JP2878700B2 - 吸収性物品 - Google Patents
吸収性物品Info
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- JP2878700B2 JP2878700B2 JP63331629A JP33162988A JP2878700B2 JP 2878700 B2 JP2878700 B2 JP 2878700B2 JP 63331629 A JP63331629 A JP 63331629A JP 33162988 A JP33162988 A JP 33162988A JP 2878700 B2 JP2878700 B2 JP 2878700B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高度な防漏性と良好な使用感をもつ吸収性
物品、特に生理用ナプキン、使い捨てオムツ、失禁用パ
ッドなどの吸収性物品の防漏材に関するものである。
物品、特に生理用ナプキン、使い捨てオムツ、失禁用パ
ッドなどの吸収性物品の防漏材に関するものである。
従来の吸収性物品、例えば、生理用ナプキンあるいは
使い捨てオムツは、基本的に、液体透過性の表面材(表
面シート)、液体保持性の吸収体、液体不透過性の防漏
材(裏面シート)からなる。
使い捨てオムツは、基本的に、液体透過性の表面材(表
面シート)、液体保持性の吸収体、液体不透過性の防漏
材(裏面シート)からなる。
近年、急速な技術の進歩に伴い、吸収性ポリマー、疎
水性表面材などの新しい素材を導入することにより、吸
収性能の向上が図られてきた。しかし、これらの個々に
は優れた性能を持つ素材を組み合わせた上記の如き吸収
性物品も、実際の使用時においては、本来の性能を十分
に発揮しているとは言えない。これは、このような吸収
性物品に対する使用者の第1の不満点が、依然として股
間部からの漏れであることからも明らかである。
水性表面材などの新しい素材を導入することにより、吸
収性能の向上が図られてきた。しかし、これらの個々に
は優れた性能を持つ素材を組み合わせた上記の如き吸収
性物品も、実際の使用時においては、本来の性能を十分
に発揮しているとは言えない。これは、このような吸収
性物品に対する使用者の第1の不満点が、依然として股
間部からの漏れであることからも明らかである。
この漏れの最も大きな原因は、使用者の股間部の運動
により吸収性物品に不規則な応力が加わり、各構成素材
が分離したり、吸収性物品に好ましくない不規則な変形
が生じたりするためである。その中でも、表面材層、吸
収体層、及び防漏材層から構成された吸収性物品におい
ては、実装着時における応力は極めて大きく、その応力
により、これら各層が分離してしまうと、その性能の低
下は極めて大きい。特に表面材層と防漏材層を接合して
いる面は、最外面に位置するため、受ける応力も大き
く、これらの両層を確実に接着することが切望される。
により吸収性物品に不規則な応力が加わり、各構成素材
が分離したり、吸収性物品に好ましくない不規則な変形
が生じたりするためである。その中でも、表面材層、吸
収体層、及び防漏材層から構成された吸収性物品におい
ては、実装着時における応力は極めて大きく、その応力
により、これら各層が分離してしまうと、その性能の低
下は極めて大きい。特に表面材層と防漏材層を接合して
いる面は、最外面に位置するため、受ける応力も大き
く、これらの両層を確実に接着することが切望される。
これまで、防漏材を表面材ないしは吸収体と接着させ
る技術がいくつか提案されている。
る技術がいくつか提案されている。
例えば、接着剤を用いて接着を行うことが出来るが、
往々にして接着剤の使用は、吸収体や表面材の吸液性を
阻害するばかりでなく、使用者の肌を刺激し皮膚の疾患
を引き起こすことさえある。その上、製造工程の繁雑化
という問題も伴うため、接着剤による接着は、問題点の
極めて多い技術であると言わざるを得ない。
往々にして接着剤の使用は、吸収体や表面材の吸液性を
阻害するばかりでなく、使用者の肌を刺激し皮膚の疾患
を引き起こすことさえある。その上、製造工程の繁雑化
という問題も伴うため、接着剤による接着は、問題点の
極めて多い技術であると言わざるを得ない。
これに対して、熱溶融による接着により防漏材を表面
材ないし吸収体と接着を行えば、吸収体や表面材の吸液
性の阻害や製造工程の繁雑化は遥かに低減されるので、
この点は非常に好ましいが、従来より公知の防漏材の熱
接着性は甚だ不十分である。
材ないし吸収体と接着を行えば、吸収体や表面材の吸液
性の阻害や製造工程の繁雑化は遥かに低減されるので、
この点は非常に好ましいが、従来より公知の防漏材の熱
接着性は甚だ不十分である。
先ず防漏材がポリエステル、ナイロンといった比較的
高融点の樹脂、又はセルロースなどの非溶融性の樹脂か
らなる繊維シート又はフィルムである場合は、防漏材の
熱可塑性が極めて低いため、たとえ表面材や吸収体がか
なりの熱可塑性を有していても、熱接着を行うことは極
めて困難であるし、たとえ熱接着を行い得たとしても、
極めて弱い接着力しか得られないので、熱接着は実質的
に不可能である。
高融点の樹脂、又はセルロースなどの非溶融性の樹脂か
らなる繊維シート又はフィルムである場合は、防漏材の
熱可塑性が極めて低いため、たとえ表面材や吸収体がか
なりの熱可塑性を有していても、熱接着を行うことは極
めて困難であるし、たとえ熱接着を行い得たとしても、
極めて弱い接着力しか得られないので、熱接着は実質的
に不可能である。
一方、防漏材としてポリエチレン、ポリプロピレンと
いった比較的低融点の樹脂単独からなるフィルムを用い
ることにより、熱接着性を改善する技術が提案されてい
る。しかし、このような防漏材と表面材又は吸収体との
熱接着を試みると、加熱を施された近辺の防漏材フィル
ムが総体的に熱溶融して破壊してしまうため、吸収性物
品への加工は極めて困難である。
いった比較的低融点の樹脂単独からなるフィルムを用い
ることにより、熱接着性を改善する技術が提案されてい
る。しかし、このような防漏材と表面材又は吸収体との
熱接着を試みると、加熱を施された近辺の防漏材フィル
ムが総体的に熱溶融して破壊してしまうため、吸収性物
品への加工は極めて困難である。
そこで、比較的高融点の樹脂からなる繊維シートと比
較的低融点の樹脂からなるフィルムを一体化することに
より、前記の問題点を解決する技術が提案されている。
確かに、この技術を用いれば、熱加工時の防漏材の破壊
は効果的に防止される。しかし、このようにして得られ
た吸収性物品は、防漏材の熱接着部分における液体の漏
洩がしばしば認められるという、新たな問題点が生ず
る。これは、熱加工時に、加熱を施された近辺の防漏材
のフィルム層が総体的に熱溶融した結果、フィルム層に
防漏性を著しく低下させる小孔が形成されるためであ
る。この小孔の形成は、フィルム層や繊維シート層の組
成や熱物性を十分に吟味しても、安定した高速加工を行
うことは困難であり、その解決は不可能であると考えら
れる。
較的低融点の樹脂からなるフィルムを一体化することに
より、前記の問題点を解決する技術が提案されている。
確かに、この技術を用いれば、熱加工時の防漏材の破壊
は効果的に防止される。しかし、このようにして得られ
た吸収性物品は、防漏材の熱接着部分における液体の漏
洩がしばしば認められるという、新たな問題点が生ず
る。これは、熱加工時に、加熱を施された近辺の防漏材
のフィルム層が総体的に熱溶融した結果、フィルム層に
防漏性を著しく低下させる小孔が形成されるためであ
る。この小孔の形成は、フィルム層や繊維シート層の組
成や熱物性を十分に吟味しても、安定した高速加工を行
うことは困難であり、その解決は不可能であると考えら
れる。
また、比較的高融点の樹脂からなる第1のフィルム層
と比較的低融点の樹脂からなる第2のフィルム層を一体
化することにより、この問題点を解決する技術を提案さ
れている(特開昭56−158655号公報参照)。確かに、こ
の技術を用いれば、十分な熱接着性と小孔の形成の防止
性(これを以下、耐孔性と記す)との両立を達成し得る
が、今度は、防漏材に十分な柔軟性を付与することが困
難となるという新たな問題点が生ずる。これは、前記の
効果を発現するためには、第1のフィルム層として、第
2のフィルム層に比べて十分に融点の高い樹脂を用いな
ければならず、このような高融点樹脂の使用は、防漏材
の柔軟性を著しく悪化させるからである。
と比較的低融点の樹脂からなる第2のフィルム層を一体
化することにより、この問題点を解決する技術を提案さ
れている(特開昭56−158655号公報参照)。確かに、こ
の技術を用いれば、十分な熱接着性と小孔の形成の防止
性(これを以下、耐孔性と記す)との両立を達成し得る
が、今度は、防漏材に十分な柔軟性を付与することが困
難となるという新たな問題点が生ずる。これは、前記の
効果を発現するためには、第1のフィルム層として、第
2のフィルム層に比べて十分に融点の高い樹脂を用いな
ければならず、このような高融点樹脂の使用は、防漏材
の柔軟性を著しく悪化させるからである。
以上のように、従来の技術では、熱接着性、耐孔性及
び柔軟性にともに優れた防漏材が得られず、これが、吸
収性物品の性能の向上の大きな障害となっていた。
び柔軟性にともに優れた防漏材が得られず、これが、吸
収性物品の性能の向上の大きな障害となっていた。
そこで本発明者らは、熱接着性、耐孔性及び柔軟性に
ともに優れた防漏材を種々検討した結果、これらの要求
を満足し、性能を飛躍的に改善した吸収性物品を得るこ
とに成功し、本発明を完成するに到った。
ともに優れた防漏材を種々検討した結果、これらの要求
を満足し、性能を飛躍的に改善した吸収性物品を得るこ
とに成功し、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明は、液体透過性の表面シート、液体不透
過性の裏面シート及び両シートの間に位置する吸収体を
有する吸収性物品において、裏面シートは吸収体に接す
る第1のフィルムと、第1のフィルムに隣接しかつ第1
のフィルムと一体化された第2のフィルムを有し、第1
のフィルムと第2のフィルムは熱可塑性樹脂からなり、
第1のフィルムを構成する熱可塑性樹脂は溶融温度が70
〜120℃、メルトインデックス値が7〜12のエチレン〜
アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体又はポリエチレンであり、第2のフィルムを構成す
る熱可塑性樹脂は溶融温度が70〜120℃、メルトインデ
ックス値が1〜5のアイオノマー樹脂又はポリエチレン
であることを特徴とする吸収性物品を提供するものであ
る。
過性の裏面シート及び両シートの間に位置する吸収体を
有する吸収性物品において、裏面シートは吸収体に接す
る第1のフィルムと、第1のフィルムに隣接しかつ第1
のフィルムと一体化された第2のフィルムを有し、第1
のフィルムと第2のフィルムは熱可塑性樹脂からなり、
第1のフィルムを構成する熱可塑性樹脂は溶融温度が70
〜120℃、メルトインデックス値が7〜12のエチレン〜
アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体又はポリエチレンであり、第2のフィルムを構成す
る熱可塑性樹脂は溶融温度が70〜120℃、メルトインデ
ックス値が1〜5のアイオノマー樹脂又はポリエチレン
であることを特徴とする吸収性物品を提供するものであ
る。
以下、本発明を図面に基づいて、更に詳細に説明す
る。
る。
第1〜4図は、本発明に係わる防漏材(裏面シート)
の種々の実施例を示す断面図であり、第5〜7図は、本
発明に係わる吸収性物品の実施例を示す正面図及び断面
図である。
の種々の実施例を示す断面図であり、第5〜7図は、本
発明に係わる吸収性物品の実施例を示す正面図及び断面
図である。
第1図は、最も単純な実施例であるが、防漏材1は、
表面材ないしは吸収体との熱接着において界面を形成す
る表面及びその反対側の裏面を有し、表面に位置する第
1のフィルム層(以下A層と呼ぶ)2と裏面に位置する
第2のフィルム層(以下B層と呼ぶ)3の2層のみから
構成されている。
表面材ないしは吸収体との熱接着において界面を形成す
る表面及びその反対側の裏面を有し、表面に位置する第
1のフィルム層(以下A層と呼ぶ)2と裏面に位置する
第2のフィルム層(以下B層と呼ぶ)3の2層のみから
構成されている。
A層を構成する樹脂としては、液戻り防止性や風合い
などの点から、表面材の不織布を構成する繊維としてポ
リエステル繊維が好ましく用いられていることから、ポ
リエステル繊維との接着性を考慮して、エチレン−アク
リル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体
又はポリエチレンが好ましい。樹脂の溶融温度は、フィ
ルム成形性やより高度な柔軟性を考慮すると、70〜120
℃であることを要する。樹脂のメルト・インデックス
(MI)は、接着性を考慮するとできるだけ高いことが好
ましいが、フィルム成形性も考慮して、7〜12のものが
使用される。
などの点から、表面材の不織布を構成する繊維としてポ
リエステル繊維が好ましく用いられていることから、ポ
リエステル繊維との接着性を考慮して、エチレン−アク
リル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体
又はポリエチレンが好ましい。樹脂の溶融温度は、フィ
ルム成形性やより高度な柔軟性を考慮すると、70〜120
℃であることを要する。樹脂のメルト・インデックス
(MI)は、接着性を考慮するとできるだけ高いことが好
ましいが、フィルム成形性も考慮して、7〜12のものが
使用される。
一方、B層を構成する樹脂は、耐孔性を考慮してアイ
オノマー樹脂又はポリエチレンが好ましい。樹脂の溶融
温度もA層と同様に、フィルム成形性やより高度な柔軟
性を考慮すると、70〜120℃であることを要する。樹脂
のMIは、A層の樹脂のMIより低いことが必要であるが、
耐孔性と生産性を考慮して1〜5のものが使用される。
オノマー樹脂又はポリエチレンが好ましい。樹脂の溶融
温度もA層と同様に、フィルム成形性やより高度な柔軟
性を考慮すると、70〜120℃であることを要する。樹脂
のMIは、A層の樹脂のMIより低いことが必要であるが、
耐孔性と生産性を考慮して1〜5のものが使用される。
一方、第2図においては、第1図と同様のA層2とB
層3を有するが、裏面に更に第3の層としてC層4が設
けられている。このC層を構成する樹脂としては特に制
限を受けるものではなく、要求される性能に応じて任意
のものを用いることが出来る。例えば、裏面にも熱接着
性を付与するために、MIがA層と同様に高い樹脂を用い
ることが出来るし、耐孔性を向上させるために、MIがB
層と同等またはそれ以下の樹脂を用いることも出来る。
層3を有するが、裏面に更に第3の層としてC層4が設
けられている。このC層を構成する樹脂としては特に制
限を受けるものではなく、要求される性能に応じて任意
のものを用いることが出来る。例えば、裏面にも熱接着
性を付与するために、MIがA層と同様に高い樹脂を用い
ることが出来るし、耐孔性を向上させるために、MIがB
層と同等またはそれ以下の樹脂を用いることも出来る。
更に、第3図では、第1図と同様のA層2とB層3を
有するが、裏面に更に繊維層5が設けられている。この
繊維集合体としては、短繊維から成る紙または不織布
や、長繊維からなる布状物又はネット状シートなどを用
いることができるが、耐孔性と風合いを考慮すると、不
織布、特に乾式熱接着不織布が好ましい。この繊維層を
構成する繊維は、特に制限を受けるものではないが、耐
孔性を考慮すると、ポリエステル、ポリオレフィンなど
の疎水性繊維が好ましく、加工性も考慮すると、ポリエ
ステル繊維が好ましい。
有するが、裏面に更に繊維層5が設けられている。この
繊維集合体としては、短繊維から成る紙または不織布
や、長繊維からなる布状物又はネット状シートなどを用
いることができるが、耐孔性と風合いを考慮すると、不
織布、特に乾式熱接着不織布が好ましい。この繊維層を
構成する繊維は、特に制限を受けるものではないが、耐
孔性を考慮すると、ポリエステル、ポリオレフィンなど
の疎水性繊維が好ましく、加工性も考慮すると、ポリエ
ステル繊維が好ましい。
そして、第4図では、第3図の繊維層5の裏面に更に
第1図と同様のA層2とB層3が設けられているが、こ
の様な構成は、極めて高度な耐孔性を付与する場合に有
効である。
第1図と同様のA層2とB層3が設けられているが、こ
の様な構成は、極めて高度な耐孔性を付与する場合に有
効である。
尚、フィルム3と繊維集合体5の一体化は、接着剤に
よる接着や熱溶融による接着などを用いて行うことがで
きるが、フィルムの製造工程で同時に繊維集合体と溶融
接着する、いわゆるラミネート法が生産性などの面で有
利である。
よる接着や熱溶融による接着などを用いて行うことがで
きるが、フィルムの製造工程で同時に繊維集合体と溶融
接着する、いわゆるラミネート法が生産性などの面で有
利である。
こうして得られた防漏材は、任意の形態で吸収性物品
に構成しうる。例えば、第5図は本発明の防漏材を用い
た吸収性物品6の平面図で、第6図及び第7図は夫々そ
のイ−イ′線断面図であるが、防漏材1は第6図のよう
に表面材7と熱接着を行って構成することにより著しく
吸収性物品の性能を向上できるし、又第7図のように表
面材9と吸収体8の両方に熱接着を行って構成すること
も可能である。
に構成しうる。例えば、第5図は本発明の防漏材を用い
た吸収性物品6の平面図で、第6図及び第7図は夫々そ
のイ−イ′線断面図であるが、防漏材1は第6図のよう
に表面材7と熱接着を行って構成することにより著しく
吸収性物品の性能を向上できるし、又第7図のように表
面材9と吸収体8の両方に熱接着を行って構成すること
も可能である。
尚、本発明の防漏材は詳述した例に限定されることな
く、上記に規定した範囲において種々の改変をなし得る
ものである。
く、上記に規定した範囲において種々の改変をなし得る
ものである。
以下、本発明が如何に有用であるかを具体的に例を挙
げて説明するが、本発明がこれらの実施例に限定される
ことはない。
げて説明するが、本発明がこれらの実施例に限定される
ことはない。
実施例1〜6及び比較例1〜3 本発明に係わる防漏材及び比較の防漏材を第1表に示
すA層及びB層(並びに繊維層)から製造し、その性能
を以下に示す方法で評価した結果を、第1表に示す。
尚、実施例2〜6、比較例1〜3では、フィルムと繊維
層をラミネート法により一体化した。比較例1ではA層
(厚さ20μm)単独から成るフィルムを用いたが、それ
以外の実施例及び比較例ではA層(厚さ12μm)、B層
(厚さ8μm)の2層から成るフィルムを用いた。
すA層及びB層(並びに繊維層)から製造し、その性能
を以下に示す方法で評価した結果を、第1表に示す。
尚、実施例2〜6、比較例1〜3では、フィルムと繊維
層をラミネート法により一体化した。比較例1ではA層
(厚さ20μm)単独から成るフィルムを用いたが、それ
以外の実施例及び比較例ではA層(厚さ12μm)、B層
(厚さ8μm)の2層から成るフィルムを用いた。
(1)溶融温度 DSCを用いて、試料を毎分10℃の速度で昇温する際に
認められる吸熱ピークの温度を溶融温度とした。
認められる吸熱ピークの温度を溶融温度とした。
(2)MI JIS K−6760に従って、メルトインデックサーを用い
て、190℃で10分間に流失した試料のグラム数をMIとし
た。
て、190℃で10分間に流失した試料のグラム数をMIとし
た。
(3)接着強度 防漏材1と不織布9をシーラーで線状に熱接着し、第
8図に示すようなシール部分11を含む所定幅のサンプル
を切出し、第9図のように防漏材の端と不織布の端を各
々チェック10で固定し、引張した際に生ずる最大荷重を
接着強度とした。
8図に示すようなシール部分11を含む所定幅のサンプル
を切出し、第9図のように防漏材の端と不織布の端を各
々チェック10で固定し、引張した際に生ずる最大荷重を
接着強度とした。
(4)耐孔性 防漏材と不織布をシーラーで線状に熱接着した部分
に、所定量の試験液を滴下した際に不織布に漏洩した試
験液の量を、以下の3つにランク分けした。
に、所定量の試験液を滴下した際に不織布に漏洩した試
験液の量を、以下の3つにランク分けした。
3級:試験液の漏洩は殆ど認められない。
2級:試験液の漏洩がやや認められる。
1級:試験液の漏洩が著しく認められる。
(5)風合い 防漏材を手で触った際の感触を、以下の4つにランク
分けした。
分けした。
4級:非常に柔軟である。
3級:かなり柔軟である。
2級:やや剛直である。
1級:かなり剛直である。
〔発明の効果〕 第1表の結果からわかるように、本発明の防漏材は、
接着性、耐孔性、柔軟性に共に優れている。特に、A
層、B層及び繊維層として、各々エチレン−アクリル酸
エチル共重合体、アイオノマー樹脂及びポリエステル乾
式熱接着不織布を用いた実施例3は理想的な防漏材であ
ることがわかる。
接着性、耐孔性、柔軟性に共に優れている。特に、A
層、B層及び繊維層として、各々エチレン−アクリル酸
エチル共重合体、アイオノマー樹脂及びポリエステル乾
式熱接着不織布を用いた実施例3は理想的な防漏材であ
ることがわかる。
これに対して、比較例1では、フィルムが単一層から
なるため熱接着性と耐孔性に劣り、比較例2では、B層
のMIがA層とほぼ同等であるため、これもやはり耐孔性
に劣る。また、比較例3では、B層に溶融温度が150℃
以上の樹脂であるPPをフィルム全体の約40%用いている
ため、柔軟性に劣る。従って、比較例として示したもの
は、吸収性物品の防漏材としては甚だ不十分である。
なるため熱接着性と耐孔性に劣り、比較例2では、B層
のMIがA層とほぼ同等であるため、これもやはり耐孔性
に劣る。また、比較例3では、B層に溶融温度が150℃
以上の樹脂であるPPをフィルム全体の約40%用いている
ため、柔軟性に劣る。従って、比較例として示したもの
は、吸収性物品の防漏材としては甚だ不十分である。
第1〜4図は、本発明に係わる防漏材の種々の実施例を
示す断面図、第5〜7図は本発明に係わる防漏材を用い
た吸収性物品を示す図で、第5図は平面図、第6図及び
第7図は夫々第5図のイ−イ′線断面図、第8図及び第
9図は接着強度の測定法を示す図である。 1:防漏材、2:A層、3:B層 4:C層、5:繊維層、6:吸収性物品 7:表面材、8:吸収体、9:不織布 10:チャック
示す断面図、第5〜7図は本発明に係わる防漏材を用い
た吸収性物品を示す図で、第5図は平面図、第6図及び
第7図は夫々第5図のイ−イ′線断面図、第8図及び第
9図は接着強度の測定法を示す図である。 1:防漏材、2:A層、3:B層 4:C層、5:繊維層、6:吸収性物品 7:表面材、8:吸収体、9:不織布 10:チャック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−177958(JP,A) 特開 昭56−158655(JP,A) 特開 昭60−225554(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61F 13/18 A41B 13/02
Claims (2)
- 【請求項1】液体透過性の表面シート、液体不透過性の
裏面シート及び両シートの間に位置する吸収体を有する
吸収性物品において、裏面シートは吸収体に接する第1
のフィルムと、第1のフィルムに隣接しかつ第1のフィ
ルムと一体化された第2のフィルムを有し、第1のフィ
ルムと第2のフィルムは熱可塑性樹脂からなり、第1の
フィルムを構成する熱可塑性樹脂は溶融温度が70〜120
℃、メルトインデックス値が7〜12のエチレン〜アクリ
ル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体又
はポリエチレンであり、第2のフィルムを構成する熱可
塑性樹脂は溶融温度が70〜120℃、メルトインデックス
値が1〜5のアイオノマー樹脂又はポリエチレンである
ことを特徴とする吸収性物品。 - 【請求項2】裏面シートの裏面を形成する面に不織布が
一体化されてなる特許請求の範囲第1項記載の吸収性物
品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63331629A JP2878700B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | 吸収性物品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63331629A JP2878700B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | 吸収性物品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02177958A JPH02177958A (ja) | 1990-07-11 |
JP2878700B2 true JP2878700B2 (ja) | 1999-04-05 |
Family
ID=18245794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63331629A Expired - Fee Related JP2878700B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | 吸収性物品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2878700B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997002946A1 (fr) * | 1995-07-10 | 1997-01-30 | Japan Absorbent Technology Institute | Feuille composite poreuse et son procede de fabrication |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4315507A (en) * | 1980-04-11 | 1982-02-16 | Kimberly-Clark Corporation | Sanitary napkin with heat fusible baffle |
JPS60225554A (ja) * | 1984-03-30 | 1985-11-09 | パーソナル・プロダクツ・カンパニー | 押出吸収物品 |
-
1988
- 1988-12-28 JP JP63331629A patent/JP2878700B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02177958A (ja) | 1990-07-11 |
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