JP3254206B2 - 炭素膜の形成方法 - Google Patents

炭素膜の形成方法

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JP3254206B2
JP3254206B2 JP2000211534A JP2000211534A JP3254206B2 JP 3254206 B2 JP3254206 B2 JP 3254206B2 JP 2000211534 A JP2000211534 A JP 2000211534A JP 2000211534 A JP2000211534 A JP 2000211534A JP 3254206 B2 JP3254206 B2 JP 3254206B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機系感光層上に表
面保護層を有して成る電子写真用感光体の作製方法に関
する。
【0002】
【従来技術】従来、電子写真方式に於いて使用される感
光体としては、導電性支持体上にセレンなどの無機系光
導電材料をバインダー中に分散させたもの、ポリ−N−
ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレオンあるいは
アゾ顔料などの有機系光導電材料を用いたもの、及び非
晶質シリコン系材料を用いたもの等が一般に知られてい
る。
【0003】ここにいう「電子写真方式」とは一般的に
光導電性の感光体をまず暗所で、例えばコロナ放電によ
って帯電させ、次いで像露光し、露光部のみの電荷を選
択的に散逸せしめて静電潜像を得、この潜像部を染料,
顔料などの着色材と高分子物質などの結合剤とから構成
される検電微粒子 (トナー) で現像し可視化して画像を
形成する様にした画像形成法のーつである。
【0004】この様な電子写真法に於いて感光体に要求
される基本的な特性としては ・暗所で適当な電位に帯電できること。 ・暗所において電荷の散逸がすくないこと。 ・光照射によって速やかに電荷を散逸せしめうること。 などが挙げられる。
【0005】上記の各感光体はこれらの基本的な特性以
外に実使用上それぞれ優れた特徴及び欠点を有している
が、なかでも近年は製造コストが安い,環境汚染が少な
い,比較的自由な感光体設計ができる等の理由により、
有機系感光体の発展が著しい。
【0006】一般に有機系感光体とは電荷輸送材料を結
着樹脂の中へ分散あるいは溶解して導電性支持体上に塗
布したものであり、ひとつの層で電荷保持,電荷発生,
電荷輸送の機能を有する単層型と電荷発生の機能を有す
る電荷発生層 (CGL) ,帯電電荷の保持とCGLから
注入された電荷の輸送機能を有する電荷輸送層 (CT
L) ,更には必要に応じて支持体からの電荷の注入を阻
止する、あるいは支持体での光の反射を防止する等の機
能を有した層などを積層した構成の機能分離型とが知ら
れている。
【0007】これらの有機系感光体は前述の様に優れた
特徴を有しているが、有機材料であるがゆえに表面硬度
が低く、複写プロセスでの実使用時に現像剤,クリーニ
ング部材等から受ける機械的な負荷によって、摩耗や傷
が発生しやすいという本質的な欠点も有している。
【0008】この感光層の摩耗は、帯電電位の減少をひ
きおこし、また局部的な傷はコピー上でスジ状の異常画
像を発生させる原因になり、いずれも感光体寿命を左右
する重要な問題である。
【0009】この様な欠点を解消する為に有機系感光層
の表面に保護層を設けて、複写機内外で受ける機械的負
荷に対する耐久性を改善する方法が提案されている。
【0010】たとえば、感光層の表面に有機フィルムを
設ける方法 (特公昭38-15446)、無機酸化物を設ける方法
(特公昭43-14517)、接着層を設けた後絶縁層を積層する
方法(特公昭43-27591)、或いはプラズマCVD法・光C
VD法等によってa−Si層,a−Si:N:H層,a
−Si:O:H層等を積層する方法 (特開昭57-179859,
特開昭59-58437) などが開示されている。又近年、高硬
度ダイヤモンド状カーボン膜の保護層への応用が活発化
している。
【0011】たとえば、感光層上に無定形炭素又は硬質
炭素から成る保護層を設けたもの (特開昭60-249155),
最表面にダイヤモンド状カーボン保護層を設けたもの
(特開昭61-255352), 感光層上に炭素を主成分とする高
硬度絶縁層を形成したもの (特開昭61-264355), あるい
は、有機感光層上に窒素原子,アルカリ金属原子等の原
子を少なくとも含むプラズマ有機重合膜から成る保護層
を設けたもの (特開昭63-97961〜4), 有機感光層上にカ
ルコゲン原子,III属原子,IV属原子,V属原子等
の原子を少なくとも含むグロー放電により生成された非
晶質炭化水素膜から成る保護膜を設けたもの (特開昭63
-220166〜9)などを挙げることができる。
【0012】これらの提案はいずれも有機系感光層の表
面にイオンプロセス (スパッタリング, プラズマCV
D, グロー放電法, 光CVD法等) により作製した炭素
又は炭素を主成分とする高硬度の薄膜 (i−カーボン膜
あるいはダイヤモンド状炭素膜という総称で呼ばれるも
のに属する。) を形成したものである。
【0013】
【発明が解決しようとする問題点】この様な方法によっ
て有機系感光層の表面硬度を上げることが可能になっ
た。ところが表面が硬くなったがゆえに、感光体表面が
摩耗しなくなった為に有機系感光層にもともと存在して
いたピンホール、クラック等の凹部がそのままの形状で
残されることになった。このクラック内にボケ物質と言
われる表面低抵抗化物質が入り込み、画像流れを発生さ
せていた。
【0014】画像流れとは暗時において本来保持される
べき感光体表面電荷が感光体表面の低抵抗化により容易
に移動して潜像がぼやけてしまい、画像が流れたように
なってしまう事を言う。感光体表面の低抵抗化は帯電プ
ロセス時のコロナ放電により発生する窒素酸化物、トナ
ー中に含まれるリン酸化物等のボケ物質と言われるもの
が、空気中の水と反応してイオン化し、ここで発生した
硝酸イオン、硫酸イオン、アンモニウムイオン、水酸基
イオンプロトン等が電荷移動のキャリアとなることより
発生する。これらボケ物質は表面硬度を高くする以前よ
りその存在自身は知られていたが、表面硬度が低いが故
に問題が顕在化していなかった。すなわち、柔らかい表
面と一緒にボケ物質も感光体表面より除去されていたた
めである。
【0015】ところが、図7に示すように表面保護層(3
3)により表面硬度を高くしたが故に有機系感光体層のク
ラックまたはピンホール等(34)がそのままの形状で保存
されることになり、それらの凹部(34)にボケ物質が入り
込み、ボケ物質が存在する近傍部分の表面を低抵抗化さ
せ、高硬度の保護膜の凹部にこれらが存在するので、削
り取られてゆくことなく、感光体表面上に常に存在する
ことになりこれが画像流れの発生の原因となっていた。
【0016】有機感光体層の摩耗は、帯電電位の減少を
引き起こす原因となり、局所的なキズは、コピー上で筋
状の異常画像を発生させる原因となる。そこで、有機感
光体層(部材)表面に炭素または炭素を主成分とする高
硬度でかつ高い抵抗値を有する保護膜を設ける方法を提
供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの問題点
を解決するために、導電性支持体上に有機系感光層、必
要に応じて中間層と更に最表面に保護層を順次積層した
構成を有する電子写真用感光体であって、少なくとも前
記保護層に存在するピンホール、クラック等の凹部を充
填している絶縁材料が設けられ、電子写真プロセスにお
いて発生する異物が付着、吸着又は存在できない程度に
平滑な表面を有することを特徴とする電子写真用感光体
である。
【0018】すなわち、図1(B) に示すように有機感光
体層(30)上の保護膜(33)に存在するの凹部(34)に絶縁材
料(35)を積極的に充填することにより、前述のボケ物質
が感光体表面上に存在しにくい状態を実現し、画像流れ
等の問題がない。耐久性の高い感光体を提供するもので
ある。
【0019】本発明に使用される導電性支持体としては
導電体,あるいは導電処理をした絶縁体が用いられる。
【0020】たとえばAl,Ni,Fe,Cu,Auな
どの金属あるいは合金,ポリエステル,ポリカーボネー
ト,ポリイミド,ガラス等の絶縁性基体上にAl, Ag,
Au等の金属あるいはIn23、SnO2等の導電材料の
薄膜を形成したもの,導電処理をした紙等が例示でき
る。
【0021】また、導電性支持体の形状は特に制約はな
く必要に応じて板状,ドラム状,ベルト状のものが用い
られる。
【0022】この導電性支持体上に直接あるいは下引き
層を介して設けられる有機系感光層には前述の様に単層
型と機能分離型とがある。
【0023】単層型感光層の例としては色素増感された
酸化亜鉛,酸化チタン,硫化亜鉛等の光導電性粉体,セ
レン粉体,無定形シリコン粉体,スクアリック塩顔料,
フタロシアニン顔料,アズレニウム塩顔料,アゾ顔料等
を必要に応じて結着剤樹脂及び/又は後述する電子供与
性化合物と共に塗布形成されたもの、またピリリウム系
染料とビスフェノールA系のポリカーボネートとから形
成される共晶錯体に電子供与性化合物を添加した組成物
を用いたもの等が挙げられる。結着剤樹脂としては後述
する機能分離型感光層と同様のものを使用することがで
きる。この単層型感光層の厚さは5〜30μmが適当であ
る。
【0024】一方機能分離型感光層において画像露光に
より潜像電荷を発生分離させるための電荷発生層 (CG
L) としては、結晶セレン,セレン化ヒ素等の無機光導
電性粉体あるいは有機系染顔料を結着剤樹脂に分散もし
くは溶解させたものが用いられる。
【0025】電荷発生物質としての有機染顔料として例
えば、シーアイピグメントブルー25〔カラーインデック
ス(CI)21180〕,シーアイピグメントレッド41(CI2120
0),シーアイアシッドレッド52(CI 45100),シーアイベ
ーシックレッド3(CI 45210),さらに、ポリフィリン骨格
を有するフタロシアン系顔料,アズレニウム塩顔料,ス
クアリック塩顔料,カルバゾール骨格を有するアゾ顔料
(特開昭53-95033号公報に記載),スチリルスチルベン骨
格を有するアゾ顔料 (特開昭53-138229号公報に記載),
トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料 (特開昭53-1
32547号公報に記載),・ジベンゾチオフィン骨格を有する
アゾ顔料 (特開昭54-21728号公報に記載),オキサジアゾ
ール骨格を有するアゾ顔料 (特開昭54-12742号公報に記
載),フルオレノン骨格を有するアゾ顔料 (特開昭54-228
34号公報に記載),ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料
(特開昭54-17733号公報に記載),ジスチリルオキサジア
ゾール骨格を有するアゾ顔料 (特開昭54-2129・号公報に
記載),ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料
(特開昭54-2129・号公報に記載),ジスチリルカルバゾー
ル骨格を有するアゾ顔料 (特開昭54-17734号公報に記
載),カルバゾール骨格を有するトリアゾ顔料 (特開昭57
-195767号公報,・同57-195768号公報に記載)等、さらに
シーアイピグメントブルー16(CI 74100)等のフタロシア
ニン系顔料, シーアイバッドブラウン5(CI 73410),シー
アイバッドダイ (CI 73030)9等のインジゴ系顔料,アル
ゴスカーレッドB (バンオレット社製),インダスレンス
カーレットR (バイエル社製) 等のペリレン系顔料等を
使用することができる。
【0026】これらの電荷発生物質は単独で、あるいは
2種類以上併用して用いられる。
【0027】結着剤樹脂は、電荷発生物質100重量部に
対して0〜100重量部用いるのが適当であり、好ましく
は0〜50重量部である。
【0028】これらの有機染顔料と併用される結着剤樹
脂としてはポリイミド,ポリウレタン,ポリエステル,
エポキシ樹脂,ポリカーボネート,ポリエーテルなどの
縮合系樹脂並びにポリスチレン,ポリアクリレート,ポ
リメタクリレート,ポリ−N−ビニルカルバゾール,ポ
リビニルブチラール,スチレン−ブタジエン共重合体,
スチレン−アクリロニトリル共重合体等の重合体および
共重合体等の接着性,絶縁性樹脂が挙げられる。
【0029】電荷発生層は、電荷発生物質を必要ならば
バインダー樹脂とともに、テトラヒドロフラン,シクロ
ヘキサノン,ジオキサン,ジクロルエタン等の溶媒を用
いてボールミル,アトライター,サンドミルなどにより
分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより形
成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート,ビー
ドコート法などを用いて行なうことができる。
【0030】電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が
適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
【0031】電荷発生物質として結晶セレン又はセレン
化ヒ素合金等の粒子を用いる場合は電子供与性結着剤及
び/又は電子供与性有機化合物と併用される。このよう
な電子供与性物質としてはポリビニルカルバゾールおよ
びその誘導体(・例えばカルバゾール骨格に塩素, 臭素な
どのハロゲン, メチル基, アミノ基などの置換基を有す
るもの),ポリビニルピレン,オキサジアゾール,ピラゾ
リン,ヒドラゾン,ジアリールメタン,α−フェニルス
チルベン,トリフェニルアミン系化合物などの窒素含有
化合物およびジアリールメタン系化合物等があるが、特
にポリビニルカルバゾールおよびその誘導体が好まし
い。またこれらの物質を混合して用いても良い。混合し
て用いる場合もポリビニルカルバゾールおよびその誘導
体に他の電子供与性有機化合物を添加するのが好まし
い。この種の無機系電荷発生物質の含有量は層全体の30
〜90重量%が適当である。また無機系電荷発生物質を用
いた場合の電荷発生層の厚さは0.2〜5μmが適当であ
る。
【0032】電荷輸送層(CTL)は帯電電荷を保持さ
せ、かつ露光により電荷発生層で発生分離した電荷を移
動させて保持していた帯電電荷と結合させることを目的
とする層である。帯電電荷を保持させる目的達成のため
に電気抵抗が高いことが要求され、また保持した帯電電
荷で高い表面電位を得る目的を達成するためには、誘電
率が小さくかつ電荷移動性が良いことが要求される。
【0033】これらの要件を満足させるための電荷輸送
層は、電荷輸送物質および必要に応じて用いられるバイ
ンダー樹脂より構成される。すなわち、以上の物質を適
当な溶剤に溶解ないし分散してこれを塗布乾燥すること
により電荷輸送層を形成することができる。
【0034】電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸
送物質がある。
【0035】正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニル
カルバゾールおよびその誘導体,ポリ−γ−カルバゾリ
ルエチルグルタメートおよびその誘導体,ピレン−ホル
ムアルデヒド縮合物およびその誘導体,ポリビニルピレ
ン,ポリビニルフェナントレン,オキサゾール誘導体,
オキサジアゾール誘導体,イミダゾール誘導体,トリフ
ェニルアミン誘導体,9−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)・アントラセン,1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノ
フェニル)・プロパン,スチリルアントラセン,スチリル
ピラゾリン,フェニルヒドラゾン類,α−フェニルスチ
ルベン誘導体等の電子供与性物質が挙げられる。 電子
輸送物質としては、たとえば、クロルアニル,ブロムア
ニル,テトラシアノエチレン,テトラシアノキノンジメ
タン,2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン,2,4,5,7−
テトラニトロ−9−フルオレノン,2,4,5,7−テトラニト
ロキサントン,2,4,8 −トリニトロチオキサントン,2,
6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2-b 〕チオフェン
−4−オン,1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェノン−
5,5・−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられ
る。
【0036】これらの電荷輸送物質は、単独又は2種類
以上混合して用いられる。
【0037】また、必要に応じて用いられるバインダー
樹脂としては、ポリスチレン,スチレン−アクリロニト
リル共重合体,スチレン−ブタジエン共重合体,スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル,ポリ塩化
ビニル,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体,ポリ酢酸ビ
ニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリアクリレート樹脂,フ
ェノキシ樹脂,ポリカーボネート,酢酸セルロース樹
脂,エチルセルロース樹脂,ポリビニルブチラール,ポ
リビニルホルマール,ポリビニルトルエン,ポリ−N−
ビニルカルバゾール,アクリル樹脂,シリコーン樹脂,
エポキシ樹脂,メラミン樹脂,ウレタン樹脂,フェノー
ル樹脂,アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹
脂が挙げられる。
【0038】溶剤としては、テトラヒドロフラン,ジオ
キサン,トルエン,モノクロルベンゼン,ジクロルエタ
ン,塩化メチレンなどが用いられる。
【0039】電荷輸送層の厚さは5〜100μm程度が適
当である。また電荷輸送層中に可塑剤やレベリング剤を
添加してもよい。可塑剤としては、ジブチルフタレー
ト,ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤とし
て使用されているものがそのまま使用でき、その使用量
は、バインダー樹脂に対して0〜30重量%程度が適当で
ある。レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイ
ル,メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーン
オイル類が使用され、その使用量はバインダー樹脂に対
して、0〜1重量%程度が適当である。
【0040】これらのCGLとCTLは支持体上に支持
体側からCGL,CTLの順に積層しても、CTL,C
GLの順に積層してもかまわない。
【0041】感光体の表面に存在するピンホール, クラ
ック等の凹部を充填する絶縁材料としては、下地材料で
ある保護膜とのなじみが良く、凹部を充填できる程度に
流動活動性の高い必要がある。
【0042】このような材料の例とは、半導体製造工程
で使用されるフォトレジスト, エポキシ樹脂や前述のC
TL又はCGLに使用される有機樹脂等が挙げられる。
【0043】また、凹部が保護膜の下の有機感光体にま
で達していた場合には、有機感光体が侵されないように
使用する溶媒、絶縁材料等を選ぶ必要がある。
【0044】特に、下地材料である有機系感光層と同じ
材料を使用した場合、下地材料とのなじみが良好であっ
た。
【0045】本発明における炭素または炭素を主成分と
する被膜及びその作成方法を以下に述べる。
【0046】図3は本発明で用いることのできる装置の
一例を示す。図面において、プラズマCVD 装置の反応容
器(7)はロ−ド/アンロ−ド用予備室(7')とゲ−ト弁
(7’)で仕切られている。ガス系(20)において、キャ
リアガスを(21)より、反応性気体を(22)より、添加物気
体を(23)より、反応容器のエッチング用気体を(24)よ
り、バルブ(28)、流量計(29)をへて反応容器(7)中に
ノズル(25)より導入する。
【0047】反応容器・では、図4(A),(B) に示す如
く、枠構造体(2)(電極側よりみて四角または六角形の枠
構造を有する) を有し、この上方および下方の開口部に
は、この開口部を覆うようにフ−ド(8),(8')を有する。
このフ−ド(8),(8')に配設された一対の同一形状を有す
る第1および第2の電極(3),(3')をアルミニウムの金属
メッシュで構成せしめる。反応性気体はノズル(25)より
下方向に放出される。第3の電極はアルミニウムシリン
ダー状支持体上に有機系感光層を設けたものとし、直流
的には感光層が絶縁材料であるが、ここに第2の交番電
圧を加え、交流的には実質的に導体化してバイアスを印
加した。この基体(1) 上の被形成面(1')を一対の電極
(3),(3')で生成されるプラズマ中に保持させて配設し
た。基体(1-1),(1-2),・・・(1-n) 即ち(1) には被形成
面(1'-1),(1'-2) ・・・(1'-n)を有し、第2の交番電圧
と負の直流バイアスが印加された1〜500KHzの交番電圧
が印加されている。この場合の直流バイアスは第2の交
番電圧源と基体である第3の電極の間に設置したコンデ
ンサ(図示せず)に第2の交番電源により蓄積される自
己バイアスと直流電源により積極的に印加される直流バ
イアスのどちらでもよい。第1の高周波の交番電圧によ
りグロ−放電のプラズマ化した反応性気体は、反応空間
(40)に均一に分散し、このプラズマは(2),(8),(8')によ
り取り囲まれるようにし、この外側の外部空間・にはプ
ラズマ状態で反応性気体が到達しないようにして反応容
器内壁に被膜が付着しないようにした。また反応空間で
のプラズマ電位を均質にした。
【0048】さらにプラズマ反応空間での電位分布をよ
り等しくさせるため、電源系(14)には二種類の周波数の
交番電圧が印加できるようになっている。第1の交番電
圧は1〜100MHzの高周波であり、一対をなす2つの電源
(15-1),(15-2) よりマッチングトランス(16-1),(16-2)
に至る。このマッチングトランスでの位相は位相調整器
により調整し、互いに180 °または0°ずれて供給でき
るようにしている。そして対称型または同相型の出力を
有し、トランスの一端(4) 及び他端(4')は一対の第1お
よび第2の電極(3),(3')にそれぞれ連結されている。ま
た、トランスの出力側中点(5) は接地レベルに保持さ
れ、第2の1〜500KHzの交番電界(17)が印加されてい
る。その出力はコンデンサ(図示せず)を通して基体(1
-1'),(1-2'),・・・(1-n')即ち(1) またはそれらに電気
的に連結するホルダ(2) の第3の電極に連結されてい
る。
【0049】かくして反応空間にプラズマ(40)が発生す
る。排気系(10)は、圧力調整バルブ(11), タ−ボ分子ポ
ンプ(12), ロ−タリ−ポンプ(13)をへて不要気体を排気
する。
【0050】これらの反応性気体は、反応空間(40)で0.
001 〜1.0torr とし、この枠構造体(2) は四角形または
六角形を有し、例えば四角形の場合は図4(A) に示す如
き巾75cm、奥行き75cm、縦50cmとした。
【0051】そしてこの中に被形成面を有する筒状基体
を(1-1),(1-2) ・・・(1-n) ・・に示す如く、ここでは
16本を互いに等間隔で配設する。その外側の枠構造(2)
の内側にも等電界を形成するためのダミ−の母材(1-0),
(1-n+1) を配設している。かかる空間において、1〜10
0MHzの高周波を0.5 〜5KW(単位面積あたり0.3 〜3W/c
m2) で第1の高周波電圧を加える。さらに第2の交番電
圧による交流バイアスの印加により、被形成面上には -
10〜-600V の負自己バイアス電圧が印加されており、こ
の負の自己バイアス電圧により加速された反応性気体を
基体上でスパッタしつつ成膜し、かつ緻密な膜とするこ
とができる。この負自己バイアス電圧を制御することに
より被膜の硬さを制御することができるが、これは本発
明に用いる炭素膜形成方法の特徴の1つである。
【0052】キャリアガスとして水素またはアルゴン
を、反応性気体としてメタン、エチレン等炭化水素また
は弗化炭素等の炭化物気体を、添加物気体として弗化窒
素、アンモニア等の窒素化物を用いることができる。反
応容器のエッチング用気体として酸素もしくは弗化窒
素、弗化炭素等の弗化物気体を用いることができる。反
応気体として例えばエチレンと弗化窒素とを導入する
と、窒素と弗素が添加されたダイヤモンド状炭素膜(DLC
ともいうが、添加物が添加されたDLCを含めて本発明
においては炭素または炭素を主成分とする被膜という)
が成膜できる。
【0053】反応性気体は、例えばエチレンと弗化窒素
の混合気体とし、その割合はNF3/C2H4=1/20〜4/1 とす
る。この割合を可変することにより、被膜の透過率およ
び比抵抗を制御することができる。
【0054】基体の温度は代表的には室温に保持させる
が必要に応じて加熱または冷却を行ってもよい。
【0055】上記のような方法で作成された炭素または
炭素を主成分とする被膜の代表的な特性はSP3軌道を有
するダイヤモンドと類似のC−C結合を作り、ビッカー
ス硬度100 〜3000Kg/mm2、比抵抗(固有抵抗)1×107
1×1015Ωcmを有するとともに、光学的エネルギバンド
巾(Eg という) が1.0eV 以上、好ましくは1.5 〜5.5eV
を有する赤外または可視領域で透光性のダイヤモンドと
類似の特性を有するものである。
【0056】本発明の炭素または炭素を主成分とする被
膜は保護層として用いるものであり、膜厚は0.1〜5
μm、好ましくは0.2〜1μm、比抵抗は108〜1
13Ωcm好ましくは109〜1012Ωcmとするのが良
い。
【0057】また、本発明の保護膜として使用した炭素
または炭素を主成分とする被膜は多層に積層することも
できる。
【0058】また、この他保護膜としては、窒化珪素
膜、酸化珪素膜、炭化珪素膜その他多数の材料を保護膜
として使用することが可能で、本発明の思想を変更する
ことなく適用することができる。但し、保護膜を炭素ま
たは他炭素を主成分とする被膜以外を使用した場合に
は、下地材料である有機系感光層との密着性に問題が生
じる可能性があり、その場合は保護膜の作成条件を下地
材料に合わせて変更したり、複数の材料の保護膜を積層
して、密着性をあげる等の他の技術が必要となる。
【0059】保護層のクラックまたはピンホールに充填
する絶縁材料としては、流動性が高く、微小な間隙に充
填する材料が好ましい。
【0060】その例としては、フォトレジスト、ポリイ
ミド、アルコール溶液に溶解された有機系酸化珪素、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等の溶媒を
飛ばした後に被膜を形成する材料、又は、下地材料であ
る有機系感光層を構成する前述のような材料を使用する
ことができる。
【0061】以下に実施例に従い本発明を示す。
【0062】
【実施例1】この実施例は図1(A)に示す如きシリン
ダー状有機系感光層上に炭素または炭素を主成分とする
被膜を作製する例を示す。
【0063】図1(A),(B) において、本発明の円筒状の
静電複写用ドラムの断面図を示す。その要部の拡大図を
図1(B) に示す。
【0064】またその形成工程の概略図を図2(A)〜(E)
に示す。
【0065】アルミ製シリンダー状支持体(1)(外形
40mmφ、長さ250 mm) に下記組成比の混合物をボ
ールミルで12時間分散し調整した下引形成液を乾燥後の
膜厚が約2μm になる用に浸漬法で塗工し下引層(31)を
形成し、図2(A) の状態を得た。
【0066】〔下引層形成液〕 TiO2( 石原産業社製 タイペーク) 1重量部 ポリアミド樹脂(東レ社製 CM-8000)1重量部 メタノール 25重量部 この下引層上に下記処方の電荷発生層塗工液を浸漬塗工
し、120 ℃で10分間乾燥させ、膜厚約0.15μm の電
荷発生層を形成した。
【0067】〔電荷発生層塗工液〕 下記構造のトリスアゾ顔料 30重量部
【化学式1】@001 ポリエステル樹脂(東洋紡社製 バイロン) 12重量部 シクロヘキサン 360重量部 上記混合物をボールミルで72時間分散した後さらにシク
ロヘキサン:メチルエチルケトン=1:1(重量比)の
混合溶媒500 重量部で希釈調整する。
【0068】次いでこの電荷発生層上に下記の処方の電
荷輸送層塗工液を乾燥後の膜厚が約20μm になるように
浸漬塗工して電荷輸送層を設けた。
【0069】本実施例では、この電荷発生層及び電荷輸
送層を有機感光体層(30)という。
【0070】この状態を図2(B) に示す。
【0071】この状態の有機感光体層(30)には、ピンホ
ール,クラック等の凹部(34)が存在する。この凹部が形
成される原因としては、塗膜工程でのゴミ、基体の傷、
下引層の凹凸、有機感光体自身の割れ等種々の原因が考
えられる。
【化学式2】@002
【0072】〔電荷輸送層塗工液〕 ポリカーボネート 10重量部 (商品名 パンライトC1400:帝人化成(株)) シリコン油 0.0002重量部 (商品名 KF50: 信越シリコーン(株)) テトラヒドロフラン 80重量部
【0073】この有機系感光層表面のO2、H2O等の形
で付着する酸素を取り除くため、水素によるプラズマ処
理を行った。H2流量50SCCMとし、第1の交番電
界(13.56MHz)によりプラズマを発生させ、第
2の交番電界(50kHz)によりバイアスを加えた。
この時のバイアス電圧のDC成分は−100Vであっ
た。
【0074】この後炭素または炭素を主成分とする被膜
を以下のようにして形成させた。
【0075】前述の図3の装置を用い、前述の方法でNF
3の流量を5SCCM、C2H4の流量を80SCCM、反応圧力0.05T
orr、第1の交番電界周波数13.56MHz、その出力400W、
第2の交番電界周波数250KHz、その電圧振幅100V、直流
バイアス-50Vとして有機系感光体上に比抵抗1×1013
Ωcmの赤外または可視光に対し、透光性のアモルファ
ス構造または結晶構造を有する第1の炭素または炭素を
主成分とする被膜(33)を 0.8μm(中央部)生成させ
た。成膜速度は500 Å/分、硬度はビッカース硬度1500
Kg/mm2、光学的エネルギーバンド巾は2.4eV を有してい
た。
【0076】かくして有機系感光層(30)上に炭素を主成
分とする被膜、特に炭素中に水素を30原子%以下含有す
るとともに、0.3 〜3原子%弗素が混入し、また0.3 〜
10原子%の窒素を混入させた炭素を形成させることがで
きた。この状態を図2(C)に示す。
【0077】また、感光層と炭素または炭素を主成分と
する被膜との界面に存在する酸素原子の数は1原子%以
下であった。
【0078】次に保護層である炭素又は炭素を主成分と
する被膜(33)表面に存在するピンホールまたはクラック
の凹部(34)を埋める。
【0079】図5に示すようなロールコーティング装置
を使用し、保護膜の表面に存在するピンホールまたはク
ラックの凹部(34)に絶縁材料(36)を積極的に充填した。
【0080】この絶縁材料(36)としては本実施例の場合
ポジ型のフォトレジストを使用した。また、充填するピ
ンホールまたはクラックの寸法が小さいので、このレジ
ストの粘度50CP以下のものを使用した。それ以上の
場合凹部への回り込み難しいまたは非常に時間を要する
ので50CP以下の粘度が好ましかった。本実施例にお
いては5CPの粘度のレジストを使用した。
【0081】このレジストを図5に示す溶液溜め(38)
に入れコーティングロール(37)を100回/分の回転
数で回転させて、レジストをロールになじませた後に感
光体のシリンダーを圧力を加えて密着させ、2〜10回
転して、感光体シリンダーの保護膜上にレジストを塗布
し、図2(D)に示すような感光体(30)上全面にレジス
ト(36)を形成した。次にこのレジストをプリベーク(5
0℃,10分)した後に波長400nm付近の紫外光を
3秒感照射し、所定の現像液にて現像しピンホールまた
はクラックの凹部(34)にフォトレジストを残し他の部分
のレジストを除去した。
【0082】この時、紫外光を長時間露光し過ぎるとピ
ンホールまたはクラックのフォトレジストまで充分な光
が到達し凹部のレジストまで現像処理時に除去されてし
まう。
【0083】その為この露光時間は事前の条件出しを必
要とする。
【0084】次にこの凹部のレジストを再度ベーク(7
5℃30分)して、図2(E)のように平滑な表面を持
つ電子写真用感光体を完成させた。
【0085】
【実施例2】本実施例は実施例1における保護層に存在
する凹部に充填するとして電荷輸送層に使用したものと
同じ材料を用いた場合の例である。
【0086】静電複写用ドラム上に実施例1と同様の方
法で有機系感光層(30)、保護層(33)を形成した後に電荷
輸送層に使用したものと同じ材料に浸漬塗工したのち熱
処理を施し溶媒を飛ばして、表面上に有機膜を形成し
た。この感光体シリンダ表面にスキージ等の金属片をあ
て、表面の有機膜を除去し凹部のみにこの電荷輸送層と
同じ有機膜を充填し表面が平滑な電子写真用感光体を完
成した。
【実施例3】本実施例では実施例1における保護層に存
在する凹部に充填するとして電荷輸送層に使用したもの
と同じ材料を用いた場合の例である。
【0087】静電複写用ドラム上に実施例1と同様の方
法で有機系感光層(30)、保護層(33)を形成して、仮に感
光体を完成させる。
【0088】次に実際に図6のような電子写真装置(41)
にセットし、1000回〜150000回電子写真プロ
セスを行う次にこの感光体を電子写真装置より取り出
し、感光体層の表面を清浄化し、表面上に存在する低抵
抗化物質を除去後、実施例2と同様に保護膜表面の凹部
に電荷輸送層とおなじ材料を使用して絶縁膜を充填して
電子写真用感光体を完成した。
【0089】本実施例の場合、実際に電子写真装置(41)
に搭載され、実際のプロセスで発生したクラックをも絶
縁物で充填するので、それ以後は新たなクラックの発生
が無いため、これ以後電子写真プロセスにおいて白抜
け、白帯が新たに発生する事がなかった。
【0090】
【比較例】実施例1と同様の方法で感光体を形成した
後、実施例1で行ったような保護膜上の凹部を充填する
処理を行わなかった感光体とを比較実験した。これら実
施例及び比較例により作製された感光体それぞれを同一
の電子写真装置(41)に搭載し電子写真プロセスを100
0回行った後1時間電子写真装置(41)を通電状態で放置
すると言う試験工程を1サイクルとして5サイクル行っ
た後の評価用原稿のコピーを比較した。
【0091】結果、本発明の感光体の場合白抜け、白帯
等は発生せず、比較例の感光体の方には白帯白抜けが発
生していた。
【0092】また、感光体表面の表面抵抗を測定したと
ころ本発明の感光体はその初期の表面抵抗に比べて、抵
抗値のオーダーは変化せずその変化率(初期の抵抗値を
測定値で割ったもの)は1.2〜2.5の範囲に入って
いた。
【0093】また、比較例の抵抗値の変化率は50〜1
000と大きな表面抵抗の変化を示していた。
【0094】
【発明の効果】本発明は導電性支持体上に有機系感光
層、保護層をこの順に積層した構成の電子写真用感光体
において、保護層の表面に存在するピンホール、クラッ
ク等の凹部に絶縁物を充填して、平滑な表面を持つ感光
体を実現し、感光体表面に部分的に低抵抗領域が形成さ
れることを防止し、電子写真プロセスでの白帯、白抜け
等の不良を無くしたものである。
【0095】また、本発明を用いることにより、膜厚
0.1〜5μm、ビッカース硬度100〜3000Kg
/mm 2 、比抵抗値10 8 〜10 13 Ωmの炭素または炭素
を主成分とする膜を有機感光体層表面に形成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の円筒状基体に炭素または炭素を主成
分とする被膜をコートした例を示す。
【図2】 本発明の感光体を形成する工程の概略図を示
す。
【図3】 本発明のプラズマCVD 装置の概要を示す。
【図4】 図2で示したプラズマCVD 装置における基体
の配設方式を示す。
【図5】 本発明の感光体を作成する際に使用したロー
ラコーターの概略図である。
【図6】 本発明の感光体を組み込んだ静電複写機を示
す。
【図7】 従来の感光体表面の拡大断面図を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−286911(JP,A) 特開 昭64−17867(JP,A) 特開 平1−189658(JP,A) 特開 平1−226711(JP,A) 特開 平1−201095(JP,A) 特開 平2−61069(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 3/00 C23C 14/00 - 14/58 C23C 16/00 - 16/56 C30B 1/00 - 35/00 H01L 21/205 H01L 21/3065 H01L 21/31 H05H 1/46

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一つの被膜形成用基体と複数の
    ダミー基体とをホルダに保持し、前記ホルダを反応容器
    内の一対の電極間に配置し、前記複数のダミー基体は前
    記一対の電極に対して概略垂直かつ前記ホルダの外枠に
    沿って前記被膜形成用基体と等間隔を保つように周設
    し、マッチングトランスを介して第1の交番電源から第1
    の周波数を有する第1の交番電圧を前記一対の電極に印
    加して炭化物気体を活性化させてプラズマとし、前記第
    1の周波数より小さい第2の周波数を有する第2の交番電
    圧および直流バイアスを前記基体に印加し、前記反応容
    器の排気は圧力調整バルブ、ターボ分子ポンプを経て行
    い、前記基体に被膜を形成することを特徴とする炭素膜
    の形成方法。
  2. 【請求項2】少なくとも一つの被膜形成用基体と複数の
    ダミ−基体とをホルダに保持し、前記ホルダを反応容器
    内の一対の電極間に配置し、前記複数のダミー基体は前
    記一対の電極に対して概略垂直かつ前記ホルダの外枠に
    沿って前記被膜形成用基体と等間隔を保つように周設
    し、マッチングトランスを介して第1の交番電源から第1
    の周波数を有する第1の交番電圧を前記一対の電極に印
    加して炭化物気体を活性化させてプラズマとし、前記第
    1の周波数より小さい第2の周波数を有する第2の交番電
    圧および前記第2の周波数を印加する交番電圧電源と前
    記被膜形成用基体との間に設けられたコンデンサに蓄積
    された自己直流バイアスを前記基体に印加し、前記反応
    容器の排気は圧力調整バルブ、ターボ分子ポンプを経て
    行い、前記基体に被膜を形成することを特徴とする炭素
    膜の形成方法。
  3. 【請求項3】プラズマ処理される有機感光体表面を有す
    る少なくとも一つの被膜形成用基体と複数のダミー基体
    とをホルダに保持し、前記ホルダを反応容器内の一対の
    電極間に配置し、前記複数のダミー基体は前記一対の電
    極に対して概略垂直かつ前記ホルダの外枠に沿って前記
    被膜形成用基体と等間隔を保つように周設し、マッチン
    グトランスを介して第1の周波数を有する第1の交番電圧
    を前記一対の電極に印加して炭化物気体を活性化させて
    プラズマとし、第2の周波数を有する第2の交番 電圧およ
    び前記第2の交番電圧を印加する電源と前記ホルダとの
    間に設置されたコンデンサに蓄積された自己直流バイア
    スを前記基体に印加し、前記反応容器の排気は圧力調整
    バルブ、ターボ分子ポンプを経て行い、前記基体に被膜
    を形成することを特徴とする炭素膜の形成方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3において、前記第1
    の周波数を有する第1の交番電圧を印加する電源は、位
    相の異なるふたつの交番電圧を有する一対の電源からな
    ることを特徴とする炭素膜の形成方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4において、前記第1
    の周波数は、1MHz〜100MHzであって、前記第2の周波数
    は、1KHz〜500KHzであることを特徴とする炭素膜の形成
    方法。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項において、前記炭化
    物気体は、メタン、エチレン又は弗化炭素であることを
    特徴とする炭素膜の形成方法。
  7. 【請求項7】請求項1乃至請求項において、前記炭化
    物気体に、窒素又はアンモニアを添加することを特徴と
    する炭素膜の形成方法。
  8. 【請求項8】請求項1乃至請求項7において、前記炭素
    膜は、sp3混成軌道を有することを特徴とする炭素膜
    の形成方法。
  9. 【請求項9】請求項1乃至請求項8において、前記炭素
    膜は、比抵抗が108〜1013Ωmであることを特徴と
    する炭素膜の形成方法。
  10. 【請求項10】請求項1乃至請求項9において、前記炭
    素膜は、厚さが0.1〜5μmであることを特徴とする
    炭素膜の形成方法。
  11. 【請求項11】請求項1乃至請求項10において、前記
    炭素膜は、多層に積層することを特徴とする炭素膜の形
    成方法。
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