JP2867277B2 - 難燃性接着剤組成物 - Google Patents

難燃性接着剤組成物

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、難燃性接着剤組成物に関するものである。
さらに詳しくは、本発明は、優れた難燃性と共に、剥
離接着性を有し、接着剤、電子部品用封止剤、絶縁材等
に好適に用いられる難燃性接着剤組成物に関するもので
ある。
(従来の技術) 近年、特開昭62−218465号公報、特開昭63−172725号
公報等に示されるように、剥離接着性等を向上させる目
的で難燃性接着剤中の無機難燃剤を、難燃化有機化合物
等に置き換える試みがなされている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記難燃化有機化合物は、粘度が高い上に、
無機難燃剤等に比べ難燃効果が十分に期待できないとい
う欠点がある。
(課題を解決するための手段) このような現状に対して、本発明者らは、難燃性を向
上させる目的で粉体分を多量(40〜70体積%)に含有し
ている組成物において、エポキシ樹脂中にモノエポキシ
樹脂を一定量配合することにより、エポキシ樹脂のもつ
優れた接着性を損なわずに、該組成物の粘度を溶剤を用
いなくとも十分塗布できる程度に低下させ、かつ、硬化
物の可撓性を向上させ、さらに、カップリング剤を配合
することにより粘度低下、被着体への濡れ性向上、硬化
物への可撓性付与、さらに、接着強度(特に金属に対し
て)が顕著に向上させることが出来ることを見出し、本
発明に達した。
この接着強度向上は、エポキシ樹脂系接着剤の接着性
に大きく寄与するといわれているエポキシ基の硬化反応
より生成される水酸基に、カップリング剤の加水分解で
生成される水酸基を加えたことから、予想される接着強
度の向上を越えるものである。
さらに、以上の複合効果として、多量に、粉体分を含
んでいるにも拘わらず、低粘度、かつ、被着体への濡れ
性が良好で、さらに、十分な剥離接着性を有する難燃性
接着剤組成物を提供できることを見出し、本発明に至っ
た。
本発明の組成物は、金属への接着性に優れているため
に金属用接着剤として有効であり、さらに、低粘度かつ
適度な含浸性を有するために、無機多孔質材用あるいは
石材用の接着剤としても好ましく使用される。
即ち、本発明は、低粘度かつ、被着体への濡れ性が良
く、さらに、硬化後に十分な剥離接着性を有する難燃性
接着剤組成物に関するものであって、詳細には、本発明
は: エポキシ樹脂(A)と、カップリング剤(B)と、硬
化剤(C)と、難燃剤(D)を主成分とし、粉体分を40
〜70体積%含有する組成物において、組成物中にカップ
リング剤(B)を0.1〜10重量%、エポキシ樹脂(A)
中にモノエポキシ樹脂を30〜70重量%含有する、難燃性
接着剤組成物に関するものであり、さらに、 組成物中にハロゲンを1〜20重量%、水酸化アルミニ
ウムを40〜80重量%、三酸化アンチモンを1〜10重量%
含有することを特徴とするものである。
本発明において、粉体分とは融点が150℃以上の成分
のことである。
本発明に用いられる、エポキシ樹脂(A)とは、シリ
コン原子あるいはチタン原子を含まないエポキシ樹脂
で、具体的には、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、
グリシジルエスエル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン
型エポキシ樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂、線状脂肪族
エポキシ樹脂、両末端にカルボキシル基を有する液状の
ブタジエン−アクリロニトリル共重合、ハロゲン含有エ
ポキシ樹脂等を挙げることが出来る。
本発明で使用するエポキシ樹脂(A)は、液体、固形
状にかかわりなく使用することができるが、常温(30
℃)において液状であるものが、本発明の組成物の粘度
を低く抑えられるという点で好ましく用いられる。
本発明に用いられる上記ハロゲン含有エポキシ樹脂
は、エポキシ樹脂を塩素、臭素等でハロゲン化したもの
である。
本発明に用いられるモノエポキシ樹脂とは、エポキシ
基を1個のみ有しているエポキシ樹脂であり、具体的に
は、n−ブチルグリシジルエーテル(BGE)、スチレン
オキサイド、グリシジルメタクリレート、アクリルグリ
シジルエーテル(AGE)、2−エチルヘキシルグリシジ
ルエーテル、フェニルグリシジルエーテル(PGE)、ク
レジルグリシジルエーテル、3級カルボン酸グリシジル
エステル等を使用することができる。
本発明に用いられるモノエポキシ樹脂は、分子量が30
0以下、粘度が20cps以下のものが好ましく使用される。
なお、粘度は、JIS K6833に準じて測定され、B型粘度
計(東京計器(株)製、BL型)にBLアダフタを組み合わ
せて使用し、30rpm、測定温度25℃の条件下で測定した
値である。
本発明において、エポキシ樹脂(A)中のモノエポキ
シ樹脂は30〜70重量%、より好ましくは40〜60重量%の
範囲で使用される。エポキシ樹脂(A)中のモノエポキ
シ樹脂の含有率が30重量%未満である場合には、本組成
物の粘度が高いために被着体への塗布が困難となり、さ
らに、硬化物の可撓性が低下するため、十分な剥離強度
が得られない。
また、70重量%を超えると、硬化物の凝集力が急激に
低下するため、十分な剥離強度が得られない。
本発明に用いられるカップリング剤(B)は、一般
式; (式中のYは、シリコン原子又はチタン原子、Xはハ
ロゲン原子、エポキシ基、イソシアネート基又はアクリ
ル基であり、 R1は酸素原子又は窒素原子で中断されていてもよい2
価の炭化水素基又は置換炭化水素基でり、 R2は低級アルキル基で、R3は水素原子又は低級アルキ
ル基であり、nは0又は1である。)で表される化合物
である。
具体的には、クロロプロピルトリメトキシラン、ビニ
ルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エ
ポキシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリエトシキシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピル
トリエトキシシラン、イソプロピルトリイソステアロイ
ルチタネート、イソプロピルトリ(ラウリル−ミスティ
ル)チタネート、イソプロピルイソステアロイル、ジメ
タクリレチタネート、イソプロピルトリ(ドデシルベン
ゼンスルフォニル)チタネート、イソプロピルイソステ
アロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジ
イソオクチルフォフェート)チタネート、イソプロピル
ジ(ドデシルベンゼンスルフォニル)4−アミノベンゼ
ンスルフォニルチタネート、イソプロピルトリメタクリ
ルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジ4−ア
ミノベンゾイルチタネート、イソプロピルトリ(ジオク
チルフィロフォスフェート)チタネート、イシプロピル
トリアクロイルチタネート等を使用することができる。
本発明において、アミン、エポキシ基等を構成成分と
するカップリング剤(B)は、エポキシ樹脂あるいは硬
化剤と反応し、組成物中で安定化されて、硬化物の凝集
力があまり低下しないためにより好ましく使用される。
本発明において、カップリング剤(B)は0.1〜10重
量%、より好ましくは0.5〜5重量%の範囲で使用され
る。カップリング剤の含有率が0.1重量%未満では高粘
度、かつ、被着体への濡れ性が悪く、さらに、硬化物の
可撓性、界面接着力の低下により、十分な剥離強度が得
られない。また、10重量%を越えても効果はそれ以上向
上せず不経済である。
本発明に用いられる硬化剤(C)は、脂肪族ポリアミ
ン類、脂環族ポリアミン類、芳香族ポリアミン類、ポリ
アミドポリアミン類、酸無水物類、イミダゾール類、ポ
リメルカプタン類等を挙げることができ、具体的にはジ
エチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン
(TETA)、ピペリジン、ピリジン、イミノビスプロピル
アミン(ジプロピレントリアミン)(DPTA)、ビス(ヘ
キサメチレン)トリアミン、1,3,6−トリスアミノメチ
ルヘキサン(TMAH)、ポリエーテルジアミン、テトラエ
チレンペンタミン(TEPA)、ジプロピレンジアミン(DP
DA)、ジメチルアミノプロピルアミン(DMAPA)、ジエ
チルアミノプロピルアミン(DEAPA)、AMINE 248、N−
アミノエチルピペラジン(N−AEP)、ラミロンC−26
0、ピコリン、メンセンジアミン(MDA)、イソフオロン
ジアミン(IPDA)、S Cure211,212、ワンダミンHM、1.3
BAC、m.キシレンジアミン(m−XDA)、ショーアミン
X、アミングラック、ショーアミンブラック、ショ−ア
ミンN、ショ−アミン1001、1010、メタフェイニレンジ
アミン(MPDA)、ジアミノジフェニルメタン(DDM)、
ジアミノジフェニルスルフォン(DDS)、ケチミン、テ
トラメチルグアニジン、ベンジルジメチルアミン、2,4,
6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−
30)、無水フタル酸(PA)、無水トリメリット酸(TM
A)、無水ピロメリット酸(PMDA)、無水ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(アンヒ
ドロトリメリテート)(TME)、グリセロールトリス
(アンヒドロトリメリテート)(TMG)、無水マレイン
酸(MA)、無水コハク酸(SA)、テトラヒドロ無水フタ
ル酸(THPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(Me−
THPA)、無水メチルナジック酸(NMA)、アルケニル無
水コハク酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチ
ルヘキサヒドロ無水フタル酸(Me−HHPA)、2−メチル
イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、
2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダ
ゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2
−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチル
−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウ
エデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデ
シルイミダゾリウム・トリメリテート、1−シアノエチ
ル−2−フェニルイミダゾリウム・トリメリテート、2
−メチルイミザソリウム・イソシアヌレート、2,4−ジ
アミノ−6−〔2−メチルイミザゾリル−(1)〕−エ
チルS−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−〔2−エチ
ル−4−メチルイミダゾリル−(1)〕−エチル−S−
トリアジン、2,4−ジアミノ−6−〔2−ウンテシルイ
ミダゾリル−(1)〕−エチル−S−トリアジン、2,フ
ェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−
フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾ
ール、1−シアノエチル−2−フェニル4,5−ジ(シア
ノエトキシメチル)イミダゾール、1−ドデシル−2−
メチル−3−ベンジルイミダゾリウム・クロライド、ジ
シアンジアミド(DICY)、有機酸ヒドラジッド、ジアミ
ノマレオニトリル(DAMN)等を使用することができる。
本発明で使用する硬化剤(C)は、液状、固型にかか
りなく使用することができるが、(イ)常温(30℃)に
おいて液体であるものが、本発明の組成物の粘度を低く
抑えられるという点で好ましく用いられ、さらに、
(ロ)硬化物に可撓性を与えるという点でポリアミドポ
リアミン類、ポリメチルカプタン類等が、(ハ)硬化速
度を速くするという点でテトラメチルグアニジン、ベン
ジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノ
メチル)フェノール(DMP−30)等がより好ましく用い
られる。
本発明におけるエポキシ樹脂(A)に対する硬化剤
(C)の配合量は、通常用いられる程度でよく、具体的
には、エポキシ基1当量に対し0.5〜1.5当量程度、ある
いはエポキシ樹脂100重量部に対し0.5〜200重量部、よ
り好ましくは20〜150重量部程度とされる。
本発明に用いられる難燃剤(D)は、エポキシ基を有
していない難燃剤であり、リン系難燃剤、ハロゲン系難
燃剤、無機系難燃剤等を挙げることができる。
具体的には、トリフェニルホスフェート、トリクレジ
ルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ト
リス(ハロプロピル)ホスフェート、トリス(ハロチ
ル)ホスフェート、塩素化パラフィン、塩素化ポリエチ
レンパークロロペンタシクロデカン、ヘキサブロモベン
ゼン、デカジブロモジフェニルオキサイド、テトラブロ
モビスフェノールA、ヘキサブロモシクロドデカン、デ
カブロモジフェニールエーテル、オクタブロモジフェニ
ールエーテル、ヘキサブロモジフェニールエーエル、ペ
ンタプロモトルエン、アンモニウムブロマイド、三酸化
アンチモン、赤リン、酸化スズ、水酸化スズ、酸化モリ
ブデン、モリブデン酸アンモニウム、酸化ジルコニウ
ム、水酸化ジルコニウム、メタほう酸バリウム、ほう酸
亜鉛、水酸化アルミニウム、ドーソナイト、水酸化マグ
ネシウム、アルミン酸カルシウム、タルク、アスベス
ト、シリカ等、より好ましくは三酸化アンチモン、デカ
プロボジフェニールオキサイド、テトラプロモビスフェ
ノールA、ヘキサブロモシクロドデカン、デカプロモジ
フェニールエーエル、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム等を、商品名としてはPyro−Chek77B(Ferro C
orp製)、SaytexBT−93(Sayteck社製)等を、単体又は
混合物として使用することができる。
本発明の難燃剤(D)としては、本発明組成物の粘度
を低く抑える目的で、カップリング剤等で表面処理され
たものが好ましく用いられ、また組成物の低粘度かつ組
成物中の粉体分の沈降防止の目的で、平均粒径が0.5〜1
0μmのものが好ましく使用され、また、沈降防止の目
的でタルク、アスベスト、シリカ(微粉末)等が単体又
は混合物として好ましく使用される。
さらに、本発明において、(イ)ハロゲンを1〜20重
量%、好ましくは2〜15重量%、(ロ)水酸化アルミニ
ウムを40〜80重量%、好ましくは50〜80重量%、(ハ)
三酸化アンチモンを1〜10重量%含有させることによ
り、難燃性が著しく向上する。
上記(イ)〜(ハ)の3条件中、1条件でも数値が下
限値未満であると十分な難燃性を発揮することができ
ず、また、上限値を越えてもそれほど難燃性は向上せず
不経済である。
本発明の難燃性接着剤組成物は、エポキシ樹脂(A)
を主成分とするものと、硬化剤(C)を主成分とするも
のに分けられて、使用前に混合して用いられる二液混合
型接着剤として主に使用され、しかもカップリング剤
(B)及び難燃剤(D)は、どちらの成分に混合しても
構わない。
本発明の組成物の製造は、各必須成分および、必要に
応じて、各任意成分の所望量を、常温又は加温下で混合
することにより行われる。
(作用) 本発明の難燃性接着剤組成物は、粉体分を多量(40〜
70体積%)に含有している組成物において、モノエポキ
シ樹脂を一定量配合することにより、該組成物の粘度
を、溶剤を用いなくとも十分塗布できる程度に低下さ
せ、かつ、硬化物の可撓性を向上させる。
さらに、本発明の組成物において、カップリング剤を
配合することにより粘度低下、被着体への濡れ性向上、
硬化物への可撓性付与、また、特に金属に対する接着力
が向上し、複合効果として、多量に粉体分を含んでいる
にも拘わらず、低粘度、かつ十分な剥離接着性を有す
る。
さらに、組成物中にハロゲンを1〜20重量%、水酸化
アルミニウムを40〜80重量%、三酸化アンチモンを1〜
10重量%含有させることにより、お互いの難燃効果が助
長され、より高い難燃性を有する難燃性接着剤組成物を
得ることができた。
(特性の測定方法並びに効果の評価方法) 塗布性: (評価方法) 評価に使用する材料は全て23℃になるように予め温度
調節しておき、評価23℃、湿度50%の条件下で行った。
下記(a)剤と(b)剤を所定量、3分間均一になる
ように混合したも(総量約500g)を、直ちに第1〜2図
に示すように500×300mm角のSUS430(厚み3mm、表面仕
上げ2D)上50×250mmの範囲全体に厚みが均一になるよ
うにのせ、接着剤用クシ目ゴテE−1(コニシ(株)
製)を用いて1m/分の一定速度で200mm程度クシ目を引い
た。なお、第2図に示すようにクシ目を引く時のクシ目
ゴテの角度は45°とした。
(評価) 第3図に示すようにクシ目により得られたウネに、途
切れのない場合・・・○ 第4図に示すようにクシ目により得られたウネに、途
切れのある場合・・・× 剥離接着性: (試験体作製方法及び評価方法) JIS−K 6854のT形剥離試験に準じて行った。
なお、試験片材料は、SUS430(厚み0.15mm、表面仕上
げ2D)を使用し、下記(a)剤と(b)剤を所定量、3
分間均一になるように混合した後、直ちにへら塗り、圧
着を行い接着剤の硬化に最適な温度条件下(例えば硬化
剤の主成分としてポリアミドアミンを用いた場合は0〜
100℃、好ましくは10〜50℃)、湿度50%で7日間養生
を行った。
強度測定時のつかみ移動速さは毎分200mmとした。
(評価) 測定値の平均値; 1.0kg/25mm以上 ・・・○ 0.1kg/25mm以上1.0k/25mm未満 ・・・△ 0.1kg/25mm未満 ・・・× 難燃性: (基材試験用試験体作製方法) 40×40mmに切断したSUS430(厚さ0.15mm、表面仕上げ
2D)上に、下記(a)剤と(b)剤を所定量、3分間均
一になるように混合した物を一定量塗布し、その上に、
40×40mmに切断した大理石板(石種:ビアンコカララ、
厚さ4.5mm)をのせ、硬化後の接着剤量が350g/m2になる
ように大理石面より適当な圧力をかけ、その圧力状態で
接着剤の硬化に最適な温度条件下(例えば、硬化剤の主
成分としてポリアミドアミンを用いた場合は0〜100
℃、好ましくは10〜50℃)、湿度50%で7日間養生を行
い第5図に示すようなサンプルを作製した。
以上のようにして作製されたサンプルを第6図に示す
ように40×40mmに切断したアルミハニカムコア(箔厚76
μm、コア厚40mm、セルサイズ1/4inch)を介して積層
し試験体とした。
(評価方法) 基材試験は、JISA1321に示されている基材試験に準じ
て行い、試験体の個数は3個とした。
(評価) 基材試験用試験体が3個共基材試験に合格した場合・・
・○ 基材試験用試験体が3個中1個か2個であった場合・・
・× (実施例) 実施例1 (a剤の製造) ビスフェノール型エポキシ樹脂(常温液状)78g、モ
ノエポキシ樹脂(常温液状)99g、カップリング剤(シ
ラン系、常温液状)10g、水酸化マグネシウム(平均粒
系3μm)600gを容器に計り、60℃に加温、攪拌し均等
な溶液とした。
本発明において、平均粒径とは比重天秤法により測定
した値である。
(b剤の製造) ポリアミドアミン(常温液状)67g、水酸化マグネシ
ウム146gを容器に計り、常温で攪拌し、均一な溶液とし
た。
以上のようにして作製したa剤とb剤を用い、前記方
法で評価をおこなったところ、良好な塗布性と剥離強度
を有する硬化物が得られる。
なお、本実施例1並びに下記の実施例2,3、比較例1
〜6の試験体の硬化温度条件は23℃とし、さらに、本発
明において常温とは30℃である。
比較例1 (a剤の製造) ビスフェノール型エポキシ樹脂142g、モノエポキシ樹
脂35g、カップリング剤10g、水酸化マグネシウム600gを
容器に計り、60℃に加温、攪拌し均一な溶液とした。
b剤は実施例1と同じ物を使用した。
以上のようにして作製したa剤とb剤を用い、前記方
法で評価を行ったところ、混合時の粘度が高いため塗布
性が悪く、かつ、硬化物に可撓性がないため剥離強度が
低い硬化物が得られた。
比較例2 (a剤の製造) ビスフェノール型エポキシ樹脂35g、モノエポキシ樹
脂142g、カップリング剤10g、水酸化マグネシウム600g
を容器に計り、60℃に加温、攪拌し、均一な溶液とし
た。
b剤は実施例1と同じ物を使用した。
以上のようにして作製したa剤とb剤を用い、前記方
法で評価を行ったところ、塗布性は良好だが硬化物の凝
集力が弱いため剥離強度を低い硬化物が得られた。
比較例3 (a剤の製造) ビスフェノール型エポキシ樹脂78g、モノエポキシ樹
脂109g、水酸化マグネシウム600gを容器に計り、60℃に
加温、攪拌し均一な溶液とした。
b剤は実施例1と同じ物を使用した。
以上のようにして作製したa剤とb剤を用い、前記方
法で評価を行ったところ、塗布性は良好だが、硬化物に
十分な可撓性がなく接着性が低いため、十分な剥離強度
を持たない硬化物が得られた。
実施例2 (a剤の製造) ビスフェノール型エポキシ樹脂78g、モノエポキシ樹
脂47g、臭素化モノエポキシ樹脂(常温液状、臭素含有
率約50重量%)52g、カップリング剤10g、デカブロモジ
フェニールエーテル(平均粒径3μm)95g、三酸化ア
ンチモン(平均粒径1μm)64g、水酸化アルミニウム4
00gを容器に計り、60℃に加温、攪拌し均一な溶液とし
た。
(b剤の製造) ポリアミドアミン67g、水酸化アルミニウム187gを容
器に計り、常温で攪拌し、均一な溶液とした。
以上のようにして作製したa剤とb剤を用い、前記方
法で評価を行ったところ、良好な塗布性、十分な難燃
性、剥離強度を有する硬化物が得られた。
実施例3 (a剤の製造) ビスフェノール型エポキシ樹脂78g、モノエポキシ樹
脂47g、臭素化モノエポキシ樹脂52g、カップリング剤10
g、三酸化アンチモン16g、水酸化アルミニウム600gを容
器に計り、60℃に加温、攪拌し、均一な溶液とした。
(b剤の製造) ポリアミドアミン67g、水酸化アルミニウム130gを容
器に計り、常温で剥離し、均一な溶液とした。
以上のようにして作製したa剤とb剤を用い、前記方
法で評価を行ったところ、良好な塗布性、十分な難燃
性、剥離強度を有する硬化物が得られた。
実施例4 (a剤の製造) ビスフェノール型エポキシ樹脂78g、モノエポキシ樹
脂47g、臭素化モノエポキシ樹脂52g、カップリング剤10
g、水酸化アルミニウム616gを容器に計り、60℃に加
温、攪拌し、均一な溶液とした。
b剤は実施例3と同じ物を使用した。
以上のようにして作製したa剤とb剤を用い、前記方
法で評価を行ったところ、良好な塗布性、十分な剥離強
度、ある程度の難燃性を有する硬化物が得られた。
実施例5 (a剤の製造) ビスフェノール型エポキシ樹脂78g、モノエポキシ樹
脂99g、カップリング剤10g、三酸化アンチモン16g、水
酸化アルミニウム600gを容器に計り、60℃に加温、攪拌
し、均一な溶液とした。
b剤は実施例3と同じ物を使用した。
以上のようにして作製したa剤とb剤を用い、前記方
法で評価を行ったところ、良好な塗布性、十分な剥離強
度、ある程度の難燃性を有する硬化物が得られた。
実施例6 (a剤の製造) ビスフェノール型エポキシ樹脂78g、モノエポキシ樹
脂47g、臭素化モノエポキシ樹脂52g、カップリング剤10
g、三酸化アンチモン16g、水酸化マグネシウム600gを容
器に計り、60℃に加温、攪拌し、均一な溶液とした。
(b剤の製造) ポリアミドアミン67g、水酸化マグネシウム130gを容
器に計り、常温で攪拌し、均一な溶液とした。
以上のようにして作製したa剤とb剤を用い、前記方
法で評価を行ったところ、良好な塗布性、十分な剥離強
度、ある程度の難燃性を有する硬化物が得られた。
上記実施例及び比較例の組成、評価結果を下記第1表
に示す。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の難燃性接着剤組成物
は、粉体分を多量(40〜70体積%)に含有している組成
物において、モノエポキシ樹脂を一定量配合することに
より、該組成物の粘度を、溶剤を用いなくとも十分塗布
できる程度に低下させ、かつ、硬化物の可撓性を向上さ
せる。
さらに、本発明の組成物は、カップリング剤を配合す
ることにより粘度低下、被着体への濡れ性向上、硬化物
への可撓性付与、また、特に金属に対する接着力が向上
し、さらに複合硬化として、多量に粉体分を含んでいる
にも拘わらず、低粘度、かつ、十分な剥離接着性を有す
る。
さらに、組成物中にハロゲンを1〜20重量%、水酸化
アルミニウムを40〜80重量%、三酸化アンチモンを1〜
10重量%含有することにより、お互いの難燃効果を助長
され、より高い難燃性を有する難燃性接着剤組成物を得
ることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の効果である塗布性の評価方法を示
し、クシ目を引く直前の状態の平面図である。 第2図は、第1図のA方向から見た側面図である。 第3図は、クシ目により得られたウネに途切れのない状
態を示す平面図である。 第4図は、クシ目により得られたウネに途切れのある状
態を示す平面図である。 第5図は、本発明の効果である難燃性を評価するための
試験体の一部を示す側面図である。 第6図は、本発明の効果である難燃性を評価するための
試験体を示す側面図である。 1……厚さ3mmの試料(SUS430) 2……クシ目ゴテ 3……接着剤(未硬化物) 4……途切れのないウネ 5……途切れのあるウネ 6……大理石板 7……接着剤(硬化物) 8……厚さ0.15mmの試料(SUS430) 9……難燃性評価用試験体の一部 10……アルミハニカムコア 11……難燃性評価用試験体 12……クシ目ゴテの角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3:22 5:54) (56)参考文献 特開 昭60−250024(JP,A) 特開 昭59−159819(JP,A) 特開 昭52−76346(JP,A) 特開 昭50−50444(JP,A) 特開 昭51−34998(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 163/00 - 163/10 C08G 59/20 - 59/38 C08L 63/00 - 63/10 C08K 3/22 C08K 5/54

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂(A)と、カップリング剤
    (B)と、硬化剤(C)と、難燃剤(D)を主成分と
    し、粉体分を40〜70体積%含有する組成物において、組
    成物中にカップリング剤(B)を0.1〜10重量%、エポ
    キシ樹脂(A)中にモノエポキシ樹脂を30〜70重量%含
    有することを特徴とする、難燃性接着剤組成物。
  2. 【請求項2】組成物中にハロゲンを1〜20重量%、水酸
    化アルミニウムを40〜80重量%、三酸化アンチモンを1
    〜10重量%含有することを特徴とする、請求項(1)記
    載の難燃性接着剤組成物。
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