JP2866531B2 - チャネル構造を有する半導体素子 - Google Patents

チャネル構造を有する半導体素子

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JP2866531B2 JP16542292A JP16542292A JP2866531B2 JP 2866531 B2 JP2866531 B2 JP 2866531B2 JP 16542292 A JP16542292 A JP 16542292A JP 16542292 A JP16542292 A JP 16542292A JP 2866531 B2 JP2866531 B2 JP 2866531B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子に関し、特
に単位素子を構成する区画内のチャネル配設構造に特徴
を有するチャネル構造を有する半導体素子に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自己ターンオフ機能を有するSI
(Static Induction,静電誘導) サイリスタやゲートター
ンオフサイリスタは、比較的小面積の単位素子を構成す
る区画を同一の半導体単結晶基板上に多数製作し、共通
のカソード電極で、各区画の単位素子が並列接続され
る。各区画の単位素子は一斉にターンオン, ターンオフ
させるべく均一な特性であることが要求される。そのた
めに、半導体接合の不純物濃度及び厚さの均一化や区画
の配設方法等での工夫が行われているが、さらにSIサ
イリスタでは、区画内のチャネル配設構造における配慮
が必要である。
【0003】図16は、従来のSIサイリスタの一例の
一区画分の断面斜視図を示し、2はn形高抵抗層領域,
3はp形低抵抗のアノード領域, 4はn形中抵抗のバッ
ファ領域, 5はp形のゲート (制御) 領域, 6はn形領
域, 7はn形低抵抗のカソード領域, 8はチャネル領域
である。
【0004】n形領域6の層の上部には、n形低抵抗か
らなるカソード領域7の層が重ねられてその上面にカソ
ード電極11が配設され、そしてアノード領域3の上面
にアノード電極9が設けられる。更に、各区画のカソー
ド領域7とn形領域6の両層の周辺部は取り除かれ、格
子状のゲート領域5の周辺部が露出されており、この露
出面にゲート電極10が設けられている。
【0005】このように構成された多数の区画が単一の
半導体基板内に多数配設されてSIサイリスタを形成し
ている。図17は区画の配設例を示す図であって、ゲー
ト領域5とチャネル領域8及びゲート電極10の内縁を
取出して表わされた区画が3重のリング上に放射状に任
意の角度θの位置に配設される。そして格子状のチャネ
ル領域8の長さAの方向が、ゲート電極10の内縁に、
ほぼ垂直になるように配設されている。
【0006】長さA=数百μmのチャネルが、区間B≒
3mmの中に約100個並列配置された区画が、3重リ
ングで合計数百個程度配設される。全ての区画のカソー
ド電極は共通の電極が圧接されて並列接続される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】SIサイリスタ等の半
導体素子が製作される半導体結晶の面方向 (図17に示
される面) が{111}面の場合に、図16及び図17
に示される素子の区画のオン電圧のばらつきは1割程度
あることが特に埋込みゲートSIサイリスタにおいて実
験の結果明らかになった。
【0008】図18に区画のオン電圧分布例を示す。こ
のSIサイリスタの耐電圧特性はオフ電圧が2.5 kV級
であって、ゲート・カソード間の耐電圧は約 100Vであ
る。
【0009】図18のオン電圧分布において、図16の
区画の配設角度θによりオン電圧が異り、角度が60°
を周期として、VT に大・小のくり返し傾向が見られ
る。
【0010】区画のオン電圧のばらつきにより、素子全
体のオン電圧が大きくなること、またオン電流分布が不
均一になることから、ターンオン,ターンオフ動作が区
画間で、不揃いになりやすい等の問題がある。
【0011】本発明の目的は、小半導体素子を構成する
多数の区画のチャネル当りのオン電流を均一化し、オン
電圧を比較的低い値に均一化するとともに、オン電流が
均一化されることによりターンオン損失の低減化及びタ
ーンオフ特性及び可制御耐量が改善されたチャネル構造
を有する半導体素子を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】半導体単結晶の{11
1}面にゲート領域で囲まれた格子状のチャネルが形成
される場合に、チャネルの長辺が結晶の<112>方向
にほぼ垂直となるように、好ましくは90°±10°と
なるように配設することを特徴とする。
【0013】従って、本発明の構成は以下に示す通りで
ある。即ち、本発明は、半導体単結晶の{111}面に
一導電形の制御領域で囲まれるチャネル構造が形成され
る半導体素子において、チャネル構造の実質的な長辺方
向が、{111}面上において結晶の<112>方向に
ほぼ垂直となされたことを特徴とするチャネル構造を有
する半導体素子としての構成を有する。
【0014】或いはまた、チャネル構造の実質的な長辺
方向が結晶の<112>方向に対して90°±10°に
形成されることを特徴とするチャネル構造を有する半導
体素子としての構成を有する。
【0015】或いはまた、前記チャネル構造が放射状に
配設されることを特徴とするチャネル構造を有する半導
体素子としての構成を有する。
【0016】或いはまた、チャネル構造を囲み、ゲート
領域に接触するゲート電極の内側の縁の実質的な長辺が
結晶の<112>方向又は、<112>方向に対してほ
ぼ垂直になされることを特徴とするチャネル構造を有す
る半導体素子としての構成を有する。
【0017】
【作用】図18において、素子区画の放射状配設角度
(図17の角度θ)が60°を周期として、第1リン
グ、第2リング及び第3リングのVT(オン電圧)に大
・小の繰り返しが見られる。すなわち角度が0,60,
120,180,240,300°付近で素子区画のV
Tは小さく、そして30,90,150,210,27
0,330°付近ではVTが大きい。以上の角度を、単
結晶{111}面に形成される素子区画の長手結晶方向
で表せば、図18の横軸に示される結晶方向<112>
すなわち、(1ハ゛ー1ハ゛ー2)、(2ハ゛ー11)、(1ハ゛ー
21ハ゛ー)、(112ハ゛ー)、(21ハ゛ー1ハ゛ー)、(12
ハ゛ー1)、(1ハ゛ー1ハ゛ー2)の6方向にほぼ一致する場
合のオン電圧が小であって、一方これら6個の結晶方向
それぞれとの傾斜角度が30°付近でオン電圧が大にな
ることが分かる。なお図18中の第3リングの場合にお
ける角度180°付近のオン電圧は60,120,24
0,300°付近のオン電圧よりも大きいが、これは製
造上のばらつきが原因であると推定され、前述のオン電
圧に60°を周期とする大・小があることを否定するも
のではないと言える。一方格子状のチャネルはその長辺
が、区画の長辺方向に垂直に配置されていることから、
チャネルの長辺が<112>方向に、ほぼ垂直な場合
に、好ましくは90°±10°の場合に、オン電圧は低
いと言える。
【0018】このような実験結果の理論的な解明は未だ
である。しかし、Peter Vossによる、"OBSERVATION OF
THE INITIAL PHASES OF THYRISTOR TURN-ON",Solid Sta
te Electronics, 1974, Vol.17, pp. 879-880 と題する
論文において、通常サイリスタをシリコン半導体単結晶
の{111}面に製作した場合のターンオン初期には、
リング状の補助サイリスタの〔12バー1〕〔2バー1
1〕〔112バー〕方向にオン電流が集中することが観
測されている。
【0019】これらのことから、SIサイリスタ等のチ
ャネル構造を有する場合には、チャネルの長辺方向が、
<112>方向にほぼ垂直な場合に、オン電流はチャネ
ル全体に一様に分布することにより、オン電圧が低いこ
とが考えられる。
【0020】以上の実験結果に基づいて、全ての区画の
チャネルをその長辺が<112>方向にほぼ垂直となる
ように配置することによって、各区画のオン電圧は、低
くなり、しかも均一化され易くなる。
【0021】
【実施例】(実施例1)SIサイリスタ等のチャネル構造
を有する半導体素子の区画が、リング上に放射状に配設
される場合に、チャネルの長辺を図1に示されるよう
に、結晶の<112>方向にほぼ垂直となるように配置
する。図1の配設は6回対称であるから、素子全体のチ
ャネルの配置は全てその長辺が<112>方向に垂直と
なる。図1には1つのリングを示してあるが、これを同
心円の多重リングとすることにより、素子の大面積化が
可能となる。
【0022】(実施例2)SIサイリスタ等のチャネル構
造を有する半導体素子の区画のゲート電極の縁の長辺が
図2に示されるように、結晶の<112>方向であっ
て、チャネルの長辺が<112>方向にほぼ垂直となる
ように配置する。図2の配設は6回対称であるから、素
子全体のチャネルの配置は全てその長辺が<112>方
向ほぼ垂直になる。
【0023】(実施例3)SIサイリスタ等のチャネル構
造を有する半導体素子のチャネルの長辺が図3に示され
るように、<112>方向にほぼ垂直であって、素子の
区画の、ゲート電極の縁の長辺とほぼ平行であることを
特徴とする。
【0024】本発明によるチャネル構造を有する半導体
素子の特徴は多くのデバイスにおいて適用可能である。
即ち、本発明はチャネル構造の形成に特徴を有し、オン
電圧の均一化等が図れることからチャネル構造を有する
半導体素子であれば同様にその有効性が期待できる。以
下にその代表的な構造例を示す。即ち、埋込みゲートS
Iサイリスタ, 平面ゲートSIサイリスタ, 埋込みゲー
トGTO, ビームベースサイリスタ, ビームゲートサイ
リスタ, ダブルゲートSIサイリスタ, ダブルゲートG
TO, 埋込みゲートSIT, 埋込みゲート構造を有する
バイポーラトランジスタ等においても同様に適用され、
有効である。以下、図4乃至図15に本発明によるチャ
ネル構造を有する半導体素子のチャネル近傍の模式的構
造図或いはダブルゲート素子の模式的構造図の例を示
す。
【0025】(構造例1)図4は埋込みゲートSIサイリ
スタ (もしくはSIT) の一区画分の模式的構造図であ
り、図1乃至図3等と対応している。{111}面に対
して、<112>方向に一区画分の長手方向が配置さ
れ、各チャネルは<112>方向に対して実質的にほぼ
垂直に配置されている。
【0026】図4において7はSIサイリスタのカソー
ド領域もしくはSITのソース領域であり、3は同様に
SIサイリスタのアノード領域もしくはSITのドレイ
ン領域である。5は制御 (ゲート) 領域, 6はn形領
域, 8はチャネル領域, 2は高抵抗層領域である。{1
11}面上において、チャネル領域8の長手方向は<1
12>方向に90°±10°内に形成され、ゲート電極
の実質的な長手方向は、<112>方向に配置され、チ
ャネル領域8の長手方向と実質的に垂直になされてい
る。尚、図4においてはカソード (ソース) 電極, ゲー
ト電極, アノード(ドレイン)電極については省略して
いる。
【0027】(構造例2)図5は埋込みゲートGTO (も
しくはバイポーラトランジスタ) の一構造例を示し、一
区画分の模式的構造図である。平面的な配置パターンは
図1乃至図3等と同様に対応している。
【0028】図5の構造的特徴は、pベース層50中に
+ ゲート領域5が埋込まれている点である。チャネル
領域8は図4と同様に形成されており、その長手方向は
<112>方向に対して実質的に垂直 (90°±10°
内) である。領域3はGTOのアノード領域もしくはバ
イポーラトランジスタのコレクタ領域として働き、領域
7はGTOのカソード領域もしくはバイポーラトランジ
スタのエミッタ領域として働く。各電極については省略
してある。
【0029】(構造例3)図6の構造はビームベース(ゲ
ート)サイリスタもしくはビームベース(ゲート)トラ
ンジスタの一区画分の模式的構造図である。図6の構造
的特徴はpベース層50に接してp+ ゲート領域5がビ
ームベース(ゲート)状に配置されている点である。
{111}面上においてチャネル領域8の長手方向は<
112>方向に実質的に垂直である。7はサイリスタの
カソード領域もしくはトランジスタのエミッタ領域とし
て働き、3はサイリスタのアノード領域もしくはトラン
ジスタのコレクタ領域として働く。各電極については省
略してある。
【0030】(構造例4)図7は図6と同様のビームベー
ス(ゲート)サイリスタもしくはビームベース(ゲー
ト)トランジスタの一区画分の模式的構造図である。図
7の構造的特徴はpベース層50とnカソード(エミッ
タ)7との間にpベース層50に接してp+ ビームベー
ス(ゲート)5が配置されている点である。チャネル領
域8の長手方向は{111}面上において<112>方
向に対して実質的に垂直である。
【0031】(構造例5)図8はビームベース(ゲー
ト)サイリスタもしくはビームベース(ゲート)トラン
ジスタの一区画分の模式的構造図を示す。図8の構造的
特徴は、ベース層50の厚さとビーム状のp+ ゲート5
の厚さがほぼ等しく、かつ板状に形成されている点と、
ベース層50はp- 層として形成され、実質的なチャネ
ル領域8を形成している点である。6はn形領域であ
る。3はサイリスタのアノード領域もしくはトランジス
タのコレクタ領域であり、7はサイリスタのカソード領
域もしくはトランジスタのソース領域である。図8の構
造において、チャネル領域8の長手方向は{111}面
上において<112>方向に対して実質的に垂直であ
る。
【0032】(構造例6)図9は本発明のチャネル構造を
有する半導体素子として、プレーナ構造のSIサイリス
タもしくはSITの模式的構造図を示す。図9におい
て、3はアノード領域もしくはドレイン領域,2は高抵
抗層領域,5はp+ ゲート領域,8はn-チャネル領
域,7はn+ カソード領域である。チャネル領域8の長
手方向は{111}面上において<112>方向に対し
て実質的に垂直(90°±10°内)に形成されてい
る。
【0033】(構造例7)図10はプレーナ構造のSIサ
イリスタもしくはSITの別の模式的構造例を示す。チ
ャネル領域8がp- 層として形成されている点が図9と
異なる。同様にチャネル領域8の長手方向は{111}
面上において<112>方向に対して実質的に垂直(9
0°±10°内)に形成されている。
【0034】(構造例8)図11は本発明のチャネル構造
を有する半導体素子としてプレーナ構造のビームベース
(ゲート)GTOもしくはビームベース(ゲート)トラ
ンジスタの模式的構造図を示す。図11の構造的特徴
は、ベース層50の表面において、ビーム状のベース
(ゲート)構造(p+ 領域)5が形成されている点であ
る。2は高抵抗層であり、3はアノード領域もしくはコ
レクタ領域、7はカソード領域もしくはエミッタ領域で
ある。p+ ゲート5に挟まれた領域にチャネル領域8が
形成されている。図11においても、チャネル領域8の
長手方向は{111}面上において<112>方向に実
質的に垂直(90°±10°)に配置されている。
【0035】(構造例9)図12は本発明のチャネル構造
を有する半導体素子として、ダブルゲート構造のSIサ
イリスタの一区画分の模式的構造図である。図12にお
いて51は第1ゲート領域,52は第2ゲート領域を示
し、81は第1チャネル領域,82は第2チャネル領域
を示す。3はアノード領域,7はカソード領域,2は高
抵抗層領域を示す。図12の構造においては、第1ゲー
ト領域51及び第2ゲート領域52はともにほぼ平行に
埋込まれて形成されており、従って、第1チャネル領域
81及び第2チャネル領域82も実質的に対向してお
り、ほぼ平行に形成されている。第1チャネル領域,第
2チャネル領域の長手方向は、{111}面上において
<112>方向に対して実質的に垂直になるように配置
されている。ダブルゲート構造は図12の構造に限定さ
れるわけではなく、第1のゲートがプレーナ構造,第2
のゲートが埋込みゲート構造であってもよく,或いはま
たその逆の構造であってもよい。更にまた、両ゲートと
もにプレーナ構造として形成されていてもよい。本発明
のチャネル構造を有する半導体素子の例としては、第1
チャネル領域もしくは第2チャネル領域のいずれか一方
がその長手方向において{111}面上<112>方向
にほぼ垂直に形成されていてもよい。
【0036】(構造例10)図13は第1のゲートがプレ
ーナ構造,第2のゲートが埋込み構造のダブルゲートS
Iサイリスタの一区画分の模式的構造図を示す。7はn
+ カソード領域,51は第1のゲート領域,81は第1
のチャネル領域を示す。2はn- 高抵抗層である。3は
アノード領域,52は第2のゲート領域,82は第2の
チャネル領域を示す。第2のゲート領域52はpアノー
ド領域3中に埋込まれていると考えることができる。図
13においても、第1のチャネル領域81及び,第2の
チャネル領域82は対向しており、その長手方向は、
{111}面上において実質的に<112>方向にほぼ
垂直になされている。第2ゲート領域52に対するゲー
ト電極はアノード側主表面に形成してもよく、或いはま
たカソード側主表面に形成してもよい。
【0037】(構造例11)図14は第1のゲートが埋込
みゲートGTO構造,第2のゲートが埋込みゲートのS
Iゲート構造を有するサイリスタの一区画分の模式的構
造図を示す。53は第1ベース層(p)であり、p+
1ゲート領域51がPベース層53中に埋込まれてい
る。7はカソード領域,2はn- 高抵抗層である。52
はn+ 第2ゲート領域であり、アノード領域3中に埋込
まれている。図14の構造はダブルゲート構造の埋込み
ゲートGTOと考えることができる。図14において第
1のチャネル領域81及び第2のチャネル領域82は互
いに対向しており、その長手方向は{111}面上にお
いて、<112>方向に対して実質的に垂直となるよう
に配置されている。
【0038】(構造例12)図15は第1ゲートがプレー
ナ構造のビームベース(ゲート)構造,第2ゲートが板
状の埋込み構造のビームベース(ゲート)構造を有する
サイリスタの一区画分の模式的構造図である。図15に
おいて、53は第1ベース層(p- )であり、54は第
2ベース層(n- )を示す。51は第1ゲート領域であ
り、第1ベース層53とほぼ同じ厚さを有し、ビームゲ
ート状に形成されている。52は第2ゲート領域であ
り、第2ベース層54とほぼ同じ厚さを有し、同じくビ
ームゲート状に埋込まれている。図15の構造は第1ベ
ース,第2ベースを有するダブルベース構造のサイリス
タと考えることもできる。81は第1ゲート領域51で
挟まれた第1のチャネル領域であり、82は第2ゲート
領域52に挟まれた第2のチャネル領域である。これら
の第1及び第2のチャネル領域81,82は互いに対向
しており、その長手方向は{111}面上において<1
12>方向に実質的に垂直に配置されている。
【0039】
【発明の効果】チャネル構造を有する半導体素子を構成
する多数の区画のチャネル当りのオン電流が、均一に分
布する効果により次の素子特性の改善が期待される。
【0040】(1) 区画毎のオン電圧が、低い値に揃いや
すくなり、ひいては素子全体のオン電圧の低減化が可能
となる。
【0041】(2) ターンオンが早くなると共に、ターン
オン損失の低減化が図れる。
【0042】(3) 各区画のオン電流が均一化されること
により、ターンオフ動作が揃いやすくなり、素子全体の
ターンオフ特性及び可制御耐量の改善を図れる。
【0043】本発明はチャネルの配置設計を変えること
であって、従来の製造技術で製作可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例としてのチャネル構造を
有する半導体素子の区画及びチャネルの配設構造を示す
平面的模式図
【図2】本発明の第2の実施例としてのチャネル構造を
有する半導体素子の区画及びチャネルの配設構造を示す
平面的模式図
【図3】本発明の第3の実施例としてのチャネル構造を
有する半導体素子の区画及びチャネルの配設構造を示す
平面的模式図
【図4】本発明のチャネル構造を有する半導体素子の一
区画分の模式的構造図(構造例1)
【図5】本発明のチャネル構造を有する半導体素子の一
区画分の模式的構造図(構造例2)
【図6】本発明のチャネル構造を有する半導体素子の一
区画分の模式的構造図(構造例3)
【図7】本発明のチャネル構造を有する半導体素子の一
区画分の模式的構造図(構造例4)
【図8】本発明のチャネル構造を有する半導体素子の一
区画分の模式的構造図(構造例5)
【図9】本発明のチャネル構造を有する半導体素子の一
区画分の模式的構造図(構造例6)
【図10】本発明のチャネル構造を有する半導体素子の一
区画分の模式的構造図(構造例7)
【図11】本発明のチャネル構造を有する半導体素子の一
区画分の模式的構造図(構造例8)
【図12】本発明のチャネル構造を有する半導体素子の一
区画分の模式的構造図(構造例9)
【図13】本発明のチャネル構造を有する半導体素子の一
区画分の模式的構造図(構造例10)
【図14】本発明のチャネル構造を有する半導体素子の一
区画分の模式的構造図(構造例11)
【図15】本発明のチャネル構造を有する半導体素子の一
区画分の模式的構造図(構造例12)
【図16】従来のSIサイリスタの一区画分の断面斜視図
【図17】図16の区画とチャネルの配設構造の平面図
(従来例)
【図18】図17の素子の各区画のオン電圧分布例
【符号の説明】
2 高抵抗層領域 (n- )(基板) 3 アノード領域 (ドレイン領域)(コレクタ領域) 4 バッファ領域 5 ゲート領域 (p型) 6 n形領域 7 カソード領域 (ソース領域)(エミッタ領域) 8 チャネル領域 9 アノード電極 10 ゲート電極 11 カソード電極 30 p- 層 50 ベース層 51 第1ゲート領域 52 第2ゲート領域 53 第1ベース層 54 第2ベース層 81 第1チャネル領域 82 第2チャネル領域

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体単結晶の{111}面に一導電形
    の制御領域で囲まれるチャネル構造が形成される半導体
    素子において、チャネル構造の実質的な長辺方向が、
    {111}面上において結晶の<112>方向にほぼ垂
    直となされたことを特徴とするチャネル構造を有する半
    導体素子。
  2. 【請求項2】 チャネル構造の実質的な長辺方向が結晶
    の<112>方向に対して90°±10°に形成される
    ことを特徴とする請求項1記載のチャネル構造を有する
    半導体素子。
  3. 【請求項3】 前記チャネル構造が放射状に配設される
    ことを特徴とする請求項1もしくは2の内、いずれか1
    項記載のチャネル構造を有する半導体素子。
  4. 【請求項4】チャネル構造を囲み、制御領域に接触する
    制御電極の内側の縁の実質的な長辺が結晶の<112>
    方向になされることを特徴とする請求項1もしくは2の
    内、いずれか1項記載のチャネル構造を有する半導体素
    子。
  5. 【請求項5】チャネル構造を囲み、制御領域に接触する
    制御電極の内側の縁の実質的な長辺が結晶の<112>
    方向に対してほぼ垂直になされることを特徴とする請求
    項1もしくは2の内、いずれか1項記載のチャネル構造
    を有する半導体素子。
JP16542292A 1992-06-01 1992-06-01 チャネル構造を有する半導体素子 Expired - Fee Related JP2866531B2 (ja)

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