JP2873597B2 - 結晶変換によるチタニルフタロシアニンの製造方法 - Google Patents
結晶変換によるチタニルフタロシアニンの製造方法Info
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- JP2873597B2 JP2873597B2 JP1442890A JP1442890A JP2873597B2 JP 2873597 B2 JP2873597 B2 JP 2873597B2 JP 1442890 A JP1442890 A JP 1442890A JP 1442890 A JP1442890 A JP 1442890A JP 2873597 B2 JP2873597 B2 JP 2873597B2
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- phthalocyanine
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はチタニルフタロシアニンの結晶構造を特定の
有用な形に変換するための方法に関するものである。
有用な形に変換するための方法に関するものである。
電子写真感光体としては、古くからセレン、酸化亜
鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性物質を主成分とす
る感光層を設けた無機感光体が広く使用されてきたが、
このような無機感光体は、例えばセレンは熱や指紋の汚
れ等によって結晶化するために特性が劣化しやすく、硫
化カドミウムは耐湿性、耐久性に劣り、酸化亜鉛もまた
耐久性に劣る等の問題があって、近年は種々の利点を有
する有機光導電性物質が広く電子写真感光体に用いられ
るようになってきた。なかでもフタロシアニン化合物は
光電変換の量子効率が高く、また近赤外領域まで高い分
光感度を示すため、特に半導体レーザ光源に対応する電
子写真感光体用として注目されてきた。
鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性物質を主成分とす
る感光層を設けた無機感光体が広く使用されてきたが、
このような無機感光体は、例えばセレンは熱や指紋の汚
れ等によって結晶化するために特性が劣化しやすく、硫
化カドミウムは耐湿性、耐久性に劣り、酸化亜鉛もまた
耐久性に劣る等の問題があって、近年は種々の利点を有
する有機光導電性物質が広く電子写真感光体に用いられ
るようになってきた。なかでもフタロシアニン化合物は
光電変換の量子効率が高く、また近赤外領域まで高い分
光感度を示すため、特に半導体レーザ光源に対応する電
子写真感光体用として注目されてきた。
そのような目的に対して、銅フタロシアニン、無金属
フタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン、ク
ロロガリウムフタロシアニンなどを用いた電子写真感光
体が報告されているが、近年特にチタニルフタロシアニ
ンが注目されるようになり、例えば特開昭61−239248
号、同62−670943号、同62−272272号、同63−116158号
のようにチタニルフタロシアニンの種々の結晶型を用い
た電子写真感光体が多く技術公開されている。
フタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン、ク
ロロガリウムフタロシアニンなどを用いた電子写真感光
体が報告されているが、近年特にチタニルフタロシアニ
ンが注目されるようになり、例えば特開昭61−239248
号、同62−670943号、同62−272272号、同63−116158号
のようにチタニルフタロシアニンの種々の結晶型を用い
た電子写真感光体が多く技術公開されている。
一般にフタロシアニン化合物を電子写真感光体に用い
る場合、その結晶状態によって特性は著しく変化するた
め結晶状態の制御が重要な技術となる。このためチタニ
ルフタロシアニンにおいても上述の公開公報に見られる
ように種々の結晶型のものが開発されている。前記のよ
うに電子写真感光体としての特性は結晶型によって著し
く変化し、また製造条件によっても変化するため、電子
写真感光体用のチタニルフタロシアニンとしては高感度
で帯電能に優れた結晶型が必要であると同時にそれが安
定した状態で製造できることが必要である。そのような
状況のなかで、Cu−Kα線に対するX線回折スペクトル
の9.5±0.2゜、24.1±0.2゜、27.2±0.2゜にピークを示
す結晶状態において、特に著しく高い感度が達成される
ことが見いだされた。しかしながらこの特定の結晶状態
は通常の溶媒処理やミリングでは安定した製造をするこ
とができなかった。
る場合、その結晶状態によって特性は著しく変化するた
め結晶状態の制御が重要な技術となる。このためチタニ
ルフタロシアニンにおいても上述の公開公報に見られる
ように種々の結晶型のものが開発されている。前記のよ
うに電子写真感光体としての特性は結晶型によって著し
く変化し、また製造条件によっても変化するため、電子
写真感光体用のチタニルフタロシアニンとしては高感度
で帯電能に優れた結晶型が必要であると同時にそれが安
定した状態で製造できることが必要である。そのような
状況のなかで、Cu−Kα線に対するX線回折スペクトル
の9.5±0.2゜、24.1±0.2゜、27.2±0.2゜にピークを示
す結晶状態において、特に著しく高い感度が達成される
ことが見いだされた。しかしながらこの特定の結晶状態
は通常の溶媒処理やミリングでは安定した製造をするこ
とができなかった。
本発明の目的は、電子写真感光体に有用な、Cu−Kα
線に対するX線回折スペクトルの9.5±0.2゜、24.1±0.
2゜、27.2±0.2゜にピークを示す結晶状態を有するチタ
ニルフタロシアニンの製造法を提供することにある。
線に対するX線回折スペクトルの9.5±0.2゜、24.1±0.
2゜、27.2±0.2゜にピークを示す結晶状態を有するチタ
ニルフタロシアニンの製造法を提供することにある。
本発明の目的とする製造法はチタニルフタロシアニン
をアモルファス状態もしくはその他の熱的に非平衡な結
晶状態にした後、水の存在下に複素環系有機溶媒で処理
するものである。
をアモルファス状態もしくはその他の熱的に非平衡な結
晶状態にした後、水の存在下に複素環系有機溶媒で処理
するものである。
チタニルフタロシアニンは次の一般式で表される。
一般式 但し、X1、X2、X3、X4は水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、或はアルコキシ基を表し、n、m、l、kは
0〜4の整数を表す。
ルキル基、或はアルコキシ基を表し、n、m、l、kは
0〜4の整数を表す。
X線回折スペクトルは次の条件で測定され、ここでの
ピークは、明瞭にノイズとは異なった鋭角の錐状突起で
ある。
ピークは、明瞭にノイズとは異なった鋭角の錐状突起で
ある。
X線管球 Cu 電 圧 40.0 kV 電 流 100 mA スタート角度 6.0 deg. ストップ角度 35.0 deg. ステップ角度 0.02 deg. 測定時間 0.50 sec. 本発明において、アモルファス状態とは、X線回折ス
ペクトルにおいて全体にピークがブロードであるか若し
くはピークがみられない状態であり、例えばチタニルフ
タロシアニンを硫酸に溶解させた後、水中にあけて析出
させることによって得ることができる。この方法はアシ
ッドペースト処理と呼ばれるが、アシッドペースト処理
によって得られたアモルファスのチタニルフタロシアニ
ンは一般に、X線回折スペクトルの6〜8゜の領域にピ
ークをもつことが多い。
ペクトルにおいて全体にピークがブロードであるか若し
くはピークがみられない状態であり、例えばチタニルフ
タロシアニンを硫酸に溶解させた後、水中にあけて析出
させることによって得ることができる。この方法はアシ
ッドペースト処理と呼ばれるが、アシッドペースト処理
によって得られたアモルファスのチタニルフタロシアニ
ンは一般に、X線回折スペクトルの6〜8゜の領域にピ
ークをもつことが多い。
使用水量は広い範囲に選ぶことができる。水はチタニ
ルフタロシアニンの直ぐ近傍での濃度が重要であり、し
たがってアシッドペースト処理直後のウェットペースト
(通常固形分濃度5〜50%)を用いた場合などは、チタ
ニルフタロシアニンの表面が水で潤されているため溶媒
全体量に対して非常に少量の水で十分となる。
ルフタロシアニンの直ぐ近傍での濃度が重要であり、し
たがってアシッドペースト処理直後のウェットペースト
(通常固形分濃度5〜50%)を用いた場合などは、チタ
ニルフタロシアニンの表面が水で潤されているため溶媒
全体量に対して非常に少量の水で十分となる。
本発明に係る複素環系有機溶媒ではなくて芳香族炭化
水素溶媒を用いて同様の結晶型に変換する方法がすでに
知られている。しかしながら、芳香族炭化水素溶媒を用
いて得た、本発明と同様の結晶型のチタニルフタロシア
ニンは、不飽和複素環系有機溶媒を用いて得たものよ
り、電子写真感光体にした時の性能が悪い。これは、複
素環系有機溶媒による洗浄効果によって、微量の不純物
の残留が少ないためと思われる。
水素溶媒を用いて同様の結晶型に変換する方法がすでに
知られている。しかしながら、芳香族炭化水素溶媒を用
いて得た、本発明と同様の結晶型のチタニルフタロシア
ニンは、不飽和複素環系有機溶媒を用いて得たものよ
り、電子写真感光体にした時の性能が悪い。これは、複
素環系有機溶媒による洗浄効果によって、微量の不純物
の残留が少ないためと思われる。
本発明で用いる不飽和複素環系溶媒としては、例え
ば、チオフェン、フラン、ピリジン、キノリン、2−メ
チルピラジン、3−メチルピラゾール、3−メチルピリ
ダジン、1−メチル−2−ピリドン、6−メチル−2−
ピリジンカルボキシアルデヒド、1−メチルピロール、
6−メチルキノリン、2−アセチルピリジン、1−アセ
チル−4−ピリドン、アナバシン、アンスラニル、1,3
−ベンゾジオキソール、1,4−ベンゾジオキサン、2,3−
ベンゾフラン、ベンゾチアゾール、チアゾール、オキサ
ゾール、ベンゾオキサゾール、2,2′−ビチオフェン、
3−ブロモ−2−クマラノン、クマリン、3−ブロモフ
ラン、ブロモマレイックアンハイドラド、5−ブロム−
1,3−ベンゾジオキソール、2−ブロムプリジン、2−
ブロムチアゾール、2−ブロムチオフェン、5−クロル
−1,3−ベンゾオキソール、2−クロルベンゾチアゾー
ル、2−クロルベンゾオキサゾール、3−クロル−2,5
−ジメチルピラジン、2−クロル−6−メトキシピリジ
ン、クロルピラジン、2−クロルチオフェン、4−クロ
マノン、シトラコニックアンハイドライド、2,3−シク
ロヘキセノピリジン、シクロヘキセンオキサイド、2,5
−ジブロモチオフェン、2,6−ジフルオルピリジン、2,3
−ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロクラリン、cis−4,7
−ジヒドロ−1,3−ジオキセピン、2,3−ジヒドロフラ
ン、2,5−ジヒドロフラン、5,6−ジヒドロ−4−メトキ
シ−2H−ピラン、4,5−ジヒドロ−2−メチルフラン、
3,4−ジヒドロ−6−メチル−2H−ピラン−2−オン、
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、5,6−ジヒドロ−2H−ピラ
ン−2−オン、3,6−ジヒドロ−4,6,6−トリメチル−2H
−ピラン−2−オン、2,6−ジメトキシ−ピリジン、2
−(ジメチルアミノメチル)チオフェン、2,5−ジメチ
ルフラン、3,5−ジメチルイソオキサゾール、2,5−ジメ
チルチオフェン、1,4−エポキシ−1,2,3,4−テトラヒド
ロナフタレン、イミダゾロ[1,2−a]ピリジン、2−
ヨードチオフェン、イソクロマン、ジュロリジン、5−
メチルイソオキサゾール、1−モルフォリン−1−シク
ロヘキセン、フタラン、2−ピコリン、3−ピコリン、
4−ピコリン、4H−ピラン−4−オン、2H−ピラン−2
−オン、ピリジン−d5、ピラゾール、ピリミジン、ピロ
ールなどが挙げられる。
ば、チオフェン、フラン、ピリジン、キノリン、2−メ
チルピラジン、3−メチルピラゾール、3−メチルピリ
ダジン、1−メチル−2−ピリドン、6−メチル−2−
ピリジンカルボキシアルデヒド、1−メチルピロール、
6−メチルキノリン、2−アセチルピリジン、1−アセ
チル−4−ピリドン、アナバシン、アンスラニル、1,3
−ベンゾジオキソール、1,4−ベンゾジオキサン、2,3−
ベンゾフラン、ベンゾチアゾール、チアゾール、オキサ
ゾール、ベンゾオキサゾール、2,2′−ビチオフェン、
3−ブロモ−2−クマラノン、クマリン、3−ブロモフ
ラン、ブロモマレイックアンハイドラド、5−ブロム−
1,3−ベンゾジオキソール、2−ブロムプリジン、2−
ブロムチアゾール、2−ブロムチオフェン、5−クロル
−1,3−ベンゾオキソール、2−クロルベンゾチアゾー
ル、2−クロルベンゾオキサゾール、3−クロル−2,5
−ジメチルピラジン、2−クロル−6−メトキシピリジ
ン、クロルピラジン、2−クロルチオフェン、4−クロ
マノン、シトラコニックアンハイドライド、2,3−シク
ロヘキセノピリジン、シクロヘキセンオキサイド、2,5
−ジブロモチオフェン、2,6−ジフルオルピリジン、2,3
−ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロクラリン、cis−4,7
−ジヒドロ−1,3−ジオキセピン、2,3−ジヒドロフラ
ン、2,5−ジヒドロフラン、5,6−ジヒドロ−4−メトキ
シ−2H−ピラン、4,5−ジヒドロ−2−メチルフラン、
3,4−ジヒドロ−6−メチル−2H−ピラン−2−オン、
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、5,6−ジヒドロ−2H−ピラ
ン−2−オン、3,6−ジヒドロ−4,6,6−トリメチル−2H
−ピラン−2−オン、2,6−ジメトキシ−ピリジン、2
−(ジメチルアミノメチル)チオフェン、2,5−ジメチ
ルフラン、3,5−ジメチルイソオキサゾール、2,5−ジメ
チルチオフェン、1,4−エポキシ−1,2,3,4−テトラヒド
ロナフタレン、イミダゾロ[1,2−a]ピリジン、2−
ヨードチオフェン、イソクロマン、ジュロリジン、5−
メチルイソオキサゾール、1−モルフォリン−1−シク
ロヘキセン、フタラン、2−ピコリン、3−ピコリン、
4−ピコリン、4H−ピラン−4−オン、2H−ピラン−2
−オン、ピリジン−d5、ピラゾール、ピリミジン、ピロ
ールなどが挙げられる。
処理の方法としては一般的な撹拌装置で撹拌するもの
であるが、その他にホモミキサー、ディスパーザ、アジ
ター或はボールミル、サンドミル、アトライタ、超音波
分散装置等を用い機械的な力を利用することもできる。
であるが、その他にホモミキサー、ディスパーザ、アジ
ター或はボールミル、サンドミル、アトライタ、超音波
分散装置等を用い機械的な力を利用することもできる。
このようにして得られたチタニルフタロシアニンは電
子写真感光体のキャリア発生物質として用いた時に特に
優れた特性を発揮する。そのような用途においては、ま
ず、チタニルフタロシアニンを適当な溶媒中にサンドミ
ル、ボールミル等を用いて分散し、導電性の支持体上に
塗布してキャリア発生層を形成し、その上にキャリア輸
送物質をバインダとともに溶媒に溶解した液を塗布して
キャリア輸送層を形成して電子写真感光体を作ることが
できる。
子写真感光体のキャリア発生物質として用いた時に特に
優れた特性を発揮する。そのような用途においては、ま
ず、チタニルフタロシアニンを適当な溶媒中にサンドミ
ル、ボールミル等を用いて分散し、導電性の支持体上に
塗布してキャリア発生層を形成し、その上にキャリア輸
送物質をバインダとともに溶媒に溶解した液を塗布して
キャリア輸送層を形成して電子写真感光体を作ることが
できる。
次に本発明における具体的な実施例をしめす。
(チタニルフタロシアニンの合成) 1,3−ジイミノイソインドリン;29.2gとα−クロルナ
フタレン;200mlを混合し、チタニウムテトラブトキシ
ド;20.4gを加えて、窒素雰囲気下に140〜150℃で2時間
加熱し、続いて180℃で3時間反応させた。放冷した後
析出物を濾取し、α−クロルナフタレンで洗浄、次いで
クロロホルムで洗浄し、さらに2%塩酸水溶液で洗浄、
水洗、最後にメタノール洗浄して、乾燥の後26.2g(91.
0%)のチタニルフタロシアニンを得た。
フタレン;200mlを混合し、チタニウムテトラブトキシ
ド;20.4gを加えて、窒素雰囲気下に140〜150℃で2時間
加熱し、続いて180℃で3時間反応させた。放冷した後
析出物を濾取し、α−クロルナフタレンで洗浄、次いで
クロロホルムで洗浄し、さらに2%塩酸水溶液で洗浄、
水洗、最後にメタノール洗浄して、乾燥の後26.2g(91.
0%)のチタニルフタロシアニンを得た。
(実施例1) チタニルフタロシアニン;100gを2kgの濃硫酸に溶解
し、20の水にあけて析出させて濾取し、アモルファス
状態のウェットペーストを得た。
し、20の水にあけて析出させて濾取し、アモルファス
状態のウェットペーストを得た。
またこのウェットペーストの一部を乾燥させてアモル
ファス状態の乾燥粉を得た。乾燥粉のX線回折スペクト
ルを第1図に示す。
ファス状態の乾燥粉を得た。乾燥粉のX線回折スペクト
ルを第1図に示す。
アモルファス状態のウェットペースト(固形分濃度10
%);100gにフラン;200mlを加え室温において2時間撹
拌した。その後メタノール;400mlで希釈して濾過しメタ
ノールで洗浄して乾燥し、第2図のX線回折パターンを
もつ結晶を得た。
%);100gにフラン;200mlを加え室温において2時間撹
拌した。その後メタノール;400mlで希釈して濾過しメタ
ノールで洗浄して乾燥し、第2図のX線回折パターンを
もつ結晶を得た。
(実施例2) 実施例1で用いたアモルファス状態のウェットペース
ト;20gに2−ピコリン;200mlを加え、氷冷下に1時間の
撹拌を行った。メタノールで希釈して濾過し、メタノー
ル洗浄後乾燥して第3図のX線回折パターンをもつ結晶
を得た。
ト;20gに2−ピコリン;200mlを加え、氷冷下に1時間の
撹拌を行った。メタノールで希釈して濾過し、メタノー
ル洗浄後乾燥して第3図のX線回折パターンをもつ結晶
を得た。
(実施例3) 実施例1で得たアモルファス状態の乾燥粉1gにチオフ
ェン;100mlを加え、撹拌下に水;100mlを滴下した後50℃
で3時間撹拌した。放冷の後メタノール;400mlで希釈し
て濾過しメタノール洗浄して乾燥し、第4図のX線回折
パターンをもつ結晶を得た。
ェン;100mlを加え、撹拌下に水;100mlを滴下した後50℃
で3時間撹拌した。放冷の後メタノール;400mlで希釈し
て濾過しメタノール洗浄して乾燥し、第4図のX線回折
パターンをもつ結晶を得た。
(比較例) 実施例1で用いたフランを、ベンゼンにかえた他は、
同様に処理を行い、第5図のX線回折パターンをもつ結
晶を得た。
同様に処理を行い、第5図のX線回折パターンをもつ結
晶を得た。
(応用例) 実施例1で得た第2図のチタニルフタロシアニン;2g
とシリコーン樹脂「KR−5240,15%キシレン−ブタノー
ル溶液」(信越化学社製)の30gをイソプロパノール;10
0ml中にサンドミルを用いて分散し、これをアルミニウ
ムを蒸着したポリエステルベース上にワイヤバーで塗布
して厚さ0.3μmのキャリア発生層を形成した。次い
で、その上にキャリア輸送物質としてN,N−ジエチルア
ミノ−p−ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン;1.2
gとポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ−200」(三菱
瓦斯化学社製);1.5gとを1,2−ジクロルエタン;10mlに
溶かした液をブレード塗布機で塗布して厚さ20μmのキ
ャリア輸送層を形成して、電子写真感光体とした。
とシリコーン樹脂「KR−5240,15%キシレン−ブタノー
ル溶液」(信越化学社製)の30gをイソプロパノール;10
0ml中にサンドミルを用いて分散し、これをアルミニウ
ムを蒸着したポリエステルベース上にワイヤバーで塗布
して厚さ0.3μmのキャリア発生層を形成した。次い
で、その上にキャリア輸送物質としてN,N−ジエチルア
ミノ−p−ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン;1.2
gとポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ−200」(三菱
瓦斯化学社製);1.5gとを1,2−ジクロルエタン;10mlに
溶かした液をブレード塗布機で塗布して厚さ20μmのキ
ャリア輸送層を形成して、電子写真感光体とした。
このようにして得られた感光体は、ペーパアナライザ
EPA−8100(川口電気社製)を用いて次のような評価を
行った。すなわち、表面に負のコロナ帯電を行って約12
00Vとし、5秒間の電位減衰率Dを求め、続いて表面照
度が2(lux)となるような露光を行って、表面電位を
露光開始時の1/2値まで低下させるのに必要な露光量を
E1/2を求めた。その結果、D=21%であり、E1/2=0.
7(lux・sec)であって、帯電能、感度ともに優れた特
性を示した。
EPA−8100(川口電気社製)を用いて次のような評価を
行った。すなわち、表面に負のコロナ帯電を行って約12
00Vとし、5秒間の電位減衰率Dを求め、続いて表面照
度が2(lux)となるような露光を行って、表面電位を
露光開始時の1/2値まで低下させるのに必要な露光量を
E1/2を求めた。その結果、D=21%であり、E1/2=0.
7(lux・sec)であって、帯電能、感度ともに優れた特
性を示した。
(比較応用例) 応用例で用いた実施例1で得た第2図のチタニルフタ
ロシアニンを、比較例で得た第5図のチタニルフタロシ
アニンにかえた他は、同様にして分散液を得、感光体
を作成した。
ロシアニンを、比較例で得た第5図のチタニルフタロシ
アニンにかえた他は、同様にして分散液を得、感光体
を作成した。
同様に評価した結果、D=25%,E1/2=1.0(lux−se
c)であった。
c)であった。
【図面の簡単な説明】 第1図はアモルファス状態のチタニルフタロシアニンの
X線回折図、第2図〜第4図は本発明に係るチタニルフ
タロシアニンのX線回折図である。第5図は比較試料の
X線回折図である。
X線回折図、第2図〜第4図は本発明に係るチタニルフ
タロシアニンのX線回折図である。第5図は比較試料の
X線回折図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−28265(JP,A) 特開 平3−217462(JP,A) 特開 平3−217461(JP,A) 特開 平3−220193(JP,A) 特開 平3−134065(JP,A) 特開 平3−35064(JP,A) 特開 平3−200790(JP,A) 特開 昭64−17066(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 67/50 C09B 67/12 C09B 47/04 - 47/32 C07D 487/22 G03G 5/06
Claims (1)
- 【請求項1】水の存在下に、アモルファスのチタニルフ
タロシアニンを不飽和複素環系有機溶媒で処理すること
により、Cu−Kα線に対するX線回折スペクトルの9.5
゜±0.2゜、24.1゜±0.2゜、27.2゜±0.2゜にピークを
示すような結晶状態に変換することを特徴とするチタニ
ルフタロシアニンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1442890A JP2873597B2 (ja) | 1990-01-24 | 1990-01-24 | 結晶変換によるチタニルフタロシアニンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1442890A JP2873597B2 (ja) | 1990-01-24 | 1990-01-24 | 結晶変換によるチタニルフタロシアニンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03220392A JPH03220392A (ja) | 1991-09-27 |
JP2873597B2 true JP2873597B2 (ja) | 1999-03-24 |
Family
ID=11860753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1442890A Expired - Lifetime JP2873597B2 (ja) | 1990-01-24 | 1990-01-24 | 結晶変換によるチタニルフタロシアニンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2873597B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19744029A1 (de) * | 1996-10-09 | 1998-04-16 | Fuji Electric Co Ltd | Ladungserzeugungsmaterial, dieses enthaltender elektrofotografischer Fotoleiter und Verfahren zur Herstellung des elektrofotografischen Fotoleiters |
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