JP2879457B2 - 表面が安定化された包帯材料用の一次パック - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、キャリヤ層、および、触圧接着剤領域を有
していて、包帯材料の使用前は除去し得る被覆層によっ
て保護されている皮膚側接触面を有し、そして、皮膚か
ら離れたキャリヤ層表面に分離できるように適用されて
いて、キャリヤ層を表面安定化させるというその機能を
果した後で、適用された包帯材料から除去することがで
きる少なくとも１層の支持または裏フィルムを含む、表
面が安定化された包帯材料の一次パックに関する。

包帯材料は、ふたつの主要な群に細別することができ
る。第一群は、付加的な装置または方法によりその適用
点に固定されるものより成り、一方、他の群は、実際の
包帯材料の触圧接着剤領域による固定を包含する。この
後者の群の場合には、使用に便利な水分透過および適用
点の輪郭への良好な密接適応性を確実にする、薄くて曲
げやすいキャリヤ層に対する要求が、適用中は困難とな
った。すなわち、被覆層を除去した後、例えば、辺縁領
域の巻込み、触圧接着剤領域のくっ付きおよびその包帯
材料を使用不能にするしわ、がおこる可能性がある。

改良は、表面安定化のためのいわゆる支持または裏フ
ィルムを用いることによって達成することができ、キャ
リヤ層よりもさらに堅い層を適用後にとりはずすことが
できるようにキャリヤ層に接合させる（DE−OS193591
6）。この原理は、実際に満足すべきものであることが
証明された（ドイツ特許第3344334号参照）。

しかしながら、支持フィルムが、適用された包帯材料
からの除去後に投げ捨てられ、その結果としてその機能
が表面安定化に限定されることは、不利であると考えら
れねばならない。材料を提供することおよびこのような
包帯材料のこの付加的な要素のための製造方法に関連す
る経費は、重要である。

そのため、本発明の問題は、コスト／効果比率がより
有利になるように支持フィルムの機能を広げることであ
る。

本発明の問題は、支持フィルムが、包帯材料を保護し
ているパックの一部である。前述の型の一次パックによ
り解決される。本発明の観念においては、一次パックと
いう言葉は、包帯材料を直接含んでいる保護層を意味す
ると理解される。このようにパックされた固体は、二次
および三次パックによってさらに大きな単位に合わせる
ことができる。基体の実際の保護は、主として一次パッ
クによって確実にされる。有利な、さらに別の展開を、
サブクレームから集めることができる。

本発明は、支持フィルムによって表面が安定化された
すべての包帯材料で使用可能である。これらの包帯材料
は、公知であって、例えば、創傷用包帯、固定用包帯、
活性物質放出用硬膏および切開術用膜または箔として使
用される。包帯材料のキャリヤ層は、例えば繊維材料、
高分子物質または金属−含有層であることができる。支
持フィルムは、少なくとも一層の平らな構造の、高分子
物質、紙または金属を含有する材料によって構成され
る。その表面は、少なくともキャリヤ層と同じ大きさを
有しているが、本発明の好ましい具体化に従って、キャ
リヤ層の縁を超えて、１以上の側面上に突き出すことが
できる。支持フィルムとキャリサ層との間の分離できる
接合は、例えばキャリヤ層を直接、支持フィルム上に生
成させること、ヒートシール、溶接、接着、型押または
静電引力を形成すること、のような公知の方法によって
生じさせることができる。

皮膚との接触を確実にする触圧接着剤領域を生成する
ための材料は、生理学的に異議がないという観点の下
に、非常に多くの可能性から選択される。除去できる被
覆層が、使用前に包帯材料の皮膚接触面を保護する。

このような包帯材料用の一次パックの意味および目的
は、専門家には公知である。包帯材料を全体として、あ
らゆる側で同様にとり囲んでいる封筒内に導入し、続い
て、例えば全部の縁を接着、封止、溶接または型押する
というこれまで公知の解決策は、使用されねばならない
材料のために、満足すべきものであることを証明しなか
った。

本発明に従えば、一次パックの一面は、支持フィルム
によって形成され、そしてその上面または底面には、パ
ックの残部を形成している表面構造が辺縁領域で固定さ
れている。固定は、例えば、ヒートシール、溶接、型押
または接着により、行なうことができる。もし、支持フ
ィルムがキャリヤ層と同じ表面積を有するならば、残り
のパック成分は、支持フィルムの上面に固定される。も
し支持フィルムがキャリヤ層を超えて突き出しているな
らば、支持フィルムの突出部の底部への固定を行なうの
が好ましいであろう。

袋様の一次パックを破り開いた後、支持フィルムはキ
ャリヤ層の裏上に残り、これによって、適用中の包帯材
料の所望の安定化が確実なものとなる。

残りの平らなパック材の支持フィルムへの固定およ
び、支持フィルムとキャリヤ層との間の分離できる接合
の生成は、本発明に従えば１段階で行なうことができ
る。

残りの平らなパック材の選択は、パックされるべき包
帯材料についてなされる特定の要求によって決定され、
そのため、一般的に妥当な情報は何ら与えられることが
できない。一般に、不浸透性の紙、高分子物質、または
金属を包含する物質は別として、例えば、その構造に基
づいて、編編布とみなすことができる物質を考慮するこ
とができる。支持フィルムおよび残りのパック用の物質
選択は同じである必要はないが、しかし、特定の要求に
合わせられなくてはならない。通常の方法では、パック
は、例えば、破り糸、所望の破断線またはこれに類する
もののような破り開き補助手段を備えることができる。

本発明の特に好ましい具体化では、包帯材料は、少な
くとも１種の活性物質を含有している。それは、個々の
パックが無効になり得ない経皮治療系であることができ
る。

本発明を、図面と関連させて、以下にさらに詳細に説
明する。これらの図面は次のものを示す。

第１図 本発明に従ってパックされた包帯材料の具体化
についての略図による横断面図。

第２図 発明に従ってパックされた包帯材料の別の具体
化についての略図による横断面図。

第１図に示すように、繊維材料から形成されたキャリ
ヤ層４は、触圧接着剤層５で被覆されているが、この触
圧接着剤層５は、薬理学的に活性な物質を含有すること
ができ、そして、皮膚に面する側上には被覆層６を有し
ており、この被覆層６は、ここでは、シリコン化によ
り、粘着性があるように仕上げされた紙で作られてい
る。支持フィルム７は、あらゆる側でキャリヤ層４を超
えて突き出しており、キャリヤ層よりも硬質の多層フィ
ルム材料からできている。このものは予め決定された型
に従って分散させられている点８で、キャリヤ層４に、
ヒートシールによって接合させられている。ヒートシー
ル中に、シール端部11が、その下に位置するパック用フ
ィルム10によって形成される。

第２図は、支持フィルム７がキャリヤ層と同じ大きさ
である、本発明のもう一つの好ましい具体化を示してい
る。パック用フィルム10は、包帯材料をとり囲み、端部
で支持フィルム７の先端に接着されている。この場合に
は、触圧接着剤層５は別個の被覆層をもたず、その代わ
りに、パック用フィルム10が、保護層の機能を引き受け
る。包帯材料は、パックを開いた後、直接適用すること
ができる。

本発明の包帯材料の好ましい具体化を、実施例と関連
させて以下に説明する。

実施例１ パックの一部分が、支持フィルムとして機能しているパ
ックされた包帯材料の製造 繊維のキャリヤ層およびそれに適用された活性物質含
有触圧接着剤層より成る、15×20cm²の包帯材料を、各
側でほぼ1.5cm突き出している２つのヒートシールでき
るパック材部分間の中央に置く。パック材は、キャリヤ
層と接触するようになる部分が、支持フィルムの機能を
代行することができるように選択する。端部のシールお
よび、支持フィルムのキャリヤ層への分離することがで
きる接合を、１段階または連続した２段階で実施する。
次に、完成したシール端部をもつ袋を常法により集成す
る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バールト・ペーター ドイツ連邦共和国 Ｄ‐5450 ノイヴィ ート 12．ヨハン‐ゴットフリート‐ヘ ルダー‐シュトラーセ ６ (72)発明者 ホフマン・ハンス‐ライナー ドイツ連邦共和国 Ｄ‐5450 ノイヴィ ート 22．ブルクホーフシュトラーセ 123 (72)発明者 ミュラー・ヴァルター ドイツ連邦共和国 Ｄ‐5450 ノイヴィ ート １．エンゲルザー シュトラーセ 56 (72)発明者 キンデル・ハインリッヒ ドイツ連邦共和国 Ｄ‐5455 レングス ドルフ，ヴェスターヴァルトシュトラー セ ７ (56)参考文献 特開 昭60−168450（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−214449（ＪＰ，Ａ) 実開 昭54−88078（ＪＰ，Ｕ)

Claims (10)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】基材層（４）及び触圧接着剤領域（５）を
   有する皮膚側接触面を含み、その接触面は包帯材料の使
   用前にははぎとることができる保護層（６）によって保
   護されており、皮膚から遠い基材層（４）の表面に除去
   できるように付着しており適用された包帯材料から除去
   することができる少なくとも１層の支持フィルム（７）
   を含み、支持フィルム（７）と保護層（６）がそれぞれ
   包帯材料（３）の全面を保護しているパック（10）の一
   部であることを特徴とする、表面が安定化された包帯材
   料用の一次パック。
2. 【請求項２】包帯材料（３）の基材層（４）が、繊維材
   料または高分子物質または金属を含有する層であること
   を特徴とする、請求の範囲第１項に記載の表面が安定化
   された包帯材料用の一次パック。
3. 【請求項３】支持フィルム（７）が、高分子物質または
   紙または金属を含有する少なくとも１層のシート状の構
   造物であることを特徴とする、請求の範囲第１または２
   項に記載の一次パック。
4. 【請求項４】支持フィルム（７）が、少なくとも点のヒ
   ートシールによって基材層（４）に固定されていること
   を特徴とする、請求の範囲第３項に記載の一次パック。
5. 【請求項５】基材層（４）と支持フィルム（７）との間
   の分離できる接合が、少なくとも部分接着によるか、他
   の機械的または静電気的力によるか、または溶接操作に
   よって生成させられることを特徴とする、請求の範囲第
   １ないし３項の１つに記載の一次パック。
6. 【請求項６】基材層（４）と支持フィルム（７）との間
   の分離できる接合を、支持フィルム上に直接的に基材層
   を形成させることによって生成させることを特徴とす
   る、請求の範囲第５項に記載の一次パック。
7. 【請求項７】支持フィルム（７）の表面が、少なくとも
   基材層（４）と同じ大きさであることを特徴とする、前
   記請求の範囲の１つに記載の一次パック。
8. 【請求項８】パックの残部を形成するシート上の構造物
   が、支持フィルム（７）に辺縁で固定されていることを
   特徴とする、前記請求の範囲の１つまたはそれ以上に記
   載の一次パック。
9. 【請求項９】パックされた包帯材料が少なくとも１つの
   活性物質を含有することを特徴とする、前記請求の範囲
   の１つに記載の一次パック。
10. 【請求項１０】パックされた包帯材料が経皮治療系であ
    ることを特徴とする、前記請求の範囲の１つに記載の一
    次パック。