JP2881807B2 - 光集積回路 - Google Patents

光集積回路

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ビームによる照射と入射ビームの検出とを
行なう光集積回路に関し、特に光学式記録再生装置等の
光ヘッドに用いて好適なものである。
〔発明の概要〕
本発明は、基板上に形成される光検出器と、該光検出
器上に固定され、1つの半透過反射面を有するプリズム
と、同じく基板上に固定される半導体レーザとを有する
光集積回路において、上記プリズムの1部に迷光低減手
段を設けて構成することにより、光学記録媒体からの戻
り光による本来の信号を高S/N比で検知できるようにし
て、その後の信号処理を容易に行えるようにしたもので
ある。
〔従来の技術〕
近時、光学記録再生装置等で用いられている光学ヘッ
ドは、光学記録媒体(以後、単にディスクと記す)をビ
ームで照射してこのディスクからの変調されたビームを
検出することによって情報の記録や再生を行なう。
また、光学ヘッドは、ディスクに対して非接触で用い
られるために、フォーカスサーボが必要である。フォー
カス誤差検出法としては、各種の方法があるが、一般に
非点収差法が多用されている。
そして、光学ヘッドは、従来においては半導体レー
ザ,ビームスプリッタ,非点収差発生素子及び光検出器
等の光学部品にて構成されている。
具体的に従来の光ヘッド(B)の構成を第14図に基づ
いて説明する。同図において、(31)はディスク、(3
2)は光源である半導体レーザを示す。半導体レーザ(3
2)からの光ビームは回折格子(33),ビームスプリッ
タ(34),コリメータレンズ(35)及び対物レンズ(3
6)を経てディスク(31)上に集光される。ディスク(3
1)を反射した戻りの光ビームは、ビームスプリッタ(3
4)で90°方向に反射され、凹レンズ(37),焦点検出
レンズ(38)を経て光検出器(フォトダイオード)(3
9)により検出されて再生信号が得られる。
しかし、この第14図に示す光ヘッド(B)は、上記構
成の如く光学部品が互いに別個の部品であるために、光
路の調整に多くの工数を要し、また構成部品も多い(8
部品)ことから、小型化,価格低廉化が困難であった。
そこで、本出願人は、第15図に示す光集積回路(C)
を提案した(特開昭62−196880号参照)。即ち、同図に
示すように、半導体基板(41)に形成される2つの光検
出器(42a),(42b)と、この光検出器(42a),(42
b)上に固定され、1つの半透過反射面(43a)と2つの
反射面(43b),(43c)とを有するプリズム(43)と、
半導体基板(41)上にプリズム(43)の半透過反射面
(43a)と対向しかつスペーサともなる通称LOP(Laser
On Photodiode)チップ(34)の形で固定される半導体
レーザ(45)とを夫々具備し、この半導体レーザ(45)
から射出されてプリズム(43)の半透過反射面(43a)
で反射されるビームを照射ビームとして用いると共に、
ディスクからの戻り光を半透過反射面(43a)に入射し
て、直接に又は反射面(43b),(43c)で反射されるビ
ームを光検出器(42a),(42b)で差動検出するように
したもので、即ちプリズム(43)を光結合器と光導波路
の双方に共用するようにしたものである。この光集積回
路(C)を光ヘッドに用いれば光ヘッドの小型化,価格
低廉化を図ることができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、第15図に示す光集積回路(C)におい
ては、半導体レーザ(45)から射出された光ビームがプ
リズム(43)の半透過反射面(43a)に到達した際、光
ビームの一部がその反射面(43a)からプリズム(43)
内に侵入し、直接に又は反射面(43a),(43c)で反射
されて光検出器(42a),(42b)に飛び込み(以後、半
導体レーザ(45)からプリズム(43)内に直接入り込む
光を単に迷光と記す)、その迷光による信号(以後、単
に迷光信号と記す)が、ディスクを反射した戻りの光ビ
ームによる本来の信号(以後、単に本来の信号と記す)
に対するDC的な所謂オフセット信号を生ぜしめ、後段で
のアンプ処理に大きな制限を加えることになる。即ち、
第16図Aに示すように、アンプに入力される信号は、本
来の信号(Si)が迷光信号(Sd)によってバイアスされ
たかたちの信号となり、同図Bに示すように、該入力信
号をアンプにおいてダイナミックレンジ(DL)に準じて
増幅した場合、本来の信号(Si)が飽和してしまう。従
って、アンプ処理は同図Cに示すように、ダイナミック
レンジ(DL)よりも小さい増幅度をもって増幅しなけれ
ばならず、その結果、本来の信号(Si)を高S/N比で検
知することができない等の不都合が生じる。特に、プリ
ズム(43)の半透過反射面(43a)を45°とした場合、
作製上容易で実用的であるが、迷光が発生し易いという
欠点を有する。
本発明は、このような点に鑑み成されたもので、その
目的とするところは、迷光を低減させることができ、本
来の信号を高S/N比で検知することができる光集積回路
を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の光集積回路は、基板(1)上に形成される光
検出器(2a),(2b)とこの光検出器(2a),(2b)上
に固定され、1つの半透過反射面(3a)を有するプリズ
ム(3)と、同じく基板(1)上に固定される半導体レ
ーザ(5)とを有する光集積回路(A)において、プリ
ズム(3)の1部に迷光低減手段を設けて構成する。
上記迷光低減手段としては、プリズム(3)の半透過
反射面(3a)の先端に面取り部(11)を形成し、さら
に、その面取り部(11)の表面を粗面化する。あるいは
該表面に金属蒸着面等の反射面を形成する。あるいは該
表面に黒色塗料等による光吸収体を形成する。また、プ
リズム(3)の半透過反射面(3a)に面取り部(11)は
形成しないで、該反射面(3a)上に上記面取り部(11)
表面に施したと同様の光を拡散,反射あるいは吸収する
領域を形成する。また、プリズム(3)の半透過反射面
(3a)に溝(15)又は(18)を形成する。この場合、溝
(15)内に光吸収体を充填してもよい。
尚、上記に列挙した手段と合わせて、更にプリズム
(3)の後部に溝(16)を形成してその溝(16)内に光
吸収体(17)を充填してもよい。
〔作用〕
上述の本発明の構成によれば、プリズム(3)の一部
に迷光低減手段を設けたので、プリズム(3)内に侵入
する迷光が低減され、アンプに入力される信号中、ディ
スクからの戻り光による本来の信号の成分が大半を占め
るようになり、その結果、本来の信号を高S/N比で検知
することができると共に、その後の信号処理が非常に容
易になり、フォーカス誤差及びトラッキング誤差等の検
出並びにサーボ系による制御等が高精度に行なえ、光ヘ
ッドとして用いた場合の信頼性を向上させることができ
る。
また、特に面取り部を形成したときには、プリズムの
頂角部での割れや欠けの心配がなくなり、プリズム単体
に関する品質の向上を実現できると共に、半導体基板へ
のプリズム等の取付けの際の位置決めが容易にでき、さ
らにプリズムとチップとの距離を充分とることが可能に
なるため両方の接着剤を介しての干渉が生じなくなる。
〔実施例〕
以下、第1図〜第13図を参照しながら本発明の実施例
を説明する。
第1図は、第1実施例に係る光集積回路(A1)を示す
斜視図である。この光集積回路(A1)は、第2図に示す
ように、対物レンズ(19)と組合せることによってディ
スク(20)に対しての光ヘッド(H)として構成され
る。尚、後に述べる第2〜第4実施例についても、対物
レンズ(19)と組合せることによって第2図と同様の光
ヘッド(H)が構成される。
第1図において、(1)は半導体(シリコン)基板で
あり、上部にフォトダイオード(以後、単にPDと記す)
から構成される2つの光検出器(2a),(2b)が形成さ
れ、内部に光検出器(2a),(2b)からの信号が入力さ
れる差動アンプ(図示せず)が既知の半導体デバイス製
造技術により形成されている。そして、半導体基板
(1)上、即ち光検出器(2a),(2b)を含む半導体基
板(1)表面には、底面とのなす角が45°の半透過反射
面(3a)を有するプリズム(3)が紫外線硬化型接着剤
により固着され、他の表面にはプリズム(3)の半透過
反射面(3a)と対向し、かつスペーサでもある通称LOP
(Laser On Photodiode)チップ(4)の形で半導体レ
ーザ(5)が固定される。尚、(6)は半導体レーザか
ら射出されるレーザ光の光強度を検出するためのモニタ
フォトダイオードである。
上記構成において、半導体レーザ(5)からの光は、
第3図Aに示すようにプリズム(3)の半透過反射面
(3a)にて反射され、対物レンズ(19)を経てディスク
(20)上に集光される。尚、半透過反射面(3a)上に示
す領域(i)は、レーザ光の対物レンズ(19)に対する
有効視野に対応した領域(以後、単に有効視野領域と記
す)を示すものであり、このときのレーザ光の中心線n
からの角度はαである。
ディスク(20)を反射した戻りの光ビームは、プリズ
ム(3)の半透過反射面(3a)において所定の屈折率を
もって屈折されてプリズム(3)内に入り込むと共に、
まず光検出器(2a)にて検知され、次いで反射面(3b)
及び(3c)を順に反射して光検出器(2b)にて検知され
る。
各光検出器(2a),(2b)は第3図Bに示すように幅
の広いPDを両側に、幅の狭いPDを中央に配置した3分割
PDの構成を有する。尚、これらPDを区別するため、光検
出器を示す符号にそれぞれ添字1,2,3を付す。
次に、光検出器(2a)及び(2b)によるフォーカス誤
差検出とトラッキング誤差検出をそれぞれ第4図〜第6
図に基づいて説明する。
まず、フォーカス誤差検出は、第4図に示すように、
光検出器(2a)におけるPD(2a1)の検出信号(Sa1)と
PD(2a2)の検出信号(Sa2)による加算信号(Sa3)とP
D(2a3)の検出信号(Sa4)とをそれぞれ差動アンプ
(7)に供給すると共に、光検出器(2b)におけるPD
(2b1)の検出信号(Sb1)とPD(2b2)の検出信号(S
b2)による加算信号(Sb3)とPD(Sb3)の検出信号(Sb
4)とをそれぞれ差動アンプ(8)に供給し、更に各差
動アンプ(7)及び(8)の出力信号(S7)及び(S8
をそれぞれ差動アンプ(9)に供給して、これら差動ア
ンプ(7),(8)及び(9)の出力ゲインを比較する
ことによってフォーカス誤差を検出するようになす。例
えば、第5図の特性図にも示すように、差動アンプ
(7),(8),(9)とも出力ゲインが零であれば、
合焦点(Just focus)であることを示し(第4図B参
照)、差動アンプ(7),(8),(9)の出力ゲイン
がそれぞれ(−),(+),(−)であればディスク近
過ぎ(near)を示し(第4図A参照)、差動アンプ
(7),(8),(9)の出力ゲインがそれぞれ
(+),(−),(+)であれば、ディスク遠過ぎ(fa
r)を示す(第4図C参照)。そして、これらの信号を
後段のフォーカシング・サーボ系に供給して対物レンズ
及び光集積回路自体をディスクの面の振れに追従させる
ようにフォーカシング制御する。
次に、トラッキング誤差検出は、原理的には0次回折
光と1次回折光との重なる部分におけるビームスポット
の強度分布(T0),(T1)の変化を幅広のPD(2a1),
(2a2),(2b1),(2b2)(所謂2分割PD)により検
出する方法である。即ち、光検出器(2a)におけるPD
(2a1)の検出信号と光検出器(2b)におけるPD(2b2
の検出信号による加算信号(Sa5)と、光検出器(2a)
におけるPD(2a2)の検出信号と光検出器(2b)におけ
るPD(2b1)の検出信号による加算信号(Sa6)とをそれ
ぞれ差動アンプ(10)に供給して、この差動アンプ(1
0)の出力ゲインを比較することによって、トラッキン
グ誤差を検出する。例えば、差動アンプ(10)の出力ゲ
インが零であれば正常トラッキングを示し(第6図B参
照)、(−)又は(+)であれば異常トラッキングを示
す(第6図A,C参照)。そして、この信号を後段のトラ
ッキング・サーボ系に供給して対物レンズ及び光集積回
路自体をディスクのトラック振れに追従させるようにト
ラッキング制御する。
しかして、この第1実施例においては、プリズム
(3)の半透過反射面(3a)の先端部を面取りし、その
表面(以後、面取り部と記す)(11)を粗面加工(例え
ば砂掛け加工等)して光拡散面となす。面取りの範囲、
即ち面取り部(11)の寸法lは、レンズ光学系の有効視
野(NA)(即ち、対物レンズ(19)の開口率)とプリズ
ム(3)の屈折率(本実施例においては、屈折率≒1.76
6のプリズムを使用)で決まる全反射臨界角βとの関係
で決定される。ここで、全反射臨界角とは、レーザ光の
中心線nを基準としてレーザ光がプリズム(3)と接着
剤との界面において全反射される臨界の角度をいう。そ
して、本実施例では、面取り部(11)の寸法lを全反射
臨界角βに対応する寸法mよりもやや大きめに設定して
ある(即ち、全反射臨界角βに対応する位置よりもやや
後方に位置するように設けてある)。
通常、全反射臨界角β以下の光は、プリズム(3)と
接着剤との界面で全反射されるため、直接光検出器(2
a),(2b)には入らないが全反射臨界角βよりも大き
い角度に関する光は直接迷光となって光検出器(2a),
(2b)に入るおそれがある。ところが、この第1実施例
においては、面取り部(11)を上記の条件で設けるよう
にしたので、全反射臨界角βより大きい角度に関する迷
光を該面取り部(11)により低減させることができる。
一方、全反射臨界角β以下における光は、一部プリズ
ム(3)内に侵入して反射面(3b)及び(3c)を順に反
射したのち更には後部反射面(3d)をも反射したのち光
検出器(2a),(2b)に飛び込んで迷光信号を発生させ
るが、この場合、第7図の第2実施例に係る光集積回路
(A2)に示すように、プリズム(3)の後部に光吸収体
(12)を形成(例えば、黒色エポキシ樹脂を塗布)すれ
ば、後部反射面(3d)に到達した迷光を吸収することが
できる。尚、上記第1実施例と対応するものについては
同符号を記す。
この第2実施例によれば、先端部の面取り部(11)と
後部の光吸収体(12)との相乗作用により迷光を大幅に
低減させることができる。
そして、上述の面取り部(11)及びプリズム(3)後
部の光吸収体(12)が迷光を低減する作用があるという
ことの裏付けとして、第8図に示す如く、第1実施例と
同様の構成を有するもの(実施例1)、第2実施例と同
様の構成を有するもの(実施例2)実施例2の面取り部
(11)に光吸収体(13)を形成したもの(実施例3)及
び迷光低減手段を全く施さないもの(比較例)のそれぞ
れにおける迷光の出力強度を測定した。尚、実施例1〜
3におけるプリズム(3)の上面,後面及び面取り部の
各寸法a,b及びcはそれぞれ1.0mm,0.6mm及び0.28mmであ
り、比較例のプリズム(3)の上面及び後面の各寸法d
及びeはそれぞれ0.7mm及び0.6mmである。また、各実施
例1〜3及び比較例における各半透過反射面(3a)を反
射した後の上方への光出力を一定、例えば1.5mWとし
た。この場合、半導体レーザ(5)の光出力は3mW以上
と推定され、この光出力は光ヘッドとして通常に使用し
た場合の光出力に相当する。
測定の結果、第9図に示すように、比較例の場合、迷
光信号の出力強度は光検出器(2a)では200mV以上、光
検出器(2b)では100mV以上と大きく、戻り光信号即ち
本来の信号レベルと同等の強度となった。ところが実施
例1の場合は、比較例の約1/3に低減され、実施例2の
場合は、比較例の約1/10に低減された。更に実施例3の
場合は、実施例2の約75%に低減された。尚、参考とし
て、比較例に示すプリズムの後部に光吸収体を形成した
もの(参考例)については比較例の約1/2にしか低減で
きなかった。この結果、プリズム(3)の半透過反射面
(3a)への迷光低減手段の形成(この場合、面取り部
(11)の形成)が大きく迷光の低減に寄与していること
がわかる。
上述の如く第1及び第2実施例によれば、迷光低減手
段としてプリズム(3)の半透過反射面(3a)の先端部
に面取り部(11)を形成し、この面取り部(11)に粗面
加工を施して光拡散面としたので、プリズム(3)内に
侵入する半導体レーザ(5)からの直接光即ち迷光を低
減することができ、(迷光低減手段を全く施さない場合
の約1/3に低減)、そのため差動アンプ(7),
(8),(9),(10)等に入力される信号中、ディス
クからの戻り光による本来の信号の成分が大半を占める
ようになる。その結果、本来の信号を高S/N比で検出す
ることができると共に、その後の信号処理が非常に容易
になり、フォーカス誤差及びトラッキング誤差等の検出
並びにサーボ系による制御等が高精度に行なえ、光ヘッ
ドとして用いた場合の信頼性を向上させることができ
る。
特に、第2実施例の如く、プリズム(3)の後部に光
吸収体(12)を形成すれば、迷光を大幅に低減すること
ができ(迷光低減手段を全く施さない場合の約1/10に低
減)、本来の信号に対する高S/N比検出、光ヘッドの高
信頼化をより効果的に図ることができる。
また、面取り部(11)を形成したのでプリズム(3)
の頂角部(二点鎖線で示す)(3e)での割れや欠けの心
配がなくなり、プリズム(3)単体に関する品質の向上
を実現できると共に、半導体基板(1)へのプリズム
(3)及び半導体レーザ(5)の取付けの際の位置決め
が容易にでき、光集積回路の高歩留り化を図ることがで
きる。また、プリズム(3)とLOPチップ(4)の間の
距離を充分とることが可能になるため、両方の接着剤を
介しての干渉(例えばプリズム(3)又は半導体レーザ
(5)の浮上がり等)が生じなくなり、ビーム照射及び
戻り光入射をより高精度に行なうことができる。
上記第1及び第2実施例は、プリズム(3)の半透過
反射面(3a)の先端部に面取り部(11)を形成し、該面
取り部(11)に粗面加工を施して光拡散面としたがその
他、面取り部(11)に金属蒸着面等の光反射面や光吸収
体の形成(黒色塗料塗布等の)などによる光吸収面を形
成してもよい。
また、第10図及び第11図に示す第3図実施例に係る光
集積回路(A31),(A32)の如くプリズム(3)の半透
過反射面(3a)に面取り部(11)を形成しないで、該反
射面(3a)上の所定領域に上述と同様の方法で光反射
面,光拡散面,光吸収面(以後、単に迷光低減領域と記
す)を形成してもよい。第10図に示す光集積回路
(A31)は、有効視野領域(i)とその近傍以外に迷光
低減領域(14)を形成した場合を示し、第11図に示す光
集積回路(A32)は、有効視野領域(i)を含むストラ
イプ状の領域(h)を除く面に迷光低減領域(14a),
(14b)を該領域(h)を挟むようにしてストライプ状
に形成したものである。
また、第12図及び第13図に示す第4実施例に係る光集
積回路(A41),(A42)の如く、プリズム(3)の半透
過反射面(3a)の先端部に溝(15)を形成してもよい。
溝(15)の形成は、例えばダイヤモンドブレードを用い
ることによりその幅40〜50μm以下の狭い溝を形成する
ことが可能であり、プリズム単体で形成したのち、光集
積回路(A41)に組み込む(即ち、半導体基板(1)に
接着する)か又は光集積回路組立てプロセス途中におい
て、溝(15)を例えばダイシング装置を用いて形成する
場合とがあり得る。第12図の例はプロセス途中で溝(1
5)を形成した場合を示す。この場合は、プリズム
(3)を半導体基板(1)に接着した後に溝(15)をハ
ーフ・カット・プロセス等により形成できるため、溝
(15)の深さを極限まで深く、例えば残り量を50〜80μ
m程度に制御することが可能となる。この実施例におい
ても上記第1〜第3実施例と同様にプリズム(3)の前
方部分で迷光成分の一部を低減あるいは除去するが、溝
(15)を形成することによって、プリズム(3)の先端
部(3f)を入射光に対する障壁として機能させるところ
に特徴がある。即ち、プリズム(3)の前方部分に到達
した光は、まず先端部(3f)の表面にてその一部が反射
・減衰され、次いで溝(15)の両面(15a)及び(15b)
にて更にその一部が反射・減衰される。ここで例えば、
プリズム(3)の屈折率を1.766、半透過反射面(3a)
及び反射面(3b)の反射率45%として光検出器(2a),
(2b)上に透過する光強度(TEモード)は、初期値の15
パーセント以下、即ち溝(15)を形成しない場合の約75
%以下に低下する。特に、溝(15)をダイシング装置で
形成した場合は、溝(15)内面が粗面(光拡散面)とな
るため、半導体レーザ(5)からの直接光は該粗面(15
a),(15b)により散乱され、実際は小さな光しか透過
せず、迷光は大きく低減する。また、プリズム(3)の
後部にも前方の溝(15)と同様にハーフ・カットを用い
て溝(16)を切り、更に該溝(16)内に光吸収体(例え
ば黒色塗料)(17)を充填することにより、迷光信号を
小さくすることが可能になる。この光集積回路(A41
における迷光信号の測定結果は、上記第2実施例と同様
に比較例の約1/10に低下した。
一方、第13図は、第12図と同様に溝を用いた応用例を
示しており、この場合は、組立て前のプリズム(3)単
体にハーフカット溝(18a),(18b),(18c)を入れ
ることで、エアギャップ又は光吸収体充填溝を形成し、
迷光を低減させる。溝(18a),(18b),(18c)の位
置関係は先ず溝(18a)が光検出器(2a)よりも前方に
配され、溝(18b)が光検出器(2b)よりも後方に配さ
れ、溝(18c)かプリズム(3)の上部において、溝(1
8a)と(18b)との間に対応する位置に配される。
そして、更に第2実施例と同様にプリズム(3)の後
部に光吸収体(12)を形成してもよいし、第11図と同様
にプリズム(3)の後部に溝(16)を設けたのち光吸収
体(17)を充填するようにしてもよい。特にこの場合、
光吸収体(12)の流れを問題にする必要がなくなる。
尚、当然のこととして上記第1実施例から第4実施例
間で種々の組合せを施すようにしてもよい。
そして、上記第1〜第4実施例に係る光集積回路
(A1)〜(A4)は、第2図にも示した如く、対物レンズ
(19)と組合せるだけで光ヘッド(H)が構成できるた
め、光ヘッドの小型化,価格低廉化をも図ることができ
る。
また、これら光集積回路(A1)〜(A4)は、光磁気デ
ィスク用光ヘッドにも適用可能である。
〔発明の効果〕
本発明に係る光集積回路は、基板上に形成される光検
出器と、該光検出器上に固定され、1つの半透過反射面
を有するプリズムと、同じく基板上に固定される半導体
レーザとを有する光集積回路において、上記プリズムの
1部に迷光低減手段を設けて構成するようにしたので、
光学記録媒体からの戻り光による本来の信号を高S/N比
で検知でき、その後の信号処理を容易に行なうことが可
能となる。
また、特に面取り部を形成したときには、プリズム単
体に関する品質の向上を実現できると共に、半導体基板
へのプリズム等の取付けの際の位置決めが容易にでき、
光集積回路の高歩留まり化を図ることができ、さらにビ
ーム照射及び戻り光入射をより高精度に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1実施例に係る光集積回路を示す斜視図、第
2図は第1実施例に係る光ヘッドを示す構成図、第3図
A及びBは第1実施例の側断面図及び一部省略平面図、
第4図はフォーカス誤差検出原理を示す説明図、第5図
はフォーカス誤差検出に伴なう特性図、第6図はトラッ
キング誤差検出原理を示す説明図、第7図A及びBは第
2実施例を示す側断面図及び一部省略平面図、第8図は
迷光信号の測定用サンプルを示す構成図、第9図は迷光
信号の測定結果を示す特性図、第10図は第3実施例を示
す斜視図、第11図は第3実施例の変形例を示す斜視図、
第12図A及びBは第4実施例の側断面図及び一部省略平
面図、第13図A及びBは第4実施例の変形例の側断面図
及び一部省略平面図、第14図は従来例に係る光ヘッドを
示す構成図、第15図は本発明の説明に供する光集積回路
を示す斜視図、第16図はアンプへの入力信号及び信号処
理状態を示す波形図である。 (A)は光集積回路、(1)は半導体基板、(2a),
(2b)は光検出器、(3)はプリズム、(3a)は半透過
反射面、(3b),(3c)は反射面、(3d)は後部反射
面、(4)はLOPチップ、(5)は半導体レーザ、
(7)〜(10)は差動アンプ、(11)は面取り部、(1
2),(13)は光吸収体、(14)は迷光低減領域、(1
5),(16)は溝、(17)は光吸収体、(18a)〜(18
c)は溝、(19)は対物レンズ、(20)はディスクであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−33734(JP,A) 特開 昭64−33733(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/18

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成される光検出器と、該光検出
    器上に固定され、1つの半透過反射面を有するプリズム
    と、同じく基板上に固定される半導体レーザとを有する
    光集積回路において、 迷光低減手段として、上記プリズムの上記半透過反射面
    の先端に面取り部を形成して成る光集積回路。
  2. 【請求項2】上記面取り部の表面を粗面化したことを特
    徴とする請求項1に記載の光集積回路。
  3. 【請求項3】上記面取り部の表面に反射面を形成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光集積回路。
  4. 【請求項4】上記面取り部の表面に光吸収体を形成した
    ことを特徴とする請求項1に記載の光集積回路。
  5. 【請求項5】基板上に形成される光検出器と、該光検出
    器上に固定され、1つの半透過反射面を有するプリズム
    と、同じく基板上に固定される半導体レーザとを有する
    光集積回路において、 迷光低減手段として、上記半透過反射面上の一部に、反
    射面或いは光吸収体から成る領域を形成して成る光集積
    回路。
  6. 【請求項6】基板上に形成される光検出器と、該光検出
    器上に固定され、1つの半透過反射面を有するプリズム
    と、同じく基板上に固定される半導体レーザとを有する
    光集積回路において、 迷光低減手段として、上記プリズムの一部に溝を形成し
    て成る光集積回路。
  7. 【請求項7】上記溝内に光吸収体を充填したことを特徴
    とする請求項6に記載の光集積回路。
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