JP2861754B2 - ヘッドランプの配光制御装置 - Google Patents

ヘッドランプの配光制御装置

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JP2861754B2
JP2861754B2 JP25723993A JP25723993A JP2861754B2 JP 2861754 B2 JP2861754 B2 JP 2861754B2 JP 25723993 A JP25723993 A JP 25723993A JP 25723993 A JP25723993 A JP 25723993A JP 2861754 B2 JP2861754 B2 JP 2861754B2
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    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/60Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution
    • F21S41/68Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution by acting on screens
    • F21S41/683Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution by acting on screens by moving screens
    • F21S41/698Shaft-shaped screens rotating along its longitudinal axis
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60QARRANGEMENT OF SIGNALLING OR LIGHTING DEVICES, THE MOUNTING OR SUPPORTING THEREOF OR CIRCUITS THEREFOR, FOR VEHICLES IN GENERAL
    • B60Q2300/00Indexing codes for automatically adjustable headlamps or automatically dimmable headlamps
    • B60Q2300/05Special features for controlling or switching of the light beam
    • B60Q2300/056Special anti-blinding beams, e.g. a standard beam is chopped or moved in order not to blind

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  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)
  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘッドランプの配光制
御装置に係り、より詳しくは、車両の走行中に、自車両
の前方を走行している先行車両や対向車両等の他車両の
ドライバーにグレアを与えないようにヘッドランプの照
射範囲を制御するヘッドランプの配光制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、車両には、夜間等にドライバーの
前方視認性を向上させるために、車両の略先端に配設さ
れて予め定められた範囲を照射するためのヘッドランプ
が配設されている。
【0003】このヘッドランプからの光ビームには、自
車両の前方を同じ方向に走行している車両(以下、先行
車両という。)や自車両に対向する方向に走行しいてる
車両(以下、対向車両という。)のないときに遠方範囲
まで照射するハイビームと、先行車両または対向車両が
存在するときまたは明るい市街地を走行するためのロー
ビームの2つがあり、手動または自動でハイビームとロ
ービームの切替えを行っている。ハイビームで遠方まで
照射しているとき、先行車両または対向車両が存在しな
い場合等では問題はないが、ヘッドランプの照射範囲に
先行車両または対向車両が存在する場合には先行車両ま
たは対向車両のドライバーに不快なグレアを与えること
となる。
【0004】このような問題に鑑み、車体に固定された
外枠部材にピンを介して回動可能に支持される筒体と、
第1焦点位置と第2焦点位置を有し第1焦点位置は光源
の位置であり第2焦点位置は集光レンズの焦点位置であ
る略楕円形状のリフレクタとを一体に連結して構成する
ヘッドランプと、前方の領域を5つに分け自車両と前方
の先行車両との距離に応じて各々の車両のテールランプ
またはヘッドランプを独立に検出する5つの受光素子
(CCDカメラ等に用いられる撮影素子)と、この受光
素子からの出力信号に基づきピンを中心に筒体を上下方
向に移動させることにより上記ヘッドランプを下上方向
に移動させて上記ヘッドランプの光軸を移動するステッ
プモータと、ヘッドランプとは独立して対向車への照射
を制限する遮光板と、から構成される車両用前照灯装置
が提供されている(特開平1−278848号公報)。
【0005】このように構成された車両用前照灯装置
は、画像処理により5つの受光素子の内どの受光素子が
テールランプを受光したのかを判断し、受光した受光素
子に応じてステップモータの駆動によりピンを介して筒
体を移動させることによりヘッドランプの光軸を次第に
上下方向に移動させ、常に中間の受光素子の位置へ先行
車両のテールランプが入るように、自車両のヘッドラン
プの光軸を調整することにより、前方車両の後輪下部分
位置にホットゾーンを合わせて、先行車両に対し確実に
グレアを与えないようにすると共に、先行車両と自車両
との間に照射されない暗い部分をつらせないようにし
て、ドライバーの前方視認性を向上させている。また、
対向車に対しては、受光した受光素子に応じて対向車の
ヘッドライトが常に中間の受光素子の位置に入るよう
に、遮光板を上下方向に移動させることにより遮光ライ
ンを移動させて、対向車のドライバーにグレアを与えな
いようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常、ヘッ
ドランプの照射範囲は、図31(a)の実線600で示
すようにロービームでは、進行方向に距離80〔m〕、
進行方向に垂直な方向(車幅方向)に18〔m〕、ま
た、図31(b)の実線700で示すようにハイビーム
では、進行方向に距離120〔m〕、進行方向に垂直な
方向に18〔m〕となっている。
【0007】しかしながら、上述の車両用前照灯装置で
は、前方の領域を5つに分け自車両と前方の先行車両と
の距離に応じて車両のテールランプまたはヘッドランプ
を独立に検出する5つの受光素子の内どの受光素子がテ
ールランプ又はヘッドランプを受光したのかを判断し、
受光した受光素子に応じて、ヘッドランプの光軸や遮光
板を上下方向に移動させているので、ヘッドランプの左
右方向の照射範囲を考慮していない。従って、例えば、
先行車のテールランプ等を受光したが、その位置が、図
32(a)に示すように、ヘッドランプの照射範囲外で
ありヘッドランプの光軸をハイビーム位置まで上げても
差し支えない場合であっても、図32(b)に示すよう
に、中間の受光素子の位置へ先行車両のテールランプが
入るように自車両のヘッドランプの光軸等を調整してし
まう。その結果、ドライバーの視認性を悪化させてしま
う。
【0008】そこで、本発明は、上記事実を考慮して、
先行車両または対向車両にグレアを与えないヘッドラン
プの照射範囲を拡大させることの可能なヘッドランプの
配光制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、自車両の前方の画像を検出する画像検出手
段と、検出された画像に基づいて前記画像検出手段を基
準とする他車両の検出方向を求めると共に他車両と自車
両との車間距離を求める演算手段と、自車両のヘッドラ
ンプの照射範囲と非照射範囲との境界ラインを変更させ
る境界ライン変更手段と、前記演算手段によって求めら
れた検出方向及び車間距離に基づいて他車両が自車両の
ヘッドランプの照射範囲内に存在するか否か判断し、他
車両が自車両のヘッドランプの左右方向の照射範囲内に
存在すると判断した場合には、自車両のヘッドランプの
照射範囲が前記他車両のドライバーにグレアを与えない
領域となる位置に前記境界ラインが位置するように前記
境界ライン変更手段を制御すると共に、他車両が自車両
のヘッドランプの左右方向の照射範囲内に存在していな
いと判断した場合には、前記境界ラインが所定位置に位
置するように前記境界ライン変更手段を制御する制御手
段と、を備えている。
【0010】
【作用】本発明では、画像検出手段は、自車両の前方の
画像を検出する。演算手段は、検出された画像に基づい
て前記画像検出手段を基準とする他車両の検出方向を求
めると共に他車両と自車両との車間距離を求める。制御
手段は、前記演算手段によって求められた検出方向及び
車間距離に基づいて他車両が自車両のヘッドランプの照
射範囲内に存在するか否か判断し、他車両が自車両のヘ
ッドランプの左右方向の照射範囲内に存在すると判断し
た場合には、自車両のヘッドランプの照射範囲が前記他
車両のドライバーにグレアを与えない領域となる位置に
前記境界ラインが位置するように前記境界ライン変更手
段を制御すると共に、他車両が自車両のヘッドランプの
左右方向の照射範囲内に存在していないと判断した場合
には、前記境界ラインが所定位置に位置するように前記
境界ライン変更手段を制御する。境界ライン変更手段
は、自車両のヘッドランプの照射範囲と非照射範囲との
境界ラインを制御手段の制御に応じて変更させる。
【0011】このように、他車両が自車両のヘッドラン
プの左右方向の照射範囲内に存在する場合には、他車両
のドライバーにグレアを与えることない位置にカットラ
インを位置させ、また、他車両が自車両のヘッドランプ
の左右方向の照射範囲内に存在していない場合には、カ
ットラインを所定位置、例えば、ハイビーム位置に位置
させているので、自車両のドライバーの前方視認性を向
上することができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1に示すように、車両10のフロントボ
デー10Aの上面部には、エンジンフード12が配置さ
れており、フロントボデー10Aの前端部には車両幅方
向の一旦から他端に亘ってフロントバンパ16が固定さ
れている。このフロントバンパ16とエンジンフード1
2の前縁部との間には、車両幅方向両端部に一対のヘッ
ドランプ18、20が配設されている。
【0013】エンジンフード12の後端部付近には、ウ
インドシールドガラス14が設けられており、車両10
内部のウインドシールドガラス14の上方側に対応する
部位の近傍にはルームミラー15が設けられている。ル
ームミラー15の近傍には車両前方の状況を撮像するた
めのTVカメラ22が配置されている。TVカメラ22
は画像処理装置48(図4参照)に接続されている。本
実施例ではTVカメラ22として、単に光量のみを検出
するCCD素子を備え白黒画像を表す画像信号を出力す
るTVカメラを用いている。
【0014】なお、TVカメラ22の配設位置は、車両
前方の道路形状を正確に認識でき、かつドライバーの目
視感覚により合致するように、ドライバーの視点位置
(所謂アイポイント)になるべく近い位置に配置される
ことが好ましい。また、本実施例における道路形状に
は、進行路の形状、例えばセンターラインや縁石等によ
って形成される1車線に対応する道路形状が含まれる。
また、車両10には図示しないスピードメータが配設さ
れており、この図示しないスピードメータのケーブルに
は、車両10の車速Vを検知する車速センサ66(図4
参照)が取付けられている。この車速センサ66は画像
処理装置48に接続されており、車速Vの検出結果を出
力する。
【0015】また、車両10のフロントグリルの内部に
は、測定手段としてのレーダ80が配置されている。本
実施例では、レーダ80として検出領域の幅が車両が通
行する車線の1本分程度の大きさとされたミリ波レーダ
を用いている。レーダ80には、レーダ80を図1矢印
A方向及び矢印B方向に回動させるアクチュエータ82
(図4参照)が連結されている。レーダ80はアクチュ
エータ82によって図1矢印A方向または矢印B方向に
回動されることにより、車両10の前方の各方向に存在
する他車両を検出領域内に収め、この他車両との車間距
離を検出できるようになっている。レーダ80は制御装
置50の入力ポート58(図4参照)に接続されてお
り、車間距離を検出した結果を制御装置50へ出力す
る。また、前記アクチュエータ82は制御装置50の出
力ポート64に接続されており、制御装置50から指示
された回動角だけレーダ80を矢印A方向または矢印B
方向へ回動させるようになっている。
【0016】図2及び図3に示すように、ヘッドランプ
18はプロジェクタタイプのヘッドランプで、凸レンズ
30、バルブ32及びランプハウス34を備えている。
ランプハウス34は車両10の図示しないフレームに略
水平に固定されており、ランプハウス34の一方の開口
には、凸レンズ30が固定され、他方の開口には凸レン
ズ30の光軸L(凸レンズ30の中心軸)上に発光点が
位置するようにソケット36を介してバルブ32が固定
されている。
【0017】ランプハウス34内部のバルブ側には、楕
円反射面のリフレクタ38が形成されており、バルブ3
8から射出された光がリフレクタ38により反射され凸
レンズ30及びバルブ32の間に集光される。この集光
点の近傍にはアクチュエータ40、42が配設されてい
る。アクチュエータ40は、ランプハウス34内に車両
幅方向に沿うように固定された回転軸44に回動可能に
軸支された遮光カム40Aを備えており、この遮光カム
40Aには歯車40Bが固着されている。歯車40Bに
は、モータ40Dの駆動軸に固着された歯車40Cが噛
合している。モータ40Dは制御装置50のドライバ6
4に接続されている。
【0018】また、アクチュエータ42もアクチュエー
タ40と同様に、前記回転軸44に回動可能に軸支され
た遮光カム42Aと、遮光カム40Aに固着された歯車
40Bと、モータ42Dと、モータ42Dに駆動軸に固
着され歯車40Bと噛合する歯車40Cと、で構成され
ている。モータ40Dも制御装置50のドライバ64に
接続されている。リフレクタ38で反射集光されたバル
ブ32の光は、アクチュエータ40、42の遮光カム4
0A、42Aによって遮光され、それ以外の光が凸レン
ズ30から射出される。
【0019】前記遮光カム40A、42Aは、回転軸4
4から外周までの距離が円周方向に沿って連続的に変化
するカム形状をしており、制御装置50からの信号に応
じてモータ40D、42Dが駆動されることによって各
々別個に回動される。この遮光カム40A、42Aの回
動に伴って、バルブ32の光が通過光と遮光された光と
に分断される境界の位置が上下に変化する。この境界が
車両10の前方の配光における明暗の境界であるカット
ラインとして現れることになる。
【0020】図24に示すように、遮光カム40Aによ
って形成される前記境界は、ヘッドランプ18による照
射領域内の車両幅方向右側のカットライン70として現
れ、遮光カム40Aが回動されることにより、カットラ
イン70の位置は、最上位に対応する位置(図24にカ
ットライン70として実線で示す位置、所謂ハイビーム
以下の位置)から最下位に対応する位置(図24に想像
線で示す位置、所謂ロービーム並みの位置)まで平行に
移動する。
【0021】また、遮光カム42Aによって形成される
前記境界は、照射領域内の車両幅方向左側のカットライ
ン72として現れ、遮光カム42Aが回動されることに
より、カットライン72の位置は最上位の位置(図24
にカットライン72として実線で示す位置、所謂ハイビ
ーム以下の位置)から最下位の位置(図24に想像線で
示す位置、所謂ロービーム並みの位置)まで平行に移動
する。
【0022】また、ヘッドランプ20はヘッドランプ1
8と同様の構成であるため、詳細な説明は省略するが、
図4に示すようにアクチュエータ41、43が取付けら
れており、アクチュエータ41、43の作動に伴って照
射領域の左側のカットラインの位置及び右側のカットラ
インの位置が各々別個に移動される。
【0023】図4に示すように、制御装置50は、リー
ドオンリメモリ(ROM)52、ランダムアクセスメモ
リ(RAM)54、中央処理装置(CPU)56、入力
ポート58、出力ポート60及びこれらを接続するデー
タバスやコントロールバス等のバス62を含んで構成さ
れている。なお、このROM52には、後述するマップ
及び制御プログラムが記憶されている。
【0024】入力ポート58には車速センサ66及び画
像処理装置48が接続されている。この画像処理装置4
8は、後述するようにTVカメラ22及び制御装置50
から入力される信号に基づいて、TVカメラ22で撮像
されたイメージを画像処理する。出力ポート60は、ド
ライバ64を介してヘッドランプ18のアクチュエータ
40、42及びヘッドランプ20のアクチュエータ4
1、43に接続されている。また、出力ポート60は、
画像処理装置48にも接続されている。
【0025】次に、図5乃至図9のフローチャートを参
照して本実施例の作用を説明する。ドライバーが車両1
0の図示しないライトスイッチをオンし、ヘッドランプ
18、20を点灯させると、所定時間毎に図5に示す制
御メインルーチンが実行される。この制御メインルーチ
ンのステップ100で、自車両と対向車両又は先行車両
との車間距離、対向車両が存在する方向を表す対向車両
角度θT 、先行車両が存在する方向を表す先行車両角度
θF 、自車両の進行方向に垂直な方向(車幅方向)にお
ける対向車両又は先行車両の自車両に対する変位である
横変位LE を求める。この処理を図6のフローチャート
を参照して説明する。
【0026】図6に示すステップ200で、先行車両認
識処理が実行され、自車両10に先行して走行している
先行車両が認識される。この先行車両認識処理について
図7のフローチャートを参照して説明する。
【0027】図10(A)には、車両10が道路122
を走行している際にTVカメラ22によって撮像され
た、ドライバーによって視認される画像と略一致したイ
メージの一例(イメージ120)を示す。この道路12
2は、車両10が走行する車線の両側に白線124を備
えている。なお、上記イメージ上の各画素は、イメージ
上に設定された各々直交するX軸とY軸とによって定ま
る座標系の座標(Xn ,Yn )によって位置が特定され
る。以下では、このイメージに基づいて先行車両を含む
他車両の認識が行われる。
【0028】図7のフローチャートのステップ300で
は、図11に示すようにイメージ上の所定の幅γを有す
る領域を白線検出ウインド領域Wsdとして設定する。本
実施例では、車両10の夜間走行時に車両10の前方の
略40〜50mまでの画像しか検出できないことを考慮
し、車両10の前方60mを越える位置の白線の検出を
行わない。また、画像中の下方の領域は先行車両が存在
する確度が低い。このため、白線検出ウインド領域Wsd
を、車両10の前方60mまでを検出できるように、所
定の水平線140以上の領域及び下限線130より下方
の領域を除去した白線検出ウインド領域Wsdを設定す
る。
【0029】次のステップ302ではウインド領域Wsd
内を明るさについて微分し、この微分値のピーク点(最
大点)を白線候補点であるエッジ点として抽出する。す
なわち、ウインド領域Wsd内を垂直方向(図11矢印A
方向)に、水平方向の各画素について最下位置の画素か
ら最上位置の画素までの明るさについて微分し、明るさ
の変動が大きな微分値のピーク点をエッジ点として抽出
する。これにより、例として図11のウインド領域Wsd
内に示す破線132のように連続するエッジ点が抽出さ
れる。
【0030】ステップ304では直線近似処理を行う。
この処理は、白線候補点抽出処理で抽出されたエッジ点
をハフ(Hough )変換を用いて直線近似し、白線と推定
される線に沿った近似直線142、144を求める。次
のステップ305では、求めた近似直線の交点PN (X
座標値=XN )を求め、求めた交点PN と基準とする予
め定めた直線路の場合の近似直線の交点P0 (X座標値
=X0 )との水平方向の変位量A(A=XN −X0 )を
求める。この変位量Aは、道路122のカーブの度合い
に対応している。
【0031】次のステップ306では、変位量AがA2
≧A≧A1 の範囲内か否かを判定することにより道路1
22が略直線路か否かを判定する。この判定基準値A1
は、直線路と右カーブ路との境界を表す基準値であり、
判定基準値A2 は、直線路と左カーブ路との境界を表す
基準値である。ステップ306で直線路と判定された場
合には、ステップ308で自車両10の車速Vを読み取
る。
【0032】次のステップ310では、読み取った車速
Vに応じて先行車両を認識する先行車両認識領域WP
設定するにあたり、近似直線の位置を補正する補正幅α
L 、αR を決定する。高速走行時は車両が旋回可能な道
路の曲率半径が大きいため、略直線の道路を走行してい
ると見なせるが、低速走行時は旋回可能な曲率半径が小
さいため、車両の直前方が略直線に近い道路であっても
遠方で道路の曲率半径が小さくなっている場合には、車
両が先行車両認識領域WP から逸脱する可能性がある。
このため、前記補正幅αL 、αR は図14に示すような
マップを用い、速度Vが低くなるに従って値が大きくな
るように定める。
【0033】次のステップ312では、下限線130、
補正幅αL 、αR で位置が補正された近似直線142、
144で囲まれた領域を、先行車両認識領域WP として
設定する(図12参照)。なお、この先行車両認識領域
P についても、車速Vの変化に応じた前記補正幅
αL 、αR の変更に伴って、低速走行となるに従って面
積が大きくされる(図13参照)。
【0034】一方、ステップ306の判定が否定される
と、ステップ314において、A>A2 か否かを判定す
ることによって、道路が右カーブ路か左カーブ路かを判
定する。判定が肯定された場合には道路は右カーブ路と
判断され、ステップ316で車両10の車速Vを読み取
って、図14に示すマップを用い、読み取った車速Vに
応じた補正幅αL 、αR に対する補正値αL ’、αR
をステップ318で決定する。次のステップ320で
は、カーブの度合いを表す変位量Aに応じて左右の近似
直線の補正幅αR 、αL を決定するためのゲインGL、
GRを図15及び図16に示すマップを用いて決定し、
ステップ322では決定された補正値αR' 、αL ' 及
びゲインGL、GRに基づいて最終的なウインド領域の
左右の補正幅αR 、αL を決定する。
【0035】このとき道路はカーブ路であるため、左右
は非対称となり、近似直線142、144は異なる傾き
となる。このため、左右の補正幅αR 、αL は独立した
値に設定される。すなわち、道路が右カーブ路で曲率半
径が小さい(変位量Aが大)ときは、先行車両が右側に
存在する確度が高い。従って、右側のゲインGRを大き
くすることにより補正幅αR を大きくし(図15参照)
かつ左側のゲインGLを小さくすることにより補正幅α
L を小さくする(図16参照)。また、道路が右カーブ
路で曲率半径が大きい(変位量Aが小)ときは、右側の
ゲインGRを小さくすることにより補正幅αR を小さく
し、かつ左側のゲインGLを大きくすることにより補正
幅αL を大きくする。この補正幅の変化を、図17にイ
メージとして示す。
【0036】ステップ324では、決定された補正幅α
L 、αR で位置が補正された近似直線142、144で
囲まれた領域を、先行車両認識領域WP として設定す
る。
【0037】一方、ステップ314の判定が肯定された
場合には道路が左カーブ路であると判断してステップ3
26へ移行し、車両10の車速Vを読み取る。ステップ
328では図14のマップを用いて、読み取った車速V
に応じて左右の補正値αR '、αL ' を決定し、ステッ
プ330で変位量Aに応じた左右のゲインGL、GRを
決定する。すなわち、道路が左カーブ路で曲率半径が小
さい(変位量Aが大)ときは先行車両が左側に存在する
確度が高いため、図18に示すマップにより右側のゲイ
ンGRを小さくすることによって補正幅αR を小さく
し、かつ図19に示すマップにより左側のゲインGLを
大きくすることによって補正幅αL を大きくする。
【0038】次のステップ332では、決定された補正
値αR ' 、αL ' 及びゲインGL、GRに基づいて最終
的なウインド領域の左右の補正幅αR 、αL を決定し、
ステップ334では決定された左右の補正幅αR 、αL
によって位置を補正した近似直線142、144で囲ま
れた領域を、先行車両認識領域WP として設定する。上
記のようにして先行車両認識領域WP が設定されるとス
テップ336へ移行する。
【0039】ステップ336では先行車両認識処理とし
て、先行車両認識領域WP 内における水平エッジ検出処
理を行う。この水平エッジ検出処理は、まずステップ3
02のエッジ検出処理と同様に、水平エッジ点の検出を
車両認識領域WP 内において行う。次に、検出された水
平エッジ点を横方向に積分し、積分値が所定値を越える
位置のピーク点EP を検出する(図10(B)参照)。
この水平エッジは先行車両が存在する場合に現れる可能
性が高い。
【0040】次のステップ338では先行車両の位置座
標を演算する。まず垂直エッジ検出処理を行う。水平エ
ッジ点の積分値のピーク点EP が複数あるとき、画像上
で下方に位置するピーク点EP から順に、ピーク点EP
に含まれる水平エッジ点の両端を各々含むように垂直線
を検出するためのウインド領域WR 、WL を設定する
(図10(C)参照)。このウインド領域WR 、WL
において垂直エッジを検出し、垂直線138R、138
Lが安定して検出された場合にウインド領域WR、WL
で挟まれた領域に先行車両が存在すると判定する。
【0041】次に、ウインド領域WR 、WL 内の各々で
検出された垂直線138R、138Lの横方向の間隔を
求めることによって車幅を求め、イメージ上の車両の位
置の座標として車幅中央の座標を求める。以上により先
行車両認識処理を終了し、図6に示す制御メインルーチ
ンのステップ202へ移行する。
【0042】ステップ202では対向車両認識処理を行
う。この対向車両認識処理について図8のフローチャー
トを参照して説明する。ステップ404では、前述の先
行車両認識領域設定処理で求めた、近似直線の交点PN
と、基準とする直線路の場合の近似直線の交点P0 と、
の水平方向の変位量A(ステップ305参照)を読み取
る。次のステップ406では、変位量AがA2 ≧A≧A
1 の範囲内か否かを判定し、判定が肯定された場合には
道路122が略直線路と判断し、ステップ408で車両
10の車速Vを読取り、次のステップ410では読取っ
た車速Vに応じた対向車両認識領域WPOを設定するため
の近似直線の位置を補正する右側の補正幅αROを決定す
る。この補正幅αROは、前述の先行車両認識領域WP
おけるα R 、αL と同様に、図20に示すマップを用
い、低速走行時は補正幅を大きくし、高速走行時は小さ
くする。次のステップ412では、下限線130、近似
直線144及び決定された補正幅αROを用いて、対向車
両を認識するための対向車両認識領域WPOを決定する
(図21参照)。
【0043】一方、ステップ406の判定が否定された
場合には、ステップ414で変位量AがA>A2 か否か
判定する。ステップ414の判定が肯定された場合には
道路は右カーブ路であると判断し、ステップ416で車
両10の車速Vを読み取り、次のステップ418では、
読み取った車速Vに応じた補正幅αROに対する補正値α
RO' を図20のマップを用いて決定する。次のステップ
420では、図22に示すマップを用いて補正幅αRO
決定するためのゲインGRO を決定し、ステップ422
において、決定された補正値αRO' 、及びゲインGRO
に基づいて、近似直線144の位置を補正するための補
正幅αROを決定する。ステップ424では、決定された
補正幅αROを用いて対向車両を認識処理するための対向
車両認識領域WPOを決定する。
【0044】一方、ステップ414の判定が否定された
場合には、道路は右カーブ路であると判断してステップ
426へ移行し、車両10の車速Vを読取る。次のステ
ップ428では、読取った車速Vと図20のマップとに
基づいて補正値αRO' を決定し、ステップ430では変
位量Aに応じたゲインGRO を図23に示すマップを用
いて決定する。ステップ432では、決定された補正値
αRO' 及びゲインGR O に基づいて最終的な補正幅αRO
を決定し、次のステップ434では決定された補正幅α
ROを用いて先行車両認識領域WPOを決定する。
【0045】上記のようにして対向車両認識領域WPO
決定されるとステップ436へ移行し、前述の先行車両
認識処理と同様に、決定された対向車両認識領域WPO
において水平エッジ点積分を行うことにより、対向車両
の認識を行う。ステップ438では、対向車両認識領域
POについて更に水平エッジ点の積分ピーク点を含むよ
うに対向車両認識ウインド領域WOOを付与し(図21参
照)、垂直方向にエッジ点積分し、イメージ上の車両位
置座標を求める。
【0046】次のステップ440以降の処理は、先行車
両認識処理及び対向車両認識処理で検出された全ての車
両に対して行われる。すなわちステップ440では、求
めた車両位置(X軸座標)が先行車両認識領域WP 及び
対向車両認識領域WPOの何れに含まれるかを判定する。
対向車両認識領域WPOに含まれる場合にはステップ44
0の判定が肯定され、ステップ448で前記車両は対向
車両であると認識する。一方、車両位置(X軸座標)が
先行車両認識領域WP に含まれている場合にはステップ
440の判定が否定され、ステップ442で水平エッジ
積分量が所定値βを越えているか否かを判定する。
【0047】水平エッジ積分量が所定値βを越えている
場合には、ステップ442の判定が肯定されてステップ
446へ移行し、前記車両は対向車両であると認識し、
先行車両と認識していた前記車両を対向車両に修正す
る。対向車両は自車両に向けてヘッドランプの光を照射
しているので、前方に存在する車両として検出する明る
さ(エッジ点の積分値)は、先行車両における反射光ま
たはテールランプ等の直接光より、ヘッドランプからの
直接光である対向車両の光の方が明るくなる。このた
め、前記所定値βを、ヘッドランプからの光に対応する
値に設定することにより、先行車両と対向車両とを判別
することができる。一方、水平エッジ積分量が所定値β
以下の場合には、ステップ444で前記車両を先行車両
であると認識する。このような処理を認識された全ての
車両に対して行って本ルーチンを終了する。
【0048】このように、先行車両の認識領域と対向車
両の認識領域とが重複する場合であっても、対向車両認
識領域に対向車両認識ウインド領域WOOを付与し、この
領域内の車両の位置から先行車両か対向車両かを判定し
ているため、実際に対向車両が存在する確度が高い範囲
を確実に含むことができ、更に先行車両を除外して高い
確度で対向車両を認識することができる。
【0049】このようにして先行車両及び対向車両の認
識が終了すると、図6の制御ルーチンのステップ204
へ移行する。ステップ204では、上述の他車両認識処
理で検出された対向車両の位置に基づいて、対向車両が
存在する方向を表す対向車両角度θT を求める。なお、
この対向車両角度θT は、車両10の進行方向(画像中
の中央)を基準(0°)とし、対向車両の位置が基準か
ら右側または左側に偏倚するに従って値が大きくなるよ
うに設定される。次のステップ206では、レーダ80
が対向車両角度θT に対応する位置まで回動するように
アクチュエータ82を制御する。これにより、レーダ8
0の検出領域内に対向車両が収められることになる。ス
テップ208ではレーダ80を作動させ、対向車両との
車間距離LT を測定させる。
【0050】次のステップ210で、車両10の進行方
向(画像中の中央)に垂直な方向(車幅方向)における
対向車両の車両10に対する変位である横変位LE を、
次式(1)に対向車両角度θT 及び対向車両との車間距
離LT を代入することにより求める。 LE =LT ・SIN(θT )・・・(1) 次のステップ212では、上述の先行車両認識処理で検
出された先行車両の位置に基づいて、先行車両が存在す
る方向を表す先行車両角度θF を求める。ステップ21
4では、レーダ80が先行車両角度θF に対応する位置
まで回動するようにアクチュエータ82を制御する。こ
れにより、レーダ80の検出領域内に先行車両が収めら
れる。ステップ216ではレーダ80を作動させ、先行
車両との車間距離LF を測定させる。
【0051】次のステップ218で、車両10の進行方
向(画像中の中央)に垂直な方向(車幅方向)における
先行車両の車両10に対する変位である横変位LE を、
次式(2)に先行車両角度θF 及び先行車両との車間距
離LF を代入することにより求める。 LE =LF ・SIN(θF )・・・(2) 以上にように横変位LE が求まると、制御メインルーチ
ン(図5参照)にステップ102に移行する。
【0052】ステップ102で、求めた横変位LE が1
0〔m〕より小さいか否か判断する。尚、求めた横変位
E が複数存在する場合には、その中の最小の横変位L
E が10〔m〕より小さいか否か判断する。この判定
で、横変位LE が10〔m〕以上である場合には、ステ
ップ108で、カットラインが最上位置、すなわち、ハ
イビーム位置に位置するように、遮光カム40Aの角度
の目標値CDEGR 及び遮光カム42Aの角度の目標値
CDEGL を設定する。一方、この判定で、横変位が1
0〔m〕より小さい場合に場合には、ステップ104
で、他車両のドライバーにグレアを与えない位置にカッ
トラインを位置させる制御を行う。この処理を図9に示
したフローチャートを参照して説明する。
【0053】図9に示すステップ500で、前述の図6
に示したフローチャートのステップ208で、車間距離
T の測定が成功したか否か判定する。本実施例のレー
ダ80として用いているミリ波レーダは、非検出物体が
例えば100m以上の遠距離にあると検出能力が急激に
低下し、測定が失敗する可能性が高い。このため、車間
距離の測定が失敗した場合には、対向車両との車間距離
が100m以上あると判断できる。
【0054】対向車両との車間距離が、例えば100m
以下の場合には車間距離の測定に成功し、ステップ50
2へ移行する。なお、この車間距離LT はレーダ80に
よって測定されているので、正確な値が得られている。
このため本ステップ502では、測定された車間距離L
T 及び対向車両角度θT に基づいて、遮光カム40Aの
角度DGR 及び遮光カム42Aの角度DGL を求める。
【0055】具体的には、対向車両角度θT が0°〜右
側最大値の範囲内の場合には、図25に示すマップ内の
車間距離LT に対するカム角度DGR 、DGL の関係を
表す2本の直線のうち、上側の直線を用いて車間距離L
T に対するカム角度DGR 、DGL を求める。また、角
度θT が左側最大値の場合には前記2本の直線のうち下
側の線を用いてカム角度DGR 、DGL を求める。さら
に、θT が、0°<θ T <左側最大値の範囲内である場
合には、上側の直線をθT の値に応じた移動量だけ平行
移動させた直線を用いてカム角度DGR 、DGL を求め
る。
【0056】なお、ヘッドランプのカットライン70、
72は、カム角度DGR 、DGL が大きくなるに従って
位置が高くされる。このように、対向車両角度θT が車
両10の左側に存在している場合に、車間距離LT に対
するカム角度DGR 、DGLの関係を変化させるのは、
図24にも示すようにヘッドランプの照射領域の車両幅
方向左側のカットライン72が左下がりに傾斜してお
り、車間距離LT が同一であっても他車両の位置が左側
に移動するに従って他車両に対するカットライン位置が
上昇し、グレアを与える虞れがあるためである。上記に
より求めたDGR、DGL を用いてアクチュエータ4
0、41、42、43を制御すれば、対向車両にグレア
を与えることが確実に防止される。
【0057】一方、車間距離LT の測定に失敗した場合
は、車間距離LT は例えば100m以上であると判断で
きるが、ヘッドランプのグレアは車間距離が100m以
上であっても発生する。このため、ステップ504で車
間距離と無関係に、対向車両角度θT に基づいてカム4
0A、42Bの角度DGR 、DGL を求める。具体的に
は、カム角度DGR については、図27に示すマップを
用いて対向車両角度θ T に基づいてカム角度DGR を求
める。また、カム角度DGL については、図28に示す
マップを用いて対向車両角度θT に基づいてカム角度D
L を求める。このマップは他車両との距離が100m
のときに前記他車両にグレアを与えないレベルに設定さ
れている。
【0058】なお、車間距離LT の測定に失敗した場合
は、特に対向車両に対して確実にグレアを与えない位置
にカットラインを制御する必要がある。このため、図2
7及び図28に示すマップは、対向車両が存在している
確率の高い車両10の右側の領域に車間距離を検出でき
ない車両が存在しているときには、車両右側のカットラ
イン70が左側のカットライン72よりもさらに低い位
置に制御されるように定められている。
【0059】次のステップ506では、前述の図6に示
すフローチャートのステップ216で車間距離LF の測
定が成功したか否か判定する。先行車両との車間距離が
例えば100m未満であり、車間距離LF の測定が成功
した場合にはステップ506の判定が肯定されてステッ
プ508へ移行する。なお、この車間距離LF について
もレーダ80によって測定されているので、正確な値が
得られている。このため本ステップ508では、測定さ
れた車間距離LF 及び先行車両角度θF に基づいて、図
26に示すマップを用い、先行車両位置に対する遮光カ
ム40Aの角度DEGR 及び遮光カム42Aの角度DE
L を求める。なお、図26に示すマップは角度DEG
R 、DEGL を図25に示すマップの角度DGR 、DG
L と同様に変化させるマップである。上記により求めた
DEG R 、DEGL を用いてアクチュエータ40、4
1、42、43を制御すれば、先行車両にグレアを与え
ることが確実に防止される。また、ステップ506の判
定が否定された場合には、ステップ510で先行車両角
度θF に基づいて、前述の図27、26に示すマップを
用い、車間距離と無関係にカム40A、42Bの角度D
EGR 、DEGL を求める。
【0060】上記のようにして、ステップ508又は5
10で先行車両角度θF に対する遮光カム角度DE
R 、DEGL が求まると、ステップ512では対向車
両位置に対する遮光カム40Aの角度DGR と、先行車
両位置に対する遮光カム40Aの角度DEGR とを比較
し、遮光カム40Aの角度の目標値CDEGR として、
値が小さい方を設定する。また、対向車両位置に対する
遮光カム42Aの角度DEGL と、先行車両位置に対す
る遮光カム42Aの角度DEGL とを比較し、遮光カム
42Aの角度の目標値CDEGL として、値が小さい方
を設定して、制御メインルーチン(図5参照)のステッ
プ106に移行する。
【0061】ステップ106では、遮光カム40A、4
2Aの角度が前記目標値CDEGR、CDEGL となる
ようにアクチュエータ40、41、42、43を制御す
る。これにより、先行車両又は対向車両がヘッドランプ
の左右方向の照射範囲外に存在する、すなわち、先行車
両又は対向車両の横変位が10〔m〕以上の場合には、
カットラインの位置がハイビーム位置に位置するように
制御されることによなる。従って、図32(a)に示す
ように検出された他車両の位置が自車両のヘッドランプ
の左右方向の照射範囲外に存在する場合に、図32
(b)に示すようにカットライン位置が不必要に制御さ
れることがない。また、先行車両又は対向車両がヘッド
ランプの照射範囲内に存在する、すなわち、先行車両又
は対向車両の横変位が10〔m〕より小さい場合には、
先行車両又は対向車両のいずれに対しても、グレアを与
えないように、カットライン70、72の位置が制御さ
れることになる。なお、図7のステップ300〜304
で白線を検出できなかった場合には上記制御は行わず、
カットライン70、72が所謂ロービームに対応する位
置に移動するように制御する。
【0062】以上説明した本実施例では、他車両が自車
両のヘッドランプの左右方向の照射範囲内に存在するか
否かを、自車両のヘッドランプの左右方向の照射範囲が
最大18〔m〕である一般的な乗用車を基準として他車
両の横変位が10〔m〕より小さいか否かにより判断し
ているが、この値は10〔m〕に限定されるものでな
く、自車両のヘッドランプの照射範囲に対応して任意に
設定することができる。
【0063】なお、上記実施例では図25及び図26に
も示すように、他車両位置に対する遮光カム40Aの角
度DGR 、DEGR と、他車両位置に対する遮光カム4
2Aの角度DGL 、DEGL と、を同じように制御して
おり、結果としてカットライン70、72の境界におけ
るカットライン70、72の位置が一致することになる
が、本発明は上記に限定されるものではなく、例えば図
29及び図30に示すように、遮光カム40Aの角度D
R 、DEGR については角度θT 、θF に拘わらず車
間距離LT 、LF のみに応じて制御し、遮光カム42A
の角度DGL 、DEGL については、従来と同様に角度
θT 、θF に応じて車間距離LT 、LFと角度DGL
DEGL との関係を変更するようにしてもよい。
【0064】また、車間距離の測定が失敗した場合の遮
光カム40Aの角度DGR 、DEG R については、図2
7に破線で示すように車両角度に拘わらず一定となるよ
うに制御してもよい。
【0065】また、上記実施例では、遮光カムによって
車両前方の配光を制御するようにしたが、遮光板やシャ
ッターによってヘッドランプの光を遮光するようにして
もよい。また、ヘッドランプの光を遮光することにより
配光を制御しているが、ヘッドランプの射出光軸を偏向
するようにしてもよい。
【0066】さらに、上記実施例では測定手段としてミ
リ波レーダを用いていたが、本発明はこれに限定される
ものではなく、レーザレーダ等のレーダ装置を適用する
ことができる。また、ジオジメータやテルロメータ等を
用いてもよい。
【0067】また、上記実施例では左側通行を前提とし
て説明したが、右側通行の場合にも適用できることは言
うまでもない。この場合には、カットライン72が水平
となりカットライン70が右上がりに傾斜すると共に、
先行車両認識領域WP の左側に対向車両認識領域WPO
設定される。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、他車両
が自車両のヘッドランプの左右方向の照射範囲内に存在
する場合には、他車両のドライバーにグレアを与えるこ
とない位置にカットラインを位置させ、また、他車両が
自車両のヘッドランプの左右方向の照射範囲内に存在し
ていない場合には、カットラインを所定位置、例えば、
ハイビーム位置に位置させているので、自車両のドライ
バーの前方視認性を向上することができる、という優れ
た効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に利用した車両前部を示す車両斜め前
方から見た斜視図である。
【図2】本発明が適用可能なヘッドランプの概略構成を
示す斜視図である。
【図3】図2のIII −III 線に沿った断面図である。
【図4】制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図5】本実施例の制御メインルーチンを説明するフロ
ーチャートである。
【図6】横変位を求めるための制御ルーチンを説明する
フローチャートである。
【図7】先行車両認識処理を説明するフローチャートで
ある。
【図8】対向車両認識処理を説明するフローチャートで
ある。
【図9】遮光カムの回動角を設定するフローチャートで
ある。
【図10】(A)は日中にTVカメラにより撮像される
画像のイメージ図、(B)は水平エッジ点積分処理を説
明するための概念図、(C)は垂直エッジ検出処理を説
明するための概念図である。
【図11】白線認識時のウインド領域を示す線図であ
る。
【図12】車両認識領域を示す線図である。
【図13】車速に応じて車両認識領域を変動させること
を説明するためのイメージ図である。
【図14】車速と近似直線の補正幅との関係を示す線図
である。
【図15】右カーブ路の度合と右側の近似直線の補正幅
を決定するゲインとの関係を示す線図である。
【図16】右カーブ路の度合と左側の近似直線の補正幅
を決定するゲインとの関係を示す線図である。
【図17】異なる曲率のカーブ路に対するウインド領域
及び補正幅を示すイメージ図である。
【図18】左カーブ路の度合と右側の近似直線の補正幅
を決定するゲインとの関係を示す線図である。
【図19】左カーブ路の度合と左側の近似直線の補正幅
を決定するゲインとの関係を示す線図である。
【図20】車速とウインド領域の補正幅αRO、αRO’と
の関係を示す線図である。
【図21】対向車両認識領域を示すイメージ図である。
【図22】右カーブ路の度合とウインド右側の補正幅を
決定するゲインとの関係を示す線図である。
【図23】左カーブ路の度合とウインド右側の補正幅を
決定するゲインとの関係を示す線図である。
【図24】アクチュエータにより変位するカットライン
を説明するためのイメージ図である。
【図25】対向車両との車間距離測定成功時の、車間距
離と遮光カム角度との関係を示す線図である。
【図26】先行車両との車間距離測定成功時の、車間距
離と遮光カム角度との関係を示す線図である。
【図27】車間距離測定失敗時の、車両角度と遮光カム
40Aの角度との関係を示す線図である。
【図28】車間距離測定失敗時の、車両角度と遮光カム
42Aの角度との関係を示す線図である。
【図29】本発明の他の例として、車間距離測定成功時
の、車間距離と遮光カム40Aの角度との関係を示す線
図である。
【図30】本発明の他の例として、車間距離測定成功時
の、車間距離と遮光カム42Aの角度との関係を示す線
図である。
【図31】(a)はロービームのときのヘッドランプの
照射範囲を示した線図、(b)はハイビームのときのヘ
ッドランプの照射範囲を示した線図である。
【図32】ヘッドランプの左右方向の照射範囲の外に他
車両が存在するときでもヘッドランプを制御する従来技
術のヘッドランプの照射範囲と他車両の位置との関係を
示した線図である。
【符号の説明】
18 ヘッドランプ 20 ヘッドランプ 22 TVカメラ 40 アクチュエータ 42 アクチュエータ 48 画像処理装置 50 制御装置 80 レーダ 82 アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−131837(JP,A) 特開 平1−278848(JP,A) 特開 平7−50102(JP,A) 実開 平3−15749(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60Q 1/14 F21M 3/05 F21M 3/18 G01S 13/56 H04N 7/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車両の前方の画像を検出する画像検出
    手段と、 検出された画像に基づいて前記画像検出手段を基準とす
    る他車両の検出方向を求めると共に他車両と自車両との
    車間距離を求める演算手段と、 自車両のヘッドランプの照射範囲と非照射範囲との境界
    ラインを変更させる境界ライン変更手段と、 前記演算手段によって求められた検出方向及び車間距離
    に基づいて他車両が自車両のヘッドランプの照射範囲内
    に存在するか否か判断し、他車両が自車両のヘッドラン
    プの左右方向の照射範囲内に存在すると判断した場合に
    は、自車両のヘッドランプの照射範囲が前記他車両のド
    ライバーにグレアを与えない領域となる位置に前記境界
    ラインが位置するように前記境界ライン変更手段を制御
    すると共に、他車両が自車両のヘッドランプの左右方向
    の照射範囲内に存在していないと判断した場合には、前
    記境界ラインが所定位置に位置するように前記境界ライ
    ン変更手段を制御する制御手段と、 を備えたヘッドランプの配光制御装置。
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