JP2862225B2 - 印刷物等の各種ワークの循環移動式保持装置 - Google Patents

印刷物等の各種ワークの循環移動式保持装置

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JP2862225B2
JP2862225B2 JP6261879A JP26187994A JP2862225B2 JP 2862225 B2 JP2862225 B2 JP 2862225B2 JP 6261879 A JP6261879 A JP 6261879A JP 26187994 A JP26187994 A JP 26187994A JP 2862225 B2 JP2862225 B2 JP 2862225B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として、スクリーン
印刷工程において印刷された印刷物等の各種ワークを乾
燥させるためにワーク夫々を各別に保持し、また、一連
のスクリーン印刷工程を自動化できるようにした印刷物
等の各種ワークの循環移動式保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、スクリーン印刷工程において
印刷された印刷物を乾燥させるために、印刷物毎に適宜
な間隔を設定した起伏式の棚板を複数段に配設して成る
ドライラックが使用されている。このドライラックの夫
々の棚板上に印刷物をセットするには、上方に位置する
棚板夫々を傾斜状に起立させておいて、棚板を水平状に
下ろしながら下方の棚板上に順次に挿入するものとし、
これらは手作業によって行なわれている。ただ、下方の
棚板上にワークを挿入するには作業者に無理な姿勢を強
いることになるから、これを解消すべく、実開平3−5
9904号公報として提案されている棚板昇降式のドラ
イラックがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この棚板昇
降式のドライラックによるものであっても、棚板夫々の
上にワークを挿入セットするには、作業者の手作業によ
ることに変わりはなく、例えばスクリーン印刷機におい
てのワークの位置合わせ、印刷機構内への投入、印刷、
排出等の一連の処理が自動化されている全自動スクリー
ン印刷機であっても、スクリーン印刷が終了した後は、
ワーク毎に手作業で挿入セットしなければならず、完全
自動化することの作業上の大きな障害となっていたもの
である。
【0004】そればかりでなく、ドライラック自体は、
棚板がワイヤーフレーム製のもので、また、周囲は覆わ
れることなく、全面的に開放されている開放構造のもの
であるから、印刷インク、感光性乳剤等の臭気が周囲に
放散され、作業環境を劣悪なものとし、作業者の健康を
害するものでもあった。
【0005】一方、例えばスクリーン印刷機における所
定の印刷位置にワークを投入するために、ワークの位置
決めを自動的に行なう全自動式のものにおいて、ワーク
のスクリーン印刷機における位置決め装置への搬入セッ
トは手作業によって行なわれているから、スクリーン印
刷機内のみで自動処理が図られても、一連の全体作業の
自動化は困難であり、これらのトータルな自動化処理が
望まれているものでもあった。
【0006】そこで、本発明は、叙上のような従来存し
た諸事情に鑑み創出されたもので、印刷終了後の印刷物
をスクリーン印刷機からの排出に関連して自動的に挿入
セットできて一連の作業の完全自動化を図れるように
し、しかも、その乾燥工程の短縮化、乾燥後のワークの
取り出し作業の能率向上も図ることができ、また、防
臭、防塵にも優れるばかりでなく、例えば全自動式のス
クリーン印刷機へのワークの投入をも自動化でき、トー
タルな全自動処理にも役立てられる印刷物等の各種ワー
クの循環移動式保持装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明にあっては、ワークWを載置保持するトレ
イTを内部において循環させ、開閉自在になっているト
レイラック10と、このトレイラック10に対して進
入、後退自在で、トレイTを段積み状に整列状態で保持
し、保持したトレイT夫々を傾斜状に跳ね上げ支持する
トレイ搬送台車60とを備えたことを特徴とする。トレ
イラック10は、前後が開口されたボックスフレーム1
1と、このボックスフレーム11内の後部側では間欠的
に上昇し、前部側では間欠的に下降し、上下部では前後
方向で受け渡すことでトレイTをボックスフレーム11
の後面を通過して循環させる循環搬送装置20と、この
循環搬送装置20からボックスフレーム11後方に引き
出されたトレイT上にワークWを載置させ、再び循環搬
送装置20にトレイTを挿入させるワーク受取り装置1
00とを備えて構成することができる。循環搬送装置2
0は、ボックスフレーム11の前後部内側面左右両側夫
々に、内方側の幅員がトレイTの幅員にほぼ対応して上
方あるいは下方に向かうようにして上下方向で循環する
前後一対のチェーン22,32を夫々掛け渡し、この前
後夫々のチェーン22,32相互間にアングル状のトレ
イ棚25,35を夫々装架して成る上昇循環機構21、
下降循環機構31を配し、上昇循環機構21の最上段に
位置するトレイ棚25上のトレイTに係合して、下降循
環機構31の最上段に位置するトレイ棚35上にトレイ
Tを移動スライドするスライダー45を有する循環する
スライドチェーン44を前後に掛け渡して成る上部スラ
イド機構41を配し、下降循環機構31の最下段位置か
ら離脱されたトレイTを載置して、上昇循環機構21の
最下段位置にトレイTを移動スライドする搬送ベルト5
4を有する下部スライド機構51とを配して形成するこ
とができる。トレイ搬送台車60は、トレイTを段状に
載置し、底面にキャスターが付設された矩形状の台車本
体61と、載置された複数のトレイTを段積み状のまま
で保持するクランプ機構65と、、台車本体61上で保
持したトレイT夫々の左右側縁を把持して傾斜状に弾撥
的に跳ね上げ支持し、台車本体61の前後方向に折り返
し自在にして台車本体61後部に設けられた跳ね上げ機
構71とを備えて構成することができる。クランプ機構
65は、台車本体61後部に立設した支持枠64の左右
枠部前面に固定されているスライドベースプレート66
と、積載されているトレイTの高さにほぼ相当した高さ
を有し、トレイTの前縁左右夫々に対称的に設けた係合
部1が嵌まり込む係合溝67Aが前面に形成されてい
て、スライドベースプレート66前面でほぼ水平方向に
スライド自在に配されているクランププレート67と、
このクランププレート67をスライドさせるスライド操
作手段68とを備えているものとしてある。また、跳ね
上げ機構71は、支持枠64の左右枠部に固定されたマ
ウントステー72と、このマウントステー72に蝶番部
材73を介してほぼ水平方向に沿って台車本体61の前
後で揺動自在に連結したベースプレート74と、このベ
ースプレート74側面の後端縁にベースバー75を介し
て固定されたバネ止めプレート76と、ベースプレート
74側面のストッパー78Aにて下方への揺動が規制さ
れた状態でベースプレート74前方に揺動自在にしてベ
ースプレート74前端縁に突出支持され、トレイTの側
縁を保持するハンガー部77を先端に備えた跳ね上げレ
バー78と、この跳ね上げレバー78先端、バネ止めプ
レート76相互間を弾撥的に牽引するジョイントプレー
ト79、牽引バネ81とを備えて構成することができ
る。ワーク受取り装置90は、循環搬送装置20上のト
レイTをボックスフレーム11後方に引き出す引出機構
91と、引き出されたトレイT上にワークWを投入セッ
トさせた後にそのトレイTを循環搬送装置20上に再び
挿入するトレイ挿入機構121と、また、必要に応じ、
循環搬送装置20における1段分に対応した上昇位置に
相当するトレイTの上方にワークWを投入セットさせる
ワーク投入機構101とを備え、更には、循環搬送装置
20における1段分に対応する上昇位置にトレイTを上
昇させるトレイリフト手段122を付設して構成するこ
とができる。また、引出機構91は、トレイラック10
内の循環搬送装置20における上昇循環機構21のトレ
イ棚25上からトレイTを僅かに一旦引き出す一次引出
手段92と、この一次引出手段92による引き出し後に
ワークWの投入位置までトレイTを再度引き出し、停止
させる二次引出手段96とを備えたものとしてある。ワ
ーク投入機構101は、ワーク受取り架台15上に配置
固定された投入ベース台102と、この投入ベース台1
02に沿って走行する走行台103と、ワーク受取り架
台15上に引き出し配置されたトレイT上方に走行台1
03から突出配置されているアーム状の吸引ホルダー1
07と、この吸引ホルダー107に昇降自在に支持され
た吸引手段111とを備えたものとしてある。トレイ挿
入機構121は、トレイTを両側から保持する保持手段
125と、トレイTを循環搬送装置20における上昇循
環機構21の空位のトレイ棚25上に挿入する挿入手段
128とを備えたものとして構成することができる。
【0008】
【作用】本発明に係る印刷物等の各種ワークの循環移動
式保持装置にあって、トレイ搬送台車60におけるクラ
ンプ機構65は、クランププレート67のスライドによ
って、トレイ搬送台車60上に段積み状に積載されてい
るトレイT群を係合保持することで台車本体61上での
トレイTの荷崩れを防止させる。そして、跳ね上げ機構
71自体を後方へ折り返し状態にしておいてトレイ搬送
台車60自体がトレイラック10内に進入されたとき
は、トレイラック10内の循環搬送装置20の下降循環
機構31の上下に沿うトレイ棚35相互間に対応してそ
の上にトレイTが挿入される。トレイラック10内への
トレイ搬送台車60の進入で、下降循環機構31におけ
る左右のトレイ棚35相互間にトレイTが移載される
と、スライド操作手段68の操作によってクランプ機構
65におけるトレイTの保持を解除させる。また、循環
搬送装置20内においての循環移動によって夫々のトレ
イT上にワークWが載置された後で、クランプ機構65
による係合作動はトレイT群を係合保持させる。例えば
スクリーン印刷機SにおけるワークWの排出と連動した
循環搬送装置20において、上昇循環機構21はボック
スフレーム11内でトレイTを間欠上昇させ、下降循環
機構31は同様にトレイTを間欠下降させ、上部スライ
ド機構41は循環機構21,31夫々での最上段位置
で、また、下部スライド機構51は同様に循環機構3
1,21夫々での最下段位置でトレイTを相互に受け渡
させ、トレイTをトレイラック10内でほぼは水平状態
のままで循環させる。ワーク受取り装置90において、
引出機構91は、ワーク受取り装置90位置に到達した
循環しているトレイTを2段階で引き出して保持停止さ
せ、一方、ワーク投入機構101は、スクリーン印刷機
S側から排出されたワークWをバキュームで吸引保持し
た移動走行後の吸引解除によってトレイT上方に投入セ
ットさせる。すると、トレイ挿入機構121においてト
レイTを上昇させる一方、挿入手段128は、上昇循環
機構21において、トレイTが引き出されることで空位
となった後に上昇した引き出し当初のトレイ棚25上に
トレイTを再び挿入させる。循環搬送装置20によって
循環中のトレイTを切り出し、ワーク受取り装置90に
よってトレイT上にワークWを載置した後再び挿入させ
て、トレイラック10内での一通りの循環作動が終了す
ると停止する一方、クランプ機構65は段積み状のトレ
イT群を係合支持して安定化させたものとし、その状態
でトレイ搬送台車60の取り出し、及び新たなトレイ搬
送台車60のトレイラック10内への進入セットを行な
わせる。トレイ搬送台車60上の段積み状態で保持され
たトレイT上でワークWが乾燥される。このとき、トレ
イ搬送台車60後方から前方に折り返された跳ね上げ機
構71は、そのハンガー部77によってトレイTの左右
側縁を把持させ、クランプ機構65と共にトレイTの荷
崩れを防止させる。そして、ハンガー部77によるトレ
イTの把持状態のままでトレイTを上方へ跳ね上げる
と、跳ね上げ機構71における牽引バネ81の弾撥力で
上段のトレイTから順次に上方へ跳ね上げて傾斜状態で
保持させ、その結果、下方位のトレイT上を大きく開け
させ、ワークWの取り出しを行なわせる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明するに、図において示される符号10は、例えばスク
リーン印刷機Sから排出される印刷物であるワークW
が、例えば排出機、搬送コンベアその他の排出装置Pを
経て搬送されてくるとき、これらのワークWを収納保持
するよう棚板となるトレイTを内部において循環させ、
開閉自在になっているボックスフレーム状のトレイラッ
クである。そして、このトレイラック10内には、トレ
イTを段積み状に整列状態で保持しているトレイ搬送台
車60が進入されて、トレイTをトレイラック10内の
循環搬送装置20にセット載置させ、また、循環が終了
してワークWを所定位置のトレイT上に保持させたとき
には、そのトレイ搬送台車60が取り出されて所定の乾
燥、保管場所に移動され、新たな別のトレイ搬送台車6
0が進入されるようにしてある(図1、図2参照)。
【0010】なお、トレイTは、図に示すように、例え
ば全体平面がほぼ矩形状の格子状のフレーム構造のもの
であり、トレイ搬送台車60の出入口であるトレイラッ
ク10の前方側に位置する前縁左右に互いに外方に向け
られた平面ほぼL字形の係合部1を有し、また、その底
面の前後左右に側面から見てほぼ三角形状の支持突部2
を突設してある。そして、このトレイT自体は、トレイ
搬送台車60上に、支持突部2のほぼ上下間隔で相互に
積み重ねられた状態の段積み状にして保持され、その相
互間で、トレイT自体の上面に載置されることでワーク
Wを保持するようになっている。
【0011】また、トレイラック10は、図3乃至図6
に示すように、後部はトレイTの切り出し部分が少なく
とも開口され、前部は開閉可能になっているボックスフ
レーム11と、このボックスフレーム11内の前後のい
ずれか一方では間欠的に上昇し、他方では間欠的に下降
し、上下部では前後方向で受け渡すことでトレイTをボ
ックスフレーム11の後面を通過して循環させる循環搬
送装置20と、この循環搬送装置20からボックスフレ
ーム11後方に引き出させたトレイT上にスクリーン印
刷機S側から排出されるワークWを載置させ、循環搬送
装置20にトレイTを再び挿入させるワーク受取り装置
90とを備える(図1、図2参照)。
【0012】ボックスフレーム11は、例えば四隅及び
左右のほぼ中央部に立設した角パイプ状の支柱材12、
この支柱材12相互間に装架した梁材その他によって構
枠され、左右両側壁、上部側壁等によって覆われた縦長
なほぼボックス状に形成されている。そして、これの前
部は、トレイ搬送台車60が直接に進入されるように、
例えば観音開き状の左右のドア13によって開閉自在に
なっている出入口として開口されており、トレイ搬送台
車60の進入を案内するため、トレイ搬送台車60の左
右両側外面に当接する例えばアングル状あるいはチャン
ネル状の進退ガイドレール14が左右側壁底部内側面に
前後方向に沿って敷設固定されている(図5参照)。ま
た、後部には、スクリーン印刷機Sから排出され、必要
があれば排出装置Pを介して搬送されてくるワークWの
搬送部位に連繋されるワーク受取り架台15が後方への
突出状にして連設されており、ボックスフレーム11全
体を側方から見れば、ほぼ倒T字形を呈するものとして
ある(図1参照)。ボックスフレーム11自体の後部
は、ワーク受取り架台15を除いて、必要があれば閉塞
可能に形成されており、ボックスフレーム11内におけ
る臭気等を外部に放散させないように配慮してある。な
お、このワーク受取り架台15自体は、図示のように、
ボックスフレーム11に一体状に連設される場合に限ら
ず、場合によっては、スクリーン印刷機S、排出装置P
側に連繋されたり、ボックスフレーム11とは連繋可能
にした別部材として構成されたりすることもある。
【0013】図示を省略したが、このボックスフレーム
11には、内部に充満する印刷インキ、感光性材料、塗
料その他の臭気を処理するための臭気除去装置が付設さ
れることもある。
【0014】図示例にあっての循環搬送装置20は、ボ
ックスフレーム11内で循環移動させるトレイTを、ボ
ックスフレーム11の後部側で上昇させ、前部側で下降
させる一方、上部では後部側から前部側へ、下部では前
部側から後部側へ受け渡すような循環経路を形成してい
る。すなわち、図3乃至図6に示すように、ボックスフ
レーム11の後部内側面左右両側夫々に、内方側の幅員
がトレイTの幅員にほぼ対応して上方に向かうようにし
て、上下方向で循環する前後一対の上昇チェーン22を
掛け渡し、この前後の上昇チェーン22相互間にアング
ル状のトレイ棚25を装架して成る上昇循環機構21を
配し、同様に、ボックスフレーム11の前部内側面左右
両側夫々に、内方側の幅員がトレイTの幅員にほぼ対応
して下方に向かうようにして、上下方向で循環する前後
一対の下降チェーン32を掛け渡し、この前後の下降チ
ェーン32相互間にアングル状のトレイ棚35を装架し
て成る下降循環機構31を配する。また、上昇循環機構
21の最上段に位置するトレイ棚25上のトレイTに係
合して、下降循環機構31の最上段に位置するトレイ棚
35上にトレイTを移動スライドするスライダー45を
有する循環するスライドチェーン44を前後に掛け渡し
て成る上部スライド機構34を配し、前部側の下降循環
機構31の最下段位置からトレイTを離脱させて後部側
の上昇循環機構21の最下段位置にトレイTを移動スラ
イドする下部スライド機構51を配して形成してある。
【0015】上昇循環機構21、下降循環機構31夫々
は、ボックスフレーム11内側面の上下方向に沿って循
環する上昇チェーン22、下降チェーン32を、ボック
スフレーム11の上部側壁に配置した駆動モータ23,
33の駆動力によって従動される上下のスプロケット2
4,34相互間に掛巡し、左右夫々において、前後の上
昇チェーン22相互間、下降チェーン32相互間に、こ
れらのチェーン22,32がボックスフレーム11の内
方側で移動するときの左右の間隙幅員がトレイTの幅員
にほぼ対応するようにしてトレイ棚25,35を装架し
て成る。また、左右の上昇チェーン22相互、同じく左
右の下降チェーン32相互夫々は、伝動ギヤボックスを
含む伝動手段26,36を介して同期して循環駆動す
る。そして、各循環機構21,31における左右のトレ
イ棚25,35が同期して間欠的に上昇、下降すると
き、トレイTの左右両側縁が載置されることでトレイT
自体を両側から支持した状態で、上昇循環機構21では
トレイTを間欠上昇させ、下降循環機構31ではトレイ
Tを間欠下降させる(図4参照)。
【0016】図示にあって、上昇循環機構21、下降循
環機構31夫々におけるトレイ棚25,35相互の上下
間隔は後者のそれに比し前者を約2倍のものとし、段数
は後者のそれに比し前者を約1/2のものとし、また、
循環速度は後者のそれに比し前者を約2倍のものとして
ある。特に、上昇循環機構21におけるトレイ棚25相
互の上下間隔を大きくすることで、ワーク受取り装置9
0におけるトレイTの出し入れを円滑に行なわせること
ができる。なお、図示例における下降循環機構31のト
レイ棚35数は、後述するトレイ搬送台車60における
保持段数に対応した例えば50段のものとし、上昇循環
機構21のトレイ棚25数は、それの1/2である25
段のものとしてある。もとより、循環機構21,31の
段数はこれらに限定されないものであり、また、両者2
1,31の段数、上下間隔、速度等は同数であっても、
整合対応性を備えた異数であっても差し支えないもので
ある。
【0017】また、下降循環機構31は、トレイ搬送台
車60がトレイラック10内に進入されるとき、トレイ
搬送台車60上に段積みされているトレイT夫々が下降
循環機構31におけるトレイ棚35夫々の上に対応して
挿入されるよう、また、進入されるトレイ搬送台車60
における最下段位置のトレイTが下部スライド機構51
における後述の搬送ベルト54を回避するよう、トレイ
搬送台車60の進入に先立ち、手動あるいは駆動モータ
33自身の駆動によって、下降チェーン32を例えば僅
かに上方へあるいは下方へ循環移動できるようにしてあ
る。
【0018】上部スライド機構41は、ボックスフレー
ム11の上部側壁に配置した駆動モータ42の駆動力に
よって従動される前後のスプロケット43相互間に、ボ
ックスフレーム11内の前後方向に沿った左右両側に対
称的に配されて循環する左右一対のスライドチェーン4
4を掛巡し、このスライドチェーン44夫々に、トレイ
Tに係合するスライダー45を連繋したものである(図
3乃至図5参照)。そして、このスライドチェーン44
は、左右相互の間隔がトレイTの幅員に比し小さくし、
ボックスフレーム11内における後端部位置である上昇
循環機構21の末部から下降循環機構31の末部に至る
までに配置されており、上昇循環機構21上部位置から
下降循環機構31上部位置に至るまでトレイTを搬送
し、前者21から後者31に受け渡させる。スライダー
45は、スライドチェーン44の循環系路において、上
昇循環機構21、下降循環機構31夫々の最上段に位置
するトレイTの後端縁に外方から係合して、ボックスフ
レーム11の後部側にある前者21から同じく前部側に
ある後者31にトレイTを受け渡すように移動スライド
するようにしている。
【0019】図示にあっての上部スライド機構41は、
ボックスフレーム11の上部側壁下面に配置構成されて
いるも、場合によっては、ボックスフレーム11の左右
側壁夫々に対称的にスライドチェーン44を配置し、ト
レイTの左右両縁を側方から係合して移動するようにす
ることも可能である。
【0020】なお、この上部スライド機構41自体は、
ボックスフレーム11の上部側壁における前後方向に沿
って架装した左右のベースパイプ46下面に固定したベ
ース部材にスプロケット43を支承する軸構造を形成
し、また、上昇循環機構21における最上段位置にトレ
イTが上昇搬送されたことを検出して、これを下降循環
機構31に移動させるよう上部スライド機構41自体を
駆動させる上部センサー手段を付設してある。
【0021】一方、下部スライド機構51は、下降循環
機構31における最下段位置に存するトレイTを上昇循
環機構21における最下段位置に移動させるよう、その
上面で載置して搬送するベルトドライブ式のものとして
ある。すなわち、図4乃至図6に示すように、ボックス
フレーム11の底部に配置した駆動モータ52の駆動力
によって従動される前後のベルトプーリー53相互間
に、ボックスフレーム11内の前後方向に沿った左右両
側に、相互の間隔がトレイTの幅員に比し小さいものと
させて対称的に配されて、上面にトレイTを載置させて
循環する左右一対の搬送ベルト54を掛巡して成る。そ
して、この搬送ベルト54夫々の上面位置を、下降循環
機構31における循環旋回する左右のトレイ棚35が左
右側方に離反することで、支持していたトレイTを解放
落下させて搬送ベルト54上に載置する高さ位置に、ま
た、上昇循環機構21における循環旋回する左右のトレ
イ棚25が左右側方から近接することで、搬送ベルト5
4上のトレイTを支持して搬送ベルト54上から離反上
昇させる高さ位置に夫々に対応しているものとしてあ
る。
【0022】なお、この下部スライド機構51における
搬送ベルト54自体は、ボックスフレーム11の底部に
おける前後方向に沿って架装した左右のプレート状のベ
ルトガイド55上面上でスライド案内されることでトレ
イTの重量による下方への撓みが防止されて、下降循環
機構31から上昇循環機構21へのトレイTの受け渡し
作動を確実に行なえるように配慮してある。また、下降
循環機構31における最下段位置にトレイTが下降搬送
されたことを検出して、これを上昇循環機構21に移動
させるよう下部スライド機構51自体を駆動させる下部
センサー手段を付設してある。
【0023】また、この下部スライド機構51自体は、
本実施例のように、トレイTをその下面で支持して搬送
させることとせずに、トレイTの後端縁を外側方から押
圧して移動させるようにする搬送構造のものとすること
もでき、必要があれば、前後に分割した数段の搬送スラ
イド構造のものとして、その間の受け渡しが円滑に行な
われるようにして構成することもできる。
【0024】また、トレイラック10内には、循環搬送
装置20における上昇循環機構21、下降循環機構31
夫々によるトレイTの昇降移動に際してのトレイTを案
内するトレイ昇降ガイド56を設けてある。このトレイ
昇降ガイド56は、図6に示すように、上昇するトレイ
Tの前縁左右部分、下降するトレイTの後縁左右部分夫
々に外側面がスライドするチャンネル状にして、トレイ
ラック10における中央位置にある支柱材12にサポー
ト材57を介してトレイラック10の左右内方に突設配
置されている。
【0025】こうしたトレイラック10内における循環
搬送装置20の作動の一例は、上昇循環機構21におい
てはトレイ棚25上で保持しているトレイTを、下降循
環機構31における下降速度の約2倍の上昇速度で間欠
的に上昇させる一方、下降循環機構31においてはトレ
イ棚35上で同様に保持しているトレイTを間欠的に下
降させる。上部スライド機構41においては上昇循環機
構21で最上段位置に到達したトレイTを、上昇循環機
構21のトレイ棚25から空位となっている下降循環機
構31のトレイ棚35に移し変え、下部スライド機構5
1においては下降循環機構31で最下段位置に到達した
トレイTを、下降循環機構31のトレイ棚35から同じ
く空位となって上昇を開始する上昇循環機構21のトレ
イ棚25に移し変える。したがって、後述するトレイ搬
送台車60上に段状の積み重ね状態で保持されているト
レイTがトレイラック10内に装入され、下降循環機構
31のトレイ棚35夫々の上に位置決めされると、循環
搬送装置20の作動によってトレイラック10内でトレ
イTが水平状態を維持したままで循環されるものであ
る。
【0026】一方、トレイ搬送台車60は、図7乃至図
12に示すように、トレイTを段積み状に載置し、底面
にキャスターが付設された平面でほぼ矩形状の台車本体
61と、台車本体61上に載置された複数のトレイTを
積載された段状のままで係脱自在に保持するクランプ機
構65と、保持したトレイTを傾斜状に跳ね上げ支持す
る跳ね上げ機構71とを備え、クランプ機構65、跳ね
上げ機構71夫々は台車本体61の後部に設けられてい
る。
【0027】トレイ搬送台車60自体がトレイラック1
0内に進入、セットされたとき、台車本体61上のトレ
イTは、下降循環機構31夫々のトレイ棚35上に載置
され、クランプ機構65によるトレイTの係合解除操作
によってトレイ棚35上に移し変えられるように対応合
致して位置決めされるものとしてある。そして、これら
のため、ボックスフレーム11内に進入配置されたトレ
イ搬送台車60自体は、台車本体61底面のキャスター
あるいは台車本体61自体等を、例えばボックスフレー
ム11における中央の支柱材12下部に設けた台車スト
ッパー手段58によってトレイラック10内の所定位置
にしっかりと停止保持されるようにしてある(図2参
照)。
【0028】台車本体61は、前記循環搬送装置20に
おける下部スライド機構51を回避してボックスフレー
ム11内に進入できるように、前縁を欠如した平面から
見てほぼコ字形に枠成されたベース枠62と、上面に緩
衝用のウレタン樹脂等が付設されていて、トレイTにお
ける支持突部2を直接に載置させるようベース枠62の
四隅に上方へ突出形成した載置突部63と、ベース枠6
2の後部に門字形に形成した立脚状の支持枠64とを備
えて成り、ベース枠62、支持枠64夫々は例えば角パ
イプによって形成されている。これのベース枠62にお
ける左右幅員外法はボックスフレーム11における底部
の進退ガイドレール14相互間の内法幅員に、また、前
後の長さもボックスフレーム11の前半部長さに夫々ほ
ぼ対応しており、ベース枠62における左右枠部相互間
には、トレイ搬送台車60自体がトレイラック10内に
進入されたときの下部スライド機構51が配置されるよ
うになっている(図5参照)。支持枠64の高さは、ト
レイラック10内におけるトレイTの収納循環空間の高
さにほぼ対応し、トレイラック10における後部側の下
降循環機構31のトレイ棚35相互間夫々に架け渡し状
に載置されることで移し変えられるトレイT全体を保持
できるようにしてある。載置突部63は、トレイTにお
ける支持突部2位置に対応してベース枠62上に配置さ
れており、この載置突部63上に支持突部2を載置して
順次重ねることでトレイTを段積み状に保持するものと
してある(図8参照)。
【0029】クランプ機構65は、図7乃至図10に示
すように、支持枠64に設けられていて、台車本体61
上に段状に載置された多数のトレイTの荷崩れを阻止す
るようにトレイTを握持して段積み状の載置状態を保持
し、また、循環搬送装置20内に装入されてトレイ棚3
5上に載置されたときには、その握持状態を解除するよ
うになっている。すなわち、図示のように、トレイTの
前縁左右夫々に対称的に設けた外向きの平面でほぼL字
形を呈する前記係合部1を左右の外側方から係合させて
挟み込むことで、段積み状のトレイT群全体を保持する
ものとしてある。そのため、クランプ機構65は、前記
支持枠64の左右枠部前面に固定されているスライドベ
ースプレート66と、積載されているトレイTの高さに
ほぼ相当した高さを有し、前面に係合部1が嵌まり込む
係合溝67Aが形成されていて、スライドベースプレー
ト66前面でほぼ水平方向にスライド自在に配されてい
る平面ほぼL字形のクランププレート67と、このクラ
ンププレート67をスライドさせるスライド操作手段6
8とを備えている。
【0030】クランププレート67は、スライドベース
プレート66に対してスライドベースプレート66に穿
設されているほぼ水平方向に沿って長いスライド孔に係
合ピン材等を介して抜脱されることなく係合している。
そして、例えば高さ方向でほぼ中央に位置する係合ピン
材をボルト構造のレバーハンドル状に構成しておき、レ
バーハンドルの回動操作によって、クランププレート6
7をスライドベースプレート66に対して緩めあるいは
締結することで、スライドあるいは固定保持が可能なス
ライド操作手段68としてある。また、クランププレー
ト67下端には、ベース枠62上面で転動するベアリン
グ69を設けてスライド作動が円滑に行なわれるように
配慮してあり、係合溝67Aは、開口部幅員を奥底部幅
員に比し拡開状に大きく形成して、係合部1に対する嵌
め合いに際し、案内されて確実に嵌め入れるようにして
ある。
【0031】跳ね上げ機構71は、トレイ搬送台車60
上に段状に積載されているトレイT上に載置保持された
各種のワークWの取り出しを容易にするため、トレイT
夫々を、その後端部側を保持することで支点として前部
側を傾斜状に跳ね上げるものであり、前記支持枠64
に、トレイ搬送台車60自体がトレイラック10内に進
入されるときはトレイラック10外に退避されるよう前
後方向の折り返し状に揺動自在にして付設されている。
そのため、跳ね上げ機構71は、図7乃至図12に示す
ように、支持枠64の左右枠部に固定されたマウントス
テー72と、このマウントステー72に蝶番部材73を
介してほぼ水平方向に沿って揺動自在に連結したベース
プレート74と、このベースプレート74側面の後端縁
にベースバー75を介して固定されたバネ止めプレート
76と、ベースプレート74側面のストッパー78Aに
て下方への揺動が規制された状態でベースプレート74
前方に揺動自在にしてベースプレート74前端縁に突出
支持され、トレイTの側縁を保持するハンガー部77を
先端に備えた跳ね上げレバー78と、この跳ね上げレバ
ー78先端、バネ止めプレート76相互間を弾撥的に牽
引するジョイントプレート79、牽引バネ81とを備え
て成り、左右一対でトレイT夫々の左右側縁を保持する
ようになっており、トレイT数に対応して支持枠64の
上下方向に沿って配列されている。また、この跳ね上げ
機構71の跳ね上げレバー78先端のハンガー部77
は、トレイ搬送台車60前方に揺動位置したときにトレ
イTの左右側縁を保持するように位置合わせ構成されて
いる。なお、図中符号82はチェーンジョイントであ
る。
【0032】この跳ね上げ機構71における跳ね上げレ
バー78先端のハンガー部77は、正面から見てほぼコ
字形に形成されていて、トレイTの側縁を保持した状態
でトレイT自体等を直接に上方へ跳ね上げると、牽引バ
ネ81の基部と跳ね上げレバー78の基部との前後の位
置差によって牽引バネ81の弾撥力が跳ね上げ状態を支
持したものとなる(図11参照)。こうして、跳ね上げ
たトレイT下方位置の別のトレイT上のワークWを順次
に取り出すことができ、その後は、跳ね上げたトレイT
夫々を下方へ押し下げて原位置に復帰させるものであ
る。
【0033】なお、跳ね上げ機構71自体は、蝶番部材
73を介して、トレイTを保持すべくトレイ搬送台車6
0の前方へ、あるいはトレイラック10内に進入すると
きに退避されるべく後方へ折り返し状の揺動自在となる
もので、例えば支持枠64の左右枠部下部に設けたスプ
リングを備えている折り返し揺動手段83によって前方
位置あるいは後方位置で一時的に停止保持されるように
配慮してある(図10参照)。また、その揺動後の停止
保持位置で互いに衝撃が与えられないように、ウレタン
樹脂製パット等の緩衝手段が備わっているストッパー等
を介装配設しておく。
【0034】また、トレイラック10内には、トレイ搬
送台車60を進入させたときの位置決めを行なうための
台車ストッパー手段58を構成してある。この台車スト
ッパー手段58は、例えばトレイラック10における中
央に位置する支柱材12内側部面に突設したストッパー
ステー59前面に設けてあり、進入したトレイ搬送台車
60におけるベース枠62前面が衝接することでトレイ
搬送台車60を所定位置に停止させるようになっている
(図2、図6参照)。
【0035】更に、トレイ搬送台車60がトレイラック
10内の所定位置に進入停止されたことを検出する台車
センサー手段85が配置されている。この台車センサー
手段85は、トレイラック10の入口におけるボックス
フレーム上部から垂設したセンサーステーに設けた近接
センサーが、トレイ搬送台車60における支持枠64上
部に配した被センサー部を検出するものとして形成して
ある(図9参照)。
【0036】また、スクリーン印刷機S、排出装置P側
から排出された印刷物の如きワークWが載置セットされ
るように、循環搬送装置20からトレイTを切り出し、
この切り出し後のトレイT上にワークWを載置した後再
び循環搬送装置20内にトレイTを戻すことで、スクリ
ーン印刷機S側と循環搬送装置20との間でトレイTを
受け渡すワーク受取り装置90は、図1、図2、図13
乃至図18に示すように構成されている。すなわち、前
記ワーク受取り架台15上で循環搬送装置20に対して
トレイTを出し入れさせ、その出し入れ作動中にスクリ
ーン印刷機S側から排出されるワークWをトレイT上に
載せるもので、そのため、このワーク受取り装置90
は、循環搬送装置20上のトレイTをボックスフレーム
11後方に引き出す引出機構91と、引き出されたトレ
イT上にスクリーン印刷機S側から排出されたワークW
を投入載置するワーク投入機構101と、ワークWが載
置された後に再びトレイTを循環搬送装置20上に挿入
するトレイ挿入機構121とを備える。
【0037】なお、図示にあってのワーク受取り架台1
5は、トレイラック10におけるボックスフレーム11
に、トレイラック10の後部側で突出状に連結形成され
た左右のサポートベース台16下部相互間にベースプレ
ート17を装架固定し、場合によっては、設置面からの
支柱材(図示せず)によって適宜に支持される。また、
図示の本実施例にあっては、ワークWが載置されたトレ
イTは、一旦は循環搬送装置20における1段分に対応
した上昇位置に、ワーク受取り装置90上で同じく上昇
した後に循環搬送装置20に挿入されるものとすること
で、循環搬送装置20における間欠作動との連携を図っ
て作業性を向上できるように、トレイ挿入機構121に
トレイリフト手段122を組み入れてある。
【0038】図示例にあっての引出機構91は、トレイ
ラック10内の循環搬送装置20における上昇循環機構
21のトレイ棚25上からトレイTを僅かに一旦引き出
す一次引出手段92と、この一次引出手段92による引
き出し後にワークWの投入位置まで再度トレイTを引き
出し、停止させる二次引出手段96とを備える(図14
乃至図16参照)。一次引出手段92は、前記ワーク受
取り架台15上に、トレイTの引出方向に沿って配設固
定された一次引出シリンダ93のシリンダロッド先端
に、シリンダ作動で上下動し、トレイTの前縁を下方か
ら係合するトレイキャッチ部94を連結したものであ
る。この一次引出手段92によってトレイTが引き出さ
れるときの引き出し長さは、トレイTの前縁がワーク受
取り架台15上におけるトレイラック10側の縁部位置
である二次引出手段96の走行前端位置に至るまでとさ
れる。トレイキャッチ部94は、図14、図15に示す
ように、一次引出シリンダ93のシリンダロッド先端に
付設のシリンダベースに固着されるツインロッド構造の
ものとされ、トレイTの前縁内側に係合する左右一対の
突部を有するプレートをシリンダロッド端に連結してあ
り、また、ベースプレート17面に敷設形成したガイド
部95を介してトレイラック10前方に直線的に案内ス
ライドされるようにしてある。一方、二次引出手段96
は、ワーク受取り架台15のいずれか一方の側縁に、引
出方向に沿って走行案内されるロッドレスシリンダ構造
の引出スライド体97に、シリンダ作動で上下動し、ト
レイTの前縁を下方から引っ掛け状に係合するトレイハ
ンガー部98を連結すると共に、引き出すトレイTをス
ライド案内させるようワーク受取り架台15上方にアン
グル材製の左右の下部スライドガイド99を敷設形成し
たものである。引出スライド体97は、サポートベース
台16上面で走行されるように配装されており、トレイ
ハンガー部98は、引出スライド体97の側面に固着さ
れるツインロッド構造のものとされ、トレイTの前縁内
側に係合するアングル材をシリンダロッド端に連結して
成る(図16参照)。下部スライドガイド99は、ベー
スプレート17の前後方向に沿った左右に敷設形成され
ていて、これの端部位置に一次引出手段92によって引
き出されたトレイTの前縁が停止されると、これを検出
するセンサー手段からの制御指示によって二次引出手段
96が作動し、所定位置までトレイTを引き出し停止さ
せるようになっている。
【0039】ワーク投入機構101は、図2に示すよう
に、スクリーン印刷機SにおけるワークWの排出方向に
沿ってワークWを搬送投入するようにワーク受取り架台
15上に配置構成されており、図示にあっては、スクリ
ーン印刷機Sに連動する排出装置P上のワークWを吸引
して持ち上げ、その状態でワーク受取り装置90上のト
レイTに走行して載置するバキューム走行式のものとし
てある。すなわち、図13、図17、図18に示すよう
に、例えばトレイラック10における後部開口の左右に
沿って、前記サポートベース台16上に配置固定された
投入ベース台102と、この投入ベース台102に沿っ
て走行する走行台103と、ワーク受取り架台15上に
引き出し配置されたトレイT上方に走行台103から突
出配置されているアーム状の吸引ホルダー107と、こ
の吸引ホルダー107に昇降自在に支持された吸引手段
111とを備えて成る。
【0040】そして、投入ベース台102は、トレイラ
ック10内外で出し入れされるトレイTの挿通系路上方
に位置させて、例えばサポートベース台16におけるト
レイラック10側にほぼ水平状にして設けられている。
走行台103は、例えば投入ベース台102上に設置さ
れた走行モータ104の駆動力で投入ベース台102上
で、テンションが調整されるよう前後のプーリー相互間
に掛巡されることで循環する走行ベルト105に固定さ
れており、投入ベース台102上に敷設されたリニアガ
イド106によって案内されることで投入ベース台10
2上で往復進退するようになっている。また、吸引ホル
ダー107は、走行台103における走行方向の前後縁
に対状にして突出固着されたアングル状のメインベース
108と、このメインベース108相互間に架装された
適数のサポートベース109とから平面でほぼ梯子状を
呈するように形成されており、走行台103と共に一体
走行する。吸引手段111は、サポートベース109に
付設の昇降シリンダ112のシリンダロッドに連結され
ているチャンネル状のアジャストベース113に、メイ
ンベース108に付設のガイド手段114によって昇降
案内される適数のシャフトホルダー115を連繋し、こ
のシャフトホルダー115に配置調整後にクランプ固定
される互いに平行する複数のスライドシャフト116を
スライド自在に貫挿支持し、スライドシャフト116先
端相互間に、底面に吸着パット118が配列されている
パットベースバー117を架装したものである。そし
て、スライドシャフト116は、走行台103がスクリ
ーン印刷機S側に走行移動したときには、排出装置Pに
スクリーン印刷機Sから排出されたワークW上にパット
ベースバー117の吸着パット118を十分に到達させ
るものとし、逆にスクリーン印刷機Sと反対側に走行台
103が走行移動したときには、吸着パット118をト
レイT上に位置させるものとしてある。
【0041】こうしたワーク投入機構101によると、
スクリーン印刷機Sにおいて印刷終了後のワークWが排
出装置Pに排出されると、ワーク受取り装置90におけ
るトレイTの切り出し作動に関連して、まず、走行台1
03が排出装置P側に前進走行すると共に吸引手段11
1が下降してワークWを吸着保持する。次いで、走行台
103が後退走行して吸引手段111がトレイT上に至
ると、吸着保持作動を解除してワークWをトレイT上に
落下させ、次動作に備えて待機するのである。このとき
の走行台103の走行距離は、ワークWの幅員、排出装
置Pとの設置間隔等に対応し、また、吸引手段111に
おけるスライドシャフト116のシャフトホルダー11
5に対するスライド保持長さの調整によって、ワークW
の投入距離に対応させるものである。
【0042】また、トレイ挿入機構121は、図14、
図17、図18に示すように、引出機構101によって
引き出され、ワークWが投入載置された後のトレイTを
上昇させるトレイリフト手段122と、上昇されたトレ
イTを両側から保持する保持手段125と、トレイTを
循環搬送装置20における上昇循環機構21の空位のト
レイ棚25上に挿入する挿入手段128とを備えて成
る。トレイリフト手段122は、図17に示すように、
ベースプレート17上面に固定したシリンダ構造のもの
としてあり、これのシリンダロッド上端を、例えばトレ
イT底面に当接するリフトプレート123に連結させて
あり、また、リフトプレート123底面とベースプレー
ト17上面との間に配設した適数のリフトガイド124
に案内されることで、シリンダ作動でトレイTを上昇さ
せ、保持手段125による保持後では下降して原位置に
復帰するようにしてある。このトレイリフト手段122
によるトレイTのリフト間隔は、上昇循環機構21にお
ける上昇する1段分の上下のトレイ棚25相互の上下間
隔にほぼ対応し、ワーク受取り装置90におけるワーク
Wの受け取り作動中に、空位になって上昇する上昇循環
機構21におけるトレイ棚25に再び挿入できるものと
してある。保持手段125は、トレイリフト手段122
によるトレイTの上昇リフト位置に対応してワーク受取
り架台15上の所定高さ位置に設けてある。例えばワー
ク受取り架台15における左右両側のサポートベース台
16上に固定配置した保持シリンダ126の作動によっ
て、トレイTの両側を保持するよう断面でほぼL字形に
形成した左右の保持プレート127をワーク受取り架台
15における左右方向で進退させるものである(図1
3、図17参照)。保持プレート127の進退は、トレ
イリフト手段122の上昇作動前には後退していても、
上昇後に前進してトレイTを両側から保持し、挿入手段
128による挿入終了後では、後退するものとしてあ
る。挿入手段128は、図13、図17、図18に示す
ように、ワーク受取り架台15のいずれか一方の側縁
に、引出方向に沿って走行案内されるロッドレスシリン
ダ構造の挿入スライド体129に、シリンダ作動で進退
動し、トレイTの前縁を挿入方向に押し出すプッシュ部
132を連結して形成したものである。また、必要があ
れば、循環搬送装置20における挿入部位との間に、挿
入するトレイTをスライド案内させるようワーク受取り
架台15上方にアングル材製の左右の上部スライドガイ
ドを敷設形成する。挿入スライド体129は、前記サポ
ートベース台16側縁上でベースプレート17上方に張
り出し状に配置したスペーサープレート131上面に、
トレイリフト手段122上側方に位置させて配装されて
おり、プッシュ部132は、挿入スライド体129の前
面に固着されるツインロッド構造のものとされ、トレイ
Tの前縁外側方から押圧するプレート材をシリンダロッ
ド端に連結して成る(図18参照)。
【0043】ここで、ワーク受取り装置90の作動を説
明すると、トレイラック10内における上昇循環機構2
1によって上昇循環しているトレイTの内、スクリーン
印刷機S側から排出されるワークWを受け取るべく空の
トレイTがワーク受取り架台15位置の引き出し部位に
至ると、引出機構91によってトレイラック10後方に
引き出される。すなわち、引出機構91の一次引出手段
92が当該トレイTをキャッチして一旦引き出し、その
引き出し後では二次引出手段96が係合してワークWの
投入位置に至るまで十分に引き出し、下部スライドガイ
ド99上で停止させる。すると、ワーク投入機構101
における走行台103の進退走行と吸引手段111の昇
降とによってスクリーン印刷機S側からのワークWをワ
ーク受取り架台15上のトレイT上に投入セットする。
こうしてワークWを受け入れた後は、トレイ挿入機構1
21において作動するトレイリフト手段122によって
トレイTを上昇させた上昇位置でトレイT上にワークW
が載置される一方、上昇位置で保持手段125によって
トレイTが保持される。上昇位置で保持されたトレイT
は、挿入手段128によって、トレイラック10内で上
昇循環している上昇循環機構21における引き出し当初
の空位となったトレイ棚25上に再び挿入されるもので
ある。そして、トレイラック10からのトレイTの引き
出し、ワークWの投入載置、トレイラック10内への再
度の挿入等の一連の作動は、これらが終了すると、各作
動部材は原位置に復帰し、次動作に備えて待機するので
あり、また、循環搬送装置20における1段分のトレイ
Tの上昇搬送タイムに連動して行なわれるようにしてあ
るものである。
【0044】次に、本発明装置の使用の一例を説明する
と、トレイ搬送台車60の台車本体61上に所定枚数で
トレイT群を段積み状に積載し、クランプ機構65によ
って荷崩れを防止しておくと共に、このトレイ搬送台車
60における跳ね上げ機構71はトレイ搬送台車60の
後方に折り返し退避させておいて、スクリーン印刷機S
・排出装置P側の排出部にワーク受取り架台15によっ
て連繋させてあるトレイラック10内にこれの前部から
進入して適宜に停止ロックさせ、下降循環機構31のト
レイ棚35上にトレイTを載置させる(図1参照)。こ
のとき、下降循環機構31におけるトレイ棚35相互の
上下間隔と、トレイ搬送台車60におけるトレイTの積
載間隔とを対応合致させるため、例えば下降循環機構3
1における下降チェーン32を駆動モータ33の駆動あ
るいは手動操作で僅かに昇降させるようにして調整す
る。
【0045】トレイ搬送台車60のトレイラック10内
への進入によって、トレイT夫々を下降循環機構31に
おけるトレイ棚35上に載置セットすると、クランプ機
構65によるトレイTの保持を解除する。このとき、ト
レイ搬送台車60をトレイラック10から後退させてト
レイラック10外に取り出しておいてもよい。
【0046】次いで、操作パネル5におけるスイッチ操
作によって、スクリーン印刷機Sの稼働と共にトレイラ
ック10内の循環搬送装置20を稼働させ、スクリーン
印刷機SからのワークWの排出と循環搬送装置20によ
るトレイTの循環移動とを連動させる。この連動によっ
て、循環搬送装置20内における上昇循環機構21によ
るトレイTの間欠上昇中にワーク受取り装置90位置に
到達したトレイTが引出機構91の引き出し作動でワー
ク受取り架台15上に引き出される一方、スクリーン印
刷機S側からはワークWが排出される。すると、ワーク
受取り装置90では、引き出されたトレイT上にワーク
Wが投入載置された後、上昇循環機構21における1段
分の間欠上昇間隔に対応して上位置に上昇保持されたト
レイTを挿入作動で上昇循環機構21における空位のト
レイ棚25上に再び挿入載置される(図2参照)。
【0047】このようにして、トレイラック10の後部
における上昇循環機構21の間欠上昇中に一旦はトレイ
Tを引き出し、この引き出されたトレイT上にワークW
が投入載置された後に再び挿入される間に、トレイラッ
ク10内では、循環搬送装置20によってトレイTを順
次循環させている。すなわち、トレイラック10上部に
おける上部スライド機構41の作動によって、後部の上
昇循環機構21の最上段位置に至ったトレイTを前部の
下降循環機構31の最上段位置に移動スライドさせ、下
降循環機構31によって下降されたトレイTは、トレイ
ラック10下部の下部スライド機構51によって下降循
環機構31の最下段に至ったトレイTを移動スライドさ
せ、上昇循環機構21の最下段位置に至らせ、上昇循環
機構21によって再び間欠上昇させるのである。
【0048】トレイラック10内においてのトレイTの
循環と共にトレイT上へのワークWの載置作業が一通り
終了すると、循環搬送装置20の稼働を停止させる一
方、スライド操作手段68の操作によってトレイ搬送台
車60におけるクランプ機構65でトレイT群を保持す
る。また、手動操作あるいは駆動モータ33の駆動で下
降チェーン32を僅かに上昇移動させることによってト
レイT群を持ち上げて前記下部スライド機構51上面か
らトレイTを離反させる。その後、トレイ搬送台車60
を取り出し、新たなトレイ搬送台車60をトレイラック
10内に進入セットし、作業を続行する。
【0049】取り出されたトレイ搬送台車60は適当な
乾燥場所に置かれることでトレイT上のワークWが乾燥
され、必要があれば適当な乾燥機内に搬入されて強制的
な乾燥作業工程を経るものである。このとき、トレイ搬
送台車60上に段積み状態のトレイT群は、トレイラッ
ク10内への進入時には後方に退避させていた跳ね上げ
機構71を前方に折り返させることで、そのハンガー部
77によってトレイTの左右側縁を係合することによ
り、クランプ機構65によるクリップと共にトレイTの
荷崩れが防止したものとしておく。
【0050】トレイ搬送台車60上で段積み状態のまま
でワークWを乾燥した後、トレイT夫々からワークWを
取り出すには、跳ね上げ機構71における牽引バネ81
の弾撥力を利用し、上段のトレイTから順次に上方へ跳
ね上げ、トレイT上を大きく開けることで行なえばよい
ものである(図11参照)。
【0051】また、図示を省略したが、トレイラック1
0は、トレイ搬送台車60と共にスクリーン印刷機Sに
対するワークWの投入機としても使用でき、この場合に
は、スクリーン印刷機Sにおける投入側にトレイラック
10を配置して、そのワーク受取り装置100をスクリ
ーン印刷機Sに連繋させる。そうしておいて、トレイラ
ック10内には、トレイT夫々にワークWを載置してあ
るトレイ搬送台車60を進入させて、トレイラック10
内の循環搬送装置20によって循環させながらワーク受
取り装置90によってトレイTを引き出し、引き出した
トレイT上のワークWをスクリーン印刷機S側に順次投
入するものである。
【0052】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
これがため、スクリーン印刷機S側から排出されたワー
クWをその排出に関連して自動的にトレイT上に載置セ
ットでき、全自動化された一連の印刷作業との連繋を可
能にし、投入、印刷、乾燥、回収を含む全工程の一連の
完全自動化を図ることができるのである。しかも、その
乾燥工程の短縮化、乾燥後のワークWの取り出し作業の
能率向上等も図ることができ、また、ボックスフレーム
11内におけるワークWを載置したトレイTの循環によ
るから、ワークWに対してのボックスフレーム11によ
る防臭、防塵効果も得られる利点もある。特に、臭気
は、従来品の開放型の台車によって乾燥放置した場合に
比し、1/50程度に有機溶剤の揮発を減少させること
ができ、環境、衛生面において極めて有効なものであ
る。
【0053】すなわち、これは、内部に循環搬送装置2
0を有するトレイラック10内にトレイTを段積み状に
したトレイ搬送台車60を進入セットさせることで、ス
クリーン印刷機S側からのワークWの排出と連動してト
レイラック10から引き出され、再度挿入されるトレイ
T上にワークWを載置させながら循環搬送装置20によ
って循環作動させるものとし、また、トレイラック10
内から取り出した段積み状態のトレイTを傾斜状の跳ね
上げ状態で保持できるものとしたからであり、スクリー
ン印刷機Sにおける印刷の自動化と相俟ち、一連の処理
を完全自動化できる。
【0054】また、循環搬送装置20は、トレイTを間
欠上昇させる上昇循環機構21、同じく間欠下降させる
下降循環機構31、両者21,31相互間でトレイTを
受け渡す上部スライド機構41、下部スライド機構51
を備え、トレイ棚25,35によってトレイTを支持す
るから、トレイTをほぼ水平状態のままでトレイラック
10内で循環でき、載置させるワークWを落下させるこ
ともなく、乾燥に適する適当な間隔を保持していること
で、循環中での移動によってもトレイラック10内で得
られる空気の対流作用によりワークWの乾燥の効率化を
助長できる。
【0055】循環搬送装置20から引き出され、また、
挿入されるトレイTに対して、スクリーン印刷機S側か
ら排出されるワークWを投入載置させるワーク受取り装
置90は、引出機構91、ワーク投入機構101、トレ
イ挿入機構121を備えており、その引出機構91は、
ワーク受取り架台15上に配装されてシリンダ作動で前
後に進退するトレイキャッチ部94、トレイハンガー部
98を備えた2段式の引き出し構造のものとしてあるか
ら、上昇循環機構21のトレイ棚25上のトレイTの引
き出し作動を円滑にしている。また、ワーク投入機構1
01は、スクリーン印刷機S側で排出されたワークWを
バキューム式に吸引保持した状態で走行搬送し、トレイ
T上で吸引解除することでトレイT上にワークWを位置
させて投入セットでき、トレイT上面に確実にワークW
が載置されるのである。トレイ挿入機構121は、ワー
クWが載置されたトレイTをトレイラック10の上昇循
環機構21における空位のトレイ棚25上に確実に挿入
支持でき、トレイTの循環と共にワークWをトレイラッ
ク10内で循環させ、これを乾燥、保管できるのであ
る。すなわち、循環搬送装置20によってボックスフレ
ーム11内で形成されているトレイTの循環経路中から
トレイTを引き出して、その引き出したトレイT上にワ
ークWを投入する間でも循環搬送装置20を常時循環さ
せていることでボックスフレーム11内での処理を効率
的に行なわせることができ、しかも、引き出した後の空
位となって上昇する部位にそのトレイTを再挿入でき、
引き出したトレイTへのワークWの投入中に循環搬送装
置20の循環作動を停止させる必要もないのである。
【0056】ワーク受取り装置90におけるワーク投入
機構101によるワークWの走行投入に関連し、トレイ
挿入機構121に組み込まれたトレイリフト手段122
によるトレイTの上位置への上昇セットによって、循環
搬送装置20の上昇循環機構21における1段分に対応
する上昇位置にトレイTを上昇させるものとしてある。
そのため、スクリーン印刷機S側から排出されるワーク
WがトレイT上に載置される間に、上昇循環機構21に
よって上昇される空位のトレイ棚25の間欠上昇に対応
するものとなり、作業時間の無駄をなくし、全体作業の
効率を向上させることができる。
【0057】一方、トレイ搬送台車60は、台車本体6
1上に所定枚数のトレイTを段積み状に積載可能にして
あるから、このトレイ搬送台車60自体のトレイラック
10内への進入によって循環搬送装置20の下降循環機
構30におけるトレイ棚35上にトレイTを載置セット
でき、逆に、トレイ棚35上から多数のトレイT群の全
体を纏めて取り出すことができる。しかも、単に段積み
状になっているから、トレイラック10に進入されて下
降循環機構30による循環作動のためのトレイ棚35上
に簡単に移し変えができるのである。
【0058】また、トレイ搬送台車60上面でトレイT
が単に段積み状になっていても、クランプ機構65にお
いての左右方向にスライド自在なクランププレート67
によってトレイT群を係合支持しているから、台車本体
61自体による移動中、乾燥のための保管場所において
も外部からの衝撃その他によっても荷崩れが生じること
もない。クランプ機構65によるトレイTの係合保持
は、トレイ搬送台車60がトレイラック10内に進入さ
れた後のトレイラック10外方からのスライド操作手段
68のクランププレート67に対するスライド操作によ
って、その解除、再度の係合保持を行なえるから、その
作業も極めて簡単である。
【0059】トレイ搬送台車60に設けた跳ね上げ機構
71によって、台車本体61上に段積みしたトレイTの
左右両側縁を把持しておくことでトレイTを上方へ跳ね
上げた傾斜状態で保持でき、順次に上方位のトレイTを
跳ね上げることで下方位のトレイT上を大きく開けるこ
とができ、乾燥後のワークWの取り出しを容易にするこ
とができる。また、このときの跳ね上げは、牽引バネ8
1の弾撥力を利用するから、その傾斜、ほぼ水平状態へ
の復帰等は極めて簡単に行なえるのである。しかも、こ
の跳ね上げ機構71自体は、トレイ搬送台車60におけ
る台車本体61の後部に前後への折り返しが可能な状態
で設けられているから、トレイラック10内へのトレイ
搬送台車60の進入時では、後方へ退避させておくこと
で邪魔にならないのである。
【0060】更には、トレイラック10におけるワーク
受取り装置90をスクリーン印刷機Sにおける投入側に
配置しておき、トレイT夫々にワークWを載置してある
トレイ搬送台車60をトレイラック10内に進入させる
ことで、トレイラック10内の循環搬送装置20によっ
て循環させながら、ワーク受取り装置90によってトレ
イTを引き出し、引き出したトレイT上のワークWをス
クリーン印刷機S側に順次投入する投入機として使用す
ることもできる。そのため、例えば全自動式のスクリー
ン印刷機SへのワークWの投入をも自動化でき、トータ
ルな全自動処理にも役立てられるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における概略側断面図であ
る。
【図2】同じく概略平断面図である。
【図3】上部スライド機構位置におけるトレイラックの
平断面図である。
【図4】上部スライド機構、下部スライド機構夫々を側
面から見たトレイラックにおける一部省略の側面図であ
る。
【図5】同じく上部スライド機構、下部スライド機構夫
々を正面から見たトレイラックにおける一部省略の正面
図である。
【図6】下部スライド機構位置におけるトレイラックの
平断面図である。
【図7】トレイ搬送台車の平面図である。
【図8】同じくその一部省略側面図である。
【図9】同じくその背面図である。
【図10】同じくその要部平面図である。
【図11】トレイ搬送台車における跳ね上げ機構の側面
図である。
【図12】同じく平面図である。
【図13】ワーク受取り装置の一部平面図である。
【図14】ワーク受取り装置における引出機構、トレイ
挿入機構の平面図である。
【図15】ワーク受取り装置における引出機構の一次引
出手段の要部側面図である。
【図16】同じく引出機構の二次引出手段の要部側面図
である。
【図17】ワーク受取り装置の正面図である。
【図18】ワーク受取り装置におけるトレイ挿入機構側
から見た側面図である。
【符号の説明】
P…排出装置 S…スクリーン
印刷機 T…トレイ W…ワーク 1…係合部 2…支持突部 5…操作パネル 10…トレイラック 11…ボックス
フレーム 12…支柱材 13…ドア 14…進退ガイドレール 15…ワーク受
取り架台 16…サポートベース台 17…ベースプ
レート 20…循環搬送装置 21…上昇循環
機構 22…上昇チェーン 23…駆動モー
タ 24…スプロケット 25…トレイ棚 26…伝動手段 31…下降循環機構 32…下降チェ
ーン 33…駆動モータ 34…スプロケ
ット 35…トレイ棚 36…伝動手段 41…上部スライド機構 42…駆動モー
タ 43…スプロケット 44…スライド
チェーン 45…スライダー 46…ベースパ
イプ 51…下部スライド機構 52…駆動モー
タ 53…ベルトプーリー 54…搬送ベル
ト 55…ベルトガイド 56…トレイ昇
降ガイド 57…サポート材 58…台車スト
ッパー手段 59…ストッパーステー 60…トレイ搬送台車 61…台車本体 62…ベース枠 63…載置突部 64…支持枠 65…クランプ
機構 66…ベースプレート 67…クランプ
プレート 67A…係合溝 68…スライド
操作手段 69…ベアリング 71…跳ね上げ機構 72…マウント
ステー 73…蝶番部材 74…ベースプ
レート 75…ベースバー 76…バネ止め
プレート 77…ハンガー部 78…跳ね上げ
レバー 78A…ストッパー 79…ジョイン
トプレート 81…牽引バネ 82…チェーン
ジョイント 83…折り返し揺動手段 85…台車セン
サー手段 90…ワーク受取り装置 91…引出機構 92…一次引出手段 93…一次引出
シリンダ 94…トレイキャッチ部 95…ガイド部 96…二次引出手段 97…引出スラ
イド体 98…トレイハンガー部 99…下部スラ
イドガイド 101…ワーク投入機構 102…投入ベ
ース台 103…走行台 104…走行モ
ータ 105…走行ベルト 106…リニア
ガイド 107…吸引ホルダー 108…メイン
ベース 109…サポートベース 111…吸引手
段 112…昇降シリンダ 113…アジャ
ストベース 114…ガイド手段 115…シャフ
トホルダー 116…スライドシャフト 117…パット
ベースバー 118…吸着パット 121…トレイ挿入機構 122…トレイ
リフト手段 123…リフトプレート 124…リフト
ガイド 125…保持手段 126…保持シ
リンダ 127…保持プレート 128…挿入手
段 129…挿入スライド体 131…スペー
サープレート 132…プッシュ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 政幸 岐阜県郡上郡八幡町市島字田之上1357番 地の3 東海精機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−106214(JP,A) 特開 昭61−260961(JP,A) 特開 昭60−56732(JP,A) 実開 平3−59904(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65G 1/00 - 1/20 B65G 60/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後が開口されたボックスフレーム内
    に、このボックスフレーム内の後部側では間欠的に上昇
    し、前部側では間欠的に下降し、上下部では前後方向で
    受け渡すことでトレイをボックスフレームの後面を通過
    して循環させる循環搬送装置を設けると共に、この循環
    搬送装置からボックスフレーム後方に引き出されたトレ
    イ上にワークを載置させて、再び循環搬送装置にトレイ
    を挿入させるワーク受取り装置を設けて成るトレイラッ
    クと、このトレイラックに対して進入、後退自在で、ト
    レイを段積み状に整列状態で保持し、保持したトレイ夫
    々を傾斜状に跳ね上げ支持するトレイ搬送台車とを備
    え、前記ワーク受取り装置は、循環搬送装置上のトレイ
    をボックスフレーム後方に引き出す引出機構と、循環搬
    送装置における1段分に対応する上昇位置にトレイを上
    昇させるトレイリフト手段が付設されていて、循環搬送
    装置における1段分に対応した上昇位置に相当するトレ
    イの上方にワークを投入セットさせるワーク投入機構
    と、引き出されたトレイ上にワークを投入セットさせた
    後にそのトレイを、トレイの引き出し中に上昇している
    循環搬送装置における空位部位上に再び挿入するトレイ
    挿入機構とを備えていることを特徴とする印刷物等の各
    種ワークの循環移動式保持装置。
  2. 【請求項2】 引出機構は、トレイラック内の循環搬送
    装置における上昇循環機構のトレイ棚上からトレイを僅
    かに一旦引き出す一次引出手段と、この一次引出手段に
    よる引き出し後にワークの投入位置までトレイを再度引
    き出し、停止させる二次引出手段とを備えたものとして
    ある請求項1記載の印刷物等の各種ワークの循環移動式
    保持装置。
  3. 【請求項3】 ワーク投入機構は、ワーク受取り架台上
    に配置固定された投入ベース台と、この投入ベース台に
    沿って走行する走行台と、ワーク受取り架台上に引き出
    し配置されたトレイ上方に走行台から突出配置されてい
    るアーム状の吸引ホルダーと、この吸引ホルダーに昇降
    自在に支持された吸引手段とを備えたものとしてある請
    求項1または2記載の印刷物等の各種ワークの循環移動
    式保持装置。
  4. 【請求項4】 トレイ挿入機構は、トレイを両側から保
    持する保持手段と、トレイを循環搬送装置における上昇
    循環機構の空位のトレイ棚上に挿入する挿入手段とを備
    えたものとしてある請求項1乃至3のいずれか記載の印
    刷物等の各種ワークの循環移動式保持装置。
  5. 【請求項5】 循環搬送装置は、ボックスフレームの前
    後部内側面左右両側夫々に、内方側の幅員がトレイの幅
    員にほぼ対応して上方あるいは下方に向かうようにして
    上下方向で循環する前後一対のチェーンを夫々掛け渡
    し、この前後夫々のチェーン相互間にアングル状のトレ
    イ棚を夫々装架して成る上昇循環機構、下降循環機構を
    配し、上昇循環機構の最上段に位置するトレイ棚上のト
    レイに係合して、下降循環機構の最上段に位置するトレ
    イ棚上にトレイを移動スライドするスライダーを有する
    循環するスライドチェーンを前後に掛け渡して成る上部
    スライド機構を配し、下降循環機構の最下段位置から離
    脱されたトレイを載置して、上昇循環機構の最下段位置
    にトレイを移動スライドする搬送ベルトを有する下部ス
    ライド機構とを配して成る請求項1乃至4のいずれか記
    載の印刷物等の各種ワークの循環移動式保持装置。
  6. 【請求項6】 トレイ搬送台車は、トレイを段状に載置
    し、底面にキャスターが付設された矩形状の台車本体
    と、載置された複数のトレイを段積み状のままで保持す
    るクランプ機構と、台車本体上で保持したトレイ夫々の
    左右側縁を把持して傾斜状に弾撥的に跳ね上げ支持し、
    台車本体の前後方向に折り返し自在にして台車本体後部
    に設けられた跳ね上げ機構とを備えている請求項1乃至
    5記載の印刷物等の各種ワークの循環移動式保持装置。
  7. 【請求項7】 クランプ機構は、台車本体後部に立設し
    た支持枠の左右枠部前面に固定されているスライドベー
    スプレートと、積載されているトレイの高さにほぼ相当
    した高さを有し、トレイの前縁左右夫々に対称的に設け
    た係合部が嵌まり込む係合溝が前面に形成されていて、
    スライドベースプレート前面でぼぼ水平方向にスライド
    自在に配されているクランププレートと、このクランプ
    プレートをスライドさせるスライド操作手段とを備えて
    いる請求項6記載の印刷物等の各種ワークの循環移動式
    保持装置。
  8. 【請求項8】 跳ね上げ機構は、台車本体後部に立設し
    た支持枠の左右枠部に固定されたマウントステーと、こ
    のマウントステーに蝶番部材を介してほぼ水平方向に沿
    って台車本体の前後で揺動自在に連結したベースプレー
    トと、このベースプレート側面の後端縁にベースバーを
    介して固定されたバネ止めプレートと、ベースプレート
    側面のストッパーにて下方への揺動が規制された状態で
    ベースプレート前方に揺動自在にしてベースプレート前
    端縁に突出支持され、トレイの側縁を保持するハンガー
    部を先端に備えた跳ね上げレバーと、この跳ね上げレバ
    ー先端、バネ止めプレート相互間を弾撥的に牽引するジ
    ョイントプレート、牽引バネとを備えている請求項6ま
    たは7記載の印刷物等の各種ワークの循環移動式保持装
    置。
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