JP2876223B2 - ロックアップトルコン付無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents

ロックアップトルコン付無段変速機の油圧制御装置

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JP2876223B2
JP2876223B2 JP26464389A JP26464389A JP2876223B2 JP 2876223 B2 JP2876223 B2 JP 2876223B2 JP 26464389 A JP26464389 A JP 26464389A JP 26464389 A JP26464389 A JP 26464389A JP 2876223 B2 JP2876223 B2 JP 2876223B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両の駆動系に装備されるロックアップ付
トルクコンバータを備えたベルト式無段変速機の油圧制
御装置に関し、詳しくは、ロックアップの有無とライン
圧制御の場合のタイミング制御に関する。
〔従来の技術〕
無段変速機の入力側にロックアップ付トルクコンバー
タを設けた駆動系では、トルクコンバータがロックアッ
プ作動するとエンジン動力がそのまま無段変速機に入力
する。一方、トルクコンバータのロックアップが解除し
てトルクコンバータが作動する場合は、トルクが増幅し
て入力するため、無段変速機の油圧制御系ではベルトス
リップの防止対策としてそのトルク増幅分に応じてライ
ン圧を増大制御する必要がある。
そこで従来、上記ロックアップトルコン付無段変速機
の油圧制御で、ロックアップの有無に対応したライン圧
制御に関しては、例えば特開昭63−297863号公報の先行
技術がある。ここで、ソレノイド弁を有するロックアッ
プ制御弁により、作動圧をトルクコンバータまたはロッ
クアップクラッチに導いてトルクコンバータ作動または
ロックアップ状態にする。また、トルクコンバータ作動
時にはソレノイド弁による一定の制御圧を取出し、油路
を介してライン圧制御弁のライン圧増大側に作用させ、
ライン圧を一律に増大制御することが示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記先行技術のものにあっては、ソレノイ
ド弁によりロックアップ制御弁を動作する際の制御圧を
利用し、この制御圧をライン圧制御弁にも作用すること
で、トルクコンバータ作動時に容易にライン圧を増大制
御し得る。しかるに、ソレノイド弁が単にロックアップ
制御弁とライン圧制御弁とに油路により連通しただけの
構成であるため、油路の長さによる制御圧の応答性等の
影響で、トルクコンバータ作動時のライン圧増大,また
はこの逆のロックアップ時のライン圧低下のタイミング
を的確に定めることが難しい。即ち、トルクコンバータ
作動時にライン圧増大のタイミングが遅れたり、ロック
アップに移行する際にライン圧低下のタイミングが早過
ぎたりする可能性がある。これにより、トルクコンバー
タ作動時に確実にライン圧を増大した状態に保ち得ず、
最悪の場合はベルトスリップの原因になることがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、ロックアップとトルクコンバータ作
動との切換えにおいて、トルクコンバータ作動時は常に
確実にライン圧を増大制御することが可能なロックアッ
プトルコン付無段変速機の油圧制御装置を提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の油圧制御装置は、
入力側にロックアップクラッチ付トルクコンバータを備
えた無段変速機で、ソレノイド弁のロックアップ制御圧
をロックアップ制御弁とライン圧制御弁とに作用して、
トルクコンバータのロックアップ切換制御と連動してラ
イン圧をトルクコンバータ作動時は増大し、ロックアッ
プ作動時は低下する油圧制御系において、ロックアップ
制御圧を上記ロックアップ制御弁に導く油路と上記ライ
ン圧制御弁に導く油路とに、それぞれチェック弁とオリ
フィスとから成るワンウエイディレイ手段を該ディレイ
方向が互いに逆方向になるように付設すると共に、トル
クコンバータ作動への切換時は上記ロックアップ制御弁
側のディレイ手段により制御圧が遅延して作用するよう
に油路構成したことを特徴とする。
〔作用〕
上記構成に基づき、ロックアップ付トルクコンバータ
を備えた無段変速機において、ロックアップ制御圧をロ
ックアップ制御弁に作用させてトルクコンバータとロッ
クアップとに切換え、この場合のロックアップ制御圧を
ライン圧制御弁にも作用させて、ライン圧を増大,低下
制御する。そしてかかるロックアップ制御圧は、ワンウ
エイディレイ手段のチェック弁とオリフィスとにより作
用するタイミングが一方に対し他方が速くまたは遅くな
るように制御され、油路の長さ等の影響を受けることな
く、トルクコンバータ作動時には必ずトルク増幅に応じ
てライン圧を増大し、ベルトスリップを的確に防止する
ようになる。
〔実 施 例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図において、ロックアップトルコン付無段変速機
の駆動系の概略について述べる。符号1はエンジンであ
り、クランク軸2がトルクコンバータ装置3,前後進切換
装置4,無段変速機5およびディファレンシャル装置6に
順次伝動構成される。
トルクコンバータ装置3は、クランク軸2がドライブ
プレート10を介してコンバータカバー11およびトルクコ
ンバータ12のポンプインペラ12aに連結する。トルクコ
ンバータ12のタービンランナ12bはタービン軸13に連結
し、ステータ12cはワンウエイクラッチ14により案内さ
れている。タービン軸13と一体的なロックアップクラッ
チ15はコンバータカバー11との間に設置され、エンジン
動力をトルクコンバータ12またはロックアップクラッチ
15を介して前後進切換装置4に伝達する。
前後進切換装置4は、ダブルピニオン式プラネタリギ
ヤ16を有し、サンギヤ16aにタービン13が入力し、キャ
リア16bからプライマリ軸20が出力する。そしてサンギ
ヤ16aとキャリヤ16bとの間にフォワードクラッチ40を、
リングギヤ16cとケースとの間にリバースブレーキ50を
有し、フォーワードクラッチ40の係合でプラネタリギヤ
16を一体化してタービン軸13とプライマリ軸20とを直結
する。また、リバースブレーキ50の係合でプライマリ軸
20に逆転した動力を出力し、フォワードクラッチ40とリ
バースブレーキ50の解放でプラネタリギヤ16をフリーに
する。
無段変速機5は、プライマリ軸20に油圧シリンダ21を
有するプーリ間隔可変式のプライマリプーリ22が、セカ
ンダリ軸23にも同様に油圧シリンダ24を有するセカンダ
リプーリ25が設けられ、プライマリプーリ22とセカンダ
リプーリ25との間に駆動ベルト26が巻付けられる。ここ
で、プライマリシリンダ21の方が受圧面積が大きく設定
され、そのプライマリ圧により駆動ベルト26のプライマ
リプーリ22,セカンダリプーリ25に対する巻付け径の比
率を変えて無段変速するようになっている。
ディファレンシャル装置6は、セカンダリ軸23に一対
のリダクションギヤ27を介して出力軸28が連結し、この
出力軸28のドライブギヤ29がファイナルギヤ30に噛合
う。そしてファイナルギヤ30の差動装置31が、車軸32を
介して左右の車輪33に連結している。
一方、無段変速機5等の制御用の高い油圧源を得るた
め、無段変速機5にオイルポンプ70が設けられ、このオ
イルポンプ70がポンプドライブ軸35を介してクランク軸
2に直結する。
第2図において、油圧制御系について述べる。
先ず、無段変速機油圧制御系について述べると、オイ
ルパン80と連通するオイルポンプ70からのライン圧油路
81がライン圧制御弁100に連通して高いライン圧が生
じ、このライン圧が油路82を介してセカンダリシリンダ
24に常に供給されている。ライン圧は、油路83によりプ
ライマリシリンダ21に給排油してプライマリ圧が生じる
ようになっている。
ライン圧制御弁100のドレン側油路85の油圧は、例え
ば4〜6kg/cm2と比較的高く、潤滑のみならずトルクコ
ンバータ12,ロックアップクラッチ15,前後進切換え,制
御用元圧等の用途に使用することも可能である。そこで
油路85から分岐する油路86が、チェック弁88を介してベ
ルト潤滑ノズル87に連通して駆動ベルト26に給油し、油
路89によりセンサシュー90のプライマリ可動側プーリ22
bとの接触部に給油している。
油路85は、レデューシング弁120に導かれて油路91に
常に一定のレデューシング圧が生じており、この油路91
がライン圧制御用ソレノイド弁109に連通する。油路91
から分岐するレデューシング圧油路92は、変速速度制御
弁110の一方と、その制御用ソレノイド弁119に連通す
る。
ソレノイド弁109はデューティ信号によりパルス状制
御圧を生じ、これがアキュムレータ108で平滑化されて
油路107によりライン圧制御弁100に供給される。このラ
イン圧制御弁100には、センサシュー90による変速比に
応じた要素,油路93のトルクコンバータ状態に応じた要
素が作用し、変速比,エンジントルク,ロックアップし
ない場合のトルクコンバータトルク増幅の要素でライン
圧を制御する。
ソレノイド弁119もデューティ信号によりパルス状制
御圧を生じ、この制御圧としてレデューシング圧を変速
速度制御弁110に対向して作用し、給油と排油の2位置
に動作する。そしてデューティ比により2位置の動作状
態を変えてプライマリシリンダ21への給排油の流量を制
御し、変速比と変化速度とを変えながら変速制御する。
変速速度制御弁110のドレン側油路118はチェック弁117
を有してオイルパン80に連通し、チェック弁117の上流
と油路85との間にプリフィーリング油路116が連通して
おり、変速速度制御弁110の排油位置において常にプラ
イマリシリンダ21にオイルを充満するようになってい
る。
次いで、トルクコンバータ等の油圧制御系について述
べる。
先ず、油路85の潤滑圧がリリーフ弁150により調圧さ
れて所定の低い作動圧が生じ、この作動圧油路140がロ
ックアップ制御弁170に連通する。そしてこのロックア
ップ制御弁170から油路141によりトルクコンバータ12
に、油路142によりロックアップクラッチ15のリリース
室15aに連通し、油路141の途中にはロックアップ時のト
ルクコンバータ内圧の増大を防ぐリリーフ弁143が設け
てある。ロックアップ制御弁170のドレン油路144は、逆
流防止のチェック弁145,オイルクーラ146を介してオイ
ルパン80に連通する。
また、レデューシング弁120からのレデューシング圧
が、油路95によりロックアップ制御弁170に作用すると
共に、油路94を介して油路93,ロックアップ制御用ソレ
ノイド弁179に導かれる。そしてソレノイド弁179のオン
・オフにより、ロックアップ制御弁170を油路140と141
または142の連通に切換え、かつ油路93にロックアップ
制御圧を取出すようになっている。
油路81から分岐するライン圧油路96と油路140から分
岐する作動圧油路97とは、更にセフティロック弁180に
連通し、このセフティロック弁180からの油路98,99がセ
レクト弁190に連通する。セレクト弁190は、パーキング
(P),リバース(R),ニュートラル(N),ドライ
ブ(D)のシフト操作に応じて油路を切換えるもので、
このセレクト弁190から油路148,149により前後進切換装
置30のフォワードクラッチ40とリバースブレーキ50とに
連通して、選択的に係合作用する。上記セフティロック
弁180は、油路95のレデューシング圧が導かれるソレノ
イド弁189を有し、このソレノイド弁189のオン・オフに
より強制的にフォワードクラッチ40またはリバースブレ
ーキ50を排油して、動力伝達を遮断するようになって
る。
なおロックアップ制御用ソレノイド弁179による油路9
3のロックアップ制御圧は、油路147によりリリーフ弁15
0のスプリング側に導かれ、トルクコンバータ作動時は
リリーフ弁150で油路140の作動圧を高目に調圧するよう
になっている。
第3図において、ロックアップの有無とライン圧の制
御系について詳記する。
先ず、ロックアップ制御弁170は弁本体171にスプール
172を有し、油路140のポート171aの左右に油路141,142
のポート171b,171cがあり、各ポート171b,171cに対し、
油路144に連通するドレンポート171d,171eを有する。ま
た、スプール172の両側のポート171fには、油路95によ
り常に一定のレデューシング圧が導かれ、ポート171gに
は、ソレノイド弁179によるレデューシング圧を元圧と
したロックアップ制御圧が油路173を介して導かれるよ
うになっている。ここで、ポート171fでのスプール172
に対する受圧面積が制限されており、両ポート171f,171
gにレデューシング圧と制御圧とが作用する場合は、ス
プール172をポート171gの油圧力で左側に移動するよう
になっている。なおスプリング175は、初期状態でスプ
ール172をクラッチリリース側に切換位置するものであ
る。
そこで、ソレノイド弁179がオンして油路173によりロ
ックアップ制御圧が生じると、スプール172は、左側に
移動して油路140と142,141と144とを連通する。このた
め油路140の作動圧は、ロックアップクラッチ15のリリ
ース室15aを経てトルクコンバータ12に供給され、さら
に油路141,144を経てオイルパン80に戻るように循環す
る。これにより、ロックアップクラッチ15は解除してト
ルクコンバータ12が作動状態になり、このときのオイル
はオイルクーラ146により冷却される。
一方、ソレノイド弁179がオフしてポート171gをドレ
ンすると、スプール172は図のように右側に移動してロ
ックアップクラッチ15のリリース側をドレンし、油路14
0の作動圧を油路141によりトルクコンバータ12側に供給
するように切換わる。そこでロックアップクラッチ15
は、アプライ室15bの油圧でコンバータカバー11に締結
してトルクコンバータ12はロックアップするのであり、
このときトルクコンバータ12は、リリース弁143の設定
圧で作動圧が封じ込められてロックアップする。
かかるトルクコンバータ12のロックアップまたはアン
ロックアップ作動時におけるソレノイド弁179のオン・
オフに伴う制御圧の有無は、油路93に取出され、ライン
圧制御弁100に導かれる。
次いでライン圧制御弁100は、弁本体101,スプール102
を有し、スプール102の一方にセンサシュー90がブッシ
ュ103,スプリング104を介して機械的に連結し、他方に
は油路81のポート101aでライン圧が作用する。また、ス
プール102にはポート101bからソレノイド弁109による制
御圧が、ポート101cから油路93のロックアップ制御圧が
導入して作用し、ポート101dとドレンポート101eとの間
でドレン流量を変化させてライン圧を調圧する。
即ち、センサシュー90による変速比に応じたスプリン
グ力F,ライン圧PL,制御圧Pc,ロックアップ制御圧P
R,および各油圧のスプール有効受圧面積SL,Sc,SRとす
ると、以下のバランス式が成立する。
PL・SL=Pc・Sc+PR・SR+F これにより、ロックアップ状態ではロックアップ制御
圧PR=0のため、変速比に応じたスプリング力Fとエ
ンジン出力に応じた制御圧Pcとで、第4図のようにライ
ン圧制御される。一方、トルクコンバータ作動時にはロ
ックアップ制御圧PRが付加されるため、上述のライン
圧PLが全体的に増大し、トルク増幅分に対応してプー
リ押付力をアップするようになる。
更に、ロックアップ有無に対するライン圧の増大,低
下のタイミング制御系について述べると、ソレノイド弁
179からロックアップ制御弁170への油路173とライン圧
制御弁100への油路93とに、それぞれワンウエイディレ
イ手段176,177が介設される。一方のワンウエイディレ
イ手段176は、チェック弁176aとオリフィス176bとを並
列接続して成り、チェック弁176aはロックアップ時に制
御圧をドレンする際に開くように接続される。またソレ
ノイド弁179がオンしてロックアップ解放の制御圧が生
じてトルクコンバータ作動する場合は、チェック弁176a
は閉じオリフィス176bの絞りでロックアップ制御弁170
の切換タイミングを遅延させるようになっている。
また、他方のワンウエイディレイ手段177もチェック
弁177aとオリフィス177bとから成るが、この場合のチェ
ック弁177aは、トルクコンバータ作動時の制御圧で開く
ように接続される。これにより、上述と逆に制御圧をド
レンしてロックアップ作動する場合に、オリフィス177b
でライン圧制御弁100の低下タイミングを遅延するよう
になっている。
このように構成されたロックアップトルコン付無段変
速機と、その油圧制御装置の作用について述べる。
先ず、エンジン1の始動によりオイルポンプ70が駆動
して油圧が生じ、油路81には、ライン圧制御弁100によ
り調圧された高いライン圧が発生し、これが常にセカン
ダリシリンダ24に供給されることで、無段変速機5を最
初変速比最大の低速段に定める。
一方、ライン圧制御弁100のドレン側の油路85の潤滑
圧を元圧にしてレデューシング弁120から生じた一定の
レデューシング圧が、ライン圧,変速速度,ロックアッ
プおよびセフティロックの各制御用ソレノイド弁109,11
9,179,189に導かれて、制御可能になっている。また、
潤滑圧をリリーフ弁150で調圧した油路140の作動圧はロ
ックアップ制御弁170に導かれ、このロックアップ制御
弁170は発進時にソレノイド弁179により油路140と142と
を連通するため、作動圧がロックアップリリース側を経
てトルクコンバータ12に流入し、さらに油路141,144を
介してオイルパン80に戻るように循環する。これによ
り、ロックアップクラッチ15は解放し、トルクコンバー
タ12が作動状態になっている。さらにセフティロック弁
180は、正常の場合にソレノイド弁189により油路96と9
8,97と99とを連通することで、セレクト弁190に油路96
のライン圧と油路97の作動圧とが導かれている。
ここで、PまたはNレンジでの上記エンジン始動時に
は、セレクト弁190により前後進切換装置30のフォワー
ドクラッチ40とリバースブレーキ50が共に排油して解放
することで、プラネタリギヤ16はフリーになり、無段変
速機5以降の動力伝達を遮断している。
そこで、発進時にDレンジにシフトすると、セレクト
弁190によりフォワードクラッチ40に給油して係合する
ことでプラネタリギヤ16が一体化し、タービン軸13とプ
ライマリ軸20とを直結する。そのため、トルクコンバー
タ12に伝達していたエンジン動力が無段変速機5に入力
し、プーリ22,25と駆動ベルト26とにより変速比最大の
変速動力がセカンダリ軸23に出力し、これがディファレ
ンシャル装置6を介して車輪33に伝達して走行する。
ところで、上述の停車または減速からの発進時におい
て、ソレノイド弁179でロックアップ制御圧PRが生じる
と、ロックアップ制御圧PRは先ず油路173,93のワンウ
エイディレイ手段176,177に入力する。そしてワンウエ
イディレイ手段177のチェック弁177aを開いて、ライン
圧制御弁100に直ちにロックアップ制御圧PRを作用させ
てライン圧PLを増大制御する。一方、ロックアップ制
御圧PRは、他のワンウエイディレイ手段176のオリフィ
ス176bによりロックアップ制御弁170には遅れて作用
し、第5図(a)のP′Rのように徐々に上昇して所定
の油圧でロックアップ制御弁170をトルクコンバータ側
に切換動作するようにタイミングがずれる。こうしてト
ルクコンバータ作動時は、予め無段変速機5の油圧制御
系のライン圧が増大制御され、この状態でトルクコンバ
ータ12がトルクを増幅作用するようになり、これにより
トルク増幅分の大きい動力は、ライン圧によるプーリ押
付力の増大でベルトスリップが生じることなく伝達する
のである。
そして発進後、例えば変速開始点でトルクコンバータ
12が略カップリング領域に入った時点で、ロックアップ
制御用ソレノイド弁179がオフすると、ロックアップ制
御弁170は油路140と141とを連通するように切換える。
そのため、ロックアップクラッチ15のリリース室15aが
ドレンし、アプライ室15bに作動圧がかかってロックア
ップクラッチ15は両者の差圧によりコンバータカバー11
に締結するのであり、こうしてロックアップし、トルク
コンバータ12はロックする。このため、これ以降はエン
ジン動力をロックアップクラッチ15経由で効率よく伝達
することになる。
一方、このときソレノイド弁179の制御圧PPがドレン
して零になると、ワンウエイディレイ手段176のチェッ
ク弁176aが開いてロックアップ制御弁170は、制御圧PP
が直ちに抜けてロックアップに切換わる。これに対しラ
イン圧制御弁100の制御圧は、第5図(b)のP″Rの
ようにオリフィス177bで徐々に抜けて低下し、これに伴
いライン圧PLの低下も遅れたタイミングになる。こう
してロックアップ時は、ロックアップクラッチ15が締結
し、その後でライン圧がトルク増幅分を除くように低下
制御され、過大なプーリ押付力を回避するようになる。
また、ソレノイド弁119で変速速度制御弁110をデュー
ティ制御し、プライマリシリンダ21に給排油してプライ
マリ圧が生じることで、駆動ベルト26はプライマリプー
リ側に移行し、所定の変速速度で変速制御されるのであ
る。
なお、Rレンジにシフトすると後進走行するが、この
場合もトルクコンバータ作動時に上述と同時に予めライ
ン圧が増大制御されることは勿論である。
以上、本発明の一実施例について述べたが、先行技術
のような油圧制御系にも適用し得る。また、ロックアッ
プ時に制御圧が発生する構造では、ワンウエイディレイ
手段176,177のチェック弁176a,177aの接続方向を逆にす
ればよい。
〔発明の効果〕
以上述べてきたように、本発明によれば、 ロックアップトルコン付無段変速機の油圧制御系で、
トルクコンバータ作動時にトルクの増幅に対応してライ
ン圧を増大制御する方式において、ロックアップとトル
クコンバータとの切換え時にライン圧の増大,低下のタ
イミングを図るので、油路の不当長等に対しトルクコン
バータ作動時には必ずライン圧を増大し、ベルト耐久性
を向上し得る。
さらに、ワンウエイディレイ手段によりロックアップ
制御弁とライン圧制御弁との両者の動作のタイミングを
とるので、トルクコンバータ作動に移る際のライン圧増
大と、ロックアップに移る際のライン圧低下のタイミン
グが共に適正に設定され、ライン圧増大制御の精度を向
上し得る。
また、チェック弁とオリフィスとを2組付加した構成
であるから、構造がコンパクト化し、タイミング調整も
容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のロックアップトルコン付無段変速機の
油圧制御装置の実施例を示す駆動系のスケルトン図、 第2図は油圧制御系の回路図、 第3図は要部の回路図、 第4図はライン圧の増大制御を示す図、 第5図(a),(b)はライン圧の増大,低下のタイミ
ングを示す図である。 5……無段変速機、12……トルクコンバータ、15……ロ
ックアップクラッチ、100……ライン圧制御弁、170……
ロックアップ制御弁、93,173……油路、176,177……ワ
ンウエイディレイ手段、176a,177a……チェック弁、176
b,177b……オリフィス

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力側にロックアップクラッチ付トルクコ
    ンバータを備えた無段変速機で、ソレノイド弁のロック
    アップ制御圧をロックアップ制御弁とライン圧制御弁と
    に作用して、トルクコンバータのロックアップ切換制御
    と連動してライン圧をトルクコンバータ作動時は増大
    し、ロックアップ作動時は低下する油圧制御系におい
    て、 ロックアップ制御圧を上記ロックアップ制御弁に導く油
    路と上記ライン圧制御弁に導く油路とに、それぞれチェ
    ック弁とオリフィスとから成るワンウエイディレイ手段
    を該ディレイ方向が互いに逆方向になるように付設する
    と共に、トルクコンバータ作動への切換時は上記ロック
    アップ制御弁側のディレイ手段により制御圧が遅延して
    作用するように油路構成したことを特徴とするロックア
    ップトルコン付無段変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】上記ロックアップ制御弁側に設けたワンウ
    エイディレイ手段は、トルクコンバータへの切換時に切
    換時間を遅延し、それに先立ってライン圧を増大し、ロ
    ックアップへの切換時はライン圧制御弁側に設けたワン
    ウエイディレイ手段によりその切換後にライン圧を低下
    するようにタイミング制御することを特徴とする請求項
    1に記載されたロックアップトルコン付無段変速機の油
    圧制御装置。
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