JP2861767B2 - ヘッドランプの配光制御装置 - Google Patents
ヘッドランプの配光制御装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヘッドランプの配光制御
装置にかかり、より詳しくは、車両の前方を照射するヘ
ッドランプの配光を制御するヘッドランプの配光制御装
置に関する。
装置にかかり、より詳しくは、車両の前方を照射するヘ
ッドランプの配光を制御するヘッドランプの配光制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自車両前方の走行路が傾斜している場
合、すなわち、坂道の場合に、坂道に応じて自車両のヘ
ッドランプの光軸を補正するための装置として、シャー
シの前後方向の傾きを検出するシャーシ傾斜角度センサ
と、車速を検知する車速センサと、アクチュエータの駆
動によりヘッドランプ自体を傾動させることによりヘッ
ドランプの光軸を上下方向に変化させる傾動機構と、ア
クチュエータの駆動を制御する制御回路と、を備えたヘ
ッドランプ光軸制御装置が提案されている(実開平1−
77535号公報)。
合、すなわち、坂道の場合に、坂道に応じて自車両のヘ
ッドランプの光軸を補正するための装置として、シャー
シの前後方向の傾きを検出するシャーシ傾斜角度センサ
と、車速を検知する車速センサと、アクチュエータの駆
動によりヘッドランプ自体を傾動させることによりヘッ
ドランプの光軸を上下方向に変化させる傾動機構と、ア
クチュエータの駆動を制御する制御回路と、を備えたヘ
ッドランプ光軸制御装置が提案されている(実開平1−
77535号公報)。
【0003】このように構成された光軸制御装置では、
所定時間毎に取り込んだシャーシ傾斜角度センサからの
路面の勾配角度に対応するシャーシの傾斜角度から単位
時間当りの傾斜角度変化量を算出し得られた変化量を車
速で除算することにより、単位距離当りの傾斜角度変化
量を算出する。更に、ヘッドランプ傾斜角度センサから
取り込んだ実際のヘッドランプ傾斜角度に、単位距離当
りの傾斜角度変化量を加算して最適なヘッドランプの光
軸角である光軸傾斜角度を得ている。そして、ヘッドラ
ンプがこの光軸傾斜角度となるようにアクチュエータを
駆動させてヘッドランプを傾動させている。
所定時間毎に取り込んだシャーシ傾斜角度センサからの
路面の勾配角度に対応するシャーシの傾斜角度から単位
時間当りの傾斜角度変化量を算出し得られた変化量を車
速で除算することにより、単位距離当りの傾斜角度変化
量を算出する。更に、ヘッドランプ傾斜角度センサから
取り込んだ実際のヘッドランプ傾斜角度に、単位距離当
りの傾斜角度変化量を加算して最適なヘッドランプの光
軸角である光軸傾斜角度を得ている。そして、ヘッドラ
ンプがこの光軸傾斜角度となるようにアクチュエータを
駆動させてヘッドランプを傾動させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ヘッドランプ光軸制御装置では、路面の勾配角度をシャ
ーシの傾斜角度から求めているので、坂道に到達して初
めて制御が開始される。この時ドライバーの視線は、制
御された光軸に基づいてヘッドランプが照射する範囲よ
り更に前方上方に位置している。従って、前述のヘッド
ランプ光軸制御装置によるヘッドランプはドライバーが
本来目視する範囲を照射していないという問題がある。
ヘッドランプ光軸制御装置では、路面の勾配角度をシャ
ーシの傾斜角度から求めているので、坂道に到達して初
めて制御が開始される。この時ドライバーの視線は、制
御された光軸に基づいてヘッドランプが照射する範囲よ
り更に前方上方に位置している。従って、前述のヘッド
ランプ光軸制御装置によるヘッドランプはドライバーが
本来目視する範囲を照射していないという問題がある。
【0005】また、前述のヘッドランプ光軸制御装置で
は、光軸を変化させるため、アクチュエータの駆動によ
りヘッドランプ自体を傾動させているので、即応性に欠
けるという問題がある。
は、光軸を変化させるため、アクチュエータの駆動によ
りヘッドランプ自体を傾動させているので、即応性に欠
けるという問題がある。
【0006】本発明は、上記問題を解決するため成され
たもので、自車両前方の走行路に応じてドライバーが本
来目視する範囲を確実に照射することが可能なヘッドラ
ンプの配光制御装置の提供を目的とする。
たもので、自車両前方の走行路に応じてドライバーが本
来目視する範囲を確実に照射することが可能なヘッドラ
ンプの配光制御装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明は、自車両前方の走行路が傾斜し
ていない場合の自車両のヘッドランプの照射範囲と非照
射範囲の境界を示すカットラインを移動させる第1の範
囲と、自車両前方の走行路が傾斜している場合の前記カ
ットラインを移動させる第2の範囲とを設定する範囲設
定手段と、自車両前方の傾斜している走行路を検出する
検出手段と、前記カットラインを、自車両前方の走行路
が傾斜していないときには前記第1の範囲で、自車両前
方の走行路が傾斜しているときには前記第2の範囲で移
動させるカットライン移動手段と、を備えている。
に請求項1記載の発明は、自車両前方の走行路が傾斜し
ていない場合の自車両のヘッドランプの照射範囲と非照
射範囲の境界を示すカットラインを移動させる第1の範
囲と、自車両前方の走行路が傾斜している場合の前記カ
ットラインを移動させる第2の範囲とを設定する範囲設
定手段と、自車両前方の傾斜している走行路を検出する
検出手段と、前記カットラインを、自車両前方の走行路
が傾斜していないときには前記第1の範囲で、自車両前
方の走行路が傾斜しているときには前記第2の範囲で移
動させるカットライン移動手段と、を備えている。
【0008】
【作用】請求項1記載の発明では、範囲設定手段は、自
車両前方の走行路が傾斜していない場合の自車両のヘッ
ドランプの照射範囲と非照射範囲の境界を示すカットラ
インを移動させる第1の範囲と、自車両前方の走行路が
傾斜している場合の前記カットラインを移動させる第2
の範囲とを設定する。検出手段は、自車両前方の傾斜し
ている走行路を検出する。カットライン移動手段は、前
記カットラインを、自車両前方の走行路が傾斜していな
いときには前記第1の範囲で、自車両前方の走行路が傾
斜しているときには前記第2の範囲で移動させる。
車両前方の走行路が傾斜していない場合の自車両のヘッ
ドランプの照射範囲と非照射範囲の境界を示すカットラ
インを移動させる第1の範囲と、自車両前方の走行路が
傾斜している場合の前記カットラインを移動させる第2
の範囲とを設定する。検出手段は、自車両前方の傾斜し
ている走行路を検出する。カットライン移動手段は、前
記カットラインを、自車両前方の走行路が傾斜していな
いときには前記第1の範囲で、自車両前方の走行路が傾
斜しているときには前記第2の範囲で移動させる。
【0009】ここで、カットラインの移動する第2の範
囲としては、前述の第1の範囲の上限又は下限を移動す
る場合と、第1の範囲を自車両前方の傾斜している走行
路に対応して移動させる場合とがある。
囲としては、前述の第1の範囲の上限又は下限を移動す
る場合と、第1の範囲を自車両前方の傾斜している走行
路に対応して移動させる場合とがある。
【0010】このように、自車両の前方の走行路が傾斜
していないときには第1の範囲で、自車両前方の走行路
が傾斜しているときには第2の範囲で、カットラインを
移動することから、自車両前方の走行路に応じてドライ
バーが本来目視する範囲を確実に照射することができ
る。
していないときには第1の範囲で、自車両前方の走行路
が傾斜しているときには第2の範囲で、カットラインを
移動することから、自車両前方の走行路に応じてドライ
バーが本来目視する範囲を確実に照射することができ
る。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。本実施例は、車両10の前方をカメラに
より撮影し、この階調画像に基づいてヘッドランプの配
光を制御する場合に本発明を適用したものである。
細に説明する。本実施例は、車両10の前方をカメラに
より撮影し、この階調画像に基づいてヘッドランプの配
光を制御する場合に本発明を適用したものである。
【0012】図1に示したように、車両10のフロント
ボデー10Aの上面部には、エンジンフード12が配置
されており、フロントボデー10Aの前端部には車両幅
方向の一端から他端に亘ってフロントバンパ16が固定
されている。このフロントバンパ16とエンジンフード
12の前縁部との間には、車両幅方向両端部に一対のヘ
ッドランプ18、20が配設されている。
ボデー10Aの上面部には、エンジンフード12が配置
されており、フロントボデー10Aの前端部には車両幅
方向の一端から他端に亘ってフロントバンパ16が固定
されている。このフロントバンパ16とエンジンフード
12の前縁部との間には、車両幅方向両端部に一対のヘ
ッドランプ18、20が配設されている。
【0013】エンジンフード12の後端部付近には、ウ
インドシールドガラス14が設けられており、車両10
内部のウインドシールドガラス14の上方側に対応する
部位の近傍にはルームミラー15が設けられている。ル
ームミラー15の近傍には車両前方の状況を撮像するた
めのTVカメラ22が配置されている。TVカメラ22
は画像処理装置48(図4参照)に接続されている。本
実施例ではTVカメラ22として、単に光量のみを検出
するCCD素子を備え白黒画像を表す画像信号を出力す
るTVカメラを用いている。
インドシールドガラス14が設けられており、車両10
内部のウインドシールドガラス14の上方側に対応する
部位の近傍にはルームミラー15が設けられている。ル
ームミラー15の近傍には車両前方の状況を撮像するた
めのTVカメラ22が配置されている。TVカメラ22
は画像処理装置48(図4参照)に接続されている。本
実施例ではTVカメラ22として、単に光量のみを検出
するCCD素子を備え白黒画像を表す画像信号を出力す
るTVカメラを用いている。
【0014】なお、TVカメラ22の配設位置は、車両
前方の道路形状を正確に認識でき、かつドライバーの目
視感覚により合致するように、ドライバーの視点位置
(所謂アイポイント)になるべく近い位置に配置される
ことが好ましい。また、本実施例における道路形状に
は、進行路の形状、例えばセンターラインや縁石等によ
って形成される1車線に対応する道路形状が含まれる。
前方の道路形状を正確に認識でき、かつドライバーの目
視感覚により合致するように、ドライバーの視点位置
(所謂アイポイント)になるべく近い位置に配置される
ことが好ましい。また、本実施例における道路形状に
は、進行路の形状、例えばセンターラインや縁石等によ
って形成される1車線に対応する道路形状が含まれる。
【0015】図2及び図3に示すように、ヘッドランプ
18はプロジェクタタイプのヘッドランプで、凸レンズ
30、バルブ32及びランプハウス34を備えている。
ランプハウス34は車両10の図示しないフレームに略
水平に固定されており、ランプハウス34の一方の開口
には、凸レンズ30が固定され、他方の開口には凸レン
ズ30の光軸L(凸レンズ30の中心軸)上に発光点が
位置するようにソケット36を介してバルブ32が固定
されている。
18はプロジェクタタイプのヘッドランプで、凸レンズ
30、バルブ32及びランプハウス34を備えている。
ランプハウス34は車両10の図示しないフレームに略
水平に固定されており、ランプハウス34の一方の開口
には、凸レンズ30が固定され、他方の開口には凸レン
ズ30の光軸L(凸レンズ30の中心軸)上に発光点が
位置するようにソケット36を介してバルブ32が固定
されている。
【0016】ランプハウス34内部のバルブ側には、楕
円反射面のリフレクタ38が形成されており、バルブ3
8から射出された光がリフレクタ38により反射され凸
レンズ30及びバルブ32の間に集光される。この集光
点の近傍にはアクチュエータ40、42が配設されてい
る。アクチュエータ40は、ランプハウス34内に車両
幅方向に沿うように固定された回転軸44に回動可能に
軸支された遮光カム40Aを備えており、この遮光カム
40Aには歯車40Bが固着されている。歯車40Bに
は、モータ40Dの駆動軸に固着された歯車40Cが噛
合している。モータ40Dは制御装置50のドライバ6
4に接続されている。
円反射面のリフレクタ38が形成されており、バルブ3
8から射出された光がリフレクタ38により反射され凸
レンズ30及びバルブ32の間に集光される。この集光
点の近傍にはアクチュエータ40、42が配設されてい
る。アクチュエータ40は、ランプハウス34内に車両
幅方向に沿うように固定された回転軸44に回動可能に
軸支された遮光カム40Aを備えており、この遮光カム
40Aには歯車40Bが固着されている。歯車40Bに
は、モータ40Dの駆動軸に固着された歯車40Cが噛
合している。モータ40Dは制御装置50のドライバ6
4に接続されている。
【0017】また、アクチュエータ42もアクチュエー
タ40と同様に、前記回転軸44に回動可能に軸支され
た遮光カム42Aと、遮光カム40Aに固着された歯車
40Bと、モータ42Dと、モータ42Dに駆動軸に固
着され歯車40Bと噛合する歯車40Cと、で構成され
ている。モータ40Dも制御装置50のドライバ64に
接続されている。リフレクタ38で反射集光されたバル
ブ32の光は、アクチュエータ40、42の遮光カム4
0A、42Aによって遮光され、それ以外の光が凸レン
ズ30から射出される。
タ40と同様に、前記回転軸44に回動可能に軸支され
た遮光カム42Aと、遮光カム40Aに固着された歯車
40Bと、モータ42Dと、モータ42Dに駆動軸に固
着され歯車40Bと噛合する歯車40Cと、で構成され
ている。モータ40Dも制御装置50のドライバ64に
接続されている。リフレクタ38で反射集光されたバル
ブ32の光は、アクチュエータ40、42の遮光カム4
0A、42Aによって遮光され、それ以外の光が凸レン
ズ30から射出される。
【0018】前記遮光カム40A、42Aは、回転軸4
4から外周までの距離が円周方向に沿って連続的に変化
するカム形状をしており、制御装置50からの信号に応
じてモータ40D、42Dが駆動されることによって各
々別個に回動される。この遮光カム40A、42Aの回
動に伴って、バルブ32の光が通過光と遮光された光と
に分断される境界の位置が上下に変化する。この境界が
車両10の前方の配光における明暗の境界であるカット
ラインとして現れることになる。
4から外周までの距離が円周方向に沿って連続的に変化
するカム形状をしており、制御装置50からの信号に応
じてモータ40D、42Dが駆動されることによって各
々別個に回動される。この遮光カム40A、42Aの回
動に伴って、バルブ32の光が通過光と遮光された光と
に分断される境界の位置が上下に変化する。この境界が
車両10の前方の配光における明暗の境界であるカット
ラインとして現れることになる。
【0019】図11に示すように、遮光カム40Aによ
って形成される前記境界は、ヘッドランプ18による照
射領域内の車両幅方向右側のカットライン70として現
れ、遮光カム40Aが回動されることにより、カットラ
イン70の位置は、最上位に対応する位置(図11にカ
ットライン70として実線で示す位置、所謂ハイビーム
以下の位置)から最下位に対応する位置(図11に想像
線で示す位置、所謂ロービーム並みの位置)まで平行に
移動する。
って形成される前記境界は、ヘッドランプ18による照
射領域内の車両幅方向右側のカットライン70として現
れ、遮光カム40Aが回動されることにより、カットラ
イン70の位置は、最上位に対応する位置(図11にカ
ットライン70として実線で示す位置、所謂ハイビーム
以下の位置)から最下位に対応する位置(図11に想像
線で示す位置、所謂ロービーム並みの位置)まで平行に
移動する。
【0020】また、遮光カム42Aによって形成される
前記境界は、照射領域内の車両幅方向左側のカットライ
ン72として現れ、遮光カム42Aが回動されることに
より、カットライン72の位置は最上位の位置(図11
にカットライン72として実線で示す位置、所謂ハイビ
ーム以下の位置)から最下位の位置(図11に想像線で
示す位置、所謂ロービーム並みの位置)まで平行に移動
する。
前記境界は、照射領域内の車両幅方向左側のカットライ
ン72として現れ、遮光カム42Aが回動されることに
より、カットライン72の位置は最上位の位置(図11
にカットライン72として実線で示す位置、所謂ハイビ
ーム以下の位置)から最下位の位置(図11に想像線で
示す位置、所謂ロービーム並みの位置)まで平行に移動
する。
【0021】また、ヘッドランプ20はヘッドランプ1
8と同様の構成であるため、詳細な説明は省略するが、
図4に示すようにアクチュエータ41、43が取付けら
れており、アクチュエータ41、43の作動に伴って照
射領域の左側のカットラインの位置及び右側のカットラ
インの位置が各々別個に移動される。
8と同様の構成であるため、詳細な説明は省略するが、
図4に示すようにアクチュエータ41、43が取付けら
れており、アクチュエータ41、43の作動に伴って照
射領域の左側のカットラインの位置及び右側のカットラ
インの位置が各々別個に移動される。
【0022】図4に示すように、制御装置50は、リー
ドオンリメモリ(ROM)52、ランダムアクセスメモ
リ(RAM)54、中央処理装置(CPU)56、入力
ポート58、出力ポート60及びこれらを接続するデー
タバスやコントロールバス等のバス62を含んで構成さ
れている。なお、このROM52には、後述するマップ
及び制御プログラムが記憶されている。
ドオンリメモリ(ROM)52、ランダムアクセスメモ
リ(RAM)54、中央処理装置(CPU)56、入力
ポート58、出力ポート60及びこれらを接続するデー
タバスやコントロールバス等のバス62を含んで構成さ
れている。なお、このROM52には、後述するマップ
及び制御プログラムが記憶されている。
【0023】入力ポート58には画像処理装置48が接
続されている。この画像処理装置48は、後述するよう
にTVカメラ22及び制御装置50から入力される信号
に基づいて、TVカメラ22で撮像されたイメージを画
像処理する。出力ポート60は、ドライバ64を介して
ヘッドランプ18のアクチュエータ40、42及びヘッ
ドランプ20のアクチュエータ41、43に接続されて
いる。また、出力ポート60は、画像処理装置48にも
接続されている。
続されている。この画像処理装置48は、後述するよう
にTVカメラ22及び制御装置50から入力される信号
に基づいて、TVカメラ22で撮像されたイメージを画
像処理する。出力ポート60は、ドライバ64を介して
ヘッドランプ18のアクチュエータ40、42及びヘッ
ドランプ20のアクチュエータ41、43に接続されて
いる。また、出力ポート60は、画像処理装置48にも
接続されている。
【0024】次に、本実施例の画像処理における他車両
の認識処理及び車間距離の演算処理について説明する。
なお、画像信号によって形成されるイメージ上の各画素
は、イメージ上に設定された各々直交するX軸とY軸と
によって定まる座標系の座標(Xn ,Yn )で位置を特
定する。
の認識処理及び車間距離の演算処理について説明する。
なお、画像信号によって形成されるイメージ上の各画素
は、イメージ上に設定された各々直交するX軸とY軸と
によって定まる座標系の座標(Xn ,Yn )で位置を特
定する。
【0025】図5(1)に示すように、カメラ22によ
って撮影した画像であるイメージ120には車両10が
走行する道路122の車線両側の白線124内に先行車
両11が位置している。画像処理装置48では、このイ
メージ120を画像処理する。
って撮影した画像であるイメージ120には車両10が
走行する道路122の車線両側の白線124内に先行車
両11が位置している。画像処理装置48では、このイ
メージ120を画像処理する。
【0026】先ず、以下のように白線候補点抽出処理及
び直線近似処理を順に行って車両10の走行レーンを検
出した後に、車両認識領域WP を設定する。
び直線近似処理を順に行って車両10の走行レーンを検
出した後に、車両認識領域WP を設定する。
【0027】白線候補点抽出処理では、車線の白線と推
定される候補点を抽出する。先ず、白線を含むと推定さ
れる所定の幅γを有するウインド領域WS を設定し(図
5(3)参照)、このウインド領域WS 内の明るさの変
動が大きい点(垂直方向の明るさの微分値の最大点)を
白線候補点(エッジ点)として抽出する。このエッジ点
の連続を求めた場合を図5(3)の点線132に示し
た。なお、イメージ120の上下の領域には、先行車両
11が存在する確度が低いため、処理対象領域として予
め定めた上限線128及び下限線130の間の範囲を用
いる。
定される候補点を抽出する。先ず、白線を含むと推定さ
れる所定の幅γを有するウインド領域WS を設定し(図
5(3)参照)、このウインド領域WS 内の明るさの変
動が大きい点(垂直方向の明るさの微分値の最大点)を
白線候補点(エッジ点)として抽出する。このエッジ点
の連続を求めた場合を図5(3)の点線132に示し
た。なお、イメージ120の上下の領域には、先行車両
11が存在する確度が低いため、処理対象領域として予
め定めた上限線128及び下限線130の間の範囲を用
いる。
【0028】次の直線近似処理では、白線候補点抽出処
理で抽出されたエッジ点をハフ(Hough )変換を用いて
直線近似して白線と推定される線に沿った直線134、
136を求める。この直線136、138と下限線13
0とで囲まれた領域を車両認識領域WP として設定する
(図5(4)参照)。なお、上記道路122がカーブ路
のときには、上記求めた直線136、138の傾き差を
有した車両認識領域W P になる(図5(2)参照)。
理で抽出されたエッジ点をハフ(Hough )変換を用いて
直線近似して白線と推定される線に沿った直線134、
136を求める。この直線136、138と下限線13
0とで囲まれた領域を車両認識領域WP として設定する
(図5(4)参照)。なお、上記道路122がカーブ路
のときには、上記求めた直線136、138の傾き差を
有した車両認識領域W P になる(図5(2)参照)。
【0029】車両認識領域WP の設定が終了すると、以
下のように検出処理して、設定された車両認識領域内W
P における先行車両11の有無を判定すると共に先行車
両11の有のときに車間距離ΔVを演算する。
下のように検出処理して、設定された車両認識領域内W
P における先行車両11の有無を判定すると共に先行車
両11の有のときに車間距離ΔVを演算する。
【0030】先ず、車両認識領域WP 内において、上記
白線候補点検出処理と同様にエッジ点を検出し、検出さ
れたエッジ点を横方向に積分した積分値が所定値を越え
る位置のピーク点EP を検出する(図5(5)参照)。
なお、ピーク点EP が複数あるときは、画像上で下方に
位置するピーク点EP (距離のより近い点)を選択す
る。このピーク点EP に対応する水平方向の画素点の両
端を各々含むウインド領域WR 、WL を設定する(図5
(6)参照)。このウインド領域WR 、WL 内において
垂直方向の連続点(垂直線138R,138L)が安定
して検出された場合に先行車両11が存在すると判定す
る。
白線候補点検出処理と同様にエッジ点を検出し、検出さ
れたエッジ点を横方向に積分した積分値が所定値を越え
る位置のピーク点EP を検出する(図5(5)参照)。
なお、ピーク点EP が複数あるときは、画像上で下方に
位置するピーク点EP (距離のより近い点)を選択す
る。このピーク点EP に対応する水平方向の画素点の両
端を各々含むウインド領域WR 、WL を設定する(図5
(6)参照)。このウインド領域WR 、WL 内において
垂直方向の連続点(垂直線138R,138L)が安定
して検出された場合に先行車両11が存在すると判定す
る。
【0031】この検出された垂直線138R,138L
の横方向の間隔は車幅に対応するため、この車幅とピー
ク点EP 位置とから先行車両11と自車両10との車間
距離ΔVを演算する。垂直線138R,138Lの横方
向の間隔は、垂直線138R,138Lの各々の代表的
なX座標(例えば、平均座標値や多頻度の座標値)の差
から演算できる。
の横方向の間隔は車幅に対応するため、この車幅とピー
ク点EP 位置とから先行車両11と自車両10との車間
距離ΔVを演算する。垂直線138R,138Lの横方
向の間隔は、垂直線138R,138Lの各々の代表的
なX座標(例えば、平均座標値や多頻度の座標値)の差
から演算できる。
【0032】次に、イメージ120からの対向車両11
Aの認識処理について説明する。先ず、上記の先行車両
認識処理の後に、求めた近似直線132(対向車両側)
を含むように補正するための補正量αを設定する。この
補正は、対向車両が対向車両側の近似直線132近傍に
位置する確度が高いのでこれを補正するためである。こ
の設定された補正量αに応じて直線133を求めて求め
た直線133の右方(左側通行時)を対向車両認識領域
WPOとして設定する(図7参照)。この対向車両認識領
域WPO内において、上記先行車両認識処理と同様に、対
向車両11Aを認識処理し、車間距離ΔVを求める。
Aの認識処理について説明する。先ず、上記の先行車両
認識処理の後に、求めた近似直線132(対向車両側)
を含むように補正するための補正量αを設定する。この
補正は、対向車両が対向車両側の近似直線132近傍に
位置する確度が高いのでこれを補正するためである。こ
の設定された補正量αに応じて直線133を求めて求め
た直線133の右方(左側通行時)を対向車両認識領域
WPOとして設定する(図7参照)。この対向車両認識領
域WPO内において、上記先行車両認識処理と同様に、対
向車両11Aを認識処理し、車間距離ΔVを求める。
【0033】なお、上記では白線124を検出して道路
を特定しているが、白線124のみを用いることなく、
道路122の側縁部に形成される縁石によって検出して
もよい。この場合、白線と縁石とを階調画像の検出レベ
ルを変更することによりいずれも検出することができ
る。
を特定しているが、白線124のみを用いることなく、
道路122の側縁部に形成される縁石によって検出して
もよい。この場合、白線と縁石とを階調画像の検出レベ
ルを変更することによりいずれも検出することができ
る。
【0034】次に、カットラインの制御範囲の設定及び
カットラインの制御範囲の移動範囲について説明する。
カットラインには自車両前方の右側のカットライン70
と左側のカットライン72とがあるが、左側のカットラ
イン72の制御範囲は、右側のカットライン70の制御
範囲の設定方法と同様に行うことにより設定することが
できるので、以下、右側のカットライン70についての
み説明し、左側のカットライン72については説明を省
略する。
カットラインの制御範囲の移動範囲について説明する。
カットラインには自車両前方の右側のカットライン70
と左側のカットライン72とがあるが、左側のカットラ
イン72の制御範囲は、右側のカットライン70の制御
範囲の設定方法と同様に行うことにより設定することが
できるので、以下、右側のカットライン70についての
み説明し、左側のカットライン72については説明を省
略する。
【0035】図6には、車両10が走行する傾斜してい
ない道路、すなわち、平坦な道路122をカメラ22に
よって撮影したときのドライバーが目視する画像と略一
致する基準となるイメージ120を示した。この道路1
22では、センターライン123が各車線の境界とさ
れ、白線124が道路122とそれ以外との境界とされ
ている。
ない道路、すなわち、平坦な道路122をカメラ22に
よって撮影したときのドライバーが目視する画像と略一
致する基準となるイメージ120を示した。この道路1
22では、センターライン123が各車線の境界とさ
れ、白線124が道路122とそれ以外との境界とされ
ている。
【0036】イメージ120には、ドライバーが車両1
0の走行方向と平行に前方を目視したときの視線(平坦
な道路と平行な方向)に対応する位置の基準点D
(XnD,Y nD)が予め定められている。この基準点D
(XnD,YnD)を、カメラ22に撮影されたイメージ1
20の基準点とし、基準点Dを各々通過しかつ各々直交
する線を水平線Hor及び垂直線Verとする。この水平線
Horは、車両10が平地を走行したときに撮影したイメ
ージ120の地平線に一致する。この基準点Dでは、更
に、センターライン123及び白線124が無限遠方で
交わり、消失するように認識される。従って、基準点D
はセンターライン123及び白線124の消失点にも対
応する。そして、右側のカットライン70はこの基準点
を中心に上下方向(Y方向)にイメージ上の距離l/2
の範囲を移動する。ところで、カットラインは、遮光カ
ム40Aの回動によって移動するが、この遮光カム40
Aの回動角度DEGR とイメージ120上のY座標値と
は、図12の関係となっており、この関係がマップとし
てROM52に記憶されている。従って、イメージ12
0上のY座標値に基づいて遮光カム40Aの回動角度D
EGR を読み出し、この回動角度DEGR になるように
遮光カム40Aを駆動すると、カットライン70が対応
するY座標位置に位置するようになる。更に、カットラ
イン70は、イメージ120上の距離lの範囲を移動す
るもの故、この範囲lの中心を、前述の基準点D
(XnD,YnD)に対応するY座標値YnDセットすれば、
カットラインの制御範囲l(自車両前方の走行路が傾斜
していない場合のカットラインを移動させる第1の範囲
に対応する)を設定することができる。
0の走行方向と平行に前方を目視したときの視線(平坦
な道路と平行な方向)に対応する位置の基準点D
(XnD,Y nD)が予め定められている。この基準点D
(XnD,YnD)を、カメラ22に撮影されたイメージ1
20の基準点とし、基準点Dを各々通過しかつ各々直交
する線を水平線Hor及び垂直線Verとする。この水平線
Horは、車両10が平地を走行したときに撮影したイメ
ージ120の地平線に一致する。この基準点Dでは、更
に、センターライン123及び白線124が無限遠方で
交わり、消失するように認識される。従って、基準点D
はセンターライン123及び白線124の消失点にも対
応する。そして、右側のカットライン70はこの基準点
を中心に上下方向(Y方向)にイメージ上の距離l/2
の範囲を移動する。ところで、カットラインは、遮光カ
ム40Aの回動によって移動するが、この遮光カム40
Aの回動角度DEGR とイメージ120上のY座標値と
は、図12の関係となっており、この関係がマップとし
てROM52に記憶されている。従って、イメージ12
0上のY座標値に基づいて遮光カム40Aの回動角度D
EGR を読み出し、この回動角度DEGR になるように
遮光カム40Aを駆動すると、カットライン70が対応
するY座標位置に位置するようになる。更に、カットラ
イン70は、イメージ120上の距離lの範囲を移動す
るもの故、この範囲lの中心を、前述の基準点D
(XnD,YnD)に対応するY座標値YnDセットすれば、
カットラインの制御範囲l(自車両前方の走行路が傾斜
していない場合のカットラインを移動させる第1の範囲
に対応する)を設定することができる。
【0037】ここで、本実施例では、カットライン70
の制御範囲lを設定するための範囲lの中心を移動する
ことにより、カットライン70の制御範囲lを自車両の
前方の道路形状に応じて移動することとしている。この
カットラインの制御範囲の移動範囲は図6に示したイメ
ージ120上の距離Lの範囲である。そこで、カットラ
イン70の制御範囲lの移動範囲を設定するため、基準
点D(XnD,YnD)を中心にイメージ120上の上下方
向に距離L/2離れた位置のY座標値Y1 、Y L を設定
することとしている。これにより、カットラインの制御
範囲lは、イメージ120上で距離Lの範囲を移動する
ことができる。
の制御範囲lを設定するための範囲lの中心を移動する
ことにより、カットライン70の制御範囲lを自車両の
前方の道路形状に応じて移動することとしている。この
カットラインの制御範囲の移動範囲は図6に示したイメ
ージ120上の距離Lの範囲である。そこで、カットラ
イン70の制御範囲lの移動範囲を設定するため、基準
点D(XnD,YnD)を中心にイメージ120上の上下方
向に距離L/2離れた位置のY座標値Y1 、Y L を設定
することとしている。これにより、カットラインの制御
範囲lは、イメージ120上で距離Lの範囲を移動する
ことができる。
【0038】次に、自車両の走行路が坂道の場合のカッ
トラインの制御範囲の設定について説明する。図7は、
自車両の前方の走行路が登り坂122の場合のイメージ
120を示した。この図7に示すように、前述の消失点
は、基準点Dよりやや上方に位置する点D′(Xnd' ,
Ynd' )に存在している。前述のように消失点D′はド
ライバーの自車両前方の視線に対応するものゆえ、カッ
トライン70の制御範囲lを設定するための範囲lの中
心をこの消失点にセットすれば、自車両前方の道路形状
に応じたカットライン70の制御範囲(自車両前方の走
行路が傾斜している場合のカットラインを移動させる第
2の範囲)を設定することができる。これにより、カッ
トライン70を、消失点D′を中心としたイメージ12
0上で上下方向に距離lの範囲で移動させることができ
ることになる。
トラインの制御範囲の設定について説明する。図7は、
自車両の前方の走行路が登り坂122の場合のイメージ
120を示した。この図7に示すように、前述の消失点
は、基準点Dよりやや上方に位置する点D′(Xnd' ,
Ynd' )に存在している。前述のように消失点D′はド
ライバーの自車両前方の視線に対応するものゆえ、カッ
トライン70の制御範囲lを設定するための範囲lの中
心をこの消失点にセットすれば、自車両前方の道路形状
に応じたカットライン70の制御範囲(自車両前方の走
行路が傾斜している場合のカットラインを移動させる第
2の範囲)を設定することができる。これにより、カッ
トライン70を、消失点D′を中心としたイメージ12
0上で上下方向に距離lの範囲で移動させることができ
ることになる。
【0039】次に、自車両の走行路が下り坂の場合のカ
ットライン70の制御範囲lについて説明する。図8
は、自車両の前方の走行路が下り坂122の場合のイメ
ージ120を示した。この図8に示すように、前述の消
失点は、基準点Dよりやや下方に位置する点D″(X
nd" ,Ynd" )に存在している。この消失点D″にカッ
トラインの制御範囲の中心の基準点をセットすれば、自
車両前方の道路形状に応じたカットライン70の制御範
囲(自車両前方の走行路が傾斜している場合のカットラ
インを移動させる第2の範囲)を設定することができ
る。これにより、カットライン70を、消失点D″を中
心としたイメージ120上で上下方向に距離lの範囲で
移動させることができることになる。
ットライン70の制御範囲lについて説明する。図8
は、自車両の前方の走行路が下り坂122の場合のイメ
ージ120を示した。この図8に示すように、前述の消
失点は、基準点Dよりやや下方に位置する点D″(X
nd" ,Ynd" )に存在している。この消失点D″にカッ
トラインの制御範囲の中心の基準点をセットすれば、自
車両前方の道路形状に応じたカットライン70の制御範
囲(自車両前方の走行路が傾斜している場合のカットラ
インを移動させる第2の範囲)を設定することができ
る。これにより、カットライン70を、消失点D″を中
心としたイメージ120上で上下方向に距離lの範囲で
移動させることができることになる。
【0040】次に、本実施例の作用を、図9及び図10
に示したCPU56の制御ルーチンに沿って説明する。
に示したCPU56の制御ルーチンに沿って説明する。
【0041】先ず、ドライバーが車両の図示しないライ
トスイッチをオンし、ヘッドランプ18、20を点灯さ
せると、所定時間毎に図9に示した制御メインルーチン
が実行され、ステップ202へ進む。ステップ202で
は、画像処理装置48へ画像処理を開始する指示信号で
あるイメージ読取信号を出力すると共に、画像処理装置
48において求められた消失点の位置等のデータを読み
取る。画像処理装置48では、イメージ読取信号が入力
されると、後述するように撮影画像のイメージを画像処
理して他車両の有無、他車両位置及び消失点位置が求め
られる。
トスイッチをオンし、ヘッドランプ18、20を点灯さ
せると、所定時間毎に図9に示した制御メインルーチン
が実行され、ステップ202へ進む。ステップ202で
は、画像処理装置48へ画像処理を開始する指示信号で
あるイメージ読取信号を出力すると共に、画像処理装置
48において求められた消失点の位置等のデータを読み
取る。画像処理装置48では、イメージ読取信号が入力
されると、後述するように撮影画像のイメージを画像処
理して他車両の有無、他車両位置及び消失点位置が求め
られる。
【0042】次のステップ204で、読み取った消失点
位置と基準点とを比較することにより、自車両の前方の
走行路が坂道であるか否か判断する。自車両前方の走行
路が坂道である場合には、ステップ206で、カットラ
インの制御範囲を移動させる範囲の設定を行う。ステッ
プ208で、カットラインの制御範囲の中心位置を消失
点位置にセットする。これにより、カットラインの制御
範囲が、消失点を中心とした範囲に設定される。
位置と基準点とを比較することにより、自車両の前方の
走行路が坂道であるか否か判断する。自車両前方の走行
路が坂道である場合には、ステップ206で、カットラ
インの制御範囲を移動させる範囲の設定を行う。ステッ
プ208で、カットラインの制御範囲の中心位置を消失
点位置にセットする。これにより、カットラインの制御
範囲が、消失点を中心とした範囲に設定される。
【0043】一方、自車両前方の走行路が平坦路である
場合には、カットラインの移動範囲の設定は行わず、カ
ットラインの制御範囲の中心位置は基準点に位置させた
まま、ステップ210に進む。
場合には、カットラインの移動範囲の設定は行わず、カ
ットラインの制御範囲の中心位置は基準点に位置させた
まま、ステップ210に進む。
【0044】ステップ210では、自車両前方に他車両
が存在するか否かを判断し、他車両がイメージ上にある
ときは(肯定判断)、ステップ212へ進む。ステップ
212では、画像処理装置48で求められた他車両位置
(他車両のドライバーにグレアを与えない位置)のY座
標値から遮光カムの回動角度を前述のマップから読み出
し、読み出された回動角度になるように遮光カムを回動
させるモータの駆動量を演算する。ここで、他車両のド
ライバーにグレアを与えない位置としては、先行車両で
はテールランプの位置から予め定められるドアミラーや
フェンダーミラーの位置より下方の位置であり、対向車
両ではヘッドランプの位置から予め定められるドライバ
ーのアイポイントの位置より下方の位置である。
が存在するか否かを判断し、他車両がイメージ上にある
ときは(肯定判断)、ステップ212へ進む。ステップ
212では、画像処理装置48で求められた他車両位置
(他車両のドライバーにグレアを与えない位置)のY座
標値から遮光カムの回動角度を前述のマップから読み出
し、読み出された回動角度になるように遮光カムを回動
させるモータの駆動量を演算する。ここで、他車両のド
ライバーにグレアを与えない位置としては、先行車両で
はテールランプの位置から予め定められるドアミラーや
フェンダーミラーの位置より下方の位置であり、対向車
両ではヘッドランプの位置から予め定められるドライバ
ーのアイポイントの位置より下方の位置である。
【0045】一方、ステップ210において、自車両前
方に他車両が存在しないと否定判断された場合には、ス
テップ214へ進む。他車両が存在しない場合には、ド
ライバーが目視するに充分な領域が照射されるように、
セットされたカットラインの制御範囲の上限に位置する
Y座標値から遮光カムの回動角度を前述のマップから読
み出し、読み出された回動角度になるように遮光カムを
回動させるモータの駆動量を演算する。
方に他車両が存在しないと否定判断された場合には、ス
テップ214へ進む。他車両が存在しない場合には、ド
ライバーが目視するに充分な領域が照射されるように、
セットされたカットラインの制御範囲の上限に位置する
Y座標値から遮光カムの回動角度を前述のマップから読
み出し、読み出された回動角度になるように遮光カムを
回動させるモータの駆動量を演算する。
【0046】次のステップ216では、求めた駆動量に
応じてモータ40D、42Dを駆動して遮光カム40
A、42Aを回動させることにより、カットライン7
0、72を移動させて、本ルーチンを終了する。
応じてモータ40D、42Dを駆動して遮光カム40
A、42Aを回動させることにより、カットライン7
0、72を移動させて、本ルーチンを終了する。
【0047】次に、本実施例の画像処理装置48におけ
る画像処理について図10を参照して説明する。画像処
理装置48は、制御装置50からイメージ読取信号が入
力されると、カメラ22によって撮影された車両10の
前方の画像のイメージ120(図5(1)参照)を読み
取る(ステップ302)。この読み取ったイメージ12
0を用いて上記で説明した先行車両及び対向車両の認識
処理が行われる(ステップ304)。次のステップ30
6では、イメージ上に他車両が存在するか否かを判断
し、他車両がイメージ上にあるときは(肯定判断)ステ
ップ308へ進む。ステップ308では、上記で説明し
た抽出されたエッジ点の水平方向の間隔を求める画像処
理により、先行車両ではテールランプの位置から予め定
められるドアミラーやフェンダーミラーの位置を、ま
た、対向車両ではヘッドランプの位置から予め定められ
るドライバーのアイポイントの位置を求める。一方、他
車両が存在しない場合には(ステップ306で否定判
断)、ステップ310へ進む。
る画像処理について図10を参照して説明する。画像処
理装置48は、制御装置50からイメージ読取信号が入
力されると、カメラ22によって撮影された車両10の
前方の画像のイメージ120(図5(1)参照)を読み
取る(ステップ302)。この読み取ったイメージ12
0を用いて上記で説明した先行車両及び対向車両の認識
処理が行われる(ステップ304)。次のステップ30
6では、イメージ上に他車両が存在するか否かを判断
し、他車両がイメージ上にあるときは(肯定判断)ステ
ップ308へ進む。ステップ308では、上記で説明し
た抽出されたエッジ点の水平方向の間隔を求める画像処
理により、先行車両ではテールランプの位置から予め定
められるドアミラーやフェンダーミラーの位置を、ま
た、対向車両ではヘッドランプの位置から予め定められ
るドライバーのアイポイントの位置を求める。一方、他
車両が存在しない場合には(ステップ306で否定判
断)、ステップ310へ進む。
【0048】ステップ310では、白線と推定される線
に沿った直線134、136(図5(4)参照)の交点
位置(消失点に対応する)を求める。そして、ステップ
312で、上記で求めた他車両の有無、他車両位置及び
消失点の座標値を表すデータを出力し、画像処理ルーチ
ンを終了する。
に沿った直線134、136(図5(4)参照)の交点
位置(消失点に対応する)を求める。そして、ステップ
312で、上記で求めた他車両の有無、他車両位置及び
消失点の座標値を表すデータを出力し、画像処理ルーチ
ンを終了する。
【0049】このように、本実施例では、撮影された車
両の前方の画像に基づいた自車両の前方の走行路の道路
形状に応じて、カットラインの制御範囲の中心位置を変
更することによりカットラインが移動する制御範囲の位
置を変更することから、自車両前方の路面の勾配に則し
てドライバーが本来目視する範囲を確実に照射すること
ができる。
両の前方の画像に基づいた自車両の前方の走行路の道路
形状に応じて、カットラインの制御範囲の中心位置を変
更することによりカットラインが移動する制御範囲の位
置を変更することから、自車両前方の路面の勾配に則し
てドライバーが本来目視する範囲を確実に照射すること
ができる。
【0050】また、前述の実施例では、遮光カムを回動
させてカットラインを変更しているので、ランプ自体を
傾動させることと比較すると即応性に優れている。
させてカットラインを変更しているので、ランプ自体を
傾動させることと比較すると即応性に優れている。
【0051】以上説明した実施例では、カットラインの
制御範囲の中心位置を変更することによりカットライン
が移動する制御範囲の位置を変更しているが、これに限
定されるものでなく、カットラインの制御範囲の上限又
は下限を変更することことによりカットラインの制御範
囲を変更するようにしてもよい。
制御範囲の中心位置を変更することによりカットライン
が移動する制御範囲の位置を変更しているが、これに限
定されるものでなく、カットラインの制御範囲の上限又
は下限を変更することことによりカットラインの制御範
囲を変更するようにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、自
車両の前方の走行路が傾斜していないときには第1の範
囲で、自車両前方の走行路が傾斜しているときには第2
の範囲で、カットラインを移動することから、自車両前
方の走行路に応じてドライバーが本来目視する範囲を確
実に照射することができる、という効果がある。
車両の前方の走行路が傾斜していないときには第1の範
囲で、自車両前方の走行路が傾斜しているときには第2
の範囲で、カットラインを移動することから、自車両前
方の走行路に応じてドライバーが本来目視する範囲を確
実に照射することができる、という効果がある。
【図1】本実施例に利用した車両前部を示す車両斜め前
方から見た斜視図である。
方から見た斜視図である。
【図2】本発明が適用可能なヘッドランプの概略構成を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図3】図2のIII −III 線に沿った断面図である。
【図4】制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図5】カメラが出力する画像に基づいて先行車両を認
識する過程を説明するためのイメージ図である。
識する過程を説明するためのイメージ図である。
【図6】自車両の前方の走行路が平坦なときのカメラが
出力する画像信号のイメージ図である。
出力する画像信号のイメージ図である。
【図7】自車両の前方の走行路が登り坂のときのカメラ
が出力する画像信号のイメージ図である。
が出力する画像信号のイメージ図である。
【図8】自車両の前方の走行路が下り坂のときのカメラ
が出力する画像信号のイメージ図である。
が出力する画像信号のイメージ図である。
【図9】本実施例の制御メインルーチンを示したフロー
チャートである。
チャートである。
【図10】本実施例の画像処理装置の処理ルーチンを示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図11】カットラインを説明するためのイメージ図で
ある。
ある。
【図12】イメージ上のY座標値と遮光カムの回動角度
との関係を示した図である。
との関係を示した図である。
18、20 ヘッドランプ 22 カメラ 48 画像処理装置 50 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−338487(JP,A) 特開 平6−144108(JP,A) 特開 平6−162804(JP,A) 特開 平6−295601(JP,A) 特開 平6−267304(JP,A) 特開 平6−270733(JP,A) 特開 平7−21803(JP,A) 特開 平7−29403(JP,A) 特開 平7−108873(JP,A) 特開 平7−125571(JP,A) 特開 平7−137574(JP,A) 実開 昭62−90842(JP,U) 実開 平1−77535(JP,U) 実開 平5−90703(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60Q 1/115
Claims (1)
- 【請求項1】 自車両前方の走行路が傾斜していない場
合の自車両のヘッドランプの照射範囲と非照射範囲の境
界を示すカットラインを移動させる第1の範囲と、自車
両前方の走行路が傾斜している場合の前記カットライン
を移動させる第2の範囲とを設定する範囲設定手段と、 自車両前方の傾斜している走行路を検出する検出手段
と、 前記カットラインを、自車両前方の走行路が傾斜してい
ないときには前記第1の範囲で、自車両前方の走行路が
傾斜しているときには前記第2の範囲で移動させるカッ
トライン移動手段と、 を備えたヘッドランプの配光制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5324866A JP2861767B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | ヘッドランプの配光制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5324866A JP2861767B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | ヘッドランプの配光制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07172232A JPH07172232A (ja) | 1995-07-11 |
JP2861767B2 true JP2861767B2 (ja) | 1999-02-24 |
Family
ID=18170524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5324866A Expired - Fee Related JP2861767B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | ヘッドランプの配光制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2861767B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4059079B2 (ja) * | 2002-12-27 | 2008-03-12 | 市光工業株式会社 | 車両用デジタル照明装置、車両用デジタル表示装置、情報表示方法 |
DE102008031159A1 (de) * | 2008-07-03 | 2010-01-07 | Adc Automotive Distance Control Systems Gmbh | Verfahren zur Dejustageerkennung eines Fahrzeugscheinwerfers mit einer Kamera |
KR101325791B1 (ko) * | 2011-11-14 | 2013-11-04 | 주식회사 만도 | 차량의 전조등 제어 장치 및 그 제어 방법 |
DE102012200048A1 (de) * | 2012-01-03 | 2013-07-04 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren und Steuergerät zum Anpassen einer oberen Scheinwerferstrahlgrenze eines Scheinwerferkegels |
JP5692180B2 (ja) * | 2012-07-25 | 2015-04-01 | 株式会社デンソー | 車両光源検出装置、ライト制御装置、および車両光源検出プログラム |
WO2019159765A1 (ja) * | 2018-02-15 | 2019-08-22 | 株式会社小糸製作所 | 車両検出装置および車両用灯具システム |
-
1993
- 1993-12-22 JP JP5324866A patent/JP2861767B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07172232A (ja) | 1995-07-11 |
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