JP2870702B2 - 極細繊維よりなる布帛の製造方法 - Google Patents

極細繊維よりなる布帛の製造方法

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JP2870702B2
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常勝 古田
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、節状欠点が少なく外観品位に優れ、且つソ
フトな風合を有する、極細繊維よりなる布帛の製造方法
に関するものである。
【従来の技術】
従来より、極細繊維よりなる布帛の製造方法として
は、以下の如きものが知られている。例えば、海島型繊
維で構成された生地を作成し、この生地中の海島型繊維
の海成分を溶出させて島成分よりなる極細繊維群を生成
させて、極細繊維よりなる布帛を製造する方法が知られ
ている(特公昭60−7723号公報)。また、ポリエチレン
テレフタレート成分とナイロン6成分とよりなる分割剥
離型繊維で構成された生地を作成し、この生地をベンジ
ルアルコールで処理し、ナイロン6成分を膨潤収縮させ
てポリエチレンテレフタレート成分よりなる極細繊維群
を生成させ、極細繊維よりなる布帛を製造する方法が知
られている(特公昭59−30419号公報)。 しかしながら、上記のいずれの方法においても、得ら
れた布帛は節状欠点を有しており、外観品位が悪く、商
品価値の低いものであった。
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、上記節状欠点の生じる原因について鋭
意検討した結果、以下の如き結論に到達した。即ち、
海島型繊維や分割剥離型繊維から極細繊維群が十分に生
成せず、未分割状態の繊維が存在すること、極細繊維
群が十分に生成したとしても、この極細繊維群には混繊
や交絡が殆どなく、整然と並んでいること、が原因であ
るという結論に到った。つまり、未分割状態の繊維間で
は間隙が大きかったり、或いは繊維が重なり合ってお
り、この部分では消光状態となる。そして、極細繊維群
が整然と並んでいる部分では、光沢状態になる。その結
果、光沢状態となった部分が節状欠点となるのである。 この節状欠点をなくすためには、上記との原因を
取り除けばよい。このため、得られた布帛に液流による
もみ効果を与え、未分割状態の繊維を分割させ、更に整
然と並んでいる極細繊維群に乱れを生じさせることが考
えられる。しかしながら、この方法では十分に分割をさ
せることができず、また極細繊維群に十分な乱れを生じ
させることができなかった。 また、加圧ロールを用いて、得られた布帛にカレンダ
ー加工し、未分割状態の繊維を分割させることも考えら
れる。しかしながら、カレンダー加工で未分割状態の繊
維を分割させると、未分割状態の繊維部分に大きな圧力
が加わり、この部分に光沢が付与された。即ち、この方
法によっても、依然として節状欠点をなくすことはでき
なかったのである。 そこで、本発明は、得られた布帛にある特殊な収縮処
理を施すことにより、節状欠点を少なくして外観品位に
優れた、極細繊維よりなる布帛を提供しようというもの
である。
【課題を解決するための手段及び作用】
即ち、本発明は、繊度0.8デニール以下の極細繊維が
接合されてなる分割型繊維を用いて生地を作成した後、
前記生地中の前記分割型繊維を分割させて前記極細繊維
群を生成させ、次いで得られた布帛を弾性ベルトに積層
すると共に加熱体に圧接せしめて搬送し、収縮処理する
ことを特徴とする極細繊維よりなる布帛の製造方法に関
するものである。 本発明で用いる分割型繊維は、極細繊維が接合されて
なるものである。分割型繊維としては、従来公知の種々
のものが使用できる。特に、第1図に示す如き楔状の極
細繊維(1b)が接合剤(1a)で複数接合されてなるもの
が好適に使用できる。この分割型繊維から接合剤(1a)
を除去すれば、分割型繊維は分割され、極細繊維(1b)
の束となるのである。なお、分割型繊維中における接合
剤(1a)の割合は、30重量%以下が好ましく、特に15〜
25重量%程度が最適である。接合剤(1a)の割合が、30
重量%を超えると、除去成分の割合が多くなり過ぎて、
最終的に得られる布帛の組織の緩みが大きくなり、組織
ずれ等の欠点が生じる傾向となる。また、除去成分が多
いと、生産コスト面でも不利になる傾向が生じる。 極細繊維(1b)の繊度は0.8デニール以下である。極
細繊維(1b)の繊度が0.8デニールを超えると、得られ
る布帛の柔軟性やソフトな感触が低下するため、好まし
くない。 極細繊維(1b)及び接合剤(1a)の組成としては、従
来公知のものが使用できる。本発明においては、特に両
者共ポリエステル系重合体を用いるのが好ましい。即
ち、極細繊維(1b)として、アルカリ溶解性の小なるポ
リエステル系重合体を使用し、接合剤(1a)としてアル
カリ溶解性の大なるポリエステル系重合体を使用するの
が好ましい。アルカリ溶解性の小なるポリエステル系重
合体としては、90モル%以上がエチレンテレフタレート
構造単位よりなるものが用いられる。また、アルカリ溶
解性の大なるポリエステル系重合体としては、ナトリウ
ムスルホイソフタル酸1〜5モル%とポリアルキレング
リコール10〜30重量%とを含有するものが用いられる。 本発明においては、分割型繊維を用いて生地を作成す
る。この生地を作成する際、分割型繊維のみを用いても
よいし、また分割型繊維と共に分割型繊維以外の繊維を
用いてもよい。分割型繊維以外の繊維としては、一般的
に用いられているポリエステル系繊維,ポリアミド系繊
維,ポリアクリロニトリル系繊維等の合成繊維、アセテ
ート繊維等の半合成繊維、レーヨン繊維等の再生繊維、
綿,麻,羊毛等の天然繊維等を用いることができる。 生地としては、織物,編物,不織布等が採用できる。
織物や編物を作成するには、一般的に、多数の分割型フ
ィラメント繊維よりなるマルチフィラメント糸条、又は
このマルチフィラメント糸条が仮撚加工された仮撚加工
糸条、ニット・デ・ニット加工糸条、エアー処理加工糸
条等が用いられる。分割型繊維以外の繊維を、その一部
に用いて生地を作成する際には、分割型繊維が主として
生地の表面に配置されるようにするのが好ましい。本発
明においては、特に生地として織物を採用するのが好ま
しく、更に分割型繊維で構成された糸条が経糸に用いら
れ、緯糸に対して経糸が浮いた朱子組織の織物を採用す
るのが最適である。 生地を作成した後、生地中の分割型繊維を分割し、極
細繊維(1b)群を生成させる。この分割手段は従来公知
の方法を採用しうる。例えば、第1図に示す如き分割型
繊維であって、極細繊維(1b)としてアルカリ溶解性の
小なるポリエステル系重合体を用い、接合剤(1a)とし
てアルカリ溶解性の大なるポリエステル系重合体を用い
た場合には、アルカリ水溶液中に浸漬処理することによ
って、接合剤(1a)を溶解除去せしめて分割型繊維を分
割させ、極細繊維(1b)群を生成させるのである。アル
カリ水溶液中における浸漬処理は、具体的には0.5〜1.5
%苛性ソーダ水溶液(温度100℃)中に30分間程度浸漬
すればよい。 生地中の分割型繊維を分割させて布帛(2)を得た
後、この布帛(2)を弾性ベルト(3)に積層する。弾
性ベルト(3)としては、無端ゴムベルトが一般的に用
いられる。無端ゴムベルトは、複数のロール(4)によ
って張設され、各ロール(4)の外周面に沿って搬送さ
れるものである。 そして、本発明においては、布帛(2)が弾性ベルト
(3)に積層されると共に加熱体(5)に圧接されて搬
送されるのである。加熱体(5)としては、一般的に、
加熱シリンダーロールや加熱ドラム等が用いられる。加
熱体(5)の加熱温度は、極細繊維(1b)の種類にもよ
るが、一般的に80〜150℃程度である。極細繊維(1b)
としてポリエステル系重合体を用いた場合には、加熱体
(5)の温度は120℃前後に設定するのが好ましい。 布帛(2)を弾性ベルト(3)に積層すると共に加熱
体(5)に圧接せしめて処理する装置としては、例えば
第2図に示す如き装置を用いることができる。また、第
2図に示す装置において、弾性ベルト(3)の裏側に弾
性ロール(図示せず。)を付設し、この弾性ロールが加
熱体に圧接するようにしたものを使用してもよい(特公
昭42−13419号公報)。 布帛(2)を弾性ベルト(3)に積層すると共に加熱
体(5)に圧接せしめて処理すると、布帛(2)は弾性
ベルト(3)の表面の伸縮性に追随し、収縮処理され
る。これにより、極細繊維(1b)が整然と並んでいる部
分が微小クリンプ状に固定されるのである。そして、こ
の微小クリンプ部分で、分割型繊維の分割が進み、更に
極細繊維(1b)に乱れが生じ、布帛(2)上の節状欠点
が解消されるのである。 布帛(2)に収縮処理を行うのは、布帛(2)の染色
前であってもよいし、染色後であってもよい。本発明に
おいては、特に染色前に行うのが好ましい。これは、染
色前に収縮処理を行っておくことにより、極細繊維(1
b)に乱れを生じさせ、染色中に発生する泡が布帛
(2)中から抜けやすくなるためである。布帛(2)中
に極細繊維(1b)が整然と並んだ部分が存在すると、染
色中に発生する泡が布帛(2)から抜けにくくなる。泡
が布帛(2)中に存在すると、染色浴中で布帛(2)が
浮いて絡んだり、リール上で泡の存在する部分がダンゴ
状になって引っ掛かり、加工皺,スレ班,染班等の欠点
が生じる恐れがあるからである。
【実施例】
極細繊維成分としてポリエチレンテレフタレート4重
量部を用い、接合剤成分として分子量6000のポリエチレ
ングリコール23重量%と5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸グリコール2モル%との共重合ポリエステル1重量
部を用い、公知の複合紡糸装置によって第1図に示す如
き花弁8分割型複合繊維を得た。この繊維を70d/48fの
マルチフィラメント糸条とし、この糸条を経糸及び緯糸
に用いて、経密度185本/吋,緯密度110本/吋でサテン
生地を製織した。 この生地を、精錬を兼ねて接合剤成分を溶出除去し、
極細繊維群を生成させた布帛を得た。溶出除去の条件
は、液流染色機を用い、苛性ソーダ10g/,非イオン性
界面活性剤1g/を含んだ液で、100℃,30分間の浸漬処
理を行い、その後水洗,乾燥した。この処理による生地
の減量率は21重量%であった。 次に、カムフィット加工機(上ノ山機工社製)を用い
て、弾性ベルト上に布帛を積層し、加熱シリンダー温度
120℃,弾性ベルトの加熱シリンダーへの加圧変形率が3
0%となるような条件で布帛に収縮処理を施した。な
お、弾性ベルトの加熱シリンダーへの加圧変形率は、加
圧変形率=〔(弾性ベルトの当初の厚み−弾性ベルトが
加熱シリンダーに圧接した場合の弾性ベルトの厚み)/
弾性ベルトの当初の厚み〕×100で表されるものであ
る。実施例においては、弾性ベルトの当初の厚みが50mm
であり、変形後の厚みが35mmであった。また、この収縮
処理時における布帛の搬送速度は、10m/分とした。 この収縮処理の結果、布帛は経方向に12%収縮され、
布帛の表面全面に微小クリンプが付与され、いぶし銀調
の布帛となった。そして、節状欠点は殆ど認められなか
った。従って、この極細繊維よりなる布帛は、外観品位
に優れ、ソフトな風合及び感触を有するものであった。 また、この布帛に染色処理を行ったが、染色浴中にお
いて泡を原因とする事故は発生しなかった。 比較例 収縮処理を施さない以外は、実施例と同一の方法で布
帛を得た。 この布帛は、染色処理によってかなり揉まれたにも拘
わらず、節状欠点が認められ、外観品位の低いものであ
った。
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係る方法は、分割型繊維
を分割させて極細繊維よりなる布帛を得た後、ある特殊
な収縮処理を施すことにより、分割型繊維の分割を更に
進め、且つ極細繊維が整然と並んだ部分に乱れを生じさ
せるというものである。従って、分割型繊維が未分割状
態であること及び極細繊維が整然と並んでいることによ
る、布帛表面の節状欠点が除去できるという効果を奏す
る。 従って、本発明に係る方法で得られた、極細繊維より
なる布帛は、外観品位に優れ、且つソフトな風合或いは
感触を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明において使用する分割型繊維の一例を
示す模式的横断面図である。第2図は、本発明における
収縮処理で使用する装置の一例を示す概略図である。 (1b)……極細繊維,(2)……布帛,(3)……弾性
ベルト,(5)……加熱体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06M 11/00 - 11/84 D06C 21/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊度0.8デニール以下の極細繊維が接合さ
    れてなる分割型繊維を用いて生地を作成した後、前記生
    地中の前記分割型繊維を分割させて前記極細繊維群を生
    成させ、次いで得られた布帛を弾性ベルトに積層すると
    共に加熱体に圧接せしめて搬送し、収縮処理することを
    特徴とする極細繊維よりなる布帛の製造方法。
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