JP2867702B2 - 自立性袋、自立性袋の製造方法及び製造装置 - Google Patents

自立性袋、自立性袋の製造方法及び製造装置

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JP2867702B2 JP4509896A JP50989692A JP2867702B2 JP 2867702 B2 JP2867702 B2 JP 2867702B2 JP 4509896 A JP4509896 A JP 4509896A JP 50989692 A JP50989692 A JP 50989692A JP 2867702 B2 JP2867702 B2 JP 2867702B2
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鎭男 廣瀬
郁夫 登内
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は、剛性が有り、自立した時の安定性及び保形
性に優れ、取り扱い易い自立性袋、並びにその自立性袋
の製造方法及び製造装置に関するものである。
[背景技術] 従来、内容物を入れた時に倒れないで自立することが
できるフイルム製の自立性袋が知られている。これらの
自立性袋としては、ドイパックと称される胴部フイルム
と底部を構成するフイルムを2重折りにして重ね、重ね
合わせた底部を曲線状(円形状)にシールしてなるもの
や、2枚の対向する胴部フイルムの底部を形成する部分
に折り曲げた底部フイルムを角度を持たせて一体化する
ようにシールして底面が角状になるようにしたもの(例
えば特開昭57−46750号公報等)とか、1枚のフイルム
から底部となる部分をW状に折り込み角度を持たせて側
面をシールして底面が角状になるようにして自立性を持
たせたもの(例えば特開昭56−123255号公報)、あるい
は袋の側壁面となる部分をガゼット折りとして自立性を
持たせたもの(例えば特開昭54−8072号公報、特開昭60
−172656号公報等)などが知られている。
これらのうち、内容物として液状物を充填して自立性
を持たせようとするとドイパック形式、又は底部を角状
としたものが通常用いられており、側壁部をガゼット折
りしたものは主として紙箱と組み合わせて用いられる
か、あるいは粉状体の充填用に主として用いられてき
た。
しかしながら、従来の自立性袋は、内容物を入れた状
態では上部に行くほど剛性が不足しているため、あまり
安定性及び保形性に優れているとは言えず、さらに内容
物を排出するときに胴部フイルムが内容物の重量で折れ
曲がり、排出量の調整が難しいなど取り扱いが難しいと
いう欠点があった。
これらの欠点を解決するには胴部を構成するフイルム
を厚くして剛性を持たせる方法があるが、単にフイルム
を厚くすれば袋体として取り扱い難く、袋体としてより
も容器となって、柔軟性が劣るなどの袋の特性が失われ
てしまうことに加えて製造コストが高くなるという問題
点があった。
フイルムを厚くする以外には、袋体のシール部を効果
的に利用する方法もあるが、この方法は袋体の構造に制
限されてしまうし、問題点の解決には至っていないのが
現状である。これ以外では自立性袋の形状そのものを変
えて、袋の胴部に絞りを形成し、自立安定性を付与させ
る構造のものも提案されているが(特開昭62−16345号
公報)、この提案においても内容物排出時の問題が依然
として残ったままである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重
ねた結果、自立性袋を構成している胴構成部と底構成部
を多層プラスチックフイルムにし、該多層プラスチック
フイルムを内層に熱接着性プラスチック層を有するもの
にし、胴構成部の多層プラスチックフイルムの内層又は
外層に、断面形状が凹部と凸部が隣接した形状であっ
て、かつ平面形状が縦条、斜め条、横条、曲線条又はこ
れらを組み合わせた形状の線状リブを設けることによ
り、剛性に優れ、自立安定性、保形性に優れた自立性袋
を得ることができることを見い出した。
ところで、厚みの薄いプラスチックフイルムに線状リ
ブを効率良く設けることは、難しく、現在まで開発され
ていなかった。
従って、線状リブ付きプラスチックフイルムを製造
し、さらにその線状リブ付きプラスチックフイルムから
自立性袋を製造する効率的な自立性袋の製造方法も開発
されていなかった。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重
ねた結果、先端に線状の突起を有する押し型を多層プラ
スチックフイルムに押し当て、その押し当てた多層プラ
スチックフイルム部の厚みを薄くし線状の溝を形成させ
ると、その溝の上端部にプラスチックの盛り上がり部を
形成することができ、そしてその盛り上がり部を固定す
ることにより線状リブを設けることができることを見い
出し、さらにその線状リブ付き多層プラスチックフイル
ムから自立性袋を効率的に製造することを見い出した。
すなわち、本発明は、剛性を有し、内容物、特に液状
物乃至流動性を有する物質を入れた時に安定して自立す
ることができ、袋の形を保つことができ、しかも取り扱
い易い自立性袋を提供することを目的とするものであ
る。
また、本発明は、この自立性袋を効率的に製造するこ
とができる線状リブ付き自立性袋の製造方法及びその製
造装置を提供することを目的とするものである。
[発明の開示] 本発明は次の第1〜7項に示す発明よりなる。
第1項 多層プラスチックフイルムから成る胴構成部と
底構成部から構成されている自立性袋であって、該多層
プラスチックフイルムが内層に熱接着性プラスチック層
を有し、胴構成部の多層プラスチックフイルムの内層又
は外層に、断面形状が凹凸状であって、かつ平面形状が
縦条、斜め条、横条、曲線条又はこれらを組み合わせた
形状の線状リブを有することを特徴とする自立性袋。
第2項 袋側部を形成するサイドシール線を有する第1
項記載の自立性袋。
第3項 サイドシール線が自立した時の袋の高さの中間
部にくびれ部を有する第2項記載の自立性袋。
第4項 底構成部が折り曲げられて胴構成部と底構成部
とによりほぼW字状に重ね合わされている第1〜3項記
載の自立性袋。
第5項 くびれ部とほぼ同程度の高さ、かつサイドシー
ル線から内側に袋幅の10%以上離れた位置の胴構成部に
内側向きに突状の略円弧状曲線部を有する線状リブが設
けられている第3項又は第4項記載の自立性袋。
第6項 先端に線状の突起を有する押し型を表面層に熱
接着性プラスチック層を有する多層プラスチックフイル
ムに押し当てることにより、該線状の突起を押し当てた
プラスチックフイルム部の厚みを薄くし線状の溝を形成
させると共にその溝の上端部に盛り上がり部を形成さ
せ、その盛り上がり部を固定させることにより、線状リ
ブを多層プラスチックフイルムに設ける工程(1)、該
線状リブ付き多層プラスチックフイルム同士又は該リブ
付き多層プラスチックフイルムと他の多層プラスチック
フイルムを熱接着性プラスチック層が内面になるように
して重ねる工程(2)、該重ねられた多層プラスチック
フイルムに袋の形状を形成するヒートシールを施こす工
程(3)、該ヒートシールされた多層プラスチックフイ
ルムから袋を切断する工程(4)の各工程から成ること
を特徴とする線状リブ付き自立性袋の製造方法。
第7項 先端に線状の突起を有する押し型を有する押し
型手段、該押し型手段に表面層に熱接着性プラスチック
層を有する多層プラスチックフイルムを送り込む送り込
み手段、及び該線状の突起を押し当てることにより形成
された盛り上がり部を固定する手段からなる線状リブ付
き多層プラスチックフイルムの製造手段(1)、該線状
リブ付き多層プラスチックフイルム同士又は該線状リブ
付き多層プラスチックフイルムと他の多層プラスチック
フイルムを熱接着性プラスチック層が内面になるように
して重ねる手段(2)、該重ねられた多層プラスチック
フイルムに袋の形状を形成するヒートシールを施こす手
段(3)、該ヒートシールされた多層プラスチックフイ
ルムから袋を切断する手段(4)の各手段から成ること
を特徴とする線状リブ付き自立性袋の製造装置。
上記各項の発明が好ましい実施態様として、次の第8
〜20項の実施態様がある。
第8項 サイドシール線が該底構成部の折り曲げ部の袋
の幅に対し袋の上部の幅が狭くなるように形成されてい
る第2〜5項記載の自立性袋。
第9項 線状リブの下端が、サイドシール線に沿って袋
底部付近まで延設されている第5項記載の自立性袋。
第10項 線状リブの上端が、袋上部のサイドシール線付
近に延設されている第5項又は第9項記載の自立性袋。
第11項 線状リブが、先端に線状の突起を有する押し型
をプラスチックフイルムに押し当てることにより、該線
状の突起を押し当てたプラスチックフイルム部の厚みを
薄くし線状の溝を形成させると共にその溝の上端部に盛
り上がり部を形成させ、その盛り上がり部を固定させる
ことにより設けられたものである第1、2、3、4、
5、8、9又は10項記載の自立性袋。
第12項 底構成部が折り曲げられて胴構成部と底構成部
とによりほぼW字状に重ね合わされており、自立した時
の底部が略6角形になるように底構成部の折り曲げ部の
両端から底端部に向けて内側端が斜線状のヒートシール
部を有し、該斜線状のヒートシール部の下端間に内側端
が曲率R80以上の円弧曲線状のヒートシール部を有する
第1項記載の自立性袋。
第13項 内容物の排出口の内面に内容物誘導用線状リブ
を設けている第1、2、3、4、5、8、9又は10項記
載の自立性袋。
第14項 多層プラスチックフイルムが融点に差のあるプ
ラスチックフイルムを積層した多層プラスチックフイル
ムであり、かつ押し型の線状の突起が、融点の低いプラ
スチックフイルム層に押し当てられ、その時に融点の低
いプラスチックフイルムの融点以上で、融点の高いプラ
スチックフイルムの融点以下の温度に加熱されている第
6項記載の線状リブ付き自立性袋の製造方法。
第15項 盛り上がり部の固定が、冷却により行われる第
6項記載の線状リブ付き自立性袋の製造方法。
第16項 工程(2)の前又は後に、2枚の線状リブ付き
多層プラスチックフイルムのそれぞれの端部に袋の底部
を構成する底構成プラスチックフイルムを取り付ける工
程を設ける第6項記載のリブ付き自立性袋の製造方法。
第17項 工程(1)の原料である多層プラスチックフイ
ルムが、1本の原反ロールから供給された長尺の多層プ
ラスチックフイルムを長手方向に2枚に切断されて供給
されるものである第6項記載の線状リブ付き自立性袋の
製造方法。
第18項 盛り上がり部の固定手段が、冷却により行われ
る手段である第7項記載の線状リブ付き自立性袋の製造
装置。
第19項 手段(2)の前又は後に、2枚のリブ付き多層
プラスチックフイルムのそれぞれの端部に袋の底部を構
成する底構成プラスチックフイルムを取り付ける手段を
設ける第7項記載の線状リブ付き自立性袋の製造装置。
第20項 手段(1)が、原料である多層プラスチックフ
イルムが、1本の原反ロールから供給された長尺の多層
プラスチックフイルムを長手方向に2枚に切断されて供
給されるものである第7項記載の線状リブ付き自立性袋
の製造装置。
本発明の自立性袋の胴構成部に施された線状リブは、
線状溝に沿って線状突部を有する構造であるので、線状
溝に沿って折れ曲がり易く、線状突部により優れた剛性
を有する。このため、この線状リブは、剛性と保形性を
同時に満たす優れた効果を発揮する。
従って、本発明によれば、自立性袋の胴部フイルムに
剛性を付与するための線状リブを有するので、内容物の
取り出し時又はその取り扱い時において、従来の自立性
袋に見られるような腰折れ現象は全く見られず、非常に
優れた自立性、保形性を有する自立性袋を得ることがで
き、また線状リブを自立性袋の外層に設けた場合は滑り
性の効果も得ることができる。このため、本発明の自立
性袋は、極めて取り扱い易いものである。本発明の自立
性袋は、液状内容物に限らず粉体内容物、さらには液状
と固体状の混在した内容物のものにも同様の優れた効果
を得ることができる。
また、本発明の線状リブ付き自立性袋の製造方法及び
その製造装置によれば、線状リブの形成も非常に簡単で
あり、製袋ライン中にも容易に組み込むことができ、上
記自立性袋を効率的に製造することができる。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の工程(1)に使用する線状リブ付
き多層プラスチックフイルムの製造装置を示す概略図で
ある。
第2図は、本発明の工程(1)により製造された線状
リブ付き多層プラスチックフイルムを示す平面図であ
る。
第3図は、本発明の工程(1)により製造された他の
線状リブ付き多層プラスチックフイルムを示す平面図で
ある。
第4図は、本発明の工程(1)により製造された他の
線状リブ付き多層プラスチックフイルムを示す平面図で
ある。
第5図は、本発明の工程(1)の一実施例である線状
の突起を有する押し型を多層プラスチックフイルムに押
し当てたときの状態を示す断面図である。
第6図は、本発明の工程(1)の一実施例である線状
の突起を有する押し型を多層プラスチックフイルムに押
し当てたときの状態を示す拡大断面図である。
第7図は、第1図における押し型の他の例を示す断面
図である。
第8図は、第7図により成形された線状リブを有する
多層プラスチックフイルムの断面図である。
第9図は、本発明の線状リブ付き自立性袋の製造装置
の概略図である。
第10図は、本発明の一実施例である自立性袋製造用フ
イルムであり、2枚の長尺のプラスチックフイルムから
成る胴構成部を重ね、その胴構成部の幅方向の両端部に
長尺のプラスチックフイルム製の底構成部を形成した状
態の断面図であある。
第11図は、本発明の一実施例の自立袋を製造するため
の底構成部をW字状に折り曲げて重ね合わせ、2枚の長
尺の胴構成部を重ね合わせた状態を示した断面図であ
る。
第12図は、第6図のヒートシール部において、重ね合
わせた2枚の胴構成部をその幅方向に自立性袋を2個形
成するためにヒートシールした状態を示した平面図であ
る。
第13図は、本発明の一実施例である自立性袋の平面図
である。
第14図は、本発明の一実施例である自立性袋の平面図
である。
第15図は、本発明の一実施例である自立性袋の平面図
である。
第16図は、本発明の一実施例である自立性袋の平面図
である。
第17図は、本発明の一実施例である自立性袋の平面図
である。
第18図は、第15図に示された本発明の一実施例である
自立性袋に液状充填物を入れたときの斜視図である。
第19図は、第18図の自立性袋の側面図である。
第20図は、従来の自立性袋であるドイパックに液状充
填物を入れたときの斜視図である。
なお、図中の符号は、次のものを示す。1:多層プラス
チックフイルム原反ロール、2:多層プラスチックフイル
ム、3:ダンサーロール、4:押し型、5:押し型駆動装置、
6:冷却型、7:冷却型駆動装置、8:押さえ具、9:押さえ具
駆動装置、10:クランプ、11:クランプ駆動装置、12:ク
ランプ、13:クランプ、14:クランプ駆動装置、15:クラ
ンプ、16:クランプ軸、17:クランプピッチ送り装置、1
8:受け台、19:ダンサーロール、20:巻き取りロール、2
1:線状リブ、22:線状の突起、23:線状の突起、24:線状
盛り上がり部、25:線状溝、26:方向変更ロール、27:カ
ッター、28:方向変更ロール、29:底構成部、30:ロー
ル、31:ゴムロール、32:ヒートシールバー、33:ヒート
シールバー駆動装置、34:ヒートシール受け台、35:冷却
型、36:打ち抜き刃、37:袋、38:ロール、39:ロール、4
0:ロール、41:胴構成部、42:底構成部、43:ヒートシー
ル線、44:ヒートシール線、45:折り曲げ部、46:サイド
シール線、47:くびれ部、48:キャップ、49:栓、50液
面、51:加圧盤、52:断熱材、53:内容物誘導用線状リブ [発明を実施するための最良の態様] 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の自立性袋は、多層プラスチックフイルムから
成る胴構成部と底構成部から構成されている自立性袋で
あり、その多層プラスチックフイルムは、内層が熱接着
性プラスチック層を有するものである。
多層プラスチックフイルムとしては、内層に熱接着性
プラスチック層を有するものであれば特に限定されるも
のではなく、種々のものを使用することができる。
内層の熱接着性プラスチック層の材質としては、種々
のプラスチックを使用するここができるが、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリ
塩化ビニルなどのい塩素含有ポリオレフィン、ポリスチ
レンなどの芳香族ビニルポリマー、ポリウレタン、ポリ
エチレンテレフタレードなどのポリエステル、ナイロン
などのポリアミド、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリエーテル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−アクリル酸共重合体などのエチレンと共重合可
能な単量体との共重合体、アイオノマーなどが挙げられ
るが、これらの物質は一種単独で用いてもよく、二種以
上を組み合わせて用いてもよい。なお、袋の胴構成部と
底構成部が異なる場合は、それぞれの内層プラスチック
層が同種のプラスチックであってもよいし、異なるプラ
スチックであっても良いが、同種のものが接着し易いの
で好ましい。
また、内層プラスチック層は、一層であっても良い
し、二層以上の多層構造であっても良い。
多層プラスチックフイルムとしては、内層の熱接着性
プラスチック層に上記プラスチック及びその他の種々の
プラスチックから成るフイルムを積層した積層フイルム
が使用できるが、融点に差のあるプラスチックフイルム
を積層した多層プラスチックフイルムが好ましい。融点
に差のあるプラスチックフイルムの多層プラスチックフ
イルムは、融点の低いプラスチックフイルムの融点近く
の温度で線状の突起を融点の低いプラスチックフイルム
に押し当てた場合、融点の高いプラスチックフイルムは
溶融しないので、融点の低いプラスチックフイルム層の
みに線状溝を形成することができる。この融点に差のあ
る多層プラスチックフイルムを使用する場合は、線状の
突起を押し当て過ぎたときでもプラスチックフイルムを
切断することが起こり難いので好ましい。
三層以上の多層プラスチックフイルムの場合、中間層
よりも内層及び外層に融点の低いプラスチックフイルム
を積層しているものを使用すると、両側から同時に線状
の突起を押し当て、同時に線状溝及び盛り上がり部を形
成することができる。
融点の差は、特に限定されるものではないが、10℃以
上の差があるものが好ましく、特に20℃以上の差がある
ものが好ましく、さらに30℃以上の差があるものが好ま
しい。
融点の低いプラスチックフイルムとしては、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンフイ
ルムなどが挙げられ、融点の高いプラスチックフイルム
としては、例えば延伸ナイロン6−6、延伸ポリエチレ
ンテレフタレートなどのエンジニアリングプラスチック
フイルムなどが挙げられる。
また、多層プラスチックフイルムにバリアー性を付与
するために、中間層にアルミニウム箔、エチレンと酢酸
ビニルとの共重合体をケン化したもの(EVOH)、塩化ビ
ニリデンなどを使用したプラスチックフイルムも使用す
ることができる。
また、多層プラスチックフイルムとしては、内層の熱
接着性プラスチック層にアルミニウムや紙などのプラス
チック以外の材質のフイルムを積層した柔軟な積層フイ
ルムを使用することもできる。
さらに、多層プラスチックフイルムに印刷を施したも
のも使用することができる。
多層プラスチックフイルムの厚みは、特に限定される
ものではないが、通常10μm〜1000μmのものが用いら
れ、好ましくは30μm〜500μmであり、特に好ましく
は30μm〜300μmである。また、内層の熱接着性プラ
スチック層の厚みは、特に限定されるものではなく、好
ましくは20〜300μmであり、特に好ましくは50〜250μ
mである。
本発明の自立性袋は、胴構成部の多層プラスチックフ
イルムの内層又は外層に、断面形状が凹部と凸部が隣接
した形状であって、かつ平面形状が縦条、横条、斜め
条、曲線条又はこれらを組み合わせた形状の線状リブを
設けることが必要である。
本発明の自立性袋に設けられる線状リブは、断面形状
が凹部の線状溝と断面形状が凸部の線状突部が隣接した
形状であれば良いが、特に、2本の線状突部の間に1本
の線状溝を有する構造が好ましい。
断面形状が凹部である線状溝の幅は、通常100〜500μ
mであり、好ましくは500〜3000μmである。また、線
状溝の深さは、特に多層プラスチックフイルムの内層又
は外層の厚み範囲内が好ましいが、自立性袋としての必
要性能を損なわぬ範囲で内層である熱接着性プラスチッ
ク層又は外層の厚みを越えて線状溝を形成することも可
能である。
形成される線状リブの線状突部の高さや幅は、要求さ
れる剛性に応じて適宜選定して定めれば良いが、突部の
高さは通常20〜500μmであり、好ましくは50〜300μm
である。なお、ここで突部の高さとは、線状リブを有す
るプラスチックフイルム表面の線状リブが施されていな
い部分の表面から突部の頂点までの高さをいう。
また、線状リブの平面形状は、縦条、横条、斜め条、
曲線条又はこれらを組み合わせた形状である。また、線
状リブの本数は要求される性能に応じて適宜選択すれば
良く、自立性袋の胴構成部片面当たり1本でも良いし、
2本以上でも良いが、好ましくは2〜10本である。な
お、線状リブが2本以上ある場合は、それぞれ離れてい
ても良いし、連結していても良い。
なお、線状リブの効果を効率良く引き出すためには、
線状リブの平面形状は通常縦方向(自立性袋を自立させ
た時の垂直方向)が好ましいが、更に効果を高めるため
に斜め方向と縦方向の線状リブを組み合わせても良く、
更にはそのリブ効果を横方向に必要とする場合には、横
方向の線状リブを施しても何ら差し支えない。このよう
に、線状リブの方向は、その目的によって適宜選択され
る。
この線状リブは、自立性袋の内層又は外層のいずれか
一方に施されておれば良く、両方に施されていても良
い。また、線状リブは、自立性袋の胴構成部の片面のみ
に施しても良いが、両面に施すことが好ましい。
本発明の自立性袋は、多層プラスチックフイルムから
成る胴構成部と底構成部から構成されている自立性袋で
あれば、胴構成部と底構成部の形状は、何等制限され
ず、例えばドイパック形状、ガゼット形状などのもので
も良く、また袋の底部と上部の幅が同じもの、袋の底部
の幅に比べて上部が狭くなっているものなど種々の形状
を適応できる。
なお、本発明の自立性袋は、上記底構成部が折り曲げ
られて胴構成部と底構成部とによりほぼW字状に重ね合
わされていることが好ましい。この構造を有すると内容
物を入れた場合に底構成部が広がり自立安定性を得るこ
とができる。
また、本発明の自立性袋は、上記底構成部の折り曲げ
部の袋の幅に対し袋の上部の幅が狭くなるように袋側部
を形成するサイドシール線を有することが好ましい。こ
こで、袋の幅とは、自立性袋を平面状に畳んだ時の自立
性袋の側部を形成する2本のサイドシール線の内側端間
の長さであって、底端部に対し平行方向の長さを意味す
る。
上部の幅が狭くなっている自立性袋においては、自立
性袋の上部の幅は、底構成部の折れ曲げ部の袋の幅に対
し狭くなっておれば特に限定されるものではないが、通
常90%以下であり、40〜90%の範囲にすることが好まし
く、特に55〜80%が好ましく、最適値は60〜75%であ
る。
また、サイドシール線は、袋幅が連続的に狭くなる傾
斜部分を有することが好ましい。
この袋の幅が連続的に狭くなる傾斜部分は、袋の側部
を構成するサイドシール線の全体でも良く、全体でなく
てもサイドシール線の一部にあっても良いが、通常自立
性袋の高さの30%以上の上の部分にあることが好まし
く、特に40%以上の上部にあることが好ましい。
なお、袋の底部からその傾斜部分が開始する高さまで
の部分は、袋の幅がほぼ同じであることが好ましいが、
袋の幅が拡大する傾斜部分を有しても良い。
また、ここで連続的とは、狭義の連続的の意味だけで
なく、断続的の意味も有するが、狭義の連続的が好まし
い。また、傾斜部分は、直線状、ほぼ直線状、折れ線
状、曲線状などでも良く、これらの組合せでも良い。
サイドシール線の幅は、サイドシール線の全長にわた
って必ずしも均一である必要はなく、例えば袋の上部の
部分が大きくても良い。サイドシール線の幅は、剛性を
もたせるためには通常最小幅が2mm〜10mmの範囲で選ば
れるが、3〜7mmが好ましい。
この袋の幅が連続的に狭くなる傾斜部分を設けること
により自立性袋の剛性を一層高めることができる。
なお、各サイドシール線の外側縁の幅は、袋の底部と
上部とで同じであっても良い。
サイドシール線は、種々の接着方法により形成するこ
とができるが、ヒートシールにより形成することが好ま
しい。
本発明の自立性袋は、上記サイドシール線が自立時の
袋の高さの中間部にくびれ部を有することが好ましい。
この場合、くびれ部とは、自立性袋に内容物を充填し
た際にそのくびれ部が袋の内側に食い込んで凹部を形成
することができるものであり、くびれ部における袋の幅
がくびれ部の上下に接続しているサイドシール線部の少
なくとも一方のサイドシール線部における袋の幅よりも
短くなっており、かつくびれ部のサイドシール線の内側
端がくびれ部の上下に接続しているサイドシール線部の
内側端を結んだ直線よりも袋の内側にずれているものを
言う。このずれの大きさは、その直線に垂直方向のその
直線とサイドシール線部の内側端の間の長さを言うが、
特に限定されるものではなく、通常はくびれ部が位置す
る袋の幅の2〜15%の範囲であり、好ましくは4〜12%
の範囲であり、特に好ましくは6〜10%の範囲である。
このくびれ部は、少なくともサイドシール線1本あたり
1個設ければ良いが、2個以上設けても良く。また、2
本のサイドシール線の両方に対称的に設けることが好ま
しい。
くびれ部を設ける位置は、自立性袋の高さの中間部で
ある。ここで中間部とは、自立袋の高さの30%〜80%の
範囲であり、好ましくは40%〜70%の範囲であり、特に
好ましくは40%〜60%の範囲である。また、くびれ部
は、上記傾斜部分が開始する位置に設けることが好まし
いが、それ以外の位置に設けても良い。
くびれ部の形状は、特に限定されるものではなく、例
えば直線を折り曲げた形状、円弧などの曲線形状などの
種々の形状にすることが出来るが、く字形状が好まし
い。
このくびれ部は、袋に内容物を充填した際にそのくび
れ部が袋の内側に食い込んで凹部を形成することができ
る。このくびれ部を設けることにより自立性袋の剛性を
より一層高めることができ、自立性袋の保形性を高める
ことができ、さらにくびれ部を手で持つことにより自立
性袋を持ち易くすることができる。
本発明の自立性袋は、上記該くびれ部とほぼ同程度の
高さ、かつサイドシール線から内側に袋幅の10%以上離
れた位置の胴構成部に内側向きに突状の略円弧状曲線部
を有する線状リブが設けられてることが特に好ましい。
この線状リブは、その線状溝の部分で折れ曲がり易い
ため、袋に内容物を充填した際に、くびれ部により形成
される凹部の端部が折り曲げられた線状溝により形成さ
れる。このため、上記くびれ部により形成される凹部の
形状を所定の形状に確実に保つことができ、優れた自立
安定性を得ることはできる。さらに線状リブとサイドシ
ール線の間又は各線状リブの間には面による張りが得ら
れ、押し潰しに対する抵抗強度を大きくすることができ
る。
線状リブの形状は、袋の内側に向けて突状になってい
る略円弧状曲線部を有するものである。この略円弧状の
曲線部の曲率は、特に限定されるものではないが、通常
R5〜R100(半径5mm〜半径100mm)の範囲であり、好まし
くはR5〜R80であり、特に好ましくはR10〜R50の範囲で
ある。また、この略円弧状の曲線部の曲率は、この円弧
状曲線部全体にわたって均一である必要はない。
略円弧状曲線部の長さは、上記効果を得ることができ
るように袋の大きさにより適宜選定すれば良いが、通常
袋の高さの1〜20%の範囲であり、好ましくは5〜15%
の範囲である。
各線状リブの略円弧状曲線部が設けられる位置は、上
記くびれ部とほぼ同程度の高さであって、かつサイドシ
ール線から内側に袋幅の10%以上離れた位置の胴構成部
である。ここで、くびれ部とほぼ同程度の高さとは、通
常くびれ部の高さの±20%の範囲であり、好ましくは+
10%〜−20%の範囲であり、特に好ましくは0〜−20%
の範囲である。
各線状リブの略円弧状曲線部が設けられる位置は、サ
イドシール線から袋幅の10%以上離れた位置であれば良
いが、好ましくは15〜40%の範囲である。
この線状リブは、胴構成部の片面に一本でも良く、2
本以上でも良いが、2本が好ましい。また、この線状リ
ブは、少なくとも胴構成部の片面に設けられていること
が必要であるが、表裏両面の胴構成部にそれぞれ対称的
に設けられていることが好ましい。
また、この線状リブの下端は、サイドシール線に沿っ
て袋底部付近まで延設されているものが好ましい。サイ
ドシール線に沿って延設されている線状リブの下部分が
設けられる位置は、サイドシール線から内側に15〜40%
離れた位置が好ましく、特に20〜30%離れた位置が好ま
しい。線状リブの下端に延設されている部分の形状は、
直線又は曲線が好ましく、特に直線が好ましい。
また、この線状リブの上端は、袋上部のサイドシール
線付近まで延設されているものが好ましい。この線状リ
ブの上端への延設末端の位置は、サイドシール線から内
側に袋の15%以内が好ましく、また袋の上端部から20%
以内が好ましい。この線状リブの上端に延設されている
部分の形状は、直線又は曲線が好ましい。
さらに、本発明の線状リブは、先端に線状の突起を有
する押し型をプラスチックフイルムに押し当てることに
より、該線状の突起を押し当てたプラスチックフイルム
部の厚みを薄くし線状の溝を形成させると共にその溝の
上端部に盛り上がり部を形成させ、その盛り上がり部を
固定させることにより線状リブを設けたものが好まし
い。線状溝によって折り曲げ易くなり、線状突部によっ
て袋の強度が増し、自立安定性が極めて優れた自立性袋
を得ることができる。
本発明の自立性袋は、自立した時の底部が略6角形に
なるように底構成部の折り曲げ部の両端から底端部に向
けて内側端が斜線状のヒートシール部を有することが好
ましい。
上記内側端が斜線状のヒートシール部は、上記折り曲
げ部から底端部に向けて行われるが、このヒートシール
部の斜線状の内側端により、自立した時の底部が略6角
形になる。すなわち、このヒートシール部の斜線状の内
側端は、略6角形の形状の4辺を構成するように行われ
る。ヒートシール部の内側端を形成する斜線状の形状
は、必ずしも直線である必要はなく、曲線でもよいが、
直線が好ましい。また、その斜線部の角度は、種々の角
度を適宜選定して決めれば良いが、30〜60度の範囲が好
ましい。
斜線状のヒートシール部が、底構成部を折り曲げない
でヒートシールを行っても良いし、底構成部を折り曲げ
てヒートシールを行っても良い。
また、本発明の自立性袋は、自立した時の底部が略6
角形になるように底構成部の折り曲げ部の両端から底端
部に向けて内側端が斜線状のヒートシール部を有し、該
斜線状のヒートシール部の下端間に内側端が曲率R80以
上の円弧曲線状のヒートシール部を有することが好まし
い。
この円弧曲線状のヒートシール部により、袋底部の周
縁に底補強部が形成されるが、内側端が曲率R80以上の
円弧曲線状であるためにその底補強部に凹部が生じにく
くなり、底補強部が内側に折れ曲がりにくくなる。従っ
て、優れた自立安定性を得ることができる。
このヒートシール部の内側端の曲率は、R80以上であ
れば良く、底部の袋の幅に応じて適宜選定すれば良い
が、R80〜R500が好ましく、特にR100〜R300の範囲が好
ましい。
なお、本発明の自立性袋の高さ及び幅は、特に限定さ
れるものではなく、要求特性に応じ種々の大きさを選定
することができるが、比較的大きな自立性袋でも自立安
定性及び保形性に優れている。また、斜線状のヒートシ
ール部の下端間に内側端が曲率R80以上の円弧曲線状の
ヒートシール部を有する本発明の自立性袋においては、
特に袋幅が80〜200mmの範囲のものが効果的である。
また、本発明の自立性袋は、内容物の排出口の内面に
線状リブを設けたものが好ましい。この線状リブは、前
記線状リブの構造と同様な構造を有するものである。こ
の線状リブを設けることにより、排出口に誘導通路が確
保されるため、内容物の排出口に内容物を誘導すること
が極めて容易に行うことができる。
この内容物誘導用線状リブは、内容物の排出方向に沿
って設けられれば良く、その形状は直線状でも良く、曲
線状でも良い。
この内容物誘導用線状リブの本数は、特に限定される
ものではなく、1本でも良く、2本以上でも良い。
この内容物誘導用線状リブは、自立性袋の内面の片面
に施しても良いが、内面の両面に施すことが好ましく、
特に対称的に両面に施すことが好ましい。
また、自立性袋の口部は、必ずしも自立袋の上端に設
ける必要はなく、自立性袋の側壁部に設けても良いが、
自立性袋の上端に設けることが好ましい。
また、自立性袋の口部には、ヒートシールを施した
り、キャップ付き栓を取り付けて密封することもでき
る。
なお、自立性袋の開口部が袋の上部にある場合、袋の
上部を折り曲げて、折り曲げたまま袋の上部を袋に取り
付けられたフイルム片又はクリップなどに挟むことなど
の方法により固定し、内容物が漏れないようにすること
も好ましい。
さらに、本発明の自立性袋においては、頂部に開口用
のノッチを形成して開口し易くすることも可能であり、
また開口部にファスナー形状のものを取り付けてリクロ
ーズタイプのものとしても何等差し支えない。
次に、本発明の線状リブ付き自立性袋の製造方法につ
いて説明する。
本発明の線状リブ付き自立性袋の製造方法において
は、先端に線状の突起を有する押し型を表面層に熱接着
性プラスチック層を有する多層プラスチックフイルムに
押し当てることにより、該線状の突起を押し当てた多層
プラスチックフイルム部の厚みを薄くし線状の溝を形成
させると共にその溝の上端部に盛り上がり部を形成さ
せ、その盛り上がり部を固定させることにより線状リブ
を多層プラスチックフイルムに設ける工程(1)を行
う。
この工程(1)においては、先端に線状の突起を有す
る押し型を多層プラスチックフイルムに押し当てること
が必要である。
工程(1)の原料である多層プラスチックフイルム
は、1本の原反ロールから供給される長尺の多層プラス
チックフイルムを長手方向に2枚に切断されて供給され
るものでも良い。この長手方向の切断は、製造する袋の
形状に応じて行えば良いが、通常切断されていない多層
プラスチックフイルムの長手方向の中心線で行うこと
が、無駄がないので好ましい。
このように工程(1)に原料の多層プラスチックフイ
ルムが供給される場合、切断されて2枚になった多層プ
ラスチックフイルムの工程(3)までのそれぞれの距離
を同じにすることにより、印刷ズレがない袋を製造し易
いので好ましい。
なお、この場合、工程(1)の線状リブ付けは、2枚
の多層プラスチックフイルムのいずれか一方に行っても
良いし、又は両方に行っても良い。
工程(1)において使用する押し型は、先端に線状の
突起を有するものである。
線状の突起は、それを多層プラスチックフイルムに押
し当てることにより、その突起を押し当てたプラスチッ
クフイルム部の厚みを薄くし線状の溝を形成することが
でき、そしてその溝の上端部に盛り上がり部を形成させ
ることができる。
線状の突起の高さは、少なくとも線状の溝を形成する
ことができ、かつ溝の上端部の盛り上がり部の形成を妨
害しないことが必要であり、通常0.3mm以上、好ましく
は0.5〜3mmである。
線状の突起の幅は、線状の溝を形状することができる
程度ものであり、通常0.5〜5mmであり、好ましくは0.5
〜3mmであり、特に好ましくは1〜2mmである。
線状の突起の幅方向の断面形状は、形成した線状の溝
から容易に線状の突起を引き抜くことができるように、
通常突起の先端部から突起の基部に向けて幅が同じにな
っているか、又は基部に向けて幅が広くなっている。
線状の突起の先端の幅方向の断面形状は、円形、円弧
などの曲線形状、直線形状、これらの組合せ形状など種
々の形状にすることができる。
また、線状の突起は、1本の直線状の形状でも良く、
1本の曲線状の形状でも良く、またこれらの2本以上の
組合せでも良い。
また、線状の突起の配置は、種々の配置にすることが
できる。例えば、2本以上の線状の突起を平行に接近さ
せて配置するもの、それらの接近させて配置した線状の
突起同士を間隔を空けて配置するもの、2本以上の線状
の突起を間隔を広げて平行に配置するもの、それぞれの
線状の突起を交わらせて略菱形形状に配置するもの、こ
れらの形状を組合せた配置などの種々の配置が挙げられ
る。
上記のような線状の突起を多層プラスチックフイルム
に押し当てる方法は、冷間圧縮、押し当て時の超音波発
振、加熱押圧など種々の方法で行うことができるが、加
熱押圧が好ましい。
多層プラスチックフイルムが線状の突起を押し当てた
時に加熱される場合は、多層プラスチックフイルムに押
し当てた時にプラスチックフイルムの融点以上の温度に
加熱されることが好ましい。特に、多層プラスチックフ
イルムが融点の高いプラスチックフイルム層と融点の低
いプラスチックフイルム層から成る多層プラスチックフ
イルムである場合は、線状の突起を融点の低いプラスチ
ックフイルム層に押し当てた時に融点の低いプラスチッ
クフイルムの融点以上で、かつ融点の高いプラスチック
フイルムの融点以下の温度に加熱されることが好まし
い。
また、押し型を押し当てている時間は、盛り上がり部
を形成するに必要な時間であれば良く、適宜選定して決
めれば良いが、製造効率の観点からはできるだけ短い方
が好ましい。この時間は、通常0.3〜3秒間であり、好
ましくは0.5〜2秒間である。
上記線状の突起を押し当てることにより、線状の溝を
形成し、その溝の上端部の少なくとも片側、通常は両側
に盛り上がり部が形成されることになる。
なお、線状の突起は、多層プラスチックフイルムが切
断される程押し込んではならず、必ず溝の底部では多層
プラスチックフイルムが接続していることが必要であ
り、その底部の厚みは適宜選定すれば良いが、熱接着性
プラスチック層を切断しないように溝を形成することが
好ましい。
本発明の工程(1)においては、上記のように形成さ
れた盛り上がり部を固定する。
盛り上がり部の固定は、種々の方法により行うことが
でき、放冷、冷却型の押し付け又は冷媒による冷却など
の強制冷却、線状リブ形状の突起を嵌合するための凹部
を有する型の押し当て、あるいはこれらの組合せなどの
方法が挙げられるが、強制冷却がリブ付き多層プラスチ
ックフイルムの製造効率が良いので好ましい。強制冷却
の時間は、多層プラスチックフイルムの種類及び押し型
の押し当て条件に応じて適宜選定すれば良い。
この盛り上がり部が固定されることにより、多層プラ
スチックフイルムに線状リブを形成することができる。
本発明においては、線状リブの配置は、プラスチック
フイルムに押し当てる線状の突起の配置により、決定さ
れるが、線状リブが特定の間隔を空けて平行に配置され
ているものが好ましい。この場合、各線状リブ間の距離
は、特に限定されるものではなく要求される剛性及び形
成される線状リブ形状に応じて適宜選定して定めれば良
い。
工程(1)において、平面状の型に多層プラスチック
フイルムを置き、その多層プラスチックフイルムの上か
ら線状の突起を押し当てると、線状リブを有しないフイ
ルム面は平らにしたままその他の面に線状リブを付ける
ことができるので好ましい。
なお、線状突起を表面と裏面の両面に有する押し型の
両面に、多層プラスチックフイルムを押し当てると、2
枚の多層プラスチックフイルムに同時に線状リブを設け
ることができるので好ましい。
上記のようにして線状リブを多層プラスチックフイル
ムに設けることができるが、本発明においては、線状リ
ブを多層プラスチックフイルムの片面だけに設けても良
いし、多層プラスチックフイルムの両面に設けても良
い。
なお、工程(1)の前又は後に、多層プラスチックフ
イルムに印刷する工程を設けても良い。
本発明の線状リブ付き自立性袋の製造方法において
は、工程(1)で得られた線状リブ付き多層プラスチッ
クフイルム同士又は工程(1)で得られた多層プラスチ
ックフイルムと他のプラスチックフイルムを重ねる工程
(2)を行う。
工程(2)において熱接着性プラスチック層が内面に
なるようにして重ねられる多層プラスチックフイルム
は、別々の多層プラスチックフイルムであっても良い
し、折り畳んで2枚に重ねることができる1枚の多層プ
ラスチックフイルムでもよい。重ねられた多層プラスチ
ックフイルムは、少なくともいずれか一方には工程
(1)により形成された線状リブが設けられていること
が必要であり、両方のプラスチックフイルムに線状リブ
が設けられていることが好ましい。なお、線状リブは、
各多層プラスチックフイルムの片面に設けられていても
良く、両面に設けられていても良い。また、リブは、重
ねられたプラスチックフイルムの外側に設けられていて
も良く、重ねられたプラスチックフイルムの内側に設け
られていても良く、重ねられたプラスチックフイルムの
外側及び内側の両側に設けられていても良い。
また、工程(2)においては、工程(2)の前又は後
に、重ねられる又は重ねられた線状リブ付き多層プラス
チックフイルムのそれぞれの端部に袋の底部を構成する
底構成多層プラスチックフイルムを取り付ける工程を設
けることもできる。
多層プラスチックフイルムの重ねる方法は、製造する
袋の形状に応じて適宜選定すれば良く、例えば単に2枚
の多層プラスチックフイルムを重ねる方法、端部をW字
状に折り込んで重ねる方法などの種々の方法が適用され
る。
なお、工程(2)において多層プラスチックフイルム
を重ねる方法としては、工程(1)において製造された
線状リブを所定の位置に配した多層プラスチックフイル
ムから成る自立性袋の胴部を構成する胴構成部をそれぞ
れ有する自立袋製造用フイルムの該底構成部を長手方向
に山折りに折り曲げた時にほぼW字状にすることがきる
ように、かつ熱接着性プラスチック層を内面にして底構
成部に胴構成部をそれぞれ重ね合わせることが好まし
い。
本発明の線状リブ付き自立性袋の製造方法において
は、工程(2)で重ねられた多層プラスチックフイルム
に袋の形状を形成するヒートシールを施こす工程(3)
を行う。
この工程(3)において形成する袋の形状は、胴構成
部と底構成部を有する自立性袋であれば、種々の袋の形
状にすることができる。
この工程(3)におけるヒートシールは、上記袋の形
状にするために行うものであり、袋の形状に応じてヒー
トシールの形状を適宜選定すれば良い。
本発明のリブ付き自立性袋の製造方法においては、工
程(3)で得られた多層プラスチックフイルムから袋を
切断する工程(4)を行う。
この工程(4)において行われる袋の切断は、切断
刃、溶断刃などの種々の手段により行うことができる。
切断する形状は、多層プラスチックフイルムに形成され
た袋の形状に応じて行えば良く、直線状の切断、曲線線
の切断、打ち抜きなどの種々の切断形状に切断される。
なお、工程(3)と工程(4)は、同時に行っても良
い。両方の工程を同時に行う場合、ヒートシール刃によ
りヒートシールと溶断を同時に行うことや、ヒートシー
ル刃に沿って切断刃若しくは溶断刃を設けておき、ヒー
トシール刃と切断刃若しくは溶断刃を同時に又はヒート
シール刃にやや遅れて切断刃若しくは溶断刃を多層プラ
スチックフイルムに押し付けてヒートシール及び切断を
行うことが好ましい。
本発明のリブ付き自立性袋の製造方法においては、工
程(1)、(2)、(3)及び(4)を連続的に行い、
線状リブ付き自立性袋を連続的に製造することが、効率
的にリブ付き自立性袋を製造できるので好ましい。
リブ付き自立性袋を連続的に製造する場合は、多層プ
ラスチックフイルムとして長尺の多層プラスチックフイ
ルムを用い、その長尺の多層プラスチックフイルムをリ
ブ形成装置に連続的又は間欠的に送り込み、連続的にリ
ブ付き多層プラスチックフイルムを製造することが好ま
しい。多層プラスチックフイルムの送り込みは、種々の
方法によることができ、例えば巻き取りロールを連続的
に又は間欠的に巻き取ることにより行うことができる。
次に本発明の好適な自立性袋の製造方法の例を説明す
る。
本発明の好適な自立性袋の製造方法としては、先端に
線状の突起を有する押し型を表面層に熱接着性プラスチ
ック層を有する多層プラスチックフイルムに押し当てる
ことにより、該線状の突起を押し当てた多層プラスチッ
クフイルム部分の厚みを薄くし線状の溝を形成させると
共にその溝の上端部に盛り上がり部を形成させ、その盛
り上がり部を固定させることにより、内側向きに突状の
略円弧状の曲線部を有する線状溝及び線状突部から成る
線状リブを多層プラスチックフイルムに設ける工程
(1)、多層プラスチックフイルムから成る自立袋の底
部を構成する底構成部の幅方向の両端部に、工程(1)
において製造された線状リブを所定の位置に配した多層
プラスチックフイルムから成る自立性袋の胴部を構成す
る胴構成部をそれぞれ有する自立袋製造用フイルムの該
底構成部を長手方向に山折りに折り曲げた時にほぼW字
状にすることができるように、かつ熱接着性プラスチッ
ク層を内面にして底構成部に胴構成部をそれぞれ重ね合
わせる工程(2)、該底構成部をほぼW字状に重ね合わ
せた状態の該自立性袋製造用フイルムに、該折り曲げ部
の自立性袋の幅に対し自立性袋の上部の幅が90%以下に
なるように、かつ自立したときの袋の高さの中間部にく
びれ部を有する袋側部を形成するサイドシール線を施す
工程(3)、該サイドシール線付きの袋を打ち抜く工程
(4)からなる自立性袋の製造方法を挙げることができ
る。
本発明の自立性袋の胴構成部に設けられる線状リブ
は、工程(1)で形成される。
この工程(1)において線状リブを設ける方法は、前
述した本発明の自立性袋の製造方法の工程(1)と同様
である。
この工程(1)により、内側向きに突状の略円弧状の
曲線部を有する線状リブを設けることができる。
次に、多層プラスチックフイルムから成る自立性袋の
底部を構成する底構成部の幅方向の両端部に、工程
(1)において製造された線状溝及び線状突部から成る
線状リブを所定の位置に配した多層プラスチックフイル
ムから成る自立性袋の胴部を構成する胴構成部をそれぞ
れ有する自立性袋製造用フイルムの該底構成部を長手方
向に山折りに折り曲げた時にほぼW字状にすることがで
きるように、かつ熱接着性プラスチック層を内面にして
底構成部に胴構成部をそれぞれ重ね合わせる工程(2)
を行う。
自立性袋製造用フイルムは、胴構成部と底構成部から
なるフイルムであり、その自立性袋製造用フイルムは胴
構成部のフイルムと底構成部のフイルムの別々の多層プ
ラスチックフイルムから構成されているものでも良い
し、それらを接着したものであっても良いし、1枚の多
層プラスチックフイルムを折り畳んで2枚に重ねたもの
であっても良いし、また筒状多層プラスチックフイルム
を押し畳んで2枚に重ねたものであっても良い。
なお、線状溝及び線状突部から成る線状リブは、自立
性袋の内側にあっても、外側にあっても、あるいは両側
にあっても良い。
自立性袋製造用フイルムが2枚のフイルムから成る場
合の自立性袋製造用フイルムの調製方法は、種々の方法
により行うことができる。
例えば、長尺の胴構成部と長尺の底構成部が別々の多
層プラスチックフイルムから成る場合は、長尺の底構成
部の幅方法の両端部に2枚の長尺の胴構成部の幅方向の
端部をそれぞれ接着する方法、又は2枚の長尺の多層プ
ラスチックフイルムの幅方向の端部同士を接着し、接着
した付近を底構成部にする方法などがある。
また、自立性袋製造用フイルムが1枚の多層プラスチ
ックフイルムを折り畳んで2枚に重ねたものである場合
は、折り畳んだ部分の付近を底構成部にしても良いし、
連続していない端部同士を接着してその端部付近を底構
成部にする方法、又はそれぞれ長尺の多層プラスチック
フイルムから成る胴構成部の幅方向の端部に別に用意し
た長尺の多層プラスチックフイルムから成る底構成部を
接着する方法などがある。
また、自立性袋製造用フイルムが筒状多層プラスチッ
クフイルムを押し畳んで2枚に重ねたものである場合
は、押し畳んだ部分の付近を底構成部にすることができ
る。この底構成部の接着は、種々の接着方法により行う
ことができるが、ヒートシールによる接着が好ましい。
なお、この底構成部の胴構成部へのヒートシールは、自
立性袋の製造方法の次ぎの工程のヒートシールと同時に
行っても良い。
なお、自立性袋の製造方法において、ヒートシールと
は、狭義のヒートシールだけでなく、超音波による溶
着、接着剤の加熱による接着なども含むが、狭義のヒー
トシールが好ましい。
上記のように種々の方法により、自立性袋製造用フイ
ルムを調製することができるが、底構成部と胴構成部が
別々の多層プラスチックフイルムから調製されたものが
好ましい。
その自立性袋製造用フイルムは、長尺の底構成部の幅
方向の両端部に長尺の胴構成部の幅方向の端部を適当な
幅で接着することにより調製すると、その接着部分が自
立性袋を自立させた時に床面に接触する底部の全周囲の
補強部にもなることができ、その補強部により底部の剛
性を高めることができる。また、底構成部と胴構成部が
別々の多層プラスチックフイルムから調製すれば、それ
ぞれのプラスチックフイルムの厚みや種類を変えたもの
が得られるので、要求特性に応じて種々に対応すること
ができる。この接着部分の幅は、通常2mm〜10mmが好ま
しい。
なお、自立性袋製造用フイルムとして他のフイルムを
使用した場合にも自立袋の底部の全周囲に上記接着部分
を設けることが好ましい。
自立性袋製造用フイルムは、長尺の底構成部を1つ有
するものであっても良いし、長尺の胴構成部の幅方向の
両端部に長尺の底構成部が2つあっても良いが、2つあ
る方が幅方向に2個の自立性袋を打ち抜くことができ、
効率的に自立性袋を製造することができるので好まし
い。
好適な自立性袋の製造方法においては、自立性袋製造
用フイルムの上記底構成部を長手方向に山折りに折り曲
げた時にほぼW字状にすることができるように、底構成
部に胴構成部を熱接着性プラスチック層を内面にするよ
うにそれぞれ重ね合わせる。
この重ね合わせは、重ね合わせた状態が必ずほぼW字
状になっている必要はなく、底構成部を長手方向に山折
りに折り曲げた時に初めてほぼW字状になれば良い。す
なわち、底構成部を折り曲げないで胴構成部を折り曲げ
て重ね合わせても良く、底構成部を折り曲げた状態で胴
構成部を重ね合わせても良い。
上記のように長尺の底構成部に長尺の胴構成部をそれ
ぞれ重ね合わせると、長尺の底構成部を長手方向に折り
曲げたときの折り曲げ部を境にして別々の2枚の長尺の
胴構成部が該底構成部に重ね合わされる。
なお、この場合、底構成部と胴構成部が別々のフイル
ムで構成されている時は、底構成部と胴構成部は接合さ
れていなくても良く、接合していても良い。底構成部と
胴構成部がで接合されていない場合は、その後の工程に
おいてヒートシールなどにより接合すれば良い。
本発明の好適な自立性袋の製造方法においては、工程
(2)で重ねられた多層プラスチックフイルムに袋の形
状を形成するヒートシールを施こす工程(3)を行う。
この工程(3)におけるヒートシールは、線状リブを
所定の位置に配置するようにして上記袋の形状にするた
めに行うものであり、袋の形状に応じてヒートシールの
形状を適宜選定すれば良い。従って、線状リブは予め計
算した位置の多層プラスチックフイルムに形成すること
が好ましい。
すなわち、多層プラスチックフイルムからなる底構成
部をW字状に重ね合わせた状態で、上記ヒートシール線
を施すことにより自立性袋の側部形状を形成することが
できる。
底構成部は、胴構成部をそれぞれ重ね合わせた状態
で、種々のヒートシールを行い種々の底形状にすること
ができるが、自立した時の底部が略6角形になるように
するために該底構成部を長手方向に折り曲げた時の折り
曲げ部から底端部に向けて内側端が斜線状のヒートシー
ル部又は該斜線状のヒートシール部の下端間に内側端が
曲率R80以上の円弧曲線のヒートシール部もこの工程
(3)で施こされる。
斜めのヒートシール部は、底構成部を折り曲げないで
行っても良いし、底構成部を折り曲げて行っても良い。
本発明の好適な自立性袋の製造方法においては、工程
(3)で得られた多層プラスチックフイルムから袋を切
断する工程(4)を行う。
この工程(4)は、前述した本発明の自立性袋の製造
方法の工程(4)と同様である。
本発明の好適な自立性袋の製造方法においては、前述
した製造方法と同様に工程(1)、(2)、(3)及び
(4)を連続的に行い、自立性袋を連続的に製造するこ
とが、効率的に自立性袋を製造できるので好ましい。
本発明の自立性袋は、上記ヒートシール線付きの自立
性袋を打ち抜いて自立性袋を製造する。また、打ち抜き
は、胴構成部を構成する長尺のプラスチックフイルムの
幅方向に自立性袋を2個取りするように行うことが好ま
しい。即ち、重ねられた長尺の2枚のプラスチックフイ
ルムの幅方向の両端部が自立性袋の底構成部になってい
る自立性袋製造用フイルムを使用すると、2個の自立性
袋が対向している形成に打ち抜きを行うことができる。
なお、自立性袋の高さ及び幅は、特に限定されるもの
ではなく、要求特性に応じ種々の大きさを選定すること
ができるが、比較的大きな自立袋でも自立安定性及び保
形性に優れている。
融点に差のあるプラスチックフイルムの積層フイルム
を使用して自立性袋を製造する場合は、袋の形成に必要
なヒートシールは、一度に行うことができるので、効率
的に自立性袋を製造することができる。
次に、本発明の方法を実施する線状リブ付き自立性袋
を製造する装置を説明する。
本発明の線状リブ付き自立性袋の製造装置は、先端に
線状の突起を有する押し型を有する押し型手段、該押し
型手段に表面層に熱接着性プラスチック層を有する多層
プラスチックフイルムを送り込む送り込み手段、及び該
線状の突起を押し当てることにより形成された盛り上が
り部を固定する手段からなる線状リブ付き多層プラスチ
ックフイルムの製造手段(1)、該線状リブ付き多層プ
ラスチックフイルム同士又は該線状リブ付き多層プラス
チックフイルムと他の多層プラスチックフイルムを熱接
着性プラスチック層が内面になるようにして重ねる手段
(2)、該重ねられた多層プラスチックフイルムに袋の
形状を形成するヒートシールを施こす手段(3)、該ヒ
ートシールされた多層プラスチックフイルムから袋を切
断する手段(4)の各手段から成ることを特徴とする線
状リブ付き自立性袋の製造装置である。
本発明の線状リブ付き多層プラスチックフイルムを製
造する手段(1)は、先端に線状の突起を有する押し型
を有する押し型手段、該押し型手段に表面層に熱接着性
プラスチック層を有する多層プラスチックフイルムを送
り込む送り込み手段、及び該線状の突起を押し当てるこ
とにより形成された盛り上がり部を固定する手段からな
る。
これらの手段は、上記の本発明の線状リブ付き自立性
袋の製造方法の工程(1)において説明したものと同様
の機能を有するものであるので、上記説明以外のものを
説明する。
先端に線状の突起を有する押し型を有する押し型手段
は、種々の駆動方法により駆動させることができる。こ
れらの駆動方法としては、例えば押し型を上下に動かせ
てプラスチックフイルムに押し当てたり、プラスチック
フイルムから引き離したりする方法、線状の突起をロー
ルの表面に設けそのロールを回転させてプラスチックフ
イルムに押し当てる方法などがある。
なお、押し型が板状のものであり、その表面と裏面の
両面に線状の突起を設けて、押し型の両面にそれぞれ同
時に多層プラスチックフイルムを押し当て、その多層プ
ラスチックフイルムの上から表面が平らな加圧盤を押し
当てると、2枚の多層プラスチックフイルムに同時に線
状リブを設けることができるので好ましい。この方法で
線状リブを設けた2枚の多層プラスチックフイルムを重
ね合わせて袋を形成すると、自立性袋の対向する胴構成
部に同時に線状リブを設けることができるので、多層プ
ラスチックフイルムから線状リブ付け、自立性袋の形成
が連続的に効率良く行うことができる。
また、盛り上がり部を固定する手段は、種々の駆動方
法により駆動させることができる。これらの駆動方法と
しては、例えば冷却型を上下に動かせて多層プラスチッ
クフイルムに押し当てたり、多層プラスチックフイルム
から引き離したりする方法、冷却ロールを回転させて多
層プラスチックフイルムに押し当てる方法などがある。
上記線状の突起を押し当てる押し型手段は、上記盛り
上がり部を固定する手段を取り付けたものであっても良
いし、盛り上がり部を固定する手段を別に設けても良
い。線状の突起を押し当てる押し型手段と盛り上がり部
を固定する手段を別に設けてる場合は、その間の多層プ
ラスチックフイルムの移動は、種々の方法により行うこ
とができ、例えばクランプで多層プラスチックフイルム
を挟みそれを間欠的に移動させる方法などが挙げられ
る。
また、本発明の手段(1)は、製造された線状リブ付
き多層プラスチックフイルムの巻取り手段を設けること
ができる。この巻取り手段は、連続的に又は間欠的に多
層プラスチックフイルムを巻き取ることができる。
本発明の線状リブ付き自立性袋の製造装置は、線状リ
ブ付き多層プラスチックフイルム同士又は該線状リブ付
き多層プラスチックフイルムと他の多層プラスチックフ
イルムを熱接着性プラスチック層が内面になるようにし
て重ねる手段(2)、を有する。
この多層プラスチックフイルムを重ねる手段は、ロー
ルにより多層プラスチックフイルムを誘導して重ねる方
法、ガイドにより多層プラスチックフイルムを誘導して
重ねる方法などの種々の方法による手段が適用できる。
また、本発明の線状リブ付き自立性袋の製造装置は、
重ねられた多層プラスチックフイルムに袋の形状を形成
するヒートシールを施こす手段(3)を有する。
このヒートシールは、上記したように、ヒートシール
バーによる融着、超音波発振による融着、接着剤の加熱
による融着などの各種融着手段を駆動装置により駆動さ
せることにより行うことができる。
駆動方法は、例えば加熱手段を上下動させて多層プラ
スチックフイルムに押し当てたり、多層プラスチックフ
イルムから引き離したりするもの、ロールの周面に加熱
手段を取り付けてそのロールを回転させることによりヒ
ートシールを施すものなど種々の方法により行われる。
さらに、本発明の線状リブ付き自立性袋の製造装置
は、ヒートシールされた多層プラスチックフイルムから
袋を切断する手段(4)を有する。
この切断は、切断刃又は溶断刃を駆動装置により駆動
させて行うことができる切断刃は、例えば上下動する駆
動装置に取り付けてもよいし、ロールの周面に取り付け
て回転させてもよい。
[実施例] 以下、本発明を実施例の図面に基づいてさらに詳細に
説明する。
なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるも
のではない。
第1図は、本発明の自立性袋に設ける線状溝及び線状
リブの成形装置の概略図である。
第1図においては、長尺の多層プラスチックフイルム
2(構成:140μmのポリエチレンフイルムと15μmの延
伸ナイロン6−6フイルムを積層した二層フイルム、厚
み:160μm、幅:550mm)は、多層プラスチックフイルム
原反ロール1からダンサーロール3を介して押し型4に
送り込むまれており、その押し型部では多層プラスチッ
クフイルム2は、延伸ナイロン6−6フイルム面を下に
して、平面状の金属から成る受け台18(平面状型)の上
に載せられている。第4図のように幅600μm、長さ30m
m、R15の円弧状曲線部を有する線状の突起を30mm間隔で
配置されている押し型4は、押し型4を上下動すること
ができる押し型駆動装置5により下降させ、多層プラス
チックフイルム2のポリエチレンフイルム層に押し当て
られる。その押し型4の先端部に設けられている略円弧
状の曲線部を有する線状の突起は、120℃に加熱されて
おり、そのプラスチックフイルムに溝の深さが130μ
m、溝の底部の厚みが30μmになるまで線状の突起を押
し当て、1秒間保った。
ついで、押さえ具8を上下動させることができる押さ
え具駆動装置9により押さえ具8を下降させ、多層プラ
スチックフイルム2を間欠的に押さえつける。その後、
押し型4を押し型駆動装置5により押し型4を引き上げ
て、プラスチックフイルムから離した。なお、押し型4
を引き上げるときは、多層プラスチックフイルム2がそ
の押し型4と一緒に上に引き上げられないように、押さ
え具8と冷却型6によって多層プラスチックフイルム2
が押さえられている。これにより、溝幅600μm、溝の
深さ130μmの線状の溝及びその溝の上端部の両端に高
さ80μmの線状の盛り上がり部を形成することができ
た。
次に、押さえ具8及び冷却型6を引き上げ、多層プラ
スチックフイルム2をクランプ駆動装置11及び14でクラ
ンプ10及び13を駆動させてクランプ10、12及び13、15に
よりそれぞれ挟み、これらのクランプをクランプピッチ
送り装置により、クランプ軸16に沿って1ピッチ分水平
方向に移動させて、次の冷却装置に送る。多層プラスチ
ックフイルム2を1ピッチ分移動させた後、各クランプ
は、再び元の位置に戻る。
冷却装置では、冷却型6を上下動させることができる
冷却型駆動装置7により冷却型6を下降させ、多層プラ
スチックフイルム2に接近させる。この冷却型6は、多
層プラスチックフイルム2面に25℃の空気を1.5秒間吹
き付ける。その後冷却型6を引き上げ巻取りロール20に
リブ付き多層プラスチックフイルム2を巻き取る。な
お、冷却型6により空気を吹き付け始めた後、押し型4
を下降させ多層プラスチックフイルム2に押し当てる。
そして上記手順により順次操作が繰り返され連続的に線
状溝及び線状リブ付きプラスチックフイルムを製造する
ことができる。
なお、送り込まれるプラスチックフイルム2は、ダン
サーロールにより張力を調整することができる。
これにより、ポリエチレンフイルム層のみに溝を設け
てリブをプラスチックフイルムに設けることができた。
第2図において、多層プラスチックフイルム2の片面
には、平行な線状リブが形成されている。
第3図においては、多層プラスチックフイルム2に形
成された線状リブの別の態様が示されている。線状リブ
は、菱形形状になっている。
第4図において、多層プラスチックフイルム2の片面
には、略円弧状曲線部を有する線状リブ21が形成されて
いる。
第5図は、押し型4の先端にある線状の突起22、23を
多層プラスチックフイルム2に押し当てて、線状溝25及
び線状盛り上がり部24により形成されている断面が凹凸
状である線状リブを示した拡大断面図である。線状の突
起22及び23が設けられている部分を除き、押し型4の表
面には断熱材52が被覆されており、線状の突起22及び23
から熱が多層プラスチックフイルムに伝わり、線状リブ
を施さない部分には熱を伝えにくくしている。これによ
り線状リブを効率的に設けることができる。
第6図は、第5図の線状の突起22及び23の間隔を短く
したときの線状溝25及び線状盛り上がり部24により形成
されている断面が凹凸状である線状リブを示した拡大断
面図である。このときの線状の突起22及び23の幅は、50
0μmであり、その間隔は2mmである。そのため、線状盛
り上がり部24が3箇所になっている。
第7図は、第1図における本発明の自立性袋に設ける
線状リブの成形装置の押し型4の別の態様を示したもの
である。
この押し型4は、板状であり、その表面と裏面に線状
突起22、23を有している。この押し型4は、固定されて
おり、その両面には多層プラスチックフイルムがそれぞ
れ押し当てられる。さらに、その多層プラスチックフイ
ルムの上から上下可能に取り付けられている加圧盤51が
押し当てられる。これにより、2枚の多層プラスチック
フイルムに同時に線状リブを取り付けることができる。
第8図は、第7図の押し型4によって、線状リブを取
り付けた多層プラスチックフイルムの断面図である。
上記のように形成された断面が連続した凹凸状である
線状リブは、その形状から力学的考察によって、次のよ
うな作用効果があることは容易に分かる。
従来は、フイルム加工製品に剛性が望まれる場合に
は、単に1本の凹状又は凸状の線状リブをフイルムに設
けていた。しかし、本発明自立性袋の場合には、従来の
1本凸もしくは凹状リブでは剛性が不足する。
本発明者らは、この剛性増加のリブを「断面が凹凸状
である線状リブ」にすることによって、凹及び凸状の相
乗的剛性増加の効果が大きいことをフイルム加工製品の
分野において最初に見いだしたものである。
フイルムに凸状又は凹状のみを設けた場合は、フイル
ム面の表からの外力か裏からの外力かによって、フイル
ムの剛性が変わります。
本発明の断面が凹凸状の場合は、凹形状と凸形状が相
補的に補うので、表裏方向の曲げ抵抗の不均一を補い、
リブによる剛性付与効果が単に凹又は凸状リブのみを複
数にする場合よりも大きくなる。
第9図は、本発明の自立性袋の製造装置を示す概略図
である。図中、原反ロールから引き出されたプラスチッ
クフイルムは、第1図において使用された多層プラスチ
ックフイルムであり、第1図で示された線状溝及び線状
リブ付け装置(A部分)により線状リブを付けられる。
次ぎに、線状リブ付き多層プラスチックフイルムは、
方向変更ガイド26により90度回転させられて、次いでそ
の長手方向の中心線をカッター27で切断され、2枚の線
状リブ付き多層プラスチックフイルムに分けられる。分
けられた2枚の線状リブ付き多層プラスチックフイルム
は、ロール28によりさらに90度回転させられて、次いで
線状リブ付き面を内側にしてロール30により重ね合わさ
れると共にその両端部に底構成部の多層プラスチックフ
イルム(第1図の多層プラスチックフイルムと同じフイ
ルム)29を半分に折り曲げて挿入させる。これにより、
両端部は、4枚の多層プラスチックフイルムが重ねられ
ていることになる。なお、底構成部の多層プラスチック
フイルムは、図示していないが第9図の垂直方向の側面
にある原反ロールから供給されている。
次いで、重ねられた多層プラスチックフイルムは、ヒ
ートシール受け台34に載せられ、ヒートシールバー32に
より袋の側部及び底部がヒートシールされて袋が形成さ
れる。
次ぎに、ヒートシールされた多層プラスチックフイル
ムは、冷却型35により冷却されて、その後打ち抜き刃36
により袋状に切断されて袋37が製造された。なお、袋37
が打ち抜かれた残りの多層プラスチックフイルムは、図
示していない巻取りロールにより巻き取られた。
なお、第9図においては、カッター27を線状リブ付け
装置(A)の前に設けて、2枚の多層プラスチックフイ
ルムにして、その多層プラスチックフイルムを第7図の
押し型に当てて線状リブを設けても良い。
第10図においては、同じ幅の2枚の長尺の線状リブ付
き多層プラスチックフイルム(構成:厚みが100μmの
ポリプロピレンフイルムと厚みが15μmの延伸ナイロン
6−6フイルムの多層フイルム、厚み:120μm)から成
る胴構成部41を重ね合わせ、その幅方向の両端部を開い
て、その両端部に長尺の多層プラスチックフイルム(構
成:胴構成部のフイルムと同じ多層フイルム、厚み:120
μm)からなる底構成部42をそれぞれヒートシールバー
によりポリプロピレン層をヒートシール面にして180℃
でヒートシールして幅5mmのヒートシール線43により接
合している。そのヒートシール線43は、自立性袋が自立
したときの底部の周辺に配置されるので、自立性袋の底
部の剛性を高めることができる。
第11図においては、第10図のヒートシール前の底構成
部42付きの胴構成部41から成る自立性袋製造用フイルム
において底構成部42を折り曲げ部45により折り曲げて重
ね、2枚の胴構成部1を端から端まで全部重ね合わせ、
平面状にしている。
第12図においては、平面状の胴構成部41に上下動式の
180℃のヒートシールバーを押し付けて、自立性袋の側
部を構成するサイドシール線46を施している。この重ね
られた胴構成部は、融点の低いポリプロピレンフイルム
が内側になっているので、180℃のヒートシールバーに
より容易に融着することができる。このサイドシール線
46は、幅が5mmであり、自立性袋の垂直方向の中間部に
くびれ部を有し、そのくびれ部から自立性袋の上部に向
けて連続的に袋の幅が短くなっている。一方、W字状に
折り畳んだ底構成部は、ポリプロピレンフイルム同士が
接触している面はヒートシールされサイドシール線46が
施されるが、最内層は、融点の高い延伸ナイロン6−6
フイルム同士が接触しており、180℃のヒートシールバ
ーではヒートシールすることができないので、底構成部
のサイドシール線46の位置には、ヒートシールする前に
小さな穴を多数空けておき、その後ヒートシールバーに
よりヒートシールしてその穴から溶融させたポリプロピ
レンをその延伸ナイロン6−6フイルム同士の界面にし
み込ませて接合させる。なお、延伸ナイロン6−6フイ
ルム同士が接触している面のヒートシール線は、連続的
にヒートシールされていなくても良い。
第12図において、サイドシール線46を施す時に、ヒー
トシール線43やヒートシール線44も同時に施している
が、これらのヒートシール線は、別々に施しても良い。
ヒートシール線43及びヒートシール線44を別々に施す場
合は、多層プラスチックフイルムの上からヒートシール
バーを押さえ付けることにより、行うことができる。
これらのヒートシール線を同時に施す場合、融点の低
いポリプロピレンフイルム同士が接触している面は、ヒ
ートシールされるが、融点の高い延伸ナイロン6−6フ
イルム同士が接触している面はヒートシールされないの
で、効率的にヒートシール43、44及びサイドシール線46
を施すことができる。
折り曲げ部45と底端部との間の長さは、自立性袋の要
求特性に応じて適宜選定すれば良いが、自立性袋の幅の
10〜40%が好ましい。
自立性袋の上端には、口部が設けられており、その口
部の幅は底部の折り曲げ部の幅の約50%である。このサ
イドシール線46を施したプラスチックフイルム41は、そ
のサイドシール線46の外側を打ち抜き刃により打ち抜く
ことにより自立性袋を製造することができる。このサイ
ドシール線46の施工と打ち抜きは、同時におこなっても
良い。
自立性袋が打ち抜かれた残りの長尺の多層プラスチッ
クフイルムは、図示していないロールに巻き取られた。
第13図は、本発明の一実施例である自立性袋の平面図
である。
第13図は、第9図の自立性袋の製造装置により打ち抜
かれた本発明の自立性袋にキャップ付き栓を取り付けた
自立性袋である。その自立性袋の側部のサイドシール線
46には、その中間部にB点とC点に挟まれたくびれ部が
設けられている。また、斜めのヒートシール線44の部分
は、そのヒートシール線44と底部のヒートシール線43に
囲まれた部分が長円及び円を残してヒートシールされて
おり、底部の剛性が一層高められている。
なお、この自立性袋の大きさは、高さが260mmであ
り、自立性袋の幅が折り曲げ部5で140mmであり、自立
性袋の上端にある口部の幅が80mmであり、折り曲げ部5
と底端部との間の長さが40mmである。
第14図は、第9図の自立性袋の製造装置により打ち抜
かれた本発明の自立性袋にキャップ付き栓を取り付けた
自立性袋である。その自立性袋の側部のサイドシール線
46には、その中間部にB点とC点に挟まれたくびれ部が
設けられている。
この自立性袋は、くびれ部A点から袋の高さの10%の
長さだけ低い高さであって、かつサイドシール線46から
内側に袋幅の30%位置に、内側向きに突状になっている
略円弧状の曲線部を有する線状リブ21を左右対称に一対
有している。この線状リブ21は、内側向きに突状のR15
の円弧状曲線部を有しており、その円弧状曲線部の長さ
は30mmである。さらに線状リブ21は、その上端がR100の
円弧状曲線になっており、その末端は袋の上端から15%
下の位置で、かつサイドシール線から内側に袋の幅の5
%の位置である。その一対の線用線状リブは、それぞれ
表及び裏の両方の胴部に設けられている。この線状リブ
21は折り曲げられ易いので、自立性袋に内容物を充填し
たときに、線状溝が折り曲げられてくびれ部に起因する
凹部の端部を形成し、くびれ部に起因する凹部を所定の
形状に確実に形成することができ、極めて優れた自立安
定性を得ることができる。また、凹部を所定の位置に所
定の形状で形成することができるので、極めて優れた保
形性を得ることができる。
また、内側端が斜線状のヒートシール線44の部分は、
そのヒートシール線44と底部のヒートシール線43に囲ま
れた部分が長円及び円を残してヒートシールされてお
り、底部の剛性が一層高められている。
なお、この自立性袋の大きさは、高さが26cmであり、
自立性袋の幅が折り曲げ部45で14cmであり、自立性袋の
上端にある口部の幅が8cmであり、折り曲げ部45と底端
部との間の長さが4cmである。
内容物を充填したところ、極めて自立安定性に優れて
おり、袋の下部の両横から指で押さえ付けても袋は倒れ
なかった。そして、指を袋から離すと、もとの形状に戻
り、復元力が極めて優れた、保形性の優れた自立性袋で
あった。
第15図、第16図、第17図は、本発明の自立性袋の別の
態様を示す平面図である。
第15図は、線状リブ21の上端及び下端が延設されてい
るもので、上端は袋の高さの約85%の高さまで伸びてい
る。一方、下端はサイドシール線46に沿って、サイドシ
ール線46から内側に袋幅の約25%の位置に延設されてい
る。この線状リブ21により面を形成することができ、自
立安定性が極めて優れた自立性袋になる。
また、自立性袋の底部の下端は、袋の底部の両側に内
側端が斜線状のヒートシール部44が設けられている。そ
して、その各斜線状のヒートシール部44の下端間には、
内側端がR150の円弧曲線になっているヒートシール部43
が設けられている。この円弧曲線を有するヒートシール
部43は、袋の底部の周縁を形成する補強部になるが、内
側端が円弧曲線になっているために、その補強部が内側
にへこまないで、自立性が極めて優れたものになる。
なお、第15図においては、自立性袋の上部に胴構成部
の内面に内容物誘導用の線状リブ53が設けられている。
この線状リブ53は、線状リブ21と同様の形状をしている
ものである。この線状リブが胴構成部の内面にあると、
リブにより内容物の通路ができ、その通路を通って内容
物を容易に排出することができる。
第16図は、サイドシール線46が、中間部に設けられた
くびれ部の上部が直線になっている。また、線状リブ21
は、その下端が図15と同様に設けられているが、その上
端は延設されていない。
第17図は、サイドシール線46の外側端が袋の底部と同
じ幅になっており、プラスチックフイルムから自立性袋
を打ち抜く際に、スクラップ片を取り除かないで自立性
袋を打ち抜くことができるの利点がある。このようにサ
イドシール線の外側端が余分に設けられていても、自立
安定性は十分保てる。
第18図は、第15図の自立性袋に液体の内容物を充填し
たときの斜視図である。また、第19図は、第18図の自立
性袋に内容物を充填したときの側面図である。
なお、第20図は従来の自立性袋であるドイパックを示
しており、底部はその内側端がR65の円弧状のヒートシ
ール部が施されている。底部補強部には凹部ができてお
り、自立性が悪い。
本発明によると、自立安定性及び保形性に優れ、しか
も取り扱い易い自立性袋を提供することができる。
本発明によると、多層プラスチックフイルムに容易に
かつ効率的に線状リブを付けることができ、多層プラス
チックフイルムの剛性を高めることができ、しかもその
線状リブ付き多層プラスチックフイルムから容易にかつ
効率的に剛性の高い線状リブ付き自立性袋を製造するこ
とができる。
[産業上の利用可能性] 本発明は、自立したときの安定性及び保形性に優れ、
取り扱い易い自立性袋に関するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平4−114117 (32)優先日 平4(1992)4月7日 (33)優先権主張国 日本(JP) 前置審査 (56)参考文献 実開 昭59−162440(JP,U) 実開 昭53−164522(JP,U) 実開 昭57−110039(JP,U) 実開 昭58−171845(JP,U) 特公 昭40−9704(JP,B1) 実公 昭48−2987(JP,Y1) 実公 昭35−31993(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B31B 35/00 - 35/98 B65D 30/00 - 33/38

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多層プラスチックフイルムから成る胴構成
    部と底構成部から構成されている自立性袋であって、該
    多層プラスチックフイルムが内層に熱接着性プラスチッ
    ク層を有し、胴構成部の多層プラスチックフイルムの内
    層又は外層に、断面形状が凹凸状であって、かつ平面形
    状が縦条、斜め条、横条、曲線条又はこれらを組み合わ
    せた形状の線状リブを有することを特徴とする自立性
    袋。
  2. 【請求項2】袋側部を形成するサイドシール線を有する
    請求項1記載の自立性袋。
  3. 【請求項3】サイドシール線が自立した時の袋の高さの
    中間部にくびれ部を有する請求項2記載の自立性袋。
  4. 【請求項4】底構成部が折り曲げられて胴構成部と底構
    成部とによりほぼW字状に重ね合わされている請求項1
    乃至3記載の自立性袋。
  5. 【請求項5】くびれ部とほぼ同程度の高さ、かつサイド
    シール線から内側に袋幅の10%以上離れた位置の胴構成
    部に内側向きに突状の略円弧状曲線部を有する線状リブ
    が設けられている請求項3乃至4記載の自立性袋。
  6. 【請求項6】先端に線状の突起を有する押し型を表面層
    に熱接着性プラスチック層を有する多層プラスチックフ
    イルムに押し当てることにより、該線状の突起を押し当
    てたプラスチックフイルム部の厚みを薄くし線状の溝を
    形成させると共にその溝の上端部に盛り上がり部を形成
    させ、その盛り上がり部を固定させることにより、線状
    リブを多層プラスチックフイルムに設ける工程(1)、
    該線状リブ付き多層プラスチックフイルム同士又は該リ
    ブ付き多層プラスチックフイルムと他の多層プラスチッ
    クフイルムを熱接着性プラスチック層が内面になるよう
    にして重ねる工程(2)、該重ねられた多層プラスチッ
    クフイルムに袋の形状を形成するヒートシールを施こす
    工程(3)、該ヒートシールされた多層プラスチックフ
    イルムから袋を切断する工程(4)の各工程から成るこ
    とを特徴とする線状リブ付き自立性袋の製造方法。
  7. 【請求項7】先端に線状の突起を有する押し型を有する
    押し型手段、該押し型手段に表面層に熱接着性プラスチ
    ック層を有する多層プラスチックフイルムを送り込む送
    り込み手段、及び該線状の突起を押し当てることにより
    形成された盛り上がり部を固定する手段からなる線状リ
    ブ付き多層プラスチックフイルムの製造手段(1)、該
    線状リブ付き多層プラスチックフイルム同士又は該線状
    リブ付き多層プラスチックフイルムと他の多層プラスチ
    ックフイルムを熱接着性プラスチック層が内面になるよ
    うにして重ねる手段(2)、該重ねられた多層プラスチ
    ックフイルムに袋の形状を形成するヒートシールを施こ
    す手段(3)、該ヒートシールされた多層プラスチック
    フイルムから袋を切断する手段(4)の各手段から成る
    ことを特徴とする線状リブ付き自立性袋の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002002776A (ja) * 2000-06-20 2002-01-09 Ivc:Kk 食品包材及びその製造方法並びに包材製造システム
JP2012001248A (ja) * 2010-06-17 2012-01-05 Nippon Suritto Kogyo Kk シート材および吊下袋

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JPS482987U (ja) * 1971-05-25 1973-01-13

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