JP2001323244A - 熱硬化型接着剤組成物 - Google Patents

熱硬化型接着剤組成物

Info

Publication number
JP2001323244A
JP2001323244A JP2000143309A JP2000143309A JP2001323244A JP 2001323244 A JP2001323244 A JP 2001323244A JP 2000143309 A JP2000143309 A JP 2000143309A JP 2000143309 A JP2000143309 A JP 2000143309A JP 2001323244 A JP2001323244 A JP 2001323244A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive composition
compound
weight
parts
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000143309A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Miwa
孔之 三輪
Masaru Kunimura
勝 国村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP2000143309A priority Critical patent/JP2001323244A/ja
Publication of JP2001323244A publication Critical patent/JP2001323244A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、無機質材料(特に鋼板などの金属
系無機質材料)を被着材として用いる場合、接着強度
(剪断強度)が優れている熱硬化型接着剤組成物を提供
することを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、オキセタン化合物、カ
ップリング剤、及び光加熱重合開始剤を含んで成る熱硬
化型接着剤組成物により解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱硬化型接着剤組成
物に関する。更に詳しくは、オキセタン化合物(オキセ
タン環を含有する化合物)を含んで成る熱硬化型接着剤
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化型接着剤組成物、特にオキセタン
化合物(オキセタン環を含有する化合物)を含んで成る
熱硬化型接着剤組成物としては、例えば、1〜4個のオ
キセタン環を有する化合物及び熱潜在性カチオン重合性
触媒を含んでなる熱硬化性オキセタン組成物(特開平1
1−269370号公報)や、1〜4個のオキセタン環
を有する化合物、オキシラン環を有する化合物、及び熱
潜在性カチオン重合性触媒を含んでなる熱硬化性オキセ
タン組成物(特開平11−302372号公報)が接着
剤等の利用が期待されるとして知られている。しかしな
がら、これら組成物は、無機質材料(特に鋼板などの金
属系無機質材料)を被着材として用いる場合に接着強度
(剪断強度)の点で満足できるものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、無機質材料
(特に鋼板などの金属系無機質材料)を被着材として用
いる場合、接着強度(剪断強度)が優れている熱硬化型
接着剤組成物を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、オキセ
タン化合物、カップリング剤、及び光加熱重合開始剤を
含んで成る熱硬化型接着剤組成物により解決される。
【0005】〔オキセタン化合物〕本発明で用いられる
オキセタン化合物(オキセタン環を含有する化合物)と
しては、式(1)で表される、分子中に2個のオキセタ
ン環を有するエーテル型ビスオキセタン化合物が好適に
挙げられる。
【0006】
【化1】 (式中、R1、R2は水素原子又は炭素数1〜6のアルキ
ル基を表し、nは0〜30の整数を表す。Zは、n=1
の場合はアルキレン基(炭素鎖内部に、不飽和結合、脂
肪族炭化水素環、又は芳香環を形成していてもよい)を
表し、n=2〜30の整数の場合はエチレン基を表
す。)
【0007】式(1)で表される化合物において、
1、R2は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表
し、互いに同一であっても異なっていてもよい。該化合
物の中では、R1、R2が互いに同一であるものが好まし
いが、中でも、R1、R2が互いに同一で、水素原子、メ
チル基、エチル基のいずれかであるものが好ましく、そ
の中でも、R1、R2が互いに同一で、メチル基、エチル
基のいずれかであるものが更に好ましい。
【0008】式(1)で表される化合物としては、次の
ものが具体的に挙げられる。 n=0である、モノエーテルビスオキセタン類 n=1で、Zがアルキレン基(炭素鎖内部に、不飽和
結合、脂肪族炭化水素環、又は芳香環を含んでいてもよ
い)である、ジエーテルビスオキセタン類 n=2〜30の整数で、Zがエチレン基である、ポリ
エーテルビスオキセタン類
【0009】前記のモノエーテルビスオキセタン類と
しては、例えば、ビス(3−エチル−3−オキセタニ
ル)メチルエーテル、ビス(3−メチル−3−オキセタ
ニル)メチルエーテルなどが挙げられる。なお、モノエ
ーテルビスオキセタン類は、例えば、3−アルキル−3
−ヒドロキシメチルオキセタンと3−アルキル−3−ヒ
ドロキシメチルオキセタンのp−トルエンスルホニルク
ロライドとを反応させることにより合成される。
【0010】前記のジエーテルビスオキセタン類にお
いて、アルキレン基(Z)は、炭素鎖内部に、不飽和結
合、脂肪族炭化水素環、又は芳香環を形成しているもの
であってもよい。即ち、このアルキレン基としては、エ
チレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基等の炭
素数2〜12のアルキレン基が挙げられるが、更に、式
(2)で表される基などの炭素鎖内部に不飽和結合(炭
素−炭素二重結合等)を形成している炭素数4〜6のア
ルキレン基や、式(3)で表される基などの炭素鎖内部
に脂肪族炭化水素環(シクロヘキサン環等)を形成して
いる炭素数2〜6(環の炭素原子を除く)のアルキレン
基や、キシリレン基及び式(4)で表される基などの炭
素鎖内部に芳香環(ベンゼン環等)を形成している炭素
数2〜6(環の炭素原子を除く)のアルキレン基(o
−、m−、p−等の各異性体を含む)なども挙げること
ができる。
【0011】
【化2】
【0012】ジエーテルビスオキセタン類としては、例
えば、1,2−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメ
トキシ)エタン、1,4−ビス(3−エチル−3−オキ
セタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル
−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサンや、1,4−ビ
ス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)−2−ブ
テンや、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニル
メトキシ)メチルシクロヘキサンや、1,4−ビス(3
−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベンゼ
ン、4,4’−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメ
トキシ)メチルビフェニル、4,4’−ビス(3−メチ
ル−3−オキセタニルメトキシ)メチルビフェニルなど
が挙げられる。
【0013】なお、ジエーテルビスオキセタン類は、例
えば、相当するジブロマイド(キシリレンジブロマイ
ド、エチレンジブロマイド等)と3−アルキル−3−ヒ
ドロキシメチルオキセタンを反応させることによって合
成される。
【0014】前記のポリエーテルビスオキセタン類と
しては、例えば、ジエチレングリコールビス(3−エチ
ル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレン
グリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチ
ル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エ
チル−3−オキセタニルメチル)エーテルなどが挙げら
れる。なお、ポリエーテルビスオキセタン類は、例え
ば、相当するポリエチレングリコール(ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリ
コール等)と3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキ
セタンのp−トルエンスルホニルクロライドとを反応さ
せることにより合成される。
【0015】前記エーテル型ビスオキセタン化合物の中
では、ビス(3−エチル−3−オキセタニル)メチルエ
ーテル、1,2−ビス(3−エチル−3−オキセタニル
メトキシ)エタン、1,4−ビス(3−エチル−3−オ
キセタニルメトキシ)メチルベンゼン、4,4’−ビス
(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルビフ
ェニルなどが特に好ましい。
【0016】〔カップリング剤〕本発明で用いられるカ
ップリング剤としては、前記オキセタン化合物と被着材
(特に、ガラスなどの無機質材料)の表面とを化学結合
させることができるものであれば、どのようなものでも
用いることができるが、中でも、前記オキセタン化合物
と無機質材料を化学結合させることができるシランカッ
プリング剤が好適に挙げられる。このようなシランカッ
プリング剤としては、無機質材料と化学結合する反応基
(アルコキシシリル基、シラノール等)と前記オキセタ
ン化合物と化学結合するか若しくは親和性を有する反応
基(ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基
等)とをそれぞれ少なくとも1個有する有機ケイ素化合
物が好ましく、例えば、KBM−303、KBM−40
3(以上、信越化学製)、AL−M、KR−TTS(以
上、味の素製)等が具体的に挙げられる。
【0017】〔加熱重合開始剤〕本発明で使用される加
熱カチオン重合開始剤としては、加熱によりオキセタン
環の開環及びカチオン重合を開始させることができる化
合物から選ばれる少なくとも一種の化合物が挙げられ
る。このような化合物としては、以下に示すような各種
オニウム塩、例えば、式(5)で示される第四級アンモ
ニウム塩、式(6)で示されるホスホニウム塩、式
(7)〜(11)で示されるスルホニウム塩などを挙げ
ることができる。
【0018】
【化3】 (式中、R3〜R6は、炭素数1〜20のアルキル基、炭
素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数3〜12のア
ルケニル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜
12のアラルキル基、叉は炭素数1〜20のアルコキシ
基であり、互いに同一でも異なっていてもよく、置換基
を有していてもよい。また、R3〜R6のうちの2個が互
いに結合して、N、P、O、叉はS原子を含む複素環を
形成していてもよい。X-は対イオンを表し、BF4 -
AsF6 -、SbF6 -、SbCl6 -、(C654-、S
bF5(OH)-、HSO4 -、p−CH364SO3 -
HCO3 -、H2PO4 -、CH3CO2 -、ハロゲンイオン
(Cl-、Br-、I-等)などから選ばれる。)
【0019】
【化4】 (式中、R3〜R6、X-は前記と同様である。)
【0020】
【化5】 (式中、R3〜R5、X-は、それぞれ、前記のR3
6、X-と同様である。また、Arは置換基を有してい
てもよいアリール基を表す。)
【0021】
【化6】 (式中、R3〜R4、X-、Arは、それぞれ、前記のR3
〜R6、X-、Arと同様である。)
【0022】
【化7】 (式中、R3〜R6、X-、Arはそれぞれ前記と同様で
ある。)
【0023】前記第四級アンモニウム塩としては、例え
ば、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレー
ト、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェ
ート、テトラブチルアンモニウムハイドロジェンサルフ
ェート、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレ
ート、テトラエチルアンモニウムp−トルエンスルホネ
ート、N,N−ジメチル−N−ベンジルアニリニウムヘ
キサフルオロアンチモネート、N,N−ジメチル−N−
ベンジルアニリニウムテトラフルオロボレート、N,N
−ジメチル−N−ベンジルピリジニウムヘキサフルオロ
アンチモネート、N,N−ジエチル−N−ベンジルトリ
フルオロメタンスルホネート、N,N−ジメチル−N−
(4−メトキシベンジル)ピリジニウムヘキサフルオロ
アンチモネート、N,N−ジエチル−N−(4−メトキ
シベンジル)トルイジニウムヘキサフルオロアンチモネ
ートなどが具体的に挙げられる。
【0024】また、前記ホスホニウム塩としては、例え
ば、エチルトリフェニルホスホニウムヘキサフルオロア
ンチモネート、テトラブチルホスホニウムヘキサフルオ
ロアンチモネートなどが具体的に挙げられる。
【0025】そして、前記スルホニウム塩としては、例
えば、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレー
ト、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモ
ネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアル
シネート、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウ
ムヘキサフルオロアルシネート、ジフェニル(4−フェ
ニルチオフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアルシ
ネートや、
【0026】アデカオプトンSP−150(以下、旭電
化製)、アデカオプトンSP−170、アデカオプトン
CP−66、アデカオプトンCP−77や、
【0027】サンエイドSI−60L(以下、三新化学
製)、サンエイドSI−80L、サンエイドSI−10
0Lや、CYRACURE UVI−6970(以下、
ユニオン・カーバイド製)、CYRACURE UVI
−6974、CYRACURE UVI−6990や、
【0028】UVI−508(以下、ゼネラル・エレク
トリック製)、UVI−509や、FC−508(以
下、ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュ
アリング製)、FC−509や、
【0029】CD−1010(以下、サーストマー
製)、CD−1011や、CIシリーズの製品(日本曹
達製)などが具体的に挙げられる。
【0030】更に、本発明では、式(10)で示される
ジアゾニウム塩や、式(11)で示されるヨードニウム
塩も熱カチオン重合開始剤として使用できる。
【0031】
【化8】 (式中、Ar、Xはそれぞれ前記と同様である。)
【0032】
【化9】 (式中、R3〜R4、X-はそれぞれ前記と同様であ
る。)
【0033】前記ジアゾニウム塩としては、AMERI
CURE(アメリカン・キャン製)、ULTRASET
(旭電化製)などが挙げられる。
【0034】また、前記ヨードニウム塩としては、ジフ
ェニルヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、ビス
(4−クロロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロア
ルシネート、ビス(4−ブロモフェニル)ヨードニウム
ヘキサフルオロアルシネート、フェニル(4−メトキシ
フェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、
UV−9310C(東芝シリコーン製)、Photoi
nitiator2074(ローヌ・プーラン製)、U
VEシリーズの製品(ゼネラル・エレクトリック製)、
FCシリーズの製品(ミネソタ・マイニング・アンド・
マニュファクチュアリング製)などが挙げられる。
【0035】〔加熱硬化型接着剤組成物〕本発明の加熱
硬化型接着剤組成物は、前記のオキセタン化合物、カッ
プリング剤、及び加熱重合開始剤を含んで成る。この組
成物において、カップリング剤は、オキセタン化合物1
00重量部に対して0.1〜10重量部、更には2〜1
0重量部含まれていることが好ましく、加熱重合開始剤
は、オキセタン化合物100重量部に対して0.1〜1
0重量部、更には0.5〜6重量部含まれていることが
好ましい。
【0036】即ち、本発明の加熱硬化型接着剤組成物と
しては、オキセタン化合物100重量部に対して、カッ
プリング剤を0.1〜10重量部、加熱重合開始剤を
0.1〜10重量部含むもの(A)が好ましく、中で
も、オキセタン化合物100重量部に対して、カップリ
ング剤を2〜10重量部、加熱重合開始剤を0.5〜6
重量部含むもの(B)が更に好ましい。
【0037】更に、本発明の加熱硬化型接着剤組成物
は、前記カップリング剤に加えて、脂環式エポキシ化合
物を単独又は複数で含んでいることが好ましい。その含
有割合は特に制限されるものではないが、オキセタン化
合物100重量部に対して1〜200重量部、更には5
〜100重量部程度であることが好ましい。
【0038】脂環式エポキシ化合物としては、例えば、
UVR−6110,UVR−6128(以上、UCC
製)、セロキサイド2021、セロキサイド2081、
セロキサイド3000(以上、ダイセル製)等の市販品
を用いることができる。
【0039】また、本発明の加熱硬化型接着剤組成物
は、変性シリコーンオイルを単独又は複数で更に含んで
いることが好ましい。その含有割合は、オキセタン化合
物100重量部に対して0.1〜10重量部であること
が好ましい。
【0040】変性シリコーンオイルとしては、反応性シ
リコーンオイル(アミノ変性、エポキシ変性、カルボキ
シル変性、カルビノール変性、メタクリル変性、フェノ
ール変性、片末端変性、異種官能基変性のものなど)
や、非反応性シリコーンオイル(ポリエーテル変性、メ
チルスチリル変性、アルキル変性、高級脂肪酸変性、親
水性特殊変性、高級アルコキシ変性、高級脂肪酸含有、
フッ素変性のものなど)を用いることができる。具体的
には、反応性シリコーンオイルとして、KF−105
(信越化学製)など、非反応性シリコーンオイルとし
て、KF−303、FL−100(以上、信越化学製)
などが好ましく用いられる。
【0041】即ち、本発明の加熱硬化型接着剤組成物と
しては、前記(A)又は(B)の組成を有するものであ
って、オキセタン化合物100重量部に対して、脂環式
エポキシ化合物を1〜200重量部更に含むものが好ま
しい。そして、更には、前記(A)又は(B)の組成を
有するものであって、オキセタン化合物100重量部に
対して、脂環式エポキシ化合物を1〜200重量部、変
性シリコーンオイルを0.1〜10重量部含むものが特
に好ましい。
【0042】前記加熱硬化型接着剤組成物は各成分を配
合して調製されるが、このときの温度は熱カチオン重合
を誘発しない温度、例えば、50℃未満、更には10〜
30℃であることが好ましい。通常は常温で調製され
る。また、調製時の圧力や雰囲気は特に制限されず、通
常は空気中にて常圧でよい。
【0043】本発明の加熱硬化型接着剤組成物の使用方
法は特に制限されず、例えば、第1の被着材に該組成物
を塗布し、次いで第2の被着材を貼り合せるか、或い
は、第1と第2の被着材を積層してその間隙に該組成物
を浸透させるかした後、加熱して硬化させることにより
接着剤として用いることができる。この加熱温度は、前
記組成物が溶融状態を維持できる温度であることが好ま
しく、50℃以上、更には50〜200℃、特に60〜
160℃の範囲であることが好ましい。
【0044】加熱時間は前記組成物の組成や加熱温度に
よって異なるが、通常は1分〜10時間、好ましくは5
分〜5時間、更に好ましくは10分〜1時間程度であれ
ばよい。また、加熱時の圧力は前記の溶融状態が維持で
きれば特に制限されず、常圧、加圧、減圧のいずれでも
よい。
【0045】前記被着材としては、金属系無機質材料
(鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、その他金属、合金
等)や、セメント系無機質材料(セメントモルタル、コ
ンクリート等)、セラミック系無機質材料(フィルム、
プレート、成形部品、その他の造形品を含む)などの無
機質材料が好ましく挙げられる。その中では、金属系無
機質材料、特に鋼板(鉄、ステンレス鋼等)が好まし
い。即ち、本発明の加熱硬化型接着剤組成物は金属系無
機質材料用(特に鋼板用)として有用である。被着材と
しては、被着材の厚さは加熱に支障がなければ特に制限
されない。
【0046】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明する。但し、加熱硬化型接着剤組成物の評価
は以下のように行った。
【0047】〔剪断強度〕図1に示すように、鋼板(厚
さ約1.6mm×幅25mm)を被着材として試験片を
調製した。即ち、その両端にテフロン(登録商標)粘着
テープ(厚さ150μm×幅約1mm)をスペーサーと
して貼り、その鋼板の先端から約10mmを重ね合せて
クリップで固定した後、鋼板の間隙に加熱硬化型接着剤
組成物を浸透させ、予め120℃に設定されたオーブン
により加熱して硬化させた(接着面積25×10m
2)。次いで、この試験片をテンシロン引張り試験機
により引張り強度5mm/minで180度剪断強度を
測定した。
【0048】実施例1〜3 オキセタン化合物、カップリング剤、変性シリコーンオ
イル、及び加熱重合開始剤を配合して表1記載の組成を
有する液状の加熱硬化型接着剤組成物を調製した。次い
で、前記方法により各組成物の剪断強度を測定した。な
お、表中、組成物各成分の数値はg単位である(以下、
同様)。その結果、本発明の組成物はいずれも高い剪断
強度を有していた(表1)。
【0049】比較例1,2 組成を表1記載のように変えたほかは、実施例1〜3と
同様に液状の加熱硬化型接着剤組成物を調製して、各組
成物の剪断強度を測定した。その結果、オキセタン化合
物を含まないものは鋼板が簡単に剥離し、カップリング
剤を含まないものは剪断強度が低かった(表1)。
【0050】
【表1】
【0051】実施例4〜7 組成を表2記載のように変えたほかは、実施例2と同様
に、脂環式エポキシ化合物を更に含む液状の加熱硬化型
接着剤組成物を調製して、各組成物の剪断強度を測定し
た。その結果、脂環式エポキシ化合物を更に含むことに
より、剪断強度が向上した(表2)。
【0052】
【表2】
【0053】実施例8,9 組成を表3記載のように変えた(オキセタン化合物の種
類を変えた)ほかは、実施例1と同様に、液状の加熱硬
化型接着剤組成物を調製して、各組成物の剪断強度を測
定した。その結果、本発明の組成物はいずれも高い剪断
強度を有していた(表3)。
【0054】実施例10,11 組成を表3記載のように変えた(オキセタン化合物の種
類を変えて脂環式エポキシ化合物を更に含有させた)ほ
かは、実施例1と同様に、脂環式エポキシ化合物を更に
含む液状の加熱硬化型接着剤組成物を調製して、各組成
物の剪断強度を測定した。その結果、本発明の組成物は
いずれも高い剪断強度を有していた(表3)。
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】本発明により、接着強度(剪断強度)が
優れている加熱硬化型接着剤組成物を提供することがで
きる。本発明の加熱硬化型接着剤組成物は、無機質材料
(特に鋼板等の金属系無機質材料)を被着材として用い
る場合に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、剪断強度を測定する際の試験片の模式
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J040 EC261 EC262 EK052 EK062 EK072 EK102 EK112 FA202 GA03 GA05 GA07 GA08 GA11 GA14 HB04 HB43 HC01 HC13 HD18 HD22 HD32 HD33 HD35 HD36 JB02 KA12 LA06 MA01 MA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オキセタン化合物、カップリング剤、及
    び加熱重合開始剤を含んで成る熱硬化型接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 オキセタン化合物100重量部に対し
    て、カップリング剤を0.1〜10重量部、加熱重合開
    始剤を0.1〜10重量部含む、請求項1記載の熱硬化
    型接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 脂環式エポキシ化合物を更に含む、請求
    項1記載の熱硬化型接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 変性シリコーンオイルを更に含む、請求
    項1又は2記載の熱硬化型接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 オキセタン化合物がエーテル型ビスオキ
    セタン化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載の
    熱硬化型接着剤組成物。
JP2000143309A 2000-05-16 2000-05-16 熱硬化型接着剤組成物 Pending JP2001323244A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000143309A JP2001323244A (ja) 2000-05-16 2000-05-16 熱硬化型接着剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000143309A JP2001323244A (ja) 2000-05-16 2000-05-16 熱硬化型接着剤組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001323244A true JP2001323244A (ja) 2001-11-22

Family

ID=18650149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000143309A Pending JP2001323244A (ja) 2000-05-16 2000-05-16 熱硬化型接着剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001323244A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4970271B2 (ja) * 2005-09-13 2012-07-04 新日鐵化学株式会社 熱硬化性樹脂組成物
JP2019035234A (ja) * 2017-08-10 2019-03-07 積水化学工業株式会社 セメント硬化体構造物の表面保護工法およびセメント硬化体構造物の表面保護構造
JP2019034266A (ja) * 2017-08-10 2019-03-07 積水化学工業株式会社 セメント硬化体構造物の表面保護工法およびセメント硬化体構造物の表面保護構造

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61136563A (ja) * 1984-12-07 1986-06-24 Toyo Ink Mfg Co Ltd 光硬化型接着性組成物とそれを用いて被着体を接着する方法
JPH03181583A (ja) * 1989-12-11 1991-08-07 Asahi Chem Ind Co Ltd 難燃性接着剤組成物
JPH05117617A (ja) * 1991-10-30 1993-05-14 Ube Ind Ltd 耐熱性接着剤組成物
JPH08193189A (ja) * 1994-11-18 1996-07-30 Ube Ind Ltd 電子部品用接着剤
JPH101643A (ja) * 1996-06-17 1998-01-06 Sumitomo Bakelite Co Ltd 耐熱性フィルム接着剤およびその製造方法
JPH10287861A (ja) * 1997-04-15 1998-10-27 Ibiden Co Ltd 無電解めっき用接着剤およびプリント配線板
JPH10330717A (ja) * 1997-05-27 1998-12-15 Nippon Kayaku Co Ltd 接着剤組成物、接着体及び液晶表示パネル
JPH10338850A (ja) * 1997-06-10 1998-12-22 Sekisui Chem Co Ltd ガラス含有材用接合材
JPH1117074A (ja) * 1997-06-26 1999-01-22 Jsr Corp 半導体封止用組成物および半導体装置
JPH11269370A (ja) * 1998-03-20 1999-10-05 Ube Ind Ltd 熱硬化性オキセタン組成物およびその硬化方法ならびにその方法により得られる硬化物
JPH11302372A (ja) * 1998-04-24 1999-11-02 Ube Ind Ltd 熱硬化性組成物およびその硬化方法ならびにその方法により得られる硬化物
JPH11315132A (ja) * 1998-05-07 1999-11-16 Dainippon Ink & Chem Inc 光ディスク用紫外線硬化型組成物及びこれを用いた光ディスク
JP2000086970A (ja) * 1998-09-16 2000-03-28 Kansai Paint Co Ltd カチオン重合性を有する着色組成物
JP2000264955A (ja) * 1999-01-12 2000-09-26 Namics Corp カチオン重合性樹脂組成物

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61136563A (ja) * 1984-12-07 1986-06-24 Toyo Ink Mfg Co Ltd 光硬化型接着性組成物とそれを用いて被着体を接着する方法
JPH03181583A (ja) * 1989-12-11 1991-08-07 Asahi Chem Ind Co Ltd 難燃性接着剤組成物
JPH05117617A (ja) * 1991-10-30 1993-05-14 Ube Ind Ltd 耐熱性接着剤組成物
JPH08193189A (ja) * 1994-11-18 1996-07-30 Ube Ind Ltd 電子部品用接着剤
JPH101643A (ja) * 1996-06-17 1998-01-06 Sumitomo Bakelite Co Ltd 耐熱性フィルム接着剤およびその製造方法
JPH10287861A (ja) * 1997-04-15 1998-10-27 Ibiden Co Ltd 無電解めっき用接着剤およびプリント配線板
JPH10330717A (ja) * 1997-05-27 1998-12-15 Nippon Kayaku Co Ltd 接着剤組成物、接着体及び液晶表示パネル
JPH10338850A (ja) * 1997-06-10 1998-12-22 Sekisui Chem Co Ltd ガラス含有材用接合材
JPH1117074A (ja) * 1997-06-26 1999-01-22 Jsr Corp 半導体封止用組成物および半導体装置
JPH11269370A (ja) * 1998-03-20 1999-10-05 Ube Ind Ltd 熱硬化性オキセタン組成物およびその硬化方法ならびにその方法により得られる硬化物
JPH11302372A (ja) * 1998-04-24 1999-11-02 Ube Ind Ltd 熱硬化性組成物およびその硬化方法ならびにその方法により得られる硬化物
JPH11315132A (ja) * 1998-05-07 1999-11-16 Dainippon Ink & Chem Inc 光ディスク用紫外線硬化型組成物及びこれを用いた光ディスク
JP2000086970A (ja) * 1998-09-16 2000-03-28 Kansai Paint Co Ltd カチオン重合性を有する着色組成物
JP2000264955A (ja) * 1999-01-12 2000-09-26 Namics Corp カチオン重合性樹脂組成物

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4970271B2 (ja) * 2005-09-13 2012-07-04 新日鐵化学株式会社 熱硬化性樹脂組成物
JP2019035234A (ja) * 2017-08-10 2019-03-07 積水化学工業株式会社 セメント硬化体構造物の表面保護工法およびセメント硬化体構造物の表面保護構造
JP2019034266A (ja) * 2017-08-10 2019-03-07 積水化学工業株式会社 セメント硬化体構造物の表面保護工法およびセメント硬化体構造物の表面保護構造
JP6993811B2 (ja) 2017-08-10 2022-01-14 積水化学工業株式会社 セメント硬化体構造物の表面保護工法およびセメント硬化体構造物の表面保護構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0620259B1 (en) Epoxy/polyester hot melt compositions
CA2774845A1 (en) Chain curing resin composition and fiber-reinforced composite material
JP2009040989A (ja) 液状硬化性組成物およびその硬化物
JP2001323244A (ja) 熱硬化型接着剤組成物
WO2005014686A1 (ja) 光硬化型樹脂組成物及びそれを用いたフラットパネルディスプレイ用シール剤
JP2003096184A (ja) 光硬化型樹脂組成物
JP2676047B2 (ja) 紫外線硬化型精密接着剤
JP2001303013A (ja) 紫外線硬化型接着剤組成物
JP2003096425A (ja) 光学部品固定用接着剤組成物
JP2001089743A (ja) シール材用光硬化型樹脂組成物、シール方法
JP4487412B2 (ja) 離型性フィルム
KR100748149B1 (ko) 광양이온 중합성 수지 조성물 및 광디스크 표면 보호용재료
JP2011042797A (ja) エポキシ樹脂組成物及びエポキシ樹脂硬化体
JPH0377210B2 (ja)
JP4239322B2 (ja) 熱硬化性組成物
JP2002080581A (ja) オキセタン環を有するメチレンビスフェノール誘導体混合物
JP2002293916A (ja) 紫外線硬化性組成物
JP3996334B2 (ja) 光硬化型エポキシ樹脂組成物
JP2004352980A (ja) 光カチオン重合性樹脂組成物及び光ディスク表面保護用材料
JPH0673358A (ja) 屈折率整合精密接着剤
JP5697927B2 (ja) 光学用接着剤組成物
JPS59204676A (ja) 高屈折率感光性接着剤
JPS639529B2 (ja)
JP2005187636A (ja) 光硬化性樹脂組成物、表示素子用接着剤、接着方法および表示素子
JP4483132B2 (ja) 熱硬化性組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090428

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090626

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090626

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100420