JP3319620B2 - 不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂、樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂、樹脂組成物及びその硬化物

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JP3319620B2 JP32989792A JP32989792A JP3319620B2 JP 3319620 B2 JP3319620 B2 JP 3319620B2 JP 32989792 A JP32989792 A JP 32989792A JP 32989792 A JP32989792 A JP 32989792A JP 3319620 B2 JP3319620 B2 JP 3319620B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不飽和基含有ポリカル
ボン酸樹脂、これを含有するプリント配線基板の永久保
護膜として使用される耐熱性、対薬品性及び電気絶縁性
に優れたソルダーレジストに適する樹脂組成物及びその
硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省資源、省エネルギー、作業性向
上、生産性向上などの理由により紫外線硬化型組成物が
多用されてきている。プリント配線基板加工分野におい
ても同様の理由によりソルダーレジストインキ、マーキ
ングインキなど種々のインキが従来の熱硬化型組成物か
ら紫外線硬化型組成物へと移行してきている。ソルダー
レジストインキはいち早く紫外線硬化型組成物へと移行
した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在こ
の紫外線硬化型組成物の適用されている用途としては、
ラジオ、ビデオ、テレビ等に使用されている民生用基板
と称される分野に限られ、コンピューター、制御機器等
の産業用基板といわれる分野への適用は未だ行われてい
ないのが実状である。これは産業用基板に使用されてい
るソルダーレジストインキには、民生用基板用ソルダー
レジストインキに要求されていない高電気絶縁性、加湿
下におけるハンダ耐熱性、耐メッキ性など高い性能が要
求されており、現在の民生基板用ソルダーレジストイン
キでは、要求性能レベルに達していないためである。最
近のエレクトロニクス機器類の小型化、高機能化によ
り、産業用基板においても回路のパターン密度の増加、
精度向上の要求が高くなり、従来の紫外線硬化型ソルダ
ーレジストインキを用いたスクリーンインキ印刷法で
は、印刷精度の限界から、満足すべき結果は得られてい
ない。又従来の紫外線硬化型ソルダーレジストインキは
2ーヒドロキシエチルメタクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート等の1〜3官能モノマー及び
各種アクリレートオリゴマーなどを含んでおり、スクリ
ーン印刷時にこれらの物質がにじみ出し、ハンダがつか
ないというトラブルの発生がみられる。前記の問題点の
改善の試みもなされており、例えば特開昭60ー208
377号公報では、光重合可能なエポキシビニルエステ
ル樹脂と光重合開始剤とアミン系エポキシ硬化剤からな
る樹脂組成物が提案されており、その硬化物は耐熱性、
密着性、耐化学薬品性、電気絶縁特性に優れているが、
アミン系エポキシ硬化剤を使用するため貯蔵安定性がな
く、有機溶剤で現像しなければならない等の欠点を有し
ている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の欠
点を解決するため、鋭意研究の結果、貯蔵安定性が良好
で、アルカリ水溶液で現像が可能な、耐熱性、密着性、
耐薬品性及び電気絶縁特性に優れた硬化物を与える、ソ
ルダーレジストに適する樹脂組成物を提供することに成
功し本発明を完成した。すなわち、本発明は 1)式(I)
【0005】
【化2】
【0006】(式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水
素原子、または炭素数1〜4のアルキル基を示し、nは
0〜30を示す。又、Gはグリシジル基を示す。)で表
されるポリエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反
応生成物に、多塩基性カルボン酸又はその無水物を反応
させてなる不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂、 2)上記1)記載の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂及
び重合開始剤を含有する樹脂組成物、 3)上記1)記載の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂を
含有するソルダーレジスト樹脂組成物、 4)上記2)又は3)記載の樹脂組成物の硬化物、に関
する。
【0007】ここで(メタ)アクリル酸とはアクリル酸
又はメタクリル酸又はそれらの混合物を表す。本発明の
不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂は式(1)で表される
ポリエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを反応さ
せ、エポキシ(メタ)アクリレートを得、次いで多塩基
性カルボン酸、又はその無水物を反応させることによっ
て得ることができる。本発明において用いる前記の式
(1)で表されるポリエポキシ化合物は例えば合成例1
に記載のごとく 式(2)
【0008】
【化3】
【0009】(式中、R1 は水素原子、または炭素数1
〜4のアルキル基を示す。)で表されるナフトール類と 式(3)
【0010】
【化4】
【0011】(式中、R2 は水素原子、または炭素数1
〜4のアルキル基を示す。また、Xはハロゲン原子を示
す。)で表される含ハロゲンフェノール類とアルカリ金
属水酸化物とを反応させ、更にアルカリ金属水酸化物の
存在下、エピハロヒドリンと反応させて得ることができ
る。式(1)で表されるポリエポキシ化合物と(メタ)
アクリル酸との反応は式(1)で表されるポリエポキシ
化合物のエポキシ基の1化学当量に対して(メタ)アク
リル酸を約0.8〜1.5化学当量となる比で用いて反
応させ、反応時にメチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサンなどのケトン類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなどのエステル類、1,4−ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、エチルセロ
ソルブ、ブチルセロソルブアセテートなどのグリコール
誘導体、トルエンなどの芳香族炭化水素類等の溶剤類、
又はカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエ
チル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、
ビスフェノールA又は水素化ビスフェノールAのアルキ
レンオキシド付加物のジアクリレート類、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールポリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリ
ル化合物、ジアリルフタレート、ジエチレングリコール
ビスアリルカーボネート等のアリル化合物、スチレン、
N−ビニルピロリドン等のビニル化合物等の重合性不飽
和単量体を希釈剤として使用するのが好ましく、更に反
応を促進させるためにトリエチルアミン、ベンジルジメ
チルアミン、メチルトリエチルアンモニウムクロライ
ド、トリフェニルスチビン等の触媒を使用することが好
ましく、該触媒の使用量は原料混合物に対して好ましく
は0.1〜10重量%、特に好ましくは1〜5重量%で
ある。反応中の重合を防止するためにメトキノン、ハイ
ドロキノン、フェノチアジン等の熱重合防止剤を使用す
るのが好ましく、その使用量は原料混合物に対して好ま
しくは0.01〜1重量%、特に好ましくは0.05〜
0.5重量%である。反応温度は好ましくは60〜15
0℃、特に好ましくは80〜120℃である。
【0012】多塩基性カルボン酸又はその無水物の具体
例としてはマレイン酸、コハク酸、フタル酸、テトラク
ロロフタル酸、テトラブロモフタル酸、エンドメチレン
テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等及
びこれらの無水物等が挙げられる。前記の方法で得た式
(I)で表されるポリエポキシ化合物と(メタ)アクリ
ル酸との反応生成物であるエポキシ(メタ)アクリレー
ト中の水酸基と多塩基性カルボン酸又はその無水物との
反応は式(I)で表されるポリエポキシ化合物と(メ
タ)アクリル酸との反応生成物中の水酸基に対して、該
水酸基1化学当量あたり前記の酸又はその無水物を0.
05〜1.00化学当量用いて反応させる。反応温度は
好ましくは60〜150℃、特に好ましくは80〜12
0℃である。生成物である不飽和基含有ポリカルボン酸
樹脂の酸価(mgKOH/g)は30〜150程度であ
ることが好ましい。本発明の樹脂組成物において、使用
される不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂の使用量は樹脂
組成物の10〜99.9重量%が好ましく、特に20〜
90重量%が好ましい。
【0013】本発明の樹脂組成物には、更にフェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂等のエポキ
シ化合物、これらのエポキシ化合物と(メタ)アクリル
酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリレート、前記
希釈剤として用いた重合性不飽和単量体等の他の反応性
化合物を含有させることができる。これらの使用量は樹
脂組成物の0〜90重量%が好ましく、特に10〜80
重量%が好ましい。本発明の樹脂組成物は電子線照射に
より硬化することができる。又、重合開始剤としてラジ
カル熱重合開始剤を使用し、赤外線ランプ、熱風等によ
る加熱によって硬化することができ、又、重合開始剤と
して光重合開始剤を使用し、高圧水銀ランプ、メタルハ
ライドランプやキセノンランプ等の紫外線照射によって
常法により硬化することができる。
【0014】紫外線で硬化する場合には、公知のどのよ
うな光重合開始剤でも使用することができるが配合後の
貯蔵安定性の良いものが望ましい。この様な光重合開始
剤の具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ
ーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル等のベンゾイン類、アセトフェノン、
2,2ージメトキシー2ーフェニルアセトフェノン、
2,2ージエトキシー2ーフェニルアセトフェノン等の
アセトフェノン類、2ーメチルアントラキノン、2ーエ
チルアントラキノン、1ークロロアントラキノン等のア
ントラキノン類、2、4ージメチルチオキサントン、
2,4ージエチルチオキサントン、2ークロロチオキサ
ントン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジル
ジメチルケタール等のケタール類、ベンゾフェノン、ヒ
ドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類又はキサ
ントン類、1ーヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン(チバ・ガイギー(株)製、イルガキュアー18
4)、1ー(4ーイソプロピルフェニル)ー2ーヒドロ
キシー2ーメチループロパンー1ーオン(メルク(株)
製、ダロキュアー1116)、2ーヒドロキシー2ーメ
チルー1ーフェニループロパンー1ーオン(メルク
(株)、ダロキュアー1173)等の光重合開始剤及び
水酸基を有する光重合開始剤と(メタ)アクリロイル基
を有するイソシアネート化合物との反応生成物や(メ
タ)アクリロイル基を有するハロゲン化物との反応生成
物等が挙げられる。これら光重合開始剤は一種または二
種以上を任意の割合で混合して使用することができる。
好ましい光重合開始剤としては2、4ージエチルチオキ
サントン、2ーイソプロピルチオキサントン等が挙げら
れる。光重合開始剤の使用量は樹脂組成物の0.1〜2
0重量%が好ましく、特に1〜10重量%であることが
好ましい。
【0015】本発明の樹脂組成物にエポキシ基含有化合
物を添加する場合にはその硬化剤としてジフェニルヨー
ドニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニス
ルフォニウムヘキサフルオロホスフェートシ、トリフェ
ニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート等の
光カチオン重合触媒を使用することが好ましい。市販品
としては、例えば旭電化(株)製SP−150、SP−
170、チバ・ガイギー(株)製イルガキュアー261
等を挙げることができる。その使用量は樹脂組成物の
0.01〜1.0重量%が特に好ましく、特に0.02
〜0.2重量%であることが好ましい。本発明の樹脂組
成物には上記の成分の外に必要に応じて、更に種々の添
加剤、例えばタルク、シリカ、アルミナ、硫酸バリウ
ム、酸化マグネシュウムなどの体質顔料、アエロジルな
どのチキソトロピー剤、シリコン、フッ素系アクリル共
重合物等のレベリング剤、消泡剤、染料、顔料などの着
色剤、溶剤及びその他の助剤類を併用することができ
る。また、本発明の樹脂組成物をエマルジョン化して使
用することも出来る。本発明の樹脂組成物は、各成分を
均一に混合することにより得られ、デイスペンサー、デ
イプコーター、ロールコーター、ナイフコーター、スプ
レーコーター、スクリーン印刷、オフセット印刷等通常
の塗布、印刷装置を用いて塗装または印刷される。本発
明の樹脂組成物は特にソルダーレジスト樹脂として有用
であるが、その他にも絶縁材料、含浸材料、表面被覆
材、塗料、接着剤等としても使用できる。本発明の樹脂
組成物は貯蔵安定性に優れ、アルカリ水溶液で現像が可
能であり、耐熱性、密着性、絶縁性抵抗等に優れた硬化
物を与える。
【0016】
【実施例】以下に合成例、実施例及び比較例を示して、
本発明を更に具体的に説明するが、本発明がこれらの実
施例のみに限定されるものでない。尚、樹脂組成物及び
その硬化物における各種特性の評価は以下の方法により
行った。 (貯蔵安定性)樹脂組成物を30℃に放置し、増粘ある
いはゲル化までの日数を測定した。 (溶解性)5KW超高圧水銀灯を使用し、紫外線を照射
し、次いで30℃の1.5%Na2 CO3 水溶液で未照
射部分を溶解、除去し、溶解性について判定した。 ○溶解速度が速い ×溶解しないか又は極めて遅
い (耐ハンダ性)260℃の溶融ハンダに2分間浸せきし
た後の塗膜(硬化皮膜)の状態について判定した。 ○塗膜の外観異常なし Xふくれ、溶融、剥離 (密着性)架橋硬化被膜に対するクロスカットーセロテ
ープ剥離テスト。すなわち被膜に1mm間隔に基材に達
する被膜切断線を縦、横それぞれに11本入れて1mm
2の目数100個作り、その上にセロテープを貼りつ
け、急激に剥し、剥離状態を測定した。 ○剥離無し △部分剥離 ×全面剥離 (絶縁抵抗)80℃、95%RHの雰囲気中に240時
間放置し、その塗膜の絶縁抵抗を測定した。
【0017】合成例1(ポリエポキシ化合物の合成) 温度計、冷却管、分液装置、撹はん機を取り付けたフラ
スコに1ーナフトール288重量部(2モル)、2、4
ージブロモフェノール126重量部(0.5モル)を仕
込み150℃で溶解させた。次いで、フレーク状水酸化
ナトリウム(純分99重量%)41重量部(1.0モ
ル)を一気に添加した後、170℃で2時間反応させ
た。反応温度は一時的に210℃にまで上昇した。反応
中は生成した水、及びフェノール分が留出したがこれら
は冷却後、水分は除去し、油分は反応系内に戻した。反
応終了後、120℃まで冷却し、攪拌下、メチルイソブ
チルケトン400重量部、水300重量部を添加した
後、静置し、水層は除去した。更に20%リン酸二水素
ナトリウム水溶液で中和した後、水洗を繰り返した。そ
の後、油層からロータリーエバポレーターを使って、加
熱減圧下、メチルイソブチルケトン、及び未反応1ーナ
フトール等を除去し、室温で淡黄色、透明、固体のポリ
フェノール樹脂179重量部を得た。得られたポリフェ
ノール樹脂の軟化点は121℃、150℃におけるIC
I粘度は15ポイズであり、水酸基当量は143であっ
た。次いで、得られたポリフェノール樹脂172重量部
(1.2水酸基当量)、エピクロルヒドリン666重量
部(6モル)、DMSO167重量部を仕込み、樹脂分
を溶解後、40℃に昇温した。その後、フレーク状水酸
化ナトリウム(純分99%)51重量部を攪拌下、10
0分を要して系内に添加した。添加終了後、更に40℃
で1時間、50℃で1時間、70℃で1時間反応させ
た。反応終了後、水洗を繰り返し、水層は分離除去し、
油層から加熱減圧下、過剰のエピクロルヒドリンを留去
し、残留物に500重量部のメチルイソブチルケトンを
加え、残留物を溶解した。更に、このメチルイソブチル
ケトンの溶液を70℃に加熱し、30重量%の水酸化ナ
トリウム水溶液16重量部を添加し、1時間反応させた
後、水洗を繰り返しPHを中性とした。更に、水層は分
離除去し、油層から加熱減圧下、メチルイソブチルケト
ンを留去し、室温で淡黄色、透明、固体のポリフェノー
ルエポキシ樹脂(ポリエポキシ化合物)225重量部を
得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は86℃、150
℃におけるICI粘度は3.5psであり、エポキシ当
量は216、加水分解性塩素は310ppmであった。
【0018】 実施例1(不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂の合成) 1L反応フラスコに合成例1で得られたポリエポキシ化
合物80.0g、メチルイソブチルケトン320g、重
合禁止剤としてヒドロキノンモノメチルエ−テル0.0
5g、アクリル酸26.7gと触媒としてトリフェニル
ホスフェート0.5g一度に仕込んだ。仕込終了後、9
0℃まで徐々に昇温し、90±2℃の温度で、30時間
反応を続けた後、室温まで冷却した。反応生成液の酸価
は1.0であった。次いで、反応生成液にテトラヒドロ
無水フタル酸54.1g、ハイドロキノンモノメチルエ
ーテル0.1gを追加し、再度90℃まで徐々に昇温
し、90±2℃で15時間反応させた。反応終了後、エ
バポレータを用いてメチルイソブチルケトンを留去し、
アクリロイル基含有ポリカルボン酸樹脂(本発明の不飽
和基含有ポリカルボン酸樹脂)159gを得た。その酸
価は125mgKOH/gであった。得られたアクリロ
イル基含有ポリカルボン酸樹脂をCDCl3 溶媒を用い
1H−NMR(300MHZ)分析をしたところ6.
8〜8.4ppm、5.4〜6.5ppm、3.5〜
4.6ppm、2.0〜3.2ppmにピークが認めら
れ、又、KBrを用いてIR分析をしたところ、173
0cm-1にピークが認められたところからこの樹脂は式
(1)で表わされるポリエポキシ化合物(R1 =H、R
2 =H)とアクリル酸との反応生成物にテトラヒドロ無
水フタル酸が付加した不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂
であることを確認した。
【0019】 実施例2(不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂の合成) 0.5L反応フラスコに合成例1で得られたポリエポキ
シ化合物80.0g、ブチルセロソルブアセテート54
g、重合禁止剤としてヒドロキノンモノメチルエ−テル
0.05g、アクリル酸26.7gと触媒としてトリフ
ェニルホスフェート0.5g一度に仕込んだ。仕込終了
後、90℃まで徐々に昇温し、90±2℃の温度で、3
0時間反応を続けた後、室温まで冷却した。反応生成液
の酸価は0.8であった。次いで、反応生成液に無水フ
タル酸34.7g、ハイドロキノンモノメチルエーテル
0.03gを追加し、再度90℃まで徐々に昇温し、9
0±2℃で15時間反応させた。反応生成液の粘度は4
0℃で34cpsで、酸価(溶剤を除いた成分)は95
mgKOH/gであった。 実施例3(不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂の合成) 実施例2の中で無水フタル酸に代えてヘキサヒドロ無水
フタル酸36.1gを用い、実施例2と同様に反応さ
せ、粘度が82cps(25℃)で、酸価(溶剤を除い
た成分)が93mgKOH/gの生成物を得た。 実施例4(不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂の合成) 実施例2の中でアクリル酸の代わりにメタクリル酸3
1.9gを用い、実施例2と同様に反応させ、粘度が8
5cps(25℃)で、酸価(溶剤を除いた成分)が9
0mgKOH/gの生成物を得た。
【0020】実施例5〜9 表1に記載の配合比率に従ってソルダーレジスト樹脂組
成物を配合し、銅スルホールプリント配線板にスクリー
ン印刷法にて20〜30μmの膜厚で塗布した後、塗膜
を70℃で15分間乾燥した後、ネガフイルムを塗膜に
直接接触させて当てる。次いで、5KW超高圧水銀灯を
使用して紫外線を照射し、次いで、1.5%Na2 CO
3 水溶液で塗膜の未照射部分を溶解除去した。その後、
熱風乾燥器で150℃、30分間加熱硬化を行い、得ら
れたそれぞれの供試体について、各種の性能試験を行っ
た。それらの結果を表1に示す。
【0021】
【表1】 表1 成分 実施例 5 6 7 8 9 実施例1で得た生成物 48.7 41.1 実施例2で得た生成物 57.5 28.7 実施例3で得た生成物 65.6 28.7 実施例4で得た生成物 17.6 エポキシアクリレート*1 5.7 9.9 5.7 EPPN−201 *2 2.8 7.5 7.5 2.9 ペンタエリスリトールトリ アクリレート 0.7 1.2 トリス(ヒドロキシエチル)イ ソシアヌレートジアクリレート1.0 2.9 SP−170 *3 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 DETX *4 2.8 1.7 2.0 1.7 2.4 EPA *5 2.8 1.7 2.0 1.7 2.4 ブチルセロソルブアセテート 20.9 8.6 − 8.6 5.9 タルク 20.9 17.2 19.7 17.3 23.5 貯蔵安定性 10日以上 10日以上 10日以上 10日以上 10日以上 溶解性 ○ ○ ○ ○ ○ 耐ハンダ性 ○ ○ ○ ○ ○ 密着性 ○ ○ ○ ○ ○ 絶縁抵抗(Ω) 3.5×1012 3.0×1012 2.1×1012 3.3×1012 2.8×1012 各成分の数値は重量部を示す。
【0022】*1 エポキシアクリレート:EPPN−
201(日本化薬(株)製、フェノール・ノボラック型
エポキシ樹脂)のエポキシ基1化学当量あたりアクリル
酸0.5化学当量を反応させたもので、ブチルセロソル
ブアセテート30%で希釈したもの。 *2 EPPN−201:フェノール・ノボラック型エ
ポキシ樹脂(日本化薬(株)製) *3 SP−170:旭電化(株)製、光カチオン重合
触媒 *4 DETX:2,4ージエチルチオキサントン(日
本化薬(株)製、光重合開始剤) *5 EPA:N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル
エステル(日本化薬(株)製、光重合促進剤)
【0023】
【発明の効果】本発明の不飽和基含有ポリカルボン酸樹
脂を含む樹脂組成物は、貯蔵安定性が良好で、アルカリ
水溶液で現像が可能で、耐熱性、耐溶剤性、密着性、電
気絶縁性に優れた硬化物を与え、ソルダーレジスト樹脂
組成物に適する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/17 C08F 220/30 C08F 299/02 - 299/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中、R1 、R2 はそれぞれ独立して水素原子、また
    は炭素数1〜4のアルキル基を示し、nは0〜30を示
    す。又、Gはグリシジル基を示す。)で表されるポリエ
    ポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応生成物に、
    多塩基性カルボン酸又はその無水物を反応させてなる不
    飽和基含有ポリカルボン酸樹脂。
  2. 【請求項2】請求項1記載の不飽和基含有ポリカルボン
    酸樹脂及び重合開始剤を含有する樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1記載の不飽和基含有ポリカルボン
    酸樹脂を含有するソルダーレジスト樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項2又は請求項3記載の樹脂組成物の
    硬化物。
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