JP2876157B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像補充液 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像補充液

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像
補充液に関するものであり、更に詳しくは、連続処理に
用いる補充液に関するものであり、該処理液の低温保存
時の析出防止や液着色防止技術に関する。
〔発明の背景〕
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理は基本的には
発色現像と脱銀の2工程からなり、脱銀は漂白と定着工
程又は漂白定着工程からなっている。この他には付加的
な処理工程としてリンス処理、安定処理等が加えられ
る。
発色現像において、露光されたハロゲン化銀は還元さ
れて銀になると同時に酸化された芳香族第1級アミン現
像主薬はカプラーと反応して色素を形成する。この過程
で、ハロゲン化銀の還元によって生じたハロゲンイオン
が現像液中に溶出し蓄積する。又別にはハロゲン化銀写
真感光材料中に含まれる抑制剤等の成分も発色現像液中
に溶出し蓄積される。脱銀工程では現像により生じた銀
は酸化剤により漂白され、次いで全ての銀塩は定着剤に
より可溶性銀塩として、写真感光材料中より除去され
る。なお、この漂白工程と定着工程をまとめて同時に処
理する一浴漂白定着処理方法も知られている。
発色現像液では前記の如く写真感光材料を現像処理す
ることによって現像抑制物質が蓄積するが、一方発色現
像主薬やベンジルアルコールは消費され、あるいは写真
感光材料中に蓄積して持ち出され、それらの成分濃度は
低下していく。又、現像反応によって放出される水素イ
オンによりpHも低下していく。
従って多量のハロゲン化銀写真感光材料を自動現像機
等により連続処理する現像処理方法においては、成分濃
度の変化による現像仕上がり特性の変化を避けるために
発色現像液の成分を一定濃度の範囲に保つための手段が
必要である。かかる手段として通常は不足成分を補い不
要な増加成分を稀釈するための補充液を補充する方法が
とられている。この補充液の補充により必然的に多量の
オーバーフローが生じ、廃棄されるために、この方法は
経済上及び公害上大きな問題となっている。それ故に近
年では前記オーバーフロー液を減少させるため、イオン
交換樹脂法や電気透析法による現像液の再生法や、濃厚
低補充法や、さらに別にはオーバーフロー液に再生剤を
加え再び補充液として用いる方法等が提案され実用化さ
れている。
現像液の再生は、不要蓄積成分である感光材料からの
溶出物を除去して不足成分を補うことによって行われる
が、この方法(イオン交換樹脂法と電気透析法)は化学
分析によって現像液成分を定量し一定ならしめないと感
光材料の現像処理特性が損なわれるという欠点があり、
煩雑な管理を必要とするために、特別なスキルを持たな
い小規模な現像所やミニラボ等では導入がほとんど不可
能である。さらにイニシャルコストが極めて高い欠点も
ある。
さらにオーバーフロー液に再生剤を加え補充液として
再生使用する方法は特にスキルはいらないもののストッ
クタンク等のスペースが必要であり、さらに現像所にと
っては煩雑である欠点を有しており、この方法もミニラ
ボ等への導入は極めて難しい。しかるに、濃厚低補充法
は特に新たな装置を必要とせず処理管理も容易なことか
らミニラボ等の小規模ラボには極めて適した方法といえ
る。しかしながら、この方法もいくつかの欠点を有して
いる。例えば、極端に少ない補充量で連続処理時に安定
した写真特性を得るためには、発色現像補充液を高濃度
溶液にする必要がある。しかし、従来の技術では発色現
像主薬の溶解性に限界があり、あまり高濃度化は達成で
きなかった。又、溶解しても例えば冬季に低温で保存し
た際には、発色現像主薬が析出し、このため補充液中の
発色現像主薬濃度が下がり、現像仕上がり特性に影響を
与えるばかりでなく、補充ポンプのストレーナー等に詰
まり、正常な補充ができなくなってしまう問題がある。
さらに近年のミニラボの拡大に伴ない、処理量の少な
い小規模現像所(ミニラボ)も増加する傾向にある。こ
のような低処理量のミニラボでは、低補充処理を行うこ
とにより、それに伴って補充液の更新率が低下する。す
なわち補充液の状態で長期間保存されることになる。こ
のため、補充液成分の空気酸化等による分解物により、
補充液は着色劣化してしまう。このような補充液を用い
て連続処理を行うと、発色現像タンク液のタール化が進
行し、ひいては、処理槽内のラックやローラー部にター
ルによる汚れが発生し、この汚れが処理する感光材料を
汚染する故障が発生する。又連続処理時におけるステイ
ン上昇の原因にもなる。
この様な問題に対して、特開昭62−250444号公報等に
はアルカノールアミン類を使用する方法、特開昭63−32
547号公報にはジアルキルヒドロキシルアミン類を使用
する方法、特開昭63−48548号公報にはヒドラジン誘導
体等の保恒剤を用いる方法等が開示されている。しか
し、いずれも劇的に効果があるものではなく、これらの
保恒剤を加えすぎると写真性能を不活性にしてしまうた
め、使用しにくく、又、コスト的にも負荷が大きい欠点
があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
従って、本発明の第1の目的は、補充量を極端に少な
くするために充分な量の発色現像主薬を溶解することが
可能で、かつ低温で析出や沈澱を生じないハロゲン化銀
カラー写真感光材料用発色現像補充液を提供することに
ある。
又、第2の目的は、処理量が少なく、液更新率が低下
しても長期にわたって着色劣化しないハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料用発色現像補充液を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重
ねた結果、本発明に至ったものである。すなわち本発明
に係るハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像補充
液はpKaが10.5以上のバッファー剤及び界面活性剤を含
有し、かつ、発色現像主薬濃度が2.3×10-2〜4.6×10-2
モル/以上であり、かつpH11.0以上であることを特徴
とする。
ここでいうpKaとは、HAH++A-という酸解離反応に
おける酸解離定数 の対数値であり、pKa=−log10Kaで表される数値であ
る。ここでいうH+とは酸性種を表し、A-とは共役塩基を
表す。
本発明の効果をよりよく奏するためには、発色現像補
充液に含有させる界面活性剤がアニオン系界面活性剤で
あること、発色現像補充液が界面活性剤を0.01〜5g/
含有することが必須で、界面活性剤の含有量は好ましく
は、0.02〜2.0g/の範囲である。
又、発色現像補充液に含有させるバッファー剤のpKa
は10.5以上であることが必須で、該pKaは好ましくは11.
0〜13.0の範囲である。更に、pHは11.0以上が必須で、
好ましくは11.5〜13.0の範囲である。
pHを高くすることで発色現像主薬の溶解度を上げるこ
とや、その高pHを保つためにpKaの高いバッファー剤を
用いることは周知であるが、これらを組合せ更に界面活
性剤を併用することにより、発色現像主薬が高濃度で存
在する発色現像補充液において、長期保存状態にあって
も、低温時における析出や沈澱を生じず、液が着色して
劣化してくることなく長期保存安定性が向上すること
は、本発明者にとって予想外のことであった。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明でいう界面活性剤とは分子内に親水基と疎水基
という溶媒に対する溶解性の相反する2つの基をもつ、
いわゆる両溶媒性物質であり、かつ水溶性のものを指
す。
界面活性剤は水溶液でイオン性を示すか否かでイオン
性界面活性剤と非イオン性界面活性剤に分けられ、イオ
ン性界面活性剤は更に水溶液で界面活性を示す部分のイ
オン種により、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面
活性剤、両性界面活性剤に分けられる。これら界面活性
剤のいずれをも本発明の目的を奏する上で使用すること
ができ、2種以上を組合せて使用することもできる。
本発明に好ましく用いられる界面活性剤としては、下
記一般式〔I〕〜〔XI〕で示される化合物が挙げられ
る。
一般式〔I〕 A−OBnX 一般式〔I〕において、Aは1価の有機基、例えば炭
素数が6〜50、好ましくは6〜35のアルキル基(例えば
ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウン
デシル又はドデシル等の各基)又は炭素数が3〜35のア
ルキル基又は炭素数が2〜35のアルケニル基で置換され
たアリール基である。
アリール基上に置換する好ましい基としては炭素数が
1〜18のアルキル基(例えばメチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニ
ル、デシル、ウンデシル又はドデシル等の非置換アルキ
ル基)、ベンジル、フェネチル等の置換アルキル基又は
炭素数2〜20のアルケニル基(例えばオレイル、セチ
ル、アリル基等の非置換のアルケニル基、スチリル基等
の置換されたアルケニル基)が挙げられる。
アリール基としてはフェニル、ビフェニル又はナフチ
ル等の各基が挙げられ、好ましくはフェニル基である。
アリール基に置換する位置としては、オルト、メタパラ
位のいずれでもよく、複数の基が置換できる。
B及びCは各々エチレンオキシ基、プロピレンオキシ
基、トリエチレンオキシ基又は を表す(但し、n1,m1及びl1は各々0,1,2又は3、pは0
又は1である。) m及びnは0〜100の整数を表す。
Xは水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリー
ル基であり、例えばAで説明した基が挙げられる。
一般式〔II〕において、R1は水素原子、脂肪族基又は
アシル基を表し、R2は水素原子又は脂肪族基を表す。
E1はエチレンオキシ基、E2はプロピレンオキシ基、E3
はエチレンオキシ基を表し、Xはカルボニルオキシ基、
−O−又は 基を表し、R3は脂肪族基、水素原子又は を表し、R4は水素原子又は脂肪族基を表す。
l1,l2,m1,m2,n1及びn2は各々0〜100の整数を表す。
一般式〔III〕 R1X−LlCOOM 一般式〔III〕において、R1は脂肪族基(例えば飽和
又は不飽和、置換又は非置換、直鎖又は分岐のアルキル
基)を表し、Xは、 を表し(R2及びR3は各々水素原子又はR1で定義した基を
表し)、lは0又は1てあり、Mは水素原子又はアルカ
リ金属原子(例えばNa、K等)、アンモニウムイオン又
は有機アンモニウムイオンを表す。Lはアルキレン基を
表す。
一般式〔IV〕 R1X−LmSO3M 一般式〔IV〕において、R1は脂肪族基(例えば飽和又
は不飽和、置換又は非置換、直鎖又は分岐のアルキル
基)を表し、Xは を表し(R2及びR3は各々水素原子、又はR1で定義した基
を表し)、l及びmは各々0又は1であり、Lはアルキ
レン基を表し、Yは酸素原子を表し、Mはアルカリ金属
原子(例えばNa、K、Li等)を表す。
一般式〔V〕 A−O−CH2CH2OnSO3M 一般式〔V〕において、Mはアルカリ金属原子(例え
ばNa、K、Li等)を表し、nは1〜100の整数であり、
Aは一価の有機基、例えば炭素数が6〜20、好ましくは
6〜12のアルキル基(例えば、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシル、ウンデシル又はドデシル等の
各基)、又は炭素数が3〜20のアルキル基で置換された
アリール基であり、置換基として好ましくは炭素数が3
〜12のアルキル基(例えば、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、
ウンデシル又はドデシル等の各基)が挙げられ、アリー
ル基としてはフェニル、トリル、キシニル、ビフェニル
又はナフチル等の各基が挙げられ、好ましくはフェニル
基又はトリル基である。
アリール基にアルキル基が結合する位置としては、オ
ルト、メタ、パラ位のいずれでもよい。
一般式〔VI〕において、R1,R2及びR3は各々置換又は
未置換のアルキル基であり、R1とR2、又はR2とR3は各々
環を形成していてもよい。Aは (R4は水素原子又はアルキル基を表し、nは1,2又は3
を表す)を表す。
一般式〔VII〕において、R1は一般式〔I〕のAと同
義である。R2は水素原子又はアルキル基(例えば、メチ
ル基、エチル基)を表し、m及びnは各々0,1又は2で
あり、Aはアルキル基又は置換若しくは未置換のアリー
ル基である。
Xは−COOM又は−SO3Hであり、Mは水素原子又はアル
カリ金属原子を表す。
一般式〔VIII〕において、R1,R2,R3及びR4は各々水素
原子、置換若しくは未置換のアルキル基又は置換若しく
は未置換のフェニル基である。
はハロゲン原子、水酸基、硫酸基、炭酸基、硝酸
基、酢酸基、p−トルエンスルホン酸基等のアニオンを
示す。
一般式〔IX〕において、R1及びR2のうち一方は水素原
子又はアルキル基、他方は式−SO3M(Mは水素原子又は
一価の陽オンを表す。)で示される基を表す。
Aは酸素原子又は式−N(R5)−(R5は水素原子又は
炭素数1〜8のアルキル基を表す。)で示される基を表
す。
R3及びR4は、各々炭素数4〜30のアルキル基を表す。
但し、R3,R4又はR5で表されるアルキル基はフッ素原子
又はヒドロキシル基によって置換されていてもよく、ま
た該アルキル基の炭素原子鎖間にオキシ基が存在してい
てもよい。
一般式〔X〕及び〔XI〕において、R1,R2,R3、R4及び
R5はそれぞれ水素原子又はアルキル基を表し、Mは一般
式〔III〕におけるMと同義である。n及びpは各々0
〜4の整数を示し、1≦n+p≦8を満足する値であ
る。
以下に一般式〔I〕〜〔XI〕で示される化合物の例示
化合物を挙げるが、これらに限定されるものではない。
(一般式〔I〕で表される化合物) (一般式〔II〕で表される化合物) (一般式〔III〕で表される化合物) (一般式〔IV〕で表される化合物) (一般式〔V〕で表される化合物) (一般式〔VI〕で表される化合物) (一般式〔VII〕で表される化合物) (一般式〔VIII〕で表される化合物) (一般式〔IX〕で表される化合物) (一般式〔X〕で表される化合物) (一般式〔XI〕で表される化合物) 本発明の発色現像補充液中の界面活性剤の含有量は0.
01〜5.0g/が好ましく、より好ましくは0.02〜2.0g/
である。界面活性剤の含有量が、20g/を越えると沈澱
や液のにごりが生ずる問題があり、実用的でない。
本発明に用いられる界面活性剤として好ましく用いら
れるのはノニオン及びアニオン系界面活性剤であり、特
にアニオン系界面活性剤が本発明の効果を奏する上で好
ましい。
カチオン系界面活性剤は発色現像補充液に添加した場
合、連続処理時、沈澱を生成する場合がある。
又、本発明にかかわる界面活性剤の効果をより高める
ために、一般にビルダーと呼ばれる物質を併用すること
ができる。ビルダーには炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ等の
炭酸塩、メタケイ酸ソーダ、オルソケイ酸ソーダ、セス
キケイ酸ソーダ等のケイ酸塩、ピロリン酸ソーダ、トリ
ポリリン酸ソーダ、テトラリン酸ソーダ等のリン酸塩に
代表される無機ビルダー及びカルボキシメチルセルロー
ス、メカルボキシメチルスターチ等に代表される有機ビ
ルダーがあり、いかなるビルダーも使用できるが、より
本発明の効果を奏するものとして有機ビルダーが好まし
い。界面活性剤を含有する溶液は、一般に発泡すること
が知られているが、写真用処理液の場合、発泡現象は不
都合なことが多いため、必要に応じて消泡剤を使用する
ことができる。
本発明でいうバッファー剤とは、溶液中の遊離水素イ
オン濃度の変化に対して抵抗性がある物質をさす。バッ
ファー剤のバッファー能力は、一般にほぼその物質の酸
解離定数pKa±1の範囲にあり、最大の能力はpH=pKaの
ところにある。
これらバッファー剤の中からpKaが10.5以上のものを
発色現像補充液に添加することで本発明の目的を良好に
奏することができ、又2種以上を組合せて使用すること
もできる。
本発明に好ましく用いられるバッファー剤としては下
記のpKa値が10.5以上のバッファー剤が挙げられる。該
バッファー剤はNa塩、K塩等の塩の形で使用してもよ
い。
本発明の現象補充液に含有させるバッファー剤は、前
記のようにpKaが10.5以上のものであるが、好ましくはp
Kaが11.0〜13.0のものであり、最も好ましいのはリン酸
である。
本発明の発色現像補充液には、従来保恒剤として用い
らていれるヒドロキシルアミンに代えて、特開昭63−14
6043号、同63−146042号、同63−146041号、同63−1460
40号、同63−135938号、同63−118748号記載のヒドロキ
シルアミン誘導体及び特開昭64−62639号記載のヒドロ
キサム酸類、ヒドラジン類、ヒドラジド類、フェノール
類、α−ヒドロキシケトン類、α−アミノケトン類、糖
類、モノアミン類、ジアミン類、4級アンモニウム塩
類、ニトロキシラジカル類、アルコール類、オキシム
類、ジアミド化合物類、縮環式アミン類などが有機保恒
剤として好ましく用いられる。
特に下記一般式〔A〕又は〔B〕で示される化合物を
含有させた場合に、迅速処理及びブルーイングの軽減に
好ましく、又発色現像補充液槽の液面の結晶析出につい
ても良好となり、別なる効果も奏するため、本発明のよ
り好ましい態様の一つとして挙げられる。
一般式〔A〕において、R1及びR2は同時に水素原子で
はないそれぞれアルキル基、アリール基、R′−CO−、
又は水素原子を表すが、R1及びR2で表されるアルキル基
は、同一でも異なってもよく、それぞれ炭素数1〜3の
アルキル基が好ましい。
R′はアルコキシ基、アルキル基又はアリール基を表
す。
R1,R2及びR′が表すアルキル基及びアリール基は置
換基を有するものも含み、又、R1及びR2は互いに結合し
て環を構成してもよく、例えばピペリジン、ピリジン、
トリアジンやモルホリンの如き複素環を構成してもよ
い。
一般式〔A〕で示されるヒドロキシルアミン系化合物
の具体的化合物は、米国特許3,287,125号、同3,293,034
号及び同3,287,124号等に記載されているが、以下に特
に好ましい具体的例示化合物を示す。
一般式〔B〕においてR1,R2及びR3は各々水素原子、
置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換
のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を
表し、R4はヒドロキシ基、ヒドロキシアミノ基、置換若
しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリ
ール、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは
無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリール
オキシ基、置換若しくは無置換のカルバモイル基又はア
ミノ基を表す。該ヘテロ環基は、5〜6員環であり、C,
H,O,N,S及びハロゲン原子から構成され飽和でも不飽和
でもよい。R5は−CO−,−SO2−又は−C(=NH)−か
ら選ばれる2価の基を表し、nは0又は1である。特に
n=0のとき、R4はアルキル基、アリール基及びヘテロ
環から選ばれる基を表し、R3とR4は共同してヘテロ環基
を形成してもよい。
一般式〔B〕中、R1,R2及びR3は水素原子又は炭素数
が1〜10のアルキル基であることが好ましく、特にR1
びR2は水素原子であることが最も好ましい。
一般式〔B〕中、R4はアルキル基、アリール基、カル
バモイル基又はアミノ基であることが好ましく、特にア
ルキル基又は置換アルキル基であることが好ましい。こ
こで好ましいアルキル基の置換値はカルボキシル基、ス
ルホ基、ニトロ基、アミノ基、ホスホノ基等である。
以下に、一般式〔B〕で表される化合物の具体例を示
す。
これら一般式〔A〕又は一般式〔B〕で示される化合
物は、通常遊離のアミン、塩酸塩、硫酸塩、p−トルエ
ンスルホン酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、酢酸塩等の形
で用いられる。
発色現像補充液中の前記一般式〔A〕又は一般式
〔B〕で示される化合物の濃度は、通常0.2〜50g/、
好ましくは0.5〜30g/、更に好ましくは1〜15g/で
ある。
又、これに一般式〔A〕又は一般式〔B〕で示される
化合物と、従来より用いられているヒドロキシルアミン
及び前記有機保恒剤を組合せて用いることもできるが、
好ましくはヒドロキシルアミンを用いない方が現像性の
上から好ましい。
本発明の発色現像補充液には、下記一般式〔C〕又は
〔D〕で示される化合物を含有する際に、発色現像補充
液の空気酸化に対しても改良効果を示し、しかも漂白定
着液に混入してもほとんど悪影響を与えないため好まし
く用いられる。
一般式〔C〕において、R1は炭素数2〜6のヒドロキ
シアルキル基、R2及びR3は各々水素原子、炭素数1〜6
のアルキル基、炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基、
ベンジル基又は 式を示し、上記式のnは1〜6の整数、X及びYは各々
水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6
のヒドロキシアルキル基を示す。
前記一般式〔C〕で示される化合物の好ましい具体例
は次の通りである。
C−1 エタノールアミン C−2 ジエタノールアミン C−3 トエタノールアミン C−4 ジ−イソプロパノールアミン C−5 2−メチルアミノエタノール C−6 2−エチルアミノエタノール C−7 2−ジメチルアミノエタノール C−8 2−ジエチルアミノエタノール C−9 1−ジエチルアミノ−2−プロパノール C−10 3−ジエチルアミノ−1−プロパノール C−11 3−ジメチルアミノ−1−プロパノール C−12 イソプロピルアミノエタノール C−13 3−アミノ−1−プロパノール C−14 2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパジンオ
ール C−15 エチレンジアミンテトライソプロパノール C−16 ベンジルジエタノールアミン C−17 2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3
−プロパンジオール 一般式〔D〕 HO−AO−BmOH 一般式〔D〕において、A及びBは各々直鎖又は分岐
のアルキレン基を示し、n及びmは各々0〜100の整数
を示す。但し、nとmの両方とも0であることない。
前記一般式〔D〕で示される化合物の好ましい具体例
は次の通りである。
前記一般式〔C〕又は〔D〕で示される化合物は、空
気酸化防止の点から、発色現像補充液1当り1〜100g
の範囲で好ましく用いられ、より好ましくは2〜50gの
範囲で用いられる。
本発明の発色現像補充液に用いられる発色現像主薬
は、水溶性基を有するp−フェニレンジアミン系化合物
が好ましく、ここで水溶性基は、p−フェニレンジアミ
ン系化合物のアミノ基又はベンゼン核上に少なくとも1
つ有するもので、具体的な水溶性基としては、 −(CH2)n−CH2OH, −(CH2)m−NHSO2−(CH2)n−CH3, −(CH2)m−O−(CH2)n−CH3, −(CH2CH2O)nCmH2m+1(m及びnはそれそれ0以上の
整数を表す。)、−COOH基、−SO3H基等が好ましいもの
として挙げられる。
本発明に好ましく用いられる発色現像主薬の具体的例
示化合物を以下に示す。
(例示発色現像主薬) 上記例示した発色現像主薬の中でも本発明に用いて好
ましいのは、例示No.(A−1)、(A−2)、(A−
3)、(A−4)、(A−6)、(A−7)及び(A−
15)で示した化合物であり、特に好ましくはNo.(A−
1)である。
上記発色現像主薬は通常、塩酸塩、硫酸塩、p−トル
エンスルホン酸塩等の塩のかたちで用いられる。
本発明において、好ましく用いられる水溶性基を有す
るp−フェニレンジアミン系化合物は、発色現像補充液
1当り2.0×10-2モル以上であることが必要で、好ま
しくは2.3×10-2〜4.6×10-2モルの範囲である。
本発明に用いられる発色現像補充液には上記成分の他
に以下の現像液成分を含有させることができる。
必要に応じて、無機及び有機のかぶり防止剤を添加す
ることができる。又、必要に応じて、現像促進剤も用い
ることができる。
現像促進剤としては、米国特許第2,648,604号、同3,6
71,247号、特公昭44−9503号公報で代表される各種のピ
リジニウム化合物や、その他のカチオン性化合物、フェ
ノサフラニンのようなカチオン性色素、硝酸タリウムの
如き中性塩、米国特許2,533,990号、同2,531,832号、同
2,950,970号、同2,577,127号及び特公昭44−9504号公報
記載のポリエチレングリコールやその誘導体、ポリチオ
エーテル類等のノニオン性化合物、又米国特許2,304,92
5号に記載されているフェネチルアルコール及びこの
他、アセチレングリコール、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン、チオエーテル類、ピリジン、アンモニ
ア、ヒドラジン、アミン類等が挙げられる。
ベンジルアルコールは本発明では使用が好ましくな
く、かつ上記フェネチルアルコールで代表される貧溶解
性の有機溶媒については、前記本発明の目的を効果的に
達成する上から、その使用を無くすることが好ましい。
その使用は発色現像補充液の長期間に亘る使用によっ
て、特に低補充方式におけるランニング処理においてタ
ールが発生し易く、かかるタール発生は、被処理ペーパ
ー感光材料への付着によって、その商品価値を著しく損
なうという重大な故障を招くことすらある。
又、貧溶解性の有機溶媒は、水に対する溶解性が悪い
ため、発色現像補充液自身の調製に撹拌器具を要する等
の面倒さがあるばかりでなく、かかる撹拌器具の使用に
よっても、その溶解率の悪さから、現像促進効果にも限
界がある。
更に、貧溶解性の有機溶媒は生物化学的酸素要求量
(BOD)等の公害負荷値が大であり、下水道ないし河川
等に廃棄することは不可であり、その廃液処理には多大
の労力と費用を必要とする、等の問題点を有するため、
ベンジルアルコールのみならず、他の貧溶解性の有機溶
媒についても極力その使用量を減じるか又はなくすこと
が好ましい。
本発明の発色現像補充液にはトリアジニルスチネベン
系蛍光増白剤を含有させることが好ましい。
トリアジニルスチルベン系蛍光増白剤としては下記一
般式〔E〕で表されるものが好ましい。
一般式〔E〕において、X1,X2,Y1及びY2は各々水酸
基、塩素又は臭素等のハロゲン原子、アルキル基(例え
ばメチル、エチル等)、アリール基(例えばフェニル、
メトキシフェニル等)、 を表す。
ここでR21及びR22は各々水素原子、置換基を有してい
てもよいアルキル基、又は置換基を有してもよいアリー
ル基を、R23及びR24は各々置換基を有してもよいアルキ
レン基を、R25は水素原子、置換基を有してもよいアル
キル基又は置換基を有してもよいアリール基を表し、M
はカチオン(例えばナトリウム、カリウム、リチウム、
アンモニウム等)を表す。R21,R22及びR25で表されるア
ルキル基は好ましくは炭素数1〜6であり、上記R23
びR24で表されるアルキレン基は好ましくは炭素数1〜
2である。
上記R21,R22及びR25で表されるアルキル基及びアリー
ル基並びに上記R23及びR24で表されるアルキレン基の置
換基としてはヒドロキシ基、スルホ基、スルホアミノ基
及びカルボキシアミノ基が好ましい。
の具体例としてはアミノ基、アルキルアミノ基(例えば
メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチ
ルアミノ、シクロヘキシルアミノ、β−ヒドロキシエチ
ルアミノ、ジ(β−ヒドロキシエチル)アミノ、β−ス
ルホエチルアミノ、N−(β−スルホエチル)−N−メ
チルアミノ、N−(β−ヒドロキシエチル−N−メチル
アミノ等)、又はアリールアミノ基(例えばアニリノ,o
−,m−,p−スルホアニリノ、o−,m−,p−クロロアニリ
ノ、o−,m−,p−トルイジノ、o−,m−,p−カルボキシ
アニリノ、o,m,p−ヒドロキシアニリノ、スフホナフチ
ルアミノ、o−,m−,p−アミノアニリノ、o−,m−,p−
アニジノ等)が挙げられ、 の具体例としてはモルノリノ基が挙げられ、−OR25の具
体例としてはアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキ
シ、メトキシエトキシ等)、アリールオキシ基(例えば
フェノキシ、p−スルホフェノキシ等)が挙げられる。
前記一般式で示される蛍光増白剤のなかで好ましい化
合物はX1,X2,Y1及びY2が全て である化合であり、最も好ましい化合物はX2及びY1の一
方が−OR25、他方が、 であり、かつX2及びY2の一方が−OR25のとき他方が である化合物である。
具体的には、下記の化合物を挙げることができるが、
これらに限定されるものではない。
本発明に好ましく用いるトリアジニルスチルベン系増
白剤は、例えば化成品工業協会編「蛍光増白剤」(昭和
51年8月発行)8頁に記載されている通常の方法で合成
することができる。
例示化合物の中で特に好ましく用いられるのはE−
4、E−24、E−34、E−35、E−36、E−37、E−41
である。
これらトリアジニルスチルベン系増白剤は発色現像補
充液1当り0.2〜10gの範囲であることが好ましく、更
に好ましくは0.4〜5gの範囲である。
更に、本発明に用いられる発色現像補充液には、必要
に応じて、メチルセロソルブ、メタノール、アセトン、
ジメチルホルムアミド、β−シクロデキストリン、その
他特公昭47−33378号、同44−9509号各公報記載の化合
物を現像主薬の溶解度を上げるための有機溶剤として使
用することができる。
更に、現像主薬とともに補助現像剤を使用することも
できる。これらの補助現像剤としては、例えばN−メチ
ル−p−アミノフェノールヘキサルフェート(メトー
ル)、フェニドン、N,N′−ジエチル−p−アミノフェ
ノール塩酸塩、N,N,N′,N′−テトラメチル−p−フェ
ニレンジアミン塩酸塩等が知られており、その添加量と
しては通常0.01〜1.0g/が好ましい。
更に又、その他ステイン防止剤、スラッジ防止剤、重
層効果促進剤等各種添加剤を用いることができる。
又、本発明の発色現像補充液には、下記一般式〔K〕
で示されるキレート剤が添加されることが、本発明の目
的を効果的に達成する観点から好ましい。
一般式〔K〕において、Eは置換又は未置換のアルキ
レン基、シクロアルキレン基、フェニレン基、−R5OR5
−,−R5OR5OR5−又は−R5ZR5−を表し、Zは>N−R5
−A5又は>N−A5を表し、R1〜R5は各々置換又は未置換
のアルキレン基を表し、A1〜A5は各々水素原子、−OH,
−COOM又は−PO3(M)を表し、Mは水素原子又はア
ルカリ金属原子を表す。
(例示キレート剤) 上記発色現像補充液の各成分は、一定の水に、順次添
加、撹拌して調製することができる。この場合水に対す
る溶解性の低い成分はトリエタノールアミン等の前記有
機溶媒等と混合して添加することができる。
又、より一般的には、それぞれ安定に共存し得る複数
の成分を濃厚水溶液、又は固体状態で小容器に予め調製
したものを水中に添加、撹拌して調製し、本発明の発色
現像補充液として使用することができる。
本発明の発色現像補充液のpHは11以上であることが必
須で、より好ましくは11.5〜13.0の範囲である。
本発明においては、低補充である場合に本発明の効果
が顕著であることから、発色現像補充液の補充量は、12
0ml/m2以下が好ましく、より好ましくは20〜100ml/m2
あり、特に好ましくは25〜70ml/m2である。
本発明の発色現像補充液を用いる感光材料としては、
感光材料中にカプラーを含有する所謂内式現像方式で処
理される感光材料であれば、カラーペーパー、カラーネ
ガフィルム、カラーポジフィルム、スライド用カラー反
転フィルム、映画用カラー反転フィルム、TV用カラー反
転フィルム、反転カラーペーパー等任意の感光材料に適
用することができるが、最も好ましくは塩化銀主体のカ
ラーペーパーに適用することである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を挙げて本発明を更に詳説する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。
実施例1 下記の組成の発色現像補充液を調製した。
発色現像補充液 トリエタノールアミン 10g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 8.0g 界面活性剤(表2記載) 0.5g ジエチレントリアミン五酢酸 7.5g 亜硫酸カリウム 3.5×10-3モル 発色現像主薬(3−メチル−4−アミノ−N−エチル−
N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−アニリン硫
酸塩) 表2記載 バッファー剤(表2記載) 0.2モル 水を加えて全量を1とし、水酸化カリウム又は硫酸
でpH12.0に調整する。
上記発色現像補充液を用いて、以下の実験を行った。
実験1 紙支持体の片面にポリエチレンを、別の面の第1層側
に酸化チタンを含有するポリエチレンをラミネートした
支持体上に以下に示す構成の各層を塗設し、多層ハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料を作成した。
塗布液は下記のごとく調製した。
第1層塗布液 イエローカプラー(Y−1)26.7g、色素画像安定化
剤(ST−1)10.0g、(ST−2)6.67g、添加剤(HQ−
1)0.67gを高沸点有機溶剤(DNP)6.67gに酢酸エチル6
0mlを加え溶解し、この溶液を20%界面活性剤(SU−
1)7mlを含有する10%ゼラチン水溶液220mlに超音波ホ
モジナイザーを用いて乳化分散させてイエローカプラー
分散液を作製した。
この分散液を下記条件にて作製した青感性ハロゲン化
銀乳剤(銀10g含有)と混合し第1層塗布液を調製し
た。
第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液と同様に調
製した。
尚、硬膜剤として、下記H−1を使用した。
[青感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法] 40℃に保温した2%ゼラチン水溶液1000ml中に下記
(A液)及び(B液)をpAg=6.5,pH=3.0に制御しつつ
30分かけて同時添加し、更に下記(C液)及び(D液)
をpAg=7.3,pH=5.5に制御しつつ180分かけて同時添加
した。
このとき、pAgの制御は特開昭59−45437号記載の方法
により行い、pHの制御は硫酸又は水酸化ナトリウムの水
溶液を用いて行った。
(A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200ml (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ml (C液) 塩化ナトリウム 102.7g 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 600ml (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ml 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶
液と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行っ
た後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.85μm、変
動係数(σ/r)=0.07、塩化銀含有率99.5モル%の単分
散立方体乳剤EMP−1を得た。
上記乳剤EMP−1に対し、下記化合物を用い、50℃に
て90分化学熟成を行い、青感性ハロゲン化銀乳剤(Em
A)を得た。
チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX 塩化金酸 0.5mg/モルAgX 安定剤 SB−5 6.0×10-4モル/モルAgX 増感色素 D−1 4.3×10-4モル/モルAgX 増感色素 D−4 0.7×10-4モル/モルAgX [緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法] (A液)と(B液)の添加時間及び(C液)と(D
液)の添加時間を変更する以外はEMP−1と同様にし
て、平均粒径0.43μm、変動係数(σ/r)=0.08、塩化
銀含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤EMP−2を得
た。
EMP−2に対し、下記化合物を用いて55℃で120分化学
熟成を行い、緑感性ハロゲン化銀乳剤(EmB)を得た。
チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX 塩化金酸 1.0mg/モルAgX 安定剤 SB−5 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 D−2 4×10-4モル/モルAgX [赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法] (A液)と(B液)の添加時間及び(C液)と(D
液)の添加時間を変更する以外はEMP−1と同様にし
て、平均粒径0.50μm、変動係数(σ/r)=0.88、塩化
銀含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤EMP−3を得
た。
EMP−3に対し、下記化合物を用いて60℃で90分化学
熟成を行い、赤感性ハロゲン化銀乳剤(EmC)を得た。
チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX 塩化金酸 2.0mg/モルAgX 安定剤 SB−5 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 D−3 1×10-4モル/モルAgX この試料を常法に従って露光後、次の処理条件と処理
液を使用して処理を行った。
処理条件 補充量は感光材料1m2当たりの量である。安定処理は
安定タンクを3→1への向流方式で補充した。
各処理液の組成は以下の通りである。
発色現像タンク液 トリエタノールアミン 10.0g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 5.0g 水溶性界面活性剤(V−3) 0.3g 臭化カリウム 20mg 塩化カリウム 7g ジエチレントリアミン五酢酸 5.0g 亜硫酸カリウム 2.5×10-3モル 発色現像主薬(3−メチル−4−アミノ−N−エチル
−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−アリニン
硫酸塩) 8.0g 炭酸カリウム 20g リン酸カリウム 8g 水を加えて全量を1とし、水酸化カリウム又硫酸で
pH10.10に調整する。
発色現像補充液 前記発色現像補充液を使用。
定着タンク液及び補充液 エチレンジアミン四酢酸第2鉄アンモニウム塩 53.0g エチレンジアミン四酢酸 3.0g チオ硫酸アンモニウム塩(70%溶液) 123.0g 亜硫酸アンモニウム (40%溶液) 51.0g 臭化アンモニウム 40.0g アンモニア水又は氷酢酸でpH6.5に調整するとともに
水を加えて全量を1とする。
安定タンク液及び補充液 オルトフェニルフェノール 0.1g ユビテックス(チバガイギー社製) 1.0g ZnSO4・7H2O 0.1g 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 5.0ml 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(60
%溶液) 3.0g エチレンジアミン四酢酸 1.5g アンモニア水又は硫酸でpH7.8とすると共に水で1
とする。
作成したカラーペーパー及び処理液を用いて、ランニ
ング処理を行った。
ランニング処理は自動現像機に上記の発色現像タンク
液を満すと共に、漂白定着タンク液及び安定タンク液を
満し、前記カラーペーパー試料を処理しながら3分間隔
毎に上記した発色現像補充液と漂白定着補充液と安定補
充液を定量ポンプを通じて補充しながら行った。
ランニング処理は発色現像タンク液中に補充された発
色現像液の量が発色現像タンク液の容量の3倍になるま
で、1日当り0.05Rの連続処理を行った。
尚1Rというのは発色現像タンク容量分の発色現像補充
液が補充されることを意味する。
連続処理後、発色現像タンク液中の主薬濃度と発色性
及びカブリの変動を評価した。
発色性については、イエロー最大発色濃度(Y−Dma
x)を測定した。又、カブリについては未露光部のイエ
ロー反射濃度(Y−Dmin)を測定した。
結果を表2に示す。
実験2 50mlガラスびんに30mlずつ入れ、さらに通常配管等に
使用している塩化ビニル製のパイプ片を加えた後、密封
し、5℃の恒温槽中で2週間保存し、保存後の析出物の
有無を観察した。
結果は表2に示すが、評価は下記の基準に従って行っ
た。
◎全く析出なし。
○ほんのわずかの析出物が認められる。
△塩化ビニル製のパイプ片上に結晶性の析出物が少
量認められる。
×塩化ビニル製のパイプ片上に結晶性の析出物が多
量認められる。
××容器の底に結晶性の析出物が多量認められる。
実験3 100mlのガラスびんに100mlずつ入れ、開口面積0.015c
m-1になるように調節し、25℃で4週間保存した。保存
後の発色現像主薬残存率と保存前後での溶液の吸光度変
化を440nmで測定した。結果を表2に示す。
尚、実施例で使用したバッファー剤については表1に
示す。又、バッファー剤を併用する場合はそれぞれ0.1
モルずつとした。
使用したバッファー剤 表2より、本発明の組合せによって初めて、低補充処
理を行っても発色性が低下することのない充分な量の発
色現像主薬濃度を保つことができ、かつ低温保存による
析出や、長期間保存による液劣化のない発色現像補充液
を提供できるということが判る。
界面活性剤は、アニオン性のものが、最も効果的であ
り、カチオン性やノニオン性の界面活性剤は析出性に対
しての抑制効果は低かった。
実施例2 実施例1の補充液No.1−4の条件で、界面活性剤を何
種類かに変え、更に添加量を変化させ、実施例2の実験
2及び3と同様の評価を行った。
結果を表3に示す。
表3より、界面活性剤の添加量に対する依存性がある
ことが明らかであり、0.01g/以上5.0g/以下、好ま
しくは0.02g/以上2.0g/以下含有することで、液着
色性がなく、低温析出を有効に防ぐことがわかる。
実施例3 実施例1の補充液No.1−4の試料において、キレート
剤のジエチレントリアミン五酢酸を下記の構造のものに
変え、等モルになるように加えた。そして実施例1の実
験2における保存期間を4週間とし、又、実験3におけ
る保存期間を6週間とした以外は、実験2と実験3と同
様に評価を行った。結果を表4に示す。
表4から明らかな様に、前記一般式〔K〕で表される
キレート剤を含有させることによって、本発明をより一
層効果的なものとすることができる。
実施例4 実施例1の補充液No.1−4の試料へ下記表5記載の増
白剤を2.0g/添加した以外は実施例3と同様に評価し
た。結果を表5に示す。
表5から明らかな様に、トリアジニルスチルベン系増
白剤を添加することで、本発明の効果をより一層強める
ことができる。
実施例5 実施例1の補充液No.1−4において、保恒剤であるN,
N−ジエチルヒドロキシルアミンを他の保恒剤に変更
し、等モルになるよう添加した以外は実施例3と同様な
評価をした。結果を表6に示す。
表6から明らかなように、一般式〔A〕又は〔B〕で
表される有機保恒剤を添加することによって、より一層
本発明は効果的なものとなる。
実施例6 実施例1の補充液No.1−4について、トリエタノール
アミンを下記の添加物に変更し、等モルになるように添
加した以外は実施例3と同様に評価した。結果を表7に
示す。
表7から明らかな様に、一般式〔C〕で表されるアル
カノールアミン系化合物や一般式〔D〕で表されるグリ
コール系化合物を併用することで、本発明の効果を更に
良好なものとすることができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の
発色現像処理において、補充量を極端に少なくするため
に充分な量の発色現像主薬を溶解することが可能で、か
つ低温で析出や沈澱を生ぜず、又、処理量が少なく液更
新率が低下しても長期にわたって着色劣化しないハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料用発色現像補充液が提供され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−213646(JP,A) 特開 平1−302351(JP,A) 特開 平2−18559(JP,A) 特開 昭61−70552(JP,A) 特開 昭56−40824(JP,A) 特開 昭62−178257(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 7/44

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】pKaが10.5以上のバッファー剤及び界面活
    性剤を含有し、かつ発色現像主薬濃度が2.3×10-2〜4.6
    ×10-2モル/lであり、かつpH11.0以上であることを特徴
    とするハロゲン化銀カラー写真感光材料用発色現像補充
    液。
  2. 【請求項2】前記界面活性剤がアニオン系界面活性剤で
    あることを特徴とする請求項(1)記載のハロゲン化銀
    カラー写真感光材料用発色現像補充液。
  3. 【請求項3】前記界面活性剤を0.01〜5.0g/l含有するこ
    とを特徴とする請求項(1)又は(2)記載のハロゲン
    化銀カラー写真感光材料用発色現像補充液。
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