JP2897135B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP2897135B2 JP33702189A JP33702189A JP2897135B2 JP 2897135 B2 JP2897135 B2 JP 2897135B2 JP 33702189 A JP33702189 A JP 33702189A JP 33702189 A JP33702189 A JP 33702189A JP 2897135 B2 JP2897135 B2 JP 2897135B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は有機系感光層上に表面保護層を有して成る電
子写真用感光体に関する。
〔従来技術〕 従来、電子写真方式に於いて使用される感光体として
は、導電性支持体上にセレンないしセレン合金を主体と
する光導電層を設けたもの、酸化亜鉛、硫酸カドミウム
などの無機系光導電材料をバインダー中に分散させたも
の、ポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフルオ
レノンあるいはアゾ顔料などの有機光導電材料を用いた
もの、及び非晶質シリコン系材料を用いたもの等が一般
に知られている。
ところで、一般に「電子写真方式」とは、光導電性の
感光体をまず暗所で、例えばコロナ放電によって帯電さ
せ、次いで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に散逸
せしめて静電潜像を得、この潜像部を染料、顔料などの
着色剤と高分子物質などの結合剤とから構成される検電
微粒子(トナー)で現像し可視化して画像を形成する様
にした画像形成法の一つである。
この様な電子写真法に於いて感光体に要求される基本
的な特性としては (1)暗所で適当な電位に帯電できること。
(2)暗所において電荷の散逸が少ないこと。
(3)光照射によって速やかに電荷を散逸できること。
などが挙げられる。
上記の各感光体はこれらの基本的な特性以外に実使用
上それぞれ優れた特徴及び欠点を有しているが、なかで
も近年は製造コストが安い、環境汚染が少ない、比較的
自由な感光体設計ができる等の理由により、有機系感光
体の発展が著しい。
一般に、有機系感光体とは電荷発生材料及び電荷輸送
材料を結着樹脂の中へ分散あるいは溶解して導電性支持
体上に塗布したものであり、ひとつの層で電荷保持、電
荷発生、電荷輸送の機能を有する単層型と電荷発生の機
能を有する電荷発生層(CGL)、帯電電荷の保持とCGLか
ら注入された電荷の輸送機能を有する電荷輸送層(CT
L)、更には必要に応じて支持体からの電荷の注入を阻
止する、あるいは支持体での光の反射を防止する等の機
能を有した層などを積層した構成の機能分離型とが知ら
れている。
これらの有機系感光体は前述のように優れた特徴を有
しているが、有機材料であるがゆえに表面硬度が低く、
複写プロセスでの実使用時に現像剤、転写紙、クリーニ
ング部材等から受ける機械的な負荷によって、摩耗や傷
が発生しやすいという本質的な欠点も有している。
この感光層の摩耗は、帯電電位の減少をひきおこし、
また局部的な傷はコピー上でスジ状の異常画像を発生さ
せる原因になり、いずれも感光体寿命を左右する重要な
問題である。
この様な欠点を解消する為に有機系感光層の表面に保
護層を設けて、複写機内外で受ける機械的負荷に対する
耐久性を改善する方法が提案されている。
たとえば、感光層の表面に有機フィルムを設ける方法
(特公昭38−015446)、無機酸化物を設ける方法(特公
昭43−014517)、接着層を設けた後、絶縁層を積層する
方法(特公昭43−027591)、或いはプラズマCVD法、光C
VD法等によってa−Si層、s−Si:N:H層、a−Si:O:H層
等を積層する方法(特開昭57−179859、特開昭59−0584
37)などが開示されている。また、近年、高硬度ダイア
モンド状カーボン膜の保護層への応用が活発化してい
る。
たとえば、感光層上に無定形炭素又は硬質炭素から成
る保護層を設けたもの(特開昭60−249155)、最表面に
ダイヤモンド状カーボン保護層を設けたもの(特開昭61
−255352)、感光層上に炭素を主成分とする高硬度絶縁
層を形成したもの(特開昭61−264355)あるいは有機感
光層上に窒素原子、酸素原子、ハロゲン原子、アルカリ
金属原子等の原子を少なくとも含むプラズマ有機重合膜
から成る保護層を設けたもの(特開昭63−97961〜
4)、有機感光層上にカルコゲン原子、III属原子、IV
属原子、V属原子等の原子を少なくとも含むグロー放電
により生成された非晶質炭化水素膜から成る保護層を設
けたもの(特開昭63−220166〜9)などを挙げることが
できる。
これらの提案はいずれも有機系感光層の表面にイオン
プロセス(スパッタリング、プラズマCVD、グロー放電
分解法、光CVD法等)により作製した炭素又は炭素を主
成分とする高硬度の薄膜(i−カーボン膜あるいはダイ
ヤモノド状炭素膜という総称で呼ばれるものに属す
る。)を形成したものである。
このような方法で得られる感光体は有機系感光層の表
面硬度が向上し、耐久性に優れたものであるが、表面保
護層の形成手段として、たとえばH β:486nm、H γ:434
nm、C−H:431nm等の高いエネルギーを有する波長光の
発光および、材料ガス中や残留ガス中等に含まれる酸素
が励起されることによって生じる酸素ラジカル等の酸化
雰囲気を伴うイオンプロセスが用いられているため、有
機系感光層中の電荷発生材料、電荷輸送材料あるいは結
着樹脂等がこの酸化雰囲気や光の影響を受け、有機系感
光層本来の有する電気的特性が損なわれ、光感度の低下
や残留電位の上昇等が生じることがその後の研究により
明らかとなった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明はまさにこれらの問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的はたとえ表面保護層の形成
手段として酸化雰囲気及び発行を伴うイオンプロセスを
採用しても、優れた電気的特性を維持し得ると共に耐久
性に優れた電子写真用感光体を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、上記目的は導電性支持体上に少なく
とも有機系感光層、中間層及び表面保護層をその順に積
層した構成の電子写真感光体において、表面保護層は炭
素又は炭素を主成分とし、かつ有機系感光層及び中間層
のうち少なくともいずれか一層に酸化防止剤を含有する
ことを特徴とする電子写真感光体によって達成される。
本発明者らは炭素又は炭素を主成分とした高硬度薄膜
からなる表面保護層を有する電子写真用感光体の電気的
特性や機械的耐久性の低下現象について鋭意検討した結
果、表面保護層を形成する過程において発生する酸化雰
囲気や光によって有機系感光層が劣化し、そのため光感
度の低下や残留電位の上昇が生じたり、機械的耐久性が
低減することを知見した。
そして、この点を解消すべく更に研究を進めたとこ
ろ、導電性支持体上に少なくとも有機系感光層、中間層
及び表面保護層をその順に積層した構成の電子写真用感
光体においては、表面保護層を炭素又は炭素を主成分と
する物質によって形成し、かつ有機系感光層及び中間層
の少なくとも1層に酸化防止剤好ましくはフェノール系
化合物、リン系化合物及びイオウ系化合物から選ばれる
少なくとも1種の化合物を含有させることによって感光
体の電気的特性並びに機械耐久性を著しく向上できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、図面に沿って本発明を説明する。
第1図は本発明の代表的な電子写真感光体の模式断面
図であり、導電性支持体1上に下引層2、電荷発生層3,
電荷輸送層4、中間層6及び表面保護層5を順次設けた
構成となっている。第2図(a)は第1図における機能
分離型の感光層を単層感光層7としたものである。第2
図(b)は導電性支持体1上に直接電荷輸送層4を設
け、その上に電荷発生層3、中間層6及び表面保護層5
を順次積層した構成のものである。
本発明に使用される導電性支持体としては、導電体あ
るいは導電処理をした絶縁体、たとえばAl、Ni、Fe、C
u、Auなどの金属あるいはそれらの合金の他、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリイミド、ガラス等の絶縁
性基体上にAl、Ag、Au等の金属あるいはIn2O3、SuO2
の導電材料の薄膜を形成したもの、導電処理をした紙等
が使用できる。
導電性支持体の形状は特に制約はなく板状、ドラム状
あるいはベルト状のいずれのものも使用できる。
導電性支持体と感光層との間に必要に応じ設けられる
下引層は本発明の効果をいっそう向上すると共に、接着
性を向上する目的で設けられ、その材料としてはSiO、A
l2O3、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、
クロムカップリング剤等の無機材料やポリアミド樹脂、
水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、
PVA等の接着性の良いバインダー樹脂などが使用され
る。その他、前記接着性の良い樹脂にZnO、TiO2、ZnS等
を分散したものも使用できる。下引層の形成法としては
無機材料単独の場合はスパッタリアング、蒸着等の方法
が、また有機材料を用いた場合は通常の塗布法が採用さ
れる。なお下引層の厚さは5μm以下が適当である。
この導電性支持体上に直接あるいは下引き層を介して
設けられる有機系感光層としては単層型あるいは機能分
離型のいずれもが適用である。
単層型感光層の例としては、色素増感された酸化亜
鉛、酸化チタン、硫酸亜鉛等の光導電性粉体、セレン粉
体、無定形シリコン粉体、スクアリック塩顔料、フタロ
シアニン顔料、アズレニウム塩顔料、アゾ顔料等を必要
に応じて結着剤樹脂及び/又は後述する電子供与性化合
物と共に塗布形成されたもの、またピリリウム系染料と
ビスフェノールA系のポリカーボネートとから形成され
る共晶錯体に電子供与性化合物を添加した組成物を用い
たもの等が挙げられる。結着樹脂としては後述する機能
分離型感光層と同様のものを使用することができる。こ
の単層型感光層の厚さは5〜30μmが適当である。
一方、機能分離型感光層の例としては電荷発生層(CG
L)と電荷輸送層(CTL)を積層したものが例示される。
画像露光により潜像電荷を発生分離させるための電荷
発生層(CGL)としては、結晶セレン、セレン化ヒ素等
の無機光導電性粉体あるいは有機系染顔料を結着剤樹脂
に分散もしくは溶解させたものが用いられる。
電荷発生物質としての有機系染顔料としては、例え
ば、シーアイピグメントブルー25〔カラーインデックス
(CI)21180〕、シーアイピグメントレッド41(CI 2120
0)、シーアイアシッドレッド52(CI 45100)、シーア
イベーシックレッド3(CI 45210)、さらに、ポリフィ
リン骨格を有するフタロシアニン系顔料、アズレニウム
塩顔料、スクアリック塩顔料、カルバゾール骨格を有す
るアゾ顔料(特開昭53−05033号公報に記載)、スチリ
ルスチルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−138229
号公報に記載)、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ
顔料(特開昭53−132547号公報に記載)、ジベンゾチオ
フェン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21728号公報
に記載)、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特
開昭54−12742号公報に記載)、フルオレノン骨格を有
するアゾ顔料(特開昭54−22834号公報に記載)、ビス
スチルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−17733号
公報に記載)、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有す
るアゾ顔料(特開昭54−2129号公報に記載)、ジスチリ
ルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−1773
4号公報に記載)、カルバゾール骨格を有するトリアゾ
顔料(特開昭57−195767号公報、同57−195768号公報に
記載)等、さらに、シーアイピグメントブルー16(CI 7
4100)等のフタロシアニン系顔料、シーアイバッドブラ
ウン5(CI73410)、シーアイバッドダイ(CI 73030)
等のインジゴ系顔料、アルゴスカーレットB8バイオレッ
ド社製)、インダスレンスカーレットR(バイエル社
製)等のペリレン系顔料等を使用することができる。
これらの電荷発生物質は単独であるいは2種以上併用
して用いられる。
結着剤樹脂は、電荷発生物質100重量部に対して0〜1
00重量部用いるのが適当であり、好ましくは0〜50重量
部である。
これら有機染顔料と併用される結着剤樹脂としてはポ
リアミド、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹
脂、ポリカーボネート、ポリエーテルなどの縮合系樹脂
並びにポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリ
レート、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルブ
チラール、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
アクリロニトリル共重合体等の重合体および共重合体等
の接着性、絶縁性樹脂が挙げられる。
電荷発生層は、電荷発生物質を必要ならばバインダー
樹脂とともに、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノ
ン、ジオキサン、ジクロルエタン等の溶媒を用いてボー
ルミル、アトライター、サンドミル等により分散し、分
散駅を過度に希釈して塗布することにより形成できる。
塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法
などを用いて行なうことができる。
電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であ
り、好ましくは0.1〜2μmである。
また、本発明において、電荷発生物質として結晶セレ
ン又はセレン化ヒ素合金等の粒子を用いる場合には、電
子供与性結着剤及び/又は電子供与性有機化合物とが併
用される。このような電子供与性物質としてはポリビニ
ルカルバゾールおよびその誘導体(例えばカルバゾール
骨格に塩素、臭素などのハロゲン、スチル基、アミノ基
などの置換基を有するもの)、ポリビニルピレン、オキ
サジアゾール、ピラゾリン、ヒドラゾン、ジアリールメ
タン、α−フェニルスチルベン、トリフェニルアミン系
化合物などの窒素含有化合物およびジアリールメタン系
化合物等があるが、特にポリビニルカルバゾールおよび
その誘導体が好ましい。またこれらの物質は混合しても
用いられるが、この場合にはポリビニルカルバゾールお
よびその誘導体に他の電子供与性有機化合物を添加して
おくことが好ましい。この種の無機系電荷発生物質の含
有量は層全体の30〜90重量%が適当である。また無機系
電荷発生物質を用いた場合の電荷発生層の厚さは0.2〜
5μmが適当である。
電荷輸送層(CTL)は帯電電荷を保持させ、かつ露光
により電荷発生層で発生分離した電荷を移動させて保持
していた帯電電荷と結合させることを目的とする層であ
る。帯電電荷を保持させる目的達成のために電気抵抗が
高いことが要求され、また保持した帯電電荷で高い表面
電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さくか
つ電荷移動性が良いことが要求される。
これらの要件を満足させるための電荷輸送層は、電荷
輸送物質および必要に応じて用いられるバインダー樹脂
より構成される。すなわち、以上の物質を適当な溶剤に
溶解ないし分散してこれを塗布乾燥することにより電荷
輸送層を形成することができる。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とが
ある。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ルおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグ
ルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒ
ド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビ
ニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、オキサジア
ゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミ
ン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アント
ラセン、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニ
ル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾ
リン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン
誘導体等の電子供与性物質が挙げられる。
電子輸送物質としては、たとえば、クロルアニル、ブ
ロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノ
ンジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、
2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−
テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサ
ントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕
チオフェノン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾ
チオフェノン−5,6−ジオキサイドなどの電子受容物質
が挙げられる。
これらの電荷輸送物質は、単独又は2種以上混合して
用いられる。
また、必要に応じて用いられるバインダー樹脂として
は、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリアクリレート樹脂、フェノキシ樹
脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセ
ルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホル
マール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹
脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ア
ルキッド樹脂等の熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂が挙げ
られる。
溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ト
ルエン、モノクロルベンゼン、ジクロルエタン、塩化メ
チレンなどが用いられる。
電荷輸送層の厚さは5〜100μm程度が適当である。
また電荷輸送層中に可塑剤やレベリング剤を添加しても
よい。可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチ
ルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されて
いるものがそのまま使用でき、その使用量は、バインダ
ー樹皮に対して0〜30重量%程度が適当である。レベリ
ング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフ
ェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類が使
用され、その使用量はバインダー樹脂に対して、0〜1
重量%程度が適当である。
これらのCGLとCTLは支持体上に支持体側からCGL、CTL
の順に積層しても、CTL、CGLの順に積層してもかまわな
い。
また、本発明において、感光層と表面保護層との間に
設けられる中間層には、SiO、Al2O3等の無機材料を蒸
着、スパッタリング、陽極酸化などの方法で設けたもの
や、ポリアミド樹脂(特開昭58−30757号公報、特開昭5
8−98739号公報)、アルコール可溶性ナイロン樹脂(特
開昭60−196766号公報)、水溶性ポリビニルブチラルー
ル樹脂(特開昭60−232553号公報)、ポリビニルブチラ
ール樹脂(特開昭58−106549号公報)、ポリビニルアル
コールなどの樹脂層を用いることができる。
また、上記樹脂中間層にZnO、TiO2、ZnS等の顔料粒子
を分散したものも、中間層として用いることができる。
更に、本発明の中間層として、シランカップリング
剤、チタンカップリング剤クロムカップリング剤等を使
用することもできる。中間層の膜厚は5μm以下が適当
である。
本発明においては、感光体の電気的特性の改善及び機
械的耐久性の向上のために前記有機系感光層及び中間層
の少なくとも一層に酸化防止剤、好ましくはフェノール
系化合物、リン系化合物及びイオウ系化合物から選ばれ
る少なくとも1種の化合物を添加することが必要であ
る。
この酸化防止剤の添加量は適宜定め得るが、あまり少
ないと効果の発現性が不充分となり、また多すぎると酸
化防止剤が折出したり、感光層の特性に影響を及ぼす場
合もあるので、有機系感光層あるいは中間層の樹脂成分
に対し0.001〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%が
適当である。
本発明で好ましく使用されるフェノール系化合物、リ
ン系化合物及びイオウ系化合物の具体例を以下に示す
が、もちろん本発明はこれらのものに限定されるもので
はない。
また、添加する酸化防止剤は1種類である必要はなく
同化合物系の別の酸化防止剤、別化合物系の酸化防止
剤、又は光安定剤等を併用してもかまわない。
フェノール系化合物の具体例 2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、2,6
−ジ−t−ブチルフェノール、2,4−ジ−メチル−6−
t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、
2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−
ブチルフェノール)、ビスフェノールA、DL−α−トコ
フェロール、スチレン化フェノール、スチレン化クレゾ
ール、3、5−ジ−t−ビチルヒドロキシベンズアルデ
ヒド、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフ
ェノール、2,6−ジ−s−ブチルフェノール、2,4−ジ−
t−ブチルフェノール、3,5−ジ−t−ブチルフェノー
ル、o−n−ブトキシフェノール、o−t−ブチルフェ
ノール、m−t−ブチルフェノール、p−t−ブチルフ
ェノール、o−イソブトキシフェノール、o−n−プロ
ポキシフェノール、o−クレゾール、4,6−ジ−t−ブ
チル−3−メチルフェノール、2,6−ジメチルフェノー
ル、2,3,5,6−テトラメチルフェノール、3−(3′,
5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオン酸ステアリルエステル、2,4,6,−トリ−t−ブ
チルフェノール、2,4,6−トリメチルフェノール、2,4,6
−トリス(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキ
シベンジル(メシチレン、1,6−ヘキサンジオール−ビ
ス〔3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート〕、2,2−チオ−ジエチレンビス
〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート〕、2,2−チオビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジルフォスフェート−ジエチルエス
テル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、 n−オクタデシル−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−t−ブ
チル−6(3′−t−ブチル−5′−メチル−2−ヒド
ロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、
4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、ハイドロキノン、2,5−ジ−t−ブチ
ルハイドロキノン、テトラメチルハイドロキノン等。
リン系化合物の具体例 トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジフェニ
ルモノ(トリデシル)ホスファイト、テトラフェニルジ
プロピレングリコールジホスファイト、テトラフェニル
テトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホス
ファイト、4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6
−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイ
ト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4′
−ビフェニレンホスファイト、トリフェニルホスファイ
ト、テトラ(トリデシル)−4,4′−イソプロピリデン
ジフェニルジホスファイト等の亜リン酸芳香属エステル
類、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン
酸トリ−n−ブチル、亜リン酸トリオクチル、亜リン酸
トリイソデシル、亜リン酸トリデシル、トリストリデシ
ルホスファイト、亜リン酸トリオレイル、亜リン酸トリ
ス(2−ブロムエチル)等の亜リン酸脂肪族エステル、
トリフェニルホスフィン、トリラウリルチオホスファイ
ト、亜リン酸トリス(2−クロロエチル)、ジステアリ
ルペンタエリスリトールジホスファイト等。
イオウ系化合物の具体例 3,3′−チオジプロピオン酸−ジ−n−ドデシル、3,
3′−チオジプロピオン酸−ジ−ミリスチル、3,3′−チ
オジプロピオン酸−ジ−n−オクタデシル、2−メルカ
プトベンゾイミダゾール、ペンタエリスリトール−テト
ラキス−(β−ラウリルチオプロピオネート)、ジトリ
デシル−3,3′−チオジプロピオネート、3,3′−チオジ
プロピオン酸ジメチル、チオグリコール酸オクタデシ
ル、フェノチアジン、β,β′−チオジプロピオン酸、
チオグリコール酸−n−ブチル、チオグリコール酸エチ
ル、チオグリコール酸−2−エチルヘキシル、チオグリ
コール酸イソオクチル、チオグリコール酸−n−オクチ
ル、ジ−t−ドデシル−ジサルファイド、n−ブチルサ
ルファイド、ジ−n−アミルジサルファイド、n−ドデ
シルサルファイド、n−オクタデシルサルファイド、p
−チオクレゾール、 本発明において、最表面に設けられる保護層は、炭素
または炭素を主成分としたもので、好ましくはSP3軌道
を有するダイヤモンドと類似のC−C結合を有してお
り、ビッカース硬度100〜3000kg/cm2、比抵抗(固有抵
抗)1×107〜1×1013Ω・cmの値を有し、光学的エネ
ルギーバンド巾(Egという)が1.0eV以上である。赤外
または可視領域で透光性を有する薄膜で形成される。
この様な膜は一般的にスパッタリング、プラズマCV
D、グロー放電分解法、光CVD法などにより形成され、特
にその製膜法は限定されるものではないが、プラズマCV
D法でありながらスパッタ効果を伴わせつつ成膜させる
方法によって良好な特性を有する保護層を得ることがで
きる。この代表例としては、本発明人の出願になる特許
願「炭素被覆を有する複合体及びその製造方法」(特願
昭56−146929昭和56年9月17日出願、特開昭58−4960
9)が挙げられる。
この方法は、平行平板型プラズマCVD装置の一方の電
極(カソード側)に基板を配設し、セルフバイアスを用
いて平坦面の上面に堆積させる製膜法であり、マイクロ
波励起方法により活性種を強く励起することによって高
硬度の炭素膜を得ることができる。
上記方法の場合は基体がシート形状のものの場合に好
ましく適用されるが、たとえば第3図に示すようなプラ
ズマCVD装置によれば、同様の保護層を支持体形状にと
らわれることなく製膜することが可能である。
図中(7)はプラズマCVD装置の真空槽であり、ゲー
ト弁(9)によりロード/アンロード用予備室(7′)
と仕切られている。真空層(7)内は排気系(20)[圧
力調整バルブ(21)、ターボン分子ポンプ(22)、ロー
タリーポンプ(23)より成る]により真空排気され、ま
た一定圧力に保たれる様になっている。真空槽(7)内
には反応槽(50)が設けられている。反応槽は第4図
(A)(B)に示す様な枠構造体(2)(電極側より見
て四角または六角形状を有している)と、この両端の開
口部を覆う様にしたフード(8)(8′)、さらにこの
フード(8)(8′)に配設された一対の同一形状を有
する第一及び第二の電極(3)(3′)(アルミニウム
等の金属メッシュを用いている)より構成されている。
(30)は反応槽(50)内へ導入するガスラインを示して
おり、下記に示す様な各種ガス容器が接続されておりそ
れぞれ流量計(29)を経てノズル(25)より反応槽(5
0)の中へ導入される。
キャリアガス:H2,Ar等 材料ガス:炭化水素気体(メタン,エチレン等) 添加物ガス:NF3,NH3,PH3,B2H6等 エッチング用ガス:O2等 枠構造体(2)中には、有機光導電層を形成した支持
体(1)〔(1−1)、(1−2)、…(1−n)〕が
第3図(A)(B)の様に配置される。なおこのそれぞ
れの支持体は、後述するように第三の電極として配置さ
れる。
電極(3)(3′)にはそれぞれ第一の交番電圧を印
加するための一対の電源(15)〔(15−1)、(15−
2)〕が用意されている。第一の交番電圧の周波数は1
〜100MHzである。
これらの電源はそれぞれマッチングトランス(16−
1)(16−2)とつながる。このマッチングドランスで
の位相は位相調整器により調整し、互いに180°または
0°ずれて供給できる。すなわち対称型又は同相型の周
波数を有している。
マッチングトランスの一端(4)及び他端(4′)そ
れぞれ第一及び第二の電極(3)(3′)に連結されて
いる。またトランスの出力側中点(5)は接地レベルに
保持されている。更にこの中点(5)と第三の電極すな
わち支持体(1)〔(1−1)、(1−2)、…(1−
n)〕またはそれらに電気的に連結するホルダ(2)の
間に第二の交番電圧を印加するための電源(17)が配設
されている。この第二の交番電圧の周波数は1〜500KHz
である。
このようにして第一の交番電圧により、第一、第二の
電極(3)(3′)間にプラズマが発生する。このプラ
ズマは上下のフード(8)(8′)、枠構造体(2)に
より取り囲まれているため、外側の外部空間(6)には
放出せず、また反応空間内でのプラズマ電位が均質にな
っている。ノズル(25)を通してこの反応空間に導入さ
れた反応用ガスはプラズマのエネルギーにより分解さ
れ、第二の交番電圧により支持体に印加されている負自
己バイアス(−10〜−600V)によって加速され、支持体
上にスパッタしつつ成膜するので緻密な構造を有する被
膜が得られる。
この第一、第二の電極に印加する第一の交番電圧の出
力は13.56MHzの周波数の場合0.1〜1KWであり、第三の電
極すなわち支持体に印加する第二の交番電圧の出力は15
0KHzの周波数の場合約100wである。
また代表的に用いる反応用ガスはエチレンとNF3であ
りその割合はNF3/C2H4=1/20〜4/1であり、反応時の真
空槽内圧力は0.001〜1.0torrである。
このような方法によりエチレンやNF3がプラズマ中で
分解されて支持体上にNとFが添加されたダイヤモンド
状薄膜(DLCともいうが、添加物が添加されたDLCを含め
て本発明では炭素または炭素を主成分とする被膜とい
う。)が得られる。
また、この製膜法は反応圧力、反応ガスの混合比等の
製膜条件を変えることによって得られる被膜の物性(硬
度、光透過率、比抵抗等)を比較的自由に変化させるこ
とができる。特に硬度は支持体に印加される負自己バイ
アス及び反応圧力によって大きく変化させることができ
る。加えてこの方法では支持体を特に加熱する必要はな
く、150℃以下の低温で炭素または炭素を主成分とする
被膜を形成できるため、耐熱性の低い有機系感光層上に
も何ら支障なく保護層を製膜することが可能である。
この炭素または炭素を主成分とした保護層の膜厚は10
0Å〜10μmであり、好ましくは1000Å〜2μmであ
る。
炭素または炭素を主成分とした保護層にはフッ素ごと
きハロゲン元素、窒素、リン、ホウ素などの添加物を必
要に応じて添加することもでき、その濃度は膜の深さ方
向に対し、均一であっても勾配を設けてもかまわない。
更にこの保護層は単層である必要はなく、添加剤の有
無、種類などを制御した多層構造から成っていてもかま
わない。
〔実施例〕
以下、実施例及び比較例によって本発明を更に詳細に
説明する。
実施例1 アルミニウム製シリンダー状支持体(外径40mmφ、長
さ250mm)に下記組成比の混合物をボールミルで12時間
分散し調製した下引層形成液を乾燥後の膜厚が約2μm
になる様に浸漬法で塗工し下引層を形成した。
〔下引層形成液〕
TiO2(石原産業社製タイペーク) 1重量部 ポリアミド樹脂(東レ社製 CM−8000) 1 〃 メタノール 25 〃 この下引層上に下記処方の電荷発生層塗工液を浸漬塗
工し、120℃で10分間乾燥させ、膜厚約0.15μmの電荷
発生層を形成した。
上記混合物をポールミルで72時間分散した後、さらに
シクロヘキサノン:メチルエチルケトン=1:1(重量
比)の割合溶媒500重量部で希釈調製する。
ついで、この電荷発生層上に下記処方の電荷輸送層塗
工液を乾燥後の膜厚が約20μmになる様に浸漬塗工して
電荷輸送層を設けた。
更にこの電荷輸送層上に下記処方の酸化防止剤を含有
する中間層形成液を塗工して膜厚約2000Åの中間層を形
成した。
[中間層形成液] ポリスチレン樹脂 5重量部 (商品名 デンカスチロールHRM:電気化学工業(株)) トルエン 95重量部 2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール (BHF) 0.1重量部 最後にこの中間層上に第3図に示す前述のプラズマCV
D装置を用いて下記条件により炭素または炭素を主成分
とする保護層を製膜した。
[保護層製膜条件] NF3流量 :10 SCCM C2H4流量 :150 SCCM 反応圧力 :0.05torr 第一の交番圧出力 :400w 13.56MHz バイアス電圧(直流分):−150V 以上の操作により実施例1の電子写真用感光体を作製
した。
実施例2 中間層形成液を下記処方に変更した以外は実施例1と
全く同様にして、実施例2の電子写真感光体を作製し
た。
〔中間層形成液〕
水素添加スチレン/ブタジエン共重合体 (商品名 タフテックH1051:旭化成(株))5重量部 トルエン 95 〃 2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン 0.1 〃 実施例3 実施例1において、中間層形成液に含有させた2,5−
ジ−t−ブチル−p−クレゾールに代えてトリス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトを用いた以外
は実施例2と同様にして実施例3の電子写真用感光体を
作製した。
実施例4 実施例2において、中間層形成液に含有させた2,5−
ジ−t−ブチルハイドロキノンに代えてトリス(ノニル
フェニル)ホスファイトを用いた以外は実施例2と同様
にして実施例6の電子写真用感光体を作製した。
実施例5 実施例2において、中間層形成液に含有させた2,5−
ジ−t−ブチル−p−クレゾールに代えて3,3′−チオ
ジプロピオン酸ジ−n−ドデシルを用いた以外は実施例
1と同様にして実施例5の電子写真用感光体を作製し
た。
実施例6 実施例2において、中間層形成液に含有させた2,5−
ジ−t−ブチルハイドロキノンに代えて3,3′−チオジ
プロピオン酸ジミリスチルを用いた以外は実施例2と同
様にして実施例6の電子写真用感光体を作製した。
比較例1 実施例1において、中間層を削除した以外は実施例1
と全く同様にして、比較例1の電子写真用感光体を作製
した。
このようにして作製した感光体(実施例1,2,3,4,5,6
比較例1)について実際の複写プロセス(ネガポジ現像
タイプのレーザープリンター)に搭載し、くり返しプリ
ントをおこない、画像および感光体電気特性の評価をお
こなった。感光体電気特性の評価は、初期に機内での感
光体表面電位を暗部(VD)=−900V、露光部(VL)=−
200Vになる様に設定し、経時によるこの電位の変化量を
測定することによりおこなった。
結果を表−1に示す。
以上の結果より明らかな様に本発明の感光体(実施例
1,2,3,4,5,6)は長期くり返し使用によるVL変動が小さ
く良好な画像品質を維持したのに対し、有機感光層中一
部に酸化防止剤を含まない比較例1の感光体はVLの上昇
(実質的な感度低下)が大きく、5万枚後では、充分に
光減衰しないため、印字のかすれや白抜け状の異常画像
が発生してしまい、実使用に耐えなかった。
なお、いずれの感光体に関しても5万枚時点で感光体
表面に画像に影響する様なキズは発生しておらず、非常
に優れた機械的耐久性を示した。
〔発明の効果〕
本発明の電子写真用感光体は、有機系感光層又は有機
系感光層と炭素または炭素を主成分とする保護層との間
に設けられる中間層のいずれか一層に酸化防止剤を含有
させたことから、たとえ保護層を形成するために各種イ
オンプロセスを採用したとしても、良好な電気的特性を
維持し、かつその耐久性が著しく優れたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電子写真用感光体の構成を示す模式断
面図であり、第2図(a)及び(b)は他の実施態様の
構成を示す模式断面図である。第3図は表面保護層の形
成の際に用いるプラズマCVD装置の1例の説明図であ
り、第4図はプラズマCVD装置の枠構造体(2)の平面
図である。 1…導電性支持体、2…下引層、3…電荷発生層、4…
電荷輸送層、5…表面保護層、6…中間層、7…感光層
(単層型)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬戸 満 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 山崎 舜平 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社 半導体エネルギー研究所内 (72)発明者 林 茂則 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社 半導体エネルギー研究所内 (56)参考文献 特開 平3−31856(JP,A) 特開 平2−55366(JP,A) 特開 平1−118845(JP,A) 特開 平1−150151(JP,A) 特開 平2−259764(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/00 - 5/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に少なくとも有機系感光
    層、中間層及び表面保護層をその順に積層した構成の電
    子写真感光体において、表面保護層は炭素又は炭素を主
    成分とし、かつ有機系感光層及び中間層のうち少なくと
    もいずれか一層に酸化防止剤を含有することを特徴とす
    る電子写真感光体。
  2. 【請求項2】酸化防止剤がフェノール系化合物、リン系
    化合物及びイオウ系化合物から選ばれる少なくとも1種
    である特許請求の範囲第1項記載の電子写真感光体。
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