JP2861744B2 - ヘッドランプの配光制御装置 - Google Patents

ヘッドランプの配光制御装置

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JP2861744B2 JP20607093A JP20607093A JP2861744B2 JP 2861744 B2 JP2861744 B2 JP 2861744B2 JP 20607093 A JP20607093 A JP 20607093A JP 20607093 A JP20607093 A JP 20607093A JP 2861744 B2 JP2861744 B2 JP 2861744B2
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60QARRANGEMENT OF SIGNALLING OR LIGHTING DEVICES, THE MOUNTING OR SUPPORTING THEREOF OR CIRCUITS THEREFOR, FOR VEHICLES IN GENERAL
    • B60Q2300/00Indexing codes for automatically adjustable headlamps or automatically dimmable headlamps
    • B60Q2300/05Special features for controlling or switching of the light beam
    • B60Q2300/056Special anti-blinding beams, e.g. a standard beam is chopped or moved in order not to blind

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヘッドランプの配光制御
装置にかかり、詳細には、車両の前方を照射するヘッド
ランプの配光を制御するヘッドランプの配光制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】車両には、夜間等にドライバー前方の視
認性を向上させるために、ヘッドランプが配設されてい
る。このヘッドランプは、車両の略先端に固定されて予
め定められた比較的広範囲を照射しているが、車両が旋
回する時等の走行中にドライバーが目視するに必要な部
位を明るく照射することができない。このために、操舵
角等に応じてヘッドランプの照射光軸や照射範囲を変更
する車両用前照明装置やヘッドランプの照射側にシャッ
タを設けてシャッタの開閉により照射範囲を変更する車
両用前照明装置が提案されている(特公昭55−222
99号、実開平2−27938号、特公平1−2932
47号公報)。
【0003】ところで、通常、自車両前方には先行車両
等の他車両が存在する。この自車両前方に他車両が存在
する場合に、操舵角等の自車両の方向のみから配光を制
御すると、他車両のドライバーが眩しく感じることがあ
る。これを解消するため、自車両前方を撮影し、撮影画
像から他車両のテールランプを画像処理することによっ
て抽出し、抽出されたテールランプの間隔から車間距離
を求めてハイビームからロービームに切り換える車両用
前照明装置が提案されている(特開昭62−13183
7号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、道路等
の車両走行路は、路面形状が一定の平面の連続に限られ
るものではなく、坂道や山岳道路等の勾配を有すること
がある。従って、撮影画像上の他車両の位置は様々にな
る。例えば、道路の高低差により車両前方を走行する他
車両がカメラにより撮影した撮影画像上で同一部位に位
置することがある。このため、車両前方の画像から他車
両の位置を誤って特定し、他車両に対して眩しさを与え
るような配光に制御されることがある。
【0005】本発明は、上記事実を考慮し、他車両に対
して眩しさを与えることがなく、ドライバーが目視する
最適な位置を照射することができるヘッドランプの配光
制御装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、照射方向及び照射範囲の少なくとも一方が
変更可能なヘッドランプと異なる位置に配設され、かつ
自車両の前方の画像を検出する画像検出手段と、検出さ
れた画像に基づいて前記画像検出手段を基準とする他車
両の検出方向を求めると共に他車両と自車両との車間距
離を求める演算手段と、前記ヘッドランプと前記画像検
出手段との距離、前記検出方向及び車間距離に基づい
て、前記他車両が先行車両のときは先行車両の後方確認
用ミラーに光が照射されないようにすると共に前記他車
両が対向車両のときは対向車両のドライバーのアイポイ
ントに光が照射されないようにするための、前記ヘッド
ランプを基準とした制御方向を求め、該制御方向に基づ
いて前記ヘッドランプの照射方向及び照射範囲の少なく
とも一方を制御する制御手段と、を備えている。
【0007】
【作用】本発明のヘッドランプの配光制御装置は、照射
方向及び照射範囲の少なくとも一方が変更可能なヘッド
ランプと異なる位置に配設された画像検出手段を備えて
いる。画像検出手段は、自車両の前方の画像を検出す
る。この画像検出手段にはTVカメラや暗視カメラ等の
撮像装置がある。また、ヘッドランプの照射方向はヘッ
ドランプの光軸により定めることができ、照射範囲はヘ
ッドランプから射出される光の発散角、光を遮光する部
材の形状及び位置によって定めることができる。演算手
段では、検出された画像に基づいて画像検出手段を基準
とする他車両の検出方向を求めると共に他車両と自車両
との車間距離を求める。この他車両には、先行車両と対
向車両とがある。自車両走行時に前方を先行車両や対向
車両が走行するときは、自車両前方の道路勾配等により
検出された画像における他車両の位置が同一になること
がある。これにより、画像検出手段とヘッドランプとの
位置が異なる場合には、検出された画像からヘッドラン
プを制御する方向を求めると所望の方向と異なる方向に
なることがある。この所望の方向は、他車両の位置を特
定することによって求めることができ、他車両の位置は
ヘッドランプと画像検出手段との距離、検出方向及び車
間距離から求めることができる。そこで、制御手段で
は、ヘッドランプと画像検出手段との距離、検出方向及
び車間距離に基づいて、先行車両の後方確認用ミラーに
光が照射されないようにすると共に対向車両のドライバ
ーのアイポイントに光が照射されないようにするため
の、ヘッドランプを基準とした制御方向を求め、求めた
制御方向に基づいてヘッドランプの照射方向及び照射範
囲の少なくとも一方を制御する。このように、ヘッドラ
ンプの照射方向及び照射範囲に他車両が眩しさを感じる
位置や方向が含まれないように制御するので、勾配等を
有する走行路に他車両が存在しても、この勾配等に応じ
て最適な照射方向や照射範囲による光が道路等の走行路
に照射される。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。本実施例は、車両10の前方をカメラに
より撮影し、この階調画像に基づいてヘッドランプの配
光を制御する場合に本発明を適用したものである。
【0009】図1に示したように、車両10のフロント
ボデー10Aの上面部には、エンジンフード12が配置
されており、フロントボデー10Aの前端部の車幅方向
両端部に固定されたフロントバンパ16の上部には、左
右一対(車幅方向両端部)のヘッドランプ18、20が
配設されている。また、エンジンフード12の後端部付
近には、ウインドシールドガラス14が設けられてい
る。このウインドシールドガラス14の上方でかつ車両
10内部には、ルームミラー15が設けられており、こ
のルームミラー15近傍のドライバーの目視位置(所謂
アイポイント)近傍には夜間車両前方を撮影するための
カメラ22が配置されている。このカメラ22は、画像
処理装置48(図5)に接続されている。このカメラ2
2は、X線や粒子線等を受光した暗い可視像の強度を増
倍して明るい可視像に変換するイメージインテンシファ
イヤー管による暗視用のカメラを用いてもよい。なお、
車両10内には図示しないスピードメーターが配設さ
れ、この図示しないスピードメータの図示しないケーブ
ルには、車両10の車速Vを検知する車速センサ66
(図5)が取り付けられている。
【0010】図2に示したように、ヘッドランプ18
は、プロジェクタタイプのヘッドランプで、ランプハウ
ス34を有している。このランプハウス34の一方の開
口には凸レンズ30が固定され、他方の開口には凸レン
ズ30の光軸L(凸レンズ30の中心軸)上に発光点が
位置するようにソケット36を介してバルブ32が固定
されている。
【0011】ランプハウス34内部のバルブ側は、楕円
反射面のリフレクタ38とされ、このリフレクタ38に
よるバルブ38の反射光が凸レンズ30及びバルブ32
の間に集光されるようになっている。この集光点付近に
シェード40(図3参照)の上端が位置するように固定
されている。このシェード40の形状は、ドライバーの
歩行者や標識等の視認性向上や対向車の防眩のために予
め定められており、リフレクタ38によって反射集光さ
れたバルブ32の光がシェード40により通過光と遮光
された光とに分断されて凸レンズ30から射出される。
【0012】また、ランプハウス34の上部前方部位3
4Aには、軸受42が固定されている。この軸受42
は、車両10の図示しないフレームに水平に固定された
支柱44に軸支されている。また、ランプハウス34の
下部後方部位34Bには、アクチュエータ46の可動子
46Aの円筒状の先端が取り付けられている。このアク
チュエータ46は車両10の図示しないフレームに固定
されており、モータ46D及び可動子46Aをウオーム
とするウオームギヤから構成されている。すなわち可動
子46Aの後端はウオームとして機能するように刻設さ
れウオームホイール46Bに噛み合わされている。この
可動子46Aは、図示しない摺動機構により直線的に移
動可能にされ、ウオームホイール46Bの回転軸はモー
タ46Dのシャフト46Cに固定され、モータ46Dの
回転が可動子46Aの直線駆動に変換される。従って、
制御装置50からの信号に応じたモータ46Dの回転に
より、可動子46Aが垂直方向(図2矢印A方向)に伸
縮する。可動子46Aが収縮するとヘッドランプ18は
左回転し光軸Lが光軸LUになり、可動子46Aが伸長
するとヘッドランプ18は右回転し光軸Lが光軸LDに
なる。このように、可動子46Aの伸縮に応じてヘッド
ランプ18は支柱44を軸として回動し、光軸Lが上下
方向(図1のUPまたはDN方向)に偏向される。
【0013】ヘッドランプ20は、シェード41及びア
クチュエータ47(図5)を備えている。ヘッドランプ
20の構成はヘッドランプ18と同様であるため詳細な
説明は省略する。
【0014】上記シェードによる明暗の境界であるカッ
トラインが道路に位置し、ヘッドランプの回動により、
図4に示したように、カットラインはシェードの上部の
最下位に対応する位置(図4のカットラインの位置)か
ら最上位に対応する位置(図4の想像線の位置)まで平
行に変位する。なお、上記シェードは図の中央から左右
独立して移動するように制御してもよい。
【0015】図5に示したように、制御装置50は、リ
ードオンリメモリ(ROM)52、ランダムアクセスメ
モリ(RAM)54、中央処理装置(CPU)56、入
力ポート58、出力ポート60及びこれらを接続するデ
ータバスやコントロールバス等のバス62を含んで構成
されている。なお、このROM52には、後述する制御
プログラム等が記憶されている。
【0016】入力ポート58には、車速センサ66及び
画像処理装置48が接続されている。出力ポート60
は、ドライバ64を介してアクチュエータ46、47に
接続されると共に、画像処理装置48に接続されてい
る。
【0017】なお、上記道路形状には、進行路の形状、
例えばセンターライン(白線)や縁石等によって形成さ
れる1車線に対応する道路形状を含むものである。
【0018】次に、本実施例の画像処理における他車両
の認識処理及び車間距離の演算処理について説明する。
なお、画像信号によって形成されるイメージ上の各画素
は、イメージ上に設定された各々直交するX軸とY軸と
によって定まる座標系の座標(Xn ,Yn )で位置を特
定する。
【0019】図6(1)に示すように、カメラ22によ
って撮影した画像であるイメージ120には車両10が
走行する道路122の車線両側の白線124内に先行車
両11が位置している。画像処理装置48では、このイ
メージ120を画像処理する。
【0020】先ず、以下のように白線候補点抽出処理及
び直線近似処理を順に行って車両10の走行レーンを検
出した後に、車両認識領域WP を設定する。
【0021】白線候補点抽出処理では、車線の白線と推
定される候補点を抽出する。先ず、白線を含むと推定さ
れる所定の幅γを有するウインド領域WS を設定し(図
6(3)参照)、このウインド領域WS 内の明るさの変
動が大きい点(垂直方向の明るさの微分値の最大点)を
白線候補点(エッジ点)として抽出する。このエッジ点
の連続を求めた場合を図6(3)の点線132に示し
た。なお、イメージ120の上下の領域には、先行車両
11が存在する確度が低いため、処理対象領域として予
め定めた上限線128及び下限線130の間の範囲を用
いる。
【0022】次の直線近似処理では、白線候補点抽出処
理で抽出されたエッジ点をハフ(Hough )変換を用いて
直線近似して白線と推定される線に沿った直線134、
136を求める。この直線136、138と下限線13
0とで囲まれた領域を車両認識領域WP として設定する
(図6(4)参照)。なお、上記道路122がカーブ路
のときには、上記求めた直線136、138の傾き差を
有した車両認識領域W P になる(図6(2)参照)。
【0023】車両認識領域WP の設定が終了すると、以
下のように検出処理して、設定された車両認識領域内W
P における先行車両11の有無を判定すると共に先行車
両11の有のときに車間距離ΔVを演算する。
【0024】先ず、車両認識領域WP 内において、上記
白線候補点検出処理と同様にエッジ点を検出し、検出さ
れたエッジ点を横方向に積分した積分値が所定値を越え
る位置のピーク点EP を検出する(図6(5)参照)。
なお、ピーク点EP が複数あるときは、画像上で下方に
位置するピーク点EP (距離のより近い点)を選択す
る。このピーク点EP に対応する水平方向の画素点の両
端を各々含むウインド領域WR 、WL を設定する(図6
(6)参照)。このウインド領域WR 、WL 内において
垂直方向の連続点(垂直線138R,138L)が安定
して検出された場合に先行車両11が存在すると判定す
る。
【0025】この検出された垂直線138R,138L
の横方向の間隔は車幅に対応するため、この車幅とピー
ク点EP 位置とから先行車両11と自車両10との車間
距離ΔVを演算する。垂直線138R,138Lの横方
向の間隔は、垂直線138R,138Lの各々の代表的
なX座標(例えば、平均座標値や多頻度の座標値)の差
から演算できる。
【0026】次に、イメージ120からの対向車両11
Aの認識処理について説明する。先ず、上記の先行車両
認識処理の後に、求めた近似直線132(対向車両側)
を含むように補正するための補正量αを設定する。この
補正は、対向車両が対向車両側の近似直線132近傍に
位置する確度が高いのでこれを補正するためである。こ
の設定された補正量αに応じて直線133を求めて求め
た直線133の右方(左側通行時)を対向車両認識領域
POとして設定する(図7参照)。この対向車両認識領
域WPO内において、上記先行車両認識処理と同様に、対
向車両11Aを認識処理し、車間距離ΔVを求める。
【0027】なお、上記では白線124を検出して道路
を特定しているが、白線124のみを用いることなく、
道路122の側縁部に形成される縁石によって検出して
もよい。この場合、白線と縁石とを階調画像の検出レベ
ルを変更することによりいずれも検出することができ
る。
【0028】次に、道路勾配等による他車両の方向を、
撮影した画像のイメージから画像処理装置48により求
める処理を説明する。図8には、車両10が走行する平
坦な道路122をカメラ22によって撮影したときのド
ライバーが目視する画像と略一致する基準となるイメー
ジ120を示した。この道路122では、センターライ
ン123が各車線の境界とされ、白線124が道路12
2とそれ以外との境界とされている。
【0029】イメージ120には、ドライバーが車両1
0の走行方向と平行に前方を目視したときの視線(平坦
な道路と平行な方向)に対応する位置の基準点D
(XD ,Y D )が予め定められている。この基準点D
(XD ,YD )を、カメラ22に撮影されたイメージ1
20の基準点とし、基準点Dを各々通過しかつ各々直交
する線を水平線Hor及び垂直線Verとする。この水平線
Horは、車両10が平地を走行したときに撮影したイメ
ージ120の地平線に一致する。
【0030】図9に示したように、平地を走行している
車両10の前方の道路122が平地から角度θの勾配を
有する下り坂であるときのカメラ22で撮影されたイメ
ージ121は、下り坂の方向へ向かった圧縮画像にな
り、イメージ121の地平線は平坦な道路122を撮影
したときの地平線の位置から下方へ移動する。従って、
このイメージ121のセンターライン123及び白線1
24のイメージ上の画素の軌跡の最上部位の画素を通過
する水平線Hm と、基準点を通過する水平線Horとの偏
差ΔHが上記勾配に対応する。従って、上記のように撮
影されたイメージの地平線に対応する水平線Hm の位置
を求めた後に、偏差ΔHを求めて、この偏差ΔHの大き
さに応じて光軸Lを上下させれば、ドライバーが目視す
るに充分な領域をヘッドランプによって照射することが
できる。
【0031】このような勾配導出法を用いてカメラを基
準とした他車両の方向(水平線からの方向角φ)を求め
ることができる。すなわち、上記検出したテールランプ
のイメージ上の垂直方向の位置が他車両の方向に対応す
るため、上記の水平線Hm の位置をテールランプ(先行
車両、対向車両のときはヘッドランプ)の位置に代えて
偏差ΔHを求めれば、他車両の方向を求めることができ
る。
【0032】ここで、車両前方の道路の勾配等によって
は、車間距離が異なってもイメージ上の他車両の位置が
同一になるときや車間距離が同一でもイメージ上の他車
両の位置が異なるときがある。図10に示したように、
自車両10から先行車両11までの車間距離ΔVが異な
っても、イメージ上の位置は同一となることがある。こ
の場合、イメージから配光制御するための制御角として
求めた角度は、共に角度φである。一方、ヘッドランプ
とカメラとの道路までの高さが異なるため、ヘッドラン
プの光軸を偏向する制御角θは異なる角度になる。すな
わち、自車両10に近い先行車両11aでは制御角は角
度θaとなり、自車両10に遠い先行車両11bでは制
御角は角度θbとなる。
【0033】そこで、本実施例では、図11に示したよ
うに、自車両10のヘッドランプ位置を点Q1 、カメラ
の配設位置を点Q2 として、先行車両11のテールラン
プ付近の予め定めた位置(先行車両11に対して防眩す
る配光の明暗部の境界位置、カットライン位置)を点Q
3 とすると、以下の式(1)によりヘッドランプを基準
とする制御角θを求めることができる。
【0034】
【数1】
【0035】但し、h1:道路から点Q1 までの高さ h2:道路から点Q2 までの高さ d :点Q1 と点Q2 との水平方向の距離 φ :カメラを基準とした他車両の方向角 従って、撮影されたイメージを用いて車間距離及びカメ
ラによる方向角φを求め、求めた車間距離と方向角φか
らヘッドランプによる制御角θを求め、この制御角θの
大きさに応じて光軸Lを上下させれば、ドライバーが目
視するに充分な領域でかつ他車両を防眩するような配光
をヘッドランプによって照射することができる。
【0036】以下、本実施例の作用を説明する。先ず、
ドライバーが車両の図示しないライトスイッチをオン
し、ヘッドランプ18、20を点灯させると、所定時間
毎に図12に示した配光制御メインルーチンが実行さ
れ、ステップ202へ進む。ステップ202では、画像
処理装置48へ画像処理を開始する指示信号であるイメ
ージ読取信号を出力すると共に、画像処理装置48にお
いて求められた他車両の有無等のデータを読み取る。画
像処理装置48では、イメージ読取信号が入力される
と、後述するように撮影画像のイメージを画像処理して
他車両の有無、車間距離及び方向角φが求められる。
【0037】次のステップ204では、画像処理装置4
8において他車両が認識されたか否かを判断し、他車両
がイメージ上にあるときは(肯定判断)ステップ206
へ進む。ステップ206では、画像処理装置48で求め
られた車間距離及び方向角φから上記式(1)に基づい
てヘッドランプを基準とする制御角θを求めて、実際の
制御量である光軸Lの成す角度に対応するアクチュエー
タ46、47の移動量を演算する。この場合、制御角θ
となるアクチュエータ46、47の最大移動量を求め、
この最大移動量より小さい移動量にすれば、何れの移動
量であっても他車両に対して防眩できる移動量になる。
例えば、先行車両ではテールランプの位置から予め定め
られるドアミラーやフェンダーミラーの位置より下方で
あればよく、対向車両ではヘッドランプの位置から予め
定められる乗員のアイポイントの位置より下方であれば
よい。
【0038】次のステップ208では求めた移動量に応
じてアクチュエータ46、47を移動しヘッドランプ1
8、20の光軸を偏向し、本ルーチンを終了する。
【0039】一方、ステップ204において、他車両が
存在しないと否定判断された場合には、ステップ210
へ進む。他車両が存在しない場合には、車両前方は道路
であるため、平坦な道路を走行する場合を想定し、ドラ
イバーが目視するに充分な領域が照射されるように予め
定めた角度を制御角θとして制御量を求める。また、道
路に勾配があるときは、平坦な道路を基準として道路の
勾配に応じた方向角φを制御角θとして制御量を求め
る。
【0040】次に、本実施例の画像処理装置48におけ
る画像処理について図13を参照して説明する。画像処
理装置48は、制御装置50からイメージ読取信号が入
力されると、カメラ22によって撮影された車両10の
前方の画像のイメージ120(図5(1)参照)を読み
取る(ステップ302)。この読み取ったイメージ12
0を用いて上記で説明した先行車両及び対向車両の認識
処理が行われる(ステップ304)。次のステップ30
6では、イメージ上に他車両が存在するか否かを判断
し、他車両がイメージ上にあるときは(肯定判断)ステ
ップ308へ進む。ステップ308では、上記で説明し
た抽出されたエッジ点の水平方向の間隔を求める画像処
理により車間距離ΔVを求める。一方、他車両が存在し
ない場合には(ステップ306で否定判断)、車間距離
ΔVを求める必要がないため、ステップ310へ進む。
【0041】ステップ310では、上記で説明したよう
にイメージ上で変動する水平線の変位を求めることによ
って道路の勾配による方向角φを求める。このステップ
310では、他車両が存在するときは他車両に対して予
め定められた防眩するための位置(例えば、先行車両で
はテールランプの位置から予め定められる位置、対向車
両ではヘッドランプの位置から予め定められる位置)を
水平線位置として方向角φを求める。
【0042】次のステップ312では、上記で求めた他
車両の有無、車間距離ΔV及び方向角φを表すデータを
出力し、画像処理を終了する。
【0043】このように、本実施例では、撮影されたイ
メージを用いて求めた車間距離及びカメラによる方向角
φから実際に制御するヘッドランプの位置による制御角
θを求め、この制御角θの大きさに応じて配光制御する
ようにしているので、ドライバーが目視するに充分な配
光でかつ他車両を防眩するような配光をヘッドランプに
よって照射することができる。
【0044】なお、上記実施例では、配光制御するよう
にしたが、本発明はこれに限定されることなく、光源の
射出側に配設されるシェード等の遮光手段を移動させて
配光制御する装置への適用も可能である。
【0045】また、上記実施例では、カメラによって撮
影した画像から車間距離を求める場合を説明したが、車
両に車間距離測定装置を別個に備え他車両と自車両との
距離を測定するようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ヘ
ッドランプと画像検出手段との距離、検出方向及び車間
距離に基づいてヘッドランプの照射方向及び照射範囲少
なくとも一方を変更するため、道路の勾配等により配光
時の光軸の角度や遮光手段の位置等の制御量が変化する
場合であっても、最適な位置をヘッドランプにより照射
することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の車両前部を示す車両斜め前方から見
た斜視図である。
【図2】本発明が適用可能なヘッドランプを示す概略構
成図である。
【図3】シェードの構成を示す線図(図2の矢視図)で
ある。
【図4】アクチュエータの伸縮により変位するカットラ
インを説明するためのイメージ図である。
【図5】制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図6】カメラが出力する画像に基づいて先行車両を認
識する過程を説明するためのイメージ図である。
【図7】対向車両認識領域を示すイメージ図である。
【図8】カメラが出力する画像信号のイメージ図であ
る。
【図9】勾配を有する道路の撮影画像のイメージ図であ
る。
【図10】勾配を有する道路を自車両及び先行車両が走
行する状態を示すイメージ図である。
【図11】勾配を有する道路における制御角を説明する
ためのイメージ図である。
【図12】本実施例の配光制御メインルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図13】本実施例の画像処理装置の処理ルーチンを示
すフローチャートである。
【符号の説明】
18 ヘッドランプ 22 カメラ 48 画像処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−131837(JP,A) 特開 平4−260106(JP,A) 特開 平7−32936(JP,A) 実開 平3−15749(JP,U) 実開 平2−27938(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60Q 1/14 F21M 3/05 F21M 3/18 H04N 7/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照射方向及び照射範囲の少なくとも一方
    が変更可能なヘッドランプと異なる位置に配設され、か
    つ自車両の前方の画像を検出する画像検出手段と、 検出された画像に基づいて前記画像検出手段を基準とす
    る他車両の検出方向を求めると共に他車両と自車両との
    車間距離を求める演算手段と、 前記ヘッドランプと前記画像検出手段との距離、前記検
    出方向及び車間距離に基づいて、前記他車両が先行車両
    のときは先行車両の後方確認用ミラーに光が照射されな
    いようにすると共に前記他車両が対向車両のときは対向
    車両のドライバーのアイポイントに光が照射されないよ
    うにするための、前記ヘッドランプを基準とした制御方
    向を求め、該制御方向に基づいて前記ヘッドランプの照
    射方向及び照射範囲の少なくとも一方を制御する制御手
    段と、 を備えたヘッドランプの配光制御装置。
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