JP2877869B2 - 1,1‐ビス‐(4‐ヒドロキシフェニル)‐アルキルシクロアルカンを基にしたポリエステル及びポリエステルカーボネート - Google Patents
1,1‐ビス‐(4‐ヒドロキシフェニル)‐アルキルシクロアルカンを基にしたポリエステル及びポリエステルカーボネートInfo
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Description
カルボン酸;そして随時、 (b2)炭酸、 を基にした、(b1)+(b2)を基にして0.1〜100モル%
の量で(b1)を、そして随時0〜99.9モル%の量で
(b2)を含むポリエステル及びポリエステルカーボネー
トであって、 (a)が、0.1〜100モル%の程度で、以下の一般式: [式中、 R1、R2、R3及びR4は、独立に水素、C1−C12炭化水素
基またはハロゲンを表し; mは、4〜7の整数を表し、 R5及びR6は、各々のXに関して個別に選択されてよ
く、独立に水素またはC1−C6アルキルを表し;そして Xは、炭素を表し; ただしここで少なくとも一つの原子Xの上では、R5及
びR6は同時にアルキルを表すという条件がある] に対応するジフェノールから成ることを特徴とする、ポ
リエステル及びポリエステルカーボネートに関する。
ートは、公知のポリエステル及びポリエステルカーボネ
ートと比較して、例えばビスフェノールA及び1,1−ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサンのポ
リエステル及びポリエステルカーボネートと比較して、
産業にとって非常に重要な驚くべき良好な性質を有す
る。
フェノール(I)によってさえ、驚くべき高いガラス転
移温度Tgを有する。さらにまた、それらは、共縮合され
たビスフェノール(I)のほんの小含量においてさえ、
特に良好な離型性質を示す。
と、例外的に良好な衝撃強さ、ノッチ付き衝撃強さ及び
メルトフローキャパシティー(capacity)を示す。本ポ
リエステル及びポリエステルカーボネートはまた、かく
してまた特に燃料及びオイルと接触する場合に、特に、
トラッキングに耐え、加水分解に安定でありそして応力
亀裂を受けない。結晶化に対するそれらの低い傾向性も
また驚くべきことである。
くは、水素、メチル、エチル、フェニル、シクロヘキシ
ル、クロロまたはブロモ、さらに好ましくは、水素、メ
チルまたはブロモを表す。もし基R1、R2、R3及びR4の一
以上が水素以外を表すならば、同じ置換基が好ましい。
もし基R1、R2、R3及びR4の二つが水素以外を表すなら
ば、一般式(I)中のフェノール性OH基に関してo,o′
−置換が好ましい。もし四つのすべての基R1、R2、R3及
びR4が水素以外を表すならば、上のように、o,o,o′,
o′−置換が好ましい。
もっとも好ましくは5を表す。
または2の原子Xの上で、特に一つの原子Xの上だけ
で、好ましくは同時にアルキルを表す。好ましいアルキ
ル基はメチルである;ジフェニル置換された炭素原子
(C−1)に対してα−位置のX原子は好ましくはジア
ルキル置換されていなくても、一方C−1に対してβ−
位置でのアルキル二置換が好ましい。
例えば以下の通りである: 1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチ
ル−5−メチル−シクロヘキサン、 1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチ
ル−5,5−ジメチル−シクロヘキサン、 1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチ
ル−4−メチル−シクロヘキサン、 1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチ
ル−5−エチル−シクロヘキサン、 1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチ
ル−5−メチル−シクロペンタン、 1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−3,3−ジメチル−5−メチル−シクロヘキサン、 1,1−ビス−(3,5−ジフェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−3,3−ジメチル−5−メチル−シクロヘキサン、 1,1−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
−3,3−ジメチル−5−メチル−シクロヘキサン、 1,1−ビス−(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−3,3−ジメチル−5−メチル−シクロヘキサン、 1,1−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−3,3−ジメチル−5−メチル−シクロヘキサン、
そして 1,1−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−3,3−ジメチル−5−メチル−シクロヘキサン。
ル−5−メチル−シクロヘキサンが特に好ましい。
(I)は、公知の方法で以下の一般式(II)及び/また
は(III): に対応するフェノールと、以下の一般式(IV): [ここで一般式(II)、(III)及び(IV)において、 X、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びmは、一般式(I)
に関連して定義された通りである]に対応するケトンと
の縮合によって製造することができる。
ロゲンを表す本発明によるジヒドロキシジフェニルシク
ロアルカン(I)はまた、少なくともある場合には、対
応する未置換ジヒドロキシジフェニルシクロアルカンの
ハロゲン化によって得ることもできる。かくして、例え
ば、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジ
メチル−5−メチル−シクロヘキサンを公知の方法で核
塩素化または核臭素化によって反応させて、1,1−ビス
−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−
ジメチル−5−メチル−シクロヘキサンまたは1,1−ビ
ス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−3,3
−ジメチル−5−メチル−シクロヘキサンを生成するこ
とができる。
願P 38 32 396.6中にさらに詳細に述べられている。
上げるために一般式(I)に対応する芳香族ジフェノー
ルに加えて使用してよい芳香族ジフェノール(成分
(a))の例は、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒ
ドロキシジフェニル、ビス−(ヒドロキシフェニル)ア
ルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−シクロアルカ
ン、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス−
(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス−(ヒドロキシ
フェニル)ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)スル
ホン、α,α′−ビス−(ヒドロキシフェニル)−イソ
プロピルベンゼン、ペンタメチル−(ヒドロキシフェニ
ル)−インダノール及び対応する核置換された化合物で
ある。
物は、例えば、ハーマン シュネル(Herman Schnell)
“ポリカーボネートの化学と物理”、ポリマー レビュ
ー(Polymer Reviews)9、インターサイエンス(Inter
science)出版社、ニューヨーク1964中に;V.セリニ(Se
rini)、D.フライターク(Freitag)及びH.フェルナー
レケン(Vernaleken)、“o,o,o′,o′−テトラメチル
置換ビスフェノールからのポリカーボネート”、アンゲ
バンデ マクロモレキュラー ケミー(Angewandte Mak
romolekulare Chemie)55(1976)175−189中に、US−P
S 3,028,365;2,999,853;3,148,172;3,271,368;2,991,27
3;3,271,367;3,780,078;3,014,891及び2,999,846中に、
DT−OS 1,570,703;2,063,050;2,063,052;2,211,957;2,4
02,175;2,402,176及び2,402,177中にそしてFR−PS 1,56
1,518中に述べられている。
2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)ケトン、ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)スルホン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シ
クロヘキサン、α,α′−ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,1−ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニル−エタン、
2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロ
キシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジブロ
モ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス
−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−メタン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)−ブタン、ビス−(3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)及び1,1,3,4,6−ペンタメチ
ル−3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)
−インダン−5−オールであり、さらに好ましくはビス
−(4−ヒドロキシフェニル)、2,2−ビス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−プロパン及び2,2−ビス−(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンであ
り、そしてもっとも好ましくは2,2−ビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)−プロパンである。
ートを作り上げるために適当である脂肪族、脂環式及び
芳香族ジカルボン酸(成分(b1))の例は、 シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ドデカ
ンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、ジメチル
マロン酸、二量体のセバシン酸、1,4−シクロヘキサン
ジカルボン酸、テトラヒドロテレフタル酸、テトラヒド
ロイソフタル酸、テトラヒドロフタル酸、3,6−エンド
メチレンテトラヒドロフタル酸、o−,m−及びp−フェ
ニレン二酢酸、オルトフタル酸、テレフタル酸、イソフ
タル酸、t−ブチルイソフタル酸、3,3′−ジフェニル
ジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′
−ベンゾフェノンジカルボン酸、3,4′−ベンゾフェノ
ンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボ
ン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,2−
ビス−(4−カルボキシフェニル)−プロパン及びトリ
メチル−3−フェニルインダン−4,5−ジカルボン酸で
ある。
ートは、好ましくは芳香族ジカルボン酸から製造され
る。芳香族ジカルボン酸の中では、テレフタル酸及び/
またはイソフタル酸が特に好ましい。テレフタル酸が殊
に好ましい。
%、好ましくは1〜100モル%そしてさらに好ましくは1
0〜100モル%の程度でジフェノール(I)を含有して成
る本発明によるポリエステル及びポリエステルカーボネ
ートが好ましい。芳香族ジフェノール(成分(a))が
10〜100モル%の程度で一般式(I)に対応するジフェ
ノールを含有して成るポリエステル及びポリエステルカ
ーボネートの中では、10〜50モル%及び55〜100モル%
の芳香族ジフェノール(I)を含むポリエステル及びポ
リエステルカーボネートが好ましく、10〜40モル%及び
70〜100モル%の芳香族ジフェノール(I)を含むポリ
エステル及びポリエステルカーボネートがさらに好まし
く、15〜35モル%及び85〜100モル%の芳香族ジフェノ
ール(I)を含むポリエステル及びポリエステルカーボ
ネートが殊に好ましく、そして100モル%の芳香族ジフ
ェノール(I)を含むポリエステル及びポリエステルカ
ーボネートが特に好ましい。
の和を基にして5〜98モル%、好ましくは15〜95モル
%、さらに好ましくは20〜50モル%及び60〜95モル%、
そして特に25〜45モル%及び80〜95モル%の量でジカル
ボン酸、成分(b1)を含むポリエステルカーボネートが
好ましい。
ートは、ポリエステル及びポリエステルカーボネートの
製造のための文献から公知である方法によって、かくし
て例えば、均一な溶液中の方法によって、溶融エステル
交換法によって、そして二相界面法(two−phase inter
face process)によって製造してよい。溶融エステル交
換法そして、特に、二相界面法が好ましく使用される。
ネートの製造方法は、例えば、特許明細書DOS 1,420,47
5,US 3,169,121及びUS 4,156,069中にそして論文 ポリ
マー レビュー、10巻、界面及び溶液法による縮合ポリ
マー、ポウル(Paul)W.モルガン(Morgan)、インター
サイエンス 出版社 ニューヨーク1965、VIII章、352
頁以降、ポリエステル中に述べられている。かくして、
例えば、ポリエステルは、酸受容体としてのピリジンそ
して溶媒としてのピリジンまたは塩素化炭化水素、例え
ば塩化メチレン及びクロロベンゼンの存在下でのジカル
ボン酸ジクロリドと芳香族ジヒドロキシ化合物の反応に
よって製造してよい。
マーとしてホスゲン、ジカルボン酸及び芳香族ジヒドロ
キシ化合物、あるいはホスゲン、ジカルボン酸ジクロリ
ド及び芳香族ジヒドロキシ化合物を用いることによって
均一な溶液中で製造してよい。この反応は、低い温度
で、かくして例えば10〜40℃で充分に急速に進む。
ための溶融エステル交換法は、例えば、アセテート法及
びフェニルエステル法である。
び4,386,186そしてEP 26 120、26 121、26 684、28 03
0、39 845、91 602及び97 970中に、論文 ポリエステ
ル、V.V.コルシァク(Korshak)及びS.V.ビノグラダ(V
inograda)、パーガモン(Pergamon)プレス(Pres
s)、オックスフォード、1965中に、そしてV.V.コルシ
ァク及びS.V.ビノグラダによる刊行物、化学繊維シン
ポ.(Symp.)、アブヘ.(Abh.)d.アカド.(Akad.)
ビス.(Wiss.)ベルリン、1、(1963)、355以降中に
述べられている。この方法においては、芳香族ジヒドロ
キシ化合物のビスアセテート、例えばビスフェノールA
ジアセテートを、一般に、ジカルボン酸、例えば芳香族
ジカルボン酸、例えばイソフタル酸及びテレフタル酸
と、200〜400℃の温度で溶融物中で反応させると、酢酸
が脱離して芳香族ポリエステルが生成する。この方法の
間のポリエステルのメルトフローキャパシティを改良し
そしてジカルボン酸の昇華を防ぐために、ここで補助溶
媒、例えばジフェニルエーテル、置換されたシクロヘキ
サン及びデカヒドロナフタレンを使用してよい。
びアルカリ土金属化合物、Ti化合物、Zn化合物、Sn化合
物、Sb化合物及びMn化合物によって促進してよい。この
縮合反応はまた、殊に結晶化するポリエステルの場合に
は、縮合反応を溶融物中では終わりまで実施せずに、ま
だ容易に流動するプレポリマーの生成までだけ縮合が溶
融物中で起き、次に所望の縮合度に達するまでこのプレ
ポリマーをその融点以下で固相縮合にかけるように実施
してよい。この場合には、このポリマー以後の形成は、
減圧下でポリマー融点のほんの少し下で完結に導かれ、
酢酸がさらに脱離しそして除去される。
製造のためのフェニルエステル法は、例えば、特許明細
書US 4,661,580;4,680,371及び4,680,372、EP 79 075、
146 887、156 103、234 913、234 914及び240 301そし
てDAS 1,495,626及び2,232,877中に述べられている。こ
の方法においては、芳香族ジヒドロキシ化合物、例えば
ビスフェノールAを、一般に、芳香族ジカルボン酸エス
テル、例えばイソフタル酸ジフェニル及びテレフタル酸
ジフェニルと、200〜400℃の温度で溶融物中で反応させ
ると、フェノールが脱離して芳香族ポリエステルが生成
する。芳香族ジヒドロキシ化合物、ジカルボン酸及び炭
酸のジエステル、例えば炭酸ジフェニルを、この方法に
よるポリエステルの製造のための出発物質として反応さ
せてもよい。この場合には、反応に必要とされるジカル
ボン酸フェニルエステルが中間的に生成され、CO2及び
フェノールが脱離する。
ル、例えば炭酸ジフェニルが、一般に、フェニルエステ
ル法によるポリエステルカーボネートの製造のために使
用される。しかしながら、ポリエステルカーボネート製
造のために、芳香族ジヒドロキシ化合物、ジカルボン酸
及び炭酸ジフェニルだけを使用することも可能である。
ポリエステルカーボネート製造の場合には、すべての場
合にモル部を基にして、使用されるジカルボン酸のジエ
ステルとジカルボン酸の和は、一般に、使用されるビス
フェノールの和より小さい。アセテート法に関して既に
述べたように、フェニルエステル法においてもまた、縮
合反応を加速するために触媒を使用してよく、補助剤を
用いてよく、そしてプレポリマーの固相縮合を実施して
よい。触媒及び補助溶媒は、アセテート法に関して既に
述べたものと同じでよい。
ための二相界面法は、例えば、特許明細書EP 68 014、8
8 322、138 898、151 750、182 189、219 708及び272 4
26そしてDOS 2,940,024;3,007,934及び3,440,020中に、
そして論文 ポリマー レビュー、10巻、界面及び溶液
法による縮合ポリマー、ポウル W.モルガン、インター
サイエンス 出版社 ニューヨーク 1965、VIII章、32
5頁、ポリエステル中に述べられている。
及びホスゲンが、二相界面法による本発明によるポリエ
ステル及びポリエステルカーボネートの製造のための出
発成分として好ましく使用される。
タル酸を使用することも可能であり、ジカルボン酸クロ
リドまたはジクロリドはホスゲンの助けによって中間的
に生成される。
及び水と混ざらない有機溶媒の二相システム中で実施さ
れる。例えば、芳香族ジヒドロキシ化合物を水性アルカ
リ中にジフェノレートとして溶解し、そして有機溶媒中
に溶解したジカルボン酸ジクロリド及び、もし適切なら
ば、ホスゲンと、攪拌しながら反応させる。生成するポ
リエステル及びポリエステルカーボネートは有機溶媒中
に溶解される。もしジカルボン酸ジクロリド及びホスゲ
ンを用いるならば、即ちもしポリエステルカーボネート
を製造するのならば、ジカルボン酸ジクロリド及びホス
ゲンは異なるやり方で用いてよい。かくして、例えば、
まずジカルボン酸ジクロリドだけをアルカリ金属ビスフ
ェノレートと反応させそして次に重縮合を完結せしめる
ために必要とされるホスゲンを添加することが可能であ
る。例えば、ジカルボン酸ジクロリド及び必要とされる
ホスゲンの一部をビスフェノレートと一緒に反応させ、
そして必要とされるホスゲンの総量の残りを次に添加す
ることも可能である。この重縮合は、一般に、触媒の助
けによって実施される。以下でさらに詳細に述べる触媒
は、例えば、ジカルボン酸ジクロリド及びホスゲンがあ
る時間の間アルカリ金属ビスフェノレートと既に反応し
た時に添加してよい。しかしながら、それは、少なくと
も一部は、正しく反応の開始の時に使用してもよい。し
かしながら、一つの縮合反応において異なる触媒を使用
することも可能であり、その場合には個々の触媒の添加
の時期は変わってよい。重縮合は、ある分子量を確立す
るために、一般に、連鎖限定剤(chain−limiters)の
存在下で実施される。ある性質、かくして例えば構造粘
性を達成するために、例えば、分岐剤を用いることも可
能である。また、例えば、非常に薄い色の重縮合物を得
るために、この反応において酸化防止剤を用いてもよ
い。
炭化水素、例えばクロロホルム、ジクロロエタン、トリ
−及びテトラ−クロロエチレン、テトラクロロエタン、
塩化メチレン、クロロベンゼン及びジクロロベンゼン、
そしてまた非塩素化炭化水素、例えばトルエン及びキシ
レンである。クロロベンゼンまたは塩化メチレンまたは
これらの二つの混合物が好ましく使用される。
ーボネートから知られているような化合物、かくして例
えば第二アミン、、フェノール及び酸塩化物は、連鎖停
止剤として使用される。フェノール類、例えばフェノー
ル及びアルキルフェノール、そして特に好ましくはC1−
C12アルキル基を有するもの、例えばp−t−ブチルフ
ェノール、m−及びp−3,5−ジメチル−ヘプチル−フ
ェノールそしてm−及びp−1,1,3,3−テトラメチルブ
チルフェノール、並びにヒドロキシジフェニル及びp−
クメニルフェノールが特に好ましい。p−1,1,3,3−テ
トラメチルブチルフェノール(p−イソオクチルフェノ
ール)が殊に好ましく用いられる。
より多いフェノール性ヒドロキシル基を有する化合物の
小量、好ましくは(使用されるジフェノールを基にし
て)0.05〜3.00モル%の量は、もし使用されれば、分岐
されたポリエステルまたはポリエステルカーボネートを
得るために、分岐剤として公知のやり方で約に立つ。使
用してよい三または三より多いフェノール性ヒドロキシ
ル基を有する化合物の例は、 フロログルシノール、 4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−ヘプト−2−エン、 4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−ヘプタン、 1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼ
ン、 1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、 トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、 2,2−ビス−(4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
−シクロヘキシル)−プロパン、 2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピ
ル)−フェノール、 2,6−ビス−(2−ヒドロキシ−5′−メチル−ベンジ
ル)−4−メチルフェノール、 2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒド
ロキシフェニル)−プロパン、 ヘキサ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピ
ル)−フェニル)オルトテレフタレート、 テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、 テトラ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピ
ル)−フェノキシ)−メタン、及び 1,4−ビス−((4′,4″−ジヒドロキシトリフェニ
ル)−メチル)−ベンゼン である。
安息香酸、トリメシン酸、シアヌル酸塩化物及び3,3−
ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−
オキソ−2,3−ジヒドロインドールである。
触媒、例えば第四アンモニウム及びホスホニウム化合物
及び/またはクラウンエーテルである。好ましい触媒の
例は、N−エチルピペリジン、テトラブチルアンモニウ
ムブロミド及び/またはトリフェニルベンジルホスホニ
ウムブロミドである。
カーボネートは、少なくとも10,000、好ましくは10,000
〜250,000、そしてさらに好ましくは15,000〜80,000の
平均分子量wを有する。
た、これらのポリマー中に混合された染料、顔料、安定
剤、防炎剤、充填剤及び強化物質、例えばガラス繊維ま
たは炭素繊維、あるいはその他の助剤を含んでよい。特
定の場合のもっとも好ましい量は、特定の意図された用
途に依存する。
ートは、形状のある物品、繊維、フェラメント及びフィ
ルムの製造のために使用してよい。
に対する安定性、耐クリープ性及び応力亀裂を受け易く
ないことのために、それらは、特に高温での、電気分野
における、そしてさらにまた照明分野における使用に、
並びに自動車エンジン部分における部品に特に適当であ
る。それ故、電気絶縁体、例えばランプの台、光のため
の反射器、及びエンジン部分における台を、それらから
好都合に製造ることができる。
ン(0.01モル)及び310gの1,1−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン
(1モル)を、攪拌しながら4,400gの水の中に溶解し
た。5.36gのp−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フ
ェノール(0.026モル)及び205.6gのイソフタロイルジ
クロリド(1.013モル)を溶解した形で含む4,000gの塩
化メチレンを、撹拌を続けながら添加した。次に攪拌を
さらに1時間続けた。温度は、20〜35℃に維持した。次
に有機相を分離しそしてビスフェノレートを含まないア
ルカリ性水相を傾斜分離した。有機相を、薄いリン酸水
で、そして次に、それが電解質を含まなくなるまで、蒸
留水で数回洗浄した。有機相から塩化メチレンを蒸発し
去ることによって無色のポリエステルが得られた。これ
を、さらに15時間、真空中130℃で残留する痕跡の塩化
メチレンを除去した。このポリエステルの相対粘度の測
定は、ηrel=1.313(25℃で塩化メチレン溶液について
測定して、c=5g/溶液)の値を与えた。示差熱分析
は、Tg=256℃のポリエステルのガラス転移温度の値を
与えた。
ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル−シクロヘ
キサン(1モル)を、攪拌しながら4,300gの水の中に溶
解した。5.36gのp−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)
−フェノール及び182.7gのイソフタロイルジクロリド
(0.9モル)を溶解した形で含む3,900gの塩化メチレン
を、攪拌を続けながら添加した。半時間の攪拌時間の後
で、さらに64gのNaOH(1.6モル)を50%水溶液として添
加した。29.7gのホスゲン(0.3モル)を気体の形で、攪
拌を続けながら反応混合物中に導入した。ホスゲンが導
入された後で、1.13gのN−エチルピペリジン(0.01モ
ル)を添加し、そしてこの混合物を引き続いてさらに1
時間攪拌した。全部の期間の間中、温度は20〜35℃に維
持した。反応混合物の後処理は、実施例1において述べ
られたように実施した。ここでもまた、アルカリ性水相
はビスフェノレートを含まなかった。単離されそして乾
燥されたポリエステルカーボネートは以下の値を示し
た:ηrel=1.300、Tg=252℃(どちらの値も実施例1
において述べられたようにして測定した)。
変えた以外は実施例1において述べられたやり方で四つ
の別のポリエステルを製造した。生成するポリエステル
に関して測定した相対粘度ηrel及びガラス転移温度Tg
の値は表中に含まれている。
変えた以外は実施例2において述べられたやり方で三つ
の別のポリエステルカーボネートを製造した。生成する
ポリマーに関して測定した相対粘度ηrel及びガラス転
移温度Tgの値は表中に含まれている。
Claims (2)
- 【請求項1】(a) ヒドロキノン、レゾルシノール、
ジヒドロキシジフェニル、ビス−(ヒドロキシフェニ
ル)アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−シクロ
アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルフィド、
ビス−(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス−(ヒド
ロキシフェニル)ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、α,α′−ビス−(ヒドロキシフェニ
ル)−イソプロピルベンゼン、ベンタメチル−(ヒドロ
キシフェニル)−インダノール及び対応する核置換され
た化合物からなる群から選択される1種又はそれ以上の
化合物、ならびに (b1) シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン
酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン
酸、ジメチルマロン酸、二量体のセバシン酸、1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロテレフタル
酸、テトラヒドロイソフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、o−,
m−及びp−フェニレン二酢酸、オルトフタル酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、3,
3′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカ
ルボン酸、4,4′−ベンゾフェノンジカルボン酸、3,4′
−ベンゾフェノンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエ
ーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカ
ルボン酸、2,2−ビス−(4−カルボキシフェニル)−
プロパン及びトリメチル−3−フェニルインダン−4,5
−ジカルボン酸からなる群から選択される1種又はそれ
以上の化合物、 を基にしたポリエステルであって、 上記(a)が、上記(a)の全モル数を基準として、0.
1〜100モル%の、 一般式: [式中、 R1、R2、R3及びR4は、独立に水素、C1−C12アルキル、
フエニル、シクロヘキシルまたはハロゲンを表し; mは、4〜7の整数を表し、 R5及びR6は、各々のXに関して個別に選択されてよく、
独立に水素またはC1−C6アルキルを表し;そして Xは、炭素を表し; ただしここで少なくとも一つの原子Xの上では、R5及び
R6は同時にアルキルを表すという条件がある] に対応するジフェノールを含有して成ることを特徴とす
る、ポリエステル。 - 【請求項2】(a) ヒドロキノン、レゾルシノール、
ジヒドロキシジフェニル、ビス−(ヒドロキシフェニ
ル)アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−シクロ
アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルフィド、
ビス−(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス−(ヒド
ロキシフェニル)ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、α,α′−ビス−(ヒドロキシフェニ
ル)−イソプロピルベンゼン、ベンタメチル−(ヒドロ
キシフェニル)−インダノール及び対応する核置換され
た化合物からなる群から選択される1種又はそれ以上の
化合物、 (b) シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン
酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン
酸、ジメチルマロン酸、二量体のセバシン酸、1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロテレフタル
酸、テトラヒドロイソフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、o−,
m−及びp−フェニレン二酢酸、オルトフタル酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、3,
3′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカ
ルボン酸、4,4′−ベンゾフェノンジカルボン酸、3,4′
−ベンゾフェノンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエ
ーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカ
ルボン酸、2,2−ビス−(4−カルボキシフェニル)−
プロパン及びトリメチル−3−フェニルインダン−4,5
−ジカルボン酸からなる群から選択される1種又はそれ
以上の化合物、ならびに (b2) 炭酸、 を基にした、(b1)+(b2)を基にして0.1〜100モル%
の量で(b1)を、そして0〜99.9モル%の量で(b2)を
含む[ただし、(b1)の量が100モル%でかつ(b2)の
量が0モル%である場合を除く)ポリエステルカーボネ
ートであって、 上記(a)が、上記(a)の全モル数を基準として、0.
1〜100モル%の 一般式: [式中、 R1、R2、R3及びR4は、独立に水素、C1−C12アルキル、
フエニル、シクロヘキシルまたはハロゲンを表し; mは、4〜7の整数を表し、 R5及びR6は、各々のXに関して個別に選択されてよく、
独立に水素またはC1−C6アルキルを表し;そして Xは、炭素を表し; ただしここで少なくとも一つの原子Xの上では、R5及び
R6は同時にアルキルを表すという条件がある] に対応するジフェノールを含有して成ることを特徴とす
る、ポリエステルカーボネート。
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