JP2872250B2

JP2872250B2 - ハンドセット型通話器

Info

Publication number: JP2872250B2
Application number: JP63239916A
Authority: JP
Inventors: 光弘松田
Original assignee: Toshiba Lighting and Technology Corp
Current assignee: Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority date: 1988-09-26
Filing date: 1988-09-26
Publication date: 1999-03-17
Anticipated expiration: 2014-03-17
Also published as: JPH0287749A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、インターホン等に使用されるハンドセット
型通話器に関する。

（従来の技術）インターホンの通話器（例えばハンドセット）では、
電気部品を実装したプリント配線基板を収容するために
上部と下部とに樹脂製ケースを２分割し、プリント配線
基板を両ケース内側間に収容して両ケース周縁部を接合
することにより一体化するようにした構造がある。

ところで、通話器は人の手で握って通話するため、手
に帯電する静電気が上下部の樹脂製ケースの接合部の隙
間からケース内に侵入することがある。

前記樹脂製ケースの内側間に収納されるプリント配線
基板はその基板周縁部がケースの接合部に接近して配置
されていることが多く、そのため、前記のように接合部
間から侵入した静電気がプリント配線基板のプリントパ
ターンや電気部品に放電し、例えばIC等の静電気に対し
て弱い電気部品が破壊されることがあった。

そこで、従来は、回路にサージ吸収部品を追加した
り、プリント配線基板のパターンを基板周縁部から内側
に離れた位置に形成することにより、静電気対策を行な
っていた。

（発明が解決しようとする課題）しかし、前記のようにサージ吸収部品を追加すればコ
ストが高くなり、プリントパターンを基板内側に形成す
れば基板周縁部にスペースを必要とし、小型化が困難に
なる。しかも、それらの静電気対策方法では、静電気の
ある電圧までは耐え得るが、それを超過すると、サージ
吸収部品では吸収しきれなかったり、基板内側のパター
ンや電気部品にも放電することがあり、耐電圧が低かっ
た。

本発明は、前述のような課題に鑑みなされたもので、
樹脂製ケースを採用した場合において、樹脂製ケースに
帯電した静電気を樹脂製ケースの内部に積極的に吸収し
て、その樹脂製ケースの内部で静電気対策を行なうこと
ができる通話装置を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段）請求項１記載のハンドセット型通話器は、樹脂製ケー
ス（５）と、基板（12）とを有するハンドセット型通話
器であって、樹脂製ケース（５）は、一対の分割ケース
体（2,3）を接合して形成され、基板（12）は、樹脂製
ケース（５）内に配設され、電気部品（11）が実装さ
れ、その周辺に、樹脂製ケース（５）の接合部（４）に
接近して静電気吸収手段（６）が配設されていることを
特徴とする。

請求項２記載のハンドセット型通話器は、請求項１記
載のハンドセット型通話器において、（２）静電気吸収
手段（６）は、静電気吸収プリントパターン（13）また
は裸電線（31）であることを特徴とする。

（作用）請求項１記載のハンドセット型通話器では、樹脂製ケ
ースに帯電した静電気を、樹脂製ケースの接合部に近接
するように配設された静電気吸収手段によって積極的に
樹脂製ケースの内部に吸収して、その樹脂製ケースの内
部で静電気対策を行なえる。

請求項２記載のハンドセット型通話器では、請求項１
記載のハンドセット型通話器の作用に加えて、静電気吸
収手段として静電気吸収プリントパターンおよび裸電線
のいずれか一方であれば、それらを基板に設けるだけの
簡単な構成で静電気対策を行なえる。

（実施例）以下、本発明の一実施例の構成を第１図ないし第３図
を参照して説明する。

第１図は通話装置であるインターホンのハンドセット
型通話器１（以下、「通話器１」と記載する。）のグリ
ップ部の断面図を示し、この通話器１は、合成樹脂製の
上下に２分割された分割ケース体2,3を有し、この両分
割ケース体2,3の周縁部が接合部４で接合されると共
に、ねじ（図示せず）等で固定されることで、樹脂製ケ
ース５が一体化形成されている。この分割ケース体2,3
の内側間に各種の電気部品11を実装した基板12が収容さ
れている。なお、分割ケース内2,3には各周縁部に互い
に嵌合し合う段部を形成し、これら段部を嵌合させてね
じ等で固定させるようにしてもよい。

前記基板11は、下面に回路の図示しないプリントパタ
ーンが形成され、上面に実装される電気部品11の端子が
そのプリントパターンに半田付け接続されて構成されて
おり、第２図にも示すように、分割ケース体2,3の接合
部４に臨む外縁部に沿って静電気吸収手段６としての静
電気吸収プリントパターン13が形成されている。この静
電気吸収プリントパターン13は、レジストを施さず、回
路のGNPパターンや、電源パターンなどの静電気が放電
しても前記電気部品11に影響しない回路で構成されてい
る。

そして、基板12は、下部の分割ケース体３の内側面か
ら突設された複数のボス21上にねじ22によって固定さ
れ、分割ケース体2,3の接合部４に対して静電気吸収プ
リントパターン13が近接して臨むように取付けられてい
る。

そうして、通話時に通話器１を人が手で握り、手に帯
電する静電気が分割ケース体2,3の接合部４の間から分
割ケース体2,3内に侵入して放電したとしても、放電し
た静電気を接合部４に近接して臨む静電気吸収プリント
パターン13に吸収させて電気部品11に影響を与えない回
路へ逃がすため、ICなどの静電気に弱い電気部品11の破
壊を防止できる。しかも、静電気吸収プリントパターン
13に静電気を積極的に放電させることにより、従来に比
べて耐電圧が高い。

なお、第３図に示すように、前記静電気吸収プリント
パターン18の表面に円錐状の突起13aを複数形成するこ
とにより、その各突起13aへの静電気の放電をしやすく
し、より耐電圧を高くすることができる。

また、第４図および第５図に示すように、基板12の分
割ケース体2,3の接合部４に臨む外縁部に沿って、静電
気吸収手段６としての裸電線にて構成されるジャンパー
線31を複数設けてもよい。このジャンパー線31は、より
線等の裸電線からなり、電気部品11が実装された基板12
の上面に基板縁部と平行に配設され、基板の下面に導か
れた端部を回路のGNDパターンや、電源パターンなどの
静電気が放電しても前記電気部品11に影響しない回路に
接続している。

そして、基板12は、下部の分割ケース体３の内側面か
ら突設された複数のボス21上にねじ22によって固定し、
分割ケース体2,3の接合部４対して前記ジャンパー線31
を近接し臨むように取付けている。

そうして、静電気が分割ケース体2,3の接合部４の間
から分割ケース体2,3内に侵入して放電したとしても、
放電した静電気を接合部４に近接して臨むジャンパー線
31に吸収させて電気部品11に影響を与えない回路へ逃が
すため、ICなどの静電気に弱い電気部品11の破壊を防止
できる。

（発明の効果）請求項１記載のハンドセット型通話器によれば、樹脂
製ケースに帯電した静電気を、樹脂製ケースの接合部に
近接するように配設された静電気吸収手段によって積極
的に樹脂製ケースの内部に吸収して、その樹脂製ケース
の内部で静電気対策を行なうことができる。

請求項２記載のハンドセット型通話器によれば、請求
項１記載のハンドセット型通話器の効果に加えて、静電
気吸収手段として静電気吸収プントパターンおよび裸電
線のいずれか一方であれば、それらを基板に設けるだけ
の簡単な構成で静電気対策を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のハンドセット型通話器の一実施例を示
す断面図、第２図はその基板の底面図、第３図はプリン
トパターンの一実施例を示す断面図、第４図は本発明の
ハンドセット型通話器の他の実施例を示す断面図、第５
図はその基板の斜視図である。１……通話器、2,3……分割ケース体、４……接合部、５……樹脂製ケース、６……静電気吸収手段、11……電
気部品、 12……基板、13……静電気吸収プリントパターン、 31……裸電線にて構成されるジャンパー線。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】樹脂製ケース（５）と、基板（12）とを有
するハンドセット型通話器であって、樹脂製ケース（５）は、一対の分割ケース体（2,3）を
接合して形成され、基板（12）は、樹脂製ケース（５）内に配設され、電気
部品（11）が実装され、その周辺に、樹脂製ケース
（５）の接合部（４）に接近して静電気吸収手段（６）
が配設されたハンドセット型通話器。
【請求項２】静電気吸収手段（６）は、静電気吸収プリ
ントパターン（13）または裸電線（31）である請求項１記載のハンドセット型通話器。