JP2005015682A - B型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法と感光性顔料及び電子写真感光体 - Google Patents
B型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法と感光性顔料及び電子写真感光体 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】安定して純度が高いB型となるチタニルフタロシアニン結晶の製造方法とそれを適用した感光性顔料及び電子写真感光体を提供することにある。
【解決手段】分枝ケトン系溶媒の存在下、アモルファスチタニルフタロシアニンを処理することを特徴とするB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】分枝ケトン系溶媒の存在下、アモルファスチタニルフタロシアニンを処理することを特徴とするB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、B型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法とそれにより造られた感光性顔料及び該感光性顔料を用いた電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年電子機器の発達に伴い、高機能化に加え、高速化・省エネルギー化への要求が強く、光源を半導体レーザーやLEDにしたプリンターの需要は高まり、複写機もデジタル化されてきている。そのため、電子写真感光体に利用される感光性顔料(最近はほとんど有機顔料)としては、光源にマッチングした感光波長を有し、耐久性が高く、電位特性が使用時の温湿度環境に影響されず、かつ、高感度をなものが求められている。
【0003】
そこで近赤外領域に高感度を有する感光性顔料としてフタロシアニン類が注目されている。中でもチタニルフタロシアニンはいろいろな結晶型があり、それらは性能も異なるため多くの研究がなされており、高感度を有する結晶型として高い方からY型、B型、A型とよばれる3種があることが報告されている(非特許文献1)。
【0004】
このうちY型結晶は最も高い感度を有するものであるが、高湿度では感度の変動があり、また準安定結晶であるがゆえに、他の結晶型に比して製造時の分散溶媒に制限があった。また、均一な塗布膜を得ようとして分散を強めると性能を損なうなど、扱い難いという問題があった。
【0005】
その点B型(X線回折スペクトル;ブラッグ角2θ 7.6、22.6、24.5、25.4、28.7度(°)にピークを有する。図1参照)は、感度こそY型には劣るが感度の湿度変動もなく安定結晶であるがゆえに分散溶媒に左右されにくく、分散シェアを強められるなどの利点があり、今でも強い需要がある。この点では、A型(図2参照)も同様に安定結晶で分散時に結晶型が変わる心配は少ないが感度でB型より相当に劣る特性しか有していない。
【0006】
B型(別名α型)チタニルフタロシアニンは既に昭和61年に発表され(特開昭61−239248号公報)、平成7年にはその改良された合成方法が報告されている(特許文献1)。しかしながら、報告された合成方法はフタロニトリルと四塩化チタンからジクロルフタロシアニンを得、これをアンモニア水あるいはピリジンで加水分解して目的物を得る方法である。この方法は、原料コストは安価ではあるが高温度で酸が発生するため高温に耐えるガラスライニング釜といった高価な生産装置が必要となる他、微量の塩素化されたチタニルフタロシアニンの副生(元素分析値で塩素が0.2〜0.6%)が防げないといった欠点があり、これが電子写真素材としての性能をばらつかせる結果を招いていた。
【0007】
B型チタニルフタロシアニン結晶が、塩素化された不純物を含み得ない合成方法としてジイミノイソインドリンとアルコキシチタンを用いる方法(非特許文献2)或いはフタロニトリルと尿素とアルコキシチタンから得る方法が提案されている(非特許文献3)。これらの合成方法は高純度なチタニルフタロシアニンを与える優れた合成法であるが、光感度が落ちるがより安定なA型チタニルフタロシアニン(X線回折スペクトル;ブラッグ角2θ 9.3、10.6、13.2、15.1、20.8、26.3度にピークを有する。図2参照)が混じりやすく、安定して高感度なB型を得ることが出来なかった。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−92699号公報
【0009】
【非特許文献1】
コニカテクニカルレポートVol 13,108(1990)
【0010】
【非特許文献2】
Hardcopy’89論文集103、木下ら (1989)
【0011】
【非特許文献3】
Bull.Chem.Soc.Japan.,68,1001−10
05(1995)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、安定して純度が高いB型となるチタニルフタロシアニン結晶の製造方法とそれを適用した感光性顔料及び電子写真感光体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
発明者らは鋭意検討した結果、アモルファス化したチタニルフタロシアニンをメチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトンなどの分枝した構造を有するケトン系の溶媒で処理することで、安定してB型結晶が得られることがわかった。
【0014】
即ち、本発明の目的は、下記構成を採ることにより達成される。
〔1〕 分枝ケトン系溶媒の存在下、アモルファスチタニルフタロシアニンを処理することを特徴とするB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法。
【0015】
〔2〕 前記アモルファスチタニルフタロシアニンがアシッドペースト処理を経て得られることを特徴とする〔1〕記載のB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法。
【0016】
〔3〕 前記アモルファスチタニルフタロシアニンがアシッドペースト処理後、さらに凍結処理を経てから乾燥されることを特徴とする〔1〕記載のB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法。
【0017】
〔4〕 前記アモルファスチタニルフタロシアニンがアルコキシチタンを原料として合成されることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれか1項記載のB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法。
【0018】
〔5〕 〔1〕〜〔4〕のいずれか1項記載のB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法で製造されたことを特徴とする感光性顔料。
【0019】
〔6〕 〔5〕記載の感光性顔料を含むことを特徴とする電子写真感光体。
本発明における「分枝ケトン系溶媒の存在下、アモルファスチタニルフタロシアニンを処理する」とは、アモルファスチタニルフタロシアニンを上記溶媒を用いて、溶解及び/又は分散して、再析出させ結晶型等を変えることをいう。
【0020】
方法としては、単に上記フタロシアニンを溶媒に懸濁撹拌してもよく、あるいは更にサンドグラインダーやボールミルにより機械的なシェアをかけてもよい。
【0021】
上記フタロシアニンと上記溶媒の処理時の比率は、特に限定はなく、通常は1/1〜1/40(質量/容積)が用いられているが、特に単に撹拌するだけの場合は、1/10〜1/20(質量/容積)が好ましい。
【0022】
処理の温度は室温からその溶媒の沸点まで幅広く選択することができる。また、処理をした後のB型結晶の取り出しには、特に限定はなく濾過、溶媒の蒸発乾固など様々な手段を用いることが出来る。通常はスラリーで得られるため濾過取り出しのため貧溶媒を加えて凝集させてもよい。なお、貧溶媒とは用いた溶媒と混和はするが、溶質の溶解力は低い溶媒のことであり、本発明においてはメタノール、エタノール、ヘキサン、ヘプタン、ケースによっては水等を挙げることが出来る。
【0023】
本発明におけるアモルファスとは厳密な意味ではなく、結晶化度が低いという意味である。例えば顔料等を硫酸に溶かして水に注ぐいわゆるアシッドペースト処理(AP処理)で得られるアモルファス(無定形)チタニルフタロシアニンは厳密には結晶化度の低いB型である。このほかチタニルフタロシアニンをアモルファス化するには機械的に強いシェアをかける方法もあるが、これらにより得られたチタニルフタロシアニンは、いずれも本発明におけるアモルファスチタニルフタロシアニンといえる。
【0024】
化合物純度の面からは、本発明の「処理」の前に、AP処理を経るのが酸に溶ける不純物を除くなどの効果があり好ましい。アシッドペースト処理では水を多量(通常固形分の5〜12倍)に含むペースト状で濾取される。これを直ぐに熱乾燥させると析出物が堅く塊りとなって、次の結晶変換工程(本発明の「処理」)でも壊れにくく、微細な粒の塊りが無定形のまま残りやすい。いったん含水ペーストを凍結してから解凍し濾取したものは、乾燥後柔らかい壊れやすいアモルファス体を得ることができる。
【0025】
本発明はアモルファス体からの結晶変換に分枝ケトンを用いるものであるが、直鎖のメチルエチルケトンや環状のシクロヘキサノンなどでは、同じケトン類であっても純粋なB型結晶は得にくくA型が混じりやすい。またテトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒を作用させてもA型が混じってくる。A型は最安定結晶ではあるが感度はB型より劣る。
【0026】
これらの溶媒は四塩化チタンから得られる含クロルチタニルフタロシアニンの無定形体(アモロファス体)に作用させると、いずれも安定したB型を与えてきた物である。しかし、同様に処理しても高純度なクロルフリーチタニルフタロシアニンはA型になりやすく、B型にはなりにくい原料であると言わねばならない。発明者が現在まで検討したB型を与える溶媒は酢酸、オクタン、メチルセルソルブなどの不活性と言ってもよい溶媒ばかりで積極的に結晶型を変換というものではなく、生成したB型結晶の感度もやや低いものであった。その中で本発明の分枝ケトン系溶媒で処理すれば十分発達したB型結晶になり感度も高いものが得られる。
【0027】
本発明に用いられる分枝ケトン系溶媒とは、分子内に2級または3級の炭素原子1つ以上を有するケトン化合物であり、沸点が180℃以下のものが好ましい。例えば、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタンなどを挙げることが出来る。
【0028】
なお、本発明の製造方法に使用するアシッドペースト処理前の粗チタニルフタロシアニンを造るには、ジイミノイソインドリンとアルコキシチタンあるいはフタロニトリルと尿素とアルコキシチタンを反応させるクロルフリー合成を使うことが好ましい。このクロルフリーの合成法では化合物純度の高いものが得られる。後記する実施例でも述べるが暗所での電位低下が少ないといった利点があり、また合成反応で酸が生成しないので安価なステンレス釜を使用できて製造上有利である。
【0029】
本発明で得たB型チタニルフタロシアニン結晶(即ち感光性顔料)は分散塗布されて電子写真感光体に用いられる。
【0030】
感光体等の製造に用いる溶媒に関してはケトン系、エステル系、ハロゲン化溶媒、芳香属溶媒、アルコール類など任意なものを使うことができるが、前述したようにクロルフリーチタニルフタロシアニンはA型になりやすく、無定形の段階ではこれらの溶媒で処理するとA型になる場合が多い。しかし、一旦、本発明の処理でB型ができた後は安定化し、使用時にA型に変化することは無い。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明のB型チタニルフタロシアニン結晶を用いた感光体のほかの構成要素については特に制限はなく、今まで知られてきたものを使うことができる。
【0032】
感光性顔料に関しても本発明の顔料に他の顔料を混合併用しても構わない。他の顔料としては例えば多環キノン化合物、縮合多環化合物、銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニン各結晶型、ガリウムフタロシアニン、無金属フタロシアニンなどを併用できる。電荷発生層(CGL)に使われるバインダーについてはポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラールなど良く知られた物を使うことができる。顔料とバインダーの質量比率は10/1〜1/5が好ましい。電荷発生層の厚さは0.2〜5.0μmが好ましく、特に好ましくは0.5〜3.0μmである。
【0033】
また、感光体の層構成に関して言えば、特に限定はないが、例えばいわゆる機能分離型の負帯電感光体として機能すればよい。通常の機能分離型積層感光体、すなわち下引層(UCL)、電荷発生層、電荷輸送層(CTL層)の順に層を設けた感光体で良く、必要に応じてさらにその上に保護層を塗設した構成をとることができる。
【0034】
これら下引層、電荷輸送層にはいずれも公知の技術を用いることができる。
下引層に含有されるバインダー樹脂としてはポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂など任意のものを選ぶことができる。またジルコニア、チタン、シランなどの金属の水酸化物を縮合させて得られる、いわゆるセラミック下引層を採用してもよい。
【0035】
電荷輸送層に含まれる電荷輸送物質としてはトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などをあげることができる。
【0036】
代表的な電荷輸送物質を以下に挙げる。
【0037】
【化1】
【0038】
【化2】
【0039】
【化3】
【0040】
【化4】
【0041】
【化5】
【0042】
【化6】
【0043】
電荷輸送層に含有されるバインダー樹脂としてはポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂など任意のものを選ぶことができる。
【0044】
電荷輸送層中の電荷輸送物質とバインダー樹脂との割合は質量比で3/1〜1/3が好ましい。
【0045】
また電荷輸送層の膜厚は5〜50μmとくに好ましくは10〜40μmである。
【0046】
本発明に保護層を加えるときの保護層の膜厚は0.1〜10μm、好ましくは0.2〜7μm、より好ましくは0.5〜5μmである。
【0047】
保護層としては通常のポリカーボネート、ポリエステルなどのよく知られた有機ポリマーを使用することができ、またいわゆるシロキサン結合を含む無機のポリマー層(シリコンハードコート層)としても良い。さらに必要に応じて微粒子を含めてもよい。
【0048】
【実施例】
以下、実施例を記し本発明をさらに説明するが、無論本発明の実施態様はこれに限定されるわけではない。なお、文中「部」とは「質量部」を表す。
【0049】
〔アモルファスチタニルフタロシアニンの合成〕
下記の方法にて凍結処理した中間体アモルファスチタニルフタロシアニンの合成を行った。
【0050】
1,3−ジイミノイソインドリン(203g)をオルトジクロルベンゼン1.4L(リットル)に分散し、チタニウムテトラ−n−ブトキシド143gを加え、140〜145℃で4時間反応させた。
【0051】
一夜放冷後、濾過し結晶をオルトジクロルベンゼン1.4Lを用いてよく洗った。さらにメタノール1.4Lで洗浄してから、0.5モル/L濃度の塩酸1.4Lでさらに洗浄し、次にメタノール1.4Lで洗浄する。洗浄後、乾燥して粗チタニルフタロシアニン180gを得た。
【0052】
この粗チタニルフタロシアニン180gを、硫酸2.0L中にて5℃以下で1時間撹拌して溶かし、ガラスフィルターで不溶物を除いた後、水20Lに室温で注いだ。折出した結晶を濾過し、濾液の電気伝導度が25μS−1になるまでよく水洗した。これによりアモルファス(正確には結晶化度の低いB型)チタニルフタロシアニンペーストを得た。
【0053】
得られたアモルファスチタニルフタロシアニンペースト(通常5〜10倍の水を含む)をストッカーで冷却し凍結させる(−10℃)。ついで室温に戻して解凍すると水が分離してくる。これを濾過し、乾燥してアモルファスチタニルフタロシアニン乾燥粉末を得た。
【0054】
この粉末のX線回折図を図3に示す。
〔チタニルフタロシアニン結晶の作製〕
合成実施例1(B型チタニルフタロシアニンの合成)
前述のAP凍結処理を経て得られたアモルファスチタニルフタロシアニン(結晶化度の低いB型)の乾燥粉末50gを、メチルイソプロピルケトン800mlに分散し35℃にて7時間加熱還流する。これによりスラリー状であるが色相が変化したのが認められる。
【0055】
ついで一夜放置後メタノールを加え、折出した結晶を濾過して、メタノールで洗浄してB型チタニルフタロシアニンを得た。
【0056】
このもののX線回折図を図1に示す。
合成実施例2(B型チタニルフタロシアニン結晶の合成)
合成実施例1における反応溶媒をメチルイソブチルケトンに換えたほかは実施例1と同様にしてB型チタニルフタロシアニンを得た。
【0057】
X線回折図は実施例1と同様であった。
合成実施例3(B型チタニルフタロシアニン結晶の合成)
合成実施例1におけるアモルファスチタニルフタロシアニンの乾燥粉末を凍結処理を経ずに、直接乾燥させたものに換えたほかは、実施例1と同様にしてB型チタニルフタロシアニンを得た。
【0058】
X線回折図は実施例1と同様であった。
比較合成例1
前述のAP凍結処理を経て得られたアモルファスチタニルフタロシアニンの乾燥粉末10gを、メチルエチルケトン200mlに分散し、30℃にて7時間加熱還流する。これによりスラリー状であるが色相が変化するのが認められる。
【0059】
ついで一夜放置後メタノールを加え、折出した結晶を濾過して、メタノールで洗浄し青色の顔料を得た。
【0060】
このもののX線回折図は、図1と図2の特徴が混ざり合ったAB型チタニルフタロシアニン結晶であった。
【0061】
比較合成例2
合成実施例1における溶媒をn−オクタンに換えた以外は合成実施例1と同様にしてB型チタニルフタロシアニンを得た。
【0062】
X線回折図は実施例1と同様であった。
比較合成例3
合成実施例1における溶媒を酢酸に換えた以外は合成実施例1と同様にしてB型チタニルフタロシアニンを得た。
【0063】
X線回折図は実施例1と同様であった。
比較合成例4(含クロルB型チタニルフタロシアニンの合成、その1)
特開平7−92699号公報の記載に従って合成を行った。
【0064】
フタロニトリル40.0gをクロルナフタレン400mlに溶解し、140℃にて四塩化チタン18.0gをクロルナフタリン100mlに溶かしたものを140〜160℃で滴下した。同温度で30分間撹拌後、240〜250℃まで昇温させこの温度で更に3時間撹拌した。
【0065】
一夜放冷後、濾過しクロルナフタレン100mlでかけ洗いし、続いてオルトジクロルベンゼン200mlで洗浄する。さらに結晶を取り出しオルトジクロルベンゼン500mlにて懸濁洗浄を2回行って、最後にメタノール500mlを用いて懸濁洗浄した。
【0066】
ついで得られた結晶(ジクロルチタニウムフタロシアニン)をピリジン300mlとアンモニア水300mlの混合液に加え3時間還流した。放冷後、濾過しメタノールで洗ってB型チタニルフタロシアニンを得た。
【0067】
X線回折図は実施例1と同様であった。
比較合成例5(含クロルB型チタニルフタロシアニンの合成、その2)
比較合成例4での反応時間を3時間から4時間に変更したほかは、比較合成例4と同様にして顔料を作製した。
【0068】
X線回折図は比較合成例4と同様であった。
比較合成例6(含クロルB型チタニルフタロシアニンの合成、その3)
比較合成例4での反応温度を240〜250℃から235〜245℃に変更したほかは、比較合成例4と同様にして顔料を作製した。
【0069】
X線回折図は比較合成例4と同様であった。
〔感光性顔料(チタニルフタロシアニン結晶)の分散〕
合成実施例1〜3、比較合成例1〜6で得た感光性顔料各2部とブチラール樹脂(BX−1 積水化学社製)1部とメチルエチルケトン100部を採り、ガラスビーズを加えてサンドグラインダーで5時間分散した。
【0070】
〔電子写真感光体の作製〕
円筒形アルミニウム基体上にポリアミド樹脂(CM−8000 東レ社製)のメタノール溶液を塗布し、膜厚0.8μmに下引層とした。
【0071】
上記下引き済み基体を、上記感光性顔料を分散した電荷発生層塗布液に浸漬して膜厚0.8μmの電荷発生層を塗設した。ついで電荷輸送物質として例示化合物S−1を0.65部、ポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ−200 三菱ガス化学社製)1部をジクロロエタン7.5部に溶解した液を膜厚24μmになるように塗設した。100℃にて70分間乾燥して電子写真感光体を作製した。これらを、各々実施例感光体1〜3及び比較例感光体1〜6とする。
【0072】
〔特性評価〕
1.暗減衰率(D:%)
各電子写真感光体をデジタル複写機(Konica7050の改造機)に装着し、表面電位が約1000Vになるまで帯電させた時の電位(Va)、続いて暗所に10秒間放置したときの表面電位(Vi)を測定し、下記式に従って暗減衰率(D:%)を求めた。
【0073】
暗減衰率(D:%)=(Va−Vi)/Va×100
2.電位特性(V)
各電子写真感光体をデジタル複写機(Konica7050の改造機)に装着し、標準条件にて作動させて、その時の未露光部電位(Vh)、露光部電位(Vl)、残留電位(Vr)を求めた。
【0074】
3.黒斑点状画像欠陥
黒斑点状画像欠陥が一番激しいと予想される高温高湿環境(33℃、80%RH)において、各感光体をデジタル複写機(Konica7050の改造機)に装着し、グリット帯電電圧を−1000V、現像バイアスを−800Vに設定して、黒ポチ画像の有無を確認した。
【0075】
◎:直径0.1mm以上の黒斑点の数が1個/100cm2以下
○:直径0.1mm以上の黒斑点の数が2〜3個/100cm2
△:直径0.1mm以上の黒斑点の数が4〜6個/100cm2
×:直径0.1mm以上の黒斑点の数が7〜9個/100cm2
××:直径0.1mm以上の黒斑点の数が10個/100cm2以上
以上の結果は表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】
本発明の感光性顔料を使用した感光体は十分な電子写真性能を有し、特にアッシドペースト後に凍結処理した実施例感光体1及び2は、画像欠陥がなく特性がよいことがわかる。
【0078】
これに対し、溶媒にn−オクタンや酢酸を使った比較例感光体2及び3は、B型のチタニルフタロシアニン結晶を与えるものの暗減衰が大きく、Vlもやや高いので感度が低い。さらに画像欠陥も多い。
【0079】
分枝ケトンの代わりに直鎖ケトンを用いた比較例感光体1は結晶形がAB混合型であることから予想される様に、Vlが高く感度的に問題がある。
【0080】
四塩化チタンを使って合成した感光性顔料を用いた比較例感光体4は、本発明の感光体に準じる性能を示す。しかし、反応時間をわずかに延ばした比較例感光体5では暗減衰特性が悪く、反応温度を5℃下げた比較例感光体6では感度が低い等、製造時の少しの条件の差が特性に大きく影響を与えることがわかる。これは、工業規模で量産するには向いていないことを示している。
【0081】
【発明の効果】
本発明により、安定して純度が高いB型となるチタニルフタロシアニン結晶の製造方法とそれを適用した感光性顔料及び電子写真感光体を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】B型チタニルフタロシアニン結晶のX線回折図。
【図2】A型チタニルフタロシアニン結晶のX線回折図。
【図3】アモルファスチタニルフタロシアニン乾燥粉末のX線回折図。
【発明の属する技術分野】
本発明は、B型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法とそれにより造られた感光性顔料及び該感光性顔料を用いた電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年電子機器の発達に伴い、高機能化に加え、高速化・省エネルギー化への要求が強く、光源を半導体レーザーやLEDにしたプリンターの需要は高まり、複写機もデジタル化されてきている。そのため、電子写真感光体に利用される感光性顔料(最近はほとんど有機顔料)としては、光源にマッチングした感光波長を有し、耐久性が高く、電位特性が使用時の温湿度環境に影響されず、かつ、高感度をなものが求められている。
【0003】
そこで近赤外領域に高感度を有する感光性顔料としてフタロシアニン類が注目されている。中でもチタニルフタロシアニンはいろいろな結晶型があり、それらは性能も異なるため多くの研究がなされており、高感度を有する結晶型として高い方からY型、B型、A型とよばれる3種があることが報告されている(非特許文献1)。
【0004】
このうちY型結晶は最も高い感度を有するものであるが、高湿度では感度の変動があり、また準安定結晶であるがゆえに、他の結晶型に比して製造時の分散溶媒に制限があった。また、均一な塗布膜を得ようとして分散を強めると性能を損なうなど、扱い難いという問題があった。
【0005】
その点B型(X線回折スペクトル;ブラッグ角2θ 7.6、22.6、24.5、25.4、28.7度(°)にピークを有する。図1参照)は、感度こそY型には劣るが感度の湿度変動もなく安定結晶であるがゆえに分散溶媒に左右されにくく、分散シェアを強められるなどの利点があり、今でも強い需要がある。この点では、A型(図2参照)も同様に安定結晶で分散時に結晶型が変わる心配は少ないが感度でB型より相当に劣る特性しか有していない。
【0006】
B型(別名α型)チタニルフタロシアニンは既に昭和61年に発表され(特開昭61−239248号公報)、平成7年にはその改良された合成方法が報告されている(特許文献1)。しかしながら、報告された合成方法はフタロニトリルと四塩化チタンからジクロルフタロシアニンを得、これをアンモニア水あるいはピリジンで加水分解して目的物を得る方法である。この方法は、原料コストは安価ではあるが高温度で酸が発生するため高温に耐えるガラスライニング釜といった高価な生産装置が必要となる他、微量の塩素化されたチタニルフタロシアニンの副生(元素分析値で塩素が0.2〜0.6%)が防げないといった欠点があり、これが電子写真素材としての性能をばらつかせる結果を招いていた。
【0007】
B型チタニルフタロシアニン結晶が、塩素化された不純物を含み得ない合成方法としてジイミノイソインドリンとアルコキシチタンを用いる方法(非特許文献2)或いはフタロニトリルと尿素とアルコキシチタンから得る方法が提案されている(非特許文献3)。これらの合成方法は高純度なチタニルフタロシアニンを与える優れた合成法であるが、光感度が落ちるがより安定なA型チタニルフタロシアニン(X線回折スペクトル;ブラッグ角2θ 9.3、10.6、13.2、15.1、20.8、26.3度にピークを有する。図2参照)が混じりやすく、安定して高感度なB型を得ることが出来なかった。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−92699号公報
【0009】
【非特許文献1】
コニカテクニカルレポートVol 13,108(1990)
【0010】
【非特許文献2】
Hardcopy’89論文集103、木下ら (1989)
【0011】
【非特許文献3】
Bull.Chem.Soc.Japan.,68,1001−10
05(1995)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、安定して純度が高いB型となるチタニルフタロシアニン結晶の製造方法とそれを適用した感光性顔料及び電子写真感光体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
発明者らは鋭意検討した結果、アモルファス化したチタニルフタロシアニンをメチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトンなどの分枝した構造を有するケトン系の溶媒で処理することで、安定してB型結晶が得られることがわかった。
【0014】
即ち、本発明の目的は、下記構成を採ることにより達成される。
〔1〕 分枝ケトン系溶媒の存在下、アモルファスチタニルフタロシアニンを処理することを特徴とするB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法。
【0015】
〔2〕 前記アモルファスチタニルフタロシアニンがアシッドペースト処理を経て得られることを特徴とする〔1〕記載のB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法。
【0016】
〔3〕 前記アモルファスチタニルフタロシアニンがアシッドペースト処理後、さらに凍結処理を経てから乾燥されることを特徴とする〔1〕記載のB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法。
【0017】
〔4〕 前記アモルファスチタニルフタロシアニンがアルコキシチタンを原料として合成されることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれか1項記載のB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法。
【0018】
〔5〕 〔1〕〜〔4〕のいずれか1項記載のB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法で製造されたことを特徴とする感光性顔料。
【0019】
〔6〕 〔5〕記載の感光性顔料を含むことを特徴とする電子写真感光体。
本発明における「分枝ケトン系溶媒の存在下、アモルファスチタニルフタロシアニンを処理する」とは、アモルファスチタニルフタロシアニンを上記溶媒を用いて、溶解及び/又は分散して、再析出させ結晶型等を変えることをいう。
【0020】
方法としては、単に上記フタロシアニンを溶媒に懸濁撹拌してもよく、あるいは更にサンドグラインダーやボールミルにより機械的なシェアをかけてもよい。
【0021】
上記フタロシアニンと上記溶媒の処理時の比率は、特に限定はなく、通常は1/1〜1/40(質量/容積)が用いられているが、特に単に撹拌するだけの場合は、1/10〜1/20(質量/容積)が好ましい。
【0022】
処理の温度は室温からその溶媒の沸点まで幅広く選択することができる。また、処理をした後のB型結晶の取り出しには、特に限定はなく濾過、溶媒の蒸発乾固など様々な手段を用いることが出来る。通常はスラリーで得られるため濾過取り出しのため貧溶媒を加えて凝集させてもよい。なお、貧溶媒とは用いた溶媒と混和はするが、溶質の溶解力は低い溶媒のことであり、本発明においてはメタノール、エタノール、ヘキサン、ヘプタン、ケースによっては水等を挙げることが出来る。
【0023】
本発明におけるアモルファスとは厳密な意味ではなく、結晶化度が低いという意味である。例えば顔料等を硫酸に溶かして水に注ぐいわゆるアシッドペースト処理(AP処理)で得られるアモルファス(無定形)チタニルフタロシアニンは厳密には結晶化度の低いB型である。このほかチタニルフタロシアニンをアモルファス化するには機械的に強いシェアをかける方法もあるが、これらにより得られたチタニルフタロシアニンは、いずれも本発明におけるアモルファスチタニルフタロシアニンといえる。
【0024】
化合物純度の面からは、本発明の「処理」の前に、AP処理を経るのが酸に溶ける不純物を除くなどの効果があり好ましい。アシッドペースト処理では水を多量(通常固形分の5〜12倍)に含むペースト状で濾取される。これを直ぐに熱乾燥させると析出物が堅く塊りとなって、次の結晶変換工程(本発明の「処理」)でも壊れにくく、微細な粒の塊りが無定形のまま残りやすい。いったん含水ペーストを凍結してから解凍し濾取したものは、乾燥後柔らかい壊れやすいアモルファス体を得ることができる。
【0025】
本発明はアモルファス体からの結晶変換に分枝ケトンを用いるものであるが、直鎖のメチルエチルケトンや環状のシクロヘキサノンなどでは、同じケトン類であっても純粋なB型結晶は得にくくA型が混じりやすい。またテトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒を作用させてもA型が混じってくる。A型は最安定結晶ではあるが感度はB型より劣る。
【0026】
これらの溶媒は四塩化チタンから得られる含クロルチタニルフタロシアニンの無定形体(アモロファス体)に作用させると、いずれも安定したB型を与えてきた物である。しかし、同様に処理しても高純度なクロルフリーチタニルフタロシアニンはA型になりやすく、B型にはなりにくい原料であると言わねばならない。発明者が現在まで検討したB型を与える溶媒は酢酸、オクタン、メチルセルソルブなどの不活性と言ってもよい溶媒ばかりで積極的に結晶型を変換というものではなく、生成したB型結晶の感度もやや低いものであった。その中で本発明の分枝ケトン系溶媒で処理すれば十分発達したB型結晶になり感度も高いものが得られる。
【0027】
本発明に用いられる分枝ケトン系溶媒とは、分子内に2級または3級の炭素原子1つ以上を有するケトン化合物であり、沸点が180℃以下のものが好ましい。例えば、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタンなどを挙げることが出来る。
【0028】
なお、本発明の製造方法に使用するアシッドペースト処理前の粗チタニルフタロシアニンを造るには、ジイミノイソインドリンとアルコキシチタンあるいはフタロニトリルと尿素とアルコキシチタンを反応させるクロルフリー合成を使うことが好ましい。このクロルフリーの合成法では化合物純度の高いものが得られる。後記する実施例でも述べるが暗所での電位低下が少ないといった利点があり、また合成反応で酸が生成しないので安価なステンレス釜を使用できて製造上有利である。
【0029】
本発明で得たB型チタニルフタロシアニン結晶(即ち感光性顔料)は分散塗布されて電子写真感光体に用いられる。
【0030】
感光体等の製造に用いる溶媒に関してはケトン系、エステル系、ハロゲン化溶媒、芳香属溶媒、アルコール類など任意なものを使うことができるが、前述したようにクロルフリーチタニルフタロシアニンはA型になりやすく、無定形の段階ではこれらの溶媒で処理するとA型になる場合が多い。しかし、一旦、本発明の処理でB型ができた後は安定化し、使用時にA型に変化することは無い。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明のB型チタニルフタロシアニン結晶を用いた感光体のほかの構成要素については特に制限はなく、今まで知られてきたものを使うことができる。
【0032】
感光性顔料に関しても本発明の顔料に他の顔料を混合併用しても構わない。他の顔料としては例えば多環キノン化合物、縮合多環化合物、銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニン各結晶型、ガリウムフタロシアニン、無金属フタロシアニンなどを併用できる。電荷発生層(CGL)に使われるバインダーについてはポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラールなど良く知られた物を使うことができる。顔料とバインダーの質量比率は10/1〜1/5が好ましい。電荷発生層の厚さは0.2〜5.0μmが好ましく、特に好ましくは0.5〜3.0μmである。
【0033】
また、感光体の層構成に関して言えば、特に限定はないが、例えばいわゆる機能分離型の負帯電感光体として機能すればよい。通常の機能分離型積層感光体、すなわち下引層(UCL)、電荷発生層、電荷輸送層(CTL層)の順に層を設けた感光体で良く、必要に応じてさらにその上に保護層を塗設した構成をとることができる。
【0034】
これら下引層、電荷輸送層にはいずれも公知の技術を用いることができる。
下引層に含有されるバインダー樹脂としてはポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂など任意のものを選ぶことができる。またジルコニア、チタン、シランなどの金属の水酸化物を縮合させて得られる、いわゆるセラミック下引層を採用してもよい。
【0035】
電荷輸送層に含まれる電荷輸送物質としてはトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などをあげることができる。
【0036】
代表的な電荷輸送物質を以下に挙げる。
【0037】
【化1】
【0038】
【化2】
【0039】
【化3】
【0040】
【化4】
【0041】
【化5】
【0042】
【化6】
【0043】
電荷輸送層に含有されるバインダー樹脂としてはポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂など任意のものを選ぶことができる。
【0044】
電荷輸送層中の電荷輸送物質とバインダー樹脂との割合は質量比で3/1〜1/3が好ましい。
【0045】
また電荷輸送層の膜厚は5〜50μmとくに好ましくは10〜40μmである。
【0046】
本発明に保護層を加えるときの保護層の膜厚は0.1〜10μm、好ましくは0.2〜7μm、より好ましくは0.5〜5μmである。
【0047】
保護層としては通常のポリカーボネート、ポリエステルなどのよく知られた有機ポリマーを使用することができ、またいわゆるシロキサン結合を含む無機のポリマー層(シリコンハードコート層)としても良い。さらに必要に応じて微粒子を含めてもよい。
【0048】
【実施例】
以下、実施例を記し本発明をさらに説明するが、無論本発明の実施態様はこれに限定されるわけではない。なお、文中「部」とは「質量部」を表す。
【0049】
〔アモルファスチタニルフタロシアニンの合成〕
下記の方法にて凍結処理した中間体アモルファスチタニルフタロシアニンの合成を行った。
【0050】
1,3−ジイミノイソインドリン(203g)をオルトジクロルベンゼン1.4L(リットル)に分散し、チタニウムテトラ−n−ブトキシド143gを加え、140〜145℃で4時間反応させた。
【0051】
一夜放冷後、濾過し結晶をオルトジクロルベンゼン1.4Lを用いてよく洗った。さらにメタノール1.4Lで洗浄してから、0.5モル/L濃度の塩酸1.4Lでさらに洗浄し、次にメタノール1.4Lで洗浄する。洗浄後、乾燥して粗チタニルフタロシアニン180gを得た。
【0052】
この粗チタニルフタロシアニン180gを、硫酸2.0L中にて5℃以下で1時間撹拌して溶かし、ガラスフィルターで不溶物を除いた後、水20Lに室温で注いだ。折出した結晶を濾過し、濾液の電気伝導度が25μS−1になるまでよく水洗した。これによりアモルファス(正確には結晶化度の低いB型)チタニルフタロシアニンペーストを得た。
【0053】
得られたアモルファスチタニルフタロシアニンペースト(通常5〜10倍の水を含む)をストッカーで冷却し凍結させる(−10℃)。ついで室温に戻して解凍すると水が分離してくる。これを濾過し、乾燥してアモルファスチタニルフタロシアニン乾燥粉末を得た。
【0054】
この粉末のX線回折図を図3に示す。
〔チタニルフタロシアニン結晶の作製〕
合成実施例1(B型チタニルフタロシアニンの合成)
前述のAP凍結処理を経て得られたアモルファスチタニルフタロシアニン(結晶化度の低いB型)の乾燥粉末50gを、メチルイソプロピルケトン800mlに分散し35℃にて7時間加熱還流する。これによりスラリー状であるが色相が変化したのが認められる。
【0055】
ついで一夜放置後メタノールを加え、折出した結晶を濾過して、メタノールで洗浄してB型チタニルフタロシアニンを得た。
【0056】
このもののX線回折図を図1に示す。
合成実施例2(B型チタニルフタロシアニン結晶の合成)
合成実施例1における反応溶媒をメチルイソブチルケトンに換えたほかは実施例1と同様にしてB型チタニルフタロシアニンを得た。
【0057】
X線回折図は実施例1と同様であった。
合成実施例3(B型チタニルフタロシアニン結晶の合成)
合成実施例1におけるアモルファスチタニルフタロシアニンの乾燥粉末を凍結処理を経ずに、直接乾燥させたものに換えたほかは、実施例1と同様にしてB型チタニルフタロシアニンを得た。
【0058】
X線回折図は実施例1と同様であった。
比較合成例1
前述のAP凍結処理を経て得られたアモルファスチタニルフタロシアニンの乾燥粉末10gを、メチルエチルケトン200mlに分散し、30℃にて7時間加熱還流する。これによりスラリー状であるが色相が変化するのが認められる。
【0059】
ついで一夜放置後メタノールを加え、折出した結晶を濾過して、メタノールで洗浄し青色の顔料を得た。
【0060】
このもののX線回折図は、図1と図2の特徴が混ざり合ったAB型チタニルフタロシアニン結晶であった。
【0061】
比較合成例2
合成実施例1における溶媒をn−オクタンに換えた以外は合成実施例1と同様にしてB型チタニルフタロシアニンを得た。
【0062】
X線回折図は実施例1と同様であった。
比較合成例3
合成実施例1における溶媒を酢酸に換えた以外は合成実施例1と同様にしてB型チタニルフタロシアニンを得た。
【0063】
X線回折図は実施例1と同様であった。
比較合成例4(含クロルB型チタニルフタロシアニンの合成、その1)
特開平7−92699号公報の記載に従って合成を行った。
【0064】
フタロニトリル40.0gをクロルナフタレン400mlに溶解し、140℃にて四塩化チタン18.0gをクロルナフタリン100mlに溶かしたものを140〜160℃で滴下した。同温度で30分間撹拌後、240〜250℃まで昇温させこの温度で更に3時間撹拌した。
【0065】
一夜放冷後、濾過しクロルナフタレン100mlでかけ洗いし、続いてオルトジクロルベンゼン200mlで洗浄する。さらに結晶を取り出しオルトジクロルベンゼン500mlにて懸濁洗浄を2回行って、最後にメタノール500mlを用いて懸濁洗浄した。
【0066】
ついで得られた結晶(ジクロルチタニウムフタロシアニン)をピリジン300mlとアンモニア水300mlの混合液に加え3時間還流した。放冷後、濾過しメタノールで洗ってB型チタニルフタロシアニンを得た。
【0067】
X線回折図は実施例1と同様であった。
比較合成例5(含クロルB型チタニルフタロシアニンの合成、その2)
比較合成例4での反応時間を3時間から4時間に変更したほかは、比較合成例4と同様にして顔料を作製した。
【0068】
X線回折図は比較合成例4と同様であった。
比較合成例6(含クロルB型チタニルフタロシアニンの合成、その3)
比較合成例4での反応温度を240〜250℃から235〜245℃に変更したほかは、比較合成例4と同様にして顔料を作製した。
【0069】
X線回折図は比較合成例4と同様であった。
〔感光性顔料(チタニルフタロシアニン結晶)の分散〕
合成実施例1〜3、比較合成例1〜6で得た感光性顔料各2部とブチラール樹脂(BX−1 積水化学社製)1部とメチルエチルケトン100部を採り、ガラスビーズを加えてサンドグラインダーで5時間分散した。
【0070】
〔電子写真感光体の作製〕
円筒形アルミニウム基体上にポリアミド樹脂(CM−8000 東レ社製)のメタノール溶液を塗布し、膜厚0.8μmに下引層とした。
【0071】
上記下引き済み基体を、上記感光性顔料を分散した電荷発生層塗布液に浸漬して膜厚0.8μmの電荷発生層を塗設した。ついで電荷輸送物質として例示化合物S−1を0.65部、ポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ−200 三菱ガス化学社製)1部をジクロロエタン7.5部に溶解した液を膜厚24μmになるように塗設した。100℃にて70分間乾燥して電子写真感光体を作製した。これらを、各々実施例感光体1〜3及び比較例感光体1〜6とする。
【0072】
〔特性評価〕
1.暗減衰率(D:%)
各電子写真感光体をデジタル複写機(Konica7050の改造機)に装着し、表面電位が約1000Vになるまで帯電させた時の電位(Va)、続いて暗所に10秒間放置したときの表面電位(Vi)を測定し、下記式に従って暗減衰率(D:%)を求めた。
【0073】
暗減衰率(D:%)=(Va−Vi)/Va×100
2.電位特性(V)
各電子写真感光体をデジタル複写機(Konica7050の改造機)に装着し、標準条件にて作動させて、その時の未露光部電位(Vh)、露光部電位(Vl)、残留電位(Vr)を求めた。
【0074】
3.黒斑点状画像欠陥
黒斑点状画像欠陥が一番激しいと予想される高温高湿環境(33℃、80%RH)において、各感光体をデジタル複写機(Konica7050の改造機)に装着し、グリット帯電電圧を−1000V、現像バイアスを−800Vに設定して、黒ポチ画像の有無を確認した。
【0075】
◎:直径0.1mm以上の黒斑点の数が1個/100cm2以下
○:直径0.1mm以上の黒斑点の数が2〜3個/100cm2
△:直径0.1mm以上の黒斑点の数が4〜6個/100cm2
×:直径0.1mm以上の黒斑点の数が7〜9個/100cm2
××:直径0.1mm以上の黒斑点の数が10個/100cm2以上
以上の結果は表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】
本発明の感光性顔料を使用した感光体は十分な電子写真性能を有し、特にアッシドペースト後に凍結処理した実施例感光体1及び2は、画像欠陥がなく特性がよいことがわかる。
【0078】
これに対し、溶媒にn−オクタンや酢酸を使った比較例感光体2及び3は、B型のチタニルフタロシアニン結晶を与えるものの暗減衰が大きく、Vlもやや高いので感度が低い。さらに画像欠陥も多い。
【0079】
分枝ケトンの代わりに直鎖ケトンを用いた比較例感光体1は結晶形がAB混合型であることから予想される様に、Vlが高く感度的に問題がある。
【0080】
四塩化チタンを使って合成した感光性顔料を用いた比較例感光体4は、本発明の感光体に準じる性能を示す。しかし、反応時間をわずかに延ばした比較例感光体5では暗減衰特性が悪く、反応温度を5℃下げた比較例感光体6では感度が低い等、製造時の少しの条件の差が特性に大きく影響を与えることがわかる。これは、工業規模で量産するには向いていないことを示している。
【0081】
【発明の効果】
本発明により、安定して純度が高いB型となるチタニルフタロシアニン結晶の製造方法とそれを適用した感光性顔料及び電子写真感光体を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】B型チタニルフタロシアニン結晶のX線回折図。
【図2】A型チタニルフタロシアニン結晶のX線回折図。
【図3】アモルファスチタニルフタロシアニン乾燥粉末のX線回折図。
Claims (6)
- 分枝ケトン系溶媒の存在下、アモルファスチタニルフタロシアニンを処理することを特徴とするB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記アモルファスチタニルフタロシアニンがアシッドペースト処理を経て得られることを特徴とする請求項1記載のB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記アモルファスチタニルフタロシアニンがアシッドペースト処理後、さらに凍結処理を経てから乾燥されることを特徴とする請求項1記載のB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法。
- 前記アモルファスチタニルフタロシアニンがアルコキシチタンを原料として合成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載のB型チタニルフタロシアニン結晶の製造方法で製造されたことを特徴とする感光性顔料。
- 請求項5記載の感光性顔料を含むことを特徴とする電子写真感光体。
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