JP4729775B2 - 同調振り子式制振装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤振動による複数階建てを含む家屋の励振を抑制するパッシブ型振動制御装置である同調振り子式制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から構造物の振動制御装置として例えば、特開平06−193678、特開平05−187482に記載される動吸振器型の装置が用いられてきた。上記の従来の動吸振器にあっては、質量(m)、ダンパ(c)、バネ(k)の3要素で構成され、質量mの慣性力を利用してダンパc内で効果的に振動エネルギーを熱エネルギーに変換する。この動吸振器が1自由度系の質量Mとバネ定数Kを有する制振対象に取り付けられた場合の力学モデルを図14に示す。図中、fは外部からの質量Mに対する加振力、x1は、質量Mの変位、x2は質量mの変位をそれぞれ示す。動吸振器は、制振対象の固有振動数との同調(これを最適同調という)と減衰調整(これを最良減衰という)を施すことによって効果的なエネルギー吸収を行い、大きな制振効果をもたらす。図15の太線は最適同調と最良減衰が施された動吸振器の制振効果の一例を周波数特性によって示している。共振のピーク(図15中p、q)が2つ現れているが、高さが揃って低く抑えられている。図中、ζは減衰比、μは質量比を示す。図16にはこの時のインパルス応答を示す。制振対象は速やかに振動が収まっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来例にあっては、第1に、制御対象の制振効果は動吸振器の質量mに対する制振対象の質量Mの比μ=m/M(これを質量比と言う)に依存するので、図17に示されるように質量比が大きくなるに連れて2つのピークが低下して、制振効果が向上している。すなわち、上記の従来例にあっては、制御対象の質量が大きい場合に十分な制振効果を得るためには装置を大きく重くしなければならない問題があった。第2に、通常、建物などにおいては、制御対象の1次モードを制御することが多いので、従来技術では家屋の上部に大きな制振装置を設置しなければ必要な制振性能が得られない。そのため、屋上などに重量物を置く為のスペースを確保し、重量物を支えるように建物自体の強度をさらに増す必要がある上、大地震時には装置が屋上から落下する危険性も考えられるなどの問題があった。また第3に、減衰要素の減衰係数が変動すると、最適減衰が失われ制振性能が低下する問題があった。
【0004】
そこで、本発明は一般家屋の揺れを下層階に設けた軽量な制振装置によって従来例以上の制御効果を実現することを目的とする。
【0005】
また、本発明の制御装置にあっては、好ましくは交通振動など地盤から伝達される微振動においても、摩擦などのような振幅依存性のない理論通りの制御効果を発揮できる減衰要素を搭載することをも目的とする。
【0006】
また、本発明の制振装置にあっては、好ましくは大型の制振装置が家屋の上部に置かれることによる心理的な不安感やデザイン面での制約をなくして、恰も家屋の部材の一部と見なせるような大きさ及び形態にすることを目的とする。
【0007】
さらに、本発明の制振装置にあっては、好ましくは中規模地震のような、交通振動による微振動より大きな振幅の家屋の揺れに対しても、対応できる構造を合わせ持つことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、上層と下層と、該2層間を支える支柱からなる家屋に設置され、前記上層または前記下層の一方に設けた第1支持部材上の支点に支持され重りを備えた振り子と、前記上層または前記下層の他方に設けた第2支持部材と、前記上層または前記下層のいずれか一方に設けた前記振り子の揺動を減衰する減衰要素とを備え、前記振り子と前記第2支持部材との間を弾性体を介して連結したことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、上層に設けた第1支持部材上の支点からつり下げた振り子の、重りと第1支持部材上の支点との中間部と、下層に設けた第2支持部材との間を、水平方向に弾性を有する弾性体で連結したことを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、下層に設けた第1支持部材上の支点からつり下げた振り子の、第1支持部材上の支点に対して重りと反対側端部と、上層に設けた第2支持部材との間を、水平方向に弾性を有する弾性体で連結したことを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、弾性体が、振り子の重り及び支点との中間部に位置する作用点と第2支持部材とのうちの一方に一端部が固定され、他方に他端部が連結された平行な2枚の板バネで構成されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、弾性体が、第2支持部材と振り子の支点に対して重りと反対側端部に位置する作用点との間のうちの一方に一端部が固定され、他方に他端部が連結された平行な2枚の板バネで構成されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、振り子が一定量以上揺動した場合に他方に設けた緩衝部材に当接して、振り子の揺動を規制するように構成したことを特徴とする。
【0014】
また、請求項7に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、振り子の揺動側端部と他方との間に設けた減衰要素を磁気ダンパーで構成したことを特徴とする。
【0015】
さらに、請求項8に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、上層と下層とを連結する鋼製の支柱が凹部断面を形成し、振り子と減衰要素と第1支持部材と第2支持部材と弾性体とが凹部内に設けられたことを特徴とする。
【0016】
【作用】
請求項1に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、交通振動や地震などにより上層または下層の一方に設けた第1支持部材上の支点より振り子に伝わった家屋の揺れは、上層または下層の他方に設けた第2支持部材と振り子間が弾性体を介して逆位相で同調し、重りを振動させる。また、減衰要素がその振動エネルギーを熱エネルギーに変換する。
【0017】
請求項2に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、重り及び第1支持部材上の支点間の中間部と第2支持部材との間における弾性体の剛性に、下層に設けた第2支持部材の剛性が直列に合成されて振り子に作用する。
【0018】
請求項3に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、第1支持部材上の支点に対して重りの反対側に位置する端部と上層に設けた第2支持部材との間を連結した水平方向に弾性を有する弾性体が、地震などにより支点より振り子に伝わった家屋の揺れに逆位相で、下層に設けた第1支持部材上の支点からつり下げた振り子の重りを振動させる。また、減衰要素がその振動エネルギーを熱エネルギーに変換する。
【0019】
請求項4に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、平行な2枚の板バネが振り子の重り及び支点の中間部に位置する作用点と第2支持部材との間で水平方向にのみバネ力を発生する。
【0020】
請求項5に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、平行な2枚の板バネが振り子の支点に対して重りと反対側端部に位置する作用点と第2支持部材との間で水平方向にのみバネ力を発生する。
【0021】
請求項6に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、振り子が地震などで一定量以上揺動した場合には、他方に設けた緩衝部材に当接して振り子の揺動を規制され、また当接により揺れのエネルギーを拡散する。
【0022】
請求項7に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、振り子の揺動側端部と他方との間に設けた減衰要素である磁気ダンパーが、渦電流による起電力で振り子の揺れる速度に比例する減衰力を発生させる。なお、この場合、磁気ダンパーとしては、可動部の一方を永久磁石で他方を永久磁石に近接した銅合金から構成することが望ましい。
【0023】
請求項8に記載の本発明の同調振り子式制振装置にあっては、上層と下層とを連結する鋼製の支柱の凹部断面内に設けた振り子と減衰要素と第1支持部材と第2支持部材と弾性体とが、家屋の支柱(骨組み)に直接的に制御力を作用させる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明による同調振り子式制振装置の実施の形態を図に基づき説明する。図1は振り子の支点を上層に置く場合、図2は支点を支持部材上に置く場合、図3、図4はそれぞれの上層と下層が逆になった場合である。これらの図の制振装置にあっては、制御についての基本的な考え方は同じであるので、図1のものを代表として取り上げ、図1に基づいて説明する。なお、これらの図においては、実質的に同じものは、図中同じ番号で示す。
【0025】
本発明の実施態様による同調振り子式制振装置は、家屋の2層間の上層10に一体の第1支持部材30上の支点16から吊り下げられた振り子18と、下層12に取り付けた第2支持部材20間に配置した振り子18にこの両側から弾性力を作用可能な調整バネ22と、振り子18の下部に取り付けられた振り子重り24と、振り子重り24に減衰を作用可能な減衰要素26とから構成される。第2支持部材20に取り付けられた調整バネ22は、家屋の固有振動数と上記同調振り子式制振装置の固有振動数を同調させるために設けたものであり、第2支持部材20の剛性と調整バネ22とが一体になって同調振り子式制振装置のバネ定数が定まる。第2支持部材20は、必ずしも高い剛性を必要とせず、仮にそれがスリム構造で低剛性であったとしても、必要な最適同調が可能である。支点16から調整バネ22の支持点までの距離をa、支点16から振り子重り24の重心位置までの距離を1とすれば、てこ比1/aが本装置の重要なパラメータとなる。
【0026】
振り子重り24には緩衝部材28が両側に取り付けられ、地震時のように振り子18が大きく振れて第2支持部材20と衝突するとき、緩衝部材24はインパクトダンパーとして作用し、家屋の揺れを抑制する。
【0027】
次に、本発明の同調振り子式制振装置の設置位置に関して説明する。図5、図6、図7は下層を1階のフロアー(基礎部)40とし、振り子の支点をそれぞれ2階、3階、屋上のフロアー(38、36、34)に取ったときの本発明の実施態様による制振装置の取り付け例を示す。
【0028】
下層は1階のフロアーを基礎部とするが、上層は2階のフロアーでも3階、屋上のフロアーでもよい。ここで問題になっているのは家屋の1次モードの振動であるから、振り子18の吊り下げ位置で1自由度モデルを作成することが必要である。その際、1自由度系の質量は制振装置取付階の質量とはならず、各階の質量に影響される。その実質的な質量を「等価質量」という。3階建て家屋を例に取り、i階の質量をmi、その階の1次モードの振動振幅をxiとすれば、i階の天井部の等価質量Miは概ね次式で表される。
【0029】
【数1】
【0030】
1次モードの振動では上部ほど振動振幅が大きくなるので、振り子の取り付け位置を上層階に取るほど、等価質量は小さくなり質量比が大きくなるので、制振効果は高まる。しかし、構造上の制約によって制振装置を上層階から取り付けることができず、あるいは取り付けにくいが、1階のみなら設置可能といった場合もある。そのような場合でも、てこ比の効果によって十分に制振効果をもたらすことができる。
【0031】
図8は、図1に示した振り子の支点を上層に取った場合の同調振り子式制振装置を具体化した例である。本装置はアンカーボルト66で下層62に固定された家屋のラーメン柱44間に設置されている。支点56は、第1支持部材54に取り付けられたベアリングを有している。振り子シャフト58と調整バネ48とは、回転方向が自在になるようにベアリングを介して連結され(自在機構46)、さらに調整バネ48は下層62(1階フロアー)から立ち上げられた第2支持部材50に取り付けられている。振り子重り52には、これに減衰力を与えるための永久磁石と銅板で構成された磁気ダンパー60、及び両側にインパクトダンパーの役割をする緩衝部材64が取り付けられている。
【0032】
図9は、振動解析の目的で上層を1階の天井部にとった例で、図1の等価力学モデルを示している。図9では、等価質量(m1)70と等価バネ(k1)72を有する1自由度系で現された制振対象の家屋の力学モデルと、等価質量(m2)74と等価バネ(k2)76を有する支持部材の1自由度系の力学モデルと、その支持部材から調整バネ(k3)78を介して支点80からaの位置で支持された振り子82が支点80から1の位置で振り子重り(m3)84と減衰要素(c3)86を有する力学モデルを示す。図9中、記号x3、x2、x1は各々質量m1、m2、m3の水平変位であり、uは地盤の水平変位である。この記号に基づいて各質点の運動方程式を立てると次のようになる。
【0033】
【数2】
【0034】
家屋の基礎部に作用する地盤の水平変位uに対する上層(m1)の応答変位x1を伝達関数の形式で表すと次のようになる。
【0035】
【数3】
【0036】
ここに、A、B、C、Dは周波数ωに関する次のような多項式である。
【0037】
【数4】
【0038】
この式において注目すべきは本発明の同調振り子式制振装置の重り(質量m3)と振り子に作用する減衰係数に、てこ比1/aの2乗が掛かっていることである。このように2層間に本制振装置を取り付けることによって、てこの作用により振り子重りの有効質量及び有効減衰係数は、それぞれ、てこ比の2乗に比例して実質的に次のように増加する。
【0039】
【数5】
【0040】
すなわち、本発明の同調振り子式制振装置を用いればこの質量比は次のようになる。
【0041】
【数6】
【0042】
例えば、てこ比を5に取れば振り子重りの質量と減衰係数は25倍に拡大されたことになる。したがって、重りの位置を家屋の下部にとっても十分に従来例の動吸振器以上の制御効果を発揮するとともに、減衰要素を大幅に少なくすることができる。また、動吸振器と同等な制御効果を目標にすれば、小型軽量な制御装置を実現できる。
【0043】
上述した本発明の実施態様による 同調振り子式制振装置の効果を実証するために、3階建ての建物を想定した模型実験装置によって、理論と実験の両面から検証を行った。図10はその模型実験装置概要である。87、88、89、90は各階のフロアーで実際の住宅と同程度の重量分布比としている。91、92、93はそれぞれの階の鉄骨構造を板バネで表している。94〜98が本発明の実施態様による 同調振り子式制振装置の模型であり、これらは実験装置の特性に合わせて最適設計されている。
【0044】
図11はこの装置に基づいて本発明の装置と従来例の動吸振器を屋上においた場合の制振性能を比較したシミュレーション結果である。なお、図中、SNONは非制御時、SNTMDはm3点に質量比0.05の動吸振器を設置した場合、150/35は、m1点にSNTMDと同質量の本P.T.M.Dを設置した場合をそれぞれ示す。
【0045】
図12は同じ条件での実験結果について示している。図11と同様に、非制御時(ENON)、m3点に質量比0.05の動吸振器を設置した場合(ENTMD)、m1点にSNTMDと同質量の本P.T.M.Dを設置した場合(150/35)の比較を示す。このてこ比は150/35、支柱の剛性は8.75e+04N/mである。シミュレーションと実験は良く一致し、制振装置を1階に設置したにも関わらず、本発明の実施態様による同調振り子式制振装置が屋上に設置した同調型マスダンパーよりも優れた制振性能を発揮することが分かる。
【0046】
前述した実験装置と同じ条件下で本発明の実施態様による同調振り子式制振装置を実際の家屋に設置した場合の制振効果のシミュレーションを周波数応答で表すと、図13のようになる。制振効果の比較対象には、屋上に設置された2種類の従来例による動吸振器を用いた。これらは付加質量がそれぞれ270Kgと500Kgであり、家屋の屋上での1次モード等価質量に対する質量比はそれぞれ0.05、0.09となる。
【0047】
本発明の実施態様による同調振り子式制振装置は、付加質量100Kgのものを2台使い、併せて200Kgである。それぞれの同調調整用のスプリングkdは1.2e+6N/m、減衰係数は500NS/mである。このように、本発明の実施態様による同調振り子式制振装置は270Kg(μ=0.05)の従来例の動吸振器より十分効果が高く、500Kg(μ=0.09)の従来例の動吸振器と同等であることがわかる。さらに、シミュレーションによると、第2支持部材の角パイプ形状(230×90、t=10)であれば、てこ比を4.5まで増加させることが可能で、その時の制御効果は500Kg(μ=0.09)の従来例の動吸振器を上回ることが示されている。
【0048】
なお、本発明の実施態様による振り子式制振装置を、上層に設けた第1支持部材上の支点からつり下げた振り子の、重りと第1支持部材上の支点との中間部と、下層に設けた第2支持部材との間を、水平方向に弾性を有する弾性体で連結して構成した場合、基本的には従来例の動吸振器と同じ原理の同調型制振装置であるから、最適同調と最適減衰の条件を満たす必要がある。本制振装置のそれぞれ、最適同調と最適減衰条件は概ね次のように現される。
【0049】
【数7】
【0050】
そのために、最適同調条件を満たすには調整バネが必要となる。このバネ定数は支持部材と振り子の間に挿入された弾性体と支持部材の剛性を合成した直列バネのバネ定数である。したがって、本制振装置では支持部材に高い剛性を持たす必要はない。支持部材の剛性は最適同調に必要なバネ定数より大きく設定しておけばよく、挿入された弾性体を必要な同調条件を満たすように設計すればよい。この場合、同調振り子式制振装置を家屋の支柱に内装でき、コンパクトな形態を実現できる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の同調振り子式制振装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0052】
(1)請求項1に記載の本発明の同調振り子式制振装置によれば、上層と下層と、該2層間を支える支柱からなる家屋に設置され、前記上層または前記下層の一方に設けた第1支持部材上の支点に支持され重りを備えた振り子と、前記上層または前記下層の他方に設けた第2支持部材と、前記上層または前記下層のいずれか一方に設けた前記振り子の揺動を減衰する減衰要素とを備え、前記振り子と前記第2支持部材との間を弾性体を介して連結したため、重量物を屋上に設けることなく十分大きな制振効果を得ることができる。また、てこ比をさらに大きくすること等により、上記従来例よりもさらに小型軽量にでき、構成要素を少なくする設計も可能である。
【0053】
(2)請求項2に記載の本発明の同調振り子式制振装置によれば、上層に設けた第1支持部材上の支点からつり下げた振り子の、重りと第1支持部材上の支点との中間部と、下層に設けた第2支持部材との間を、水平方向に弾性を有する弾性体で連結したため、本発明の同調振り子式制振装置にあっては家屋の支柱に内装できるコンパクトな形態を実現できる。
【0054】
(3)請求項3に記載の本発明の同調振り子式制振装置によれば、下層に設けた第1支持部材上の支点からつり下げた振り子の、第1支持部材上の支点に対して重りと反対側端部と、上層に設けた第2支持部材との間を、水平方向に弾性を有する弾性体で連結したため、請求項2と同様に支持部材に高い剛性を持たす必要はなく、家屋の支柱に内装できるコンパクトな形態を実現できる。
【0055】
(4)請求項4に記載の本発明の同調振り子式制振装置によれば、弾性体が、第2支持部材と、振り子の重りと支点との中間部に位置する作用点との間の、一方に平行に固定した2枚の板バネで構成され、2枚の板バネの先端部が他方と連結したため、振り子には回転方向のねじりバネ力が加わらず、水平方向のみのバネ力が作用する。解析によると、ねじりバネ力が加わると制御効果が低減することがわかっているので、この構造によって制御効果をより高く維持することができる。
【0056】
(5)請求項5に記載の本発明の同調振り子式制振装置によれば、弾性体が、第2支持部材と、振り子の支点に対して重りと反対側端部に位置する作用点との間の、一方に平行に固定した2枚の板バネで構成され、2枚の板バネの先端部が他方と連結したため、振り子には回転方向のねじりバネ力が加わらず、水平方向のみのバネ力が作用する。解析によると、ねじりバネ力が加わると制御効果が低減することがわかっているので、この構造によって制御効果をより高く維持することができる。
【0057】
(6)請求項6に記載の本発明の同調振り子式制振装置によれば、振り子が一定量以上揺動した場合に他方に設けた緩衝部材に当接して、振り子の揺動を規制するように構成したため、本発明の主意である微振動を越えた地震などの大きな揺れが発生して重りが緩衝部材に当接した場合、衝突により揺れのエネルギーを拡散し、その揺れを抑制するインパクトダンパーの効果を得ることができる。
【0058】
(7)請求項7に記載の本発明の同調振り子式制振装置によれば、振り子の揺動側端部と他方との間に設けた減衰要素が、一方が永久磁石で他方が永久磁石に近接した銅合金からなる、磁気ダンパーを構成したため、減衰力が温度変化等によって特性が変化せず、また、非接触構造であるので微震動に有害とされる摩擦による影響を全く受けない。すなわち安定した設計通りの最適減衰を与えることができる。
【0059】
(8)請求項8に記載の本発明の同調振り子式制振装置によれば、上層と下層とを連結する鋼製の支柱が凹部断面を形成し、振り子と減衰要素と第1支持部材と第2支持部材と弾性体とが、凹部内に設けられたため、制振装置の制御力を有効に家屋に伝えるためのベースプレート等を別途用意する必要がなく、最も直接的に制御力を家屋の骨組みに伝えることができる。また同時に、家屋の壁内の空きスペースを有効に活用しているので、外観上の美的要素を損なわない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の同調振り子式制振装置の振り子の支点を上層に置く場合の概念図である。
【図2】本発明の同調振り子式制振装置の支点を支持部材上に置く場合の概念図である。
【図3】図1に対して上層と下層が逆になった場合の概念図である。
【図4】図2に対して上層と下層が逆になった場合の概念図である。
【図5】本発明の同調振り子式制振装置において、下層を1階の基礎部に取り、振り子の支点を1階にした場合の取り付け図である。
【図6】本発明の同調振り子式制振装置において、下層を1階の基礎部に取り、振り子の支点を2階にした場合の取り付け図である。
【図7】本発明の同調振り子式制振装置において、下層を1階の基礎部に取り、振り子の支点を3階にした場合の取り付け図である。
【図8】本発明の同調振り子式制振装置の実施例の図である。
【図9】本発明の同調振り子式制振装置の力学モデル図である。
【図10】本発明の同調振り子式制振装置のスケール模型実験装置の図である。
【図11】本発明の同調振り子式制振装置のスケール模型実験装置に適用した場合の周波数応答-シミュレーション結果図である。
【図12】本発明の同調振り子式制振装置のスケール模型実験装置に適用した場合の周波数応答-実験結果図である。
【図13】本発明の同調振り子式制振装置を実際の住宅に適用した場合の周波数応答-シミュレーション結果図である。
【図14】従来例の動吸振器の力学モデル図である。
【図15】従来例の動吸振器の周波数応答図である。
【図16】従来例の動吸振器のインパルス応答図である。
【図17】従来例の動吸振器の質量比別周波数応答図である。
【符号の説明】
10:上層
12:下層
14:制御対象物の柱
16:支点
18:振り子
20:第2支持部材
22:調整バネ
24:振り子重り
26:減衰要素
28:緩衝部材
30:第1支持部材
34:屋上フロアー
36:3階フロアー
38:2階フロアー
40:1階フロアー
44:ラーメン柱
46:自在機構
48:調整バネ
50:第2支持部材
52:振り子重り
54:第1支持部材
56:支点(ベアリング)
58:振り子シャフト
60:磁気ダンパー
62:下層(1階フロアー)
64:緩衝部材
66:アンカーボルト
70:等価質量(m1)
72:等価バネ(k1)
74:等価質量(m2)
76:等価バネ(k2)
78:調整バネ(k3)
80:支点
82:振り子
84:振り子重り(m3)
86:減衰要素(c3)
87:屋上フロアー(鉄板)
88:3階フロアー(鉄板)
89:2階フロアー(鉄板)
90:1階フロアー(鉄板)
91:3階鉄骨+壁(板バネ)
92:2階鉄骨+壁(板バネ)
93:1階鉄骨+壁(板バネ)
94:振り子シャフト(模型)
95:磁気ダンパー(模型)
96:振り子重り(模型)
97:調整バネ(模型)
98:第2支持部材(模型)
Claims (3)
- 上層と、下層と、該上層及び下層間を支える支柱とからなる家屋に設置される同調振り子式制振装置であって、前記下層に設けた第1支持部材と、この第1支持部材上の一の部分からなる支点に支持されていると共に前記下層の水平方向の変位により当該一の部分を支点として振り子運動を行う重りを備えた振り子と、前記上層に設けた第2支持部材と、前記下層に設けられていると共に前記振り子の振り子運動を減衰する減衰要素と、前記振り子と前記第2支持部材との間に介在されていると共に前記振り子と前記第2支持部材とを連結した弾性体とを備えており、前記振り子は、前記下層に設けた前記第1支持部材上の一の部分からなる支点からつり下げられていると共に当該第1支持部材上の支点回りに揺動可能であり、水平方向に弾性力を作用可能な弾性体は、前記第1支持部材上の支点に対して前記重りの反対側にある振り子の端部と前記上層に設けた前記第2支持部材とを連結しており、前記振り子は、下層の水平方向の変位により振り子運動を前記下層に設けられた前記減衰要素で減衰されつつ行うようになっている同調振り子式制振装置。
- 前記弾性体は、前記第2支持部材に一端部が固定されおり、前記振り子の前記支点に対して前記重りの反対側に位置する端部からなる弾性力作用点に他端部が連結された平行な2枚の板バネで構成されている請求項1に記載の同調振り子式制振装置。
- 前記上層と前記下層とは、鋼製の支柱で連結されており、該支柱の凹部断面内に、前記振り子と前記減衰要素と前記支持部材と前記弾性体とが設けられている請求項1又は2に記載の同調振り子式制振装置。
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