JP2862450B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JP2862450B2
JP2862450B2 JP4359310A JP35931092A JP2862450B2 JP 2862450 B2 JP2862450 B2 JP 2862450B2 JP 4359310 A JP4359310 A JP 4359310A JP 35931092 A JP35931092 A JP 35931092A JP 2862450 B2 JP2862450 B2 JP 2862450B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
image
toner
photosensitive
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4359310A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06202367A (ja
Inventor
秀幸 矢野
修 岩崎
行弘 大関
勝弘 境澤
順治 荒矢
正 古屋
晴美 久郷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP4359310A priority Critical patent/JP2862450B2/ja
Priority to DE1993628820 priority patent/DE69328820T2/de
Priority to EP19930310473 priority patent/EP0606757B1/en
Publication of JPH06202367A publication Critical patent/JPH06202367A/ja
Priority to US08/366,431 priority patent/US5587773A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2862450B2 publication Critical patent/JP2862450B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/10Bases for charge-receiving or other layers
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/22Apparatus for electrographic processes using a charge pattern involving the combination of more than one step according to groups G03G13/02 - G03G13/20
    • G03G15/34Apparatus for electrographic processes using a charge pattern involving the combination of more than one step according to groups G03G13/02 - G03G13/20 in which the powder image is formed directly on the recording material, e.g. by using a liquid toner
    • G03G15/344Apparatus for electrographic processes using a charge pattern involving the combination of more than one step according to groups G03G13/02 - G03G13/20 in which the powder image is formed directly on the recording material, e.g. by using a liquid toner by selectively transferring the powder to the recording medium, e.g. by using a LED array
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/10Bases for charge-receiving or other layers
    • G03G5/104Bases for charge-receiving or other layers comprising inorganic material other than metals, e.g. salts, oxides, carbon
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/14Inert intermediate or cover layers for charge-receiving layers
    • G03G5/147Cover layers
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/14Inert intermediate or cover layers for charge-receiving layers
    • G03G5/147Cover layers
    • G03G5/14704Cover layers comprising inorganic material
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/04Arrangements for exposing and producing an image
    • G03G2215/0497Exposure from behind the image carrying surface
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/14Inert intermediate or cover layers for charge-receiving layers
    • G03G5/147Cover layers
    • G03G5/14708Cover layers comprising organic material
    • G03G5/14713Macromolecular material
    • G03G5/14747Macromolecular material obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • G03G5/14769Other polycondensates comprising nitrogen atoms with or without oxygen atoms in the main chain

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Using Other Than Carlson'S Method (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光体に静電潜像を形
成し、該静電潜像をトナーによって現像するいわゆる電
子写真方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
〈従来の技術1〉従来、複写装置、コンピュータ等のハ
ードコピーを得る手段として、電子写真方式を採用した
画像形成装置が広く用いられている。この画像形成装置
は、一般に、感光体の周囲に多数の、画像形成を行なう
ための装置を配置して構成されている。すなわち、感光
体の周囲には、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装
置、クリーニング装置等が配置されている。このような
電子写真方式による画像形成プロセスは、感光体を帯
電、露光して感光体上に静電潜像を形成し、この静電潜
像にトナーを付着させて現像し、現像によって得たトナ
ー像を転写上に転写し、その後、このトナー像を転写紙
上に定着して最終的なプリント画像を得るものである。
【0003】こうして得られたプリント画像は、他のハ
ードコピー手段、例えば熱転写方式、インクジェット方
式、インパクトプリンティング方式等によって得たプリ
ント画像に比べて、解像度が高いこと、またコントラス
トが大きいこと等に基づき、全体として、高画質なもの
となる。
【0004】しかし、電子写真方式による画像形成プロ
セスは、上述したように、多数の装置を必要とするた
め、装置全体の構成が大型化・複雑化しがちとなり、小
型化・簡略化を困難にしていた。
【0005】このため、同じ電子写真方式を用いながら
帯電、露光、現像等のプロセスを複合化し、これらをほ
ぼ同時にほぼ同じ位置で行う方法(以下適宜「簡略化プ
ロセス」という。)がいくつか提案されており、その代
表的なものは、例えば特開昭58−153957号公
報、特開昭62−209470号公報等に開示されてい
る。これらは、概して、導電トナー、または導電キャリ
ヤと絶縁トナーを用い、(1)前回画像形成時の転写残
トナーのクリーニング、(2)接触帯電、(3)感光体
に対する背面からの画像露光、(4)接触現像、の一連
のプロセスを行うというステップを踏んでいる。そし
て、以上のステップを感光体と、感光体背面露光位置に
対向して感光体表面に接触している磁気ブラシローラと
の現像ニップ内で行うことを特徴としている。
【0006】具体的には、図2に示すように、まず、現
像装置2の現像スリーブ22の磁気ブラシとドラム状の
感光体1との現像ニップN内における上流側で転写残ト
ナーを掻き取ってクリーニングを行う。この際、使用す
るトナーは磁性トナーであり、現像スリーブ22内部に
は固定マグネット23が配置されているため、磁気力に
よってクリーニング効果を高めることができる。次に導
電性の磁気ブラシ(導電トナーもしくは導電キャリヤ)
によって感光体1表面を摺擦し、電荷を注入することに
よって感光体1表面の帯電を行う。これは、感光体1表
面の不純物準位等に電荷をトラップさせることによって
帯電を行うため、十分抵抗値の低い帯電部材を用い、帯
電時間を長く取らなければ必要な帯電がなされない。こ
のため、感光体1としては、表面付近に電荷を保持させ
るような材料を用いることが必要であり、アモルファス
シリコン(以下「a−Si」という。)、セレン等が好
ましく用いられているが、近年主流である機能分離型の
OPC感光体1では表面に電荷を保持する能力が乏し
く、十分な帯電がなされにくいため、あまり用いられな
い。以上説明したクリーニング及び帯電は、感光体1の
回転方向R1について、現像ニップN内における背面露
光位置A(次に説明)の上流側の清掃・帯電領域NC
て同時に行われる。
【0007】次に、感光体1背面から露光を行う。露光
手段(光源)3としては、LEDアレイ31等を用いて
おり、現像スリーブ22と感光体1とによって形成され
る現像ニップN内の定められた位置(背面露光位置)A
に露光を行う。この露光によって感光体1上には、潜像
が形成される。この潜像は、現像ニップN内の背面露光
位置A下流側の現像領域ND において現像される。導電
トナーを用いる場合には、感光体1上に形成された潜像
によって静電誘導された電荷がトナーの穂を通じて穂先
端のトナーに注入され、この電荷と潜像電荷との間に働
くクーロン力でトナーが穂から離れて現像が行われる。
【0008】また、同様の構成で2成分現像剤を用い
て、磁性導電キャリヤと絶縁トナーとによって現像を行
う場合には、導電キャリヤの穂が近接電極の役割を果た
して感光体1と現像スリーブ22との間に印加する電圧
が低くても現像に十分な電界を与えることができるた
め、低電圧で絶縁トナーの現像を行うことが可能であ
る。
【0009】一般的には、導電トナーでは、電界を用い
た転写が難しいため、後者の絶縁トナーを用いた2成分
現像が好ましいとされている。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
〈第1の発明の課題〉しかしながら、従来の技術1で述
べた画像形成プロセスによると、多くのプロセスを感光
体と現像スリーブとの現像ニップ内で行うため、いくつ
かの問題点が生じる。
【0016】第1は、先には述べたように、導電性の磁
気ブラシを用いて接触帯電を行う場合、感光体1表面に
電荷を注入するため、感光体1として用いる材料が、表
面に電荷をトラップするような準位を持つことが必要と
なる。このため、近年毒性がなく、機能を分離できるた
めに好もしく用いられている有機光半導体(OPC)の
使用が難しい。
【0017】実際に104 Ω・cmの体積抵抗値を持つ導
電粒子を用いてOPC感光体1に帯電を行った例を図3
(a)に示すが、−60Vの帯電電圧に対して−40V
しか帯電を行うことができず、この電位にまで電位を収
束させるためには図2の構成の装置で感光1が5回転す
ることを要した。
【0018】この現象は、クリーニング性能にも影響を
与える。本プロセスでは先に述べたように感光体1と現
像スリーブ22との現像ニップN内の上流側の清掃・帯
電領域NC においてクリーニングを行うが、実際にはク
リーニングと帯電とが同時進行する。
【0019】クリーニングされるべき転写残トナーに働
く力は感光体1とのファンデルワールス力とクーロン力
とであるが、このプロセスでは反転現像が行われるた
め、露光部に現像されたトナーに働くクーロン力のほう
が非露光部のそれより大きい。
【0020】したがって、導電磁気ブラシで感光体1の
表面を帯電することによって、より効果的なクリーニン
グ効果が期待できるのだが、帯電性の悪い感光体1を使
用した場合には、清掃・帯電領域NC で十分な帯電がな
されないため、クリーニング不良を起こし、画像上では
ポジゴーストが発生する。
【0021】ここでのポジゴーストの原因は前回の画像
形成時のトナー像のクリーニング不良と、トナー像が存
在することによる帯電不良の両方の要因がある。
【0022】これに対してa−Si感光体1の上にシリ
コーンカーバイド層を設けた感光体1で同様の試験を行
ったところ、図3(b)に示すように、55Vにまで帯
電を行うことが可能になり、2回帯電を受けるだけでこ
の電位に収束させることが可能になった。
【0023】これと同時に反転現像系の場合には、感光
体1表面とトナーが同極性であるため、反発力を生じ、
クリーニング効果が顕著に得られた。
【0024】このように、従来、良好な帯電をさせるた
めには、感光体1の材料を選択しなければならず、設計
の自由度が低いという第1の問題点があった。
【0025】その他にも、a−Si感光体1を用いた場
合でも、導電磁気ブラシの抵抗値が103 Ω以上では電
荷注入性が悪く、帯電不良を起すため、もっと電荷注入
性の良い感光体材料を使うことが好ましい。
【0026】また、コストの点からもa−Si感光体1
は製造上蒸着工程等が必要で、このために感光体1の透
明基板としては耐熱性のある材料が必要とされ、安価に
製造が可能であるOPC等の感光体1を用いることが望
まれていた。
【0027】そこで、第1の発明は、感光体の表面に電
荷注入層を形成することによって、電荷注入性に優れ、
しかも安価な感光体を備えた画像形成装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みてなされたものであって、光が透過する導電基体上に
感光層を設けた感光体と、該感光体に対向して該感光体
との間に現像ニップを形成するとともに該現像ニップに
てクリーニング、帯電、現像を行う磁気ブラシローラ
と、前記現像ニップにて前記感光層を背面側から露光す
る露光手段とを備えた画像形成装置において、前記感光
体は、前記感光層の表面に、絶縁性のバインダーと該バ
インダー内に分散させた導電粒子とを含みその表面が前
記磁気ブラシローラにより帯電される電荷注入層を有
し、前記磁性ブラシローラは、磁性導電キャリヤと磁性
絶縁トナーとによって構成されている、ことを特徴とす
る。また、前記感光層が有機光導電体からなる、ことを
特徴とする。さらに、前記導電粒子が着色粒子である、
ことを特徴とする。
【0036】この場合、前記感光層が有機光導電体から
なるようにしてもよく、また、前記電荷注入層が、絶縁
性のバインダーと、該バインダー内に分散させた導電粒
子とを有するようにしたり、前記導電粒子が着色粒子で
あったりしてもよい。 〈第2の発明の手段〉また、第2の発明によると、透明
導電基体上に光導電性感光層を設けた像担持体と、該像
担持体の背面側から前記光導電性感光層に光を照射して
静電潜像を形成する露光手段と、前記像担持体の前面側
から前記静電潜像を現像する現像装置とを備えた画像形
成装置において、現像が行われる前記像担持体の表面層
に、前記露光手段から発せられた露光光の入射光の正反
射を阻止する反射阻止層を設けてなる、ことを特徴とす
る。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【作用】〈第1の発明の作用〉 以上構成に基づき、第1の発明によると、感光層表面に
電荷注入層を形成することによって、感光層自体が電荷
をトラップするような準位をもてない場合であっても、
この電荷注入層が電荷をトラップするので、例えば感光
層がOPC等であっても、良好な帯電を行うことができ
る。例えば、電荷注入層として、絶縁性の樹脂に導電性
の粒子を分散させたものを使用すると、感光層を誘電
体、導電性粒子を微少なフロート電極とするコンデンサ
ーとして作用するので、導電性の磁気ブラシによって容
易に電荷注入、充電を行うことができる。。
【0042】また、クリーニングと帯電を同時に行うの
で帯電性が向上することによってクリーニング性能の向
上も図れる。
【0043】
【実施例】以下、図面に沿って、本発明の実施例につい
て説明する。 〈第1の発明の実施例1〉実施例1では、図2に示すよ
うな感光体背面露光、クリーニング、帯電、現像同時プ
ロセス(簡略化プロセス)において、感光体として機能
分離型負帯電OPC(有機光導電体)を用い、その表面
層に新たに電荷注入層を設けたことを特徴とする。
【0044】まず、図1、図2に示す本発明で用いた画
像形成装置の概略について説明する。
【0045】感光体1は、直径30mmの透明ガラスシ
リンダー11の上に、感光層を積層させたものである。
シリンダーとしては、ガラスに限らず、透明であって、
寸法安定性が良好であれば樹脂等で形成してもよく、さ
らに、その他にポリカーボネート樹脂、PMMA樹脂等
で形成したものでも使用可能である。
【0046】次に、透明導電層として導電基体(ITO
層)12を厚さ1μm程度塗工する。この上に積層させ
る感光層を以下に述べる。
【0047】この感光層は、下層から順に、導電基体1
2からの正電荷の注入を防止する注入阻止層(UCL:
膜厚約20μm、体積抵抗値106 Ω・cm)13、電荷
発生層(CGL:膜厚約1μm、ポリビニルブチラール
樹脂バンイダ−+ジスアゾ系顔料)14、P型の電荷輸
送層(CTL:膜厚約2μm、ポリカーボネート樹脂バ
インダー+ヒドラゾン)15の各層を積層した機能分離
型の通常OPC感光層である。そして、この感光層の表
面に、さらに本発明の電荷注入層16を積層する。
【0048】本実施例で用いた電荷注入層16は、絶縁
性のバインダーとしてのホスファゼン樹脂に導電粉体
(導電粒子、導電フィラー)17としてSn2 を70
wt%均一分散したものを厚さ10μmで塗工したもの
である。ここで用いたSn2はアンチモンをドーピン
グして導電化処理したものであり、この他にもインジウ
ムをドーピングしたITO等を用いることも可能であ
る。
【0049】このような導電粉体17を感光体1表面に
存在させることによって感光体1を微少なコンデンサー
の集合体として用いることができる。つまり、感光体1
の導電基体12と導電粉体17とを極板とし、電荷輸送
層15を誘電体と見なし、感光体1表面を導電ブラシで
摺察することによって極板に電荷を充電するわけであ
る。
【0050】ここで、電荷注入層16内のSn2 の分
散条件についてであるが、その分散量が多すぎると、電
荷注入層16の表面抵抗値が低くなりすぎて、像露光を
行った後の潜像電荷の横流れが発生することがあり、特
に高温高湿環境下においてはこの現象が顕著となる。逆
に、その分散量が少なすぎると、電荷注入層16表面に
n2 が十分に現れず、電荷の注入が十分なされない
ため、部分的に帯電不良となってしまい、具体的には反
転現像系においてはベタ白画像(画像露光しない部分)
で砂地状の黒ポチ、全面かぶり等が発生し、画像不良と
なってしまう。
【0051】これらの問題点を防止するためには、電荷
注入層16中のSn2 の分散量は2〜100wt%の
範囲にあることが望ましい。
【0052】次に、図2を参照して、現像装置2につい
て説明する。
【0053】現像装置に2は、現像剤Dを収納する現像
容器21と直径30mmの回転可能な現像スリーブ22
と、その内側に配置した固定マグネット23とによって
構成されており、現像スリーブ22は感光体1が矢印R
1方向(同図中、反時計回り)に回転するのに対して、
矢印R2方向(同図中、時計回り)に6倍の周速で駆動
回転する。したがって、感光体1と現像スリーブ22と
の接触ニップNにおいて、両者の表面は同方向に移動
し、このときの現像スリーブ22の表面の移動速度が感
光体1のそれの6倍となる。本実施例では、画像形成プ
ロセスのプロセススピードは、感光体1の周速で50m
m/sec としているため、現像スリーブ22の周速は3
00mm/sec となる。
【0054】固定マグネット23は、ロール状に形成さ
れ、その磁極配置は、図2に示すように等極の8極であ
り、8極のうちの1極のピーク位置は、感光体1と現像
スリーブ22との互いの中心を結んだ線上に位置するよ
うに配置されている。ピーク位置での現像スリーブ22
上の磁束密度は800ガウスである。
【0055】現像剤Dは、図1に示すように2成分であ
り、磁性導電キャリヤ(以下適宜単に「キャリヤ」とい
う)Cと、磁性絶縁トナー(以下適宜単に「トナー」と
いう。)Tの組み合わせである。磁性導電キャリヤC
は、感光体1上の転写残トナーのクリーニングと、感光
体1表面の帯電と、トナーTの搬送とに寄与している。
キャリヤCの粒径は25μm、抵抗値は103 Ω・cmで
あり、ポリエステル樹脂中にマグネタイト及び導電化の
ためのカーボンブラックを分散した樹脂キャリヤであ
る。一方、トナーTは、ネガトナーで、粒径7μm、抵
抗値1014Ω・cmである。このトナーTとキャリヤCと
をT/D比(トナーT対現像剤D全体の重量比)15%
で混合し、現像容器21に収納する。この結果、現像剤
全体の抵抗値は1×104 Ωとなった。現像容器21内
では、現像スリーブ22表面の現像剤Dのコート厚を規
制するための金属板ブレード24が現像スリーブ22と
対向しており、現像スリーブ22上の現像剤Dの層厚は
約1mmとなる。また、現像スリーブ22と感光体1と
は不図示の端部突き当てコロによって間隔0.5mmに
保持されている。この状態では感光体1と現像スリーブ
22とを所定の速さで回転させた場合、現像剤Dによる
両者の現像ニップNが7mm程度となるように設定され
ている。
【0056】現像スリーブ22と感光体1との間に印加
する電圧は−60Vであり、ネガトナーとの組み合わせ
で反転現像を行う。
【0057】露光手段3は、LEDアレイ31を有し、
円筒状の感光体1の内側に配置されて、現像ニップNの
位置に背面露光を行う。露光照射位置Aは現像ニップN
内の最下流側から2mmの位置で行う。すなわち、7m
mの現像ニップNは、露光照射位置Aを基準として、感
光体1回転方向(矢印R1方向)上流側15mmの清掃
・帯電領域NC と、下流側2mmの現像領域ND とに分
けられる。この露光照射位置Aが上流側により過ぎる、
つまり清掃・帯電領域NC が狭すぎると、露光によって
形成された潜像がキャリヤCによって再帯電を受け、潜
像コントラストが小さくなってしまうので、画像濃度が
稼げない。逆に所定の位置より下流側に寄り過ぎると、
現像に寄与する現像領域ND が狭くなってしまうので、
同様に画像濃度が稼げないといった問題が生じる。
【0058】以上のような装置を使って実際に画像形成
を行った例を示す。
【0059】まず、感光体1と現像スリーブ22とによ
って形成される現像ニップN内の上流側で、前回の画像
形成時に感光体1上に残されたトナーTが現像スリーブ
22によって早回しされている磁気ブラシによって掻き
取られる。と同時に導電キャリヤCと感光体1とが接触
することによって、感光体1の電荷注入層16の導電粉
体17に電荷が注入され、帯電が行われる。本実施例で
は、−60Vの電圧を現像スリーブ22に印加したとこ
ろ−55Vの電位が得られる。
【0060】ここでは、帯電とクリーニングとが同時に
進行することによって、トナーTと帯電を受けた感光体
1表面との反発力が生じ、より一層クリーニング性能が
向上する。
【0061】そして、露光照射位置Aでは感光体1内側
からLEDアレイ31にて露光を行うことにより、露光
部電位を−5Vにまで低下させる。露光後の現像ニップ
Nでは、電界による接触現像を行う。本実施例では暗部
電位−55V、明部電位−5Vであるため、現像コント
ラストは50Vとることができ、導電キャリヤCによる
穂立ちが感光体1とほとんど接触していることもあり、
トナーTにかかる現像電界は非常に大きいものとなり画
像濃度を高くすることができる。実際には反射濃度で
1.3程度の濃度を出すことができ、高画像濃度、高解
像度の画像を出力することができた。
【0062】このようにして現像されたトナー像は、図
2に示す転写ローラ5によって転写紙P上に転写され
る。本実施例で用いた転写ローラ5の抵抗値は5×10
8 Ωであり、印加バイアス(転写電圧)は+500Vで
あった。転写部で転写されなかったトナーは次の画像形
成時に現像ニップN内の上流側で再び掻き取られるた
め、次回の画像形成に影響は及ばさない。その後、転写
紙Pは、定着ローラ6によってトナー像が定着された
後、装置外部に排出される。
【0063】ここで、本実施例の構成と、従来の技術と
を比較すると以下の表1のようになる。
【0064】また、OPC感光体1では、コスト、製造
条件等もa−Siと比較して有利になるため、安価で簡
単な画像形成装置を構成することができるようになっ
た。 〈第1の発明の実施例2〉本実施例では、感光層の上に
設ける電荷注入層16を着色(黒色を含む)のものとし
て、外光による感光体1の劣化を防止する。具体的な手
法としては、電荷注入層16に用いる導電粉体17に、
色を持つものを用いる方法(カーボンブラック等で黒色
に、酸化チタン等で白色に着色する)を用い、導電粉体
17に電荷注入と遮光の二つの機能を併せ持たせる。
【0065】一般的に光半導体は長時間、もしくは強い
光を照射した場合光メモリをもつ、あるいは不可逆の光
劣化を起こす。
【0066】このため、従来は感光体1を外光から遮断
するようにドラムシャッターを設ける等の対策を講ずる
必要があったが、装置のメンテナンス時等で本体を解放
する場合にはこの対策も十分ではなかった。
【0067】また、画像形成時においても装置本体内部
で発生する迷光(露光装置、前露光装置、定着器のハロ
ゲンヒータ、電気基板のLED等から発生する光)によ
って画像が乱れる等の問題が生じていた。
【0068】これらは、従来の画像形成装置が感光体の
表面側から露光を行っていたことに起因する。つまり、
実際の画像露光と迷光を分離する手段がなかったために
問題が発生したわけである。しかし、本実施例の構成の
ように、感光体1の背面側から画像露光を行う場合に
は、画像露光は感光体1背面側から、一方、外光、迷光
は感光体1表面側から来るため、外光、等の不要な光を
除去するためには感光体1表面には遮光手段を設ければ
よいことになる。
【0069】そこで、本実施例では、実施例1で示した
電荷注入層16に分散する導電粉体17に遮光機能も持
たせて、外光、迷光による光半導体の劣化を防止させる
もので、導電粉体17に電荷保持機能と遮光機能とを併
せ持たせるものである。
【0070】電荷保持機能と遮光機能とを併せもつよう
な導電粉体17としては、黒色にするためには導電カー
ボン(カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチ
レンブラック等)、一酸化チタン等が存在する。また、
外光を反射させる意味で表面を白くさせるためには二酸
化チタン(導電性を制御するためにアンチモンドープの
酸化スズで処理したもの等)などがあげられるが、この
他にも金属、酸化金属等で導電性を示し、光を反射、も
しくは吸収する粉体をバインダーに分散して電荷注入層
16を形成することが可能である。
【0071】本実施例では、二酸化チタンを用いて実験
を行った。
【0072】実施例1と全く同じ構成の装置を用い、感
光体1の電荷注入層16のみを変更した。バインダーと
してポリプロピレン樹脂を用い、二酸化チタンを重量比
120%wtの割合で分散させた。分散量が異なるの
は、酸化スズに比べて二酸化チタンの体積固有抵抗値が
高いためであり、実施例1で述べたように、帯電不良と
画像流れを満たす条件としては二酸化チタンの分散量は
5〜250wt%の範囲に納まっていることが好まし
い。本実施例ではバインダー樹脂としてポリプロピレン
を用いたが、塗工性がよく、電気的絶縁性がよい(吸湿
によって抵抗値が変化しにくいことが好ましい。)材料
であれば問題はなく、遮光性を向上させるためには、樹
脂自体に色があるようなものを用いることがより好まし
い。
【0073】この分散溶液をディッピング塗工法で前述
の感光体1に塗工し、5μmの膜厚として電荷注入層1
6を作成した。このようにして作成した感光体1は白色
をしており、通常の使用環境での強度の外光であれば十
分反射することができ、電荷注入層16より下層の感光
層を光劣化させることがない。
【0074】このように、本実施例では感光体1に電荷
注入層16を設け、これに分散させる導電粉体17に遮
光機能をも併せ持たせることによって、取り扱いが容易
な画像形成装置を構成することができるようになった。
【0075】なお本実施例は、特に、従来遮光のために
感光体シャッターを設けなければならなかった、いわゆ
る感光体1をカートリッジ方式で交換できるような構成
の画像形成装置において有効である。 〈第1の発明の実施例3〉本実施例では、実施例1で用
いた感光体1で、電荷発生層(CGL)14と電荷輸送
層(CTL)15を逆の順序で積層させることによっ
て、P型の光半導体を用いながら正帯電の感光体1を構
成することを特徴とする。
【0076】第1の発明の簡略化プロセスでは、暗部電
位と現像電圧が本質的に近いため、非画像部のかぶりの
発生が大きな問題となる。実施例1を例にとると、暗部
電位−55Vに対して現像スリーブ22の電圧は−60
Vのため、非画像部でもむしろ5V分の現像電圧をもつ
ことになる。このため、特にトナーのトリボが高い場合
には、非画像部への現像が促進され、かぶりが顕著にな
る。実際にはトナーのチャージアップが起きやすい低温
低湿環境下で問題が発生しやすい。これは、トナーのト
リボが高いため5V分の現像コントラストで現像されて
しまうことと、感光体1との鏡映力が大きくなったこと
が原因である。
【0077】このため、この簡略化プロセスでは環境等
によらず安定した低いトリボが必要とされる。
【0078】第1の発明で使用しているトナーは粉砕ト
ナーであり、樹脂にマグネタイト、荷電制御剤、滑剤を
混ぜて作るが、一般的にトナーに用いられる樹脂である
ポリエステル、スチレンアクリル等は帯電系列が負帯電
性のものが多く、荷電制御剤でトリボを制御してもマイ
ナス方向にチャージアップしやすい傾向にある。このた
め、トリボが低い安定したトナーを作るには正帯電トナ
ーの方が容易である。
【0079】しかし、耐電圧を確保するために有機光半
導体(OPC)を用いようとした場合、現在、安定性の
点から実用化されているn型のものはなく、正帯電OP
Cを作ることができない。
【0080】p型光半導体を用いて正帯電感光体を作る
ためには、一般的な機能分離型の感光体の積層順序(下
層からCGL層14、CTL層15の順)を逆にすれば
良いが、CGL層は削れやすいため表面保護層を設ける
必要があった。しかし、第1の発明の構成では、電荷注
入層16は表面保護層の役割も果たしており、従来のよ
うに改めて保護層を設ける必要がないため、容易に正帯
電感光体1を構成することができるわけである。
【0081】実際に実験を行った例を示す。
【0082】実験に用いた装置は実施例1で用いたもの
と全く同じであり、感光体とトナーのみを変更した。
【0083】感光体は、実施例1のもののCTL層15
とCGL層14の積層順序を単純に逆にしたものであ
る。
【0084】トナーは、実施例1ではネガトナーであっ
たが、本実施例ではポジトナーを用いた。トナー処方
は、スチレンアクリル樹脂100部に対してマグタイト
50部、滑剤としてポリプロピレンを10部、荷電制御
剤としてコピーブルーを混練、粉砕し、粒系7μmとし
たものを用いた。外添剤としてシリカを用いている。
【0085】以上の感光体、トナーを用いて反転現像で
画像出力を行った。まず、実施例1の負帯電感光体とネ
ガトナーで実験を行ったが、通常環境、低温低湿環境の
初期ではトリボは約−10μC/gで安定しており、非
画像部のかぶりも1%と問題なかった。しかし、低温低
湿環境で10分間空回転を行ったところ、トリボは−1
8μC/gにまで上昇し、転写紙上のかぶりは4%にも
達した。
【0086】これに対し、本実施例の正帯電感光体とポ
ジトナーの組み合わせを用いたところ、通常環境、低温
低湿環境の初期、耐久後でもトリボは約+10μC/g
で安定しており、かぶりは1%程度で安定していた。
【0087】以上のように、p型の有機光半導体を用い
ても本発明のように表面に電荷注入層を設ければ、これ
が表面保護層の役割を果たすため簡単に正帯電感光体を
構成することができ、これとポジトナーとを組み合わせ
ることによって、従来、簡略化プロセスで問題となって
いたトナーのチャージアップに起因する非画像部のかぶ
りを軽減することが可能になった。 〈第2の発明の実施例1〉図4は、第2の発明に係る画
像形成装置の像担持体の表面近傍の断面図である。像担
持体としての感光ドラム30は、光学ガラスあるいはP
MMA樹脂等透明でかつ強度を有する透明基体31の上
面に、金属または導電性樹脂を薄層に形成した透明導電
層32を積層したものを透明導電基体33とし、その透
明導電層32面に感光層35を形成した。感光層35と
しては、従来の公知であるアモルファス半導体、有機化
合物、微結晶−樹脂分散系等が使用される。この感光層
35のさらに上側に第2の発明の特徴である反射阻止層
36を積層して形成し、最後に現像面となる表面36a
を平滑化処理した。
【0088】このようにして得られた感光体30を図5
に示すような、内面露光型の画像形成装置に組み込ん
だ。同図のように露光手段としての露光装置37の露光
光39の入射方向と現像器53とが、感光ドラム30を
挟んで反対側に配設されている関係がある。
【0089】以下に第2の発明の感光ドラム30につい
て詳細に説明する。本実施例では、図6に示すように機
能分離型OPC感光体30を形成し、その上に第2の発
明の特徴である反射阻止層36を設ける。
【0090】まず、直径45mmの光学ガラス製シリン
ダー上にディッピング法により、ITO膜を塗工し、こ
れを酸素零位気中で焼成し、透明導電膜として積層させ
ることにより、透明導電基体33を形成した。
【0091】次に、CGL層35aとしては、ポリビニ
ル、ブチラール樹脂をバインダーとしたものにジスアゾ
系顔料を1:2の割合で加え、これを溶媒に溶かして液
状にしたものを1μm厚に塗工・乾燥して使用した。な
お、塗工はディッピング法によった。
【0092】さらに、このCGL層35a上にP型半導
体であるCTL層35bを積層形成した。CTL層35
bとしては、ポリカーボネート樹脂にヒドラゾンを1:
1の重量比で混合したものを溶媒に溶かし、液状化させ
たものをディッピング法により2μm厚に塗工・乾燥し
て作成した。
【0093】以上のような手順により作成した感光体3
0上に反射阻止層36としての光吸収層を樹脂に粉体を
分散させた材料を用いて、積層・形成した。本実施例で
はバインダーとなる樹脂としてホスファゼン樹脂を使用
し、これに光吸収係数の大きな物質である直径0.05
μmのカーボンブラック粉体を光吸収性および電気抵抗
調整用に〜5wt%程度加え、さらに分散剤、安定材お
よび光吸収性調整用に絶縁着色顔料を若干量添加し、こ
れをボールミルにより十分混合した後、アルコール系有
機溶媒に溶かして液状化させ、感光ドラム30上にディ
ッピング法によって塗工・乾燥した。この結果、感光ド
ラム30上に約3μm厚の黒色の反射阻止層36である
光吸収層が得られた。現像面となる感光ドラム表面(反
射阻止層表面)36aはディッピング法により形成した
ため、乾燥後の状態でRa=0.1μm以下の平滑性が
得られた。
【0094】また、反射阻止層36である光吸収層の電
気抵抗は、カーボンブラックの添加量および分散性によ
り調節することが可能であり、本実施例においては10
7 〜1015Ω・cmの範囲で使用した。
【0095】以上のようにして作成した感光ドラム30
を図5に示す構成からなる内面露光方式の反転現像系画
像形成装置に組み込み、テストパターンを連続的に出力
することによって得られた画像の解像度を評価した。図
7にその結果を示す。
【0096】表面の反射阻止層36の電気抵抗は、導電
性材料であるカーボンブラックの添加量により103 Ω
・cmまで下げることが可能であるが、画像形成装置の感
光ドラム30としては、表面に電荷を維持する必要性が
あるため、本実施例では106 〜1015Ω・cmの範囲に
なるように添加量を調整し、サンプルA〜Fを作成し
た。なお、比較のために、従来例である、反射阻止層を
持たないサンプルGを同一の条件により評価した。
【0097】まず、反射阻止層36のみの電気抵抗は、
従来のサンプルGにおいては、4.8×1010Ω・cmで
あった。これに対し、第2の発明の実施例であるサンプ
ルA〜Fでは、カーボンブラックの添加量を0.3〜
4.8wt%としたとき5.8×1015〜2.4×10
6 Ω・cmの抵抗値であった。
【0098】次に、出力された画像の評価を行った。本
実施例に用いた画像形成装置では、露光光39のスポッ
ト径が84μmであり、潜像としての解像度は理論上
6.0本/mmと考えられる。このときの従来例である
サンプルGにおいて解像度は平均で4.1本/mmであ
った。すなわち、表面からの反射光により生じた干渉縞
のために理論値に比べて30%余り解像度が低下してし
まっていることがわかる。
【0099】本実施例であるサンプルA〜Fについて、
画像出力を行ったところ、サンプルB、C、Dにおいて
は、良好な画像が得られたが、サンプルAについては、
画像の白地部に砂地状の黒ポチ、全面かぶりが発生して
しまい、さらにサンプルEでは画像がはっきりせず、サ
ンプルFにおいては、全く画像が得られなかった。ここ
で、サンプルAでは、電気抵抗が高すぎるために表面に
帯電された電荷が移動できないことにより電荷の残留が
生じ、砂地状に見えるトナーの付着が生じたためと考え
られ、また、サンプルE、Fでは逆に表面の電気抵抗が
低すぎるために、像露光を行った後の潜像電荷に横流れ
を生じ、潜像の形が維持できないためと考えられてい
る。したがって、表面の光反射阻止層36である光吸収
層の電気抵抗は108 〜1011Ω・cmの範囲が適性であ
るといえる。
【0100】電気抵抗値が適性範囲であるサンプルB、
C、Dでは、従来例であるサンプルGに比べて、解像度
が10〜30%向上し、濃淡のはっきりした画像が得ら
れた。また、サンプルBは、カーボンブラックの添加量
が少なく反射阻止層36の光吸収特性が不足したため、
サンプルC、Dに対して、解像度が低くなってしまって
いるものと思われる。
【0101】以上のように反射阻止層36である光吸収
層を設けることにより、内面露光方式において、解像度
を向上させることが可能となるが、第2の発明に使用す
る表面層は、導電性部材としての鉄、アルミニウム、ス
ズ、亜鉛、インジウム、チタン等の金属あるいは、金属
化合物さらにはカーボンブラックやポリアセチレン、ポ
リピロール、ポリアニリン等の導電性樹脂を蒸着法もし
くは結着樹脂中に分散させたものを塗工することで形成
することができた。また、結着樹脂として、ポリエステ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フ
ッ素樹脂、セルロース塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹
脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、塩
化ビニール−酢酸ビニル共重合体等の樹脂が使用でき、
さらに光吸収度合いの調整用の顔料および安定剤、分散
剤を加えても問題はなかった。
【0102】また、感光層35の構成については、図6
に示すように機能分離型でCGL層35aにCTL層3
5bを積層した構成以外にも、図8に示すようにCTL
層35b上にCGL層35aを積層した構成や、図9の
ようにCGL層とCTL層の機能を混合あるいは、電荷
発生と電荷輸送機能とを単独材料に持たせる等によって
感光層35を単層化した構成、さらに図10に示すよう
にCTL層35bに反射阻止層36の機能を持たせた構
成等においても同様の解像度向上の効果が見られた。 〈第2の発明の実施例2〉以下に第2の発明の実施例2
として、実施例1で述べた反射阻止層36を、表面に絶
縁層を有する感光体に適用した電子写真プロセス(以下
「NPプロセス」という。)について述べる。
【0103】NPプロセスについては、例えば、特公昭
42−23910号公報、特公昭43−24748号公
報等に記載されている通りであり、詳細は省略する。
【0104】図11に実施例2の感光ドラム30の断面
図を示す。また、本実施例に用いたNPプロセス方式の
画像形成装置の概要を図12に示す。
【0105】NPプロセス用としての感光ドラム30
は、図11のように、透明導電基体33上に感光層35
を積層し、さらに絶縁層41を積層する。実施例では、
絶縁層41上に、平滑な表面36aを有する反射阻止層
36を形成した。この反射阻止層36により、露光装置
37からの露光光39によって表面36aからの反射光
39aが防止されて感光層35に戻らなくなり、結果と
して、スポット径周囲における潜像の干渉じまが防止さ
れる。
【0106】また、NPプロセスにおいては、図12に
示すように、一次帯電器51による“一次帯電”、
二次帯電器52と露光装置37による“逆極性二次帯電
+同時露光、前面露光装置37Aによる“一様露光”
という順序に従って潜像形成を行う。したがって、1度
の潜像形成において2度の露光を行うため、平滑な表面
36aからの反射光の影響は、カールソン・プロセス方
式に比べ大きくなる。したがって、第2の発明の特徴で
ある反射阻止層36を絶縁層41上に配設することによ
る効果はより顕著で、像周囲にボケのない、解像力の優
れた画像を得ることができる。
【0107】以下に実施例2の具体的な構成を述べる。
まず、実施例1と同様に直径45mmの光学ガラス製シ
リンダー上に透明電極膜を形成し、透明導電基体33を
作り、次に感光層35として粒径2μmのCdS粒子を
アクリル樹脂に分散させたものを用い、ロールミルによ
って充分に分散させたものを、ディッピング法により透
明導電基体33上に20μm厚に塗工・形成した。さら
に、絶縁層41として、ポリウレタン樹脂をディッピン
グ法により2μm厚に塗工・積層した。最後に、反射阻
止層36として光散乱層を形成した。光散乱層として
は、粒径0.3μmのTi2 微粒子を光散乱部材とし
て使用し、これをバインダーであるホスファゼン樹脂と
混ぜ、有機溶媒により液状化させたものをディッピング
法により約5μm厚に塗工し形成した。また、このとき
電気抵抗調整用にごく微量のAg 超微粒子粉と分散材を
添加した。これにより、灰白色の光散乱層が得られた。
【0108】以上のようにして、反射阻止層36として
光散乱層の電気抵抗を変えた感光ドラム30を作成し、
これを図12に示すようなNPプロセス法による内面露
光方式の画像形成装置に組み込み、実施例1と同様の画
像評価を行った。図13に評価を結果を示す。
【0109】NPプロセスにおいて、出力画像の解像度
は、反射阻止層36の抵抗値の低下に伴って悪くなり、
抵抗値が108 Ω・cm以下であるサンプルE、Fでは、
全く画像が得られなかった。これは、NPプロセスにお
いても像露光の後の時間により表面での電荷の横流れが
おき、潜像を維持できなくなったものと考えられる。こ
れに対して、反射阻止層36の抵抗値が高いサンプル
A、B、Cにおいては、像露光後も帯電された表面の電
荷が動けなくなっているため、潜像がにじまず、より高
い解像度が得られるものと考えられる。
【0110】本実施例と従来例を比較すると、従来例で
あるサンプルGが解像度が3.1本/mmであるのに対
し、本実施例では、反射阻止層36を109 Ω・cm以上
にすることにより、6〜22%の解像度の向上が見ら
れ、第2の発明の特徴である反射阻止層36により、表
面36aによる感光層35への反射光(戻り光)39a
を防止することによる潜像のボケ防止の効果が示され
た。
【0111】サンプルDについては、電荷の横流れによ
る潜像のにじみにより、従来例に対して、解像度の低下
が生じたものと考えられる。しかるに、第2の発明の実
施例2であるNPプロセス法への実施にあたっては、反
射阻止層36の電気抵抗を109 Ω・cm、望ましくは1
10Ω・cm以上にする必要がある。
【0112】以上のように反射阻止層36として、10
9 Ω・cm以上の電気抵抗を有する層を設けることによ
り、NPプロセス法においても、解像度の向上を図るこ
とが可能となった。なお、反射阻止層36の構成として
は、図14のように反射阻止層36と絶縁層41の機能
を兼ね合わせたもの(同図においては36で示す。)で
あってもよい。 〈第2の発明の実施例3〉以下に、第2の発明の実施例
3を示す。本実施例では感光ドラム30の画像記録領域
外にも、反射阻止層36を配設してあることを特徴とす
る。
【0113】図15に、本実施例の感光ドラム30の断
面図を示す。前述の実施例1、2と同様に、透明導電基
体33上に感光層35を形成する。次に感光層35上に
反射阻止層36を積層するが、このとき、感光層35の
長手方向の長さL1よりも反射阻止層36の長さL2の
方が長くなるように積層してある。さらに、感光ドラム
30端部に対しても、端部反射阻止部材36Aを配設し
てある。
【0114】図16に示す従来の感光ドラムのように、
内面露光方式においては、露光手段37と透明導電基体
33は、擦動による透明導電基体33の汚れ、傷付きを
防止のために非接触であることが望ましい。しかしなが
ら、露光手段37と透明導電基体33との間に空隙があ
ることにより、同図のように漏れ光39bが生じる。
【0115】漏れ光39bが感光層35にあたる、もし
くは、感光ドラム30外に出て、装置内部で反射を起す
ことにより、感光層35に対して不要な感光が生じ、特
に感光ドラム30の端部で帯電電位の不均一な低下をも
たらす。しかしながら、図15のように透明導電基体3
3の感光層35上以外の端部を含む領域に反射阻止層3
6および端部反射阻止部材36Aを配設することにより
露光装置37と透明導電基体33との間の空隙からの漏
れ光39bを吸収して、正反射を防止することにより、
解像度の優れた画像を得ることができる。
【0116】以下に本実施例の具体的構成について述べ
る。感光ドラム30の基本的構成については、実施例1
と全く同じであり、感光ドラム30の端部には端部反射
阻止部材36Aが配設されている。本実施例では、端部
反射阻止部材36Aは、ドラム回転軸30aと駆動用ギ
ア(図示せず)を一体で成形したため、PPS(ポリフ
ェニレンサルファイド)樹脂に光吸収用のカーボンブラ
ックをフィラーとして10wt%混ぜた光吸収材料を使
用し、射出成型により作成したものを感光ドラム30端
部に圧入により組み付けた。また、表面の反射阻止層3
6は、端部反射阻止部材36Aを組み付けた後、端部反
射阻止部材36Aを覆い、感光層35と端部反射阻止部
材36Aとの間隙を埋めるように塗工した。
【0117】以上のようにして作成した感光ドラム30
を内面露光方式の画像形成装置に組み込み、画像出力に
よる評価を行った。また、従来の反射阻止層がない感光
ドラムおよび感光層の画像記録領域のみに光吸収層を設
けた感光ドラム(以下「部分反射阻止ドラム」とい
う。)を、同条件により画像出力を行い、比較を行っ
た。以下、図17に結果を示す。
【0118】装置を暗室内に持ち込み、画像出力中の感
光ドラムを観察した結果、従来例であるサンプルCは、
感光ドラムの露光部付近が少し明るくなり、最表面での
正反射が生じていることが見られ、また、部分反射阻止
ドラムを用いたサンプルBでは、ドラムの露光部付近は
暗いものの、ドラム両端部はぼんやりと明るく、漏れ光
が反射していることを示している。これに対し、本実施
例であるサンプルAでは、全く外部に光が漏れていなか
った。
【0119】画像出力の結果、反射阻止層36を設けた
サンプルA、Bでは、従来例に比べて解像度、かぶり共
に向上していたが、部分反射阻止ドラムであるサンプル
Bは、全面に反射阻止部材36を配したサンプルAに比
べ、解像度が少し低下し、また、転写紙Pの両端部にお
いてかぶりが増加する傾向が見られた。
【0120】以上のように、実施例3に示すように、感
光ドラム全面に反射阻止層36を配設することにより、
内面露光方式の画像形成装置において、解像度の優れ、
かぶりの少ない品位の高い画像が得られた。
【0121】また、端部反射阻止部材36Aとしては、
前述した光吸収材料を用いる以外の方法として、端部部
材に対して、単層もしくは多層の誘電体また金属の薄膜
を蒸着することにより、反射阻止層36を形成する方法
や、サンドブラストもしくはケミカルエッチング処理を
施すことにより光散乱層を形成する方法であっても、前
述の効果を確認することができた。 〈第3の発明の実施例1〉図20、図21に本発明を適
用した画像形成装置の概略構成図を示す。
【0122】感光ドラム60は、直径30mmの透明ガ
ラスシリンダー(透光性支持体)61の上に、感光層を
積層させたものである。シリンダー61としては、ガラ
ス以外でも透明であり、寸法安定性を確保できれば樹脂
等であってもよく、他に、ポリカーボネート樹脂、PM
MA樹脂等でできたものも使用可能である。シリンダー
61の表面には、透光性導電層62としてITO層(酸
化インジシウムスズ)を厚さ1μm程度塗工し、さらに
その上にOPC感光体層(光導電体層)63を積層す
る。
【0123】次に、現像ユニットについて説明する。現
像ユニットは、回転可能なスリーブと、その中の固定マ
グネットによって構成された現像スリーブ65を備えて
いる。固定マグネットの磁極配置は等極の8極であり、
そのうちの1極のピーク位置が、感光ドラム60と現像
スリーブ65の互いの中心を結んだ線上にくるように配
置され、ピーク位置での現像スリーブ65上の磁束密度
は800ガウスである。現像剤は、2成分であり、磁性
導電キャリヤと、磁性絶縁トナーの組み合わせである。
磁性導電キャリヤは、転写残トナーのクリーニングと、
感光ドラム60表面の帯電と、トナーの搬送に寄与して
いる。粒径は25μm、抵抗値は103Ω・cmであり、
ポリエチレン樹脂にマグネタイト、導電化のためのカー
ボンブラックを分散した樹脂キャリヤである。一方、磁
性絶縁トナーは、ネガトナーで、粒径7μm、抵抗値1
14Ω・cmである。
【0124】このトナーとキャリヤをT/D比15%
(トナー対現像剤全体の重量比)で混合し、現像容器7
1に入れる。現像容器71内では、現像スリーブ65表
面のトナーコート厚を規制するための金属板ブレード7
2が現像スリーブ65と対向しており、トナーの層厚は
約1mmとなる。また、現像スリーブ65と感光ドラム
60とは不図示の端部突き当てコロによって間隔0.5
mmに保持されている。この状態で感光ドラム60と現
像スリーブ65とを所定の速さで回転させた場合、両者
の接触ニップが7mmとなるように設定されている。
【0125】現像スリーブ65と感光ドラム60の間に
電源66によって印加する電圧は−200Vであり、ネ
ガトナーとの組み合わせで反転現像を行う。
【0126】露光ユニットはLEDヘッド73であり、
感光ドラム60の内側に配置されて現像ニップの位置に
背面露光を行う。露光照射位置は7mmも現像ニップ内
における、最下流側から2mmの位置で行う。
【0127】以上のような画像形成装置を使って、実際
に画像形成を行った例を示す。
【0128】まず、感光ドラム60と現像スリーブ65
とによって形成される現像ニップ内における上流側で、
前回の画像形成時に感光ドラム60上に残されたトナー
が磁気ブラシによってかきとられる。と同時に導電キャ
リヤと感光ドラム60とが接触することによって感光体
電荷注入層の導電粉体に電荷が注入され、帯電が行われ
る。本実施例では、−60Vの電圧を現像スリーブ65
に印加したところ−55Vの電位が得られる。そして、
露光照射位置では感光ドラム60内面よりLED露光を
行うことによって明部電位を−5Vにまで低下させる。
露光後の現像ニップでは、電界による接触現像を行う。
本実施例では暗部電位−55V、明部電位−5Vである
ため、現像コントラストは50Vとることができ、導電
キャリヤによる穂立ちが感光ドラム60とほとんど接触
していることもあり、トナーにかかる現像電界は非常に
大きいものとなり、画像濃度を高くすることができる。
実際には反射濃度で1.3程度の濃度を出すことがで
き、高画像濃度、高解像度の画像を出力することができ
た。
【0129】このようにして現像されたトナー像は転写
ローラ75によって転写紙P上に転写される。本実施例
で用いた転写ローラ75の抵抗値は5×108 Ωであ
り、印加バイヤスは+500Vであった。転写部で転写
されたなかったトナーは次の画像形成時に現像ニップ上
流で再び掻き取られるため、次回の画像形成に影響は及
ぼさない。
【0130】転写紙P上に転写された画像は不図示の定
着装置により定着され最終的な画像が得られる。
【0131】次に感光ドラム60について説明する。感
光ドラム60は図20に示すように、その幅方向(回転
軸に沿った方向)端部において透光性導電層62が露出
するように光導電体層63の未塗工部が形成される。こ
の領域にキャップ状の金属製の電極部材69を透光性導
電層62と接触するように嵌込み、感光ドラム60と一
体となる電極を構成する。一方、現像スリーブ65にバ
イアスを印加するための電源66と接続された固定状態
の電極67が、前記電極部材69と摺動接触するように
固定されている。以上のように構成することにより、感
光ドラム60の透光性導電層62と電源66との電気的
接続が耐久性のあるものとなり、安定した導通が得られ
るようになった。 〈第3の発明の実施例2〉図22に第3の発明の実施例
2を図示する。本実施例では、ドラム状の透光性支持体
61の幅方向端部に、まず金属製のキャップ状の電極部
材69を嵌込み、その後、透光性導電層62および光導
電体層63を少なくとも電極部材69とオーバーラップ
するように塗工したものである。すなわち、電極部材6
9にオーバーラップ部69aを設け、このオーバーラッ
プ部69aが光導電体層63の端部と、感光ドラム60
の軸方向に重なるようにしたものである。
【0132】以上のように構成すると、膜厚の薄い透光
性導電層62のみが露出されることがなくなるため、こ
の部分で周上にキズがついて導通不良となることも防止
することができ、さらに安定した導通が得られるように
なった。 〈第3の発明の実施例3〉図23に実施例3を示す。本
実施例では、透光性導電層62をドラム状の透光性支持
体61の内面側まで延長し、キャップ状の電極部材69
を透光性支持体61の内側に嵌込んだものである。すな
わち、透光性支持体61の表面を覆う透光性導電層62
の端部を延長して、透光性支持体61の端部にて折り返
し、さらに内面側に折り込んだ状態の折り込み領域62
aを形成するものである。
【0133】以上のように構成することにより、前述実
施例2とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0134】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
次のような効果がある。 〈第1の発明の効果〉第1の発明は、クリーニング、帯
電、現像を現像ニップ内で行うとともに、感光体に対し
て背面露光を行う、いわゆる簡易化プロセスを行う画像
形成装置において、感光体の表面に電荷注入層を設ける
ことにより、電荷保持能力の不足により用いることがで
きなかった感光体材料を使用した場合であっても、良好
な画像を得ることができるようになった。
【0135】特に近年、取り扱い、設計の簡単さから主
流とされている有機光半導体を上述の簡易化プロセスで
使用できるようになった。
【0136】また、電荷注入性の良い感光体を用いるこ
とは、単に磁気ブラシで感光層表面を帯電できるという
効果だけではなく、クリーニング性能の向上も期待する
ことができ、クリーニングと帯電を行う内面露光同時プ
ロセス特有の効果を得ることができる。
【0137】さらに、電荷注入層に用いる導電粉体を着
色粉体とすることによって、感光体の電荷保持能力の向
上と遮光機能とを同時に兼ね備えることができるように
なり、感光体の外側から感光体を照射する不要な光か
ら、感光層を容易に保護することができる。
【0138】なお、像担持体の表面層に反射阻止層を設
けることによって、例えば装置を開放したときに外部か
ら侵入する外光や装置内の迷光等が感光層を不要に照射
することも防止することができる。 〈第3の発明の効果〉さらに、第3の発明によると、円
筒状の像担持体の透光性導電層と電極とを電気的に接触
させるに際し、この透光性導電層に接触して像担持体と
一体回転する電極部材を介することによって、電極との
摺擦によって透光性導電層が摩耗するのを防止し、像担
持体と電極との電気的接続を長期にわたって安定したも
のとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の実施例1の感光体及び現像ニップ
の構成を示す断面図。
【図2】同じく簡易化プロセスによって画像形成を行う
画像形成装置の概略を示す断面図。
【図3】(a)は、従来の感光体の帯電性を示す図。
(b)は、実施例1の感光体の帯電性を示す図。
【図4】第2発明の実施例1の感光ドラムの表面の断面
図。
【図5】同じく内面露光方式の画像形成装置の概略を示
す断面図。
【図6】同じく感光ドラムの他の構成を示す断面図。
【図7】同じく感光ドラムの解像度の評価を示す表。
【図8】同じく感光ドラムのさらに他の構成を示す図。
【図9】同じく感光ドラムの別の構成を示す図。
【図10】同じく感光ドラムのさらに別の構成を示す
図。
【図11】第2の発明の実施例1の感光ドラムの表面の
断面図。
【図12】同じく内面露光方式の画像形成装置の概略を
示す断面図。
【図13】同じく感光ドラムの解像度の評価を示す表。
【図14】同じく感光ドラムの他の構成を示す図。
【図15】第2の発明の実施例3の感光ドラムの長手方
向に沿った断面図。
【図16】同じく感光ドラムにおける漏れ光(反射光)
の発生を示す図。
【図17】同じく感光ドラムの解像度の評価を示す表。
【図18】従来の内面露光方式の画像形成装置の概略を
示す断面図。
【図19】同じく感光ドラムの表面の断面図。
【図20】第3の発明の実施例1の感光ドラムと電源と
の電気的接続を示す断面図。
【図21】同じく画像形成装置の概略を示す断面図。
【図22】第3の発明の実施例2の感光ドラムと電源と
の電気的接続を示す断面図。
【図23】第3の発明の実施例3の感光ドラムと電源と
の電気的接続を示す断面図。
【図24】従来の感光ドラムと電源との電気的接続を示
す断面図。
【符号の説明】
1 感光体 3 露光手段 11 導電基体(ITO層) 16 電荷注入層 17 導電粒子(導電粉体) 22 現像スリーブ 30 像担持体(感光ドラム) 33 透明導電基体 35 光導電性感光層 36 反射阻止層(光吸収層、光散乱層) 36A 端部反射阻止部材 37 露光手段(露光装置) 53 現像装置 60 像担持体(感光ドラム) 61 透光性支持体(透明ガラスシリンダー) 62 透光性導電層 62a 折り込み領域 63 光導電体層 67 電極 69 電極部材 69a オーバーラップ部 N 現像ニップ P 転写紙(転写材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 境澤 勝弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 荒矢 順治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 古屋 正 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 久郷 晴美 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−208055(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/147

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光が透過する導電基体上に感光層を設け
    た感光体と、該感光体に対向して該感光体との間に現像
    ニップを形成するとともに該現像ニップにてクリーニン
    グ、帯電、現像を行う磁気ブラシローラと、前記現像ニ
    ップにて前記感光層を背面側から露光する露光手段とを
    備えた画像形成装置において、 前記感光体は、前記感光層の表面に、絶縁性のバインダ
    ーと該バインダー内に分散されて電荷を保持する導電粒
    子とを含みその表面が前記磁気ブラシローラにより帯電
    される電荷注入層を有し、 前記磁性ブラシローラは、磁性導電キャリヤと磁性絶縁
    トナーとによって構成されている、 ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記感光層が有機光導電体からなる、 ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記導電粒子が着色粒子である、 ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像形成
    装置。
JP4359310A 1992-12-26 1992-12-26 画像形成装置 Expired - Fee Related JP2862450B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4359310A JP2862450B2 (ja) 1992-12-26 1992-12-26 画像形成装置
DE1993628820 DE69328820T2 (de) 1992-12-26 1993-12-23 Elektrophotographischer Apparat für die gleichzeitige Durchführung der bildmassigen Beleuchtung und der Entwicklung
EP19930310473 EP0606757B1 (en) 1992-12-26 1993-12-23 Electrophotographic apparatus for performing image exposure and development simultaneously
US08/366,431 US5587773A (en) 1992-12-26 1994-12-30 Electrophotographic apparatus for performing image exposure and development simultaneously

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4359310A JP2862450B2 (ja) 1992-12-26 1992-12-26 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06202367A JPH06202367A (ja) 1994-07-22
JP2862450B2 true JP2862450B2 (ja) 1999-03-03

Family

ID=18463851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4359310A Expired - Fee Related JP2862450B2 (ja) 1992-12-26 1992-12-26 画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5587773A (ja)
JP (1) JP2862450B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5970279A (en) * 1997-06-02 1999-10-19 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus
JP3514653B2 (ja) * 1999-02-17 2004-03-31 シャープ株式会社 電子写真現像装置
JP4711647B2 (ja) * 2003-08-06 2011-06-29 株式会社リコー 電子写真感光体、及びそれを用いたプロセスカートリッジ、画像形成装置

Family Cites Families (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3321308A (en) * 1963-05-17 1967-05-23 Xerox Corp Xerographic induction recording
US3772010A (en) * 1972-03-03 1973-11-13 Eastman Kodak Co Electrophotographic apparatus and method for imagewise charge generation and transfer
US3924945A (en) * 1974-12-03 1975-12-09 Xerox Corp Apparatus for inductive imaging with simultaneous polar ink development
JPS58153957A (ja) * 1982-03-10 1983-09-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 画像記録方法および装置
US4547737A (en) * 1983-07-29 1985-10-15 Rca Corporation Demodulator of sampled data FM signals from sets of four successive samples
JPS6083066A (ja) * 1983-10-12 1985-05-11 Canon Inc 画像表示装置
JPS6086557A (ja) * 1983-10-18 1985-05-16 Canon Inc 像形成方法
JPS61208055A (ja) * 1985-03-12 1986-09-16 Canon Inc 画像形成担持体
JPH0652438B2 (ja) * 1986-02-08 1994-07-06 富士通株式会社 画像形成装置
JPS62188776U (ja) * 1986-05-20 1987-12-01
JPS6391667A (ja) * 1986-10-06 1988-04-22 Seiko Epson Corp 電子写真感光体
JPS63143560A (ja) * 1986-12-08 1988-06-15 Seiko Epson Corp 電子写真感光体
JP2524742B2 (ja) * 1987-03-31 1996-08-14 株式会社東芝 電子写真記録装置
JPS6451943U (ja) * 1987-09-29 1989-03-30
JPH0188968U (ja) * 1987-12-04 1989-06-12
US5159389A (en) * 1988-08-30 1992-10-27 Sanyo Electric Co., Ltd. Electrostatic latent image apparatus
US5172163A (en) * 1989-05-10 1992-12-15 Sanyo Electric Co., Ltd. Photovoltaic photo-receptor and electrophotographing apparatus
US5272508A (en) * 1989-10-19 1993-12-21 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member and apparatus incorporating the same
JPH03156476A (ja) * 1989-11-15 1991-07-04 Canon Inc 画像形成装置の帯電装置
US5051328A (en) * 1990-05-15 1991-09-24 Xerox Corporation Photosensitive imaging member with a low-reflection ground plane
DE69113529T2 (de) * 1990-07-02 1996-04-11 Canon Kk Element für die Bildherstellung.
JPH04174443A (ja) * 1990-07-25 1992-06-22 Ricoh Co Ltd 感光体
US5138387A (en) * 1990-10-12 1992-08-11 Sanyo Electric Co., Ltd. Charge injection image forming apparatus using conductive and insulative tone
US5202729A (en) * 1990-10-26 1993-04-13 Canon Kabushiki Kaisha Developing apparatus having a coated developing roller
JP2738606B2 (ja) * 1991-07-15 1998-04-08 シャープ株式会社 電子写真装置
JP2728579B2 (ja) * 1991-09-20 1998-03-18 シャープ株式会社 電子写真装置
JP2677729B2 (ja) * 1991-12-03 1997-11-17 シャープ株式会社 画像形成方法
US5374978A (en) * 1992-07-15 1994-12-20 Hitachi Metals, Ltd. Developing method
JPH07244422A (ja) * 1994-03-02 1995-09-19 Fujitsu Ltd 画像形成装置及び感光体
JP3046494B2 (ja) * 1994-05-11 2000-05-29 シャープ株式会社 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06202367A (ja) 1994-07-22
US5587773A (en) 1996-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010186123A (ja) 有機感光体、画像形成方法及び画像形成装置
JP2862450B2 (ja) 画像形成装置
JP3216254B2 (ja) 画像形成装置
JPH06202412A (ja) 画像形成装置
US5747207A (en) Electrophotographic apparatus with charge injection layer on photosensitive member
US5614343A (en) Electrophotographic copying process for reversal development
JP2004191711A (ja) 画像形成装置
EP0606757B1 (en) Electrophotographic apparatus for performing image exposure and development simultaneously
JP3987443B2 (ja) 感光体、該感光体を用いた画像形成方法及び画像形成装置
JP3382414B2 (ja) 電子写真装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法
JPH0353627B2 (ja)
JP2001312082A (ja) 電子写真感光体および該電子写真感光体を備えた画像形成装置
JPH027058B2 (ja)
JPH027057B2 (ja)
JP3150229B2 (ja) 電子写真装置
JP2001125294A (ja) 画像形成装置
JPH0549233B2 (ja)
JP3327769B2 (ja) 帯電部材用磁性粒子、帯電装置および画像形成方法
JPS5926025B2 (ja) 静電記録装置
JP3586011B2 (ja) 画像形成方法
JP3053847B2 (ja) 電子写真装置
JP2986030B2 (ja) 画像形成装置
JP2816679B2 (ja) 像形成方法
JP2003255579A (ja) 電子写真感光体及び画像形成方法
JP3037487B2 (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081211

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081211

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091211

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees