JPH06270733A - 車両用前照灯装置 - Google Patents

車両用前照灯装置

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Publication number
JPH06270733A
JPH06270733A JP5813693A JP5813693A JPH06270733A JP H06270733 A JPH06270733 A JP H06270733A JP 5813693 A JP5813693 A JP 5813693A JP 5813693 A JP5813693 A JP 5813693A JP H06270733 A JPH06270733 A JP H06270733A
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JP
Japan
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vehicle
brightness
preceding vehicle
cut line
area
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Application number
JP5813693A
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English (en)
Inventor
Masashi Mizukoshi
雅司 水越
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH06270733A publication Critical patent/JPH06270733A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/60Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution
    • F21S41/68Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution by acting on screens
    • F21S41/683Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by a variable light distribution by acting on screens by moving screens
    • F21S41/698Shaft-shaped screens rotating along its longitudinal axis

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Circuit Arrangement For Electric Light Sources In General (AREA)
  • Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 先行車両にグレアを与えることを防止する。 【構成】 車両前方を撮像して得た画像に基づいて先行
車両を検出し、前記画像中の先行車両のテール部のテー
ルランプを除いた領域をウインド領域WS として設定す
る(選択図(A)参照)。次にウインド領域WS 内の水
平エッジ点を横方向に積分して積分値の最大値を検出
し、カットライン70の位置が選択図(B)に示す位置
にあるときの領域WS 内の明るさに対応する基準値Bと
比較する。最大値が基準値Bよりも大きい(領域WS
が明るい)場合には、カットラインの位置が低下するよ
うにヘッドランプ内に設けられた遮光カムの角度を制御
し、最大値が基準値B以下(領域WS 内が暗い)の場合
には、カットラインの位置が上昇するように遮光カムの
角度を制御する。これにより、カットラインの位置は選
択図(B)に示す位置の近傍となるように制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用前照灯装置に係
り、特に、車両走行中に、車両の前方を照射するヘッド
ランプの配光を制御する車両前照灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両にはヘッドランプが車両前端部の右
側及び左側に一対配設されており、夜間等のように前方
の状況を視認することが困難な場合に点灯され、ドライ
バーの前方視認性を向上させるようになっている。この
ヘッドランプは、照射範囲がハイビームとロービームの
2段階にのみ切替え可能となっている構成が一般的であ
り、先行車両や対向車両等の他車両が存在する場合に
は、他車両のドライバーを眩惑させる不快なグレアを与
えないようにロービームが選択されることが多い。しか
しながら、例えば先行車両との車間距離が長い等の場合
には、ロービームではドライバーがヘッドランプの照射
範囲外である暗部を継続して目視し、ハイビームでは先
行車両等にグレアを与える等のように、常に前方の適切
な範囲を照射することは困難であるという問題があっ
た。
【0003】このため、ヘッドランプの内部に照射光を
遮光するための遮光板を設け、他車両にグレアを与える
ことなくかつ充分な照射範囲が得られるように前記遮光
板を移動させて、照射領域と未照射領域の境界(以下、
この境界をカットラインという)の位置を制御すること
が提案されている。また、他車両にグレアを与えないよ
うにカットラインの位置を制御する技術として、車両前
方の状況をCCDカメラ等で撮像し、CCDカメラから
出力される画像信号に基づいて先行車両を認識して先行
車両との車間距離を検出し、車間距離に応じてヘッドラ
ンプの配光を制御することが提案されている(特開昭 6
2-131837号公報参照)。
【0004】また、前記画像信号に基づいて先行車両の
テール部に映るカットラインの位置を検出し、先行車両
にグレアを与える照射範囲に対応する位置までカットラ
インが移動しないように制御することも提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
車間距離に基づくカットラインの制御では、ヘッドライ
トの取付位置のずれ等により、目標とするカットライン
位置に対して実際のカットラインの位置が異なっていた
り、車両の傾きや路面の勾配等によって先行車両との相
対位置が変化することにより車間距離と適切なカットラ
インの位置との関係が変化し、先行車両にグレアを与え
たり、照射範囲が不足することがある。
【0006】また、前述の先行車両のテール部に映るカ
ットラインを検出しての配光制御についても、例えば、
先行車両のバンパの表面に凹凸や模様がある等の場合に
は、カットラインを検出することができなかったり、例
えばバンパ上に明部と暗部とが交互に縞状に生じる等に
よってカットラインの位置を特定できない等の状況が生
じ、カットラインの位置を適切に制御することができ
ず、先行車両にグレアを与えたり、照射範囲が不足する
等の不都合が生ずることがある。
【0007】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、先行車両にグレアを与えることを防止することがで
きる車両用前照灯装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る車両用前照灯装置は、照射方向及び照射
範囲の少なくとも一方が変更可能なヘッドランプと、車
両前方の状況を撮像する撮像手段と、前記撮像手段から
出力された車両前方の状況を表す画像信号に基づいて先
行車両を検出し、画像中の前記先行車両のテール部に所
定領域を設定する領域設定手段と、前記領域設定手段に
よって検出された前記所定領域の明るさを検出する明暗
検出手段と、前記明暗検出手段によって検出された明る
さが予め定められた所定範囲内となるようにヘッドラン
プの照射方向及び照射範囲の少なくとも一方を制御する
制御手段と、を有している。
【0009】
【作用】本発明では、車両前方の状況を撮像手段によっ
て撮像し、撮像手段から出力された車両前方の状況を表
す画像信号に基づいて先行車両を検出して画像中の前記
先行車両のテール部に所定領域を設定し、前記所定領域
の明るさを検出する。この所定領域の明るさは、ヘッド
ランプの上方側への配光量が大きくなるに従って明るく
なり、ヘッドランプの上方側への配光量が小さくなるに
従って暗くなる。このため、制御手段は、明暗検出手段
によって検出された所定領域の明るさが所定範囲内とな
るようにヘッドランプの照射方向及び照射範囲の少なく
とも一方を制御する。
【0010】従って、前記所定範囲を、先行車両にグレ
アを与えることなくかつ前方が充分に照射されるように
照射方向または照射範囲を調整したときの、前記所定領
域の明るさに対応するように定めれば、車間距離が変化
したり、ヘッドランプの取付位置がずれていたり、車両
の傾きや路面の勾配等によって先行車両との相対位置が
変化したり、等の状況であっても、先行車両にグレアを
与えることを防止することができ、かつ照射範囲の不足
が生ずることもない。また、先行車両のバンパの表面に
凹凸や模様がある等により、例えば先行車両のバンパ上
に明部と暗部とが交互に縞状に生じている等の場合に
も、前記所定領域の明るさはヘッドランプの上方側への
配光量に応じて変化するので、ヘッドランプの配光を適
切に制御できる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1に示すように、車両10のフロントボ
デー10Aの上面部には、エンジンフード12が配置さ
れており、フロントボデー10Aの前端部には車両幅方
向の一旦から他端に亘ってフロントバンパ16が固定さ
れている。このフロントバンパ16とエンジンフード1
2の前縁部との間には、車両幅方向両端部に一対のヘッ
ドランプ18、20が配設されている。
【0012】エンジンフード12の後端部付近には、ウ
インドシールドガラス14が設けられており、車両10
内部のウインドシールドガラス14の上方側に対応する
部位の近傍にはルームミラー15が設けられている。ル
ームミラー15の近傍には車両前方の状況を撮像するた
めのTVカメラ22が配置されている。TVカメラ22
は画像処理装置48(図4参照)に接続されている。本
実施例ではTVカメラ22として、単に光量のみを検出
するCCD素子を備え白黒画像を表す画像信号を出力す
るTVカメラを用いている。
【0013】なお、TVカメラ22の配設位置は、車両
前方の道路形状を正確に認識でき、かつドライバーの目
視感覚により合致するように、ドライバーの視点位置
(所謂アイポイント)になるべく近い位置に配置される
ことが好ましい。また、本実施例における道路形状に
は、進行路の形状、例えばセンターラインや縁石等によ
って形成される1車線に対応する道路形状が含まれる。
【0014】また、車両10には図示しないスピードメ
ータが配設されており、この図示しないスピードメータ
のケーブルには、車両10の車速Vを検知する車速セン
サ66(図4参照)が取付けられている。この車速セン
サ66は画像処理装置48に接続されており、車速Vの
検出結果を出力する。
【0015】図2及び図3に示すように、ヘッドランプ
18はプロジェクタタイプのヘッドランプで、凸レンズ
30、バルブ32及びランプハウス34を備えている。
ランプハウス34は車両10の図示しないフレームに略
水平に固定されており、ランプハウス34の一方の開口
には、凸レンズ30が固定され、他方の開口には、凸レ
ンズ30の光軸L(凸レンズ30の中心軸)上に発光点
が位置するようにソケット36を介してバルブ32が固
定されている。
【0016】ランプハウス34内部のバルブ側には、楕
円反射面のリフレクタ38が形成されており、バルブ3
8から射出された光がリフレクタ38により反射され凸
レンズ30及びバルブ32の間に集光される。この集光
点の近傍にはアクチュエータ40が配設されている。ア
クチュエータ40は、ランプハウス34内に車両幅方向
に沿うように固定された回転軸44に回動可能に軸支さ
れた遮光カム40Aを備えており、この遮光カム40A
には歯車40Bが固着されている。歯車40Bには、モ
ータ40Dの駆動軸に固着された歯車40Cが噛合して
いる。モータ40Dは制御装置50のドライバ64に接
続されている。
【0017】リフレクタ38で反射集光されたバルブ3
2の光は、アクチュエータ40の遮光カム40Aによっ
て遮光され、それ以外の光が凸レンズ30から射出され
る。遮光カム40Aは、回転軸44から外周までの距離
が円周方向に沿って連続的に変化するカム形状をしてお
り、制御装置50からの信号に応じてモータ40Dが駆
動されることによって回動される。この遮光カム40A
の回動に伴って、バルブ32の光が通過光と遮光された
光とに分断される境界の位置が上下に変化する。この境
界が車両10の前方の配光における明暗の境界であるカ
ットライン(図18に示すカットライン70)として現
れることになる。
【0018】図18に示すように、カットライン70の
位置は、遮光カム40Aが回動されることにより最上位
に対応する位置(図18にカットライン70として実線
で示す位置、所謂ハイビーム以下の位置)から最下位に
対応する位置(図18に想像線で示す位置、所謂ロービ
ーム並みの位置)まで平行に移動する。また、ヘッドラ
ンプ20はヘッドランプ18と同様の構成であるため、
詳細な説明は省略するが、図4に示すようにアクチュエ
ータ41が取付けられている。アクチュエータ41は図
示しない遮光カム41Aを備えており、遮光カム41A
の回動に伴ってカットラインの位置が移動される。
【0019】図4に示すように、制御装置50は、リー
ドオンリメモリ(ROM)52、ランダムアクセスメモ
リ(RAM)54、中央処理装置(CPU)56、入力
ポート58、出力ポート60及びこれらを接続するデー
タバスやコントロールバス等のバス62を含んで構成さ
れている。なお、このROM52には、後述するマップ
及び制御プログラムが記憶されている。
【0020】入力ポート58には車速センサ66及び画
像処理装置48が接続されている。この画像処理装置4
8は、後述するようにTVカメラ22及び制御装置50
から入力される信号に基づいて、TVカメラ22で撮像
されたイメージを画像処理する。出力ポート60は、ド
ライバ64を介してヘッドランプ18のアクチュエータ
40及びヘッドランプ20のアクチュエータ41に接続
されている。また、出力ポート60は、画像処理装置4
8にも接続されている。
【0021】次に、図5〜図7のフローチャートを参照
して本実施例の作用を説明する。ドライバーが車両10
の図示しないライトスイッチをオンし、ヘッドランプ1
8、20を点灯させると、所定時間毎に図5に示す制御
メインルーチンが実行される。この制御メインルーチン
のステップ200では先行車両認識処理が実行され、自
車両に先行して走行している先行車両が認識される。こ
の先行車両認識処理について図6のフローチャートを参
照して説明する。
【0022】図8(A)には、車両10が道路122を
走行している際にTVカメラ22によって撮像された、
ドライバーによって視認される画像と略一致したイメー
ジの一例(イメージ120)を示す。この道路122
は、車両10が走行する車線の両側に白線124を備え
ている。なお、上記イメージ上の各画素は、イメージ上
に設定された各々直交するX軸とY軸とによって定まる
座標系の座標(Xn ,Y n )によって位置が特定され
る。以下では、このイメージに基づいて先行車両の認識
が行われる。
【0023】ステップ400では、図9に示すようにイ
メージ上の所定の幅γを有する領域を白線検出ウインド
領域Wsdとして設定する。本実施例では、車両10の夜
間走行時に車両10の前方の略40〜50mまでの画像
しか検出できないことを考慮し、車両10の前方60m
を越える位置の白線の検出を行わない。また、画像中の
下方の領域は先行車両が存在する確度が低い。このた
め、白線検出ウインド領域Wsdを、車両10の前方60
mまでを検出できるように、所定の水平線140以上の
領域及び下限線130より下方の領域を除去した白線検
出ウインド領域W sdを設定する。
【0024】次のステップ402ではウインド領域Wsd
内を明るさについて微分し、この微分値のピーク点(最
大点)を白線候補点であるエッジ点として抽出する。す
なわち、ウインド領域Wsd内を垂直方向(図9矢印A方
向)に、水平方向の各画素について最下位置の画素から
最上位置の画素までの明るさについて微分し、明るさの
変動が大きな微分値のピーク点をエッジ点として抽出す
る。これにより、例として図9のウインド領域Wsd内に
示す破線132のように連続するエッジ点が抽出され
る。
【0025】ステップ404では直線近似処理を行う。
この処理は、白線候補点抽出処理で抽出されたエッジ点
をハフ(Hough )変換を用いて直線近似し、白線と推定
される線に沿った近似直線142、144を求める。次
のステップ405では、求めた近似直線の交点PN (X
座標値=XN )を求め、求めた交点PN と基準とする予
め定めた直線路の場合の近似直線の交点P0 (X座標値
=X0 )との水平方向の変位量A(A=XN −X0 )を
求める。この変位量Aは、道路122のカーブの度合い
に対応している。
【0026】次のステップ406では、変位量AがA2
≧A≧A1 の範囲内か否かを判定することにより道路1
22が略直線路か否かを判定する。この判定基準値A1
は、直線路と右カーブ路との境界を表す基準値であり、
判定基準値A2 は、直線路と左カーブ路との境界を表す
基準値である。ステップ406で直線路と判定された場
合には、ステップ408で自車両10の車速Vを読み取
る。
【0027】次のステップ410では、読み取った車速
Vに応じて先行車両を認識する車両認識領域WP を設定
するにあたり、近似直線の位置を補正する補正幅αL
αRを決定する。高速走行時は車両が旋回可能な道路の
曲率半径が大きいため、略直線の道路を走行していると
見なせるが、低速走行時は旋回可能な曲率半径が小さい
ため、車両の直前方が略直線に近い道路であっても遠方
で道路の曲率半径が小さくなっている場合には、車両が
車両認識領域WP から逸脱する可能性がある。このた
め、前記補正幅αL 、αR は図12に示すようなマップ
を用い、速度Vが低くなるに従って値が大きくなるよう
に定める。
【0028】次のステップ412では、下限線130、
補正幅αL 、αR で位置が補正された近似直線142、
144で囲まれた領域を、先行車両を認識処理するため
の車両認識領域WP として決定する(図10参照)。な
お、この車両認識領域WP についても、車速Vの変化に
応じた前記補正幅αL 、αR の変更に伴って、低速走行
となるに従って面積が大きくされる(図11参照)。
【0029】一方、ステップ406の判定が否定される
と、ステップ414において、A>A2 か否かを判定す
ることによって、道路が右カーブ路か左カーブ路かを判
定する。判定が肯定された場合には道路は右カーブ路と
判断され、ステップ416で車両10の車速Vを読み取
って、図12に示すマップを用い、読み取った車速Vに
応じた補正幅αL 、αR に対する補正値αL ’、αR
をステップ418で決定する。次のステップ420で
は、カーブの度合いを表す変位量Aに応じて左右の近似
直線の補正幅αR 、αL を決定するためのゲインGL、
GRを図13及び図14に示すマップを用いて決定し、
ステップ422では決定された補正値αR' 、αL ' 及
びゲインGL、GRに基づいて最終的なウインド領域の
左右の補正幅αR 、αL を決定する。
【0030】このとき道路はカーブ路であるため、左右
は非対称となり、近似直線142、144は異なる傾き
となる。このため、左右の補正幅αR 、αL は独立した
値に設定される。すなわち、道路が右カーブ路で曲率半
径が小さい(変位量Aが大)ときは、先行車両が右側に
存在する確度が高い。従って、右側のゲインGRを大き
くすることにより補正幅αR を大きくし(図13参照)
かつ左側のゲインGLを小さくすることにより補正幅α
L を小さくする(図14参照)。また、道路が右カーブ
路で曲率半径が大きい(変位量Aが小)ときは、右側の
ゲインGRを小さくすることにより補正幅αR を小さく
し、かつ左側のゲインGLを大きくすることにより補正
幅αL を大きくする。この補正幅の変化を、図15にイ
メージとして示す。
【0031】ステップ424では、決定された補正幅α
L 、αR で位置が補正された近似直線142、144で
囲まれた領域を、先行車両を認識処理するための車両認
識領域WP として決定する。
【0032】一方、ステップ414の判定が肯定された
場合には道路が左カーブ路であると判断してステップ4
26へ移行し、車両10の車速Vを読み取る。ステップ
428では図12のマップを用いて、読み取った車速V
に応じて左右の補正値αR '、αL ' を決定し、ステッ
プ430で変位量Aに応じた左右のゲインGL、GRを
決定する。すなわち、道路が左カーブ路で曲率半径が小
さい(変位量Aが大)ときは先行車両が左側に存在する
確度が高いため、図16に示すマップにより右側のゲイ
ンGRを小さくすることによって補正幅αR を小さく
し、かつ図17に示すマップにより左側のゲインGLを
大きくすることによって補正幅αL を大きくする。
【0033】次のステップ432では、決定された補正
値αR ' 、αL ' 及びゲインGL、GRに基づいて最終
的なウインド領域の左右の補正幅αR 、αL を決定し、
ステップ434では決定された左右の補正幅αR 、αL
で位置が補正された近似直線142、144で囲まれた
領域を、先行車両を認識処理するための車両認識領域W
P として決定する。
【0034】上記のようにして車両認識領域WP が決定
されるとステップ436へ移行し、先行車両の認識処理
として、車両認識領域WP 内における水平エッジ検出処
理を行う。この水平エッジ検出処理は、まずステップ4
02のエッジ検出処理と同様に、水平エッジ点を検出す
ることを車両認識領域WP 内において行う。次に、検出
された水平エッジ点を横方向に積分し、積分値が所定値
を越える位置のピーク点EP を検出する(図8(B)参
照)。この水平エッジは先行車両が存在する場合に現れ
る可能性が高い。
【0035】次のステップ438では先行車両の位置座
標を演算する。まず垂直エッジ検出処理を行う。水平エ
ッジ点の積分値のピーク点EP が複数あるとき、画像上
で下方に位置するピーク点EP から順に、ピーク点EP
に含まれる水平エッジ点の両端を各々含むように垂直線
を検出するためのウインド領域WR 、WL を設定する
(図8(C)参照)。このウインド領域WR 、WL 内に
おいて垂直エッジを検出し、垂直線138R、138L
が安定して検出された場合にウインド領域WR 、WL
挟まれた領域に先行車両が存在すると判定する。
【0036】次に、ウインド領域WR 、WL 内の各々で
検出された垂直線138R、138Lの横方向の間隔を
求めることによって車幅を求め、車両の中心の座標とし
て車幅中央の座標を求め、さらに車間距離Lenを演算す
る。以上により先行車両認識処理を終了し、図5のフロ
ーチャートのステップ202へ移行する。
【0037】次のステップ202では、上述の先行車両
認識処理によって先行車両が検出されたか否か判定す
る。ステップ202の判定が否定された場合にはステッ
プ204へ移行し、中止モードの解除を行う。この中止
モードは、後述するように、明度に基づくカム角度制御
処理を行うことが不可能な状態である場合にセットされ
る。次のステップ206では、先行車両との車間距離L
enに応じた遮光カム40A、41Aの角度の制御を行
う。この制御は、例として図21に示すようなマップを
用いてアクチュエータ40、41に対するゲインを求
め、このゲインに応じてアクチュエータ40、41を駆
動することにより行われる。これにより、先行車両との
車間距離が大きくなるに従って、カットラインの位置が
上方へ移動するように制御される。なお、このときは先
行車両が存在しないので、無条件に遮光カムの角度をハ
イビームに対応する所定角度まで回動させる。
【0038】一方、ステップ202の判定が肯定された
場合にはステップ208へ移行し、先行車両認識処理に
よって検出された先行車両との車間距離が、予め定めら
れた所定距離A(例えば100m)以下であるか否か判
定する。ステップ208の判定が肯定された場合には、
ステップ210で、検出された先行車両が初めて検出さ
れた先行車両であるか否か判定する。ステップ210の
判定も肯定された場合にはステップ214で明度に基づ
くカム角度制御処理を行う。
【0039】この処理の詳細について、図7のフローチ
ャートを参照して説明すると、ステップ230では、先
行車両のテール部に対応する画像中の所定領域をウイン
ド領域WS として設定する。この所定領域は、例えば先
行車両認識処理において検出された一対の垂直エッジ1
38L、138Rを、下端部を水平線150Aで結び、
先行車両のテールランプ152の下端部に対応する高さ
を水平線150Bで結んだときに、この水平線150
A、150B及び垂直エッジ138L、138Rで囲ま
れた領域とすることができる(図19(A)参照)。
【0040】ステップ232では、先行車両との車間距
離Lenに応じてウインド領域WS の明るさの基準値Bを
設定する。これは、先行車両に映るカットラインの位置
が同じであっても、先行車両との車間距離Lenによって
ウインド領域WS 内の明るさが変化するためである。ま
た、ウインド領域WS 内の明るさは、先行車両の塗装の
色によっても変化する。このため基準値Bは、先行車両
の塗装の色が反射光量の大きな白、または白に近い色の
場合に、車間距離Lenでかつヘッドランプのカットライ
ンの位置がウインド領域WS 内の所定の高さ位置にある
とき(例として図19(B)に示す位置)の、ウインド
領域WS 内の明るさに一致するように設定される。
【0041】ステップ234では、ウインド領域WS
に存在する水平エッジ点を横方向に積分し、積分値の最
大値(図8(B)のピーク点EP に相当)を検出する。
この積分値の最大値はウインド領域WS 内の明るさを表
しており、カットラインの位置が上昇するに従って、す
なわちヘッドランプの上方側への配光量が大きくなるに
従って値が大きくなり、カットラインの位置が下降する
に従って、すなわちヘッドランプの上方側への配光量が
小さくなるに従って値が小さくなる。
【0042】ステップ236では積分値の最大値が基準
値Bよりも大きいか否か判定する。ステップ236の判
定が肯定された場合は、カットラインの位置がウインド
領域WS 上下方向中央部付近よりも高い位置にあると判
断できる。このため、ステップ236の判定が肯定され
た場合にはステップ238へ移行し、ウインド領域W S
内の明るさが基準値Bよりも大きい状態を表す明モード
をセットする。
【0043】次のステップ238では前回までは暗モー
ドがセットされていたか否か判定する。なお、暗モード
は前記ステップ236の判定が否定された場合にセット
される。ステップ240の判定が肯定された場合は、ス
テップ242で明モード回数として「1」をセットす
る。次のステップ244では、遮光カムの角度の設定値
DEGとして、前回のDEGの値に所定角度αを加えた
値を設定する。なお、本実施例では遮光カムの角度が大
きくなるに従ってカットライン70の位置が低くされ
る。ステップ246では、遮光カムの角度が設定値DE
Gに一致するようにアクチュエータ40、41を制御す
る。これにより遮光カム40A、41Aが所定角度αだ
け回動され、カットライン70の位置が角度αに応じた
移動量だけ下方へ移動される。
【0044】また、次に本ルーチンが実行された際にも
前記ステップ236の判定が肯定された場合には、前回
も明モードがセットされていたのでステップ240の判
定が否定され、ステップ248で明モード回数をカウン
トアップし、ステップ250で明モード回数が所定値C
以上となったか否か判定する。ステップ250の判定が
肯定されるとステップ244へ移行し、前記と同様に遮
光カムの角度の設定値DEGに所定角度αが加算され、
遮光カムの角度が設定値DEGに一致するようにアクチ
ュエータ40、41が制御される。このように、明モー
ドがセットされている間は、遮光カム40A、41Aの
角度が所定角度αづつ大きくされ、カットライン70の
位置が徐々に低くされる。
【0045】また、カットライン70の位置が低くなり
ウインド領域WS 内の明るさが低下するとステップ23
6の判定が否定され、ステップ256でウインド領域W
S 内の明るさが基準値B以下である状態を表す暗モード
がセットされる。次のステップ258では前回は明モー
ドがセットされていたか否か判定する。ステップ258
の判定が肯定された場合には、ステップ260で暗モー
ド回数として「1」をセットし、次のステップ262は
遮光カムの角度の設定値から所定角度αを減じ、ステッ
プ246へ移行する。従って、このときは遮光カム40
A、41Aの角度が所定角度αだけ小さくされ、カット
ライン70の位置が所定角度αに対応する移動量だけ上
方へ移動される。
【0046】また、次に本ルーチンが実行された際にも
前記ステップ236の判定が否定された場合には、前回
も暗モードがセットされていたのでステップ258の判
定が否定され、ステップ264で暗モード回数をカウン
トアップし、ステップ266で暗モード回数が所定値C
以上となったか否か判定する。ステップ266の判定が
肯定されるとステップ262へ移行し、前記と同様に遮
光カムの角度の設定値DEGから所定角度αが減算さ
れ、遮光カム40A、41Aの角度が設定値DEGに一
致するように制御される。このように、暗モードがセッ
トされている間は、遮光カム40A、41Aの角度が所
定角度αづつ小さくされ、カットライン70の位置が徐
々に高くされる。
【0047】上記処理により、図20にも示すように、
ウインド領域WS 内が明るいと判定されている間はウイ
ンド領域WS 内の明るさが大きいと判断してカットライ
ンの位置を徐々に低下させる。これに伴ってウインド領
域WS 内の明るさも徐々に小さくなる。また、ウインド
領域WS 内が暗いと判定されている間はウインド領域W
S 内の明るさが小さいと判断してカットラインの位置を
徐々に上昇させる。これに伴ってウインド領域WS 内の
明るさも徐々に大きくされる。このように、通常の場合
にはウインド領域WS 内の明るさが基準値Bに一致する
ように、すなわちカットラインの位置が、図19(B)
に示す位置を中心とする所定範囲内に維持されるよう
に、遮光カム40A、41Aの角度が変更される。従っ
て、先行車両にグレアを与えることが防止される。
【0048】一方、明モードとなってから徐々にカット
ラインを低下させることを所定回繰り返しても、ウイン
ド領域WS 内が明モードに対応する明るさである場合に
は、何らかの理由、例えば先行車両のバンパの表面に凹
凸がありカットラインの位置を上下させてもバンパ表面
における乱反射によってウインド領域WS 内の明るさが
変化しない、または先行車両の塗装の色が暗くカットラ
インの位置を上下させてもウインド領域WS 内の明るさ
が殆ど変化しない、等の理由により、制御が不可能な状
態であると判断できる。この場合には明モード回数が所
定値C以上となってステップ250の判定が肯定され、
ステップ252で中止モードをセットする。次のステッ
プ254では、図5のフローチャートのステップ206
と同様に、先行車両との車間距離に基づく遮光カムの角
度制御処理を行う。
【0049】また、暗モードとなってから徐々にカット
ラインを上昇させることを所定回繰り返しても、ウイン
ド領域WS 内が暗モードに対応する明度である場合も、
前記と同様に制御が不可能な状態である。この場合にも
暗モード回数が所定回C以上となってステップ266の
判定が肯定され、ステップ268で中止モードをセット
し、ステップ270で前記と同様に先行車両との車間距
離に基づく遮光カムの角度制御処理を行う。
【0050】なお、図5のフローチャートにおいて、先
行車両が検出されて初めての制御周期ではステップ21
0の判定が肯定され、無条件にステップ214の明度に
基づくカム角度制御処理が行われるが、次の周期からは
ステップ212で中止モードがセットされているか否か
を判定し、中止モードがセットされていない場合にステ
ップ214の制御処理を行う。上述のように中止モード
がセットされた場合にはステップ214の判定が肯定さ
れ、ステップ206の車間距離に応じた制御処理が行わ
れる。
【0051】この中止モードは、先行車両が検出されな
くなりステップ202の判定が否定されるか、または車
間距離Lenが所定距離Aよりも大きくなりステップ20
8の判定が否定された場合に、ステップ204で解除さ
れる。中止モードが解除され、次に新たに先行車両が検
出された場合には、車間距離が所定距離A以下であれば
ステップ214の制御処理が再度行われる。
【0052】このように上記では、ウインド領域WS
の明るさが基準値B付近の明るさを維持するように、す
なわちカットラインの位置が図19(B)に示す位置を
維持するように、遮光カムの角度を制御するので、先行
車両にグレアを与えることが防止されると共に、ドライ
バーが照射範囲の不足を感ずることもない。
【0053】また、車間距離に応じてヘッドランプの配
光を制御する場合は、先行車両との車間距離が一定であ
っても道路の勾配、車両の傾き等により先行車両との相
対的な位置及び方向が変化した場合にはグレアを与える
可能性があり、勾配や傾き等に応じて照射範囲(または
照射方向)を補正する必要が生ずるが、本実施例では、
先行車両のテール部に対応するウインド領域WS 内の明
るさに基づいてカットラインの位置(照射範囲)を制御
するので、前記補正を行う必要はない。
【0054】なお、上記実施例では、遮光カムによって
車両前方の配光を制御するようにしたが、遮光板やシャ
ッターによってヘッドランプの光を遮光するようにして
もよい。また、ヘッドランプの光を遮光することにより
配光を制御しているが、ヘッドランプの射出光軸を偏向
するようにしてもよい。
【0055】また、上記ではプロジェクタタイプのヘッ
ドランプに適用した例を示したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、例えば通常のヘッドランプであっ
ても所定領域内の明るさを検出した結果に基づいて照射
方向を車両上下方向に沿って変更することにより、先行
車にグレアを与えることなく、かつ照射範囲の不足が生
ずることを防止できる、という効果が得られる。
【0056】さらに、上記ではウインド領域WS 内の明
るさを、ウインド領域WS 内に存在する水平エッジ点を
横方向に積分して得られる積分値の最大値によって評価
するようにしていたが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、例えばウインド領域WS の全体的な明るさに
基づいて評価するようにしてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、車両前
方の状況を表す画像中の先行車両のテール部に所定領域
を設定し、前記所定領域の明るさを検出し、検出された
明るさが予め定められた所定範囲内となるようにヘッド
ランプの照射方向及び照射範囲の少なくとも一方を制御
するようにしたので、先行車両にグレアを与えることを
防止することができる、という優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に利用した車両前部を示す車両斜め前
方から見た斜視図である。
【図2】本発明が適用可能なヘッドランプの概略構成を
示す斜視図である。
【図3】図2のIII −III 線に沿った断面図である。
【図4】制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図5】本実施例の制御メインルーチンを説明するフロ
ーチャートである。
【図6】先行車両認識処理の詳細を説明するフローチャ
ートである。
【図7】明度に基づくカム角度制御処理の詳細を説明す
るフローチャートである。
【図8】(A)は日中にTVカメラにより撮像される画
像のイメージ図、(B)は水平エッジ点積分処理を説明
するための概念図、(C)は垂直エッジ検出処理を説明
するための概念図である。
【図9】白線認識時のウインド領域を示す線図である。
【図10】車両認識領域を示す線図である。
【図11】車速に応じて車両認識領域を変動させること
を説明するためのイメージ図である。
【図12】車速と近似直線の補正幅との関係を示す線図
である。
【図13】右カーブ路の度合と右側の近似直線の補正幅
を決定するゲインとの関係を示す線図である。
【図14】右カーブ路の度合と左側の近似直線の補正幅
を決定するゲインとの関係を示す線図である。
【図15】異なる曲率のカーブ路に対するウインド領域
及び補正幅を示すイメージ図である。
【図16】左カーブ路の度合と右側の近似直線の補正幅
を決定するゲインとの関係を示す線図である。
【図17】左カーブ路の度合と左側の近似直線の補正幅
を決定するゲインとの関係を示す線図である。
【図18】アクチュエータにより変位するカットライン
を説明するためのイメージ図である。
【図19】(A)は先行車両のテール部に設定するウイ
ンド領域WS を示すイメージ図、(B)はウインド領域
S の明るさが基準値であるときのカットラインの位置
を示すイメージ図である。
【図20】ウインド領域WS 内の明るさの判定結果と、
この判定結果に基づくカットラインの位置を制御した結
果と、を示す線図である。
【図21】車間距離とアクチュエータの遮光カムの回動
角を決定するためのゲインとの関係を示す線図である。
【符号の説明】
18 ヘッドランプ 20 ヘッドランプ 22 TVカメラ 40 アクチュエータ 48 画像処理装置 50 制御装置 70 カットライン 100 走行車両検出装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 37/02 D 8715−3K

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照射方向及び照射範囲の少なくとも一方
    が変更可能なヘッドランプと、 車両前方の状況を撮像する撮像手段と、 前記撮像手段から出力された車両前方の状況を表す画像
    信号に基づいて先行車両を検出し、画像中の前記先行車
    両のテール部に所定領域を設定する領域設定手段と、 前記領域設定手段によって検出された前記所定領域の明
    るさを検出する明暗検出手段と、 前記明暗検出手段によって検出された明るさが予め定め
    られた所定範囲内となるようにヘッドランプの照射方向
    及び照射範囲の少なくとも一方を制御する制御手段と、 を有する車両用前照灯装置。
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