JP2869214B2 - 光学活性テトラヒドロフラン誘導体 - Google Patents

光学活性テトラヒドロフラン誘導体

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JP2869214B2
JP2869214B2 JP3162913A JP16291391A JP2869214B2 JP 2869214 B2 JP2869214 B2 JP 2869214B2 JP 3162913 A JP3162913 A JP 3162913A JP 16291391 A JP16291391 A JP 16291391A JP 2869214 B2 JP2869214 B2 JP 2869214B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学活性テトラヒドロフ
ラン誘導体に関し、詳しくは、表示素子あるいは電気光
学素子に用いられる液晶材料として有用な新規な光学活
性テトラヒドロフラン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の表示素子,電子光学デバイ
ス,液晶センサなど、液晶の利用分野が著しく拡大しつ
つあり、それに伴って様々な構造の液晶化合物が提案さ
れてきた。特に、表示素子に用いられる液晶材料は、現
在のところネマティック液晶が主流であり、これを用い
たTN型あるいはSTN型の単純マトリックス方式及び
個々の画素ごとに薄膜トランジスタを付与したTFT型
のアクティブマトリックス方式が用いられている。しか
し、ネマティック液晶は、その駆動力が液晶材料の誘電
率の異方性と電場との弱い相互作用に基づくため、本質
的に応答速度が遅い(msecオーダー)という欠点を有し
ており、高速応答を要求される大画面の表示素子の材料
としては不利であった。これに対して、1975年マイ
ヤー( R. B. Meyer ) らにより初めて合成された強誘電
性液晶は、自発分極を有し、これが直接電界と作用する
ため、駆動力が大きく、1980年にクラーク( N. A.
Clark )らが表面安定化型強誘電性液晶素子(SSFL
CD)において、そのμsecオーダーの高速応答性と
メモリー性を発表して以来、注目を集め、これまで多く
の強誘電性液晶化合物が合成されてきた。
【0003】強誘電性液晶の応答速度はτ=η/Ps・
Eで知られている。ここでηは回転粘性を示し、Psは
自発分極を示し、Eは電界強度を示す。これから、高速
応答性を得るため、粘性が小さく、自発分極の大きな液
晶材料が開発目標とされてきた。また、液晶材料として
は、化学的安定性,広動作温度範囲などの特性が要求さ
れるが、単一の化合物でこれらの諸特性を満たすことは
困難であった。したがって、従来、複数のカイラルスメ
クティックC相(SmC* ) を有する化合物どうしを混
合したり、粘性の低いスメクティックC相(SmC)を
有する母体液晶に光学活性な化合物を添加して所望の性
能を有するSmC* 相を示す強誘電性液晶組成物を得る
方法が用いられてきた。後者の場合には、添加するカイ
ラルドーパントは、それ自体SmC* 相を有していて
も、有していなくてもよく、母体液晶との相溶性が良好
で、大きな自発分極を誘起し、粘性を増大させないこと
が要求される。
【0004】自発分極は、分子長軸に対して垂直な方向
の双極子モーメントが不斉炭素の影響により長軸回りの
自由回転が制御された結果生じると考えられている。し
たがって、自発分極を増大させるためには、双極子部
分をコアと呼ばれる骨格部に近づける、双極子部分と
不斉炭素原子を近づける、不斉炭素に立体的に大きな
置換基をつけ、長軸回りの自由回転を抑制する等の方法
で自発分極を増大させる試みがなされてきた。さらに最
近、双極子部分と不斉炭素を5員環ラクトンに直結させ
た構造の化合物が効果的に自由回転を束縛し、大きな自
発分極を有することが報告された(Japanese Journal o
f Applied Physics, 29 巻,No.6、 ppL981 〜L 983)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このよ
うなテトラヒドロフラン環に隣接する不斉炭素原子上
に、それ自体大きな電子吸引基を有するフルオロアルキ
ル基を導入することにより、さらに大きな自発分極を有
し、化学的に安定でそれ自体液晶性を示すか、あるいは
単独では液晶性を示さないが、大きな自発分極を誘起す
る強誘電性液晶の配合成分として有用な新規化合物を提
供すべく鋭意研究を重ねた。
【0006】
【課題を解決するための手段】その結果、本発明者ら
は、特定のテトラヒドロフラン誘導体が、単品で液晶性
を示すか、あるいは単品では液晶相を示さないが、組成
物とした場合に高速応答が期待できる優れたドーパント
となりうることを見い出した。本発明はかかる知見に基
づいて完成したものである。すなわち、本発明は下記一
般式(I)
【0007】
【化3】
【0008】〔式中、Rfは炭素数1又は2のフルオロ
アルキル基を示し、R1 は炭素数3〜20の直鎖又は分
岐鎖アルキル基を示し、R2及びR3 はそれぞれ独立に
水素又は炭素数1〜15の直鎖又は分岐鎖アルキル基,
炭素数2〜15のアルケニル基又は炭素数7〜10のア
ラルキル基を示し、Aは−COO−,−O−又は単結合
を示し、Bは−COO−,−OCO−,−CH2 O−,
−OCH2 −又は単結合を示し、Yは−COO−,−C
2 O−又は−O−を示し、*は不斉炭素を示し、X1
及びX2 はそれぞれ独立に
【0009】
【化4】
【0010】を示す。〕で表わされる光学活性テトラヒ
ドロフラン誘導体を提供するものである。 一般式(I)において、上記のようなRfは炭素数1又
は2のフルオロアルキル基を示し、具体的にはトリフル
オロメチル基,ジフルオロメチル基,クロロジフルオロ
メチル基,ペンタフルオロエチル基などであり、好まし
くはトリフルオロメチル基である。
【0011】また、R1 は炭素数3〜20の直鎖又は分
岐鎖アルキル基、例えばn−プロピル基,イソプロピル
基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,
tert−ブチル基,n−ペンチル基,n−ヘキシル
基,n−ヘプチル基,n−オクチル基,n−ノニル基,
n−デシル基,n−ウンデシル基,n−ドデシル基,n
−トリデシル基,n−テトラデシル基,n−ペンタデシ
ル基,n−ヘキサデシル基,n−ヘプタデシル基,n−
オクタデシル基,n−ノナデシル基,n−エイコシル基
などである。これらのうち、分岐鎖アルキル基であっ
て、不斉炭素を有する基は、光学活性基である。
【0012】さらに、R2 及びR3 はそれぞれ独立に水
素又は炭素数1〜15の直鎖又は分岐鎖アルキル基、例
えばメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピ
ル基,n−ブチル基,sec−ブチル基,tert−ブ
チル基,n−ペンチル基,イソペンチル基,1−メチル
ブチル基,n−ヘキシル基,n−ヘプチル基,1−メチ
ルヘプチル基,n−オクチル基,1−エチルヘプチル
基,1−メチルオクチル基,n−ノニル基,1−エチル
オクチル基,1−メチルノニル基,n−デシル基,n−
ウンデシル基,n−ドデシル基,n−トリデシル基,n
−テトラデシル基,n−ペンタデシル基などである。ま
た、炭素数2〜15のアルケニル基としては、ビニル
基,アリル基,1−プロペニル基,イソプロペニル基,
1−ブテニル基,2−ブテニル基,2−メチルアリル
基,1−ペンテニル基,1−ヘキセニル基,1−ヘプテ
ニル基,1−オクテニル基,2−オクテニル基,1−ノ
ネニル基,2−ノネニル基,1−デセニル基,2−デセ
ニル基,1−ウンデセニル基,2−ウンデセニル基,1
−ドデセニル基,2−ドデセニル基,1−トリデセニル
基,2−トリデセニル基,1−テトラデセニル基,2−
テトラデセニル基,1−ペンタデセニル基,2−ペンタ
デセニル基などが挙げられる。炭素数7〜10のアラル
キル基としては、ベンジル基,フェネチル基,フェニル
プロピル基,フェニルブチル基などが挙げられる。
【0013】本発明による一般式(I)の化合物は、様
々な方法で製造することができるが、例えば以下の工程
により製造することができる。 (1)B=−COO− 及び Y=−COO− の場
合: 下記一般式(II) BzO−X2 −COCl 〔式中、X2 は前記と同じであり、Bzはベンジル基を
示す。〕で表わされる化合物および下記一般式(III)
【0014】
【化5】
【0015】〔式中、Rf,R2 及びR3 は前記と同じ
である。〕で表わされる化合物と反応させて、下記一般
式(IV)
【0016】
【化6】
【0017】〔式中、Rf,Bz,X2 ,R2 及びR3
は前記と同じである。〕で表わされる化合物を得る。こ
の反応は、有機塩基、例えばピリジン,トリエチルアミ
ン等の存在下でトルエン,ベンゼン,塩化メチレン等の
溶媒中で−20℃〜80℃の温度で行うことができる。
次に、得られる一般式(IV)の化合物中のベンジル基を
常法で脱離させれば、下記一般式(V)
【0018】
【化7】
【0019】〔式中、Rf,X2 ,R2 及びR3 は前記
と同じである。〕で表わされる化合物が生成する。この
脱ベンジル化反応は、例えばPd/C触媒の存在下でメ
タノール,エタノール,プロパノール等のアルコール性
溶媒あるいは酢酸を用いて常圧で水素化分解することに
より行うことができる。 上記のようにして得た一般式(V)の化合物を下記一般
式(VI) R1 −A−X1 −COCl 〔式中、R1 ,A及びX1 は前記と同じである。〕で表
わされる化合物と反応させることにより上記一般式
(I)の化合物を得ることができる。この反応は、有機
塩基、例えばピリジン,トリエチルアミン等の存在下
に、トルエン,ベンゼン,塩化メチレン等の溶媒中で−
20℃〜80℃の温度で行うことができる。
【0020】(2)B=−COO−, Y=CH2 O−
の場合: 下記一般式(VII) THPO−X2 −CH2 Z 〔式中、X2 は前記と同じであり、THPはテトラヒド
ロピラニル基を示し、Zは塩素,臭素,ヨウ素又はトシ
ル基を示す。〕で表わされる化合物を、上記の一般式
(III)で表わされる化合物と反応させて、下記一般式
(VIII)
【0021】
【化8】
【0022】〔式中、Rf,THP,X2 ,R2 及びR
3 は前記と同じである。〕で表わされる化合物を得る。
この反応は一般式(III)の化合物にアルカリ金属ヒドリ
ド,水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウムで代表さ
れる塩基を作用させた後、一般式(VII)の化合物を加え
ることにより行うことができる。次に、得られた一般式
(VIII) の化合物中のテトラヒドロピラニル基を常法で
脱離させれば、下記一般式(IX)
【0023】
【化9】
【0024】〔式中、Rf,X2 ,R2 及びR3 は前記
と同じである。〕で表わされる化合物が生成する。この
テトラヒドロピラニル基の脱離は、塩酸,硫酸及びパラ
トルエンスルホン酸等の酸触媒存在下で、エーテル,テ
トラヒドロフラン,クロロホルム等の溶媒を用いて行う
ことができる。次に、得られた一般式(IX)の化合物を
上記一般式(VI)で表わされる化合物と反応させること
により、上記一般式(I)の化合物を得ることができ
る。この反応は、有機塩基、例えばピリジン,トリエチ
ルアミン等の存在下に、トルエン,ベンゼン,塩化メチ
レン等の溶媒中で−20℃〜80℃の温度で行うことが
できる。
【0025】(3)B=−COO−, Y=−O− の
場合: 下記一般式(X) THPO−X2 −I 〔式中、THP及びX2 は前記と同じである。〕で表わ
される化合物を、上記一般式(III)で表わされる化合物
と反応させて、下記一般式(XI)
【0026】
【化10】
【0027】〔式中、Rf,THP,X2 ,R2 及びR
3 は前記と同じである。〕で表わされる化合物を得る。
この反応は、一般式(III)の化合物にアルカリ金属ヒド
リドで代表される塩基を作用させた後、ジメチルホルム
アミド,ジメチルスルホキシド等の還流条件下、触媒と
してヨウ化第一銅を用い、一般式(X)で表わされる化
合物を反応させることにより行うことができる。次に、
得られた一般式(XI)の化合物中のテトラヒドロピラニ
ル基を常法で脱離させれば、下記一般式(XII)
【0028】
【化11】
【0029】〔式中、Rf,X2 ,R2 及びR3 は前記
と同じである。〕で表わされる化合物が生成する。この
テトラヒドロピラニル基の脱離は、塩酸,硫酸及びパラ
トルエンスルホン酸等の酸触媒存在下で、エーテル,テ
トラヒドロフラン,クロロホルム等の溶媒を用いて行う
ことができる。次に、得られた一般式(XII)の化合物を
上記一般式(VI) で表わされる化合物と反応させること
により上記一般式(I)の化合物を得ることができる。
この反応は、有機塩基、例えばピリジン,トリエチルア
ミン等の存在下にトルエン,ベンゼン,塩化メチレン等
の溶媒中で−20℃〜80℃の温度で行うことができ
る。
【0030】 (4)B=−CH2 O−, Y=−COO− の場合: 上記一般式(V)で表わされる化合物を下記一般式(XI
II) R1 −A−X1 −CH2 Z 〔式中、R1 ,A,X1 及びZは前記と同じである。〕
で表わされる化合物と反応させることにより上記一般式
(I)の化合物を得ることができる。この反応は、一般
式(V)の化合物にアルカリ金属ヒドリドあるいは水酸
化ナトリウムあるいは水酸化カリウムで代表される塩基
を作用させた後、一般式(XIII) の化合物を加えること
により行うことができる。
【0031】 (5)B=−OCH2 −, Y=−COO− の場合: 下記一般式(XIV) ZCH2 −X2 −COCl 〔式中、Z及びX2 は前記と同じである。〕で表わされ
る化合物を、上記一般式(III)で表わされる化合物と反
応させて、下記一般式(XV)
【0032】
【化12】
【0033】〔式中、Rf,Z,X2 ,R2 及びR3
前記と同じである。〕で表わされる化合物を得る。この
反応は有機塩基、例えばピリジン,トリエチルアミン等
の存在下でトルエン,ベンゼン,塩化メチレン等の溶媒
中で−20℃〜80℃の温度で行うことができる。次
に、下記一般式(XVI) R1 −A−X1 −OH 〔式中、R1 ,A及びX1 は前記と同じである。〕で表
わされる化合物に、上記化合物(XV)を反応させて、上
記一般式(I)の化合物を得る。この反応は、一般式
(XVI)の化合物にアルカリ金属ヒドリド,水酸化ナトリ
ウムあるいは水酸化カリウムで代表される塩基を作用さ
せた後、一般式(XV)の化合物を加えることにより行う
ことができる。
【0034】また、本発明の一般式(I)の化合物を製
造するため、原料物質として使用した一般式(III)の化
合物は、様々な方法で製造することができる。この一般
式(III)の化合物の代表的なものとしては、例えば(2
R,1’R)−テトラヒドロ−2−(2’,2’,2’
−トリフルオロ−1’−ヒドロキシエチル)フラン;
(2S,3S,1’S)−テトラヒドロ−3−メチル−
2−(2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−ヒドロ
キシエチル)フラン;(2R,3R,1’R)−テトラ
ヒドロ−3−ブチル−2−(2’,2’,2’−トリフ
ルオロ−1’−ヒドロキシエチル)フラン;(2S,3
S,1’R)−テトラヒドロ−3−ブチル−2−
(2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−ヒドロキシ
エチル)フラン;(2S,4S,1’R)−テトラヒド
ロ−4−ベンジル−2−(2’,2’,2’−トリフル
オロ−1’−ヒドロキシエチル)フラン;(2S,4
S,1’R)−テトラヒドロ−4−プロピル−2−
(2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−ヒドロキシ
エチル)フラン;(2S,4S,1’R)−テトラヒド
ロ−4−アリル−2−(2’,2’,2’−トリフルオ
ロ−1’−ヒドロキシエチル)フランなどが挙げられ
る。 本発明の一般式(I)の化合物としては、例えば
【0035】
【化13】
【0036】
【化14】
【0037】
【化15】
【0038】
【化16】
【0039】
【化17】
【0040】
【化18】
【0041】
【化19】
【0042】
【化20】
【0043】
【化21】
【0044】
【化22】
【0045】等が挙げられる。
【0046】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。また、以下の各例において、本発明の一般式(I)
で表わされる光学活性化合物のR,S表示は、下記の式
【0047】
【化23】
【0048】の位置番号に基づいて行った。
【0049】参考例1 (2S,3S,1’S)−テトラヒドロ−3−ブチル−
2−(2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−ヒドロ
キシエチル)フランの合成
【0050】
【化24】
【0051】(a)窒素雰囲気下、フラン13.6g(2
00ミリモル)をテトラヒドロフラン150ミリリット
ルに加え、1.5モル/リットルのn−ブチルリチウムヘ
キサン溶液133ミリリットル(200ミリモル)を−
20℃で滴下し、1時間反応させた。次に、トリメチル
シリルクロリド21.7g(200ミリモル)を滴下し、
−20℃で1時間攪拌した。1.5モル/リットルのn−
ブチルリチウムヘキサン溶液133ミリリットル(20
0ミリモル)を加え、−20℃で1時間反応させた後、
−78℃でトリフルオロ酢酸エチル28.4g(200ミ
リモル)を滴下し、−78℃で1時間、室温でさらに1
時間反応させた。この反応溶液に3規定の塩酸を加えて
反応を停止させ、酢酸エチルで抽出した。次いで、飽和
炭酸水素ナトリウム溶液,飽和食塩水で順次洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧留去
し、フラン誘導体の粗生成物を得た。
【0052】(b)乾燥エタノール100ミリリットル
に水素化ホウ素ナトリウム2.3g(60ミリモル)を加
え、上記反応で得たフラン誘導体の粗生成物を0℃で3
0分かけて滴下した。室温で2時間反応させた後、エタ
ノールを減圧留去し、3規定の塩酸を加えて反応を停止
させ、酢酸エチルにより抽出した。次いで、飽和炭酸水
素ナトリウム,飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧留去した後、減
圧蒸留を行い、アルコール化合物40.5g(170ミリ
モル)を得た。
【0053】(c)塩化メチレン200ミリリットルに
上記(b)の反応で得たアルコール化合物23.8g(1
00ミリモル)とピリジン8.9ミリリットル(110ミ
リモル)を加え、0℃で塩化アセチル8.6g(110ミ
リモル)を滴下し、室温で12時間反応させた。次い
で、3規定の塩酸を加えて反応を停止させ、塩化メチレ
ンで抽出した。その後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液,
蒸留水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。塩化メチレンを減圧留去した後、減圧蒸留を行い、
エステル化合物27.5g(98ミリモル)を得た。
【0054】(d)蒸留水1000ミリリットルに上記
反応により得られたエステル化合物28.0g(100ミ
リモル)を加えて、ミニジャーファーメンター中で40
℃で攪拌した。リパーゼPSを20g加え、20時間反
応させた。3規定の塩酸を加え、0℃に冷却して反応を
停止し、セライトによりろ過した。ろ液を酢酸エチルに
より抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、酢酸エチルを減圧留去した。次いで、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製して光
学活性アルコール化合物11.7g(49ミリモル)と光
学活性エステル化合物13.2g(47ミリモル)を得
た。なお、得られたアルコール化合物の光学純度は97.
5%e.e.であった。
【0055】(e)上記反応で得られた光学活性アルコ
ール化合物11.7g(49ミリモル)を塩化メチレン1
00ミリリットルに溶かし、イミダゾール4.0g(59
ミリモル)とt−ブチルジメチルシリルクロリド8.9g
(59ミリモル)を0℃で加えて15分攪拌し、室温で
16時間反応させた。蒸留水を加えて反応を停止させ、
塩化メチレンにより抽出した。次いで、蒸留水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。塩化メチレンを
減圧留去した後、カラムクロマトグラフィーにより分離
精製してシリルエーテル化合物16.6g(47ミリモ
ル)を得た。
【0056】(f)窒素雰囲気下、酢酸120ミリリッ
トルに上記反応で得られたシリルエーテル化合物14.1
g(40ミリモル)及びモノパーオキシフタル酸マグネ
シウム23.2g(60ミリモル)を加え、80℃で12
時間反応させた。酢酸を減圧留去した後、飽和炭酸水素
ナトリウム溶液を加え、酢酸エチルにより抽出した。次
いで、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。酢酸エチルを減圧留去した後、カラムクロマト
グラフィーにより分離精製し、(4S,1’S)ブテノ
リド化合物 4.7g(16ミリモル)及び(4R,1’
S)ブテノリド化合物 3.0g(10ミリモル)を得た。
なお、4.2g(12ミリモル)の原料も回収された。
【0057】(g)窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン
10ミリリットルに塩化第一銅 1.0g(10ミリモル)
を加え、−78℃で1.6M n−ブチルリチウムヘキサ
ン溶液12.5ミリリットル(20ミリモル)をゆっくり
と滴下し、−78℃で30分,室温で5分,さらに−7
8℃で30分反応させた。トリフルオロボラン・エーテ
ル錯体 2.8g(20ミリモル)を加え、−78℃で30
分攪拌した。次に、上記反応により得られた(4S,
1’S)ブテノリド化合物1.5g(5ミリモル)のテト
ラヒドロフラン(2ミリリットル) 溶液を滴下し、−7
8℃で2時間反応させた。希アンモニア水を加えて反応
を停止し、酢酸エチルで抽出した。チオ硫酸ナトリウム
溶液,飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。酢酸エチルを減圧留去し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで分離精製することによりアルキ
ル化化合物1.5g(4.3ミリモル)を得た。
【0058】(h)窒素雰囲気下、テトラヒドロフラン
5ミリリットルとジエチレングリコールジメチルエーテ
ル5ミリリットルの混合溶媒に水素化ホウ素ナトリウム
0.11g(2.8ミリモル)を加え、0℃で攪拌し、トリ
フルオロボラン・ジエチルエーテル錯体5.3ミリリット
ル(42ミリモル)を加えた。次に上記反応で得られた
アルキル化化合物0.5g( 1.4ミリモル)のテトラヒド
ロフラン溶液(3ミリリットル)を滴下し、0℃で1時
間反応し、さらに1.5時間還流した。蒸留水を加えて反
応を停止し、エーテルで抽出した。飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。エーテルを減圧
留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精
製することによりテトラヒドロフラン化合物0.42g(
1.2ミリモル)を得た。
【0059】(i)上記反応で得られたテトラヒドロフ
ラン化合物0.42g( 1.2ミリモル)をテトラヒドロフ
ラン3ミリリットルとメタノール2ミリリットルの混合
溶媒に加え、次にテトラ−n−ブチルアンモニウムフル
オライド0.31g( 1.2ミリモル)を加えて、0℃で3
0分,室温で4日間反応した。蒸留水を加えて反応を停
止し、エーテルで抽出した。次に、飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。エーテルを減圧
留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製して(2S,3S,1’S)−テトラヒドロ−3−ブ
チル−2−(2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−
ヒドロキシエチル)フラン0.25g(1.1ミリモル)を
得た。
【0060】得られた化合物の物理的性質を以下に示
す。 分子式:C10173 2 1 H−NMR(プロトン核磁気共鳴法);δ(ppm) 0.90 (t,J=6.5Hz,3H) 1.22〜1.44(m,5H) 1.45〜1.77(m,2H) 2.03〜2.17(m,1H) 2.28〜2.43(m,1H) 2.81 (d,J=5.6Hz,1H) 3.74〜3.93(m,3H) 4.06 (ddq,J=4.7,5.6,7.5Hz ,1H)19 F−NMR(同位体フッ素による核磁気共鳴法,基準:CFCl3 );δ(p pm) −76.03 (d,J=7.4Hz) IR(赤外線吸収:cm-1) 3350,1470,1285,1120,1060 質量分析 m/e(M + +H) 計算値 227.1259 実測値 227.1270 〔α〕26 D =+31.9°(C(濃度)=1.08,溶媒:メタノール)
【0061】参考例2 (2R,3R,1’S)−テトラヒドロ−3−ブチル−
2−(2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−ヒドロ
キシエチル)フランの合成
【0062】
【化25】
【0063】(a)参考例1(f)で得られた(4R,
1’S)ブテノリド化合物1.3g( 4.2ミリモル)を用
い、参考例1(g)と同様の操作を行い、アルキル化化
合物0.77g( 2.2ミリモル)を得た。
【0064】(b)上記反応で得られたアルキル化化合
物1.9g(5.3ミリモル)を用い、参考例1(h)と同
様の操作を行い、テトラヒドロフラン化合物1.3g(3.
9ミリモル)を得た。
【0065】(c)上記反応で得られたテトラヒドロフ
ラン化合物1.3g( 3.9ミリモル)を用い、参考例1
(i)と同様の操作を行い、(2R,3R,1’S)−
テトラヒドロ−3−ブチル−2−(2’,2’,2’−
トリフルオロ−1’−ヒドロキシエチル)フラン0.87
g( 3.8ミリモル)を得た。
【0066】得られた化合物の物理的性質を以下に示
す。 分子式:C10173 2 1 H−NMR;δ(ppm) 0.91 (t,J=6.5Hz,3H) 1.22〜1.73(m,7H) 2.07〜2.24(m,2H) 3.11 (d,J=10.3Hz,1H) 3.68〜3.72(m,1H) 3.77〜4.07(m,3H)19 F−NMR(基準:CFCl3 );δ(ppm) −78.40 (d,J=7.5Hz) IR(cm-1) 3450,1470,1280,1170,1130 質量分析 m/e(M + +H) 計算値 227.1259 実測値 227.1266 〔α〕D 26=−45.3°(C=1.06,メタノール)
【0067】実施例1 (2S,3S,1’S)−テトラヒドロ−3−ブチル−
2−〔2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−
(4''' −ヘキシルオキシビフェニル−4''−カルボニ
ルオキシ)エチル〕フランの合成
【0068】
【化26】
【0069】4’−ヘキシルオキシ−4−ビフェニルカ
ルボン酸クロリド0.57g( 1.8ミリモル)と参考例1
で得られた(2S,3S,1’S)−テトラヒドロ−3
−ブチル−2−(2’,2’,2’−トリフルオロ−
1’−ヒドロキシエチル)フラン0.34g( 1.5ミリモ
ル)のトルエン溶液5ミリリットル中に無水ピリジン1
ミリリットルを加え、室温で18時間反応させた。この
反応溶液に3規定の塩酸を加えて反応を停止し、エーテ
ルにより抽出した。次いで、飽和炭酸水素ナトリウム溶
液及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。エーテルを減圧留去した後、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物である
(2S,3S,1’S)−テトラヒドロ−3−ブチル−
2−〔2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−
(4''' −ヘキシルオキシビフェニル−4''−カルボニ
ルオキシ)エチル〕フラン0.53g( 1.0ミリモル)を
得た。
【0070】得られた化合物の物理的性質を以下に示
す。 分子式: C29373 4 1 H−NMR;δ(ppm) 0.83 (t,J=6.9Hz, 3H) 0.92 (t,J=7.3Hz, 3H) 1.18〜1.70 (m,14H) 1.76〜1.89 (m,2H) 2.03〜2.18 (m,1H) 2.22〜2.36 (m,1H) 3.83〜3.91 (m,2H) 3.97〜4.08 (m,1H) 4.01 (t,J=6.5Hz, 2H) 5.62 (dq,J=6.5Hz, 7.0Hz, 3H) 6.99 (d,J=8.7Hz, 2H) 7.57 (d,J=8.8Hz, 2H) 7.66 (d,J=8.5Hz, 2H) 8.11 (d,J=8.5Hz, 2H)19 F−NMR(基準:CFCl3 );δ(ppm) −74.10 (d,J=7.1Hz) IR(cm-1) 1740,1605,1500,1250,1180,
1035 質量分析 m/e(M+ ) 計算値 506.2644 実測値 506.2644 〔α〕26 D =−23.2°(C=1.05,CHCl3 )
【0071】実施例2 (2S,3S,1’S)−テトラヒドロ−3−ブチル−
2−〔2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−
(4''' −ヘプチルビフェニル−4''−カルボニルオキ
シ)エチル〕フランの合成
【0072】
【化27】
【0073】4’−ヘプチル−4−ビフェニルカルボン
酸クロリド0.57g( 1.8ミリモル)と参考例1で得ら
れた(2S,3S,1’S)−テトラヒドロ−3−ブチ
ル−2−(2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−ヒ
ドロキシエチル)フラン0.34g( 1.5ミリモル)を用
い、実施例1と同様の操作を行い、目的化合物である
(2S,3S,1’S)−テトラヒドロ−3−ブチル−
2−〔2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−
(4'''−ヘプチルビフェニル−4''−カルボニルオキ
シ)エチル〕フラン0.57g( 1.1ミリモル)を得た。
【0074】得られた化合物の物理的性質を以下に示
す。 分子式: C30393 3 1 H−NMR;δ(ppm) 0.79〜0.98 (m,6H) 1.17〜1.46 (m,13H) 1.50〜1.73 (m,4H) 2.03〜2.18 (m,1H) 2.23〜2.39 (m,1H) 2.66 (t,J=7.7Hz,2H) 3.82〜3.93 (m,2H) 4.03〜4.11 (m,1H) 5.63 (dq,J=6.2,7.1Hz,1H) 7.29 (d,J=8.2Hz,2H) 7.55 (d,J=8.1Hz,2H) 7.69 (d,J=8.6Hz,2H) 8.13 (d,J=8.6Hz,2H)19 F−NMR(基準:CFCl3 );δ(ppm) −74.13(d,J=7.0Hz) IR(cm-1) 1740,1610,1500,1255,1180,
1095 質量分析 m/e(M+ ) 計算値 504.2851 実測値 504.2857 〔α〕27 D =−22.6°( C=1.05,CHCl3 )
【0075】実施例3 (2R,3R,1’S)−テトラヒドロ−3−ブチル−
2−〔2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−
(4''' −ヘキシルオキシビフェニル−4''−カルボニ
ルオキシ)エチル〕フランの合成
【0076】
【化28】
【0077】4’−ヘキシルオキシ−4−ビフェニルカ
ルボン酸クロリド0.61g( 1.9ミリモル)と参考例2
で得られた(2R,3R,1’S)−テトラヒドロ−3
−ブチル−2−(2’,2’,2’−トリフルオロ−
1’−ヒドロキシエチル)フラン0.37g( 1.6ミリモ
ル)を用い、実施例1と同様の操作を行い、目的化合物
である(2R,3R,1’S)−テトラヒドロ−3−ブ
チル−2−〔2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−
(4''' −ヘキシルオキシビフェニル−4''−カルボニ
ルオキシ)エチル〕フラン0.68g( 1.3ミリモル)を
得た。
【0078】得られた化合物の物理的性質を以下に示
す。 分子式: C29373 4 1 H−NMR;δ(ppm) 0.84〜1.02 (m,6H) 1.21〜1.70 (m,13H) 1.75〜1.89 (m,2H) 1.97〜2.17 (m,2H) 3.80〜4.08 (m,3H) 4.01 (t,J=6.5Hz,2H) 5.59 (dq,J=2.9,7.3Hz,1H) 6.99 (d,J=8.8Hz,2H) 7.56 (d,J=8.7Hz,2H) 7.66 (d,J=8.6Hz,2H) 8.16 (d,J=8.6Hz,2H)19 F−NMR(基準:CFCl3 );δ(ppm) −74.03(d=7.3Hz) IR(cm-1) 1730,1610,1500,1260,1180,
1090 質量分析 m/e(M+ ) 計算値 506.2644 実測値 506.2641 〔α〕27 D =−75.0°( C=1.05,CHCl3 )
【0079】実施例4 (2S,3S,1’S)−テトラヒドロ−3−ブチル−
2−〔2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−
(4''' −ヘキシルオキシビフェニル−4''−メチレン
オキシ)エチル〕フランの合成
【0080】
【化29】
【0081】参考例1で得られた(2S,3S,1’
S)−テトラヒドロ−3−ブチル−2−(2’,2’,
2’−トリフルオロ−1’−ヒドロキシエチル)フラン
0.34g( 1.5ミリモル)のテトラヒドロフラン(3ミ
リリットル)溶液を60%水素化ナトリウム0.07g(
1.8ミリモル)のテトラヒドロフラン(5ミリリット
ル)溶液に窒素雰囲気下、0℃で滴下し、30分間攪拌
した。次に、4’−クロロメチル−4−ヘキシルオキシ
ビフェニル0.55g( 1.8ミリモル)のテトラヒドロフ
ラン(5ミリリットル),ジメチルスルホキシド(5ミ
リリットル)混合溶液を室温で滴下し、5日間反応し
た。この反応溶液に1規定の塩酸を加えて反応を停止
し、エーテルにより抽出した。次いで、飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。エーテルを減
圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製し、目的化合物である(2S,3S,1’S)−テ
トラヒドロ−3−ブチル−2−〔2’,2’,2’−ト
リフルオロ−1’−(4''' −ヘキシルオキシビフェニ
ル−4''−メチレンオキシ)エチル〕フラン0.68g(
1.4ミリモル)を得た。
【0082】得られた化合物の物理的性質を以下に示
す。 分子式: C29393 3 1 H−NMR;δ(ppm) 0.80〜0.99 (m,6H) 1.18〜1.65 (m,13H) 1.76〜1.88 (m,2H) 1.98〜2.16 (m,1H) 2.27〜2.42 (m,1H) 3.78〜3.95 (m,4H) 3.99 (t,J=6.6Hz,2H) 4.68 (d,J=11.1Hz,1H) 4.86 (d,J=11.1Hz,1H) 6.96 (d,J=8.8Hz,2H) 7.38 (d,J=8.2Hz,2H) 7.51 (d,J=8.6Hz,2H) 7.54 (d,J=7.9Hz,2H)19 F−NMR(基準:CFCl3 );δ(ppm) −73.95(d,J=7.1Hz) IR(cm-1) 1610,1505,1270,1250,1170 質量分析 m/e(M+ ) 計算値 492.2851 実測値 492.2867 〔α〕28 D =+11.8°(C=1.08,CHCl3 )
【0083】実施例5 (2S,3S,1’S)−テトラヒドロ−3−ブチル−
2−〔2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−
(4''' −オクチルオキシビフェニル−4''−メチレン
オキシ)エチル〕フランの合成
【0084】
【化30】
【0085】参考例1で得られた(2S,3S,1’
S)−テトラヒドロ−3−ブチル−2−(2’,2’,
2’−トリフルオロ−1’−ヒドロキシエチル)フラン
0.23g( 1.0ミリモル)と4’−ブロモメチル−4−
オクチルオキシビフェニル0.45g( 1.2ミリモル)を
用い、実施例4と同様の操作を行い、目的化合物である
(2S,3S,1’S)−テトラヒドロ−3−ブチル−
2−〔2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−
(4'''−オクチルオキシビフェニル−4''−メチレン
オキシ)エチル〕フラン0.51g( 0.9ミリモル)を得
た。
【0086】得られた化合物の物理的性質を以下に示
す。 分子式: C31433 3 1 H−NMR;δ(ppm) 0.81〜0.97 (m,6H) 1.17〜1.64 (m,17H) 1.76〜1.89 (m,2H) 2.00〜2.15 (m,1H) 2.28〜2.41 (m,1H) 3.73〜3.93 (m,4H) 3.99 (t,J=6.6Hz,2H) 4.68 (d,J=11.1Hz,1H) 4.87 (d,J=11.1Hz,1H) 6.97 (d,J=8.8Hz,2H) 7.38 (d,J=8.2Hz,2H) 7.51 (d,J=8.5Hz,2H) 7.54 (d,J=8.0Hz,2H)19 F−NMR(基準:CFCl3 );δ(ppm) −73.95(d,J=7.2Hz) IR(cm-1) 1610,1505,1275,1250,1170,
1050 質量分析 m/e(M+ ) 計算値 520.3164 実測値 520.3152 〔α〕24 D =+11.2°(C=1.13,CHCl3 )
【0087】実施例6 (2R,3R,1’S)−テトラヒドロ−3−ブチル−
2−〔2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−
(4''' −ヘキシルオキシビフェニル−4''−メチレン
オキシ)エチル〕フランの合成
【0088】
【化31】
【0089】参考例2で得られた(2R,3R,1’
S)−テトラヒドロ−3−ブチル−2−(2’,2’,
2’−トリフルオロ−1’−ヒドロキシエチル)フラン
0.37g( 1.6ミリモル)と4’−クロロメチル−4−
ヘキシルオキシビフェニル0.58g( 1.9ミリモル)を
用い、実施例4と同様の操作を行い、目的化合物である
(2R,3R,1’S)−テトラヒドロ−3−ブチル−
2−〔2’,2’,2’−トリフルオロ−1’−
(4'''−ヘキシルオキシビフェニル−4''−メチレン
オキシ)エチル〕フラン0.70g( 1.4ミリモル)を得
た。
【0090】得られた化合物の物理的性質を以下に示
す。 分子式: C29393 3 1 H−NMR;δ(ppm) 0.79 (t,J=6.8Hz,3H) 0.91 (t,J=6.9Hz,3H) 1.01〜1.62 (m,13H) 1.74〜1.87 (m,2H) 1.94〜2.12 (m,2H) 3.65〜3.75 (m,2H) 3.83〜3.92 (m,2H) 4.00 (t,J=6.6Hz,2H) 4.63 (d,J=11.7Hz,1H) 4.96 (d,J=11.7Hz,1H) 6.97 (d,J=8.8Hz,2H) 7.40 (d,J=8.2Hz,2H) 7.51 (d,J=8.7Hz,2H) 7.56 (d,J=8.3Hz,2H)19 F−NMR(基準:CFCl3 );δ(ppm) −72.75(d,J=7.2Hz) IR(cm-1) 1610,1505,1275,1160,1035 質量分析 m/e(M+ ) 計算値 492.2851 実測値 492.2864 〔α〕25 D =−44.7°(C=1.03,CHCl3 )
【0091】
【発明の効果】本発明の光学活性テトラヒドロフラン誘
導体は、化学的に安定で着色がなく、光安定性にも優れ
た新規化合物であり、高速応答性を有するものである。
したがって、本発明の光学活性テトラヒドロフラン誘導
体は、特に組成物とした場合に高速応答性を向上させる
ことができ、大きな自発分極を誘起する強誘電性液晶の
配合成分として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹田 充範 茨城県鹿島郡神栖町東和田4番地 鹿島 石油株式会社鹿島製油所内 (56)参考文献 特開 平4−230677(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 307/12 C07D 405/12 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 〔式中、Rfは炭素数1又は2のフルオロアルキル基を
    示し、R1 は炭素数3〜20の直鎖又は分岐鎖アルキル
    基を示し、R2 及びR3 はそれぞれ独立に水素又は炭素
    数1〜15の直鎖又は分岐鎖アルキル基,炭素数2〜1
    5のアルケニル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を
    示し、Aは−COO−,−O−又は単結合を示し、Bは
    −COO−,−OCO−,−CH2 O−,−OCH2
    又は単結合を示し、Yは−COO−,−CH2 O−又は
    −O−を示し、*は不斉炭素を示し、X1 及びX2 はそ
    れぞれ独立に 【化2】 を示す。〕で表わされる光学活性テトラヒドロフラン誘
    導体。
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