JPH02289657A - ε型コバルトフタロシアニン化合物およびそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

ε型コバルトフタロシアニン化合物およびそれを用いた電子写真感光体

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JPH02289657A
JPH02289657A JP11142489A JP11142489A JPH02289657A JP H02289657 A JPH02289657 A JP H02289657A JP 11142489 A JP11142489 A JP 11142489A JP 11142489 A JP11142489 A JP 11142489A JP H02289657 A JPH02289657 A JP H02289657A
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JP
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cobalt phthalocyanine
type
compound
type cobalt
phthalocyanine
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Toshio Enokida
年男 榎田
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は,X線回折図上に特定のX線回折ピークを有す
るε型コバルトフタロシアニン化合物でありさらには,
それを用いた電子写真感光体に関する。
(従来の技術) 従来,電子写真感光体の感光体としては.セレン,セレ
ン合金.酸化亜鉛.硫化カドミウムおよびテルルなどの
無機光導電体を用いたものが主として使用されて来た.
近年,半導体レーザーの発展は目覚ましく.小型で安定
したレーザー発振器が安価に入手出来るようになり,電
子写真用光源として用いられ始めている.しかし.これ
らの装置に短波長光を発振する半導体レーザーを用いる
のは,寿命,出力等を考えれば問題が多い.従って.従
来用いられて来た短波長領域に感度を持つ材料を半導体
レーザー用に使うには不適当であり.長波長領域(78
0nm以上)に高惑度を持つ材料を研究する必要が生じ
て来た。最近は有機系の材料,特に長波長領域に感度を
持つことが期待されるフタロシアニンを使用し,これを
積層した積層型有機感光体の研究が盛んに行なわれてい
る。例えば,二価の金属フタ口シアニンとしては,ε型
銅フタロシアニン(ε一CuPc),X型無金属フタ口
シアニン(X−H2Pc),  τ型無金属フタロシア
ニン(τ一H2Pc)が長波長領域に感度を持つ。三価
,四価の金属フタ口シアニンとしては,クロロアルミニ
ウムフタロシアニン(AIPccl),クロロアルミニ
ウムフタロシアニンクロライドCCIAIIPCCI’
).またはチタニルフタロシアニン(TiOPc),ク
ロロインジウムフタロシアニン(InPcCj!)を蒸
着し,次いで可溶性溶媒の蒸気に接触させて長波長,高
感度化する方法(特開昭57−39484号,特開昭5
9−166959号公報).第■族金属としてTi.S
nおよびpbを含有するフタ口シアニンを各種の置換基
.誘導体またはクラウンエーテルなどのシフト化剤を用
いて長波長処理をする方法(特願昭59一36254号
,特願昭59−204045号)により.長波長領域に
感度を得ている。
また,特開昭57−148745号には,スズ,アルミ
ニウム等の金属から選ばれた金属フタ口シアニンの蒸着
膜を電荷発生層として作製した感光体も報告されている
が,帯電性が著しく劣り.実用的ではなかった。特開昭
59−44053号,特開昭60−59354号および
特開昭60−260054号に中心核にガリウムを有す
るフ.タロシアニンを蒸着して電荷発生層を形成した電
子写真感光体が記載されているが,電荷発生層は蒸着法
でのみ使用可能であり.さらには,本発明者等が追試し
た結果.電子写真特性の中の重要な要求項目である帯電
性および暗減衰特性が極めて不良であり.実用的な電子
写真感光体ではなかった。
以上のように.半導体レーザーの発振波長領域に高感度
を有する実用的な電荷発生材料は未だ数少なく,その開
発が待たれているのが現状である。
プリンター用のデジタル光源として,LEDも実用化さ
れている.可視光領域のLEDも使われているが,一般
に実用化されているものは,650nm以上,標準的に
は660nmの発振波長を持っている。
アゾ化合物,ペリレン化合物,セレン,酸化亜鉛等は,
650na+前後で充分な光感度を有するとは言えない
が.フタロシアニン化合物は,650n一前後に吸収ピ
ークを持つため,LED用電荷発生剤としても有効な材
料として使用できる。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明はε型コバルトフタロシアニン化合物および優れ
た露光感度特性,波長特性に加え,長期にわたる繰り返
し使用時の耐劣化特性,耐剛性.画像安定性を有する電
子写真感光体を得ることにある。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段および作用)本発明は.
CuKα線を用いたX線回折図上にブラッグ角度(2θ
±0.2”)の7.6’および9.2°の位置に明確な
X線回折ピークを有するε型コバルトフタロシアニン化
合物であり.さらには.7.6°9.2゜、14.3°
.17.0”.17.7°.20.7’21.1゜.2
5.9°.27.4”および29.3°の位置に明確な
X線回折ピークを有するε型コバルトフタロシアニン化
合物である。
さらには.導電性支持体上に,電荷発生剤を使用してな
る電子写真感光体において.電荷発生剤がε型コバルト
フタロシアニン化合物であることを特徴とする電子写真
感光体および/または導電性支持体上に.電荷発生剤お
よび電荷移動剤を使用してなる電子写真感光体において
.電荷発生剤がε型コバルトフタロシアニン化合物であ
ることを特徴とする電子写真感光体である. また,本発明のε型コバルトフタロシアニン化合物は,
前記記載のブラング角度に明確なピークを持つものであ
れば,そのベンゼン環に,いずれの置換基を有していて
も良い。さらには,その置換基および置換基数は異なる
2種以上の混合物であっても良い. 本発明のC型コバルトフタロシアニン化合物は,大別し
て2種類の方法で製造出来る。第1の方法は,合成した
β型コバルトフタロシアニンをアシッドペースティング
法やアシンドスラリー法などによりα型に転移させた後
に,機械的磨砕法でε型に転移させる方法.第2の方法
は,l−アミノー3−イミノイソインドレニンもしくは
フタ口ジニトリル.コバルトまたはコバルト化合物およ
び置換基を有する金属フタ口シアニンを非プロトン性極
性溶媒中で加熱する方法である。
第1の方法を以下に記述する。
フタ口シアニンは.フタロジニトリルと金属塩化物とを
加熱融解または有機溶媒存在下で加熱するフタロジニト
リル法,無水フタル酸を尿素および金属塩化物と加熱融
解または有機溶媒存在下で加熱するワイラー法,シアノ
ベンズアミドと金属塩とを高温で反応させる方法,ジリ
チウムフタロシアニンと金属塩を反応させる方法がある
が,これらに限定されるものではない。また有機溶媒と
しては.α−クロロナフタレン.β−クロロナフタレン
,α−メチルナフタレン,メトキシナフタレン,ジフエ
ニルエタン,エチレングリコール,ジアルキルエーテル
.キ/リン,7!.ルホラン,ジクロルベンゼンなど反
応不活性な高沸点の溶媒が望ましい。
本発明で使用するコバルトフタロシアニンは,モーザー
およびトーマスの「フタ口シアニン化合物」(Mose
r  and  Thomas″phtha1ocya
nine  Compounds″)等の公知方法およ
び前記の適切な方法によって得られた合成物を酸,アル
カリ.アセトン,メチルエチルケトン,テトラヒド口フ
ラン.ビリジン.キノリン.スルホラン,α−クロロナ
フタレン,トルエン,ジオキサン.キシレン,クロロホ
ルム.四塩化炭素ジクロロメタン,ジクロロエタン,ト
リクロロプロパン,N,N’−ジメチルアセトアミド,
N−メチルピロリドン,N,N’  −ジメチルホルム
アミド等により精製して得られる.精製法としては溶剤
洗浄.再結晶法、ソックスレー等の抽出法,および熱懸
濁法などがある。また.昇華精製することも可能である
。精製方法は,これらに限られるものではない。
この合成物はβ型であるためα型に転移させるには,ア
シッドペースティングまたはアシツドスラリー法が最も
良く選択される。ここで,アシソドペースティングおよ
びアシッドスラリー法とは硫酸中にフタ口シアニン化合
物を熔解した後に,水へ注入して再析出させる方法を示
す。
以上の方法で得られたα型コバルトフタロシアニン化合
物を機械的磨砕法によりε型に転移させる。
磨砕は乾式および湿式のいずれでも良い。
必要があれば,食塩やばう硝等の摩砕助剤を使用するこ
とも可能である。
摩砕時に使用される装置としては.ニーダー,バンバリ
ーミキサー,アトライター,エッジランナーミル.ロー
ルミル,ボールミル,サンドミル,SPEXミル,ホモ
ミキサー,ディスパーザー.アジタジョークラッシャー
,スタンプミル,カッターミル,マイクロナイザー等あ
るが,これらに限られるものではない。また,機械的磨
砕時に,フタ口シアニンに置換基を有するフタ口シアニ
ン誘導体を添加することにより.更に効率良くε型に転
移出来る.第2の方法は,合成時に既にコバルトフタロ
シアニンがε型の結晶型を有する状態で生成し,その後
のミリング過程を全く必要としない非常に能率的なε型
コバルトフタロシアニンの製造法であり.その工業的意
義は極めて大きいものがあると言える。
溶媒は非プロトン性極性溶媒,好ましくは沸点100℃
以上を有する溶媒であり.例えばプチルセロソルブ.ジ
メチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド.ヘキサメ
チルホスホルアミド.テトラメチル尿素.エチレンカー
ボネート,プロピレンカーボネート,α−プチロラクト
ン,スルホラン,ジグライム,グライム.ジオキサン.
二トロメタン,二トロエタン.2−二トロプロパン,モ
ルホリンなどが挙げられる。
使用する金属またはその化合物としては,例えばコバル
トの金属粉,酸化物またはその塩化物,硫酸塩,硝酸塩
および酢酸塩などが挙げられる。その使用量はフタロジ
ニトリルおよび1−アミノ−3−イミノイソインドレニ
ンに対して4分の1モル以上が好ましい。
また本発明に用いられるフタ口シアニン誘導体としては
フタ口シアニンの4個のベンゼン核の1個以上に置換基
を有する金属フタ口シアニンを含むものである. 以上の方法で作製したε型コバルトフタロシアニン化合
物を用いた電荷発生層は,光吸収効率の大きな均一層で
あり,電荷発生層中の粒子間,電荷発生層と電荷移動層
の間,電荷発生層と下引き層または導電性基板の間の空
隙が少なく.繰り返し使用時での.電位安定性,明部電
位の上昇防止等の電子写真感光体としての特性,および
.画像欠陥の減少,耐刷性等,多くの要求を満足する電
子写真感光体を得ることができる。
n型感光体は,導電性基板上に.下引き層,電荷発生層
,電荷移動層の順に積層し作成される。またp型感光体
は.下引き層上に電荷移動層.電荷発生層の順に積層し
たもの.または,下引き層上に電荷発生剤と必要があれ
ば電荷移動剤とを適当な樹脂と共に分散塗工し作成され
たものがある.両感光体ともに必要があれば表面保護お
よびトナーによるフィルミング防止等の意味でオーバー
コート層を設けることも出来る. 本発明のε型コバルトフタロシアニン化合物は.前記各
種感光体についてすべて好適に用いられる.また,電荷
発生層は.ε型コバルトフタロシアニン化合物と梼脂と
を適切な溶媒とで分散塗工して得られるが.必要であれ
ば.樹脂を除いて分散塗工しても使用出来る。
感光体の電荷発生層の塗工は.スピンコーターアプリケ
ーター,スプレーコーター,バーコーター浸漬コーター
,ドクターブレード.ローラーコー夕,カーテンコータ
ー,ビードコーターを用いて行ない,乾燥は.望ましく
は加熱乾燥で40〜200℃.10分〜6時間の範囲で
静止または送風条件下で行なう。乾燥後膜厚は0.01
から5ミクロン,望ましくは0. 1から1ミクロンに
なるように塗工される. 電荷発生層を塗工によって形成する際に用いうるバイン
ダーとしては広範な絶縁性樹脂がら選択でき,またポリ
ーN−ビニルカルバゾール.ポリビニルアントラセンや
ポリビニルピレンなどの有機光導電性ポリマーから選択
できる。好ましくは.ポリビニルブチラール,ポリアリ
レート(ビスフェノールAとフタル酸の縮重合体など)
.ポリカーボネートポリエステル.フエノキシ樹脂,ポ
リ酢酸ビニル,アクリル樹脂.ポリアクリルアミド樹脂
,ポリアミド樹脂.ポリビニルビリジン.セルロース系
樹脂,ウレタン樹脂,エボキシ樹脂.シリコン樹脂,ポ
リスチレン,ポリケトン樹脂,ポリ塩化ビニル,塩ビー
酸ビ共重合体.ポリビニルアセタール.ポリアクリロニ
トリル.フェノール樹脂,メラミン樹脂,カゼイン.ポ
リビニルアルコール.ポリビニルビロリドン等の絶縁性
樹脂を挙げることができる。電荷発生層中に含有する樹
脂は,100重量%以下.好ましくは40重量%以下が
適している.またこれらの樹脂は,1種または2種以上
組合せて用いても良い.これらの樹脂を溶解する溶剤は
樹脂の種類によって異なり,後述する電荷発生層や下引
き層を塗工時に影響を与えないものから選択することが
好ましい。
具体的にはベンゼン.キシレン,リグロイン,モノクロ
ルベンゼン.ジクロルベンゼンなどの芳香族炭化水素,
アセトン,メチルエチルケトン,シクロヘキサノンなど
のケトン頻,メタノール,エタノール,イソプロパノー
ルなどのアルコール類,酢酸エチル.メチルセロソルブ
,などのエステル類.四塩化炭素,クロロホルム,ジク
ロルメタン.ジクロルエタン.トリクロルエチレンなど
の脂肪族ハロゲン化炭化水素類.テトラヒド口フラン,
ジオキサン,エチレングリコールモノメチルエーテルな
どのエーテル類.N,N−ジメチルホルムアミド,N,
N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類,およびジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類が用いられる.
電荷移動層は.電荷移動剤単体もし《は結着剤樹脂に溶
解分散させて形成される。本感光体に使用される電荷移
動剤は.電荷を輸送する能力のある化合物であれば,い
かなる種類の化合物であっても良い。
また,電荷移動物質は.1種または2種以上組合せて用
いることができる.電荷移動層に用いられる樹脂は,シ
リコン樹脂,ケトン樹脂,ポリメチルメタクリレート.
ポリ塩化ビニル,アクリル樹脂,ポリアリレート.ポリ
エステル,ボリカーボネート,ポリスチレン.アクリロ
ニトリルースチレンコポリマー,アクリロニトリルーブ
タジェンコボリマー,ポリビニルプチラール,ポリビニ
ルホルマール,ポリスルホン,ポリアクリルアミド.ボ
リアミド,塩素化ゴムなどの絶縁性樹脂.ポリーN−ビ
ニルヵルバゾール.ポリビニルアントラセン,ポリビニ
ルビレンなどが用いられる. 塗工方法は,スピンコーター,アプリケータースプレー
コーター.バーコーター.flftltコータードクタ
ーブレード,ローラーコーター,カーテンコーター.ビ
ードコーター装置を用いて行ない,乾燥後膜厚は5から
50ミクロン,望ましくは1oがら20ミクロンになる
ように塗工されるものが良い。
これらの各層に加えて.帯電性の低下防止,接着性向上
などの目的で下引き層を導電性基板上に設けることがで
きる。下引き層として,ナイロン6,ナイロン66,ナ
イロン11.ナイロン610,共重合ナイロン,アルコ
キシメチル化ナイロンなどのボリアミド,カゼイン,ポ
リビニルアルコール,ニトロセルロース.エチレンーア
クリル酸コポリマー,ゼラチン.ポリウレタン,ポリビ
ニルブチラールおよび酸化アルミニウムなどの金属酸化
物が用いられる。
また,酸化亜鉛,酸化チタン等の金属酸化物,窒化ケイ
素,炭化ケイ素やカーボンブラッグなどの導電性および
誘電性粒子を樹脂中に含有させて調整することも出来る
本発明の材料は800鰭以上および650nmの波長に
吸収ピークを持ち.電子写真感光体として複写機,プリ
ンターに用いられるだけでなく,太陽電池,光電変換素
子および光ディスク用吸収材料としても好適である。
(実 施 例) 以下,本発明の実施例について具体的に説明する.例中
で部とは.重量部を示す。
実施例1〜4 フタロジニトリル44.8部,無水酢酸コバルト18.
7部をキノリン500部中で210’Cで7時間加熱攪
拌した後に,水蒸気蒸留で溶媒を除いた。次いで,アセ
トンで洗浄,濾過して40.3部のコバルトフタロシア
ニンクルードを得た。第l図bに本クルードのX線回折
図を示す。このコバルトフタロシアニンクルード20部
を5℃の98%硫酸400部の中に少しづつ溶解し,そ
の混合物を約1時間,5℃以下の温度を保ちながら攪拌
する。続いて硫酸溶液を高速攪拌した8000部の氷水
中に,ゆっくりと注入し,析出した結晶を濾過する。結
晶を酸が残留しなくなるまで蒸留水で洗浄し,アセトン
で精製した後,乾燥して19部を得た。
以上の方法で作製したα型コバルトフタロシアニンを使
用して,第1表の条件により,ε型コバルトフタロシア
ニンを製造した。
α型コバルトフタロシアニンのX線回折図を第1図aに
示す。
得られた試料は,ε型コバルトフタロシアニンに転移し
たことをX線回折線測定によりr;i認した後に,装置
から取り出して溶媒を取り除く.その後.2%の希硫酸
溶液中で洗浄,濾過を行い試料を感想する。
実施例1〜4で作製したε型コバルトフタロシアニンは
,X線回折図上にプラッグ角度(2θ±0.20)の7
.6”.9.2゜、 14.3 ”. 17.0 ゜、
 20.7°.21.1゜.25.9゜、27.4°お
よび29.30の位置に明確なX&i回折ピークを有し
ていた。図lcに実施例1の6型コバルトフタロシアニ
ンのX線回折図を示す. 実施例5 攪拌装置の付いた四ツロフラスコに1−アミノー3−イ
ミノイソインドレニン6.9部.プチルセロソルブ25
部を入れ,攪拌下に加熱して60’cにすると溶液状態
となる.次に濃硫酸中でコバルトフタロシアニン,2−
ピロリドンおよびホルムアルデヒドを縮合して得た下記
フタロシアニン誘導体0. 5部をブチルセロソルブ2
0部とともに60℃に加熱して得られる溶液を前記溶液
に攪拌下に添加する。更に塩化コバルト1. 0部を加
えた後,還流の開始する温度まで加熱する。加熱還流下
に2時間反応させた後.室温まで冷却し濾過する。次い
でメタノールおよび水にて洗浄し,さらに2%塩酸50
0部中にて1時間煮沸した後濾過し,水洗.乾燥を行う
ことによりε型の結晶型を有するコバルトフタロシアニ
ン5.3部を得る。
次にこの実施例1〜5のε型コバルトフタロシアニンを
,電荷発生剤として使用した電子写真惑光体の作成方法
を述べる。
共重合ナイロン(東レ製アミランCM− 8 0 00
)10部をエタノール190部とともにボールミルで3
時間混合し,溶解させた塗液を,ポリエチレンテレフタ
レート(PET)フィルム上にアルミニウムを蒸着した
シート上に,ワイヤーバーで塗布した後,乾燥させて膜
厚0.5ミクロンの下引き層を持つシートを得た。
実施例1〜5で得たε型コバルトフタロシアニン2部を
充分に微細化した後にTHF97部にポリビニルブチラ
ール樹脂1部(積水化学社製BH−3)を溶解した樹脂
液とともにボールミルで6時間分散した. この分散液を下引き層上に塗布し.乾燥させた後,0.
3ミクロンの電荷発生層を形成した。
次の化合物を電荷移動剤として,i!荷移動剤1部ポリ
カーボネート樹脂(帝人化成側製パンライトし−125
0)1部を塩化メチレン8部で混合溶解した。この液を
電荷発生層上に塗布し.乾燥した後,15ミクロンの電
荷移動層を形成し,電子写真特性を測定した。
感光体の電子写真特性は.下記の方法で測定した。
静電複写紙試験装置SP−428 (川口電機製)によ
りスタティックモード2.コロナ帯電は−5.2KVで
,表面電位と5 Luxの白色光または1μWの780
nmに調整した光を照射して,帯電量が1/2まで減少
する時間から白色光半減露光量感度(El/2)を調べ
た。
電子写真特性の結果を第2表に示す. 第   2   表 写真特性を測定した。
結果を第3表に示す。
第   3   表 第2表の結果,実施例1〜5の感光体は,帯電性.惑度
が良<.780nmの波長領域で1μJ/cd以上の高
感度を有していた。
比較例1 電荷発生剤として.実施例1で作製したコバルトフタロ
シアニンクルードを使用する以外は,実施例1と同様の
方法で電子写真感光体を作製して.その電子写真特性を
測定した。
比較例2 電荷発生剤として.実施例1で作製したα型コバルトフ
タロシアニンを使用する以外は.実施例1と同様の方法
で電子写真惑光体を作製して.その電子第3表の結果.
コバルトフタロシアニンのα型およびクルード(β型)
は,780nmで10 (μJ/Cll!)以下の感度
であった。
すなわち,比較例1.  2で作製した感光体は実施例
1〜4の惑光体に比べて,表面電位が極めて低く.感度
も大幅に劣っているために,実用的ではなかった。
従って. 本発明のε型コバルトフタロシアニンを電荷
発生剤として使用して,表面電位および感度等の電子写
真諸特性の優れた感光体を得ることが出来た。
〔発明の効果〕
本発明により,特異な結晶性を有するε型コバルトフタ
ロシアニンを得,さらにはこれを電荷発生材料として用
いることにより優れた露光感度特性,波4. 長特性を有する電子写真惑光体を得ることが出来た.
【図面の簡単な説明】
第1図は,コバルトフタロシアニン化合物のX線回折図
a)α型,b)β型(クルード),C)ε型を示す。第
2図はコバルトフタロシアニン化合物の赤外線吸収スペ
クトルa)α型,b)β型(クルード),C)ε型を示
す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、CuKα線を用いたX線回折図上にブラッグ角度(
    2θ±0.2゜)の7.6゜および9.2゜の位置に明
    確なX線回折ピークを有することを特徴とするε型コバ
    ルトフタロシアニン化合物。 2、CuKα線を用いたX線回折図上にブラッグ角度(
    2θ±0.2゜)の7.6゜、9.2゜、14.3゜、
    17.0゜、17.7゜、20.7゜、21.1゜.2
    5.9゜、27.4゜および29.3゜の位置に明確な
    X線回折ピークを有することを特徴とするε型コバルト
    フタロシアニン化合物。 3、導電性支持体上に、電荷発生剤を使用してなる電子
    写真感光体において、電荷発生剤が請求項1または2記
    載のε型コバルトフタロシアニン化合物であることを特
    徴とする電子写真感光体。 4、導電性支持体上に、電荷発生剤および電荷移動剤を
    使用してなる電子写真感光体において、電荷発生剤が請
    求項1または2記載のε型コバルトフタロシアニン化合
    物であることを特徴とする電子写真感光体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003041146A (ja) * 2001-07-26 2003-02-13 Dainippon Ink & Chem Inc 新規コバルトフタロシアニン及びその製造方法
JP2003043237A (ja) * 2001-07-26 2003-02-13 Dainippon Ink & Chem Inc カラーフィルター用コバルトフタロシアニン顔料、顔料組成物およびこれらを用いたカラーフィルター

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JP2003041146A (ja) * 2001-07-26 2003-02-13 Dainippon Ink & Chem Inc 新規コバルトフタロシアニン及びその製造方法
JP2003043237A (ja) * 2001-07-26 2003-02-13 Dainippon Ink & Chem Inc カラーフィルター用コバルトフタロシアニン顔料、顔料組成物およびこれらを用いたカラーフィルター

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