JP2879916B2 - 炭素微粒子集合体を用いたガスクロマトグラフィー用担体及びその製造方法 - Google Patents
炭素微粒子集合体を用いたガスクロマトグラフィー用担体及びその製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特に高沸点成分の水溶液分析を始め広範な
分析が可能となる炭素微粒子集合体を用いたガスクロマ
トグラフィー用担体及びその製造方法に関する。
分析が可能となる炭素微粒子集合体を用いたガスクロマ
トグラフィー用担体及びその製造方法に関する。
従来より、ガスクロマトグラフィー用担体(以下、ガ
スクロ用担体という)としては天然の珪藻土を焼結し、
酸およびシラン化剤で処理した担体が広く使用されてい
る。
スクロ用担体という)としては天然の珪藻土を焼結し、
酸およびシラン化剤で処理した担体が広く使用されてい
る。
これは、珪藻土が液相担持力が大きく、かつ吸着力が
小さい性質を持つからである。
小さい性質を持つからである。
また近年は、カーボン系担体も用いられている。
カーボン系担体は基材がカーボンであるため、化学的
に安定であり、耐熱、耐水および耐薬品性に優れ、珪藻
土に比べて強度が大きい等珪藻土系担体に無い特長を有
し、またロット内・間のバラツキが非常に小さいという
利点がある。
に安定であり、耐熱、耐水および耐薬品性に優れ、珪藻
土に比べて強度が大きい等珪藻土系担体に無い特長を有
し、またロット内・間のバラツキが非常に小さいという
利点がある。
珪藻土は、天然物であるためバラツキが大きくロット
間での再現性に欠け、加水分解を受け易く、かつ加水分
解によりクラックを生じ、新たな吸着点が発現し、これ
により性能が低下すること、また耐熱性の上限は不活性
な酸およびシラン化剤で処理をした珪藻土では325〜350
℃と低い等の欠点がある。
間での再現性に欠け、加水分解を受け易く、かつ加水分
解によりクラックを生じ、新たな吸着点が発現し、これ
により性能が低下すること、また耐熱性の上限は不活性
な酸およびシラン化剤で処理をした珪藻土では325〜350
℃と低い等の欠点がある。
一方、カーボン系担体は、例えば、活性炭或いは多孔
性熱硬化性樹脂の焼成物の場合は、そのポアの大部分が
孔径1,000Å以下のポアであるため吸着力が大き過ぎる
という欠点がある。
性熱硬化性樹脂の焼成物の場合は、そのポアの大部分が
孔径1,000Å以下のポアであるため吸着力が大き過ぎる
という欠点がある。
このように、従来のものではガスクロマトグラフィー
用として満足のいくような担体とはならないので、吸着
力が低く、バラツキがなく、耐熱性に優れた新たなガス
クロ用担体の開発が望まれていた。
用として満足のいくような担体とはならないので、吸着
力が低く、バラツキがなく、耐熱性に優れた新たなガス
クロ用担体の開発が望まれていた。
本発明は、上記欠点を克服したガスクロ用担体を提供
することを目的にする。
することを目的にする。
そこで、本発明者は前記問題点を解決するため鋭意研
究を重ねた結果、炭素粉、黒鉛粉や不溶融熱硬化性樹脂
に加熱により炭化し得る液状熱硬化性樹脂と有機溶剤を
添加し、これをスラリー状とし、次いで乾燥して溶剤を
除去し、その後成形、硬化、炭化焼成した後これを粉
砕、分級し、嵩比重が0.2〜0.5でかつ窒素ガス吸着法に
よる比表面積が1.0m2/gを超えない炭素微粒子集合体
(炭素質、黒鉛質を含む以下同じ)を製造し、これをガ
スクロ用担体として用いれば高沸点成分の水溶液分析を
始め広範な分析が可能になるとの知見を得て本発明を完
成した。
究を重ねた結果、炭素粉、黒鉛粉や不溶融熱硬化性樹脂
に加熱により炭化し得る液状熱硬化性樹脂と有機溶剤を
添加し、これをスラリー状とし、次いで乾燥して溶剤を
除去し、その後成形、硬化、炭化焼成した後これを粉
砕、分級し、嵩比重が0.2〜0.5でかつ窒素ガス吸着法に
よる比表面積が1.0m2/gを超えない炭素微粒子集合体
(炭素質、黒鉛質を含む以下同じ)を製造し、これをガ
スクロ用担体として用いれば高沸点成分の水溶液分析を
始め広範な分析が可能になるとの知見を得て本発明を完
成した。
つまり、本発明は、 まず、炭素粉、黒鉛粉、加熱により炭化し得る粉末状
または球状の不溶融熱硬化性樹脂の内から選ばれた粒子
直径が100μm以下でかつ5μm以下の割合が20%以下
の微粒子状材料100重量部に、加熱により炭化し得る液
状熱硬化性樹脂5〜50重量部と、有機溶剤を少なくとも
20重量部加えスラリー状とする。
または球状の不溶融熱硬化性樹脂の内から選ばれた粒子
直径が100μm以下でかつ5μm以下の割合が20%以下
の微粒子状材料100重量部に、加熱により炭化し得る液
状熱硬化性樹脂5〜50重量部と、有機溶剤を少なくとも
20重量部加えスラリー状とする。
このとき微粒子状材料として使用する炭素粉、黒鉛粉
は、石油系または石炭系のコークスを熱処理して炭素
質、または黒鉛質とし、これを砕粉したものが好まし
く、また加熱により炭化し得る粉末状または球状の不溶
融熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール、変性フ
ェノール等が挙げられる。
は、石油系または石炭系のコークスを熱処理して炭素
質、または黒鉛質とし、これを砕粉したものが好まし
く、また加熱により炭化し得る粉末状または球状の不溶
融熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール、変性フ
ェノール等が挙げられる。
この微粒子状材料の粒子径が100μmを超えると、得
られる炭素微粒子集合体の嵩比重が0.5を超え、表面積
が低下する。また5μm以下のものが20%を超えると、
得られる炭素微粒子集合体の比表面積が1m2/gを超え、
吸着力が大きくなりすぎ、いずれの場合も分離能が低下
するので好ましくない。
られる炭素微粒子集合体の嵩比重が0.5を超え、表面積
が低下する。また5μm以下のものが20%を超えると、
得られる炭素微粒子集合体の比表面積が1m2/gを超え、
吸着力が大きくなりすぎ、いずれの場合も分離能が低下
するので好ましくない。
加熱により炭化しえる液状熱硬化性樹脂としては、例
えば、フェノール、変性フェノール、フラン、ユリア等
が挙げられる。
えば、フェノール、変性フェノール、フラン、ユリア等
が挙げられる。
また、有機溶剤としては、メタノール、エタノール、
アセトン等が挙げられる。
アセトン等が挙げられる。
これらの配合量は、上記に示す範囲が好ましく、液状
熱硬化性樹脂が下限未満では集合体の強度が低下し、上
限を超えると、集合体の嵩比重が0.5を超え分離能が低
下するので好ましくなく、また有機溶剤が少量となる
と、微粒子材料の液状熱硬化性樹脂の被覆がかえって不
均一になり集合体の強度低下の原因となる。
熱硬化性樹脂が下限未満では集合体の強度が低下し、上
限を超えると、集合体の嵩比重が0.5を超え分離能が低
下するので好ましくなく、また有機溶剤が少量となる
と、微粒子材料の液状熱硬化性樹脂の被覆がかえって不
均一になり集合体の強度低下の原因となる。
次いで、スラリー状になったものを乾燥して、溶剤を
除去することにより、樹脂液が微粒子上に均一にコーテ
ィングされる。
除去することにより、樹脂液が微粒子上に均一にコーテ
ィングされる。
このとき、樹脂が硬化しない温度領域で減圧乾燥処理
することが好ましい。
することが好ましい。
次に、これを成形するが、成形方法はノズルから押し
出して棒状に成形する方法やモールド成形等があるが、
押出し成形が粉砕性の面で特に好ましい。
出して棒状に成形する方法やモールド成形等があるが、
押出し成形が粉砕性の面で特に好ましい。
このように熱処理をする前に成形するのは、そのまま
熱処理すると得られる集合体が不均質になるからであ
る。
熱処理すると得られる集合体が不均質になるからであ
る。
次いで、成形したものを100〜200℃で硬化し、さら
に、1500〜3000℃で炭化焼成し、これを粉砕した後、分
級して、例えば100〜300μmの粒状の炭素質微粒子集合
体を得る。
に、1500〜3000℃で炭化焼成し、これを粉砕した後、分
級して、例えば100〜300μmの粒状の炭素質微粒子集合
体を得る。
得られた炭素微粒子集合体は、5〜100μmの骨格微
粒子が炭化樹脂で結合された構造を有し、嵩比重が0.2
〜0.5でかつ窒素ガス吸着法による比表面積が1.0m2/gを
超えないもので、ガスクロ用担体として好適に用いるこ
とができる。
粒子が炭化樹脂で結合された構造を有し、嵩比重が0.2
〜0.5でかつ窒素ガス吸着法による比表面積が1.0m2/gを
超えないもので、ガスクロ用担体として好適に用いるこ
とができる。
[実施例] 次に、実施例及び比較例を用いて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものでな
い。
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものでな
い。
実施例1 粒子直径が30μm以下で、5μm以下の粒子の割合が
7%に粒度調整した黒鉛粉(日本カーボン(株)製)50
0gにフェノール樹脂液(商品名:TD−753S 大日本イン
キ(株)製)100g、更にメタノール300gを加えてスラリ
ー化した後、減圧下で乾燥し、メタノールを除去した。
7%に粒度調整した黒鉛粉(日本カーボン(株)製)50
0gにフェノール樹脂液(商品名:TD−753S 大日本イン
キ(株)製)100g、更にメタノール300gを加えてスラリ
ー化した後、減圧下で乾燥し、メタノールを除去した。
得られたフェノール樹脂コート黒鉛粉を孔径0.2mmφ
のノズルから押し出して棒状に成形し、150℃で2時間
加熱することにより硬化した後、2000℃で焼成した。焼
成物を破砕、分級し、60〜100メッシュ(250〜149μ
m)に粒度を揃えた炭素微粒子集合体を得た。
のノズルから押し出して棒状に成形し、150℃で2時間
加熱することにより硬化した後、2000℃で焼成した。焼
成物を破砕、分級し、60〜100メッシュ(250〜149μ
m)に粒度を揃えた炭素微粒子集合体を得た。
この嵩比重は0.31であり、窒素ガス吸着法による地表
面積は0.5m2/gであった。
面積は0.5m2/gであった。
次に、シリコン系の液相であるOV-17(オハイオバレ
ー社製)を3%担持し、これを充填剤としてステロイド
の一種であるデハイドロエピアンドロステロンおよびコ
レステロールを分析した。
ー社製)を3%担持し、これを充填剤としてステロイド
の一種であるデハイドロエピアンドロステロンおよびコ
レステロールを分析した。
そのガスクロマトグラムを第1図に示した。
第1図より、本発明品を使用して、これらのステロイ
ドを良好に分析できることがわかる。
ドを良好に分析できることがわかる。
ついでこの充填材を用いて、ポリエチレングリコール
−300(PEG-300)水溶液を分析し、このクロマトグラム
を第2図に示す。
−300(PEG-300)水溶液を分析し、このクロマトグラム
を第2図に示す。
第2図よりPEG-300のような高沸点成分の水溶液も良
好に分析できることがわかる。
好に分析できることがわかる。
比較例1 市販の多孔性ポリマービーズ(ジビニルベンセン−ポ
リスチレン系)A,B2種を260℃で不融化した後、2000℃
で焼成し、更に分級することにより80〜100メッシュ(1
77〜149μm)に粒度を揃えた多孔性カーボンビーズを
得た。得られた多孔性カーボンビーズの嵩比重および窒
素ガス吸着法による比表面積はAの場合、0.76および1
4.5m2/g、Bの場合、0.79および11.4m2/gであった。
リスチレン系)A,B2種を260℃で不融化した後、2000℃
で焼成し、更に分級することにより80〜100メッシュ(1
77〜149μm)に粒度を揃えた多孔性カーボンビーズを
得た。得られた多孔性カーボンビーズの嵩比重および窒
素ガス吸着法による比表面積はAの場合、0.76および1
4.5m2/g、Bの場合、0.79および11.4m2/gであった。
これらの多孔性カーボンビーズにOV-17を3%担持
し、実施例1に準じてステロイドを分析した。しかしな
がら、これらの充填剤は吸着力が大きく、ステロイドを
溶出させることができなかった。
し、実施例1に準じてステロイドを分析した。しかしな
がら、これらの充填剤は吸着力が大きく、ステロイドを
溶出させることができなかった。
実施例2 粒子直径100μm以下で、かつ5μm以下の粒子の割
合が1.4%の不溶融質のフェノール樹脂球(商品名:ユ
ニベックスC−50;(株)ユニチカ製)500gに実施例1
のフェノール樹脂液50gを加え、更にメタノール300gを
加えてスラリー化した後、ノズルの孔径0.3mmとする以
外は実施例1に準じて処理して60〜80メッシュ(250〜1
77μm)に粒度を揃えた炭素微粒子集合体を得た。
合が1.4%の不溶融質のフェノール樹脂球(商品名:ユ
ニベックスC−50;(株)ユニチカ製)500gに実施例1
のフェノール樹脂液50gを加え、更にメタノール300gを
加えてスラリー化した後、ノズルの孔径0.3mmとする以
外は実施例1に準じて処理して60〜80メッシュ(250〜1
77μm)に粒度を揃えた炭素微粒子集合体を得た。
得られた本発明品の嵩比重は0.35であり、窒素ガス吸
着法による孔径1000Å以下のポアーの地表面積は0.5m2/
g以下であった。
着法による孔径1000Å以下のポアーの地表面積は0.5m2/
g以下であった。
次に、ポリエチレングリコール20M(分子量約20,00
0)を10%担持し、これを充填剤としてC2〜C7の低級
脂肪酸100ppmを含む水溶液を分析した。
0)を10%担持し、これを充填剤としてC2〜C7の低級
脂肪酸100ppmを含む水溶液を分析した。
得られたガスクロマトグラムを第3図に示した。
第3図から本発明品は充填剤として低級脂肪酸を良好
に分析できることがわかる。また、従来の充填剤は低級
脂肪酸を吸着するため、その吸着を防ぐ目的で酸、例え
ば、リン酸を担持する、あるいは酸性の担体、例えば、
テレフタル酸系の担体を使用する必要があった。ところ
が、本発明品は上記の吸着が全くないため、酸の担持等
の処理を必要としない。
に分析できることがわかる。また、従来の充填剤は低級
脂肪酸を吸着するため、その吸着を防ぐ目的で酸、例え
ば、リン酸を担持する、あるいは酸性の担体、例えば、
テレフタル酸系の担体を使用する必要があった。ところ
が、本発明品は上記の吸着が全くないため、酸の担持等
の処理を必要としない。
更に、本発明品の充填剤としての耐水性を調べるため
に、上記分析の終了後、100μlの水を注入し、低級脂
肪酸の水溶液を分析した。その結果、第3図と全く同様
のガスクロマトグラムを得ることができ、本発明品は充
填剤として高い耐水性を有していることが明らかになっ
た。
に、上記分析の終了後、100μlの水を注入し、低級脂
肪酸の水溶液を分析した。その結果、第3図と全く同様
のガスクロマトグラムを得ることができ、本発明品は充
填剤として高い耐水性を有していることが明らかになっ
た。
実施例3 実施例2で得られた本発明品にシリコンGESE-30(ジ
ェネラルエレクトリック社製)を担持し、カゼ薬の成分
である窒素化合物(0−エトキシベンズアミド、フェナ
ンセチン、カフェイン、アミノピリン、マレイン酸クロ
ルフェニラミン)を分析した。
ェネラルエレクトリック社製)を担持し、カゼ薬の成分
である窒素化合物(0−エトキシベンズアミド、フェナ
ンセチン、カフェイン、アミノピリン、マレイン酸クロ
ルフェニラミン)を分析した。
得られたガスクロマトグラムを第4図に示した。
第4図より、本発明品はこれらのアミン類を良好に分
析できることがわかる。
析できることがわかる。
実施例4 粒子直径が40μm以下で、かつ5μm以下の粒子の割
合が2%に粒度調整した炭素粉(日本カーボン(株)
製)500gにフラン樹脂液(市販品)200gとアセトン400g
を加えてスラリー化した後、減圧下で乾燥し、アセトン
を除去してフラン樹脂で被覆した炭素粉を得た。これを
型込め成形により1φ×5mmのペレット状とし、150℃で
2時間加熱硬化したのち、2500℃で焼成した。
合が2%に粒度調整した炭素粉(日本カーボン(株)
製)500gにフラン樹脂液(市販品)200gとアセトン400g
を加えてスラリー化した後、減圧下で乾燥し、アセトン
を除去してフラン樹脂で被覆した炭素粉を得た。これを
型込め成形により1φ×5mmのペレット状とし、150℃で
2時間加熱硬化したのち、2500℃で焼成した。
ついで、粉砕、分級し、60〜100メッシュ(250〜149
μm)に粒度を揃えた、炭素微粒子集合体を得た。この
嵩比重は0.28、ガス吸着法による比表面積は0.3m2/gで
あった。
μm)に粒度を揃えた、炭素微粒子集合体を得た。この
嵩比重は0.28、ガス吸着法による比表面積は0.3m2/gで
あった。
この本発明品を実施例1に準じてステロイドの分析を
行なったところ、良好に分析できた。
行なったところ、良好に分析できた。
比較例2 実施例1において1400℃で焼成した以外は実施例1と
同一条件で粉砕、分級を行ない60〜100メッシュ(250〜
149μm)の粒度とした炭素微粒子集合体を得た。その
嵩比重は0.31、ガス吸着法による地表面積は6.5m2/gで
あった。これを実施例1に準じてステロイドの分析を行
なったところ、充填剤の吸着力が大きく、ピークの理論
段数が大幅に低下するため不都合であった。
同一条件で粉砕、分級を行ない60〜100メッシュ(250〜
149μm)の粒度とした炭素微粒子集合体を得た。その
嵩比重は0.31、ガス吸着法による地表面積は6.5m2/gで
あった。これを実施例1に準じてステロイドの分析を行
なったところ、充填剤の吸着力が大きく、ピークの理論
段数が大幅に低下するため不都合であった。
比較例3 粒子直径が40μm以下で、かつ5μm以下の粒子の割
合が22%に粒度調整した黒鉛粉500gに実施例1で使用し
たと同一のフェノール樹脂液100g、メタノール300gを加
えてスラリー化した以外は実施例1に準じて炭素微粒子
集合体を得た。その嵩比重は0.29、ガス吸着法による比
表面積は3.2m2/gであった。これを実施例1に準じてス
テロイドの分析を行なったところ、充填剤の吸着力が大
きく、ピークの理論段数が大幅に低下するため不都合で
あった。
合が22%に粒度調整した黒鉛粉500gに実施例1で使用し
たと同一のフェノール樹脂液100g、メタノール300gを加
えてスラリー化した以外は実施例1に準じて炭素微粒子
集合体を得た。その嵩比重は0.29、ガス吸着法による比
表面積は3.2m2/gであった。これを実施例1に準じてス
テロイドの分析を行なったところ、充填剤の吸着力が大
きく、ピークの理論段数が大幅に低下するため不都合で
あった。
比較例4 粒子直径を105〜177μmに粒度調整した黒鉛粉500gに
実施例1で使用したと同一のフェノール樹脂液100g、メ
タノール300gを加えてスラリー化した以外は実施例1に
準じて炭素微粒子集合体を得た。その嵩比重は0.60、ガ
ス吸着法による比表面積は0.1m2/gであった。これを実
施例1に準じてステロイドの分析を行なったところ、ピ
ークの理論段数が低いため不都合であった。
実施例1で使用したと同一のフェノール樹脂液100g、メ
タノール300gを加えてスラリー化した以外は実施例1に
準じて炭素微粒子集合体を得た。その嵩比重は0.60、ガ
ス吸着法による比表面積は0.1m2/gであった。これを実
施例1に準じてステロイドの分析を行なったところ、ピ
ークの理論段数が低いため不都合であった。
[効果] 本発明の炭素微粉子集合体は嵩比重が0.2〜0.5、と従
来のものと比べて非常に小さいにもかかわらず、吸着力
大の原因となる孔径1,000Å以下のポアを殆ど持たず、
吸着力が珪藻土系と同じレベルもしくはそれ以下であ
り、また液相担持力も珪藻土系と同じレベルである。
来のものと比べて非常に小さいにもかかわらず、吸着力
大の原因となる孔径1,000Å以下のポアを殆ど持たず、
吸着力が珪藻土系と同じレベルもしくはそれ以下であ
り、また液相担持力も珪藻土系と同じレベルである。
従って、本発明の炭素微粒子集合体をガスクロ用担体
とし、液相を種々変えることによりステロイド等の高沸
点成分、低級脂肪酸やアミン類の水溶液の分析だけでな
く従来の担体ではほとんど不可能であった高沸点成分の
水溶液分析が可能となる。
とし、液相を種々変えることによりステロイド等の高沸
点成分、低級脂肪酸やアミン類の水溶液の分析だけでな
く従来の担体ではほとんど不可能であった高沸点成分の
水溶液分析が可能となる。
第1〜4図は、本発明の炭素微粒子集合体を用いた種々
の化合物分析のガスクロマトグラムの例を示す。
の化合物分析のガスクロマトグラムの例を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 啓男 京都府京都市伏見区景勝町50番地の2 信和化工株式会社内 (72)発明者 小寺 健三 京都府京都市伏見区景勝町50番地の2 信和化工株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−22950(JP,A) 特開 昭54−112393(JP,A) 特開 平2−122828(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 30/48
Claims (2)
- 【請求項1】炭素粉、黒鉛粉、加熱により炭化し得る粉
末状又は球状の不溶融熱硬化性樹脂の内から選ばれた粒
子直径が100μm以下で、かつ5μm以下の粒子の割合
が20%以下の微粒子材料を、加熱により炭化し得る液状
熱硬化性樹脂で被覆し、ついで成形、硬化、焼成炭化し
た後、粉砕、分級してなる嵩比重が0.2〜0.5で、かつ窒
素ガス吸着法による比表面積が1.0m2/gを超えない炭素
微粒子集合体を用いたガスクロマトグラフィー用担体。 - 【請求項2】炭素粉、黒鉛粉、加熱により炭化し得る粉
末状又は球状の不溶融熱硬化性樹脂の内から選ばれた粒
子直径が100μm以下で、かつ5μm以下の粒子の割合
が20%以下の微粒子材料100重量部に、加熱により炭化
し得る液状熱硬化性樹脂5〜50重量部と、少なくとも20
重量部の有機溶剤を加えてスラリー状とし、これを乾燥
して成形、硬化、1500〜3000℃で焼成炭化した後、粉
砕、分級することを特徴とする嵩比重が0.2〜0.5でかつ
窒素ガス吸着法による比表面積が1.0m2/g以下の炭素微
粒子集合体を用いたガスクロマトグラフィー用担体の製
造方法。
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