JP2868189B2 - 樹脂組成物及び硬化物 - Google Patents

樹脂組成物及び硬化物

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JP2868189B2 JP20723291A JP20723291A JP2868189B2 JP 2868189 B2 JP2868189 B2 JP 2868189B2 JP 20723291 A JP20723291 A JP 20723291A JP 20723291 A JP20723291 A JP 20723291A JP 2868189 B2 JP2868189 B2 JP 2868189B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線あるいは電子線
等の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及びその硬化物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物として、すでに種々のものが開発され、これらは塗
装、複合材、電子部品等の分野で広く利用されている
が、近時それらの活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の
一つとしてビニル樹脂を主体とする樹脂組成物の開発が
試みられている。現在ビニル樹脂を主体とする樹脂組成
物として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂及びテトラブロムビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂
と(メタ)アクリル酸の反応物が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たようなビスフェノール型エポキシ樹脂と(メタ)アク
リル酸の反応物は、1分子あたりの(メタ)アクリロイ
ル基の数が2個より多くはない為に硬化時の架橋密度が
低く、その硬化物の耐熱性は比較的低い。一方、最近の
電子産業などの目ざましい発達に伴い、これらに使用さ
れる電気絶縁材料などに要求される耐熱性は益々厳しく
なっており、耐熱性に優れた樹脂組成物の出現が待ち望
まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、こうした
実状に鑑み、鋭意研究を行ない、エポキシ樹脂と(メ
タ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリ
レートについて鋭意研究した結果、本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明は、式(1)、(2)または
(3)
【0006】
【化5】
【0007】
【化6】
【0008】
【化7】
【0009】(式中、Y1 及びY2 はそれぞれ独立して
芳香族残基を示し、nは1以上の整数好ましくは1〜2
0であり、Mは水素原子又は式(G)
【0010】
【化8】
【0011】を示す。但し、nが1の場合、Mは式
(G)を示し、nが2以上の場合、Mの少なくとも1個
は、式(G)を示す。)で表されるエポキシ樹脂と(メ
タ)アクリル酸[アクリル酸、メタクリル酸又はこれら
の混合物を示す。]の反応物であるエポキシ(メタ)ア
クリレート(E)を含有することを特徴とする樹脂組成
物及びその硬化物に関する。本発明によれば、上記した
問題を解消することができる。
【0012】式(1)、(2)又は(3)のエポキシ樹
脂は、式(4)、(5)または(6)
【0013】
【化9】
【0014】
【化10】
【0015】
【化11】
【0016】(式中、Y1 及びY2 はそれぞれ独立して
芳香族残基を示し、nは1以上の整数である。)で表さ
れる化合物のアルコール性水酸基とエピクロルヒドリン
等のエピハロヒドリンを好ましくはジメチルスルホキシ
ドの存在下に反応させることにより得ることができる。
【0017】式(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)又は(6)におけるY1 、Y2 は芳香族残基であ
り、具体的には例えば
【0018】
【化12】
【0019】
【化13】
【0020】
【化14】
【0021】または
【0022】
【化15】
【0023】であり、Aはアルキレン;シクロアルキレ
ン;ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、パーフ
ロロアルキル基またはアリール基で置換されたアルキレ
ン;
【0024】
【化16】
【0025】又は、
【0026】
【化17】
【0027】であり、X1 〜X26はそれぞれ独立して水
素原子、アルキル基またはハロゲン原子を示す。式
(イ)で表されるものとしては、例えば、
【0028】
【化18】
【0029】
【化19】
【0030】
【化20】
【0031】
【化21】
【0032】
【化22】
【0033】
【化23】
【0034】等が挙げられ、式(ロ)で表されるものと
しては、例えば
【0035】
【化24】
【0036】
【化25】
【0037】等が挙げられ、式(ハ)で表されるものと
しては、例えば
【0038】
【化26】
【0039】
【化27】
【0040】
【化28】
【0041】
【化29】
【0042】
【化30】
【0043】
【化31】
【0044】
【化32】
【0045】
【化33】
【0046】
【化34】
【0047】
【化35】
【0048】
【化36】
【0049】
【化37】
【0050】
【化38】
【0051】
【化39】
【0052】
【化40】
【0053】
【化41】
【0054】
【化42】
【0055】
【化43】
【0056】
【化44】
【0057】
【化45】
【0058】等が挙げられ、式(ニ)で表されるものと
しては、例えば
【0059】
【化46】
【0060】
【化47】
【0061】等が挙げられる。エピハロヒドリンの使用
量は、式(4)、(5)又は(6)におけるアルコール
性水酸基1当量に対して1当量以上使用すれば良い。し
かしながらアルコール性水酸基1当量に対して15当量
を超えると増量した効果はほとんどなくなる一方容積効
率が悪くなる。
【0062】ジメチルスルホキシドを用いる場合その使
用量は、式(4)、(5)又は(6)で表される化合物
に対して5重量%〜300重量%が好ましい。式
(4)、(5)又は(6)で表される化合物に対して5
重量%以下であると式(4)、(5)又は(6)におけ
るアルコール性水酸基とエピハロヒドリンとの反応が遅
くなる為長時間の反応が必要となり一方、式(4)、
(5)又は(6)で表される化合物に対して300重量
%を超えると増量した効果はほとんどなくなり、容積効
率も悪くなる。
【0063】反応を行う際、アルカリ金属水酸化物を使
用する。アルカリ金属水酸化物としては、苛性ソーダ、
苛性カリ、水酸化リチウム、水酸化カルシウムなどが使
用できるが苛性ソーダが好ましい。アルカリ金属水酸化
物の使用量は、式(4)、(5)又は(6)で表される
化合物のエポキシ化したいアルコール性水酸基1当量に
対してほぼ1当量使用すれば良い。式(4)、(5)又
は(6)で表される化合物のアルコール性水酸基を全量
エポキシ化する場合は過剰に使用しても構わないが、ア
ルコール性水酸基1当量に対して2当量を超えると若干
高分子化が起こる傾向にある。
【0064】アルカリ金属水酸化物は固形でも水溶液の
状態で用いても構わない。水溶液の状態で使用する場合
は、反応中、反応系内の水は常圧下、減圧下において反
応系外に留去しながら反応を行うこともできる。反応温
度は、30〜100℃が好ましい。反応温度が30℃未
満であると反応が遅くなり長時間の反応が必要となる。
反応温度が100℃を超えると副反応が多く起こり好ま
しくない。
【0065】反応終了後、過剰のエピハロヒドリン及び
ジメチルスルホキシドを減圧下留去した後、有機溶剤に
生成樹脂を溶解させアルカリ金属水酸化物で脱ハロゲン
化水素反応を行うこともできる。一方、反応終了後、水
洗分離を行い副生塩およびジメチルスルホキシドを分離
し、油層より過剰のエピハロヒドリンを減圧下留去した
後、有機溶剤に樹脂を溶解させアルカリ金属水酸化物で
脱ハロゲン化水素反応を行っても良い。有機溶剤として
は、メチルイソブチルケトン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等が使用できるが、メチルイソブチルケトンの使
用が好ましい。尚、これらは単独もしくは、混合系でも
使用できる。
【0066】エポキシ(メタ)アクリレート(E)は、
前記、式(1)、(2)又は(3)で表されるエポキシ
樹脂と(メタ)アクリル酸との反応により得られるが、
この反応においてエポキシ樹脂のエポキシ基の1当量に
対して(メタ)アクリル酸を好ましくは約0.3〜1.
5当量、特に好ましくは約0.5〜1.0当量となる比
で反応させる。
【0067】反応時に、希釈剤としてメチルエチルケト
ン、エチルセロソルブアセート、ブチルセロソルブアセ
テート、カルビトールアセテート、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ソルベントナフサ等の溶剤類、又
は、カルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエ
チル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリペンタ
エリスリトールポリ(メタ)アクリレート等の反応性単
量体類等を使用するのが好ましい。
【0068】更に、反応を促進させるために触媒(例え
ば、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、メチ
ルトリエチルアンモニウムクロライド、トリフェニルス
チビン等)を使用することが好ましく、該触媒の使用量
は、反応原料混合物に対して、好ましくは、0.1〜1
0重量%、特に好ましくは、0.3〜5重量%である。
【0069】反応中の重合を防止するために、重合防止
剤(例えば、メトキノン、ハイドロキノン、フェノチア
ジン等)を使用するのが好ましく、その使用量は、反応
原料混合物に対して好ましくは、0.01〜1重量%、
特に好ましくは0.05〜0.5重量%である。反応温
度は好ましくは60〜150℃、特に好ましくは、80
〜120℃である。又、反応時間は好ましくは5〜60
時間、特に好ましくは10〜50時間である。
【0070】以下、本発明の樹脂組成物について説明す
る。本発明の樹脂組成物に含まれるエポキシ(メタ)ア
クリレート(E)の量は、組成物中5〜90重量%が好
ましく、特に10〜80重量%が好ましい。
【0071】本発明の樹脂組成物には、更に、フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型
エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、トリス
(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート等のエ
ポキシ化合物、これらエポキシ化合物と(メタ)アクリ
ル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリレート類及
び/又は前記した反応性単体類を含有させることができ
る。これらの使用量は、エポキシ(メタ)アクリレート
(E)100重量部に対して、0〜100重量部が好ま
しい。
【0072】上記エポキシ化合物を使用する場合には、
エポキシ樹脂硬化剤(例えば、ジシアンジアミド及びそ
の誘導体、イミダゾール化合物、トリアジン化合物、ウ
レア化合物、芳香族アミン、ポリフェノール化合物及び
光カチオン重合触媒等)を1種又は2種以上混合して用
いることが出来る。エポキシ樹脂硬化剤を用いる場合、
その使用量は、前記エポキシ化合物100重量部当り、
0.5〜50重量部が好ましい。
【0073】本発明の樹脂組成物を硬化して硬化物を得
る方法としては、電子線、紫外線及び熱による硬化法が
あるが、紫外線で硬化し、更に必要により熱で硬化する
のが好ましい。紫外線で硬化する場合には、光重合開始
剤を使用する。光重合開始剤としては、公知のどのよう
な光重合開始剤でも使用することができるが、配合後の
貯蔵安定性の良いものが望ましい。
【0074】その様な光重合開始剤としては、例えば、
ベンゾイン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインイソプロピルエーテル、アセトフェノン、2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2
−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−
ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチ
オ)フェニル〕−2−モルフォリノープロパン−1−オ
ン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン、2−メチ
ルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−te
rt−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノ
ン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキ
ノン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエ
チルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサ
ントン、アセトフェノンジメチルケタール、ベンゾフェ
ノン、メチルベンゾフェノン、4,4´−ジクロロベン
ゾフェノン、4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェ
ノン、ミヒラーズケトン等を挙げることができる。これ
らは、単独或いは2種以上を組合せて用いることができ
る。
【0075】更に、かかる光重合開始剤は、N,N−ジ
メチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチ
ルアミノ安息香酸イソアミルエステル、トリエタノール
アミン、トリエチルアミンの様な公知慣用の光増感剤の
単独あるいは2種以上と組合せて用いることができる。
好ましい組合せは、2,4−ジエチルチオキサントンや
2−イソプロピルチオキサントンとN,N−ジメチルア
ミノ安息香酸エチルエステルとの組合せ、2−メチル−
1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリ
ノープロパン−1−オン(チバ・ガイギー社製、イルガ
キュアー907)と2,4−ジエチルチオキサントンや
2−イソプロピルチオキサントンとの組合せ等である。
【0076】光重合開始剤の使用割合は、エポキシ(メ
タ)アクリレート100重量部当り、0〜50重量部が
好ましく、特に好ましくは、4〜35重量部である。
【0077】本発明の樹脂組成物は、更に、無機充填
剤、例えば、タルク、シリカ、アルミナ、硫酸バリウ
ム、酸化マグネシウム等や着色顔料として、シアニング
リーン、シアニンブルー等を添加することが出来る。
又、更に、必要に応じて、ヘキサメトキシメラミン、ヘ
キサブトキシメラミン等のメラミン樹脂、アエロジルな
どのチキソトロピー剤、シリコーン、フッ素系ポリマ
ー、アクリル共重合体等のレベリング剤、消泡剤、紫外
線、吸収剤、酸化防止剤、重合禁止剤等を添加すること
もできる。
【0078】本発明の樹脂組成物は、配合成分を好まし
くは前記の割合で配合し、ロールミル等で均一に混合す
ることにより得られる。本発明の樹脂組成物は常法に従
い次のようにして硬化することによりその硬化物が得ら
れる。即ち紫外線で硬化し、更に必要により熱で硬化し
て硬化物とすることができる。熱で硬化する場合、加熱
温度は120〜170℃が好ましく、加熱時間は30分
〜2時間が好ましい。
【0079】本発明の樹脂組成物は、ソルダーレジス
ト、フォトレジスト塗料、印刷インキ、接着剤、コーテ
ィング剤、刷版材、粘着剤等に特に有用なものである。
本発明の組成物を用いて被膜を形成する方法は、例えば
木材、紙、無機質材料、プラスチック、金属(亜鉛、
鉄、銅、アルミニウム等)等の被塗物に例えばナチュラ
ルロールコータ、リバースロールコータ、グラビアロー
ルコータ、スクリーン印刷機、カーテンコーター、エア
ースプレー、エアレススプレー、バーコーター、ナイフ
コーター、スピンコーター、浸漬塗装機等の塗装機を用
いて塗装を行ない、紫外線又は電子線の活性エネルギー
線で照射を行なって塗膜を硬化させるできる。
【0080】上記塗装膜厚は、乾燥膜厚で2000μm
以下、好ましくは1〜1000μmの範囲である。紫外
線の照射源としては、例えば水銀ランプ、高圧水銀ラン
プ、キセノンランプ、カーボンアーク、メタルハラドラ
ンプ、太陽光等を挙げることができる。
【0081】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明する。なお合成例及び実施例中の部は、重量部であ
る。 合成例1 式(6)において、Y1 、Y2 がいずれも
【0082】
【化48】
【0083】であり、nの平均値が3.3、エポキシ当
量650、加水分解性塩素含有量(エポキシ樹脂をジオ
キサンに溶解し、1N−水酸化カリウムのアルコール溶
液を加え、還流状態で30分間加熱した時に脱離する塩
素イオンは硝酸銀溶液で滴定して定量し、該化合物中の
塩素原子の重量を重量百分率で表したものである。)
0.039%、軟化点81.1℃、溶融粘度(150
℃)12.5ポイズのビスフェノールA型のエポキシ樹
脂(エポキシ樹脂(f))371部をエピクロルヒドリ
ン925部とジメチルスルホキシド462.5部に溶解
させた後、攪拌下70℃で98.5%NaOH52.8
gを100分かけて添加した。
【0084】添加後さらに70℃で3時間反応を行っ
た。次いで過剰の未反応エピクロルヒドリンをおよびジ
メチルスルホキシドの大半を減圧下に留去し、副生塩と
ジメチルスルホキシドを含む反応生成物をメチルイソブ
チルケトン750gに溶解させ、さらに30%NaOH
10gを加え70℃で1時間反応させた。
【0085】反応終了後、水200gで2回水洗を行っ
た。油水分離後、油層よりメチルイソブチルケトンを蒸
留回収して、エポキシ当量287、加水分解性塩素含有
量0.07%、軟化点64.2℃、溶融粘度(150
℃)7.1ポイズのエポキシ樹脂(a)340gを得
た。得られたエポキシ樹脂(a)はエポキシ当量から計
算すると式(6)におけるアルコール性水酸基3.3個
の内約3.1個がエポキシ化されている。
【0086】合成例2 98.5%NaOHの使用量を24.3gにした以外は
合成例1と同様にして反応を行い、エポキシ当量37
9、加水分解性塩素含有0.067%、軟化点76.8
℃、溶融粘度(150℃)11.0ポイズのエポキシ樹
脂(b)365gを得た。得られたエポキシ樹脂(b)
はエポキシ当量から計算すると式(6)におけるアルコ
ール性水酸基3.3個の内約1.7個がエポキシ化され
ている。
【0087】合成例3 98.5%NaOHの使用量を13.3gにした以外は
合成例1と同様にして反応を行い、エポキシ当量44
4、加水分解性塩素含有量0.054%、軟化点79.
5℃、溶融粘度(150℃)11.5ポイズのエポキシ
樹脂(c)350℃を得た。得られたエポキシ樹脂
(c)はエポキシ当量から計算すると式(6)における
アルコール性水酸基3.3個の内約1.0個がエポキシ
化されている。
【0088】合成例4 エポキシ樹脂(f)の代わりに式(6)においてY1
2 がいずれも
【0089】
【化49】
【0090】であり、nの平均値が2.2、エポキシ当
量483、加水分解性塩素含有量0.097%、軟化点
67.0℃、溶融粘度(150℃)3.4ポイズのエポ
キシ樹脂(エポキシ樹脂(g))442gを使用した以
外は合成例1と同様にして反応を行い、エポキシ当量2
74、加水分解性塩素含有量0.03%、軟化点56.
1℃、溶融粘度(150℃)2.7ポイズのエポキシ樹
脂(d)450gを得た。得られたエポキシ樹脂(d)
はエポキシ当量から計算すると式(6)におけるアルコ
ール性水酸基2.2個の内約1.9個がエポキシ化され
ている。
【0091】合成例5 エポキシ樹脂(f)の代わりに式(6)においてY1
2
【0092】
【化50】
【0093】と
【0094】
【化51】
【0095】との混合であるローブロタイプのエポキシ
樹脂であり、式(6)におけるnの平均値が1.5、エ
ポキシ当量493、加水分解性塩素含有量0.106
%、軟化点70.7℃、溶融粘度4.1ps、臭素含有
量21.1%のエポキシ樹脂(エポキシ樹脂(h)64
1gを使用した以外は合成例1と同様にして反応を行
い、エポキシ当量304、加水分解性塩素含有量0.0
52%、軟化点57.8℃、溶融粘度(150℃)1.
9ポイズ、臭素含有量19.4%のエポキシ樹脂(e)
631gを得た。得られたエポキシ樹脂(e)はエポキ
シ当量から計算すると式(6)におけるアルコール性水
酸基1.5個のほとんどがエポキシ化されていることに
なる。
【0096】合成例6 合成例1で得たエポキシ樹脂(a)287部、アクリル
酸68.5部、メトキノン0.5部、トリフェニルフォ
スフィン2.0部及びカルビートアセテート191.4
部を仕込み、95℃に昇温し、95℃で反応を行ない、
反応液の酸価(mgKOH/g)が1.0以下になるまで約35
時間反応を行なった。得られた生成物(A)は、粘度
(25℃)が24ポイズであった。
【0097】合成例7 合成例2で得たエポキシ樹脂(b)379部、アクリル
酸68.5部、メトキノン0.7部、トリフェニルフォ
スフィン2.5部、及びカルビトールアセテート241
部を仕込み、95℃で反応を行ない、反応液の酸価(mg
KOH/g)が1.0以下になるまで約35時間反応を行なっ
た。得られた生成物(B)は、粘度(25℃)が、31
0ポイズであった。
【0098】合成例8 合成例3で得たエポキシ樹脂(c)444部、アクリル
酸68.5部、メトキノン0.8部、トリフェニルフォ
スフィン2.8部及びカルビトールアセテート276部
を仕込み、95℃で反応を行ない、反応液の酸価(mgKO
H/g)が1.0以下になるまで約35時間反応を行なっ
た。得られた生成物(C)の粘度(25℃)は、300
ポイズであった。
【0099】合成例9 合成例4で得られたエポキシ樹脂(d)483部、メタ
クリル酸81.8部、メトキノン0.9部、トリフェニ
ルフォスフィン3.1部及びカルビトールアセテート3
04部を仕込み、95℃で反応を行ない、反応液の酸価
(mgKOH/g)が1.0以下になるまで約40時間反応を行
なった。得られた生成物(D)の粘度(25℃)は、1
50ポイズであった。
【0100】合成例10 合成例5で得たエポキシ樹脂(e)493部、アクリル
酸68.5部、メトキノン0.9部、トリフェニルフォ
スフィン3.1部、及びカルビトールアセテート302
部を仕込み、95℃で反応を行ない反応液酸価(mgKOH/
g))が1.0以下になるまで約35時間反応を行なっ
た。得られた生成物(E)の粘度(25℃)は、200
ポイズであった。
【0101】実施例1〜5、比較例1 表1に示す配合組成(数値は、重量部である)に従って
樹脂組成物を配合し、3本ロールで混練した。これをス
クリーン印刷法により、乾燥後の膜厚が25μmになる
ように、銅スルホールプリント配線基板に全面塗布し、
塗膜を70℃、15分間予備乾燥した後、メタルハライ
ドランプを用いて500mJ/cm2 の光量で露光し、得
られた硬化膜を有する試験片について、後述のとおり、
(硬化膜硬度)、(半田耐熱性)、(耐酸性)、(耐ア
ルカリ性)(耐溶剤性)の試験を行った。
【0102】それらの結果を表2に示す。なお、試験方
法及び評価方法は次のとおり。
【0103】(硬化膜硬度)硬化膜の硬度をJISK5
400に準じて測定した。 (半田耐熱性)JISC6481の試験方法に従って、
260℃の半田浴への試験片の10秒浸漬を10回又は
4回行ない、外観の変化を評価した。
【0104】(ポストフラックス耐性)10秒浸漬を1
0回行い、外観の変化を評価した。 ○───外観変化なし △───硬化膜の変色が認められるもの ×───硬化膜の浮き、剥れ、半田潜りあり 注)使用したポストフラックス:JS−64P(山栄化
学(株)製)
【0105】(レベラー用フラックス耐性)10秒浸漬
を4回行い、外観の変化を評価した。 ○───外観変化なし △───硬化膜の変色が認められるもの ×───硬化膜の浮き、剥れ、半田潜りあり 注)使用したレベラー用フラックス:SSF−832
(山栄化学(株)製)
【0106】(耐酸性)試験片を10vol%硫酸水溶
液に25℃で15分間浸漬し、硬化膜の外観変化を目視
で行った。密着性は、ソルダーパターン部についてセロ
ハンテープを用いたピーリング試験を行いレジストの剥
離状態を判定した。 ○───外観変化もなく、硬化膜の剥離も全くない △───外観の変化はないが、硬化膜にわずかに剥れあ
り ×───硬化膜の浮きが見られ、ピーリングテストで剥
れの大きいもの
【0107】(耐アルカリ性)試験片を10wt%水酸
化ナトリウム水溶液に25℃、15分間浸漬し、耐酸性
試験と同様の試験を行い評価した。 (耐溶剤性)試験片をジクロロメタンに25℃、30分
浸漬し、外観変化を観察した。 ○───外観変化が全くないもの ×───膨潤、浸透しているもの
【0108】
【0109】
【0110】*1 KAYARAD R−2059:日
本化薬(株)製、エピコート301(油化シェルエポキ
シ(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)とアク
リル酸の反応物、カルビトールアセテート35重量%含
有品
【0111】*2 KAYARAD DPHA:日本化
薬(株)製、シペンタエリスリトールペンタ及びヘキサ
アクリレート混合物 *3 KS−603:信越化学工業(株)製、消泡剤。
【0112】
【0113】表2の評価結果から、本発明の樹脂組成物
の硬化物は硬度が大で、半田耐熱性に優れ、耐酸性、耐
アルカリ性、耐溶剤等にも優れていることがわかる。
【0114】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、式(1)、
(2)又は(3)で表されるエポキシ樹脂と(メタ)ア
クリル酸との反応物であるエポキシ(メタ)アクリレー
トを含んでおり、この硬化物は硬度が大きく、半田耐熱
性に優れ、耐酸性、耐アルカリ性、耐溶剤性等の耐薬品
性に優れている。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 3/06 H05K 3/06 H 3/28 3/28 D // C09D 163/10 C09D 163/10 C09J 163/10 C09J 163/10 (56)参考文献 特開 昭61−44913(JP,A) 特開 昭49−44801(JP,A) 特開 昭49−47484(JP,A) 特開 昭56−135526(JP,A) 特開 平5−5020(JP,A) 特開 平4−128278(JP,A) 特開 昭61−157518(JP,A) 特公 平1−53966(JP,B2) 特公 昭44−20067(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 299/00 - 299/08 C08F 290/00 - 290/14 C08G 59/00 - 59/72 C08L 1/00 - 101/14 C09D 1/00 - 201/10 C09J 1/00 - 201/10 G03F 7/00 - 7/42 H05K 3/00 - 3/46

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1)、(2)または(3) 【化1】 【化2】 【化3】 (式中、Y1 及びY2 はそれぞれ独立して芳香族残基を
    示し、nは1以上の整数であり、Mは水素元素又は式
    (G) 【化4】 を示す。但しnが1の場合、Mは式(G)を示し、nが
    2以上の場合、Mの少なくとも1個は式(G)を示
    す。)で表されるエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の
    反応物であるエポキシ(メタ)アクリレートを含有する
    ことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の樹脂組成物の硬化物。
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