JP2805050B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents
電子写真用感光体Info
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Description
子写真用感光体に関する。
は、導電性支持体上にセレンないしセレン合金を主体と
する光導電層を設けたもの、酸化亜鉛、硫酸カドミウム
などの無機系光導電材料をバインダー中に分散させたも
の、ポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフルオ
レノンあるいはアゾ顔料などの有機光導電材料を用いた
もの、及び非晶質シリコン系材料を用いたもの等が一般
に知られている。
感光体をまず暗所で、例えばコロナ放電によって帯電さ
せ、継いで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に散逸
せしめて静電潜像を得、この潜像部を染料、顔料などの
着色材と高分子物質などの結合剤とから構成される検電
微粒子(トナー)で現像し可視化して画像を形成する様
にした画像形成法の一つである。
的な特性としては (1)暗所で適当な電位に帯電できること。
上それぞれ優れた特徴及び欠点を有しているが、なかで
も近年は製造コストが安い、環境汚染が少ない、比較的
自由な感光体設計ができる等の理由により、有機系感光
体の発展が著しい。
材料を結着樹脂の中へ分散あるいは溶解して導電性支持
体上に塗布したものであり、ひとつの層で電荷保持、電
荷発生、電荷輸送の機能を有する単層型と電荷発生の機
能を有する電荷発生層(CGL)、帯電電荷の保持とCGLか
ら注入された電荷の輸送機能を有する電荷輸送層(CT
L)、更には必要に応じて支持体からの電荷の注入を阻
止する、あるいは支持体での光の反射を防止する等の機
能を有した層などを積層した構成の機能分離型とが知ら
れている。
しているが、有機材料であるがゆえに表面硬度が低く、
複写プロセスでの実使用時に現像剤、転写紙、クリーニ
ング部材等から受ける機械的な負荷によって、摩耗や傷
が発生しやすいという本質的な欠点も有している。
また局部的な傷はコピー上でスジ状の異常画像を発生さ
せる原因になり、いずれも感光体寿命を左右する重要な
問題である。
護層を設けて、複写機内外で受ける機械的負荷に対する
耐久性を改善する方法が提案されている。
(特公昭38−015446)、無機酸化物を設ける方法(特公
昭43−014517)、接着層を設けた後、絶縁層を積層する
方法(特公昭43−027591)、或いはプラズマCVD法・光C
VD法等によってa−Si層、s−Si:N:H層、a−Si:O:H層
等を積層する方法(特開昭57−179859、特開昭59−0584
37)などが開示されている。また、近年、高硬度ダイア
モンド状カーボン膜の保護層への応用が活発化してい
る。
る保護層を設けたもの(特開昭60−249155)、最表面に
ダイヤモンド状カーボン保護層を設けたもの(特開昭61
−255352)、感光層上に炭素を主成分とする高硬度絶縁
層を形成したもの(特開昭61−264355)あるいは有機感
光層上に窒素原子、酸素原子、ハロゲン原子、アルカリ
金属原子等の原子を少なくとも含むプラズマ有機重合膜
から成る保護層を設けたもの(特開昭63−97961〜
4)、有機感光層上にカルコゲン原子、III属原子、IV
属原子、V属原子等の原子を少なくとも含むグロー放電
により生成された非晶質炭化水素膜から成る保護層を設
けたもの(特開昭63−220166〜9)などを挙げることが
できる。
プロセス(スパッタリング、プラズマCVD、グロー放電
分解法、光CVD法等)により作製した炭素又は炭素を主
成分とする高硬度の薄膜(i−カーボン膜あるいはダイ
ヤモンド状炭素膜という総称で呼ばれるものに属す
る。)を形成したものである。
面硬度が向上し、耐久性に優れたものであるが、表面保
護層の形成手段として、たとえばHβ:486nm、Hγ:434
nm、C−H:431nm等の高いエネルギーを有する波長光の
発光を伴うイオンプロセスが用いられているため、有機
系感光層中の電荷発生材料、電荷輸送材料あるいは結着
樹脂等がこの光の影響を受け、有機系感光層本来の有す
る電気的特性が損なわれ、光感度の低下や残留電位の上
昇等が生じることがその後の研究により明らかとなっ
た。
れたものであって、その目的はたとえ表面保護層の形成
手段として発光を伴うイオンプロセスを採用しても、優
れた電気的特性を維持し得ると共に耐久性に優れた電子
写真用感光体を提供することにある。
とも有機系感光層及び表面保護層を積層した構成の電子
写真用感光体において、表面保護層は炭素又は炭素を主
成分とし、かつ有機系感光層は光安定剤を含有すること
を特徴とする電子写真用感光体によって達成される。
からなる表面保護層を有する電子写真用感光体の電気的
特性や機械的耐久性の低下現象について鋭意検討した結
果、表面保護層を形成する過程において発生する光によ
って有機系感光層が劣化し、そのため光感度の低下や残
留電位の上昇が生じたり、機械的耐久性が低減すること
を知見した。
ろ、導電性支持体上に有機系感光層及び表面保護層を積
層した構成の電子写真用感光体においては、表面保護層
を炭素又は炭素を主成分とする物質によって形成し、か
つ有機系感光層に光安定剤好ましくはヒンダードアミン
系化合物を含有させることによって感光体の電気的特性
並びに機械耐久性を著しく向上できることを見出し、本
発明を完成するに至った。
り、導電性支持体1上に下引層2、電荷発生層3、電荷
輸送層4及び表面保護層5を順次設けた構成となってい
る。第2図(a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれ
本発明の他の実施態様に係る電子写真感光体の構成例を
示すものである。
護層5の間に中間層6を設けた構成のものであり、第2
図(b)は第1図における機能分離型の感光層を単層型
感光層7としたものである。また第2図(c)は第2図
(b)の単層型感光層7と表面保護層5との間に中間層
6を介在させたものであり、第2図(d)は導電性支持
体1上に直接電荷輸送層4を設け、その上に電荷発生層
3、中間層6及び表面保護層5を順次積層した構成のも
のである。
るいは導電処理をした絶縁体、たとえばAl、Ni、Fe、C
u、Auなどの金属あるいはそれらの合金の他、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリイミド、ガラス等の絶縁
性基体上にAl、Ag、Au等の金属あるいはIn2O3、SuO2等
の導電材料の薄膜を形成したもの、導電処理をした紙等
が使用できる。
あるいはベルト状のいずれのものも使用できる。
下引層は本発明の効果をいっそう向上すると共に、接着
性を向上する目的で設けられ、その材料としてはSiO、A
l2O3、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、
クロムカップリング剤等の無機材料やポリアミド樹脂、
アルコール可溶性ポリアミド樹脂、水溶性ポリビニルブ
チラール、ポリビニルブチラール、PVA等の接着性の良
いバインダー樹脂などが使用される。その他、前記接着
性の良い樹脂にZnO、TiO2、ZnS等を分散したものも使用
できる。下引層の形成法としては無機材料単独の場合は
スパッタリング、蒸着等の方法が、また有機材料を用い
た場合は通常の塗布法が採用される。なお下引層の厚さ
は5μm以下が適当である。
設けられる有機系感光層としては単層型あるいは機能分
離型のいずれもが適用できる。
鉛、酸化チタン、硫酸亜鉛等の光導電性粉体、セレン粉
体、無定形シリコン粉体、スクアリック塩顔料、フタロ
シアニン顔料、アズレニウム塩顔料、アゾ顔料等を必要
に応じて結着剤樹脂及び/又は後述する電子供与性化合
物と共に塗布形成されたもの、またピリリウム系染料と
ビスフェノールA系のポリカーボネートとから形成され
る共晶錯体に電子供与性化合物を添加した組成物を用い
たもの等が挙げられる。結着樹脂としては後述する機能
分離型感光層と同様のものを使用することができる。こ
の単層型感光層の厚さは5〜30μmが適当である。
L)と電荷輸送層(CTL)を積層したものが例示される。
発生層(CGL)としては、結晶セレン、セレン化ヒ素等
の無機光導電性粉体あるいは有機系染顔料を結着剤樹脂
に分散もしくは溶解させたものが用いられる。
ば、シーアイピグメントブルー25〔カラーインデックス
(CI)21180〕、シーアイピグメントレッド41(CI 2120
0)、シーアイアシッドレッド52(CI 45100)、シーア
イベーシックレッド3(CI 45210)、さらに、ポリフィ
リン骨格を有するフタロシアニン系顔料、アズレニウム
塩顔料、スクアリック塩顔料、カルバゾール骨格を有す
るアゾ顔料(特開昭53−95033号公報に記載)、スチリ
ルスチルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−138229
号公報に記載)、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ
顔料(特開昭53−132547号公報に記載)、ジベンゾチオ
フェン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21728号公報
に記載)、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特
開昭54−12742号公報に記載)、フルオレノン骨格を有
するアゾ顔料(特開昭54−22834号公報に記載)、ビス
スチルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−17733号
公報に記載)、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有す
るアゾ顔料(特開昭54−2129号公報に記載)、ジスチリ
ルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−1773
4号公報に記載)、カルバゾール骨格を有するトリアゾ
顔料(特開昭57−195767号公報、同57−195768号公報に
記載)等、さらに、シーアイピグメントブルー16(CI 7
4100)等のフタロシアニン系顔料、シーアイバッドブラ
ウン5(CI73410)、シーアイバッドダイ(CI 73030)
等のインジゴ系顔料、アルゴスカーレットB(バイオレ
ッド社製)、インダスレンスカーレットR(バイエル社
製)等のペリレン系顔料等を使用することができる。
して用いられる。
00重量部用いるのが適当であり、好ましくは0〜50重量
部である。
リアミド、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹
脂、ポリカーボネート、ポリエーテルなどの縮合系樹脂
並びにポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリ
レート、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルブ
チラール、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
アクリロニトリル共重合体等の重合体および共重合体等
の接着性、絶縁性樹脂が挙げられる。
樹脂とともに、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノ
ン、ジオキサン、ジクロルエタン等の溶媒を用いてボー
ルミル、アトライター、サンドミルなどにより分散し、
分散液を過度に希釈して塗布することにより形成でき
る。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコー
ト法などを用いて行なうことができる。
り、好ましくは0.1〜2μmである。
ン又はセレン化ヒ素合金等の粒子を用いる場合には、電
子供与性結着剤及び/又は電子供与性有機化合物とが併
用される。このような電子供与性物質としてはポリビニ
ルカルバゾールおよびその誘導体(例えばカルバゾール
骨格に塩素、臭素などのハロゲン、メチル基、アミノ基
などの置換基を有するもの)、ポリビニルピレン、オキ
サジアゾール、ピラゾリン、ヒドラゾン、ジアリールメ
タン、α−フェニルスチルベン、トリフェニルアミン系
化合物などの窒素含有化合物およびジアリールメタン系
化合物等があるが、特にポリビニルカルバゾールおよび
その誘導体が好ましい。またこれらの物質は混合しても
用いられるが、この場合にはポリビニルカルバゾールお
よびその誘導体に他の電子供与性有機化合物を添加して
おくことが好ましい。この種の無機系電荷発生物質の含
有量は層全体の30〜90重量%が適当である。また無機系
電荷発生物質を用いた場合の電荷発生層の厚さは0.2〜
5μmが適当である。
により電荷発生層で発生分離した電荷を移動させて保持
していた帯電電荷と結合させることを目的とする層であ
る。帯電電荷を保持させる目的達成のために電気抵抗が
高いことが要求され、また保持した帯電電荷で高い表面
電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さくか
つ電荷移動性が良いことが要求される。
輸送物質および必要に応じて用いられるバインダー樹脂
より構成される。すなわち、以上の物質を適当な溶剤に
溶解ないし分散してこれを塗布乾燥することにより電荷
輸送層を形成することができる。
ある。
ルおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグ
ルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒ
ド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビ
ニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、オキサジア
ゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミ
ン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリル)アント
ラセン、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニ
ル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾ
リン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン
誘導体等の電子供与性物質が挙げられる。
ロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノ
ンジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、
2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−
テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサ
ントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕
チオフェノン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾ
チオフェノン−5,5−ジオキサイドなどの電子受容物質
が挙げられる。
用いられる。
は、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリアクリレート樹脂、フェノキシ樹
脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセ
ルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホル
マール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹
脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ア
ルキッド樹脂等の熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂が挙げ
られる。
ルエン、モノクロルベンゼン、ジクロルエタン、塩化メ
チレンなどが用いられる。
また電荷輸送層中に可塑剤やレベリング剤を添加しても
よい。可塑剤としては、ジブチルフタレート,ジオクチ
ルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されて
いるものがそのまま使用でき、その使用量は、バインダ
ー樹脂に対して0〜30重量%程度が適当である。レベリ
ング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフ
ェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類が使
用され、その使用量はバインダー樹脂に対して、0〜1
重量%程度が適当である。
の順に積層しても、CTL、CGLの順に積層してもかまわな
い。
層との間に設けられる中間層には、SiO、Al2O3等の無機
材料を蒸着、スパッタリング、陽極酸化などの方法で設
けたものや、ポリアミド樹脂(特開昭58−30757号公
報、特開昭58−98739号公報)、アルコール可溶性ナイ
ロン樹脂(特開昭60−196766号公報)、水溶性ポリビニ
ルブチラルール樹脂(特開昭60−232553号公報)、ポリ
ビニルブチラール樹脂(特開昭58−106549号公報)、ポ
リビニルアルコールなどの樹脂層を用いることができ
る。
を分散したものも、中間層として用いることができる。
剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を
使用することもできる。中間層の膜厚は0〜5μmが適
当である。
械的耐久性の向上のために前記有機系感光層あるいは必
要に応じて設けられる中間層の少なくとも一層に光安定
剤、好ましくはヒンダードアミン系化合物を添加するこ
とが必要である。
いと効果の発現性が不充分となり、また多すぎると光安
定剤が析出したり、感光層の特性に影響を及ぼす場合も
あるので、有機系感光層あるいは中間層の樹脂成分に対
し0.001〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%が適当
である。
の具体例を表−1に示すが、もちろん本発明はこれらの
ものに限定されるものではない。
または炭素を主成分としたもので、好ましくはSP3軌道
を有するダイヤモンドと類似のC−C結合を有してお
り、ビッカース硬度100〜3000kg/cm2、比抵抗(固有抵
抗)1×107〜1×1013Ω・cmの値を有し、光学的エネ
ルギーバンド巾(Egという)が1.0eV以上である、赤外
または可視領域で透光性を有する薄膜で形成される。
D、グロー放電分解法、光CVD法などにより形成され、特
にその製膜法は限定されるものではないが、プラズマCV
D法でありながらスパッタ効果を伴わせつつ成膜させる
方法によって良好な特性を有する保護層を得ることがで
きる。この代表例としては、本発明人の出願になる特許
願「炭素被膜を有する複合体及びその製造方法」(特願
昭56−146929昭和56年9月17日出願、特開昭58−4960
9)が挙げられる。
極(カソード側)に基板を配設し、セルフバイアスを用
いて平坦面の上面に堆積させる製膜法であり、マイクロ
波励起方法により活性種を強く励起することによって高
硬度の炭素膜を得ることができる。
ましく適用されるが、たとえば第3図に示すようなプラ
ズマCVD装置によれば、同様の保護層を支持体形状にと
らわれることなく製膜することが可能である。
ト弁(9)によりロード/アンロード用予備室(7′)
と仕切られている。真空槽(7)内は排気系(20)[圧
力調整バルブ(21)、ターボ分子ポンプ(22)、ロータ
リーポンプ(23)より成る]により真空排気され、また
一定圧力に保たれる様になっている。真空槽(7)内に
は反応槽(50)が設けられている。反応槽は第4図
(A)(B)に示す様な枠構造体(2)(電極側より見
て四角または六角形状を有している)と、この両端の開
口部を覆う様にしたフード(8)(8′)、さらにこの
フード(8)(8′)に配設された一対の同一形状を有
する第一及び第二の電極(3)(3′)(アルミニウム
等の金属メッシュを用いている)より構成されている。
(30)は反応槽(50)内へ導入するガスラインを示して
おり、下記に示す様な各種ガス容器が接続されておりそ
れぞれ流量計(29)を経てノズル(25)より反応槽(5
0)の中へ導入される。
等) 添加物ガス:NF3,NH3,PH3,B2H6等 エッチング用ガス:O2等 枠構造体(2)中には、有機光導電層を形成した支持
体(1)〔(1−1)、(1−2)、…(1−n)〕が
第3図(A)(B)の様に配置される。なおこのそれぞ
れの支持体は、後述するように第三の電極として配置さ
れる。
加するための一対の電源(15)〔(15−1)、(15−
2)〕が用意されている。第一の交番電圧の周波数は1
〜100MHzである。
1)(16−2)とつながる。このマッチングトランスで
の位相は位相調整器により調整し、互いに180゜または
0゜ずれて供給できる。すなわち対称型又は同相型の出
力を有している。
れぞれ第一及び第二の電極(3)(3′)に連結されて
いる。またトランスの出力側中点(5)は接地レベルに
保持されている。更にこの中点(5)と第三の電極すな
わち支持体(1)〔(1−1)、(1−2)、…(1−
n)〕またはそれらに電気的に連結するホルダ(2)の
間に第二の交番電圧を印加するための電源(17)が配設
されている。この第二の交番電圧の周波数は1〜500KHz
である。
電極(3)(3′)間にプラズマが発生する。このプラ
ズマは上下のフード(8)(8′)、枠構造体(2)に
より取り囲まれているため、外側の外部空間(6)には
放出せず、また反応空間内でのプラズマ電位が均質にな
っている。ノズル(25)を通してこの反応空間に導入さ
れた反応用ガスはプラズマのエネルギーにより分解さ
れ、第二の交番電圧により支持体に印加されている負自
己バイアス(−10〜−600V)によって加速され、支持体
上にスパッタしつつ成膜するので緻密な構造を有する被
膜が得られる。
力は13.56MHzの周波数の場合0.1〜1KWであり、第三の電
極すなわち支持体に印加する第二の交番電圧の出力は15
0KHzの周波数の場合約100Wである。
りその割合はNF3/C2H4=1/20〜4/1であり、反応時の真
空槽内圧力は0.001〜1.0torrである。
分解されて支持体上にNとFが添加されたダイヤモンド
状薄膜(DLCともいうが、添加物が添加されたDLCを含め
て本発明では炭素または炭素を主成分とする被膜とい
う。)が得られる。
製膜条件を変えることによって得られる被膜の物性(硬
度、光透過率、比抵抗等)を比較的自由に変化させるこ
とができる。特に硬度は支持体に印加される負自己バイ
アス及び反応圧力によって大きく変化させることができ
る。加えてこの方法では支持体を特に加熱する必要はな
く、150℃以下の低温で炭素または炭素を主成分とする
被膜を形成できるため、耐熱性の低い有機計感光層上に
も何ら支障なく保護層を製膜することが可能である。
0Å〜10μmであり、好ましくは1000Å〜2μmであ
る。
ときハロゲン元素、窒素、リン、ホウ素などの添加物を
必要に応じて添加することもでき、その濃度は膜の深さ
方向に対し、均一であっても勾配を設けてもかまわな
い。更にこの保護層は単層である必要はなく、添加剤の
有無、種類などを制御した多層構造から成っていてもか
まわない。
説明する。
さ250mm)に下記組成比の混合物をボールミルで12時間
分散し調製した下引層形成液を乾燥後の膜厚が約2μm
になる様に浸漬法で塗工し下引層を形成した。
工し、120℃で10分間乾燥させ、膜厚約0.15μmの電荷
発生層を形成した。
シクロヘキサノン:メチルエチルケトン=1:1(重量
比)の混合溶媒500重量部で希釈調製する。
工液を乾燥後の膜厚が約20μmになる様に浸漬塗工して
電荷輸送層を設けた。
マCVD装置を用いて下記条件により炭素または炭素を主
成分とする保護層を製膜した。
護層は比抵抗×1010Ω・cm、ビッカース硬度1500kg/m
m2、光学的エネルギーバンド巾2.2eVで、膜厚は0.8μm
であった。
した。
記処方の電荷輸送塗工液を乾燥後の膜厚が約20μmにな
る様に浸漬塗工して電荷輸送層を設けた。
る中間層形成液を塗工して膜厚約2000Åの中間層を形成
した。
素または炭素を主成分とする保護層を製膜して実施例2
の電子写真用感光体を作製した。
全く同様にして、実施例3の電子写真感光体を作製し
た。
削除した以外は実施例1と全く同様にして、比較例1の
電子写真用感光体を作製した。
1)について、静電特性を評価した。
転させ、−6KVのコロナ放電により20秒帯電した時の表
面電位Vmax(V)を測定し、ついでタングステンランプ
で感光体表面の照度が5(lux)になる様設定してある
光で表面電位が800Vから1/10の80Vになるまでの時間(s
ec)を求め、露光量E1/10(lux・sec)を算出した。更
にこの光照射を30秒おこなった後の表面電位を残留電位
Vr(V)として測定した。その結果を下記表−2に示
す。
1,2,3)はVrが低く良好な感度を示しているが、有機感
光層中に光安定剤を含まない比較例1の感光体はVrが非
常に高く、感度もその影響を受けて非常に悪くなってし
まっている。
タイプのレーザープリンター)に塔載し画像を採取した
ところ、実施例1,2,3のものは非常に良好な印字品質が
得られたが、比較列1の感光体は充分に光減衰しないた
め、印字のかすれや白抜け状の異常画像が発生してしま
い、実使用に耐えなかった。
をおこなったところ、5万枚を越えても初期と同様の良
好な画像品質を維持し、感光体表面にキズ等を発生せ
ず、非常に優れた耐久性を示した。
系感光層と炭素または炭素を主成分とする保護層との間
に必要に応じて設けられる中間層のいずれか一層に光安
定剤を含有させたことから、たとえ保護層を形成するた
めに各種イオンプロセスを採用したとしても、良好な電
気的特性を維持し、かつその耐久性が著しく優れたもの
である。
面図であり、第2図(a)及び(b)は他の実施態様の
構成を示す模式断面図である。第3図は表面保護層の形
成の際に用いるプラズマCVD装置の1例の説明図であ
り、第4図はプラズマCVD装置の枠構造体(2)の平面
図である。 1……導電性支持体、2……下引層、3……電荷発生
層、4……電荷輸送層、5……表面保護層、6……中間
層、7……感光層(単層型)
Claims (4)
- 【請求項1】導電性支持体上に少なくとも有機系感光層
及び表面保護層を積層した構成の電子写真用感光体にお
いて、表面保護層は炭素又は炭素を主成分とし、かつ有
機系感光層は光安定剤を含有することを特徴とする電子
写真用感光体。 - 【請求項2】有機系感光層と表面保護層の間に中間層が
設けられた特許請求の範囲第1項記載の電子写真用感光
体。 - 【請求項3】導電性支持体上に少なくとも有機系感光層
及び表面保護層並びに有機系感光層と表面保護層との間
に中間層を積層した構成の電子写真用感光体において、
表面保護層は炭素又は炭素を主成分とし、かつ少なくと
も中間層は光安定剤を含有することを特徴とする電子写
真用感光体。 - 【請求項4】光安定剤がヒンダードアミン系化合物であ
る特許請求の範囲第1〜3項いずれか記載の電子写真用
感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3221789A JP2805050B2 (ja) | 1989-02-10 | 1989-02-10 | 電子写真用感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3221789A JP2805050B2 (ja) | 1989-02-10 | 1989-02-10 | 電子写真用感光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02210457A JPH02210457A (ja) | 1990-08-21 |
JP2805050B2 true JP2805050B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=12352761
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3221789A Expired - Lifetime JP2805050B2 (ja) | 1989-02-10 | 1989-02-10 | 電子写真用感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2805050B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014006350A (ja) * | 2012-06-22 | 2014-01-16 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び電子写真感光体の製造方法 |
-
1989
- 1989-02-10 JP JP3221789A patent/JP2805050B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02210457A (ja) | 1990-08-21 |
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