JPH08322881A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

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JPH08322881A
JPH08322881A JP7139566A JP13956695A JPH08322881A JP H08322881 A JPH08322881 A JP H08322881A JP 7139566 A JP7139566 A JP 7139566A JP 13956695 A JP13956695 A JP 13956695A JP H08322881 A JPH08322881 A JP H08322881A
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sheet
area
absorber
top sheet
dotty
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JP7139566A
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Keiko Miyata
桂子 宮田
Sachiko Nakazawa
幸子 中澤
Yoshio Hirai
好夫 平井
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、吸収性物品に関するもので、尿や
体液を速やかに吸収し、トップシートのドライタッチが
良好である吸収性物品の提供。 【構成】液透過性のトップシートと液不透過性のバック
シートの間に吸収体を有する吸収性物品において、前記
トップシートと吸収体の間にセカンドシートを有し、前
記セカンドシートと吸収体とは、熱圧着をすることより
形成された点融着領域によって一体化されており、前記
点状融着領域は間隔をおいて多数配置され、1個の点状
融着領域の面積は25mm2以下であると供に、全ての
点状融着領域の総面積は前記セカンドシートの表面積に
対して、1〜15%であり、吸収体に熱溶融成分が配合
されている場合、セカンドシートと吸収体は点状融着領
域において、さらに、一体化されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸収性物品に関するも
ので、おむつ、失禁者用パッド、生理用ナフキン、ベッ
トシートなどの吸収性物品に関するものであり、更に詳
しくは、尿や体液を速やかに吸収し、トップシートのド
ライタッチが良好である吸収性物品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の吸収性物品の一つである使いすて
おむつは、液透過性のトップシートと液不透過性のバッ
クシートの間に、綿状パルプ、高吸水性高分子物質、親
水性シート等からなる吸収体を配置した構成になってお
り、尿はトップシートを通って吸収体に速やかに吸収さ
れ、保持される。この時、吸収体は、一旦吸収した尿及
び体液を再び皮膚側へ戻すことなく、保持する必要があ
る。一般に、吸収体中の綿状パルプは尿や体液を速やか
に吸収し、高吸水性高分子物質が一旦吸収した尿及び体
液を逆戻りさせずに、保持する役割を担っている。吸収
体の性能を向上させるために、高吸水性高分子物質を増
量すると、吸収体の吸収量は増加するが、尿及び体液の
吸収速度が遅くなる。この点を改善するために綿状パル
プを増量することは、尿及び体液の吸収速度は速くなる
が、綿状パルプ繊維間に残留した尿及び体液が逆戻りを
することとなる。これは、使用者に不快感を与え、さら
には、皮膚かぶれの一因となりうる。これらの点を改善
するために、トップシートの下にセカンドシートを配置
し、尿や体液の吸収速度を落とさず、さらに逆戻りを防
止できるようなものが提案されている。
【0003】例えば、特開昭63−35253号公報記
載のように、親水性のトップシート、中間層にティシ
ュ、その下に配置される疎水性のセカンドシートを一体
化させた不織布を吸収体の上に配置することが提案され
ている。吸収性物品のトップシートの表面の濡れ性は良
好で、トップシートのドライタッチ性は良好となる。し
かし、中間層としてティシュが入っているため、尿や体
液の吸収速度がやや遅くなり、逆戻り量が多くなる。こ
れは、尿の漏れが発生し、使用者に不快感を与える。
【0004】特開平2−175958号公報記載のよう
に、疎水性のトップシートと親水性のセカンドシートを
エンボスによって処理し、吸収体の上に配置することが
提案されている。エンボス処理をした部分が親水性にな
り、かつ、トップシートが疎水性であるために、ドライ
タッチ性と逆戻りに効果があるとされている。しかし、
実際には、吸引力を有する吸収体と、トップシート及び
セカンドシートは分離されており、トップシート中に残
留した水分を吸収体側に移行させるには時間を要する。
また、尿や体液が多量に排泄されると、疎水性のトップ
シートの表面で尿等の流れが発生し、漏れにつながるこ
ととなる。また、直接、エンボス処理を行った表面が肌
にあたるため、肌触りが劣ることとなる。
【0005】また、特開平4−24026号公報記載の
ように、親水性のトップシートと吸収体の間に、疎水性
で粗密度の第1セカンドシートと親水性で緻密度の第2
セカンドシートを配置することが提案されている。尿や
体液の大部分は吸収体へ移行するが、トップシートの繊
維間には、わずかであるが、水分が残留する。しかし、
トップシートの真下に配置された第1セカンドシート
は、疎水性かつ粗密度であり、トップシート中の残留水
分をセカンドシート側に吸引することができない。この
ため、トップシート中にわずかな水分が残留することと
なる。すなわち、このわずかに残留する水分が、ドライ
タッチ性を悪くすることとなる。
【0006】また、特開平5−68693号公報記載の
ように、セカンドシートとして湿式不織布を使用するこ
とが上げられている。セカンドシートとして、湿式不織
布を使用すると、トップシート中の残留水分を吸引する
ことが可能となり、ドライタッチ性が良好となる。しか
し、湿式不織布では、嵩高性において、不織布の性能に
は及ばない。その結果、セカンドシートとして不織布を
使用した時に比べて、尿や体液の吸収速度がやや劣る結
果となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来例に見ら
れるように、吸収速度を落とさず、かつ、トップシート
のドライタッチ性の良好な吸収性物品を提供すること
は、今日に至るまで重要な課題であった。本発明は、尿
や体液を速やかに吸収し、トップシートのドライタッチ
性が良好である吸収性物品を提供することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】液透過性のトップシート
と液不透過性のバックシートの間に吸収体を有する吸収
性物品において、前記トップシートと前記吸収体の間に
セカンドシートを有し、前記セカンドシートと前記吸収
体とは熱圧着をすることによって形成された多数の点状
融着領域によって一体化されており、前記多数の点状融
着領域は間隔をおいて、セカンドシートの全面にわたっ
て配置され、1個の点状融着領域の面積は0.5mm2
25mm2であると共に、全ての点状融着領域の総面積
は前記セカンドシートの表面積に対して、1〜15%で
あることを特徴とする吸収性物品に存する。前記吸収体
は熱溶融成分が配合されており、前記セカンドシートと
前記吸収体とは前記点状融着領域において一体化してい
ることを特徴とする吸収性物品に存する。
【0009】本発明の吸収性物品は、液透過性のトップ
シートと液不透過性のバックシートの間に吸収体を有す
る吸収性物品において、前記トップシートと吸収体の間
にセカンドシートを有し、前記セカンドシートと吸収体
とは、熱圧着をすることより形成された点状融着領域に
よって一体化されている。排出された尿や体液は、その
大部分がセカンドシートの効果で吸収体の方へ素早く移
行することとなるが、トップシートの繊維間にはわずか
であるが、水分が残留することとなる。この時、セカン
ドシートの点状融着領域周辺の毛細管現象によって、ト
ップシート中の残留水分をセカンドシート側に吸引さ
れ、トップシートのドライタッチ性が良好となる。ま
た、吸収体中に熱溶融成分が混合されている場合には、
セカンドシートと吸収体との一体化がさらに強固になる
ため、吸収体のよれ、型くずれに効果があがることとな
る。
【実施例】以下、添付図面及び実施例、比較例によって
本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの図面
及び実施例のものに限定されるものではない。
【0010】図1は、本発明の使いすておむつの斜視図
を示し、図2は、本発明の使いすておむつの図1におけ
るX−X’断面図を示している。
【0011】また、符号1は液透過性のトップシート
(以下トップシートと呼ぶ場合もある)、2は液不透過
性のバックシート(以下バックシートと呼ぶ場合もあ
る)、3は吸収体、4はテープファスナー、5はセカン
ドシート、6は点状融着領域を示している。
【0012】本発明の使いすておむつは、図1及び図2
に示すように、液透過性のトップシ−ト1とセカンドシ
ート5及び液不透過性のバックシ−ト2とその間に吸収
体3を有する。さらに吸収体背側の吸収体の横方向両側
縁にはテープファスナー4が取り付けられ、着用時に使
用するようになっている。
【0013】トップシ−トは、ポリエステル、ポリプロ
ピレン等からなる液透過性の不織布、織布、多孔性プラ
スチックフィルム、多孔性フォーム、網状フォーム等が
用いられる。また、天然繊維(例えば木質繊維、綿状繊
維等)でも良く、合成繊維と天然繊維との組み合わせ
等、広い範囲の材料から製造することができる。その製
造方法及び形状は限られないが、いずれにしても、トッ
プシートは、直接肌に接触する部分であるため、柔らか
く、肌触りの良いものであるのが適当である。トップシ
ートの坪量は10〜40g/m2が好ましく、構成繊維
の繊維径が4デニール以下の親水性処理された繊維から
構成されていることが好ましい。トップシートの構成繊
維径が4デニールを超えると、肌触りが悪くなり好まし
くない。また、トップシートの坪量が10g/m2未満
であると、逆戻りが悪くなり、40g/m2を越えると
トップシートに残留する水分が多くなるため、ドライタ
ッチ性が悪くなるため、使用者に不快感を与えるばかり
でなく、かぶれにつながることとなる。この時の親水性
処理方法としては、繊維に親水化剤をスプレーで塗布、
もしくは含浸したり、また、製造したトップシートにス
プレー塗布、もしくは含浸、泡塗工等によって処理する
方法がある。
【0014】バックシ−トは、ポリエチレン等の液不透
過性フィルム、液不透過性のフィルムに不織布、織布等
を貼り合わせている素材、また、防漏性のある不織布、
織布等からなり、特に制限はなく、吸収体中の水分がお
むつ外側に滲み出さないものであれば良い。また、布状
外観を与えるために模様状にエンボス処理されたり、さ
らに艶消し仕上げされていても構わない。また、フィル
ムを使用する場合は、液不透過性でありながら、水蒸気
だけを透過させる公知の透過性フィルムを使用しても構
わず、ムレを防止することからさらに好ましい。
【0015】吸収体は、トップシ−トとバックシ−トの
間に挟まれ、主に綿状パルプ、高吸水性高分子物質等か
らなっているが、特に制限されるものではなく、吸水性
スポンジ、吸水性シート等でも良く、吸水性の性質を持
っていれば良い。本発明における綿状パルプは、化学パ
ルプ、機械パルプあるいは化学機械パルプのシートを粉
砕機で綿状にしたものである。パルプ原料としては針葉
樹に限らず、広葉樹、わら、竹及びバガス等も適用され
る。吸収体中の綿状パルプの坪量は、単独で用いるか、
複数積層して用いるか、他の吸収材を併用するか等によ
り異なるが、一般的には50〜400g/m2である。
【0016】綿状パルプとともに、合成繊維、熱溶融成
分、接着剤等が入っていても良く、吸収体の形状保持等
を考えると、綿状パルプに熱溶融成分を混合し、加熱溶
融させることにより、吸収体にしっかりとした骨格構造
を形成させることが好ましい。また、本発明の構成の場
合、さらに吸収体中に熱溶融成分が混合されていると、
セカンドシートと吸収体の接着が強固となり、吸収体の
よれ、型くずれにおいてより効果がある。
【0017】熱溶融成分としては、特に制限はないが、
綿状パルプと混合することを考えると繊維状のものが好
ましい。熱溶融成分としては、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリエステル、ポリビニリデン、アクリル樹
脂、ナイロン樹脂等があげられる。または、ポリエステ
ル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の2成分以上から
なる複合繊維等でも良く、特には、ポリエステル/ポリ
エステル、ポリエステル/ポリエチレン、ポリプロピレ
ン/ポリエチレン等の複合繊維が強度の面から好まし
い。繊維径は1〜5デニール程度がであり、繊維長は3
〜30mmのものが、綿状パルプと混合するのに好適で
あるが、特に制限をうけるものではない。しかし、吸収
体中の熱溶融成分が、セカンドシートを形成している繊
維と同じ素材であれば、吸収体に骨格構造を形成するば
かりでなく、セカンドシートと吸収体との接着も可能と
なるため、吸収体のよれや型くずれにさらに効果的であ
る。
【0018】綿状パルプと熱溶融成分の混合率は、熱溶
融成分が綿状パルプの乾燥状態で全重量の3〜100
%、好ましくは5〜65%であり、均一にあるいは不均
一に分布していても構わない。しかし、吸収体上部、す
なわち、吸収体のセカンドシート側に偏って分布してい
た方が吸収性能を落とさず、さらに型くずれにも効果が
あるため好ましい。吸収体の熱処理方法は、熱プレスロ
ール、または、熱風乾燥機、マイクロ波加熱、赤外線ヒ
ーターで加熱する方法、または超音波溶着法等が挙げら
れる。いずれにしても熱溶融成分の融点以上まで、均一
に加熱することが出来る方法であれば良く、これらの方
法により吸収体の熱溶融成分で骨格構造を形成すること
が出来ればよい。
【0019】高吸水性高分子物質としては、デンプン重
合体、アクリル酸系重合体、セルロ−ス系等、自重の5
0倍以上の水を吸収するもので、ポリアクリル酸ナトリ
ウム等のポリアクリル酸系のものが吸収性能の点から最
も適当である。また、形状も、繊維状、粒状、シート状
等、特に制限はない。前記吸収体は高吸水性高分子物質
は綿状パルプと混合されていても良く、また綿状パルプ
の間に層状で散布されていても良く、その両方であって
も良い。高吸水性高分子物質の分布量は、綿状パルプの
乾燥状態で全重量の10〜500%、好ましくは15〜
300%であり、かかる量の高吸水性高分子物質が綿状
パルプに実質的に均一に、あるいは、不均一に分布して
いても良い。
【0020】前記吸収体の形状は、砂時計型、矩型、T
型等特に制限はなく、股下にフィットする形状であれば
良い。また、吸収体は親水性シートによってくるまれて
いても良く、吸収体中に親水性シートが挟み込まれてい
ても良い。親水性シートとしては、例えば吸水紙、親水
性不織布等、親水性のシ−トであれば良い。
【0021】セカンドシートは、ポリエステル、ポリプ
ロピレン等からなる液透過性の不織布、織布、多孔性プ
ラスチックフィルム、多孔性フォーム、網状フォーム等
が用いられる。その製造方法及び形状は限られないが、
トップシートを通過した尿や体液を速やかに、かつ、水
分を残留させることなく、吸収体へ移行できる素材であ
れば良く、特に素材等は限定されない。しかし、前述の
効果を上げるために、セカンドシートは、親水性繊維が
交差点で融着してウエブ形態を嵩高い維持していること
が好ましく、12g/m2荷重下における厚さが0.3〜
3.0mmで、12g/m2荷重下における平均密度が
0.01〜0.05g/m3であり、平均密度が0.01g
/m3未満ではセカンドシートの素材中で、横流れ現象
が見られる。従って、トップシートから尿や体液をすば
やく吸収できず、漏れやすくなる。逆に0.05g/m3
を越えると吸収速度に効果が見られないために適当でな
い。12g/m2荷重下におけるセカンドシートの厚さ
が3.0mmを越えて厚くなるとトップシートから尿や
体液が速やかに吸収できず、漏れやすくなる。また、
0.3mm未満では、吸収速度に効果が見られないた
め、適当でない。
【0022】セカンドシートに使用される繊維として
は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ま
たは、ポリエステル、ポリプルピレン、ポリエチレン等
の2成分以上からなる複合繊維等でも良く、特には、ポ
リエステル/ポリエステル、ポリエステル/ポリエチレ
ン、ポリプロピレン/ポリエチレン等の複合繊維が強度
の面から好ましい。また、使用される繊維は親水化処理
されていることが好ましい。しかし、吸収体とセカンド
シートを熱圧着によって容易に一体化できるように、吸
収体中に含有している熱溶融成分と同成分の繊維が、セ
カンドシート中に少なくとも一部に含有しているのが適
当である。
【0023】セカンドシートと吸収体は一部でセカンド
シート側から熱圧着することによって、溶融し、間隔を
おいてセカンドシートの少なくとも全面にわたって配置
された多数の点状融着領域が形成され、吸収体と一体化
されている。熱圧着する方法としては、熱エンボスによ
る方法、超音波溶着法等、特に限定されないが、セカン
ドシートに含有する熱溶融成分の融点以上に均一に加熱
し、さらに、圧縮することができれば良い。熱圧着する
ことによって形成された点状融着領域はフィルム化され
ており、領域外に比べて密度は高くなっている。点状融
着領域では、液不透過性であるために尿等の吸収に寄与
しない。しかし、点状融着領域周辺は、領域外より密度
は高くなっているが、液透過性である。従って、点状融
着領域周辺では、トップシートは吸引性のある吸収体と
距離が近くなり、毛細管現象が起きやすくなるため、ト
ップシートに残留した水分が速やかに吸収体へ移行し、
トップシートのドライタッチ性が良好となる。
【0024】また、セカンドシート中に使用されている
繊維成分と吸収体中の熱溶融成分が同成分である場合、
セカンドシートと吸収体との点状溶融領域での一体化は
強固になる。このため、吸収体はセカンドシートを支持
体として一体化されているため、着用者のさまざまな動
きに柔軟に対応することが可能となり、吸収体の型くず
れに対して、絶大な効果を上げることとなる。
【0025】点状融着領域としては、線状、点状、幾何
学模様など特にその形状にこだわらないが、点状融着領
域部ではセカンドシートが溶融し、フィルム化している
ために、実質上その部分では尿や体液の吸収を妨げるこ
ととなる。このため、点状融着領域の形状は、点状もし
くは出来る限り細い線状及び幾何学模様などが適してい
る。
【0026】セカンドシートに形成された1個の点状融
着領域の面積は、0.5mm2〜25mm2以下である。
1個の点状融着領域の面積が0.5mm2より小さいと、
熱圧着の処理がうまく出来ず、点状融着領域が形成され
ない。すなわち、トップシート中に残留した水分が吸収
体へ移行できる領域の面積が小さすぎてドライタッチ性
が悪くなる。また、25mm2を越えると吸収速度を極
端に遅くすることになり好ましくない。すなわち、繊維
が溶融し、フィルム化した点状融着領域は、透水性がな
いために、吸収性の悪化を招くこととなる。また、この
点状融着領域の面積の総和は、セカンドシート表面積の
1〜15%である。ここで、セカンドシートの表面積と
は、センカンドシートの片面の面積を意味するものであ
り、セカンドシートの両面の面積(即ち、各片面の面積
の和)を意味するものではない。点状融着領域の総面積
が1%未満であると、トップシート中に残留した水分が
吸収体へ移行できる領域、すなわち、点状融着領域近辺
の面積が少なくなるため、ドライタッチ性が悪くなる。
逆に、点状融着領域の総面積が15%を越えると、液不
透過性のフィルム化した領域が多くなり、吸収速度が極
端に遅くなる。また、フィルム化した点状融着領域上で
水分がたまり、ドライタッチ性が悪くなり適当でない。
【0027】点状融着領域の数は、セカンドシート表面
積100cm2あたり4個から3000個が間隔をあけ
て配置されていることが好ましい。点状融着領域の数が
4個より少ないとトップシート中に残留した水分が吸収
体へ移行できる領域の面積が小さすぎてドライタッチ性
が悪くなる。逆に3000個より多くなると、繊維が溶
融し、フィルム化した領域は透水性がないために、吸収
速度を極端に遅くすることになり好ましくない。
【0028】さらにセカンドシートの上にトップシート
を配置する。トップシートはセカンドシートとはホット
メルト等の接着剤によって接着されている。トップシー
トが接着剤によって、セカンドシートと一体化してお
り、毛細管現象が起こりやすくなるため、トップシート
中に残留した水分が速やかにセカンドシートに通して吸
収体へ移行することが可能となり、ドライタッチ性が良
好となる。 具体的な接着方法としては、ビードによる
塗布、スパイラルスプレーによる塗布、カーテンコータ
ーによる塗布等が挙げられ、特に限定はしてはいない
が、少ない塗布量で全面に塗布することが出来るカーテ
ンコーターによる塗布が好ましい。塗布量としては、ト
ップシートがセカンドシートに接着でき、使用者の動き
や湿潤時においても剥がれない程度の量であれば良い。
好ましくは0.5〜10g/m2であり、さらに好ましく
は1〜4g/m2である。0.5g/m2未満の塗布量に
なると、全体が均一に接着できないために好ましくな
い。逆に10g/m2を越えると疎水性の接着剤がトッ
プシートの下側を覆うこととなり吸収速度が極端に遅く
なり、漏れにつながることとなる。
【実施例】以下、実施例により本発明の効果を詳細に説
明する。なお、評価は、吸収速度、逆戻り量及びドライ
タッチ感について評価を行った。なお、使いすておむつ
の大きさは、外側が30×40cm、吸収体が15×3
0cmである。
【0029】ここにおける吸収速度とは、人工尿50c
cが使いすておむつに吸収されるまでの時間であり、3
0分ごとに3回くりかえし測定したものである。ドライ
タッチ性とは、吸収速度を測定した後、トップシート表
面に手で軽く触れて、その乾き具合を官能評価で判定し
た。判定基準は、下記3段階(○、△、×)に分けた。 ドライタッチ性判断基準 ○:乾いている △:やや湿っている ×:かなり湿っている また、よれ、型くずれはドライタッチを測定した後に使
いすておむつを2つ折りにして両脇を両手でつかみ、4
0回、上下に揉み、吸収体のくずれ具合を官能評価し
た。 よれ、型くずれの判断基準 ○:よれていない △:ややよれる ×:かなりよれている ここで使用した人工尿は次の通りである。
【0030】実施例1 トップシートとしては、親水化処理された、ポリエステ
ル/ポリエチレンからなる繊維径2デニール、繊維長5
1mmの複合繊維を用い、坪量25.0g/m2のトップ
シートを得た。
【0031】セカンドシートとしては、表面側ウエブと
して、親水化処理されたポリエステル/ポリエチレンの
複合繊維で繊維径2デニール、繊維長51mmの円形断
面繊維を100重量%使用して製造したウエブ、厚さ
0.40mm、坪量12.0g/m2、密度0.030g/
cm3と裏側ウエブとして、親水性ポリエステル/ポリ
エチレンの複合繊維で繊維径2デニール、繊維長51m
mの円形断面繊維を50重量%、及び親水化処理された
ポリエステルの繊維で繊維径4デニール、繊維長51m
mのW形断面繊維を50重量%を混合したのちに製造し
たウエブ、厚さ0.53mm、坪量12.0g/m2、密
度0.023g/cm3を用い、表裏のウエブ重量比を
1:1にしたものを150℃で15秒加熱処理して複合
繊維のポリエチレンの一部を溶融接合し、厚さ0.93
mm、坪量24.0g/m2、密度0.026g/cm3
セカンドシートを得た。
【0032】吸収体3としては、綿状パルプ200g/
2、ポリアクリル酸ナトリウムからなる高吸水性高分
子物質200g/m2、及びポリエチレン/ポリプロピ
レンからなる繊維状の熱溶融成分20g/m2を均一に
分布させたものを、表面温度150℃の熱プレスロール
にて吸収体全体の緊度が0.10g/cm3となるように
調整し、吸収体を得た。
【0033】セカンドシートと吸収体を重ね、セカンド
シート側からロール圧20kg/cmで熱エンボスロー
ルによって、セカンドシートをエンボスパターン通りに
溶融、熱圧着させて、点状融着領域6を形成させ、点状
融着領域においてセカンドシートと吸収体を一体化させ
る。1個の点状融着領域の形状は、直径1mmの円形
で、1個の点状融着領域の面積は、0.79mm2であ
り、各点状融着領域の面積の総和はセカンドシート表面
積に対して、1.9%であった。このように作製した吸
収体及びセカンドシートを、トップシートとポリエチレ
ンのバックシートの間に挟み、図2に示す構成の使いす
ておむつにした。この時、トップシートとセカンドシー
トは、ホットメルト接着剤をカーテンコーターによって
3g/m2の塗布量で塗布し、貼り合わせた。また、バ
ックシートと吸収体は、ホットメルト接着剤をビード状
に3g/m2塗布し、貼り合わせることによっておむつ
を作製した。
【0034】実施例2 セカンドシートと吸収体を熱圧縮することによって、繊
維相互間が固着された点状融着領域を形成させ、その時
の1個の点状融着領域の形状は直径1mmの円形であ
り、1個の点状融着領域の面積は0.79mm2であり、
各点状融着領域の面積の総和はセカンドシート表面積に
対して11.9%である以外は実施例1と同様に使いす
ておむつを作製した。
【0035】実施例3 セカンドシートと吸収体を熱圧縮することによって、繊
維相互間が固着された点状融着領域を形成させ、その時
の1個の点状融着領域の形状は直径5.4mmの円形で
あり、1個の点状融着領域の面積は23.2mm2であ
り、各点状融着領域の面積の総和はセカンドシート表面
積に対して5.7%である以外は実施例1と同様に使い
すておむつを作製した。
【0036】実施例4 セカンドシートと吸収体を熱圧縮することによって、繊
維相互間が固着された点状融着領域を形成させ、その時
の1個の点状融着領域の形状は直径5.4mmの円形で
あり、1個の点状融着領域の面積は23.2mm2であ
り、各点状融着領域の面積の総和はセカンドシート表面
積に対して11.4%である以外は実施例1と同様に使
いすておむつを作製した。
【0037】実施例5 セカンドシートと吸収体を熱圧縮することによって、繊
維相互間が固着された点状融着領域を形成させ、その時
の1個の点状融着領域の形状は縦2mm、横7mmの長
方形で、1個の点状融着領域の面積は14.0mm2であ
り、各点状融着領域の面積の総和はセカンドシート表面
積に対して14.0%である以外は実施例1と同様に使
いすておむつを作製した。
【0038】比較例1 セカンドシートと吸収体を熱圧縮することによって、繊
維相互間が固着された点状融着領域を形成させ、その時
の1個の点状融着領域の形状は直径1mmの円形であ
り、1個の点状融着領域の面積は0.79mm2であり、
各点状融着領域の面積の総和はセカンドシート表面積に
対して0.8%である以外は実施例1と同様に使いすて
おむつを作製した。
【0039】比較例2 セカンドシートと吸収体を熱圧縮することによって、繊
維相互間が固着された点状融着領域を形成させ、その時
の1個の点状融着領域の形状は直径1mmの円形であ
り、1個の点状融着領域の面積は0.79mm2であり、
各点状融着領域の面積の総和はセカンドシート表面積に
対して19.8%である以外は実施例1と同様に使いす
ておむつを作製した。
【0040】比較例3 セカンドシートと吸収体を熱圧縮することによって、繊
維相互間が固着された点状融着領域を形成させ、その時
の1個の点状融着領域の形状は直径5.4mmの円形で
あり、1個の点状融着領域の面積は23.2mm2であ
り、各点状融着領域の面積の総和はセカンドシート表面
積に対して0.9%である以外は実施例1と同様に使い
すておむつを作製した。
【0041】比較例4 セカンドシートと吸収体を熱圧縮することによって、繊
維相互間が固着された点状融着領域を形成させ、その時
の1個の点状融着領域の形状は直径0.7mmの円形で
あり、1個の点状融着領域の面積は0.38mm2であ
り、各点状融着領域の面積の総和はセカンドシート表面
積に対して9.5%である以外は実施例1と同様に使い
すておむつを作製した。
【0042】比較例5 セカンドシートと吸収体を熱圧縮することによって、繊
維相互間が固着された点状融着領域を形成させ、その時
の1個の点状融着領域の形状は直径5mmの円形であ
り、1個の点状融着領域の面積は22.9mm2であり、
各点状融着領域の面積の総和はセカンドシート表面積に
対して34.4%である以外は実施例1と同様に使いす
ておむつを作製した。
【0043】比較例6 セカンドシートと吸収体を熱圧縮することによって、繊
維相互間が固着された線状融着領域を形成させ、その
時、幅1mmの線が1cm間隔でおむつの長手方向に配
置されており、線状融着領域の面積の総和はセカンドシ
ート表面積に対して10.0%である以外は実施例1と
同様に使いすておむつを作製した。
【0044】比較例7 セカンドシートと吸収体は、塗布量3g/m2のホット
メルト接着剤によって一体化され、熱をかけずに圧力を
かける以外は実施例1と同様に使いすておむつを作製し
た。尚、使用されたエンボスパターンは実施例1で使用
したものと同様の形状であった。
【0045】
【表1】
【0046】表1に示したように、実施例1〜5に比べ
て、比較例1〜7の性能はかなり悪いものであった。
【0047】
【発明の効果】本発明の吸収性物品は、液透過性のトッ
プシートと液不透過性のバックシートの間に吸収体を有
する吸収性物品において、前記トップシートと吸収体の
間にセカンドシートを有し、前記セカンドシートと吸収
体とは、熱圧着をすることより形成された点状融着領域
によって一体化されている。排出された尿や体液は、そ
の大部分がセカンドシートの効果で吸収体の方へ素早く
移行することとなるが、トップシートの繊維間にはわず
かであるが、水分が残留することとなる。この時、セカ
ンドシートの点状融着領域周辺の毛細管現象によって、
トップシート中の残留水分をセカンドシート側に吸引さ
れ、トップシートのドライタッチ性が良好となる。ま
た、吸収体中に熱溶融成分が混合されている場合には、
セカンドシートと吸収体との一体化がさらに強固になる
ため、吸収体のよれ、型くずれに効果があがる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明にかかる使いすておむつの実施例を示すもの
である。
【図1】本発明の使いすておむつの斜視図を示してい
る。
【図2】本発明の使いすておむつの図1におけるX−
X’線断面図を示している。
【符号の説明】
1.液透過性のトップシート 2.液不透過性のバックシート 3.吸収体 4.テープファスナー 5.セカンドシート 6.点状融着領域

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液透過性のトップシートと液不透過性のバ
    ックシートの間に吸収体を有する吸収性物品において、
    前記トップシートと前記吸収体の間にセカンドシートを
    有し、前記セカンドシートと前記吸収体とは熱圧着をす
    ることによって形成された多数の点状融着領域によって
    一体化されており、 前記多数の点状融着領域は間隔をおいて、セカンドシー
    トの全面にわたって配置され、1個の点状融着領域の面
    積は0.5mm2〜25mm2であると共に、全ての点状
    融着領域の総面積は前記セカンドシートの表面積に対し
    て、1〜15%であることを特徴とする吸収性物品。
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