JPH111316A - 活性炭成形体およびその製造方法 - Google Patents
活性炭成形体およびその製造方法Info
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- JPH111316A JPH111316A JP9173223A JP17322397A JPH111316A JP H111316 A JPH111316 A JP H111316A JP 9173223 A JP9173223 A JP 9173223A JP 17322397 A JP17322397 A JP 17322397A JP H111316 A JPH111316 A JP H111316A
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Abstract
ターに用いられる電極材となる活性炭成形体とその製造
方法を提供する。 【解決手段】比表面積が800m2 /g〜2800m2
/g、嵩密度が0.5〜1.2g/cm3 、NaOH吸
着量が0.1〜2.0mmol/g、炭素含有量が80
%以上で、活性炭原料がフェノール樹脂であることを特
徴とする活性炭成形体とそれよりなる電極材による。ま
た、フェノール樹脂より得られた活性炭粉末と熱硬化性
フェノール樹脂粉末を混合し、成形した後、弱酸化性雰
囲気で賦活処理することによって得られる活性炭成形体
の製造方法による。さらに、該活性炭成形体を分極性電
極に用いることにより、単位体積あたりの静電容量の大
きい電気二重層キャパシターを得ることが可能である。
Description
界面で形成される電気二重層を利用した電気二重層キャ
パシターに用いられる電極材用の活性炭成形体とその製
造方法に関するものである。
される電気二重層を利用して蓄電させるキャパシターの
需要が高まり、メモリーバックアップ用部品や、瞬時の
大電流供給用補助電源等に幅広く用いられている。さら
には、マイコン等を組み込んだ装置やシステムの小型
化、低価格化に伴い、そこに用いられる電気二重層キャ
パシターも、小型、低価格で、かつ、瞬時に大電流を流
せるような抵抗の小さな電気二重層キャパシターが強く
望まれている。この電気二重層キャパシターの小型化、
低価格化実現のためには、単位体積あたりの電気二重層
容量を増加させ、また、製造工程を簡略化することが非
常に重要となってくる。
電極は正負両極とも活性炭を主体とする電極板が使用さ
れる。電気二重層容量は、活性炭の比表面積値に、大き
く左右され、通常、比表面積値が大きいほど電気二重層
容量は大きい。また、活性炭は、比表面積が大きく、且
つ、化学的に安定性が高いため、キャパシター用電極材
として適している。
材として、いくつかの固体活性炭が知られており、特公
平4−44407号公報には、フェノール樹脂、ポリビ
ニルアルコールおよび澱粉と、ホルマリン及び酸触媒か
ら得られたフェノール樹脂発泡体を炭化賦活する電極材
料が示されている。また、特開昭63−226019号
公報には、活性炭繊維あるいは活性炭粉末とレゾール型
フェノール樹脂との混合物を熱処理して得られる電極材
料が示されている。また、特開平4−288361号公
報には、活性炭粉末とフェノール樹脂粉末との混合粉末
を成形後、熱処理して得られる活性炭/ポリアセン系材
料複合体からなる固体活性炭が示されている。また、特
開平7−201677号公報には、活性炭粉末とフェノ
ール樹脂複合体を熱処理することにより得られる活性炭
/炭素複合材料による電極材が示されている。これらい
ずれの方法によっても固体活性炭が得られることは周知
となっている。
した電気二重層キャパシターは瞬時大電流供給用の補助
電源としての用途が期待され、その用途は拡大してい
る。また、電気二重層キャパシターの単位体積当りの電
極に流すことのできる最大電流値はその電極の単位体積
当りの静電容量に比例する。そのため、電極の単位体積
当りの静電容量が大きいほど良い。
フェノール樹脂発泡体を作成した後、炭化賦活する方法
であるが、この方法で得られる多孔性電極は密度が低
く、単位体積当りの静電容量が非常に小さい。また、工
程が複雑であるためにコスト高であると考えられる。ま
た、樹脂発泡体を炭化賦活するため、収率が悪い上、均
一に処理できないという問題があると考えられる。さら
に、原料に澱粉等の天然成分を用いるため、NaやK等
の不純物を含み、キャパシター用電極材としては適さな
いという問題点も考えられる。
特開平4−288361号公報、特開平7−20167
7号公報に示されている方法は、いずれも、活性炭粉末
とフェノール樹脂を熱処理することにより得られる活性
炭/炭素複合材料であり、単位体積あたりの活性炭比率
が低くなり、電極の単位体積あたりの静電容量が低くな
るという問題点があった。
として、活性炭粉末に樹脂バインダ−を加え成形する方
法が考えられるが、樹脂バインダ−には、例えば、熱硬
化性のバインダ−樹脂として尿素樹脂、メラミン樹脂、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等があるが、これら
を、活性炭粉末と混合し、成形するのみでは、活性炭粉
末表面がバインダ−樹脂によって覆われてしまい、電解
質のイオンの吸脱着が妨げられてしまい、電気二重層の
静電容量が小さくなってしまうという問題点が考えられ
る。また、これらの樹脂バインダ−は、いずれも熱処理
を行うと、残存炭化率が小さく、バインダ−効果がほと
んど無くなってしまい、熱処理後、成形体の形体保持性
が極めて悪く、本発明において使用する樹脂としては不
適当であると考えられる。
であって、単位体積あたりの静電容量が大きな電気二重
層キャパシターに用いられる電極材用の活性炭成形体と
該製造方法を提供することを目的とする。
気二重層キャパシターの電極材にはいくつかの容量向上
を目指した発明がなされてきたが、本発明は、これらの
問題点を解決するためになされたもので、活性炭成形体
を得るために、フェノール樹脂より得られた活性炭粉末
と、バインダ−作用を示し、反応性を有する熱硬化性フ
ェノール樹脂粉末とを混合し、成形した後、弱酸化性雰
囲気下700〜1100℃で賦活処理することを特徴と
している。該賦活処理により、成形体のバインダ−とな
る熱硬化性フェノール樹脂をも活性炭化させ、成形体全
てを活性炭化することが可能となる。この結果、従来よ
りも高強度、高比表面積、さらにNaOH吸着能をも有
する本発明の活性炭成形体を得ることができる。該成形
体は、容量の大きい高性能電気二重層キャパシターに用
いられる電極材として非常に有用である。
2 /g、嵩密度が0.5〜1.2g/cm3 、NaOH
吸着量が0.1〜2.0mmol/g、炭素含有量が8
0%以上である活性炭成形体からなることを特徴とする
ものである。
て、活性炭原料がフェノール樹脂であることを特徴とす
るものである。
方法において、フェノール樹脂より得られた活性炭粉末
と熱硬化性フェノール樹脂粉末を均一に混合し、加圧成
形した後、弱酸化性雰囲気下700〜1100℃で賦活
処理を行うことを特徴とするものである。
方法において用いるフェノール樹脂より得られた活性炭
粉末が、NaOH吸着量において0.1〜2.5mmo
l/gであることを特徴とするものである。
方法において用いる熱硬化性フェノール樹脂粉末が、粒
径0.1〜150μm、メタノール溶解度が50重量%
以上、遊離フェノール含有量が500ppm以下の反応
性を有する粒状フェノール樹脂粉末であることを特徴と
するものである。
気二重層キャパシタ−用の電極材として用いることを特
徴とするものである。
る。上述した本発明の活性炭成形体の比表面積は800
〜2800m2 /g、好ましくは900〜2700m2
/g、より好ましくは1000〜2500m2 /gであ
る。比表面積が800m2 /gより小さいと、電極材と
して用いたとき電気二重層キャパシターの静電容量が急
激に低下することが認められ好ましくない。また、比表
面積が2800m2 /gより大きいと、電極材の嵩密度
が低下する傾向があるため好ましくない。
g/cm3 、好ましくは0.6〜1.2g/cm3 、よ
り好ましくは0.65〜1.2g/cm3 である。嵩密
度が0.5g/cm3 より小さいと、電気二重層キャパ
シターの体積当りの静電容量が低下し好ましくない。ま
た、嵩密度が1.2g/cm3 より大きいと、電極材の
細孔の連通性が低下しキャパシター能力の低下を来すの
で好ましくない。
1〜2.0mmol/g、好ましくは0.15〜1.7
mmol/g、より好ましくは0.2〜1.5mmol
/gである。NaOH吸着量が0.1mmol/gより
小さいと活性炭成形体の表面官能基の活性が低くなり、
キャパシター電解液との親和性が低下し、キャパシター
静電容量が小さくなるので好ましくない。2.0mmo
l/gより大きいと活性炭成形体の表面官能基の酸性度
が高く表面特性が不安定となり、キャパシター電極特性
の安定性低下を来すので好ましくない。
である。炭素含有量が80%より小さいと比表面積の低
下、導電率の低下を来しキャパシター能力が低下するの
で好ましくない。
mの細孔の占める細孔容積は0.1〜1.4cm3 /
g、好ましくは0.15〜1.2cm3 /gである。こ
の範囲の細孔容積が0.1cm3 /gより小さいと、細
孔内での電解液中のイオンの移動が抑制され、大電流で
放電を行うと、見かけ上容量が減少し、十分な性能が引
き出せない。また、この範囲の細孔容積が1.4cm3
/gより大きいと電極材の嵩密度が小さくなり、体積当
たりの静電容量が低下し、また、電極材の機械的強度が
低下し好ましくない。
られる活性炭粉末はフェノール樹脂を炭化し、その後賦
活することによって得られる。一般に、フェノール樹脂
は大別するとレゾール樹脂とノボラック樹脂およびその
他の特殊フェノール樹脂や変性品などにわけられるが、
本発明に用いられる活性炭粉末の原料となるフェノール
樹脂は、特に限定されるものではないが、例えば特公昭
62−30210号公報、特公昭62−30212号公
報等に開示された粒状ないし粉末状の特殊フェノール樹
脂を用いることができる。その特殊フェノール樹脂の製
造法の概要は以下の如くである。
5重量%のホルムアルデヒドとからなる混合水溶液を攪
拌しながら、フェノールまたはフェノールと尿素、メラ
ミン、アニリン等の含窒素化合物とからなる混合物を該
混合水溶液に対して15分の1以下の割合で加え、反応
系内に白濁が生成する前に攪拌を停止し静置する。静置
している間に反応系内にはピンク色の粒状フェノール樹
脂が生成・沈降する。次に反応系全体を再度攪拌しなが
ら40〜90℃の温度にまで加熱・昇温して反応を完了
せしめた後水洗し、引き続きアンモニア水溶液で中和処
理後、水洗、脱水、乾燥する。こうして得られた粒状フ
ェノール樹脂は、その殆どが粒径0.1〜150μmの
一次粒子、またはその二次凝集物からなる。
ボラック樹脂と性状を異にする特殊フェノール樹脂粉末
であり、本発明の電気二重層キャパシタ用電極材を製造
するのに用いられる活性炭粉末の原料として好適に用い
ることができる。また、このフェノール樹脂は、実質的
に無水のメタノール500ml中で加熱還流した場合
に、下記式 S={(W0 −W1 )/W0 }×100 ここで、W0 :使用した該樹脂の重量(g) W1 :加熱還流後に残存した該樹脂の重量(g) S :該樹脂のメタノール溶解度(重量%) で表されるメタノール溶解度を反応性を表す指標として
用いることができる。即ち、メタノール溶解度の大きい
ものは反応性も高くなる。本発明では、通常メタノール
溶解度が50重量%以下、好ましくは20重量%以下、
もっとも好ましくは10重量%以下のフェノール樹脂粉
末から得られた活性炭を用いる。
量%以上では、熱融着性が高く、炭化途中の加熱過程に
おいて、熱融解のために、フェノール樹脂粒子同士が融
着してしまい、粉末状活性炭を得るための粉砕が困難と
なるからである。良好な粉末状活性炭を得るには、上述
の範囲のメタノール溶解度を有するフェノール樹脂粉末
を用いるとよい。
に用いる活性炭粉末を得るための他のフェノール樹脂粉
末を製造する方法としては、フェノール類とアルデヒド
を少なくとも含窒素化合物の存在下で反応させて得られ
る縮合物に親水性高分子化合物を添加し反応させる方法
(特公昭53−12958号公報)、フェノールとホル
ムアルデヒドを塩基性水溶液中で反応させて得られるプ
レポリマーを保護コロイドと混合し、酸性下で不活性固
形ビーズ状に凝固させる方法(特公昭51−13491
号公報)などがある。その他にも例えば、特開昭61−
51019号公報、特開昭61−127719号公報、
特開昭61−258819号公報、特開昭62−272
260号公報、特開昭62−1748号公報等に記載の
方法により製造したフェノール樹脂粉末を用いることも
できる。
に、レゾール樹脂は、例えば水酸化ナトリウム、アンモ
ニア又は有機アミンの如き塩基性触媒の存在下でフェノ
ール対ホルムアルデヒドのモル比が1:1〜2の如きホ
ルムアルデヒド過剰の条件下で反応することによって製
造される。かくして得られるレゾール樹脂は、比較的多
量の遊離メチロール基を有するフェノールの1〜3量体
が主成分をなし、反応性が大きい。
ュウ酸の如き酸触媒の存在下でフェノール対ホルムアル
デヒドのモル比が1:0.7〜0.9となるようなフェ
ノール過剰の条件下で反応させることによって製造され
る。かかる方法で得られるノボラック樹脂は、フェノー
ルが主としてメチレン基によって結合された3〜5量体
が主成分をなし、遊離メチロール基を殆ど含有せず、従
ってそれ自体では自己架橋性を有せず、熱可塑性を有す
る。そこでノボラック樹脂は、例えばヘキサメチレンテ
トラミンの如き、それ自体ホルムアルデヒド発生剤であ
るとともに有機塩基触媒発生剤でもある架橋剤を加える
か、あるいは、例えば固体酸触媒とパラホルムアルデヒ
ド等を混合し、過熱化で反応させることによって硬化物
を得ることができる。これらのレゾール樹脂、ノボラッ
ク樹脂等も一度硬化された後、粉砕することにより、本
発明の電気二重層キャパシター用電極材の製造時に用い
られる活性炭粉末の原料樹脂として用いることができ
る。
られる活性炭粉末は、上述の如くして得られたフェノー
ル樹脂を、非酸化性雰囲気下500〜900℃で熱処理
した炭化物を、700〜1100℃の温度範囲で炭化物
を基準とした重量減少率が10〜60%となる範囲で弱
酸化性雰囲気下で賦活処理を行う事により得られる。
リウム、アルゴン、水素または一酸化炭素を気体として
含有してなるものであり、実質的に酸化性ガスを含まな
いものである。また、弱酸化性雰囲気とは、例えば、酸
素、二酸化炭素、水蒸気もしくはこれらの二種類以上の
混合ガスを含んだ、窒素、ヘリウム、アルゴン、水素ま
たは一酸化炭素を含有してなるものである。
粉末は比表面積1000〜3000m2 /g、好ましく
は1100〜3000m2 /g、最も好ましくは120
0〜3000m2 /gである。比表面積が1000m2
/gより小さいと、電極材の比表面積が小さくなりキャ
パシター特性が低下し好ましくない。3000m2 /g
より大きいと、活性炭粉末の充填密度が小さくなり好ま
しくない。
性炭粉末は平均粒子径0.1〜50μm、好ましくは
0.5〜40μm、最も好ましくは1〜30μmであ
る。活性炭粉末の平均粒子径が0.1μmより小さいと
成形時に、飛散が生じるなどにより作業性が低下して好
ましくない。また、50μmより大きくなると成形時に
均一性確保が困難となり好ましくない。
性炭粉末は、充填密度が0.20〜0.95g/c
m3 、好ましくは0.25〜0.80g/cm3 、最も
好ましくは0.30〜0.75g/cm3 である。充填
密度が0.2g/cm3 より小さいと電極材の嵩密度が
小さくなり体積当りの静電容量が低下し好ましくない。
また、活性炭粉末の充填密度が0.95g/cm3 より
大きいと電極材の細孔の連通性が低下し、キャパシター
電解液の含浸が不十分となりキャパシター特性低下を来
すので好ましくない。
られるフェノール樹脂より得られた活性炭粉末は、Na
OH吸着量が0.1〜2.5mmol/g、好ましくは
0.2〜2.0mmol/g、最も好ましくは0.25
〜1.8mmol/gである。NaOH吸着量が0.1
mmol/gより小さいと活性炭表面官能基の活性が低
くなり、キャパシター電解液との親和性が低下し、キャ
パシター静電容量が小さくなるので好ましくない。1.
8mmol/gより大きいと活性炭粉末表面官能基の酸
性度が高く表面特性が不安定となり、キャパシター電極
特性の安定性低下を来すので好ましくない。
られる熱硬化性フェノール樹脂粉末は、特公昭62−3
0211号公報または特公昭62−30213号公報に
よって得られるものであり、粒径0.1〜150μmの
球状一次粒子及びその二次凝集物を含有し、メタノール
溶解度が50重量%以上、液体クロマトグラフィーによ
る測定値として、遊離フェノール含有量が500ppm
以下である反応性を有する粒状フェノール樹脂であるこ
とを特徴とするが、その熱硬化性フェノール樹脂の製造
法の概要は次の通りである。
5重量%のホルムアルデヒドとからなる混合水溶液を攪
拌しながら、フェノールまたはフェノールと尿素、メラ
ミン、アニリン等の含窒素化合物とからなる混合物を該
混合水溶液に対して15分の1以下の割合で加え、反応
系内に白濁が生成する前に攪拌を停止し静置する。静置
している間に反応系内にはピンク色の粒状フェノール樹
脂が生成・沈降する。次に反応系全体を攪拌しながら、
必要であれば系全体を50℃以下の温度にまで加温して
反応を完了せしめた後、生成固形物を取り出し、水洗し
た後必要に応じて例えば0.1〜1.0重量%のアンモ
ニア水溶液で中和処理後、水洗、脱水、乾燥する。こう
して得られた粒状フェノール樹脂は、その殆どが粒径
0.1〜150μmの一次粒子、またはその二次凝集物
からなり、少なくとも全体の50重量%、好ましくは9
0重量%が100タイラーメッシュの篩を通過しうる大
きさであるが、1〜50μmの間にピークを有するよう
に分布している。
クロマトグラフィーによる測定値としては遊離フェノー
ル含有量が500ppm以下、実質的には100ppm
以下のものである。また、G.P.C(ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー)による測定値として、ポリ
スチレン換算重量平均分子量が1000以上の高分子量
物でありながら、100℃の温度に5分間保持した場合
に実質的に溶融または融着するものがあり、バインダー
としての効果を発揮する。
は、実質的に無水のメタノール500ml中で加熱還流
した場合のメタノール溶解度が50重量%以上、好まし
くは70重量%以上、最も好ましくは90重量%以上で
ある。該メタノール溶解度が50重量%未満では、熱融
着性が低下しバインダーとしての効果が得難く、活性炭
粉末成形時に支障をきたし好ましくない。さらに、該熱
硬化性フェノール樹脂粉末は分子内に反応性のメチロー
ル基を有するので、樹脂自体は熱硬化性であり、例え
ば、メタノール溶解度95重量%の樹脂の150℃にお
けるゲル化タイムは4〜5分と長いので、加熱の条件と
目的に応じて硬化を進めることができる。
ル樹脂粉末のうち、特公昭62−30211号公報で得
られた樹脂は、KBr錠剤法による赤外線吸収スペクト
ルにおいて、1600cm-1(ベンゼンに帰属する吸収
ピーク)の吸収強度をD1600、990〜1015cm-1
(メチロール基に帰属する吸収ピーク)の範囲の最も大
きな吸収強度をD900-1015、890cm-1(ベンゼン核
の孤立の水素原子の吸収ピーク)の吸収強度をD890 で
表した場合に、 D900-1015/D1600=0.2〜9.0 D890 /D1600=0.09〜1.0 であり、特公昭62−30213で得られた樹脂は、K
Br錠剤法による赤外線吸収スペクトルにおいて、14
50〜1500cm-1(芳香族二重結合に帰属する吸収
ピーク)の範囲の最も大きな吸収強度をD1450-1500 、
そして960〜1020cm-1(メチロール基に帰属す
る吸収ピーク)の範囲の大きな吸収強度をD960-1020で
表した場合、 D960-1020/D1450-1500 =0.1〜2.0 の特徴を有しており、いずれも分子内に反応性を有する
メチロール基を含有することを示している。
樹脂から得られた活性炭粉末100重量部に、上述の反
応性を有する熱硬化性フェノール樹脂粉末を20〜70
重量部、好ましくは23〜60重量部、最も好ましくは
25〜50重量部加えて、均一に混合し、加圧成形した
後、弱酸化性雰囲気下700〜1100℃の範囲で賦活
処理を行うことにより、製造することが出来る。活性炭
粉末に加える熱硬化性フェノール樹脂粉末の割合が20
重量部より少ないとバインダー効果が小さくなり、活性
炭成形体の強度が弱く実用に耐えない。また70重量部
より多いと活性炭粉末の細孔を遮蔽してしまい、比表面
積が小さくなってキャパシター特性が低下し好ましくな
い。
ら得られた活性炭粉末と、熱硬化性フェノール樹脂は、
例えばリボンミキサー、V型ミキサー、コーンミキサ
ー、ニーダー、ボールミル、パワーミル等の混合装置に
より均一に混合され、ついでプレス成形、射出成形など
の方法により成形体加工する。この時、特性を損なわな
い範囲で離型剤や、可塑剤を少量加えてもよい。
体を、弱酸化性雰囲気下700〜1100℃、好ましく
は750〜1050℃、最も好ましくは800〜100
0℃の範囲で賦活処理を行うことにより目的の電気二重
層キャパシター用電極材を得る事ができる。賦活処理の
温度が700℃より低い場合は、バインダー効果を示す
熱硬化性フェノール樹脂の賦活が十分に進まず、比表面
積の小さな電極材となり好ましくない。1100℃より
高い場合は、活性炭内の細孔が熱収縮し、電解液中のイ
オン移動が抑制されてしまいキャパシター特性が低下し
好ましくない。
えば、酸素、二酸化炭素、水蒸気もしくはこれらの二種
類以上の混合ガスを含んだ窒素、アルゴン、ヘリウム等
の雰囲気である。賦活工程での最高処理温度に到達する
までの昇温速度は特に制限するものではないが、好まし
くは5〜500℃/Hである。また、降温速度について
も特に制限するものではないが、好ましくは5〜300
℃/Hである。
た比表面積が1000〜3000m2 /g、平均粒子径
が0.1〜50μm、充填密度が0.20〜0.90g
/cm3 、NaOH吸着量が0.1〜2.5mmol/
gである活性炭粉末を熱硬化性フェノール樹脂粉末と混
合し、加圧成形した後、弱酸化性雰囲気下700〜11
00℃で賦活処理を行うことにより、バインダー作用を
示す熱硬化性フェノール樹脂をも炭化賦活させ、成形体
全体を活性炭化させることで、電極材単位体積あたりの
静電容量を大きくし、キャパシター特性を充分に向上さ
せることが出来る。また、該熱硬化性フェノール樹脂が
反応性を有することから熱処理時の硬化炭化時に活性炭
粒子を強固に結合させ、活性炭成形体の強度も維持され
るため、得られた活性炭成形体は高比表面積かつ高密
度、高強度であり、単位体積あたりの静電容量が大き
く、より大電流放電が可能な電気二重層キャパシターを
得ることが出来る。
いて以下に示す。
ELSORP28)を用いて、液体窒素温度における窒
素吸着等温線の測定結果よりBET多点法によって測定
した。
HNコーダーMT5)により測定した。
剰のNaOHで中和させ、その溶液を塩酸で逆滴定する
ことにより活性炭試料に吸着したNaOH量を求めるこ
とで測定した。具体的には、0.1N水酸化ナトリウム
水溶液100mlに活性炭試料2gを入れ、細孔内部ま
で浸透させた後、この上澄液25mlを採取し、0.1
N塩酸で滴定を行い、その適定量から換算し、活性炭試
料に吸着したNaOH吸着量を求めた。
リティクス社製:ポアサイザ−9310)による水銀圧
入法により測定した。
更に具体的に説明する。
00、2000、2400m2 /gである粉末活性炭
(鐘紡株式会社製、商品名:ベルファイン)100重量
部と、熱硬化性フェノール樹脂粉末(鐘紡株式会社製、
商品名:ベルパール)30重量部を均一に混合し、これ
を金型温度100℃、成形圧力150kg/cm2 の条
件で加圧成形し、120×60mm2 、厚さ2mmの活
性炭/フェノール樹脂成形体を得た。これを炉内容積9
リットルの電気炉中、900℃の条件下で2時間賦活処
理を行いそれぞれの活性炭成形体(実施例1:原料活性
炭粉末比表面積1200m2 /g、実施例2:同160
0m2 /g、実施例3:同2000m2 /g、実施例
4:同2400m2 /g)を得た。賦活条件は、昇温速
度を30℃/Hとし、900℃に達するまでは窒素雰囲
気下で、900℃に達してからは窒素/水蒸気=1/1
の雰囲気下で2時間保持した。その後、降温時は窒素雰
囲気で降温速度を100℃/Hとして賦活処理を行なっ
た。
gである粉末活性炭(鐘紡株式会社製、商品名:ベルフ
ァイン)100重量部と、熱硬化性フェノール樹脂粉末
(鐘紡株式会社製、商品名:ベルパール)30重量部を
均一に混合し、実施例1と同じ方法で、成形し、賦活処
理を行い活性炭成形体(比較例1)を得た。
/フェノール樹脂成形体を非酸化性雰囲気下、900℃
×2時間で炭化処理のみを行い、活性炭/炭素複合成形
体(比較例2:原料活性炭粉末比表面積1200m2 /
g、比較例3:同1600m2 /g、比較例4:同20
00m2 /g、比較例5:同2400m2 /g)を得
た。本複合成形体は、バインダーである熱硬化性樹脂が
活性化していない炭化物であり、実施例の活性炭成形体
に対比するものである。炭化条件は、昇温速度は30℃
/H、降温速度は100℃/Hとし、また、窒素雰囲気
下で炭化処理を行なった。
られた活性炭成形体、活性炭/炭素複合成形体を40×
40mm2 、厚さ1.5mmに成形し、成形板密度、比
表面積、NaOH吸着量、炭素含有量、また、直流四端
子法により室温における体積比抵抗率を測定した。測定
結果を表1に示す。
4の活性炭成形体は、原料の活性炭粉末の比表面積の増
加に伴って、成形体密度、成形体体積比抵抗、炭素含有
量は減少した。また、本実施例においては、成形体のN
aOH吸着量は、活性炭粉末の比表面積1600m2 /
gの実施例2において最大の値を示した。また、活性炭
/フェノ−ル樹脂成形体を炭化処理した活性炭/炭素複
合成形体である比較例2、3、4、5に比べ、活性炭/
フェノ−ル樹脂成形体を賦活処理した実施例1、2、
3、4では、各々同じ比表面積の活性炭原料であれば、
賦活処理をしたほうが、成形体の比表面積が大きく、ま
た、NaOH吸着量も大きくなった。これらのことより
活性炭/フェノ−ル樹脂成形体を賦活処理することによ
りバインダ−となるフェノ−ル樹脂分も活性炭化し、比
表面積値、NaOH吸着量が大きくなったものと考えら
れる。また、比較例1のように原料活性炭粉末の比表面
積が大きすぎる場合は、成形体密度が小さく、また、体
積比抵抗も大きくなった。
で作製した成形体の電気二重層容量を測定するために、
図1に示すような簡易電気二重層キャパシターを作製し
た。図1は、本実施例の電気二重層キャパシターの断面
の構造を示し、上記で得られた活性炭成形体を分極性電
極1とする。まず、それぞれの分極性電極1を、電解液
として用いる30wt%の硫酸水溶液に浸し、真空中で
含浸を行った。その後、原料の等しい1対の分極性電極
1を水溶液から取り出し、間に厚さ25μmのポリプロ
ピレン製のセパレータ2を挟んで対向させる。さらに両
側からブチルゴム製の導電性シートを圧着し、集電体3
とする。この時、両側の集電体3が接触しないように、
ポリカーボネート製ガスケット4を分極性電極1の周囲
に配置する。次に1対のポリカーボネート製支持体5を
集電体3の両側に配置し、この支持体5とガスケット4
とで集電体3を挟み込む。さらにガスケット4および支
持体5の周囲にエポキシ樹脂を塗り込むことにより、電
解液を封止する。次に、端子取り出しのためのステンレ
ス製の端子板6を両側から集電体3に圧着する。さらに
固定のため4隅に穴の開いた1対のポリカーボネート製
の固定板7で挟み、4ヶ所ボルト・ナット8で固定す
る。このようにして本発明の分極性電極を用いた電気二
重層キャパシターを得た。
電容量を測定した。電気二重層キャパシターの両極の間
に0.9Vを印加し、6時間定電圧充電を行い、100
mAで定電流放電させ、電圧が0.54Vから0.45
Vに降下するのに要した時間から、電気二重層キャパシ
ターの容量を求めた。これらの電気二重層キャパシター
の静電容量を一組の分極性電極の重量および体積で割っ
た、単位重量当たりの静電容量と単位体積当たりの静電
容量の結果を表1に合わせて示す。
料活性炭粉末が同じである場合、活性炭/フェノ−ル樹
脂成形体は、実施例1〜4のように、賦活処理したほう
が、各比較例2〜5の様に処理しない場合よりも、処理
単位体積あたりの静電容量が約2倍大きいものとなっ
た。これは、成形体を賦活処理することにより、成形バ
インダーをも含む成形体全体を活性炭化することが可能
となり、キャパシター電極材料として成形体全体を有効
に機能させる事が出来たものと考えられる。また、比較
例1のように活性炭比表面積が大きすぎる場合は、原料
活性炭の充填密度が小さく、成形体密度が小さくなり、
単位体積あたりの静電容量が10F/cm3 程度の小さ
いものとなった。
gである粉末活性炭(鐘紡株式会社製、商品名:ベルフ
ァイン)100重量部と、熱硬化性フェノール樹脂粉末
(鐘紡株式会社製、商品名:ベルパール)を、表2に示
す配合比にてボールミル混合し、これを金型温度150
℃、成形圧力150kg/cm2 の条件で加圧成形し、
120×60mm2 、厚さ2mmの活性炭/フェノール
樹脂成形体を得た。これを電気炉中、実施例1と同じ方
法で、900℃で2時間賦活処理を行い、活性炭成形体
(実施例5:熱硬化性フェノ−ル樹脂粉末15重量部、
実施例6:同25重量部、実施例7:同30重量部、実
施例8:同50重量部、実施例9:同70重量部、実施
例10:同85重量部)を得た。得られた活性炭成形体
を実施例1と同じように40×40mm2 、厚さ1.5
mmに成形し、諸物性を測定評価した。評価結果を表2
に示す。また、実施例1と同様の方法で電気二重層キャ
パシターを作製し、重量あたりの静電容量、体積あたり
の静電容量を測定した。測定値を表2にあわせて示す。
量が20重量部より少ない実施例5は、成型時のバイン
ダー力が弱く成形体の強度が小さくて脆くなり電気二重
層キャパシター用電極として実用に耐えない。また、フ
ェノール樹脂の含有量が70重量部より多い実施例10
は、比表面積が小さくなるため、電気二重層キャパシタ
ー電極として十分に機能しにくくなり、静電容量が小さ
くなる。これらのことより活性炭に加えるフェノール樹
脂バインダーの重量比は20〜70重量部が好適であ
る。
gである粉末活性炭(鐘紡株式会社製、商品名:ベルフ
ァイン)100重量部と、熱硬化性フェノール樹脂粉末
(鐘紡株式会社製、商品名:ベルパール)25重量部
を、ボールミル混合し、実施例1と同じ条件で加圧成形
し、活性炭/フェノール樹脂成形体を得た。これを電気
炉中、表3に示す700〜1100℃の条件下で実施例
1と同じように2時間賦活処理を行い活性炭成形体(実
施例11:賦活温度700℃、実施例12:同900
℃、実施例13:同1100℃)を得た。得られた活性
炭成形体を実施例1と同様40×40mm2 、厚さ1.
5mmに成形し、諸物性を測定評価した。その結果を表
3に示す。また、実施例1と同様の方法で電気二重層キ
ャパシターを作製し、重量あたりの静電容量、体積あた
りの静電容量を測定した。測定値を表3に示す。
炭/フェノール樹脂成形体を、電気炉中、表3に示す5
00、1300℃の条件下で実施例1と同じように2時
間賦活処理を行い活性炭成形体(比較例6:賦活温度5
00℃、比較例7:同1300℃)を得た。得られた活
性炭成形体を実施例1と同様40×40mm2 、厚さ
1.5mmに成形し、諸物性を測定評価した。その結果
を表3に示す。また、実施例1と同様の方法で電気二重
層キャパシターを作製し、重量あたりの静電容量、体積
あたりの静電容量を測定した。測定値を表3に示す。
1100℃より高くなると熱処理による成形体の緻密化
が起こり、細孔容積が小さくなり、キャパシター電解液
の浸透が不十分となって、電気二重層キャパシター電極
として十分に機能しにくくなる。また、比較例6のよう
に、賦活温度が700℃より低くなるとバインダーであ
る熱硬化性フェノール樹脂粉末の賦活が不十分で、成形
体の比表面積が小さくなり、また、賦活温度が低いこと
で炭化が不十分となり、成形体の体積比抵抗が高くな
り、電気二重層キャパシター用電極として好ましくな
い。このうち電気二重層キャパシター用電極を得るのに
好適な賦活温度は、700〜1100℃である。
gである粉末活性炭(鐘紡株式会社製、商品名:ベルフ
ァイン)100重量部と、熱硬化性フェノール樹脂粉末
(鐘紡株式会社製、商品名:ベルパール)25重量部
を、ボールミル混合し、実施例1と同じ条件で加圧成形
し、活性炭/フェノール樹脂成形体を得た。これを電気
炉中、850℃で、表4に示す熱処理条件下で2時間賦
活処理を行い活性炭成形体(実施例14:賦活雰囲気は
窒素/水蒸気=1/1、実施例15:賦活雰囲気は窒素
/水蒸気=1/19、実施例16:賦活雰囲気は空気)
を得た。得られた活性炭成形体を実施例1と同様40×
40mm2 、厚さ1.5mmに成形し、諸物性を測定評
価した。その結果を表4に示す。また、実施例1と同様
の方法で電気二重層キャパシターを作製し、重量あたり
の静電容量、体積あたりの静電容量を測定した。測定値
を表4に示す。
炭/フェノール樹脂成形体を、電気炉中、窒素雰囲気
下、850℃で、2時間熱処理を行い活性炭/炭素複合
成形体(比較例8)を得た。得られた炭成形体を実施例
1と同様40×40mm2 、厚さ1.5mmに成形し、
諸物性を測定評価した。その結果を表4に示す。また、
実施例1と同様の方法で電気二重層キャパシターを作製
し、重量あたりの静電容量、体積あたりの静電容量を測
定した。測定値を表4に示す。
処理雰囲気が弱酸化雰囲気で賦活させる事によって、非
酸化雰囲気で炭化処理した比較例8と比し比表面積が倍
以上の値を示し、また、静電容量測定でも倍以上の値を
示した。
100重量部と、熱硬化性フェノール樹脂粉末(鐘紡株
式会社製、商品名:ベルパール)25重量部を、ボール
ミル混合し、実施例1と同じ条件で加圧成形し、活性炭
/フェノール樹脂成形体を得た。これを電気炉中、85
0℃で、実施例14と同じ熱処理条件下で2時間賦活化
処理を行い活性炭成形体(比較例9)を得た。得られた
活性炭成形体を実施例1と同様40×40mm2 、厚さ
1.5mmに成形し、諸物性を測定評価した。その結果
を表4に示す。また、実施例1と同様の方法で電気二重
層キャパシターを作製し、重量あたりの静電容量、体積
あたりの静電容量を測定した。測定値を表4に示す。
較例9)の評価結果と、フェノ−ル樹脂活性炭原料の成
形体(実施例14)を比較すると、ヤシ殻活性炭原料の
成形体は、比表面積の値はほぼ同じくらいであるが、得
られた成形体密度が小さく、単位体積当たりの静電容量
の値が小さくなった。
活性炭粉末と熱硬化性フェノール樹脂を均一に混合し、
成形した後、活性炭/フェノ−ル樹脂複合成形体を弱酸
化性雰囲気下で賦活処理を行うことによって、成形体全
体を活性炭化することにより、単位体積あたり静電容量
の大きな電気二重層キャパシター電極用活性炭成形体を
得ることが出来る。
気二重層キャパシターの説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 比表面積が800〜2800m2 /g、
嵩密度が0.5〜1.2g/cm3 、NaOH吸着量が
0.1〜2.0mmol/g、炭素含有量が80%以上
であることを特徴とする活性炭成形体。 - 【請求項2】 活性炭原料がフェノール樹脂であること
を特徴とする請求項第1項記載の活性炭成形体。 - 【請求項3】 フェノール樹脂より得られた活性炭粉末
に、熱硬化性フェノール樹脂粉末を加えて混合し、成形
した後、弱酸化性雰囲気下700〜1100℃で賦活処
理を行うことを特徴とする請求項第1項または第2項記
載の活性炭成形体の製造方法。 - 【請求項4】 フェノール樹脂より得られた活性炭粉末
がNaOH吸着量において0.1〜2.5mmol/g
である請求項第3項記載の製造方法。 - 【請求項5】 熱硬化性フェノール樹脂粉末が、粒径
0.1〜150μmであり、メタノール溶解度が50重
量%以上、遊離フェノール含有量が500ppm以下の
反応性を有する粒状フェノール樹脂である請求項第3項
または第4項記載の製造方法。 - 【請求項6】 請求項第1項または第2項記載の活性炭
成形体を電極材に用いることを特徴とする電気二重層キ
ャパシタ−。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9173223A JPH111316A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | 活性炭成形体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9173223A JPH111316A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | 活性炭成形体およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH111316A true JPH111316A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15956427
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9173223A Pending JPH111316A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | 活性炭成形体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH111316A (ja) |
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-
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- 1997-06-13 JP JP9173223A patent/JPH111316A/ja active Pending
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