JP2861083B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2861083B2 JP18450589A JP18450589A JP2861083B2 JP 2861083 B2 JP2861083 B2 JP 2861083B2 JP 18450589 A JP18450589 A JP 18450589A JP 18450589 A JP18450589 A JP 18450589A JP 2861083 B2 JP2861083 B2 JP 2861083B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電子写真感光体に関し、更に詳しくは新規な
結晶形を有するチタニルフタロシアニン組成物を電荷発
生剤の有効成分とし、かつ所定の化合物を電荷移動剤の
有効成分とする電子写真感光体に関するものである。
[従来の技術] 従来からフタロシアニン類、金属フタロシアニン類は
優れた光導電性を示すことが知られており、一部は電子
写真感光体に使用されている。近年ノンインパクトプリ
ンタ技術の発展に伴い、レーザ光や、LEDを光源とする
高画質,高速化の可能な電子写真方式のプリンタが広く
普及つつあり、それらの要求に耐える感光体の開発が盛
んである。
特に、レーザを光源とする場合、小型,安価,簡便さ
等の点から、多くは半導体レーザが用いられるが、現在
これらに用いられる半導体レーザの発振波長は、近赤外
域の比較的長波長に限定されている。したがって、従来
電子写真法の複写機に用いられてきた可視領域に感度を
有する感光体を半導体レーザ用に用いるのは不適当であ
り、近赤外領域にまで光感度を持つ感光体が必要となっ
てきている。
この要求を満たす有機系材料としては、従来、スクア
リック酸メチン系色素、インドリン系色素、シアニン系
色素、ピリリウム系色素、ポリアゾ系色素、フタロシア
ニン系色素、ナフトキノン系色素等が知られている。こ
のうち、スクアリック酸メチン系色素、インドリン系色
素、シアニン系色素、ピリリウム系色素は長波長化が可
能であるが、実用的安定性(繰り返し特性)に欠け、ポ
リアゾ系色素は長波長化が難しく、かつ製造面で不利で
あり、ナフトキノン系色素は感度的に難があるのが現状
である。
これに対し、フタロシアニン系色素は、600nm以上の
長波長域に分光感度のピークがあり、かつ感度も高く、
中心金属や結晶形の種類により分光感度が変化すること
から、半導体レーザ用色素として適していると考えら
れ、精力的に研究開発が行われている。
これまで検討が行われたフタロシアニン化合物の中で
780nm以上の長波長域において高感度を示す化合物とし
ては、X形無金属フタロシアニン、ε形銅フタロシアニ
ン、バナジルフタロシアニン等を挙げることができる。
一方、高感度化のために、フタロシアニンの蒸着膜を
電荷発生層とする積層型感光体が検討され、周期律表II
I a属およびIV属の金属を中心金属とするフタロシアニ
ンのなかで、比較的高い感度を有するものが幾つか得ら
れている。このような金属フタロシアニンに関する文献
として、例えば、特開昭57−211149号公報、同57−1487
45号公報、同59−36254号公報、同59−44054号公報、同
59−30541号公報、同59−31965号公報、同59−166959号
公報等がある。しかしながら、蒸着膜の作製には高真空
排気装置を必要とし、設備費が高くなることから上記の
如き有機感光体は高価格のものとならざるを得ない。
これに対し、フタロシアニンを蒸着膜としてではな
く、樹脂分散層とし、これを電荷発生層として用いて、
その上に電荷移動層を塗布してなる複合型感光体も検討
されている。
電荷移動剤としては、特開昭61−32850号公報にある
ように、高感度で残留電位が少なく、また電子写真プロ
セスにしたがって繰り返し使用しても光疲労がなく、耐
久性が優れたトリフェニルメタン系化合物が開発されて
いる。
また、複合型感光体としては、無金属フタロシアニン
(特願昭57−66963号)やインジウムフタロシアニン
(特願昭59−220493号)を用いるものがあり、これらは
比較的高感度な感光体であるが、前者は800nm以上の長
波長領域において急速に感度が低下する等の欠点を有
し、また後者は電荷発生層を樹脂分散系で作製する場合
には、実用化に対して感度が不充分である等の欠点を有
している。
[発明が解決しようとする課題] 特に近年では、比較的高感度な電子写真特性を持つチ
タニルフタロシアニンを用いるものについて検討されて
おり(特開昭59−49544号公報、同61−23928号公報、同
61−109056号公報、同62−275272号公報)、各種結晶形
により特性に差異があることが知られている。これらの
各種結晶形を作成するためには、特別な精製、特殊な溶
剤処理を必要とする。その処理溶剤は、分散塗布膜形成
時に用いられるものとは異なっている。これは得られる
各種結晶が、成長処理溶剤中では、結晶成長し易く、同
溶剤を塗布用溶剤として用いると、結晶形、粒径の制御
が難しく、塗料の安定性がなく、結果として、静電特性
が劣化し、実用上不適当であるからである。そのため通
常は、塗料化の際には結晶成長を促進し難いクロロホル
ム等の塩素系溶剤が用いられるが、これらの溶剤はチタ
ニルフタロシアニンに対して分散性が必ずしも良くな
く、塗料の分散安定性の面で問題である。
本発明は、以上述べたような従来の課題を解決するた
めになされたもので、塗料化の際に用いる溶剤中で、結
晶安定性があり、分散性の良い、さらに光感度の優れた
チタニルフタロシアニン組成物結晶を電荷発生剤として
用い、さらに特定の化合物を電荷移動剤として用いるこ
とにより、高感度で帯電保持性や安定性の良い電子写真
感光体を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、電荷発生剤と電荷移動剤を含む電子写真感
光体において、 (a)電荷発生剤が、無金属フタロシアニン窒素同構
体、金属フタロシアニン窒素同構体、無金属フタロシア
ニン、金属フタロシアニン、無金属ナフタロシアニンま
たは金属ナフタロシアニン(ただし、無金属フタロシア
ニン窒素同構体、金属フタロシアニン窒素同構体、無金
属フタロシアニンおよび金属フタロシアニンはベンゼン
核に置換基を有してもよく、また、無金属ナフタロシア
ニンおよび金属ナフタロシアニンはナフチル核に置換基
を有してもよい)のうちの1種もしくは2種以上を全体
で50重量部以下と、チタニルフタロシアニンを100重量
部含むチタニルフタロシアニン組成物結晶を有効成分と
し、該組成物結晶は、赤外吸収スペクトルにおいて、14
90±2cm-1、1415±2cm-1、1332±2cm-1、1119±2cm-1
1072±2cm-1、1060±2cm-1、961±2cm-1、893±2cm-1
780±2cm-1、751±2cm-1および730±2cm-1に特徴的な強
い吸収を有し、かつCuKを線源とするX線回折スペク
トルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2度)が27.3度に
最大の回折ピークを示し、9.7度、24.1度に強い回折ピ
ークを示すか、あるいはCuKを線源とするX線回折ス
ペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2度)が27.3
度に最大の回折ピークを示し、7.4度、22.3度、24.1
度、25.3度、28.5度に強い回折ピークを示し、 (b)電荷移動剤が、一般式[I]; (式中、Aは電子供与基、R1は水素原子、置換もしくは
未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ
ル基、R2およびR3は同一もしくは異なり、それぞれ水素
原子、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは
未置換のシクロアルキル基、置換もしくは未置換のアラ
ルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もし
くは未置換の複素環基を示す) で示される化合物を有効成分とすることを特徴とする電
子写真感光体である。
本発明の電子写真感光体は、高感度で初期帯電性に優
れ、電子写真プロセスにしたがって繰り返し使用しても
光疲労が少なく、耐久性の優れた電子写真感光体であ
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられるフタロシアニン類化合物、ナフタ
ロシアニン類化合物は、モーザーおよびトーマスの「フ
タロシアニン化合物」(ラインホールド社,1963)、
「フタロシアニン」(CRC出版,1983)等の公知方法およ
び他の適当な方法によって得られるものを使用する。
例えばチタニルフタロシアニンは、1,2−ジシアノベ
ンゼン(o−フタロジニトリル)またはその誘導体と金
属または金属化合物から公知の方法に従って、容易に合
成することができる。
例えば、チタニルフタロシアニン類の場合、下記
(1)または(2)に示す反応式に従って容易に合成す
ることができる。
(但し、Pcはフタロシアニン残基を示す) 有機溶剤としては、ニトロベンゼン、キノリン、α−
クロロナフタレン、β−クロロナフタレン、α−メチル
ナフタレン、メトキシナフタレン、ジフェニルエーテ
ル、ジフェニルメタン、ジフェニルエタン、エチレング
リコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジ
アルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキル
エーテル等の反応に不活性な高沸点有機溶剤が好まし
く、反応温度は通常150〜300℃、特に200〜250℃が好ま
しい。
本発明においては、かくして得られる粗チタニルフタ
ロシアニン化合物をそのまま、もしくは次に述べるよう
な方法で精製したものを用いる。精製する場合には、非
結晶化処理の後、テトラヒドロフランにて処理する。そ
の際、予め適当な有機溶剤類、例えばメタノール、エタ
ノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、テ
トラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類を
用いて縮合反応に用いた有機溶剤を除去した後、熱水処
理するのが好ましい。特に熱水処理後の洗液のpHが約5
〜7になるまで洗浄するのが好ましい。
引き続いて、2−エトキシエタノール、ジグライム、
ジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N−メチルピロリドン、ピリジン、モルホリ
ン等の電子供与性の溶媒で処理することがさらに好まし
い。
次に、フタロシアニン窒素同構体としては、各種のポ
ルフィン類、例えばフタロシアニンのベンゼン核の1つ
以上をキノリン核に置き換えたテトラジノポルフィラジ
ン等があり、また金属フタロシアニンとしては、銅、ニ
ッケル、コバルト、亜鉛、錫、アルミニウム、チタン等
の各種のものを挙げることができる。
また、フタロシアニン類、ナフタロシアニン類の置換
基としては、アミノ基、ニトロ基、アルキル基、アルコ
キシ基、シアノ基、メルカプト基、ハロゲン原子等があ
り、スルホン酸基、カルボン酸基、またはその金属塩、
アンモニウム塩、アミン塩等を比較的簡単なものとして
例示することができる。更にベンゼン核にアルキレン
基、スルホニル基、カルボニル基、イミノ基等を介し
て、種々の置換基を導入することができ、これら従来フ
タロシアニン顔料の技術的分野において凝集防止剤ある
いは結晶変換防止剤として公知のもの(例えば米国特許
第3973981号、同4088507号参照)、もしくは未知のもの
が挙げられる。各置換基の導入法は公知のものは省略す
る。また、公知でないものについては実施例中に合成例
として記載する。
本発明において、チタニルフタロシアニンとベンゼン
核に置換基を有してもよい無金属および金属フタロシア
ニン窒素同構体、無金属および金属フタロシアニンもし
くはナフチル核に置換基を有してもよい無金属および金
属ナフタロシアニンとの組成比率は100/50(重量比)以
上であればよいが、望ましくは100/20〜0.1(重量比)
とする。100/0.1以上では、結晶が混晶組成以外に単独
結晶を多く含むようになり、赤外吸収スペクトルや、X
線回折スペクトルでの本発明の新規材料の識別が難しく
なる場合がある(以下、これらの混合組成物についてチ
タニルフタロシアニン組成物と呼ぶ)。
本発明のチタニルフタロシアニン組成物は、チタニル
フタロシアニンと、他のフタロシアニン類とを混合し、
該混合物の非結晶性組成物をテトラヒドロフランにて処
理、結晶化することによって製造することができる。
非結晶性チタニルフタロシアニン組成物は単一の化学
的方法、機械的な方法でも得られるが、より好ましくは
各種の方法の組み合わせによって得ることができる。
例えば、アシッドペースティング法,アシッドスラリ
ー法等の方法で粒子間の凝集を弱め、次いで機械的処理
方法で摩砕することにより、非結晶性粒子を得ることが
できる。摩砕時に使用される装置としては、ニーダー,
バンバリーミキサー,アトライター,エッジランナーミ
ル,ロールミル,ボールミル,サンドミル,SPEXミル,
ホモミキサー,ディスパーザー,アジター,ジョークラ
ッシャー,スタンプミル,カッターミル,マイクロナイ
ザー等があるが、これらに限られるものではない。ま
た、化学的処理方法として良く知られたアシッドペース
ティング法は、95%以上の硫酸に顔料を溶解もしくは硫
酸塩にしたものを水または氷水中に注ぎ再析出させる方
法であるが、硫酸および水を望ましくは5℃以下に保
ち、硫酸を高速撹拌された水中にゆっくりと注入するこ
とにより、さらに条件良く非結晶性粒子を得ることがで
きる。
その他、結晶性粒子を直接機械的処理装置できわめて
長時間摩砕する方法、アシッドペースティング法で得ら
れた粒子を前記溶媒等で処理した後摩砕する方法等があ
る。
非結晶性粒子は、昇華によっても得られる。例えば、
真空下において各種方法で得られた原材料を各々500〜6
00℃に加熱して昇華させ、基板上にすみやかに共蒸着析
出させることにより得ることができる。
上記のようにして得られた非結晶性チタニルフタロシ
アニン組成物をテトラヒドロフラン中にて処理を行い、
新たな安定した結晶を得る。テトラヒドロフランの処理
方法としては、各種撹拌槽に非結晶性チタニルフタロシ
アニン組成物1重量部に対し、5〜300重量部のテトラ
ヒドロフランを入れ、撹拌を行う。温度は加熱、冷却い
ずれも可能であるが、加温すれば結晶成長が早くなり、
また低温では遅くなる。撹拌槽としては、通常のスター
ラーの他、分散に使用される、超音波ボールミル、サン
ドミル、ホモミキサー、ディスパーザー、アジター、マ
イクロナイザー等や、コンカルブレンダーV型混合機等
の混合機等が適宜用いられるが、これらに限られるもの
ではない。
これらの撹拌工程の後、通常は、濾過、洗浄、乾燥を
行い、安定化したチタニルフタロシアニン組成物の結晶
を得る。この時、濾過、乾燥を行わず、分散液に必要に
応じ樹脂等を添加し、塗料化することもでき、電子写真
感光体等の塗布膜として用いる場合、省工程となりきわ
めて有効である。
このようにして得られた本発明のチタニルフタロシア
ニン組成物の赤外吸収スペクトルを第1図に示す。この
チタニルフタロシアニン組成物は、吸収波数(cm-1、但
し±2の誤差を含むものとする)が、1490、1415、133
2、1119、1072、1060、961、893、780、751、730の点に
特徴的な強いピークを示し、かつ1480、1365、1165、10
03に特異的なピークを示すものである。
参考のため、N−メチルピロリドン処理をしたチタニ
ルフタロシアニンの赤外吸収スペクトルを第2図に、ア
シッドペースト法[モザー・アンド・トーマス著「フタ
ロシアニン化合物」(1963年発行)に記載されているα
形フタロシアニンを得るための処理方法]により処理し
たチタニルフタロシアニンの赤外吸収スペクトルを第3
図に示す。これらの赤外吸収スペクトルから、前記の方
法で得られるチタニルフタロシアニン組成物が新規なも
のであることがわかる。
またCuK線を用いたX線回折図を第4〜7図に示
す。このチタニルフタロシアニン組成物は、X線回折図
において、ブラッグ角2θ(但し±0.2度の誤差範囲を
含むものとする)が27.3度に最大の回折ピークを示し、
9.7度、24.1度に強いピークを示すものと、27.3度に最
大のピークを示し、7.4度、22.3度、24.1度、25.3度、2
8.5度に強いピークを示すものとがある。これらの違い
は一般に回折線の強度は、各結晶面の大きさにほぼ比例
することから、同一構造結晶の各結晶面の成長度合が異
なるためと考えられる。
本発明のチタニルフタロシアニン組成物は、テトラヒ
ドロフラン中で更に加熱撹拌を加え、結晶成長の促進を
行っても赤外吸収スペクトルにおいて大きな変化を示さ
ず、きわめて安定した良好な結晶である。
本発明に用いられる電荷移動剤は、一般紙[I]で表
されるものであり、具体的には表−1に示すようなもの
が例示できるが、類似化合物は有効であり、必ずしもこ
れに限らない。
これらは常法によって合成できる。例えば、吉野(Yo
shino)ら、東京工業試験所報告(Rep.Gov.Chem.Ind.Re
s.Inst.Tokyo),37,95,111(1942)、および米国特許
第3739000号等の方法によって容易に得ることができ
る。
具体的には、一般式[I]で示される化合物は、一般
式[II]; (式中、AおよびR1は前記と同じ意味を有する) で示されるフェニル化合物と、一般式[III]; R2R3C=O …[III] (式中R2およびR3は前記と同じ意味を有する) で示される化合物をモル比で各々4:1から2:1の割合で加
え、鉱酸、例えば塩酸もしくは無水塩化亜鉛等を触媒と
して用いることにより、容易に合成することができる。
また、必要に応じてメタノール、エタノール、ジオキサ
ン、クロロホルム、ベンゼン等の溶剤を用いてもよい。
また、これらの電荷移動物質は、1種または2種以上
組み合わせて用いることができる。
本発明の電子写真感光体は、導電性基板上に、アンダ
ーコート層、電荷発生層、電荷移動層の順に積層された
ものが望ましいが、アンダーコート層、電荷移動層、電
荷発生層の順で積層されたものや、アンダーコート層上
に電荷発生剤と電荷移動剤を適当な樹脂で分散塗工され
たものでも良い。また、これらのアンダーコート層は必
要に応じて省略することもできる。
本発明によるチタニルフタロシアニン組成物を電荷発
生剤として適当なバインダーと共に基板上に塗工するこ
とで、きわめて分散性が良く、光電変換効率がきわめて
大きな電荷発生層を得ることができる。
塗工は、スピンコーター、アプリケーター、スプレー
コーター、バーコーター、浸漬コーター、ドクターブレ
ード、ローラーコーター、カーテンコーター、ビードコ
ーター装置を用いて行い、乾燥は、望ましくは加熱乾燥
で40〜200℃、10分〜6時間の範囲で、静止または送風
条件下で行う。乾燥後膜圧は0.01〜5μm、望ましくは
0.1〜1μmになるように塗工される。
電荷発生層を塗工によって形成する際に用いうるバイ
ンダーとしては、広範な絶縁性樹脂から選択でき、また
ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセ
ンやポリビニルピレンなどの有機光導電性ポリマーから
選択できる。好ましくは、ポリビニルブチラール、ポリ
アリレート(ビスフェノールAとフタル酸の縮重合体な
ど)、ポリカーボネート、ポリエステル、フェノキシ樹
脂、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリアクリルアミ
ド樹脂、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース
系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、
ポリスチレン、ポリケトン、ポリ塩化ビニル、塩ビ−酢
ビ共重合体、ポリビニルアセタール、ポリアクリロニト
リル、フェノール樹脂、メラミン樹脂、カゼイン、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の絶縁性樹
脂を挙げることができる。電荷発生層中に含有する樹脂
は、100重量%以下、好ましくは40重量%以下が適して
いる。またこれらの樹脂は、1種または2種以上組み合
わせて用いても良い。
これらの樹脂を溶解する溶剤は樹脂の種類によって異
なり、後述する電荷移動層やアンダーコート層に対して
塗工時に影響を与えないものから選択することが好まし
い。具体的にはベンゼン,キシレン,リグロイン,モノ
クロベンゼン,ジクロルベンゼン等の芳香族炭化水素、
アセトン,メチルエチルケトン,シクロヘキサノン等の
ケトン類、メタノール,エタノール,イソプロパノール
等のアルコール類、酢酸エチル,メチルセロソルブ等の
エステル類、四塩化炭素,クロロホルム,ジクロルメタ
ン,ジクロルエタン,トリクロルエチレン等の脂肪族ハ
ロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン,ジオキサ
ン,エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテ
ル類、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセ
トアミド等のアミド類、およびジメチルスルホキシド等
のスルホキシド類が用いられる。
また、本発明の電子写真感光体における電荷移動層に
は、前記した一般式[I]で示される化合物が用いられ
る。
電荷移動層に用いられる樹脂は、シリコン樹脂,ケト
ン樹脂,ポリメチルメタクリレート,ポリ塩化ビニル,
アクリル樹脂ポリアリレート,ポリエステル,ポリカー
ボネート,ポリスチレン,アクリロニトリル−スチレン
コポリマー,アクリロニトリル,ブタジエンコポリマ
ー,ポリビニルブチラール,ポリビニルホルマール,ポ
リスルホン,ポリアクリルアミド,ポリアミド,塩素化
ゴム等の絶縁性樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、
ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等が用いら
れる。
また、これらに樹脂に、通常用いられる各種添加剤、
例えば紫外線吸収剤や酸化防止剤等を適宜添加すること
は劣化防止に有効である。
塗工方法は、スピンコーター、アプリケーター、スプ
レーコーター、バーコーター、浸漬コーター、ドクター
ブレード、ローラーコーター、カーテンコーター、ビー
ドコーター等の装置を用いて行い、乾燥後膜厚は5〜50
μm、望ましくは10〜20μmになるように塗工するのが
良い。
これらの各層に加えて、帯電性の低下防止と、接着性
向上などの目的でアンダーコート層を導電性基板上に設
けることができる。アンダーコート層としては、ナイロ
ン6,ナイロン66,ナイロン11,ナイロン610,共重合ナイロ
ン,アルコキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性
ポリアミド、ガゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロ
セルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ゼラチ
ン、ポリウレタン、ポリビニルブチラールおよび酸化ア
ルミニウム等の金属酸化物が用いられる。また、金属酸
化物やカーボンブラック等の導電性粒子を樹脂中に含有
させても効果的である。
本発明で用いられる導電性基板としては、アルミニウ
ム、ニッケル、クロム等からなる金属板、金属ドラムま
たは金属箔、およびアルミニウム、酸化スズ、酸化イン
ジウム、クロム等の薄層を設けたプラスチックフィルム
等が用いられる。
本発明の電子写真感光体は、第8図の分光感度特性図
に示すように、800nm近傍の波長に吸収ピークがあり、
電子写真感光体として複写機、プリンタに用いられるだ
けでなく、太陽電池、光電変換素子および光ディスク用
吸収材料としても好適である。
[実施例] 以下、本発明実施例について説明する。なお、例中、
部とは重量部を示す。
フタロシアニン類の製造 合成例1 o−フタロジニトリル20.4部、四塩化チタン7.6部を
キノリン50部中で200℃にて2時間加熱反応後、水蒸気
蒸溜で溶媒を除き、2%塩酸水溶液、続いて2%水酸化
ナトリウム水溶液で精製した後、メタノール、N,N−ジ
メチルホルムアミドで洗浄後、乾燥し、チタニルフタロ
シアニン(TiOPc)21.3部を得た。
合成例2 アミノイミノイソインドレニン14.5部をキノリン50部
中で200℃にて2時間加熱し、反応後、水蒸気蒸溜で溶
媒を除き、2%塩酸水溶液、続いて2%水酸化ナトリウ
ム水溶液で精製し、メタノール、N,N−ジメチルホルム
アミドで十分洗浄後、乾燥することによって、無金属フ
タロシアニン8.8部(収率70%)を得た。
合成例3 o−ナフタロジニトリル20部をキノリン50部中で200
℃にて4時間加熱反応後、2%塩酸水溶液で精製し、メ
タノール、N,N−ジメチルホルムアミドで洗浄後、乾燥
し、無金属ナフタロシアニン15部を得た。
合成例4 無金属または金属フタロシアニン15部、ジクロルトル
エン500部、塩化アセチルクロライド25部および塩化ア
ルミニウム70部の混合物を60〜80℃で8時間撹拌し、そ
の後水中に投入し、固形分を濾過、水洗、乾燥し、次式
で示される化合物を得た。
MPc(COCH2Cl)1.3 (式中、MはH2、Cu、TiO、Zn等を、MPcはフタロシアニ
ン残基を示し、カッコ外の数字は分析による平均置換数
を示す;以下同様) これに、アミン類を公知の方法で反応させることによ
り、種々のフタロシアニン誘導体を得た。
これらの各種フタロシアニン誘導体を公知の方法で還
元することにより、一般式; (式中、R4,R5は水素原子、アルキル基、アリール基、
ヘテロ基または窒素原子とR4,R5とでヘテロ環を形成し
てもよい) で表されるフタロシアニン誘導体を得る。
例えば、次式で表されるフタロシアニン誘導体; を還元するには、ジエチレングリコール80部に水酸化カ
リウム6部を溶解し、これに上記フタロシアニン誘導体
6部を十分細かく粉砕して加え、さらに抱水ヒドラジン
10部を徐々に加え、約10時間還流する。得られた深青色
スラリーを水に注ぎ、濾過、水洗、乾燥する。
得られたフタロシアニン誘導体を表−2に示す。
合成例5 常法によりクロルスルホン化した無金属フタロシアニ
ン、銅フタロシアニン、ニッケルフタロシアニン、コバ
ルトフタロシアニン、チタニルフタロシアニンを各種ア
ミンと反応させ、表−3に示されるフタロシアニン誘導
体を得た。
一般式[I]で示した化合物の製造 合成例6(例示化合物No.2(表−1参照)) N,N−ジエチルアミノ−m−トルイジン16.4gとベンズ
アルデヒド4.8gを内温80℃で加熱撹拌し、均一な溶液と
なり次第、濃塩酸10.0gを滴下する。後に、内温120℃ま
で上昇させ、同温で約10時間加熱撹拌を行った。反応液
を室温まで冷却し、次いで10%重炭酸ソーダ水溶液を中
性になるまで加える。更に酢酸エチル150ccにより目的
物を抽出する。硫酸ソーダで脱水後、酢酸エチルをエバ
ポレーターにより留去する。残留アメ状物をエタノール
100ccより再結晶し、白色粉末9.2gを得る。このものの
融点は110.0〜111.5℃であった。
合成例7(例示化合物No.10) N,N−ジエチルアミノ−m−トルイジン16.4gと4−ジ
メチルアミノ−2−メチルベンズアルデヒド6.4gを合成
例6と同様に反応させ、融点124〜127℃の白色粉末9.2g
を得た。
合成例8(例示化合物No.14) N,N−ジメチルアミノ−m−トルイジン10.3gとベンズ
アルデヒド4.8gを合成例6と同様に反応させ、融点135
〜142℃の白色粉末6.8gを得た。
合成例9(例示化合物No.20) N,N−ジメチルアミノ−m−トルイジン10.3gとp−メ
チルベンズアルデヒド4.8gを合成例6と同様に反応さ
せ、融点130〜140℃の白色粉末7.7gを得た。
電子写真感光体の製造 実施例1 合成例1で得たチタニルフタロシアニン100部と合成
例4で得られた表−2に示す各誘導体(4−a〜4−
e)各10部を、氷冷した98%硫酸に溶解し、水に沈澱さ
せて濾過、水洗、乾燥することによって両者の均一な組
成物を得る。この組成物10部をテトラヒドロフラン(TH
F)200部中で約5時間撹拌を行い、濾過・洗浄を行い、
乾燥後、9.5部のチタニルフタロシアニン組成物を得
た。
このようにして得た組成物の赤外吸収スペクトルは第
1図のような新しいものであった。またX線回折図は第
4図のようであった。
このようにして得たチタニルフタロシアニン組成物0.
4gを、ポリビニルブチラール0.3g、THF30gと共にボール
ミルで分散した。この分散液をアルミニウム蒸着層を有
するポリエステルフィルム上にフィルムアプリケーター
で乾燥膜厚が0.2μmとなるように塗布し、100℃で1時
間乾燥し、電荷発生層を得た。
このようにして得られた電荷発生層の上に電荷移動剤
として例示化合物(No.2)のトリフェニルメタン誘導体
100部およびポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学Z−2
00)100部をトルエン/テトラヒドロフラン(1/1)500
部に溶解した溶液を乾燥膜厚が15μmとなるように塗布
して電子写真移動層を形成した。
このようにして、積層型の感光層を有する電子写真感
光体(1−a〜1−e)を得た。この感光体の半減露光
量(E1/2)を静電複写紙試験装置(川口電機製作所EPA
−8100)により測定した。即ち、暗所で−5.5kVのコロ
ナ放電により帯電させ、次いで照度5luxの白色光で露光
し、表面電位の半分に減衰するのに必要な露光量E1/2
(lux・sec)を求めた。
実施例2 電荷移動物質に例示化合物(No.10)のトリフェニル
メタン誘導体を用いた以外は、実施例1の1−a(フタ
ロシアニン誘導体4−aを使用)と同様にして電子写真
感光体を作製し、その電子写真特性を測定・評価した。
実施例3 実施例2と同様にして得た電荷発生層に、電荷移動物
質として例示化合物(No.10)のトリフェニルメタン誘
導体100部と例示化合物(No.14)のトリフェニルメタン
誘導体20部を併せ用いた以外は実施例2と同様にして電
子写真感光体を作製し、その電子写真特性を測定・評価
した。
実施例4 合成例1で得たチタニルフタロシアニン1部と合成例
2で得た無金属フタロシアニン0.05部とを5℃の98%硫
酸30部の中に少しずつ溶解し、その混合物を約1時間、
5℃以下の温度を保ちながら撹拌する。続いて硫酸溶液
を高速撹拌した500部の氷水中にゆっくりと注入し、析
出した均一組成物を濾過する。これを酸が残留しなくな
るまで蒸留水で洗浄し、ウエットケーキを得る。そのケ
ーキ(含有フタロシアニン量1部と仮定して)をテトラ
ヒドロフラン100部中で約1時間撹拌を行い、濾過、テ
トラヒドロフランによる洗浄を行い、顔料含有分が0.95
部であるチタニルフタロシアニン組成物結晶のテトラヒ
ドロフラン分散液を得た。一部乾燥させ、赤外吸収スペ
クトルとX線回折像を調べた。その結果、赤外吸収スペ
クトルは第1図と同様であり、X線回折図は第5図のよ
うであった。
次に、本組成物を乾燥重量で1.5部、ブチラール樹脂
(積水化学製BX−5)1部、テトラヒドロフラン80部と
なるように塗料を超音波分散機を用いて調製した。この
分散液をポリアミド樹脂(東レ製CM−8000)を0.5μm
コーティングしたアルミ板上に乾燥膜厚が0.2μmにな
るように塗布し、電荷発生層を得た。
その後の工程は、電荷移動剤として例示化合物(No.2
0)のトリフェニルメタン誘導体を用いた以外は実施例
1と同様にして電子写真感光体を作製し、その電子写真
特性を測定・評価した。
実施例5 実施例4の無金属フタロシアニン0.05部の代わりに合
成例3で得た無金属ナフタロシアニンを0.05部用いたほ
かは、実施例4と同様に試料を作製し、赤外吸収スペク
トルが第1図と同様であり、X線回折像が第6図で示す
ようであることを確認し、次いで感光体にしてその特性
を測定・評価した。
実施例6 銅テトラピリジノポルフィラジンを公知の方法によっ
て合成した。
チタニルフタロシアニン100部と上記銅テトラピリジ
ノポルフィラジン10部と濃硫酸に溶解し、水中に投入、
濾過、水洗、乾燥して均一で微細な組成物を得た。さら
に実施例4と同様にテトラヒドロフランで洗浄した結
果、赤外吸収スペクトルは第1図のようであった。以下
感光を実施例1と同様に作製し、その特性を測定・評価
した。
実施例7 常法により表−4のフタロシアニン誘導体7−aおよ
び7−bを合成した。チタニルフタロシアニン100部と
上記ハロゲン化無金属フタロシアニン1部とを濃硫酸に
溶解し、水中に投入、濾過、水洗、乾燥して均一で微細
な組成物結晶を得た。これを実施例4と同様にテトラヒ
ドロフランで洗浄した結果、赤外吸収スペクトルおよび
X線回折像は第1図および第7図のようであった。以
下、感光体(7−a、7−b)を実施例1と同様に作製
し、その特性を測定・評価した。
実施例8 実施例7のハロゲン化無金属フタロシアニン1部の代
わりに、各々合成例番号5−a,5−b,5−d,5−f,5−gの
化合物各5部を用いた以外は実施例1と同様にして感光
体(8−a,8−b,8−d,8−f,8−g)を作製し、その特性
を測定した。
比較例1,2 合成例1で得られる硫酸処理前のチタニルフタロシア
ニンをN−メチルピロリドンにて洗浄処理を行い、赤外
吸収スペクトルで第2図に見られる結果を得た(比較例
1)。
また、硫酸処理直後に得られる非結晶性フタロシアニ
ンの赤外吸収スペクトルは第3図のようであった(比較
例2)。
これらを用いてそれぞれ分散溶媒をジクロルメタン、
トリクロルエタン混合液(1/1)に変更した以外は実施
例1と同様にして感光体を作製し、その特性を評価し
た。
以上示した実施例1〜9および比較例1,2の初期表面
電位、2秒後暗減衰率、半減露光量、光照射5秒後表面
電位をまとめて表−5に示す。
V0:初期表面電位 V2:2秒後表面電位 V2/V0:2秒後暗減衰率 E1/2:半減露光量 VR:光照射5秒後表面電位 [発明の効果] 以上のように本発明の電子写真感光体は、新規で安定
な組成物結晶体を電荷発生剤として用いることにより、
該組成物結晶体が溶剤に対し安定なため、塗料とする場
合、溶剤選択が容易になり、分散の良好な、寿命の長い
塗料が得られるので、感光体製造上重要な均質な製膜が
容易となる。
特に、前記一般式[I]の化合物を電荷移動剤として
組み合わせることにより得られる電子写真感光体は、特
に半導体レーザ波長域に対して高い光感度を有し、帯電
性に優れ、繰り返し使用しても光疲労が少ないため耐久
性に優れ、特に高速・高品位のプリンタ用感光体として
有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に用いられるチタニルフタロ
シアニン組成物の赤外吸収スペクトル図、第2図および
第3図はそれぞれ比較例1,2により得られた公知のチタ
ニルフタロシアニンの赤外吸収スペクトル図、第4〜7
図はそれぞれ本発明の一実施例に用いられるチタニルフ
タロシアニン組成物のX線回折図、第8図は本発明の一
実施例の分光感度特性図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−163749(JP,A) 特開 平1−221461(JP,A) 特開 平2−280169(JP,A) 特開 昭62−272272(JP,A) 特開 昭64−82042(JP,A) 特開 平1−299874(JP,A) 特開 平1−291256(JP,A) 特開 昭63−188152(JP,A) 特開 昭63−174053(JP,A) 特開 昭60−207142(JP,A) 特開 昭60−87334(JP,A) 特開 昭60−95441(JP,A) 特開 昭49−59136(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/06 371

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電荷発生剤と電荷移動剤を含む電子写真感
    光体において、 (a)電荷発生剤が、無金属フタロシアニン窒素同構
    体、金属フタロシアニン窒素同構体、無金属フタロシア
    ニン、金属フタロシアニン、無金属ナフタロシアニンま
    たは金属ナフタロシアニン(ただし、無金属フタロシア
    ニン窒素同構体、金属フタロシアニン窒素同構体、無金
    属フタロシアニンおよび金属フタロシアニンはベンゼン
    核に置換基を有してもよく、また、無金属ナフタロシア
    ニンおよび金属ナフタロシアニンはナフチル核に置換基
    を有してもよい)のうちの1種もしくは2種以上を全体
    で50重量部以下と、チタニルフタロシアニンを100重量
    部含むチタニルフタロシアニン組成物結晶を有効成分と
    し、該組成物結晶は、赤外吸収スペクトルにおいて、14
    90±2cm-1、1415±2cm-1、1332±2cm-1、1119±2cm-1
    1072±2cm-1、1060±2cm-1、961±2cm-1、893±2cm-1
    780±2cm-1、751±2cm-1および730±2cm-1に特徴的な強
    い吸収を有し、かつCuKを線源とするX線回折スペク
    トルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2度)が27.3度に
    最大の回折ピークを示し、9.7度、24.1度に強い回折ピ
    ークを示すか、あるいはCuKを線源とするX線回折ス
    ペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2度)が27.3
    度に最大の回折ピークを示し、7.4度、22.3度、24.1
    度、25.3度、28.5度に強い回折ピークを示し、 (b)電荷移動剤が、一般式[I]; (式中、Aは電子供与基、R1は水素原子、置換もしくは
    未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ
    ル基、R2およびR3は同一もしくは異なり、それぞれ水素
    原子、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは
    未置換のシクロアルキル基、置換もしくは未置換のアラ
    ルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もし
    くは未置換の複素環基を示す) で示される化合物を有効成分とすることを特徴とする電
    子写真感光体。
  2. 【請求項2】電荷移動剤として、一般式[I]における
    R2またはR3が置換もしくは未置換のアリール基である化
    合物を含有する請求項(1)に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】電荷移動剤として、一般式[I]における
    R1がメチル基、Aがジアルキルアミノ基である化合物を
    含有する請求項(1)または(2)に記載の電子写真感
    光体。
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