JP2873602B2 - 電子写真用感光体の作製方法 - Google Patents
電子写真用感光体の作製方法Info
- Publication number
- JP2873602B2 JP2873602B2 JP7492590A JP7492590A JP2873602B2 JP 2873602 B2 JP2873602 B2 JP 2873602B2 JP 7492590 A JP7492590 A JP 7492590A JP 7492590 A JP7492590 A JP 7492590A JP 2873602 B2 JP2873602 B2 JP 2873602B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- photoreceptor
- photosensitive layer
- organic
- organic photosensitive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Description
子写真用感光体に関する。
は、導電性支持体上にセレンなどの無機系光導電材料を
バインダー中に分散させたもの、ポリ−N−ビニルカル
バゾールとトリニトロフルオレオンあるいはアゾ顔料な
どの有機系光導電材料を用いたもの、及び非晶質シリコ
ン系材料を用いたもの等が一般に知られている。
感光体をまず暗所で、例えばコロナ放電によって帯電さ
せ、次いで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に散逸
せしめて静電潜像を得、この潜像部を染料,顔料などの
着色材と高分子物質などの結合剤とから構成される検電
微粒子(トナー)で現像し可視化して画像を形成する様
にした画像形成法の一つである。
的な特性としては (1)暗所で適当な電位に帯電できること。
と。
上それぞれ優れた特徴及び欠点を有しているが、なかで
も近年は製造コストが安い,環境汚染が少ない,比較的
自由な感光体設計ができる等の理由により、有機系感光
体の発展が著しい。
へ分散あるいは溶解して導電性支持体上に塗布したもの
であり、ひとつの層で電荷保持,電荷発生,電荷輸送の
機能を有する単層型と電荷発生の機能を有する電荷発生
層(CGL),帯電電荷の保持とCGLから注入された電荷の
輸送機能を有する電荷輸送層(CTL),更には必要に応
じて支持体からの電荷を注入を阻止する、あるいは支持
体での光の反射を防止する等の機能を有した層などを積
層した構成の機能分離型とが知られている。
ているが、有機材料であるがゆえに表面硬度が低く、複
写プロセスでの実使用時に現像剤,クリーニング部材等
から受ける機械的な負荷によって、摩耗や傷が発生しや
すいという本質的な欠点も有している。
また局部的な傷はコピー上でスジ状の異常画像を発生さ
せる原因になり、いずれも感光体寿命を左右する重要な
問題である。
護層を設けて、複写機内外で受ける機械的負荷に対する
耐久性を改善する方法が提案されている。
(特公昭38−15446)、無機酸化物を設ける方法(特公
昭43−14517)、接着層を設けた後絶縁層を積層する方
法(特公昭43−27591),或いはプラズマCVD法・光CVD
法等によってa−Si層,a−Si:N:H層,a−Si:O:H層等を積
層する方法(特開昭57−179859,特開昭59−58437)など
が開示されている。又近年、高硬度ダイヤモンド状カー
ボン膜の保護層への応用が活発化している。
る保護層を設けたもの(特開昭60−249155),最表面に
ダイヤモンド状カーボン保護層を設けたもの(特開昭61
−255352),感光層上に炭素を主成分とする高硬度絶縁
層を形成したもの(特開昭61−264355),あるいは、有
機感光層上に窒素原子,アルカリ金属原子等の原子を少
なくとも含むプラズマ有機重合膜から成る保護層を設け
たもの(特開昭63−97961〜4),有機感光層上にカル
コゲン原子,III属原子,IV属原子,V属原子等の原子を少
なくとも含むグロー放電により生成された非晶質炭化水
素膜から成る保護膜を設けたもの(特開昭63−220166〜
9)などを挙げることができる。
プロセス(スパッタリング,プラズマCVD,グロー放電
法,光CVD法等)により作製した炭素又は炭素を主成分
とする高硬度の薄膜(i−カーボン膜あるいはダイヤモ
ンド状炭素膜という総称で呼ばれるものに属する。)を
形成したものである。
ることが可能になった。ところが表面が硬くなったがゆ
えに、感光体表面が摩耗しなくなった為に有機系感光層
にもともと存在していたピンホール、クラック等の凹部
がそのままの形状で残されることになった。このクラッ
ク内にボケ物質と言われる表面低抵抗化物質が入り込
み、画像流れを発生されていた。
表面電荷が感光体表面の低抵抗化により容易に移動して
潜像がぼやけてしまい、画像が流れたようになってしま
う事を言う。感光体表面の低抵抗化は帯電プロセス時の
コロナ放電により発生する窒素酸化物、トナー中に含ま
れるリン酸化物等のボケ物質と言われるものが、空気中
の水と反応してイオン化し、ここで発生した硝酸イオ
ン、硫酸イオン、アンモニウムイオン、水酸基イオンプ
ロトン等が電荷移動のキャリアとなることより発生す
る。これらボケ物質は表面硬度を高くする以前よりその
存在自身は知られていたが、表面硬度が低いが故に問題
が顕在化していなかった。すなわち、柔らかい表面と一
緒にボケ物質も感光体表面より除去されていたためであ
る。
り表面硬度を高くしたが故に有機系感光体層のクラック
またはピンホール等(34)がそのままの形状で保存され
ることになり、それらの凹部(34)にボケ物質が入り込
み、ボケ物質が存在する近傍部分の表面を低抵抗化さ
せ、高硬度の保護膜の凹部にこれらが存在するので、削
り取られてゆくことなく、感光体表面上に常に存在する
ことになりこれが画像流れの発生を原因となっていた。
持体上に有機系感光層、保護層を順次積層した構成を有
する電子写真用感光体であって、少なくとも前記有機系
感光層に存在するピンホール、クラック等の凹部を充填
している絶縁材料が有機系感光層と保護膜との間に設け
られたことを特徴とする電子写真用感光体である。
(30)又は有機感光体とその下引層(31)の凹部に絶縁
材料(35)を積極的に充填した後、表面上に保護層(3
3)を形成し、ボケ物質が感光体表面上に存在しにくい
状態を実現し、画像流れ等の問題がない。耐久性の高い
感光体を提供するものである。
るいは導電処理をした絶縁体が用いられる。
リエステル,ポリカーボネート,ポリイミド,ガラス等
の絶縁性基体上にAl,Ag,Au等の金属あるいはIn2O3,SnO
2等の導電材料の薄膜を形成したもの,導電処理をした
紙等が例示できる。
じて板状,ドラム状,ベルト状のものが用いられる。
設けられる有機系感光層には前述の様に単層型と機能分
離型とがある。
酸化チタン,硫化亜鉛等の光導電性粉体,セレン粉体,
無定形シリコン粉体,スクアリック塩顔料,フタロシア
ニン顔料,アズレニウム塩顔料,アゾ顔料等を必要に応
じて結着剤樹脂及び/又は後述する電子供与性化合物と
共に塗布形成されたもの、またピリリウム系染料とビス
フェノールA系のポリカーボネートとから形成される共
晶錯体に電子供与性化合物を添加した組成物を用いたも
の等が挙げられる。結着剤樹脂としては後述する機能分
離型感光層と同様のものを使用することができる。この
単層型感光層の厚さは5〜30μmが適当である。
荷を発生分離させるための電荷発生層(CGL)として
は、結晶セレン,セレン化ヒ素等の無機光導電性粉体あ
るいは有機系染顔料を結着剤樹脂に分散もしくは溶解さ
せたものが用いられる。
アイピグメントブルー25〔カラーインデックス(CI)21
180〕,シーアイピグメントレッド41(CI)211200),
シーアイアイシッドレッド52(CI 45100),シーアイベ
ーシックレッド3(CI 45210),さらに、ポリフィリン
骨格を有するフタロシアン系顔料,アズレニウム塩顔
料,スクアリック塩顔料,カルバゾール骨格を有するア
ゾ顔料(特開昭53−95033号公報に記載),スチリルス
チルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−138229号公
報に記載),トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料
(特開昭53−132547号公報に記載),ジベンゾチオフィ
ン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21728号公報に記
載),オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭
54−12742号公報に記載),フルオレノン骨格を有する
アゾ顔料(特開昭54−22834号公報に記載),ビススチ
ルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54ー17733号公報
に記載),ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するア
ゾ顔料(特開昭54−2129号公報に記載),ジスチリルカ
ルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−2129号公
報に記載),ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ
顔料(特開昭54−17734号公報に記載),カルバゾール
骨格を有するトリアゾ顔料(特開昭57−195767号公報,
同57−195768号公報に記載)等、さらにシーアイピグメ
ントブルー16(CI 74100)等のフタロシアニン系顔料,
シーアイバッドブラウン5(CI 73410),シーアイバッ
ドダイ(CI 73030)9等のインジゴ系顔料,アルゴスカ
ーレッドB(バンオレット社製),インダスレンスカー
レットR(バイエル社製)等のペリレン系顔料等を使用
することができる。
併用して用いられる。
00重量部用いるのが適当であり、好ましくは0〜50重量
部である。
ポリイミド,ポリウレタン,ポリエステル,エポキシ樹
脂,ポリカーボネート,ポリエーテルなどの縮合系樹脂
並びにポリスチレン,ポリアクリレート,ポリメタクリ
レート,ポリ−N−ビニルカルバゾール,ポリビニルブ
チラール,スチレン−ブタジエン共重合体,スチレン−
アクリロニトリル共重合体等の重合体および共重合体等
の接着性,絶縁性樹脂が挙げられる。
樹脂とともに、テトラヒドロフラン,シクロヘキサノ
ン,ジオキサン,ジクロルエタン等の溶媒を用いてボー
ルミル,アトライター,サンドミルなどにより分散し、
分散液を適度に希釈して塗布することにより形成でき
る。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート,ビードコー
ト法などを用いて行なうことができる。
り、好ましくは0.1〜2μmである。
等の粒子を用いる場合は電子供与性結着剤及び/又は電
子供与性有機化合物と併用される。このような電子供与
性物質としてはポリビニルカルバゾールおよびその誘導
体(例えばカルバゾール骨格に塩素,臭素などのハロゲ
ン,メチル基,アミノ基などの置換基を有するもの),
ポリビニルピレン,オキサジアゾール,ピラゾリン,ヒ
ドラゾン,ジアリールメタン,α−フェニルスチルベ
ン,トリフェニルアミン系化合物などの窒素含有化合物
およびジアリールメタン系化合物等があるが、特にポリ
ビニルカルバゾールおよびその誘導体が好ましい。また
これらの物質を混合して用いても良い。混合して用いる
場合もポリビニルカルバゾールおよびその誘導体に他の
電子供与性有機化合物を添加するのが好ましい。この種
の無機系電荷発生物質の含有量は層全体の30〜90重量%
が適当である。また無機系電荷発生物質を用いた場合の
電荷発生層の厚さは0.2〜5μmが適当である。
により電荷発生層で発生分離した電荷を移動させて保持
していた帯電電荷と結合させることを目的とする層であ
る。帯電電荷を保持させる目的達成のために電気抵抗が
高いことが要求され、また保持した帯電電荷で高い表面
電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さくか
つ電荷移動性が良いことが要求される。
輸送物質および必要に応じて用いられるバインダー樹脂
より構成される。すなわち、以上の物質を適当な溶剤に
溶解ないし分散してこれを塗布乾燥することにより電荷
輸送層を形成することができる。
る。
ルおよびその誘導体,ポリ−γ−カルバゾリルエチルグ
ルタメートおよびその誘導体,ピレン−ホルムアルデヒ
ド縮合物およびその誘導体,ポリビニルピレン,ポリビ
ニルフェナントレン,オキサゾール誘導体,オキサジア
ゾール誘導体,イミダゾール誘導体,トリフェニルアミ
ン誘導体,9−(p−ジエチルアミノスチリル)アントラ
セン,1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プ
ロパン,スチリルアントラセン,スチリルピラゾリン,
フェニルヒドラゾン類,α−フェニルスチルベン誘導体
等の電子供与性物質が挙げられる。
ロムアニル,テトラシアノエチレン,テトラシアノキノ
ンジメタン,2,4,7−トリニトリ−9−フルオレノン,2,
4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン,2,4,5,7−テ
トラニトロキサントン,2,4,8−トリニトロチオキサント
ン,2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオ
フェン−4−オン,1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェ
ノン−5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げ
られる。
て用いられる。
は、ポリスチレン,スチレン−アクリロニトリル共重合
体,スチレン−ブタジエン共重合体,スチレン−無水マ
レイン酸共重合体、ポリエステル,ポリ塩化ビニル,塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体,ポリ酢酸ビニル,ポリ
塩化ビニリデン,ポリアクリレート樹脂,フェノキシ樹
脂,ポリカーボネート,酢酸セルロース樹脂,エチルセ
ルロース樹脂,ポリビニルブチラール,ポリビニルホル
マール,ポリビニルトルエン,ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール,アクリル樹脂,シリコーン樹脂,エポキシ樹
脂,メラミン樹脂,ウレタン樹脂,フェノール樹脂,ア
ルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げら
れる。
ルエン,モノクロルベンゼン,ジクロルエタン,塩化メ
チレンなどが用いられる。
また電荷輸送層中に可塑剤やレベリング剤を添加しても
よい。可塑剤としては、ジブチルフタレート,ジオクチ
ルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されて
いるものがそのまま使用でき、その使用量は、バインダ
ー樹脂に対して0〜30重量%程度が適当である。レベリ
ング剤としては、ジメチルシリコーンオイル,メチルフ
ェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類が使
用され、その使用量はバインダー樹脂に対して、0〜1
重量%程度が適当である。
の順に積層しても、CTL,CGLの順に積層してもかまわな
い。
部を充填する絶縁材料としては、下地材料である有機系
感光層とのなじみが良く、凹部を充填できる程度に流動
活動性の高い必要がある。
るフォトレジスト,エポキシ樹脂や前述のCTL又はCGLに
使用される有機樹脂等が挙げられる。
した場合、下地材料とのなじみが良好である。
びその作成方法を以下に述べる。
す。図面において、プラズマCVD装置の反応容器(7)
はロード/アンロード用予備室(7′)とゲ−ト弁
(9)で仕切られている。ガス系(20)において、キャ
リアガスを(21)より、反応性気体を(22)より、添加
物気体を(23)より、反応容器のエッチング用気体を
(24)より、バルブ(28)、流量計(29)をへて反応容
器(7)中にノズル(25)より導入する。
く、枠構造体(2)(電極側よりみて四角または六角形
の枠構造を有する)を有し、この上方および下方の開口
部には、この開口部を覆うようにフ−ド(8),
(8′)を有する。このフード(8),(8′)に配設
された一対の同一形状を有する第1および第2の電極
(3),(3′)をアルミニウムの金属メッシュで構成
せしめる。反応性気体はノズル(25)より下方向に放出
される。第3の電極はアルミニウムシリンダー状支持体
上に有機系感光層を設けたものとし、直流的には感光層
が絶縁材料であるが、ここに第2の交番電圧を加え、交
流的には実質的に導体化してバイアスを印加した。この
基体(1)上の被形成面(1′)を一対の電極(3),
(3′)で生成されるプラズマ中に保持させて配設し
た。基体(1−1),(1−2),・・・(1−n)即
ち(1)には被形成面(1′−1),(1′−2)・・
・(1′−n)を有し、第2の交番電圧と負の直流バイ
アスが印加された1〜500KHzの交番電圧が印加されてい
る。この場合の直流バイアスは第2の交番電圧源と基体
である第3の電極の間に設置したコンデンサ(図示せ
ず)に第2の交番電源により蓄積される自己バイアスと
直流電源により積極的に印加される直流バイアスのどち
らでもよい。第1の高周波の交番電圧によりグロ−放電
のプラズマ化した反応性気体は、反応空間(40)に均一
に分散し、このプラズマは(2),(8),(8′)に
より取り囲まれるようにし、この外側の外部空間(6)
にはプラズマ状態で反応性気体が到達しないようにして
反応容器内壁に被膜が付着しないようにした。また反応
空間でのプラズマ電位を均質にした。
せるため、電源系(14)には二種類の周波数の交番電圧
が印加できるようになっている。第1の交番電圧は1〜
100MHzの高周波であり、一対をなす2つの電源(15−
1),(15−2)よりマッチングトランス(16−1),
(16−2)に至る。このマッチングトランスでの位相は
位相調整器により調整し、互いに180°または0°ずれ
て供給できるようにしている。そして対称型または同相
型の出力を有し、トランスの一端(4)及び他端
(4′)は一対の第1および第2の電極(3),
(3′)にそれぞれ連結されている。また、トランスの
出力側中点(5)は接地レベルに保持され、第2の1〜
500KHzの交番電界(17)が印加されている。その出力は
コンデンサ(図示せず)を通して基体(1−1′),
(1−2′),・・・(1−n′)即ち(1)またはそ
れらに電気的に連結するホルダ(2)の第3の電極に連
結されている。
系(10)は、圧力調整バルブ(11),タ−ボ分子ポンプ
(12),ロ−タリ−ポンプ(13)をへて不要気体を排気
する。
torrとし、この枠構造体(2)は四角形または六角形を
有し、例えば四角形の場合は第4図(A)に示す如き巾
75cm、奥行き75cm、縦50cmとした。そしてこの中に被形
成面を有する筒状基体を(1−1),(1−2)・・・
(1−n)・・に示す如く、ここでは16本を互いに等間
隔で配設する。その外側の枠構造(2)の内側にも等電
界を形成するためのダミ−の母材(1−0),(1−n
+1)を配設している。かかる空間において、1〜100M
Hzの高周波を0.5〜5KW単位面積あたり0.3〜3W/cm2)で
第1の高周波電圧を加える。さらに第2の交番電圧によ
る交流バイアスの印加により、被形成面上には、−10〜
−600Vの負自己バイアス電圧が印加されており、この負
の自己バイアス電圧により加速された反応性気体を基体
上でスパッタしつつ成膜し、かつ緻密な膜とすることが
できる。この負自己バイアス電圧を制御することにより
被膜の硬さを制御することができるが、これは本発明に
用いる炭素膜形成方法の特徴の1つである。
体としてメタン、エチレン等炭化水素または弗化炭素等
の炭化物気体を、添加物気体として弗化窒素、アンモニ
ア等の窒素化物を用いることができる。反応容器のエッ
チング用気体として酸素もしくは弗化窒素、弗化炭素等
の弗化物気体を用いることができる。反応気体として例
えばエチレンと弗化窒素とを導入すると、窒素と弗素が
添加されたダイヤモンド状炭素膜(DLCともいうが、添
加物が添加されたDLCを含めて本発明においては炭素ま
たは炭素を主成分とする被膜という)が成膜できる。
し、その割合はNF3/C2H4=1/20〜4/1とする。この割合
を可変することにより、炭素又は炭素を主成分とする被
膜の透過率および比抵抗を制御することができる。
応じて加熱又は冷却を行なってもよい。
分とする被膜の代表的な特性はSP3軌道を有するダイヤ
モンドと類似のC−C結合を作り、ビッカース硬度100
〜3000kg/mm2、比抵抗(固有抵抗)1×107〜1×1015
Ωcmを有するとともに、光学的エネルギバンド巾(Egと
いう)が1.0eV以上、好ましくは1.5〜5.5eVを有する赤
外または可視領域で透光性のダイヤモンドと類似の特性
を有するものである。
として用いるものであり、膜厚は0.1〜5μm、好まし
くは0.2〜1μm、比抵抗は108〜1013Ωcm好ましくは10
9〜1012Ωcmとするのが良い。
を主成分とする被膜は多層に積層することもできる。
酸、炭化珪素膜その他多数の材料を保護膜として使用す
ることが可能で、本発明の思想を変更することなく適用
することができる。但し、保護膜を炭素または他炭素を
主成分とする被膜以外を使用した場合には、下地材料で
ある有機系感光層との密着性に問題が生じる可能性があ
り、その場合は保護膜の作成条件を下地材料に合わせて
変更したり、複数の材料の保護膜を積層して、密着性を
あげる等の他の技術が必要となる。
絶縁材料としては、流動性が高く、微小な間隙に充填す
る材料が好ましい。
コール溶液の溶解された有機系酸化珪素、ポリビニルピ
ロリドン、ポリビニルアルコール等の溶媒を飛ばした後
に被膜を形成する材料、又は、下地材料である有機系感
光層を構成する前述のような材料を使用することができ
る。
機系感光層上に炭素または炭素を主成分とする被膜を作
製する例を示す。
電複写用ドラムの断面図を示す。その要部の拡大図を第
1図(B)に示す。
示す。
さ250mm)に下記組成比の混合物をボールミルで12時間
分散し調整した下引形成液を乾燥後の膜厚が約2μmに
なる用に浸漬法で塗工し下引層(31)を形成し、第2図
(A)の状態を得た。
工し、120℃で10分間乾燥させ、膜厚約0.15μmの電荷
発生層を形成した。
ロヘキサン:メチルエチルケトン=1:1(重量比)の混
合溶媒500重量部で希釈調整する。
工液を乾燥後の膜厚が約20μmになるように浸漬塗工し
て電荷輸送層を設けた。
感光体層(30)という。
ラック等の凹部(34)が存在する。この凹部が形成され
る原因としては、塗膜工程でのゴミ、基体の傷、下引層
の凹凸、有機感光体自身の割れ等種々の原因が考えられ
る。
またはクラックの凹部(34)を埋める。
光体の表面に存在するピンホールまたはクラックの凹部
(34)に絶縁材料(36)を積極的に充填するよう、表面
に塗布した。
フォトレジストを使用した。また、充填するピンホール
またはクラックの寸法が小さいので、このレジストの粘
度50CP以下のものを使用した。それ以上の場合凹部への
回り込みが難しいまたは非常に時間を要するので50CP以
下の粘度が好ましかった。本実施例においては5CPの粘
度のレジストを使用した。
ーティングロール(37)を100回/分の回転数で回転さ
せて、レジストをロールになじませた後に感光体のシリ
ンダーを圧力を加えて密着させ、2〜10回転して、感光
体シリンダーの保護膜上にレジストを塗布し、第2図
(C)に示すように感光体層(30)上全面にレジスト
(36)を形成した。次にこのレジストをプリベーク(50
℃,10分)した後に波長400nm付近の紫外光を3秒感照射
し、所定の現像液にて現像しピンホールまたはクラック
の凹部(34)にフォトレジスト(35)を残し他の部分の
レジストを除去した。
ールまたはクラックのフォトレジストまで充分な光が到
達し凹部のレジストまで現像処理時に除去されてしま
う。
て、第2図(D)のように平滑な表面を持つ有機感光層
を完成させた。
素を取り除くため、水素によるプラズマ処理を行った。
H2流量50SCCMとし、第1の交番電界(13.56MHz)により
プラズマを発生させ、第2の交番電界(50kHz)により
バイアスを加えた。この時のバイアス電圧のDC成分は−
100Vであった。
うにして形成させた。
を5SCCM、C2H4の流量を80SCCM、反応圧力0.05Torr、第
1の交番電界周波数13.56MHz、その出力400W、第2の交
番電界周波数250KHz、その電圧振幅100V、直流バイアス
−50Vとして有機系感光体上に比抵抗1×1013Ωcmの赤
外または可視光に対し、透光性のアモルファス構造また
は結晶構造を有する第1の炭素または炭素を主成分とす
る被膜(33)を0.8μm(中央部)生成させた。成膜速
度は500Å/分、硬度はビッカース硬度150Kg/mm2、光学
的エネルギーバンド巾は2.4eVを有していた。
被膜(33)、特に炭素中に水素を30原子%以下含有する
とともに、0.3〜3原子%弗素が混入し、また0.3〜10原
子%の窒素を混入させた炭素を形成させることができ、
電子写真プロセスにおいて発生するボケ物質が吸着、付
着または存在でき無い程度に平滑で耐摩耗性の良い電子
写真用感光体を完成することができた。
凹部に充填する材料として電荷輸送層に使用したものと
同じ材料を用いた場合の例である。
感光層(30)を形成した後に電荷輸送層に使用したもの
と同じ材料(36)に浸漬塗工したのち熱処理を施し溶媒
を飛ばして、表面上に有機膜を形成した。この感光体シ
リンダ表面にスキージ等の金属片をあて、表面の有機膜
を除去し凹部(35)に積極的に充填するとともに凹部の
みにこの電荷輸送層と同じ有機膜を充填し表面を平滑な
状態とした、この後実施例1と同様に炭素または炭素を
主成分とする被膜を保護膜(33)としてその上面に形成
し電子写真用感光体を完成した。
る凹部に充填する材料として電荷輸送層に使用したもの
と同じ材料を用いた場合の例である。
感光層を形成して、仮に感光体を完成させる。次に実際
に第6図に示すような電子写真装置(41)にセットし、
1000回〜150000回電子写真プロセスを行う次にこの感光
体(1)を電子写真装置(41)より取り出し、感光体層
の表面を清浄化し、表面上に存在する低抵抗化物質を除
去後、実施例2と同様に有機系感光膜表面の凹部(34)
に電荷輸送層と同じ材料を使用して絶縁膜(35)を充填
して電子写真用感光体層を完成した。
護膜(33)を形成し、感光体を完成した。
のプロセスで発生したクラックをも絶縁物で充填するの
で、それ以後は新たなクラックの発生が無いため、これ
以後電子写真プロセスにおいて白抜き、白帯が新たに発
生する事がなかった。
1で行ったような有機系感光層上の凹部を充填する処理
を行わなかった感光体とを比較実験した。これら実施例
及び比較例により作製された感光体それぞれを同一の電
子写真装置(41)に搭載し電子写真プロセスを1000回行
った後1時間電子写真装置を通電状態で放置すると言う
試験工程を1サイクルとして5サイクル行った後の評価
用原稿(42)のコピーを比較した。
ず、比較例の感光体の方には白帯白抜けが発生してい
た。
の感光体はその初期の表面抵抗に比べて、抵抗値のオー
ダーは変化せずその変化率(初期の抵抗値を測定値で割
ったもの)は1.2〜2.5の範囲に入っていた。
面抵抗の変化を示していた。
の順に積層した構成の電子写真用感光体において、有機
系感光層の表面に存在するピンホール、クラック等の凹
部に絶縁層を充填して、平滑な表面を持つ感光体を実現
し、感光体表面に部分的に低抵抗領域が形成されること
を防止し、電子写真プロセスでの白帯、白抜け等の不良
が無く且つ表面の耐摩耗性が向上した電子写真用感光体
を実現することができた。
るのではなく、その他の支持基体例えば有機フィルム状
の感光体でも本発明の思想を変更することなく適用する
ことができる。
とする被膜をコートした例を示す。 第2図は本発明の感光体を形成する工程の概略図を示
す。 第3図は本発明のプラズマCVD装置の概略を示 第4図(A),(B)は第2図で示したプラズマCVD装
置における基体の配設方式を示す。 第5図は本発明の感光体を作成する際に使用したローラ
コーターの概略図である。 第6図は本発明の感光体を組み込んだ静電複写機を示
す。 第7図は従来の感光体表面の拡大断面図を示す。
Claims (4)
- 【請求項1】導電性支持体上に有機系感光層を形成する
工程と前記工程の後に少なくとも前記有機系感光層に存
在するピンホール、クラック等の凹部に対して、絶縁材
料を充填する工程と該工程の後に保護層を形成すること
を特徴とした電子写真用感光体の作製方法。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記絶縁
性材料をロールコーター方式により塗布し、前記有機系
感光層に存在するピンホールまたはクラックの凹部に前
記絶縁性材料を積極的に充填することを特徴とする電子
写真用感光体の作製方法。 - 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、前記有機
系感光層上に前記絶縁性材料を浸漬塗工した後、スキー
ジによりその塗布面をなぞることにより前記有機感光層
の凹部に前記絶縁性材料を積極的に充填するとともに、
不要な絶縁性材料を除去する工程を有することを特徴と
する電子写真用感光体の作製方法 - 【請求項4】導電性支持体上に有機系感光層を形成して
仮に電子写真用感光体を完成させた後に前記感光体を用
いて、電子写真プロセスを行った後に前記電子写真用感
光体表面を清浄にした後に少なくとも前記有機系感光層
に存在するピンホール、クラック等の凹部に対して、絶
縁材料を充填する工程と該工程の後に保護層を形成する
ことを特徴とした電子写真用感光体の作製方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7492590A JP2873602B2 (ja) | 1989-11-20 | 1990-03-23 | 電子写真用感光体の作製方法 |
US07/991,519 US5240801A (en) | 1989-11-20 | 1992-12-16 | Image-forming member for electrophotography and manufacturing method for the same |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30240089 | 1989-11-20 | ||
JP1-302400 | 1989-11-20 | ||
JP7492590A JP2873602B2 (ja) | 1989-11-20 | 1990-03-23 | 電子写真用感光体の作製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03213869A JPH03213869A (ja) | 1991-09-19 |
JP2873602B2 true JP2873602B2 (ja) | 1999-03-24 |
Family
ID=26416091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7492590A Expired - Fee Related JP2873602B2 (ja) | 1989-11-20 | 1990-03-23 | 電子写真用感光体の作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2873602B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006317859A (ja) * | 2005-05-16 | 2006-11-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電子写真感光体およびその製造方法 |
-
1990
- 1990-03-23 JP JP7492590A patent/JP2873602B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03213869A (ja) | 1991-09-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5240801A (en) | Image-forming member for electrophotography and manufacturing method for the same | |
JP3350833B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP3345700B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
US5059502A (en) | Electrophotographic photoconductor | |
US5256509A (en) | Image-forming member for electrophotography and manufacturing method for the same | |
JP2818881B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2873602B2 (ja) | 電子写真用感光体の作製方法 | |
JP3119860B2 (ja) | 電子写真用感光体の作製方法 | |
JP2599635B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2818882B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH09101625A (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP3254206B2 (ja) | 炭素膜の形成方法 | |
JP3266387B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2979070B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2002333733A (ja) | 電子写真感光体及びその製造方法、並びに該電子写真感光体を用いた画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法 | |
JP3266380B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2805050B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2818880B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP3057165B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP3000088B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2001060013A (ja) | 炭素膜及びその作製方法 | |
JP3309305B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2897135B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JP2002287387A (ja) | 画像形成方法及び画像形成装置並びに電子写真感光体 | |
JP3057196B2 (ja) | 電子写真用感光体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080114 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 10 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 10 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 11 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100114 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |