており、内周部を軸部(軸としてのボルトを挿
通するためのパイプ)17に取付け、外周部を金属製の筒
体18の内周に取付けた円柱状のものである。このブッシ
ュ本体16の、軸部17と筒体18への取付けは焼き嵌め等に
よるのがよい。
ムで出来ており、内周部を軸部(軸としてのボルトを挿
通するためのパイプ)17に取付け、外周部を金属製の筒
体18の内周に取付けた円柱状のものである。このブッシ
ュ本体16の、軸部17と筒体18への取付けは焼き嵌め等に
よるのがよい。
ブッシュ本体16の一部には、軸部17に沿う方向に二つ
の孔19,20が設けられている。そして、筒体18の両端部
は、ブッシュ本体16よりも断面視幅広に形成されてお
り、側面ストッパ体15に間隔d2を設けて臨ませた構成と
なっている(第3図参照)。すなわち、筒体18の両端部
近傍は、ブッシュ本体16の全外周部の軸方向の長さより
も長く形成されており、その両端部は、間隔d2をあけて
側面ストッパ体15の大径部15aの内側と対向している。
の孔19,20が設けられている。そして、筒体18の両端部
は、ブッシュ本体16よりも断面視幅広に形成されてお
り、側面ストッパ体15に間隔d2を設けて臨ませた構成と
なっている(第3図参照)。すなわち、筒体18の両端部
近傍は、ブッシュ本体16の全外周部の軸方向の長さより
も長く形成されており、その両端部は、間隔d2をあけて
側面ストッパ体15の大径部15aの内側と対向している。
さらに、筒体18の両端部近傍の内周部と、側面ストッ
パ体15の小径部15bの外周部とは全周において対向され
ている。
パ体15の小径部15bの外周部とは全周において対向され
ている。
このように構成されたこのブッシュ14は、第3図には
示さないが、軸部17に第8図及び第10図に示すようなボ
ルト9を挿通し、これにナット10を螺合して、ブラケッ
ト5を車体の、例えば、進行方向の左側に固定し、ま
た、筒体18をエンジン側に固定して使用する。このよう
に取付けると、ブッシュ本体16が側面ストッパ体15に当
たるまでの通常の振動範囲内では、軸部17と筒体18との
間に加えられる振動は、ブッシュ本体16の孔19、20に挟
まれる部分の撓みによって吸収される。振動が大きくな
って、ブッシュ本体16の保護上、この振動を停止させる
必要が生じたときには、側面ストッパ体15,15がこれを
阻止する。
示さないが、軸部17に第8図及び第10図に示すようなボ
ルト9を挿通し、これにナット10を螺合して、ブラケッ
ト5を車体の、例えば、進行方向の左側に固定し、ま
た、筒体18をエンジン側に固定して使用する。このよう
に取付けると、ブッシュ本体16が側面ストッパ体15に当
たるまでの通常の振動範囲内では、軸部17と筒体18との
間に加えられる振動は、ブッシュ本体16の孔19、20に挟
まれる部分の撓みによって吸収される。振動が大きくな
って、ブッシュ本体16の保護上、この振動を停止させる
必要が生じたときには、側面ストッパ体15,15がこれを
阻止する。
自動車の振動方向が、第1図における左右方向(自動
車に取り付けたときの左右方向)と上下方向、及び第3
図における上下方向(自動車の上下方向)、及びこれら
の方向の回転方向であるときには、筒体18の両端部近傍
の内周部が側面ストッパ体15の小径部15bの外周部に当
接することによって振動が阻止される。また、振動方向
が、第3図における左右方向(自動車の前後方向)であ
るときには、筒体18の両端部が側面ストッパ体15の大径
部15aの内側に当たることによって振動が阻止される。
車に取り付けたときの左右方向)と上下方向、及び第3
図における上下方向(自動車の上下方向)、及びこれら
の方向の回転方向であるときには、筒体18の両端部近傍
の内周部が側面ストッパ体15の小径部15bの外周部に当
接することによって振動が阻止される。また、振動方向
が、第3図における左右方向(自動車の前後方向)であ
るときには、筒体18の両端部が側面ストッパ体15の大径
部15aの内側に当たることによって振動が阻止される。
このように振動が大きくなったときには側面ストッパ
体15,15が機能するので、この側面ストッパ体15,15の硬
度をそれに適したものとすることができる。また、本来
の振動吸収の方はブッシュ本体16で行うので、こちらの
硬度はそれに適したもの(側面ストッパ体15の硬度より
小さい硬度)とすることができる。
体15,15が機能するので、この側面ストッパ体15,15の硬
度をそれに適したものとすることができる。また、本来
の振動吸収の方はブッシュ本体16で行うので、こちらの
硬度はそれに適したもの(側面ストッパ体15の硬度より
小さい硬度)とすることができる。
第4図に示すものは、本発明に係るブッシュ14を従来
のものと比較したものである。すなわち、第4図におい
て、で示す本発明のものでは、通常走行時Aの荷重変
化に対してバネ定数の変化が緩やかであり、で示す従
来のものはこれに比べ急なものとなっている。本発明の
ものでは通常走行時の撓みの範囲を超えたとき、ストッ
パ機能が働いて特性が急峻になるので、この結果、Bで
示すように従来品との差を生ずることになる。これは、
従来ものは振動量が大きくなってその振動を停止させな
ければならない場合のストッパ部分と、振動吸収の機能
を果たす部分とが同一のものであるからであり、本発明
のものではこれらが別個のゴム体からなっているのでこ
のようになる。
のものと比較したものである。すなわち、第4図におい
て、で示す本発明のものでは、通常走行時Aの荷重変
化に対してバネ定数の変化が緩やかであり、で示す従
来のものはこれに比べ急なものとなっている。本発明の
ものでは通常走行時の撓みの範囲を超えたとき、ストッ
パ機能が働いて特性が急峻になるので、この結果、Bで
示すように従来品との差を生ずることになる。これは、
従来ものは振動量が大きくなってその振動を停止させな
ければならない場合のストッパ部分と、振動吸収の機能
を果たす部分とが同一のものであるからであり、本発明
のものではこれらが別個のゴム体からなっているのでこ
のようになる。
(発明の効果) 本発明は、以上説明したように構成したので、次のよ
うな効果がある。
うな効果がある。
振動吸収性能の向上と、全ての方向のエンジンの変位
の拘束性(ストッパ性)の向上の両立化を達成すること
ができる。これによって、車体振動と室内騒音とが低減
され、エンジン変位による接続配管類への損傷を減少さ
せることができる。
の拘束性(ストッパ性)の向上の両立化を達成すること
ができる。これによって、車体振動と室内騒音とが低減
され、エンジン変位による接続配管類への損傷を減少さ
せることができる。
マウントの耐久性を向上させつつ、バネ定数の変化を
緩やかなものにすることができる。
緩やかなものにすることができる。
振動吸収性能の向上により、車体振動と室内騒音の低
減を維持しつつ、側面ストッパ体の硬度の調整により、
急発進、急制動の際のショックやエンジンの揺動等の不
具合を改善することができる。
減を維持しつつ、側面ストッパ体の硬度の調整により、
急発進、急制動の際のショックやエンジンの揺動等の不
具合を改善することができる。
第1図は本発明に係るブッシュの一部の正面図、第2図
は第1図のものと組合せて使用する側面ストッパ体の斜
視図、第3図は第1図及び第2図のものを組合せたもの
の断面図、第4図は本発明のものと従来のものとの性能
を比較するグラフ、第5図は自動車にエンジンを搭載し
た状態を示す説明図、第6図は第5図中のブッシュを詳
細に示した斜視図、第7図は従来のブッシュの断面図、
第8図は第7図のものの全体構造を示す断面図、第9図
は従来のブッシュの他の例の断面図、第10図は第9図の
ものの全体構造を示す断面図、第11図は従来のブッシュ
のさらに他の例の断面図、第12図は第11図のものの要部
を示す斜視図、第13図及び第14図は従来のブッシュのさ
らに他の例の断面図、第15図はブッシュが受ける振動の
方向を示す説明図である。 3……エンジン 14……ブッシュ 15……側面ストッパ体 15a……大径部 15b……小径部 16……ブッシュ本体 17……軸部 18……筒体 19……孔 20……孔 d1……間隔 d2……間隔
は第1図のものと組合せて使用する側面ストッパ体の斜
視図、第3図は第1図及び第2図のものを組合せたもの
の断面図、第4図は本発明のものと従来のものとの性能
を比較するグラフ、第5図は自動車にエンジンを搭載し
た状態を示す説明図、第6図は第5図中のブッシュを詳
細に示した斜視図、第7図は従来のブッシュの断面図、
第8図は第7図のものの全体構造を示す断面図、第9図
は従来のブッシュの他の例の断面図、第10図は第9図の
ものの全体構造を示す断面図、第11図は従来のブッシュ
のさらに他の例の断面図、第12図は第11図のものの要部
を示す斜視図、第13図及び第14図は従来のブッシュのさ
らに他の例の断面図、第15図はブッシュが受ける振動の
方向を示す説明図である。 3……エンジン 14……ブッシュ 15……側面ストッパ体 15a……大径部 15b……小径部 16……ブッシュ本体 17……軸部 18……筒体 19……孔 20……孔 d1……間隔 d2……間隔
Claims (1)
- 【請求項1】ブッシュを介してエンジンを車体に支持し
たエンジン支持装置において、前記ブッシュを、軸部の
両側に設けられ、内側に円形の小径部を有し、外側に円
形の大径部を備えた段付の側面ストッパ体と、該両側の
側面ストッパ体の間に間隔を設けて位置し、内周部を前
記軸部に取付け、外周部を筒体の内周に取付けたブッシ
ュ本体とで形成し、該ブッシュ本体の一部に前記軸部に
沿う方向の孔を設け、前記筒体の両端部近傍を前記ブッ
シュ本体の全外周部の前記軸部方向の長さよりも長く形
成すると共に、該筒体の両端部を前記側面ストッパ体の
大径部の内側に間隔を持たせて臨ませ、前記筒体の両端
部近傍の内周部と前記側面ストッパ体の小径部の外周部
とを全周に渡って対向させたことを特徴とするエンジン
支持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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