JP7344145B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収性物品に関する。
使い捨て補助パッド(以下単に「補助パッド」ともいう)は、一般に、使い捨て紙おむつ(以下単に「紙おむつ」ともいう)の肌側面に取り付けられ、失禁又は排尿による体液を吸収した補助パッドのみを取り替えて、常に清潔な状態を保ったり、また、紙おむつと合わせて体液吸収量を一層高めたりする目的で使用される。
特許文献1には、液透過性のトップシートと、バックシートと、これらの間に配置された吸収体と、を備え、バックシートが尿等の体液の一部を透過し得る素材からなる使い捨て補助パッドが開示されている。この補助パッドは厚みがあることから、紙おむつと共用すると、厚みが大きくなりすぎ、着用が他者に目立ちやすく、履き心地も悪い。補助バッドの厚みを減らすために、例えば、2枚の不織布と、これらの間に担持された高吸収性ポリマー(以下「SAP」ともいう)と、を含むSAPシートを吸収体として使用することが提案されている(特許文献2)。
特開2001-70341号公報 特開2009-22670号公報
補助パッドは紙おむつと共用されることから、薄くてサイズが小さいものが望ましい。しかしながら、補助パッドを薄くすると、補助パッド内での体液拡散性が低下し、着用者の排尿領域に近い部分のみで体液を吸収しがちである。その結果、補助パッド全体の吸収能力が十分に活用されないことが多い。また、吸収パッドを薄くしたままでその体液吸収量を増やすと、ごつごつした感触の主因になる高吸収性ポリマーの量が多くなって着用感が低下したり、サイズが大きくなったりという課題が生じる。更に、通常の紙おむつの材料を使用して補助パッドを薄くすると、特に体液吸収後の強度が低下する。材料の強度を上げるために坪量を高くすると、触感が硬くなるという課題が生じる。このように、補助パッドサイズにおいて、薄さ、吸収量、着用感は相反する特性であり、全てを高い次元で併せ持つことは困難であり、その解決手段が求められている。
本発明の目的は、十分な吸収性能、拡散性と強度を持ちながら、薄さと適度なサイズを両立した吸収性物品を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、吸収体として従来のSAPシートに代えて所定の高吸収性シートを用いることにより、所望の吸収性物品が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は。好ましい実施形態として、例えば、下記(1)~(4)の吸収性物品を提供する。
(1)複数の液透過性のシートと、前記シート間に配置される吸収体と、を備える吸収性物品であって、前記吸収体は、2層以上の複合型不織布と、前記複合型不織布の間に封入された高吸収性ポリマーと、を含む高吸収性シートであり、前記複合型不織布は、スパンボンド不織布と、前記スパンボンド不織布の少なくとも一方の面に一体化されて木材パルプ繊維を含むパルプ繊維ウェブと、を備え、前記高吸収性シートは、長手方向ほぼ中央部に位置し、前記高吸収性ポリマーが前記複合型不織布に固着された固着域と、前記固着域の長手方向両側に位置し、前記高吸収性ポリマーが前記複合型不織布に固着されていない非固着域と、を有する、吸収性物品。
(2)前記固着域の長手方向寸法が、前記吸収性物品の長手方向寸法の20%以上70%以下である、上記(1)の吸収性物品。
(3)前記複合型不織布は、前記スパンボンド不織布と、前記パルプ繊維ウェブと、の水流交絡一体化物である、上記(1)又は(2)の吸収性物品。
(4)前記スパンボンド不織布の材質は、ナイロン(商標名)、ビニロン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリスチレンよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(1)~(3)のいずれかの吸収性物品。
本発明によれば、十分な吸収性能、拡散性と強度を持ちながら、薄さと適度なサイズを両立した吸収性物品が提供される。
本発明の第一実施形態に係る吸収性物品の構成を模式的に示す平面図である。 図1に示すX-X切断線における幅方向の模式断面図である。 図1に示すY-Y切断線における幅方向の模式断面図である。 本発明の第一実施形態に係る吸収性物品中の吸収体の構成を模式的に示す断面図である。
本明細書では次のように定義する。吸収性物品の着用時とは、体液吸収の前後を問わず吸収性物品を身体に装着した状態をいう。吸収性物品の長手方向は吸収性物品を着用したときに着用者の股間部を介して身体の前後にわたる方向であり、幅方向は長手方向に対してほぼ直交する方向であり、厚み方向は前記の長手方向及び幅方向を含む平面に対してほぼ垂直な方向であり、例えば、各構成部材の積層方向である。また、吸収性物品及び各構成部材の表裏両面のうち、着用者の肌に接する面又は着用者の肌を臨む面を肌側面とし、着用者の衣服に接する面又は着用者の衣服を臨む面を非肌側面とする。また、すべての実施形態において、同一又は類似の機能及び/又は作用効果を有する構成部材には同一の参照符号を付し、第一実施形態の説明を援用する。体液とは、尿や血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。
以下、図面を参照しつつ本実施形態の吸収性物品1について詳細に説明する。図1は、吸収性物品1を示す模式平面図である。図2及び図3は、それぞれ、吸収性物品1の図1に示すX-X切断線及びY-Y切断線による模式断面図である。図4は、本実施形態に係る吸収体12を示す模式断面図である。図2~4では、各構成部材が密接するように記載しているが、各構成部材間の少なくとも1つに1又は複数の隙間が生じる場合もある。また、各図は、吸収性物品1の各構成部材の長手方向、幅方向及び厚み方向の寸法の大小関係を規定するものではない。
本実施形態の吸収性物品は、ベビー用又は成人用を問わず、種々の用途の吸収性物品として使用でき、例えば、軽失禁パッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつ、使い捨ての紙おむつ等が挙げられるが、これらの中でも、本実施形態の吸収性物品をインナー(補助パッド)とし、各種紙おむつをアウターとする実施形態がより好ましい。本実施形態の吸収性物品の、長手方向及び幅方向の寸法は特に限定されないが、それぞれ例えば100mm以上800mm以下の範囲、及び50mm以上500mm以下の範囲である。本実施形態の吸収性物品の寸法を前記の範囲に調整することにより、種々の用途に使用できる。
<吸収性物品>
図1~図4に示す本実施形態の吸収性物品1は、複数層の液透過性のシート10と、液透過性のシートの各層間に位置する吸収体12と、を備えている。このような構成を採ることにより、本実施形態の吸収性物品1は、厚み方向両面から体液を吸収することが可能になり、厚みを薄くしてもその全体としての吸収性能を十分に発揮させることができる。
以下、肌側に位置する液透過性のシート10、非肌側に位置する液透過性のシート11、吸収体12の順で、シート状又は板状の各構成部材について詳細に説明する。なお、各構成部材は、シート状及び板状以外の立体形状を有していてもよい。
(液透過性のシート)
肌側に位置する液透過性のシート10、及び非肌側に位置する液透過性のシート11は、体液が液透過性のシート10、11を透過して吸収体12に移動するような液透過性を備えた基材から構成される。液透過性のシート用の液透過性基材としては、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンド等の同種又は異種の不織布を積層した複合不織布、ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム等からなる発泡フィルム、これらの2種以上の積層体である複合シート等が挙げられる。これらの中でも、体液の吸収体12への移行性、吸収性物品1内での体液の拡散性等の観点から、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布/スパンボンド不織布の積層体である複合不織布等の親水性不織布が好ましい。
肌側に位置する液透過性のシート10、及び非肌側に位置する液透過性のシート11には、例えば液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。エンボス加工や穿孔加工は、公知の方法で制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、液透過性のシート10には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。
本実施形態の肌側に位置する液透過性のシート10、11及び非肌側に位置する液透過性のシート11の坪量は特に限定されないが、強度、加工性及び液戻り量の観点から、好ましくは15g/m以上200g/m以下、より好ましくは18g/m以上40g/m以下である。液透過性のシート10、11の形状は特に制限はないが、漏れがないように体液を吸収体12へと誘導するために必要とされる、吸収体12を覆う形状であればよい。
なお、肌側に位置する液透過性のシート10と、非肌側に位置する液透透過性のシート11とで、液透過性に差をつけてもよい。例えば、肌側に配されるものの液透過性を非肌側に配されるものの液透過性よりも大きくしてもよい。この構成によれば、本実施形態の吸収性物品1をインナー、各種紙おむつをアウターとする実施形態において、体液の吸収効率を向上させつつ、紙おむつを長持ちさせ得る。また、非肌側に配される液透過性のシート11を、液透過性のシートと、液不透過性のシートと、から構成し、液透過性のシートの面積を液不透過性のシートの面積より大きくしてもよく、その逆にしてもよい。
(吸収体)
吸収体12は、図2に示すように、2層以上の複合型不織布14と、複合型不織布14の層間に封入された高吸収性ポリマー22と、を含む高吸収性シートである。ここで使用される複合型不織布14は良好な液透過性及び強度を有するとともに、肉薄に構成することができる。また、高吸収性ポリマー22は比較的小径の粒子状に形成できる。したがって、吸収体12の厚みを比較的薄くすることができ、体液吸収後も強度を保ち、体液を吸収して膨潤しかつ重くなった高吸収性ポリマー22を安定的に支持できる。
吸収体12(高吸収性シート)は、長手方向ほほ中央部に位置し、高吸収性ポリマー22が複合型不織布14に固着された固着域12Aと、固着域12Aの長手方向両側に位置し、高吸収性ポリマー22が複合型不織布14に固着されていない非固着域12Bと、を有する。固着域12Aは主に着用者の排尿領域に当接し、非固着域12Bは主に着用者の排尿領域以外の領域に当接し、排尿領域からは比較的多量の体液が排出され、排尿領域以外の領域から排出される体液は比較的少量であることが多い。これに対して、吸収体12を長手方向ほほ中央部の固着域12Aとその両側の非固着域12Bとで構成することにより、主に着用者の排尿領域に当接する固着域14では、複合型不織布14に固着された高吸収性ポリマー22が比較的多量の体液を安定的に吸収し、固着域12Aで吸収しきれなかった比較的少量の体液や、排尿領域以外から排出された比較的少量の体液を、非固着域12B内の体液の流れに沿って移動可能な非固着の高吸収性ポリマー22で受け止めて吸収することが可能になる。その結果、吸収体12全体の吸収性能を万遍なく利用することができる、吸収効率が極めて良好で、体液吸収後の局所的な厚みの増大がない吸収性物品1を提供できる。
固着域12Aの長手方向寸法は、吸収性物品1の厚みを薄くしつつ、吸収性物品1が本来有する吸収性能を万遍なく発揮させる観点から、吸収性物品1の長手方向寸法の20%以上70%以下であり、残部が非固着域12Bの長手方向寸法であることが好ましい。20%未満では、着用者の排尿領域から排出される比較的多量の体液を十分に吸収しきれない傾向にある。70%を超えると、着用者の排尿領域から排出される比較的多量の体液を十分に吸収できるものの、排尿領域以外から排出された体液を十分に吸収しきれない傾向があり、また、体液吸収後の固着域12Aの厚みが顕著に増大し、着用感が大きく低下する傾向がある。
吸収体12(高吸収性シート)は、図2に示すように、2層の複合型不織布14と、複合型不織布14間に封入された高吸収性ポリマー22と、を含む。本実施形態の複合型不織布14は2層であるが、これに限定されず、3層以上でもよい。複合型不織布14は、尿や軟便等の体液を素早く吸収できると共に、複層の複合型不織布14間に担持された高吸収性ポリマー22は高い体液吸収能力を有し、複合型不織布14によって集められ、高吸収性ポリマー22に接触した体液を吸収及び保持する。また、複合型不織布14は比較的薄層に構成でき、高吸収性ポリマー22も比較的小径の粒子状に形成できることから、吸収体12を薄肉に形成することができる。したがって、本実施形態のように構成することにより、体液吸収量が多く、かつ薄肉の吸収体12を得ることができる。
吸収体12の固着域12Aでは、高吸収性ポリマー22は、ホットメルト接着剤23により複合型不織布14の表面に固着されている。高吸収性ポリマー22の複合型不織布14への固着方法は、ホットメルト接着剤による固着に限定されず、例えば、熱融着、超音波接着等の方法を用いてもよい。吸収体12の非固着域12Bでは、複合型不織布14間に高吸収性ポリマー22が固着されることなく点在している。なお、複合型不織布14間の高吸収性ポリマー22の配置方法は特に限定されず、図2のように略規則的でもよいが、不規則に配置されていてもよい。体液吸収性を向上させる観点からは、高吸収性ポリマー22の周囲に体液を吸収して膨潤し得る空間を設けることが好ましい。この観点から、高吸収性ポリマーの坪量は、好ましくは30g/m以上300g/mである。
本実施形態の複合型不織布14は、スパンボンド不織布20とパルプ繊維ウェブ21との一体化物である。ここで、スパンボンド不織布20とパルプ繊維ウェブ21とが一体化されているとは、具体的には通常の使用においては、主にパルプ繊維ウェブ21に含まれるパルプ繊維が複合型不織布14から容易に脱落しないことを意味する。特にウォータージェットによりパルプ繊維がスパンボンド不織布20に水流交絡されてパルプ繊維ウェブ21が形成されている場合は、パルプ繊維の複合型不織布14からの脱落は非常に起こりにくい。該一体化物の好ましい実施形態としては、例えば、スパンボンド不織布20の一面において、スパンボンド不織布20を構成する繊維の一部と、パルプ繊維ウェブ21を構成するパルプ繊維の一部とが互いに絡み合ってスパンボンド不織布20とパルプ繊維ウェブ21とが強固に固着し、かつスパンボンド不織布20の他面において、パルプ繊維の一部がスパンボンド不織布20を厚み方向に貫いて露出した形態が挙げられる。このような一体化物は、例えば、水流交絡法により得ることができる。
複合型不織布14に含まれるスパンボンド不織布20としては、スパンボンド法、メルトブロー法、フラッシュ紡糸法等で作製された不織布を特に限定なく使用できるが、当該不織布を構成する繊維の材質としては、例えば、ナイロン(商標名)、ビニロン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の合成樹脂を好ましく使用できる。スパンボンド不織布20は、これらの材質からなる合成樹脂繊維を用いて作製されたものであり、複数の合成樹脂繊維を含んでいてもよい。スパンボンド不織布20の坪量は特に限定されないが、引っ張り強度と触感の柔らかさの観点から、7g/m以上20g/m以下である。尚、スパンボンド不織布20は、界面活性剤などの既知の親水剤で親水処理されていることが好ましい。親水剤塗布により、体液がスパンボンド不織布20を通液しパルプ繊維ウェブ21に到達しやすくすることができる。
パルプ繊維ウェブ21は、良好な体液吸収性を有することから、例えば、スパンボンド不織布20を局所的に通った体液を素早く拡散させ、吸収体12の全領域に対して体液を拡散させ易くなる。したがって、本実施形態では、スパンボンド不織布20が吸収体12の外側に位置し、パルプ繊維ウェブ21が吸収体12の内側に位置している。しかしながら、その逆でも、スパンボンド不織布20、及びパルプ繊維ウェブ21がほぼ同等の機能を発揮することができる。これにより、吸収体12全体の吸収能力を発揮できる。
パルプ繊維ウェブ21としては、パルプ繊維を主体とする不織布を特に限定なく使用でき、さらに、スパンボンド不織布20の表面に水流交絡法によりパルプ繊維を吹き付けることにより形成されるパルプ繊維ウェブ21でもよい。ここで使用されるパルプ繊維としては特に限定されないが、好ましくはラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルースおよびダグラスファー等の針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)である。NBKPは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。パルプ繊維ウェブの坪量は特に限定されないが、例えば、均一性、触感、吸収性等の観点から、好ましくは30g/m以上70g/m以下である。
複合型不織布14における、スパンボンド不織布20とパルプ繊維ウェブ21との重量構成比は、例えば、体液の吸収性や拡散性等の観点から、(スパンボンド不織布20の重量/パルプ繊維ウェブ21の重量)として、40/60重量%以上10/90重量%以下である。この範囲とすることにより、スパンボンド不織布20によるパルプ繊維ウェブ21の支持性と、パルプ繊維ウェブ21の吸収性や体液拡散性とがバランスよく高水準で両立する。
また、複合型不織布14について、テンシロンでの引張強度試験において、25mm幅に形成した試験片を縦方向に2mm伸ばすのに必要な力(引張強度)は特に限定されないが、好ましくは1.5N/25mm以上5.0N/25mm以下である。
本実施形態の複合型不織布14は、例えば、スパンボンド不織布20とパルプ繊維ウェブ21と、を積層して一体化する工程と、得られた積層体を必要に応じてロールなどを用いて加圧及び/又は加熱する工程と、を含む製造方法により作製することができる。また、スパンボンド不織布20とパルプ繊維ウェブ21とを接着剤を用いるか又は縫製により一体化してもよい。また、スパンボンド不織布20に対し、ウォータージェット(水流)とともにパルプ繊維ウェブを構成するパルプ繊維を噴射する水流交絡工程、を含む製造方法によっても、複合型不織布14が得られる。複合型不織布14にはエンボス加工を施してもよい。
前述した製造方法のなかでも、外観、触感の柔らかさと強度の両立の観点から、水流交絡法を利用する方法が好ましい。水流交絡工程では、外観、触感の柔らかさと効率のバランスの観点から、ウォータージェットを噴射するウォータージェットノズルの穴直径Φが0.06mm以上0.15mm以下であることが好ましく、且つウォータージェットノズルの間隔が0.4mm以上1.0mm以下であることが好ましい。
高吸収性ポリマー22としては、尿を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸塩、ポリアスパラギン酸塩、(デンプン・アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸・ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン・無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等が挙げられる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸塩が好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムがより好ましい。
また、粉体としての流動性が悪い微粉末の高吸収性ポリマー22の使用を避けることにより、吸収に関する基本性能を高め、かつ、高吸収性シート10が硬くなることにより発生するごつごつ又はザラザラとした触感を低減する観点から、高吸収性ポリマー22の中位粒子径は、50μm以上600μm以下であることが好ましく、100μm以上500μm以下であることがより好ましい。
吸収体12は、例えば、一層の複合型不織布14におけるパルプ繊維ウェブ21表面に所定の坪量で高吸収性ポリマーを配置し、固着域12Aに位置する高吸収性ポリマー22を固着した後、もう一層の複合型不織布14のパルプ繊維ウェブ21を重ね合わせ、四囲の縁辺を接合し、更に固着域12Aと非固着域12Bとの境界を接合することによって作製できる。接合方法としては、例えば、ホットメルト接着剤を用いる方法、熱融着、超音波接着等が挙げられる。固着域12Aと非固着域12Bとの境界の背佐合にホットメルト接着剤を用いる場合は、一層の複合型不織布14におけるパルプ繊維ウェブ21表面の幅方向に延びる2つの所定域に予めホットメルト接着剤を塗布しておき、もう一層の複合型不織布14のパルプ繊維ウェブ21を重ね合わせた後に、2つの所定域を加熱して接合すればよい。
<吸収性物品の製造方法>
吸収性物品1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができ、例えば、衣類側から、非肌側に位置する液透過性シート11、吸収体12、肌側に位置する液透過性シート10の順に積層し、肌側に位置する液透過性シート10と非肌側に位置する液透過性シート11とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定することで、吸収性物品1を製造することができる。そして、これを包装体に個別包装した後、長手方向に3つ折りにして折り畳めばよい。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 吸収性物品
10 肌側に位置する液透過性のシート
11 非肌側に位置する液透過性のシート
12 吸収体
14 複合型不織布
20 スパンボンド不織布
21 パルプ繊維ウェブ

Claims (4)

  1. 複数の液透過性のシートと、前記シート間に配置される吸収体と、を備える吸収性物品であって、
    前記吸収体は、2層以上の複合型不織布と、前記複合型不織布の間に封入された高吸収性ポリマーと、を含む高吸収性シートであり、
    前記複合型不織布は、スパンボンド不織布と、前記スパンボンド不織布の少なくとも一方の面に一体化されて木材パルプ繊維を含むパルプ繊維ウェブと、を備え、
    前記高吸収性シートは、長手方向ほほ中央部に位置し、前記高吸収性ポリマーが前記複合型不織布に固着された固着域と、前記固着域の長手方向両側に位置し、前記高吸収性ポリマーが前記複合型不織布に固着されていない非固着域と、を有する、吸収性物品。
  2. 前記固着域の長手方向寸法が、前記吸収性物品の長手方向寸法の20%以上70%以下である、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記複合型不織布は、前記スパンボンド不織布と、前記パルプ繊維ウェブと、の水流交絡一体化物である、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記スパンボンド不織布の材質は、ナイロン(商標名)、ビニロン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリスチレンよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1~3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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