JP2875876B2 - 動吸振器 - Google Patents
動吸振器Info
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- movable mass
- vibration
- building
- vibrating body
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- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は動吸振器に係り、特に振動体の振動周波数に
対応しうるよう構成した動吸振器に関する。
対応しうるよう構成した動吸振器に関する。
従来の技術 高層ビルの建築技術が進歩するとともに、地震等によ
り高層ビルの揺れを防止するための技術開発が進められ
ている。その一手段として高層ビルの振動を抑えるよう
に構成された動吸振器が開発されつつある。
り高層ビルの揺れを防止するための技術開発が進められ
ている。その一手段として高層ビルの振動を抑えるよう
に構成された動吸振器が開発されつつある。
従来の動吸振器としては、第10図に示すような装置が
ある。第10図に示す動吸振器は門形の支持体1にアーム
2が回動自在に吊下され、アーム2の端部におもり3が
取付けられている。この動吸振器は例えば高層ビルの屋
上等に設置され、高層ビルが振動すると“振り子”のよ
うにアーム2及びおもり3が軸4を支点として揺動する
ようになっている。そして、おもり3の周波数が高層ビ
ルの周波数と対応するように調整が行われる。この場
合、アーム2の長さを変更することによりおもり3の周
波数を調整することができる。
ある。第10図に示す動吸振器は門形の支持体1にアーム
2が回動自在に吊下され、アーム2の端部におもり3が
取付けられている。この動吸振器は例えば高層ビルの屋
上等に設置され、高層ビルが振動すると“振り子”のよ
うにアーム2及びおもり3が軸4を支点として揺動する
ようになっている。そして、おもり3の周波数が高層ビ
ルの周波数と対応するように調整が行われる。この場
合、アーム2の長さを変更することによりおもり3の周
波数を調整することができる。
発明が解決しようとする課題 しかるに、上記従来の動吸振器では、周波数を小さく
(周期を長く)しようとすると、アーム2をより長くす
る必要があり、装置全体が大型化してしまう。また、ア
ーム2が長くならないようにするため特開平1−299339
号公報のように振子の吊り糸を折り畳んだものが開発さ
れているが構成が複雑化している。又、従来の動吸振器
では周波数を大きく(周期を短く)する場合、アーム2
がかなり短くなり、1Hzのとき、アーム2の長さは24.8c
mとなってしまい、数トンもあるおもり3を支持するこ
とが構造的に不可能となってしまい、高層ビルの周波数
に応じておもり3の周波数を調整することが難しいとい
った課題がある。
(周期を長く)しようとすると、アーム2をより長くす
る必要があり、装置全体が大型化してしまう。また、ア
ーム2が長くならないようにするため特開平1−299339
号公報のように振子の吊り糸を折り畳んだものが開発さ
れているが構成が複雑化している。又、従来の動吸振器
では周波数を大きく(周期を短く)する場合、アーム2
がかなり短くなり、1Hzのとき、アーム2の長さは24.8c
mとなってしまい、数トンもあるおもり3を支持するこ
とが構造的に不可能となってしまい、高層ビルの周波数
に応じておもり3の周波数を調整することが難しいとい
った課題がある。
そこで、本発明は上記課題を解決した動吸振器を提供
することを目的とする。
することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は、 振動体の振動方向に延在する軌道を有し、該振動体上
で揺動自在に支承された揺動部材と、 前記軌道上に移動自在に載置され、前記振動体の振動
に応じて前記揺動部材を揺動せしめ傾斜した軌道上を移
動するおもりと、 一端が前記おもりに連結され、他端が前記振動体に設
けられた固定部に連結され、前記おもりを前記振動体の
振動方向へ往復動するように支持する回動部材と、 前記揺動部材の端部に設けられ、前記おもりの往復動
に伴う前記揺動部材の揺動動作を緩衝する緩衝手段と、 よりなる。
で揺動自在に支承された揺動部材と、 前記軌道上に移動自在に載置され、前記振動体の振動
に応じて前記揺動部材を揺動せしめ傾斜した軌道上を移
動するおもりと、 一端が前記おもりに連結され、他端が前記振動体に設
けられた固定部に連結され、前記おもりを前記振動体の
振動方向へ往復動するように支持する回動部材と、 前記揺動部材の端部に設けられ、前記おもりの往復動
に伴う前記揺動部材の揺動動作を緩衝する緩衝手段と、 よりなる。
作用 振動体の揺動に応じておもりが振動方向に延在する軌
道上を往復移動して揺動部材を揺動せしめ、この揺動部
材の揺動動作を緩衝手段により緩衝することにより、お
もりを振動体の振動に応じた周波数で振り子運動させる
ようにしたものであり、揺動部材の端部に設けた衝撃手
段のばね力を変更することによりおもりの周波数を適宜
調整することが可能となり、且つコンパクトな構成とな
っている。
道上を往復移動して揺動部材を揺動せしめ、この揺動部
材の揺動動作を緩衝手段により緩衝することにより、お
もりを振動体の振動に応じた周波数で振り子運動させる
ようにしたものであり、揺動部材の端部に設けた衝撃手
段のばね力を変更することによりおもりの周波数を適宜
調整することが可能となり、且つコンパクトな構成とな
っている。
実施例 第1図乃至第3図に本発明になる動吸振器の第1実施
例を示す。
例を示す。
各図中、動吸振器11はビル屋上(振動体)12に設置さ
れ地震等によりビルが振動すると、可動質量(おもり)
13が揺動ベース14上に設けられた軌道15a,15bをX方向
に走行してビルを制振する。可動質量13はビルの大きさ
等に応じた重量を有し、底部に4個の車輪16を有する。
各車輪16は可動質量13より側方に突出する軸13aにより
回転自在に支承され、内側には脱輪防止の鍔部16aを有
する。
れ地震等によりビルが振動すると、可動質量(おもり)
13が揺動ベース14上に設けられた軌道15a,15bをX方向
に走行してビルを制振する。可動質量13はビルの大きさ
等に応じた重量を有し、底部に4個の車輪16を有する。
各車輪16は可動質量13より側方に突出する軸13aにより
回転自在に支承され、内側には脱輪防止の鍔部16aを有
する。
揺動ベース14は上面にビルの振動方向(X方向)に延
在する一対の軌道15a,15bを有し、上記可動質量13の各
車輪16はビル揺動時の慣性力により軌道15a,15bを転動
する。
在する一対の軌道15a,15bを有し、上記可動質量13の各
車輪16はビル揺動時の慣性力により軌道15a,15bを転動
する。
17,18は揺動ベース14の長手方向(X方向)中央を揺
動自在に支持する支柱で、揺動ベース14の前後面に対抗
するようにビル屋上12にボルト19により固定されてい
る。又、支柱17,18の上部側面には揺動ベース14より突
出する軸14d,14eを軸承する軸受20,21が設けられ、揺動
ベース14は軸14d,14eを支点としてシーソ運動するよう
に支持されている。
動自在に支持する支柱で、揺動ベース14の前後面に対抗
するようにビル屋上12にボルト19により固定されてい
る。又、支柱17,18の上部側面には揺動ベース14より突
出する軸14d,14eを軸承する軸受20,21が設けられ、揺動
ベース14は軸14d,14eを支点としてシーソ運動するよう
に支持されている。
22は回転アームで、可動質量13が振動方向へ往復動す
るように上端22aが可動質量(13)の凹部13b内に横架さ
れた軸13cに軸受23を介して連結され、下端22bがビル屋
上12の凹部12a内に設けられた固定部材24のブラケット2
4a,24b間に横架された軸24cに軸受25を介して連結され
ている。又、揺動ベース14は回動アーム22が貫通する貫
通孔14aがX方向に延在するように穿設されている。従
って、回動アーム22はビルの振動発生時振動の慣性力に
より可動質量13がX方向に移動すると、下方の軸24cを
支点として回動する。そのため、回動アーム22が連結さ
れた可動質量13は軌道15a,15bを走行しながら振り子運
動する。
るように上端22aが可動質量(13)の凹部13b内に横架さ
れた軸13cに軸受23を介して連結され、下端22bがビル屋
上12の凹部12a内に設けられた固定部材24のブラケット2
4a,24b間に横架された軸24cに軸受25を介して連結され
ている。又、揺動ベース14は回動アーム22が貫通する貫
通孔14aがX方向に延在するように穿設されている。従
って、回動アーム22はビルの振動発生時振動の慣性力に
より可動質量13がX方向に移動すると、下方の軸24cを
支点として回動する。そのため、回動アーム22が連結さ
れた可動質量13は軌道15a,15bを走行しながら振り子運
動する。
上記振動ベース14の両端部14b,14cとビル屋上12との
間には第1,第2の緩衝手段26,27が設けられている。第
1の緩衝手段26は上端が摺動ベース14の下面に設けられ
た掛止部14b1,14b2に掛止され、下端がビル屋上12の掛
止部12b1,12b2に掛止されたダンパ26aとコイルバネ26b
とよりなり、第2の緩衝手段27は第1の緩衝手段26と同
様に配設されたダンパ27aとコイルバネ27bとよりなる。
そのため、後述するように可動質量13の往復動に伴って
揺動ベース14がシーソ運動するとき、揺動ベース14は両
端部14b1,14cがビル屋上12に近接または離間するととも
に上記ダンパ26a,27a,バネ26b,27bの伸縮動作により緩
衝される。
間には第1,第2の緩衝手段26,27が設けられている。第
1の緩衝手段26は上端が摺動ベース14の下面に設けられ
た掛止部14b1,14b2に掛止され、下端がビル屋上12の掛
止部12b1,12b2に掛止されたダンパ26aとコイルバネ26b
とよりなり、第2の緩衝手段27は第1の緩衝手段26と同
様に配設されたダンパ27aとコイルバネ27bとよりなる。
そのため、後述するように可動質量13の往復動に伴って
揺動ベース14がシーソ運動するとき、揺動ベース14は両
端部14b1,14cがビル屋上12に近接または離間するととも
に上記ダンパ26a,27a,バネ26b,27bの伸縮動作により緩
衝される。
通常(ビルが振動しないとき)、可動質量13は第1図
に示す中立位置に停止しており、揺動ベース14はビル屋
上12と平行な水平方向に延在する位置で停止している。
これは、揺動ベース14の両端を附勢する第1,第2の緩衝
手段2627の押圧力がバランスするからである。
に示す中立位置に停止しており、揺動ベース14はビル屋
上12と平行な水平方向に延在する位置で停止している。
これは、揺動ベース14の両端を附勢する第1,第2の緩衝
手段2627の押圧力がバランスするからである。
ここで、上記構成になる動吸振器11の動作につき説明
する。
する。
ビル(図示せず)が地震等により振動すると、ビ屋上
12に設置された動吸振器11は、ビル振動の慣性力が可動
質量13に作用するため、可動質量13が各車輪16の転動に
より軌道15a,15bに沿ってX方向に移動する。即ち、ビ
ルの振動により可動質量13はビル振動方向と逆方向へ移
動し、ビルの振動と同一の周波数でX方向に往復移動す
る。
12に設置された動吸振器11は、ビル振動の慣性力が可動
質量13に作用するため、可動質量13が各車輪16の転動に
より軌道15a,15bに沿ってX方向に移動する。即ち、ビ
ルの振動により可動質量13はビル振動方向と逆方向へ移
動し、ビルの振動と同一の周波数でX方向に往復移動す
る。
そして、可動質量13が第3図に示すように中立位置か
ら揺動ベース14の一方の端部14b側へ移動すると、揺動
ベース14は端部14b側が降下し他方の端部14cが上昇する
ように傾斜しながら軸14d,14eを支点として反時計方向
に回動する。このように、可動質量13が揺動ベース14の
端部14b側へ移動するときに、端部14b側の第1の緩衝手
段26には圧縮荷重が作用し、端部14c側の第2の緩衝手
段27には引張荷重が作用する。そのため、揺動ベース14
は一方の端部14bがダンパ26a,バネ26bにより緩衝され、
他方の端部14cがダンパ27a,27bにより緩衝されて減速さ
れる。そして、揺動ベース14が第1,第2の緩衝手段26,2
7の附勢力の増大により逆方向(時計方向)に回動しは
じめるとき、可動質量13は中立位置へ復帰するように移
動する。
ら揺動ベース14の一方の端部14b側へ移動すると、揺動
ベース14は端部14b側が降下し他方の端部14cが上昇する
ように傾斜しながら軸14d,14eを支点として反時計方向
に回動する。このように、可動質量13が揺動ベース14の
端部14b側へ移動するときに、端部14b側の第1の緩衝手
段26には圧縮荷重が作用し、端部14c側の第2の緩衝手
段27には引張荷重が作用する。そのため、揺動ベース14
は一方の端部14bがダンパ26a,バネ26bにより緩衝され、
他方の端部14cがダンパ27a,27bにより緩衝されて減速さ
れる。そして、揺動ベース14が第1,第2の緩衝手段26,2
7の附勢力の増大により逆方向(時計方向)に回動しは
じめるとき、可動質量13は中立位置へ復帰するように移
動する。
可動質量13が中立位置を通過して揺動ベース14の他方
の端部14c側へ移動するにつれて、揺動ベース14は一方
の端部14b側が上昇し、端部14c側が降下するように傾斜
する。そのため、一方の端部14b側の第1の緩衝手段26
には引張荷重が作用し、他方の端部14c側の第2の緩衝
手段27には圧縮荷重が作用する。そして、揺動ベース14
は両端部14b,14c側に配設されたダンパ26a,27a、バネ26
b,27bにより緩衝され減速される。
の端部14c側へ移動するにつれて、揺動ベース14は一方
の端部14b側が上昇し、端部14c側が降下するように傾斜
する。そのため、一方の端部14b側の第1の緩衝手段26
には引張荷重が作用し、他方の端部14c側の第2の緩衝
手段27には圧縮荷重が作用する。そして、揺動ベース14
は両端部14b,14c側に配設されたダンパ26a,27a、バネ26
b,27bにより緩衝され減速される。
このようにして、地震発生時可動質量13のX方向への
振り子動作とともに揺動ベース14のシーソ運動が繰り返
されてビル振動が制振される。
振り子動作とともに揺動ベース14のシーソ運動が繰り返
されてビル振動が制振される。
上記動吸振器11では可動質量13の周波数がビルの振動
周波数と一致するようにダンパ26a,27aの減衰比及びバ
ネ26b,27bのバネ定数が予め設定されている。しかしな
がら、上記構成になる動吸振器11では減衰比、バネ定数
の異なる複数種のダンパ、バネを交換することによりビ
ルの大きさ等によってダンパ26a,27aの減衰比及びバネ2
6b,27bのバネ定数を変更することができるので、可動質
量13をそのビルの固有振動数に応じた周波数で揺動する
ように設定することができる。従って、比較的低い周波
数の振動に対しても従来のように装置全体が大型化する
こともなくコンパクトな構成となっている。
周波数と一致するようにダンパ26a,27aの減衰比及びバ
ネ26b,27bのバネ定数が予め設定されている。しかしな
がら、上記構成になる動吸振器11では減衰比、バネ定数
の異なる複数種のダンパ、バネを交換することによりビ
ルの大きさ等によってダンパ26a,27aの減衰比及びバネ2
6b,27bのバネ定数を変更することができるので、可動質
量13をそのビルの固有振動数に応じた周波数で揺動する
ように設定することができる。従って、比較的低い周波
数の振動に対しても従来のように装置全体が大型化する
こともなくコンパクトな構成となっている。
第4図に本考案の第2実施例を示す。尚、上記第1実
施例と同一部分には同一符号を付してその説明を省略す
る。
施例と同一部分には同一符号を付してその説明を省略す
る。
同図中、揺動ベース14′は両端部14′b,14′cが上方
に中央部が下方に位置するように円弧状に湾曲してい
る。従って、揺動ベース14′の上面に設けられた軌道1
5′a,15′bはX方向の中間位置が最も低く、中央位置
から端部側へ移動するにつれて上昇するような円弧状に
形成されている。
に中央部が下方に位置するように円弧状に湾曲してい
る。従って、揺動ベース14′の上面に設けられた軌道1
5′a,15′bはX方向の中間位置が最も低く、中央位置
から端部側へ移動するにつれて上昇するような円弧状に
形成されている。
そのため、揺動ベース14′の両端部14′b,14′cとビ
ル屋上12との距離が大であるので、第1,第2の緩衝手段
26′,27′にストロークの長いダンパ26′a,27′a及び
バネ26′b,27′bを使用できる。さらに、可動質量13は
回動アーム22の回動により振り子運動するため、可動質
量13が端部14′b,14′cへ移動するにつれて揺動ベース
14′は回動し可動質量13の移動方向の端部が降下するよ
うに傾斜する。その際、揺動ベース14及び軌道15a,15b
が円弧状に湾曲しているため、端部14′b,14′cの上、
下動のストロークが第1実施例よりも長い。
ル屋上12との距離が大であるので、第1,第2の緩衝手段
26′,27′にストロークの長いダンパ26′a,27′a及び
バネ26′b,27′bを使用できる。さらに、可動質量13は
回動アーム22の回動により振り子運動するため、可動質
量13が端部14′b,14′cへ移動するにつれて揺動ベース
14′は回動し可動質量13の移動方向の端部が降下するよ
うに傾斜する。その際、揺動ベース14及び軌道15a,15b
が円弧状に湾曲しているため、端部14′b,14′cの上、
下動のストロークが第1実施例よりも長い。
よって、地震発生時、揺動ベース14が可動質量13の往
復動によりシーソ運動すると、揺動ベース14には、第1
実施例よりも大きな附勢力がダンパ26a,27a及びバネ2
6′b,27′bより付与される。これにより、揺動ベース1
4は回動位置から水平位置へ戻ろうとする復帰速度が向
上し周波数の高い振動にも対応することが出来る。
復動によりシーソ運動すると、揺動ベース14には、第1
実施例よりも大きな附勢力がダンパ26a,27a及びバネ2
6′b,27′bより付与される。これにより、揺動ベース1
4は回動位置から水平位置へ戻ろうとする復帰速度が向
上し周波数の高い振動にも対応することが出来る。
第5図及び第6図に本発明の第3実施例を示す。両図
中、本実施例では第1実施例の回動アーム22の代わりに
コイルバネ28が設けられている。コイルバネ28の上端28
aは可動質量13の軸13cと軸受23を介して連結され、下端
28bは固定部材24の軸24cに軸受25を介して連結されてい
る。地震発生時、可動質量13がX方向に移動するととも
に、コイルバネ28は引張される。そして、地震による慣
性力が大きいとそれだけ可動質量13は揺動ベース14の端
部14b,14c側へ移動し、コイルバネ28の付勢力も増大す
る。そのため、回動した揺動ベース14を水平位置に戻そ
うとするバネ26b,27bからの附勢力が作用するととも
に、上記コイルバネ28の引張力が可動質量13に作用する
ことにより、可動質量13はより復元力により中立位置へ
復帰することになり、復帰速度が高められた高周波数の
振動にも効果的に対応することができる。
中、本実施例では第1実施例の回動アーム22の代わりに
コイルバネ28が設けられている。コイルバネ28の上端28
aは可動質量13の軸13cと軸受23を介して連結され、下端
28bは固定部材24の軸24cに軸受25を介して連結されてい
る。地震発生時、可動質量13がX方向に移動するととも
に、コイルバネ28は引張される。そして、地震による慣
性力が大きいとそれだけ可動質量13は揺動ベース14の端
部14b,14c側へ移動し、コイルバネ28の付勢力も増大す
る。そのため、回動した揺動ベース14を水平位置に戻そ
うとするバネ26b,27bからの附勢力が作用するととも
に、上記コイルバネ28の引張力が可動質量13に作用する
ことにより、可動質量13はより復元力により中立位置へ
復帰することになり、復帰速度が高められた高周波数の
振動にも効果的に対応することができる。
第7図乃至第9図に本発明の第4実施例を示す。各図
中、可動質量13はモータ31を支持する支持ベース32を有
しており、モータ31の出力軸31aにはピニオン33が設け
られている。揺動ベース14の上部には軌道15a,15bと平
行に延在するラック34が固定されている。このラック34
にはモータ31に回動駆動されるピニオン33が噛合してい
る。
中、可動質量13はモータ31を支持する支持ベース32を有
しており、モータ31の出力軸31aにはピニオン33が設け
られている。揺動ベース14の上部には軌道15a,15bと平
行に延在するラック34が固定されている。このラック34
にはモータ31に回動駆動されるピニオン33が噛合してい
る。
モータ31には地震発生時図示しない制御回路からの駆
動信号によりピニオン33を回転駆動する。従って、可動
質量13はモータ31の回転駆動力により能動的にX方向へ
移動し、ビルの振動を制振する。
動信号によりピニオン33を回転駆動する。従って、可動
質量13はモータ31の回転駆動力により能動的にX方向へ
移動し、ビルの振動を制振する。
尚、上記実施例では緩衝手段としてのダンパ26a,27a
のコイルバネ26b,27bとを平行に設けたが、これに限ら
ず、例えばダンパ26a,27aあるいはバネ26b,27bを揺動ベ
ース14の上方に設けるようにしても良い。
のコイルバネ26b,27bとを平行に設けたが、これに限ら
ず、例えばダンパ26a,27aあるいはバネ26b,27bを揺動ベ
ース14の上方に設けるようにしても良い。
発明の効果 上述の如く、本発明になる動吸振器は、おもりが軌道
上を振動体の振動方向に移動することにより揺動部材が
揺動しこの揺動部材の揺動動作を緩衝手段により緩衝す
るため、おもりを振動体の振動に応じた周波数に振り子
運動させることができ、揺動部材の端部に設けた緩衝手
段の緩衝力(バネ定数,減衰比等)を変更することによ
り、振動体の振動周波数に対応させて振動を効果的に制
振することができる。又、おもりを支持する回動部材を
振動体の振動周波数に応じて長くしたり、短くしたりす
る必要がないので、コンパクトな構成にできるとともに
設置スペースが大型化することを防止できる等の特長を
有する。
上を振動体の振動方向に移動することにより揺動部材が
揺動しこの揺動部材の揺動動作を緩衝手段により緩衝す
るため、おもりを振動体の振動に応じた周波数に振り子
運動させることができ、揺動部材の端部に設けた緩衝手
段の緩衝力(バネ定数,減衰比等)を変更することによ
り、振動体の振動周波数に対応させて振動を効果的に制
振することができる。又、おもりを支持する回動部材を
振動体の振動周波数に応じて長くしたり、短くしたりす
る必要がないので、コンパクトな構成にできるとともに
設置スペースが大型化することを防止できる等の特長を
有する。
第1図は本発明になる動吸振器の第1実施例の正面縦断
面図、第2図は第1図中II−II線に沿う縦断面図、第3
図は動吸振器の動作を説明するための正面縦断面図、第
4図は本発明の第2実施例の正面縦断面図、第5図は本
発明の第3実施例の正面縦断面図、第6図は第5図中VI
−VI線に沿う縦断面図、第7図は本発明の第4実施例の
正面縦断面図、第8図は第7図中、VIII−VIII線に沿う
縦断面図、第9図は第7図中IX−IX線に沿う縦断面図、
第10図は従来の動吸振器を説明するための図である。 11……動吸振器、13……可動質量、14……揺動ベース、
15a,15b……軌道、16……車輪、17,18……支柱、22……
回動アーム、24……固定部材、26……第1の緩衝手段、
27……第2の緩衝手段、26a,27a……ダンパ,26b,27b,28
……コイルバネ、31……モータ、33……ピニオン、34…
…ラック。
面図、第2図は第1図中II−II線に沿う縦断面図、第3
図は動吸振器の動作を説明するための正面縦断面図、第
4図は本発明の第2実施例の正面縦断面図、第5図は本
発明の第3実施例の正面縦断面図、第6図は第5図中VI
−VI線に沿う縦断面図、第7図は本発明の第4実施例の
正面縦断面図、第8図は第7図中、VIII−VIII線に沿う
縦断面図、第9図は第7図中IX−IX線に沿う縦断面図、
第10図は従来の動吸振器を説明するための図である。 11……動吸振器、13……可動質量、14……揺動ベース、
15a,15b……軌道、16……車輪、17,18……支柱、22……
回動アーム、24……固定部材、26……第1の緩衝手段、
27……第2の緩衝手段、26a,27a……ダンパ,26b,27b,28
……コイルバネ、31……モータ、33……ピニオン、34…
…ラック。
Claims (1)
- 【請求項1】振動体の振動方向に延在する軌道を有し、
該振動体上で揺動自在に支承された揺動部材と、 前記軌道上に移動自在に載置され、前記振動体の振動に
応じて前記揺動部材を揺動せしめ傾斜した軌道上を移動
するおもりと、 一端が前記おもりに連結され、他端が前記振動体に設け
られた固定部に連結され、前記おもりを前記振動体の振
動方向へ往復動するように支持する回動部材と、 前記揺動部材の端部に設けられ、前記おもりの往復動に
伴う前記揺動部材の揺動動作を緩衝する緩衝手段と、 よりなることを特徴とする動吸振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28236090A JP2875876B2 (ja) | 1990-10-19 | 1990-10-19 | 動吸振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28236090A JP2875876B2 (ja) | 1990-10-19 | 1990-10-19 | 動吸振器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04157235A JPH04157235A (ja) | 1992-05-29 |
JP2875876B2 true JP2875876B2 (ja) | 1999-03-31 |
Family
ID=17651396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28236090A Expired - Fee Related JP2875876B2 (ja) | 1990-10-19 | 1990-10-19 | 動吸振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2875876B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040085157A (ko) * | 2002-02-27 | 2004-10-07 | 이시가와지마 하리마 쥬우고오교 가부시끼가이샤 | 감쇠 장치 및 상기 감쇠 장치에 있어서 감쇠체의 특성주파수를 설정하기 위한 방법 |
-
1990
- 1990-10-19 JP JP28236090A patent/JP2875876B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04157235A (ja) | 1992-05-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |